JPH09203416A - 弾性軸継手付自在継手用ヨーク - Google Patents

弾性軸継手付自在継手用ヨーク

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JPH09203416A
JPH09203416A JP8012765A JP1276596A JPH09203416A JP H09203416 A JPH09203416 A JP H09203416A JP 8012765 A JP8012765 A JP 8012765A JP 1276596 A JP1276596 A JP 1276596A JP H09203416 A JPH09203416 A JP H09203416A
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JP
Japan
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cylinder
elastic
peripheral surface
shaft
base portion
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Application number
JP8012765A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Ito
信好 伊東
Yuichiro Fukunaga
雄一郎 福永
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステアリング装置の小型軽量化が可能で、し
かも振動吸収性能の向上とステアリングホイールの操作
感の向上とを両立できる構造を実現する。 【構成】 自在継手のヨーク17を構成する円筒状の基
部18の内周面と中間シャフト4の外周面との間に、内
側弾性筒22と外側弾性筒23とを設ける。内側弾性筒
22を構成する内側弾性材10aの剛性を、外側弾性筒
23を構成する外側弾性材12aの剛性よりも低くす
る。中間シャフト4に固定した係合ピン24がヨーク1
7に対して変位自在な量を、内側外筒26及び外側内筒
27に対して変位自在な量よりも大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る弾性軸継手付自在
継手用ヨークは、車輪の振動がステアリングホイールに
伝わる事を防止する為、自動車のステアリング装置に組
み込んだ状態で使用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行時に車輪の振動がステアリ
ングホイールに伝わると、このステアリングホイールを
操作する運転者に不快感を与える。この為従来から、弾
性軸継手をステアリングシャフトの中間部に設け、上記
振動がステアリングホイールに伝達される事を防止して
いる。例えば図5は、特公昭54−9768号公報に記
載された構造を示している。ステアリングホイール1の
動きは、ステアリングシャフト2、自在継手3、中間シ
ャフト4、自在継手3を介して、ステアリングギヤ5の
入力軸6に伝達される。この公報に記載された構造の場
合には、上記中間シャフト4の途中に弾性軸継手7を設
けている。
【0003】この様な弾性軸継手7には、次のの様
な機能を要求される。 ステアリングギヤ5の入力軸6から中間シャフト4
に伝達された振動が、ステアリングシャフト2にまで伝
達されない様に、上記振動を吸収する作用。 ステアリングホイール1を操作し、ステアリングシ
ャフト2、自在継手3を介して上記中間シャフト4を回
転させた場合に、この回転力を上記入力軸6にまで効率
良く伝達する機能。このうちの機能は、自動車の走行
時にステアリングホイール1が振動する事を防止して、
運転者に不快感を与えない為に必要である。又、の機
能は、ステアリングホイール1の操作時に、操作量に応
じただけ前輪に舵角を付与できる様にして、ステアリン
グホイール1の操作感(レスポンス)を向上させる為に
必要である。
【0004】ステアリング装置に組み込む弾性軸継手7
は、ゴム等の弾性材を組み込んで、この弾性材により、
上記振動を吸収する様にしている。上記の機能を発揮
させる為には、この弾性材の剛性を低くする必要があ
り、上記の機能を発揮させる為には、上記弾性材の剛
性を高くする必要がある。この様な相反する機能を満た
す為の構造として、実公昭60−31955号公報に
は、図6〜7に示す様な弾性軸継手7aが記載されてい
る。
【0005】この弾性軸継手7aは、インナーシャフト
8の外周面とアウターチューブ9の内周面との間に、イ
ンナーシャフト8の外周面側から順に、剛性の低い内側
弾性材10と、中間筒11と、剛性の高い外側弾性材1
2とを設けている。上記アウターチューブ9及び中間筒
11の片端部(図6の左端部)の直径方向反対側2個所
位置で互いに整合する位置には、それぞれ切り欠き1
3、14を形成している。そして、上記インナーシャフ
ト8の外周面の直径方向反対側2個所位置に形成した突
片15を、これら両切り欠き13、14に、上記インナ
ーシャフト8の円周方向に亙る若干の変位とこのインナ
ーシャフト8の軸方向(図6の左右方向、図7の表裏方
向)に亙る変位とを自在に係合させている。
【0006】上述の様に構成される弾性軸継手7aの場
合、直進状態で車輪側から例えばインナーシャフト8に
伝達された振動は、上記内側、外側、両弾性材10、1
2により吸収される。特に、内側弾性材10の剛性は低
い為、上記振動の吸収は効果的に行なわれる。又、進路
変更の為にステアリングホイール1(図5)を操作し、
上記アウターチューブ9を回転させて上記内側弾性材1
0を円周方向に弾性変位させると、上記突片15が上記
中間筒11に形成した切り欠き14の内側縁に衝合す
る。この状態では、上記アウターチューブ9の回転が、
剛性の高い外側弾性材12と中間筒11と突片15とを
介してインナーシャフト8に伝達される。この為、ステ
アリングホイール1の操作感が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6〜7に示した従来
構造の場合には、次の(1)(2)(3) の様な解決すべき点が
ある。 (1) 所望の性能を発揮させる為には、製造作業が面倒で
コストが嵩む。 即ち、内側弾性材10と外側弾性材12とによる振動吸
収性能を確保し、しかもこれら両弾性材10、12がア
ウターチューブ9とインナーシャフト8との間で回転力
の伝達を行なわせる為には、これら両弾性材10、12
の内外両周面をそれぞれ相手面に、焼き付け、接着等に
より結合する必要がある。ところが、図6〜7に示した
構造の場合には、これら両弾性材10、12の内外両周
面を相手面に結合しつつ、弾性軸継手7aを組み立てる
作業が面倒である。 (2) ステアリング装置全体の小型軽量化を図りにくい。 即ち、弾性軸継手7aを、ステアリング装置を構成する
自在継手3(図5)とは独立して設ける構造である為、
弾性軸継手7aとして独立した設置スペースを要し、上
記小型軽量化が難しくなる。これに対して、特開平64
−31217号公報には、自在継手のヨークに弾性軸継
手を組み込む構造が記載されている。但し、この公報に
記載された構造の場合には、前記の機能を両立させ
る事ができない。 (3) ステアリングホイールの操作感を十分に向上させる
事が難しい。 即ち、この操作感を向上させ、しかもステアリング操作
時(前輪への舵角付与時)にステアリングホイールに振
動が伝達されるのを防止する為には、上記外側弾性材1
2の弾性変形量を確保し、しかもこの外側弾性材12の
剛性を高くする必要がある。この様に外側弾性材12の
弾性変形量を確保する為には、この外側弾性材12の厚
さ寸法を大きくする必要がある。但し、この厚さ寸法を
大きくすると剛性が低下するので、厚さ寸法を大きくす
る代わりに、この外側弾性材12の直径と軸方向長さと
の少なくとも一方を大きくする必要がある。直径を大き
くする事は弾性軸継手7aの寸法上無理があるので軸方
向長さを大きくする必要があるが、図6〜7に示した従
来構造の場合には、この様な考慮はなされていない。本
発明の弾性軸継手付自在継手用ヨークは、これら(1)(2)
(3) の様な問題を総て解決すべく発明したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性軸継手付自
在継手用ヨークは、十字軸を介して1対のヨーク同士を
連結する事により構成される自在継手を構成する何れか
のヨークに、振動を吸収する為の弾性軸継手を組み込ん
で成る。そして、上記何れかのヨークは、円筒形の基部
と、この基部の軸方向一端縁の直径方向反対側2個所位
置から軸方向に伸びた1対の腕部と、これら両腕部の先
端部に互いに同心に形成された1対の円孔とを備えたも
のである。又、上記弾性軸継手は、上記何れかのヨーク
に結合されるシャフトの端部に外嵌固定される内側弾性
筒と、この内側弾性筒に外嵌固定されると共に上記基部
に内嵌固定される外側弾性筒と、上記シャフトの端部と
上記内側弾性筒及び外側弾性筒とをそれぞれの断面の直
径方向に亙って貫通した係合ピンとを備える。又、上記
内側弾性筒は、上記シャフトの端部に外嵌固定される金
属製の内側内筒と、この内側内筒の周囲にこの内側内筒
と同心に設けられた金属製の内側外筒と、この内側外筒
の内周面と上記内側内筒の外周面との間に設けられた内
側弾性材とを備える。そして、この内側弾性材の内周面
を上記内側内筒の外周面に、同じく外周面を上記内側外
筒の内周面に、それぞれ結合している。又、上記外側弾
性筒は、上記内側外筒に外嵌固定される金属製の外側内
筒と、この外側内筒の周囲にこの外側内筒と同心に設け
られて上記基部に内嵌固定される金属製の外側外筒と、
この外側外筒の内周面と上記外側内筒の外周面との間に
設けられた外側弾性材とを備える。そして、この外側弾
性材の内周面を上記外側内筒の外周面に、同じく外周面
を上記外側外筒の内周面に、それぞれ結合している。
又、上記内側外筒と外側内筒と外側外筒と基部との直径
方向2個所位置で互いに整合する位置には、この基部の
軸方向に長い第一〜第四の長孔を形成している。そし
て、上記係合ピンの両端部をこれら第一〜第四の長孔の
内側に、上記基部の円周方向に亙る若干の変位とこの基
部の軸方向に亙る変位とを自在に係合させている。更
に、上記内側外筒に形成した第一の長孔及び上記外側内
筒に形成した第二の長孔の内側で上記係合ピンが上記基
部の円周方向に変位可能な寸法を、上記外側外筒に形成
した第三の長孔及び上記基部に形成した第四の長孔の内
側で上記係合ピンが上記基部の円周方向に変位可能な寸
法よりも小さくしている。
【0009】
【作用】上述の様に構成される本発明の弾性軸継手付自
在継手用ヨークは、直進状態で車輪側から例えばシャフ
トに伝達された振動は、内側、外側、両弾性材により吸
収される。特に、内側弾性材の剛性は低い為、上記振動
の吸収は効果的に行なわれる。又、進路変更の為にステ
アリングホイールを操作し、ヨークを回転させて、この
ヨークの基部に内嵌固定した内側弾性材を円周方向に弾
性変位させると、係合ピンが内側外筒及び外側内筒に形
成した第一、第二の長孔の内側縁に衝合する。この状態
では、上記ヨークの回転が、剛性の高い外側弾性材と係
合ピンとを介してシャフトに伝達される。この為、ステ
アリングホイールの操作感が向上する。
【0010】特に、本発明の弾性軸継手付自在継手用ヨ
ークの場合には、 (1) 内側弾性材の内外両周面は内側内筒の外周面と内側
外筒の内周面とに、外側弾性材の内外両周面は外側内筒
の外周面と外側外筒の内周面とに、それぞれ予め焼き付
け、接着等により結合しておける。従って、上記各弾性
材の内外両周面を相手面に結合する作業を容易に行なえ
る。そして、弾性軸継手付自在継手用ヨークを組み立て
る場合には、上記内側内筒をシャフトの外周面に、上記
外側外筒をヨークの基部に、上記内側外筒と外側内筒と
を互いに、それぞれ締まり嵌めにより嵌合固定すれば良
い。従って、所望の性能を発揮させる為の製造作業が容
易で、コストの低減を図れる。 (2) 弾性軸継手と自在継手とを一体に構成できる為、ス
テアリング装置全体の小型軽量化を図れる。 (3) ステアリングホイールの操作感を十分に向上させ、
しかもステアリング操作時にステアリングホイールに振
動が伝達されるのを防止する為に、上記外側弾性材の弾
性変形量を確保し、しかもこの外側弾性材の剛性を高く
する事が、この外側弾性材の軸方向寸法を大きくする事
により可能になる。と言った、前記従来構造によっては
得られない作用を奏する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜3は本発明の実施の形態の
1例を示している。本例は、図1に示す様なステアリン
グ装置に組み込まれる自在継手16のヨーク17に、弾
性軸継手としての機能を持たせ、中間シャフト4からス
テアリングシャフト2に振動が伝達するのを防止する様
にしている。従って、本例の場合には、上記中間シャフ
ト4が、特許請求の範囲のシャフトに相当する。
【0012】上記ヨーク17は、円筒形の基部18と、
この基部18の軸方向一端縁(図2〜3の右端縁)の直
径方向反対側2個所位置から軸方向(図2〜3の右方
向)に伸びた1対の腕部19、19とを有する。これら
両腕部19、19の先端部(図2〜3の右端部)にはそ
れぞれ円孔20、20を、互いに同心に形成している。
これら両円孔20、20には、上記自在継手16を構成
する十字軸(図示せず)の端部を回転自在に支持する為
のニードル軸受を構成する軸受カップ21(図1)を内
嵌固定する。
【0013】この様なヨーク17に組み付けられる弾性
軸継手7bは、内側弾性筒22と外側弾性筒23と係合
ピン24とを備える。このうちの内側弾性筒22は、上
記ヨーク17に結合される中間シャフト4の端部に外嵌
固定される。又、上記外側弾性筒23は、上記内側弾性
筒22に外嵌固定されると共に上記基部18に内嵌固定
される。又、この外側弾性筒23の軸方向(図2〜3の
左右方向)寸法は、上記内側弾性筒22の軸方向寸法よ
りも大きくしている。従って、これら両弾性筒22、2
3の一端縁(図2〜3の右端縁)は互いに一致している
が、外側弾性筒23の他端縁(図2〜3の左端縁)は内
側弾性筒22の他端縁よりも軸方向に突出している。更
に、上記係合ピン24は、上記中間シャフト4の端部と
上記内側弾性筒22及び外側弾性筒23とをそれぞれの
断面の直径方向に亙って貫通している。
【0014】又、上記内側弾性筒22は、上記中間シャ
フト4の端部に外嵌固定される金属製の内側内筒25
と、この内側内筒25の周囲にこの内側内筒25と同心
に設けられた金属製の内側外筒26と、この内側外筒2
6の内周面と上記内側内筒25の外周面との間に設けら
れた内側弾性材10aとを備える。そして、この内側弾
性材10aの内周面を上記内側内筒25の外周面に、同
じく外周面を上記内側外筒26の内周面に、それぞれ焼
き付け、接着等により結合している。尚、この結合は好
ましくは焼き付けにより行なう。この為には、上記内側
内筒25及び内側外筒26を、それぞれ鋼板により造
る。
【0015】又、上記外側弾性筒23は、上記内側外筒
26に外嵌固定される金属製の外側内筒27と、この外
側内筒27の周囲にこの外側内筒27と同心に設けられ
て上記基部18に内嵌固定される金属製の外側外筒28
と、この外側外筒28の内周面と上記外側内筒27の外
周面との間に設けられた外側弾性材12aとを備える。
そして、この外側弾性材12aの内周面を上記外側内筒
27の外周面に、同じく外周面を上記外側外筒28の内
周面に、それぞれ結合している。この結合も、好ましく
は焼き付けにより行なう。尚、上記内側弾性材10a
は、上記外側弾性材12aに比べて、厚肉で軸方向寸法
が小さい。従って、この内側弾性材10aの剛性は外側
弾性材12aの剛性に比べて低い。但し、外側弾性材1
2aは、或る程度の肉厚を確保する代りに軸方向寸法を
大きくする事により、必要とする剛性確保と弾性変形確
保とを両立させている。
【0016】又、上記内側外筒26と外側内筒27と外
側外筒28と基部18との直径方向2個所位置で互いに
整合する位置には、この基部18の軸方向に長い第一〜
第四の長孔29〜32を形成している。そして、上記係
合ピン24の両端部をこれら第一〜第四の長孔29〜3
2の内側に、上記基部18の円周方向に亙る若干の変位
とこの基部18の軸方向に亙る変位とを自在に係合させ
ている。
【0017】更に、上記内側外筒26に形成した第一の
長孔29及び上記外側内筒27に形成した第二の長孔3
0の内側で上記係合ピン24が上記基部18の円周方向
に変位可能な寸法を、上記外側外筒28に形成した第三
の長孔31及び上記基部18に形成した第四の長孔32
の内側で上記係合ピン24が上記基部18の円周方向に
変位可能な寸法よりも小さくしている。この為に図示の
例では、上記第一〜第四の長孔29〜32を総て同じ形
状及び大きさに形成すると共に、上記係合ピン24の両
端部で上記第三、第四の長孔31、32の内側に位置す
る部分を、この係合ピン24の中間部よりも細い、小径
部33、33としている。又、上記内側内筒25及び内
側弾性材10aには上記係合ピン24の中間部を挿通で
きるだけの内径を有する円孔34、35を、上記外側弾
性材12aには上記小径部33、33を挿通できるだけ
の内径を有する円孔36を、それぞれ形成している。
尚、上記内側弾性材10a及び外側弾性材12aに形成
する孔は、上記各円孔35、36に代えて、上記第一〜
第四の長孔29〜32と整合する長孔としても良い。
【0018】上述の様に構成される本発明の弾性軸継手
付自在継手用ヨークは、直進状態で車輪側から例えば中
間シャフト4に伝達された振動は、内側、外側、両弾性
材10a、12aにより吸収される。特に、内側弾性材
10aの剛性は低い為、上記振動の吸収は効果的に行な
われる。即ち、直進状態で車輪から中間シャフト4に
は、シミーと呼ばれる振動が加わるが、この振動は上記
内側弾性材10aにより効果的に吸収される。上記係合
ピン24は、円周方向に亙って若干変位自在なだけでな
く、軸方向に亙って十分に変位可能である為、軸方向の
振動も有効に吸収される。
【0019】又、進路変更の為にステアリングホイール
1を操作し、ヨーク17を回転させて、このヨーク17
の基部18に内嵌固定した内側弾性材10aを円周方向
に弾性変位させると、係合ピン24が内側外筒26及び
外側内筒27に形成した第一、第二の長孔29、30の
内側縁に衝合する。この状態では、上記ヨーク17の回
転が、剛性の高い外側弾性材12aと係合ピン24とを
介して中間シャフト4に伝達される。この為、ステアリ
ングホイール1の操作感が向上する。更に上記ヨーク1
7を大きく回動させると、上記係合ピン24の両端部に
形成した小径部33、33の外周面が、前記第三、第四
の長孔31、32の内側縁に衝合する。この状態では、
上記ヨーク17と中間シャフト4との間で、内側、外側
両弾性材10a、12aを介する事なく、係合ピン24
を介して回転力の伝達が行なわれる。従って、この係合
ピン24の弾性変形量を除き、上記ヨーク17の回転が
ほぼそのまま上記中間シャフト4に伝達される。
【0020】結局、ヨーク17とこのヨーク17に結合
された中間シャフト4との間での、捩り角と伝達される
トルクとの関係は、図4に示す様になる。この図4に示
した曲線のうち、実線a部分は、内側弾性材10aの弾
性変形に基づいて回転力の伝達が行なわれる部分であ
り、シミーによる変位は、この実線aの範囲内に納ま
る。又、破線b部分は、外側弾性材12aの弾性変形に
基づいて回転力の伝達が行なわれる部分であり、舵角付
与時の振動防止は、この範囲内で図られる。更に、鎖線
c部分は、係合ピン24を介して回転力の伝達が行なわ
れる部分である。この部分では円周方向に亙る振動の吸
収は殆ど行なわれない。但し、この状態では前輪に大き
な舵角が付与されており、車両が低速走行している状態
であるから、ステアリングホイール1に不快な振動が伝
わる事は殆どない。
【0021】特に、本発明の弾性軸継手付自在継手用ヨ
ークの場合には、上記作用に加えて、次の(1)(2)(3) の
様な作用を奏する事ができる。 (1) 内側弾性材10aの内外両周面は内側内筒25の外
周面と内側外筒26の内周面とに、外側弾性材12aの
内外両周面は外側内筒27の外周面と外側外筒28の内
周面とに、それぞれ予め焼き付け、接着等により結合し
ておける。従って、上記各弾性材10a、12aの内外
両周面を相手面に結合する作業を容易に行なえる。そし
て、弾性軸継手付自在継手用ヨークを組み立てる場合に
は、上記内側内筒25を中間シャフト4の外周面に、上
記外側外筒28をヨーク17の基部18に、上記内側外
筒26と外側内筒27とを互いに、それぞれ締まり嵌め
により嵌合固定すれば良い。従って、所望の性能を発揮
させる為の製造作業が容易で、コストの低減を図れる。 (2) 弾性軸継手7bと自在継手16とを一体に構成でき
る為、ステアリング装置全体の小型軽量化を図れる。 (3) ステアリングホイール1の操作感を十分に向上さ
せ、しかもステアリング操作時にステアリングホイール
1に振動が伝達されるのを防止する為に、上記外側弾性
材12aの弾性変形量を確保し、しかもこの外側弾性材
12aの剛性を高くする事が、この外側弾性材12aの
軸方向寸法を大きくする事により可能になる。
【0022】尚、上述の例では、第一、第二の長孔2
9、30の内側で係合ピン24が基部18の円周方向に
変位可能な寸法を、第三、第四の長孔31、32の内側
で上記係合ピン24が上記基部18の円周方向に変位可
能な寸法よりも小さくする為、この係合ピン24の両端
部に小径部33、33を形成している。又、外側弾性材
12aの一部には、この小径部33、33のみを挿通自
在な円孔36、36を形成している。但し、上記外側弾
性材12aの一部で上記円孔36、36を形成した部分
は弾性変形自在であるから、図2〜3に示す様に内側弾
性筒22と外側弾性筒23とを嵌合させてから、上記係
合ピン24を図2〜3に示す様に組み付ける事は可能で
ある。尚、上記外側弾性材12a(及び内側弾性材10
a)に長孔を形成した場合には、この組み付け作業時に
外側弾性材12aを弾性変形させる必要がなく、作業を
容易に行なえる。更に、係合ピン24の外径をその全長
に亙って均一にする代わりに、第三、第四の長孔31、
32の幅寸法を第一、第二の長孔29、30の幅寸法よ
りも大きくしても、特に外側弾性材12aを弾性変形さ
せずに、上記係合ピン24の組み付け作業が可能にな
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の弾性軸継手付自在継手用ヨーク
は、以上に述べた通り構成され作用するので、ステアリ
ング装置の小型軽量化を図ると同時に、振動吸収性能の
向上とステアリング操作感の向上とを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す、弾性軸継手
付自在継手用ヨークを組み込んだステアリング装置の側
面図。
【図2】同じく弾性軸継手付自在継手用ヨークを取り出
して示す側面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】弾性軸継手付自在継手用ヨークとこのヨークに
結合された中間シャフトとの両部材同士の間での、捩り
角と伝達されるトルクとの関係を示す線図。
【図5】弾性軸継手が組み込まれたステアリング装置の
略側面図。
【図6】従来の弾性軸継手の1例を示す部分断面図。
【図7】図6のB−B断面図。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 ステアリングシャフト 3 自在継手 4 中間シャフト 5 ステアリングギヤ 6 入力軸 7、7a、7b 弾性軸継手 8 インナーシャフト 9 アウターチューブ 10、10a 内側弾性材 11 中間筒 12、12a 外側弾性材 13、14 切り欠き 15 突片 16 自在継手 17 ヨーク 18 基部 19 腕部 20 円孔 21 軸受カップ 22 内側弾性筒 23 外側弾性筒 24 係合ピン 25 内側内筒 26 内側外筒 27 外側内筒 28 外側外筒 29 第一の長孔 30 第二の長孔 31 第三の長孔 32 第四の長孔 33 小径部 34、35、36 円孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 十字軸を介して1対のヨーク同士を連結
    する事により構成される自在継手を構成する何れかのヨ
    ークに、振動を吸収する為の弾性軸継手を組み込んで成
    る弾性軸継手付自在継手用ヨークであって、 上記何れかのヨークは、円筒形の基部と、この基部の軸
    方向一端縁の直径方向反対側2個所位置から軸方向に伸
    びた1対の腕部と、これら両腕部の先端部に互いに同心
    に形成された1対の円孔とを備えたものであり、 上記弾性軸継手は、上記何れかのヨークに結合されるシ
    ャフトの端部に外嵌固定される内側弾性筒と、この内側
    弾性筒に外嵌固定されると共に上記基部に内嵌固定され
    る外側弾性筒と、上記シャフトの端部と上記内側弾性筒
    及び外側弾性筒とをそれぞれの断面の直径方向に亙って
    貫通した係合ピンとを備え、 上記内側弾性筒は、上記シャフトの端部に外嵌固定され
    る金属製の内側内筒と、この内側内筒の周囲にこの内側
    内筒と同心に設けられた金属製の内側外筒と、この内側
    外筒の内周面と上記内側内筒の外周面との間に設けられ
    た内側弾性材とを備え、この内側弾性材の内周面を上記
    内側内筒の外周面に、同じく外周面を上記内側外筒の内
    周面に、それぞれ結合したものであり、 上記外側弾性筒は、上記内側外筒に外嵌固定される金属
    製の外側内筒と、この外側内筒の周囲にこの外側内筒と
    同心に設けられて上記基部に内嵌固定される金属製の外
    側外筒と、この外側外筒の内周面と上記外側内筒の外周
    面との間に設けられた外側弾性材とを備え、この外側弾
    性材の内周面を上記外側内筒の外周面に、同じく外周面
    を上記外側外筒の内周面に、それぞれ結合したものであ
    り、 上記内側外筒と外側内筒と外側外筒と基部との直径方向
    2個所位置で互いに整合する位置には、この基部の軸方
    向に長い第一〜第四の長孔を形成すると共に、上記係合
    ピンの両端部をこれら第一〜第四の長孔の内側に、上記
    基部の円周方向に亙る若干の変位とこの基部の軸方向に
    亙る変位とを自在に係合させており、 上記内側外筒に形成した第一の長孔及び上記外側内筒に
    形成した第二の長孔の内側で上記係合ピンが上記基部の
    円周方向に変位可能な寸法を、上記外側外筒に形成した
    第三の長孔及び上記基部に形成した第四の長孔の内側で
    上記係合ピンが上記基部の円周方向に変位可能な寸法よ
    りも小さくした弾性軸継手付自在継手用ヨーク。
JP8012765A 1996-01-29 1996-01-29 弾性軸継手付自在継手用ヨーク Pending JPH09203416A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009046060A (ja) * 2007-08-22 2009-03-05 Hitachi Ltd 電動パワーステアリング装置の軸継手

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