JPH09198701A - 光ピックアップ及び相変化型光ディスク用の光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ及び相変化型光ディスク用の光ピックアップ

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JPH09198701A
JPH09198701A JP8006341A JP634196A JPH09198701A JP H09198701 A JPH09198701 A JP H09198701A JP 8006341 A JP8006341 A JP 8006341A JP 634196 A JP634196 A JP 634196A JP H09198701 A JPH09198701 A JP H09198701A
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light
optical
refractive index
optical pickup
film
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JP8006341A
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Masanori Era
正範 江良
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射膜での光の吸収損失が比較的小さく、有
機溶剤等に対する耐性が大きく、更に基板との接合力に
も優れ、従って良好な信号特性を有し、かつ、歩留まり
の高い光ピックアップを提供することを目的としてい
る。 【解決手段】 光ガイド部材5及び41を構成する基板
の所定の位置に配置されている反射膜124,125及
び126を誘電体反射膜51で形成するという構成を有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子、光ディス
ク等への情報の記録又は再生を行う光ピックアップ及び
相変化型光ディスク用の光ピックアップに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、光ピックアップの小型化を目標と
した集積型の光ピックアップ素子が開発されており、実
用化に供しようとしている。図14は従来の光ピックア
ップの構成図である。501は、半導体レーザー等から
なる光源である。光源501から出射された光は光ガイ
ド部材505に入射する。そして光ガイド部材505の
内部に設けられた光学素子によって、所定の特性を有す
る光に変換され、光ガイド部材505から出射される。
この出射光は次に対物レンズ526に入射し、その後記
録媒体527上にフォーカスし、記録媒体527中に形
成されている情報記録面527aに記録されているデー
タによって、その性質を若干変化させて反射され、反射
光となる。この反射光は再び対物レンズ526に透過
し、光ガイド部材505に入射し、その後光ガイド部材
505に設けられている複数の反射膜等の光学部材によ
りその光路を複数に分割されながら受光素子513に導
かれ所定の信号を検出するものである。
【0003】このとき光ガイド部材505に設けられて
いる複数の反射膜には金属反射膜が用いられていること
が多い。図15は従来の反射膜の断面図である。図15
において400は基板で基板400は通常ガラス等の光
の透過率の高い物質から構成されている。基板400中
を進行してきた光401は基板400の端面に形成され
た金属反射膜402に入射する。金属反射膜402に入
射した光401はそこで反射されて所定の位置に導かれ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成で用いられていた金属反射膜402はその内部
での光の吸収損失が比較的大きいため反射率を93%以
上とすることが非常に難しかった。そのため受光素子5
13に導かれる光量が減少してしまい、受光素子513
においてノイズレベルに対して信号レベルの高い良好な
信号を得ることが難しかった。また、金属反射膜402
のパターンを形成する際のフォトリソグラフィープロセ
スで用いられるいろいろな種類の有機溶剤等の化学薬品
に対しての耐性低いので、所定の膜厚で金属反射膜40
2を形成しても、その後の工程、例えばレジスト除去の
工程などで金属反射膜402が損傷してしまい、膜厚の
制御が難しい。さらには金属反射膜はガラス等の基板4
00の材料との接合力が弱いので、複数の基板を張り合
わせて基板ブロックを形成し、その基板ブロックを切断
して光ガイド部材505を得る場合には、切断時に各基
板間の接合部位がはがれてしまう等の問題点を有してい
た。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、反射
膜を光の吸収損失が比較的小さく、有機溶剤等に対する
耐性が大きく、更に基板との接合力にも優れ、従って良
好な信号特性を有し、かつ、歩留まりの高い光ピックア
ップを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、光ガイド部材を構成する基板の所定の位置に誘電体
反射膜を形成するという構成を有している。
【0007】
【発明の実施の形態】光源と、前記光源から照射された
光の入射方向に対して傾斜した複数の基板を有し、前記
基板の光路上に複数の誘電体層を積層して形成されてい
る反射膜を有し、前記光源からの光を光媒体に導くとと
もに、前記光媒体から反射してきた光を所定の位置に導
く光ガイド部材と、光を受光するとともに受光した光信
号を電気信号に変換する受光手段とを備えたことによ
り、反射膜での反射効率を高めることができるとともに
基板との接合性を良好にすることができる。
【0008】複数の誘電体層中に屈折率の異なる誘電体
層を少なくとも一層形成したことにより、反射効率を向
上させることができる。
【0009】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘電
体層とを交互に積層したことにより、反射効率を更に向
上させることができる。
【0010】基板に一番近い誘電体層を低い屈折率を有
する誘電体層としたことにより、屈折率を誘電体層での
屈折率の変化を防止することができる。
【0011】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘電
体層との屈折率の差を0.5以上としたことにより、誘
電体反射膜の厚さを非常に薄くすることができる。
【0012】複数の誘電体層をそれぞれの膜応力を打ち
消し合う方向に形成したことにより、基板の反りや反射
膜での反射率の位置依存性を防止することができる。
【0013】光ガイド部材の光出射面と光媒体との間に
λ/4板を設け、前記λ/4板と光の光軸とを略垂直に
配置することにより、光の利用効率を高めることができ
る。
【0014】以下本発明の第一実施例における光ピック
アップのパッケージングについて図を参照しながら説明
する。
【0015】図1及び図2はともに本発明の一実施の形
態における光ピックアップのパッケージングの構成を示
す断面図である。
【0016】1は光源で、光源1としては半導体レー
ザ,He−Ne等のガスレーザ等の各種レーザが考えら
れる。ここではこれらの中で最も小型で装置全体を小型
化でき、しかも単価の安い数mW〜数十mW程度の出力
を有する半導体レーザを用いる事が好ましい。半導体レ
ーザの材質としてはAlGaAs,InGaAsP,I
nGaAlP,ZnSe,GaN等が考えられ、ここで
は最も一般的に用いられており、安価なAlGaAsを
用いた。さらに高密度記録を行う場合には記録媒体上で
のスポット径をより小さくすることができ、AlGaA
sよりもさらに波長の短いInGaAlPやZnSe等
の半導体レーザを用いることが好ましい。
【0017】2はサブマウントで、サブマウント2はそ
の形状が直方体状若しくは板形状で、その上面には光源
1が取り付けられている。このサブマウント2は光源1
を載置するとともに、光源1で発生した熱を逃がす働き
を有している。サブマウント2と光源1との接合には熱
伝導率等を考慮するとAu−Sn,Sn−Pb,Sn−
Pb−In等の箔(厚さ数μm〜数十μm)を高温で圧
着する方法を用いることが好ましい。また光源1とサブ
マウント2は略水平に取り付けなければ光学系の収差や
結合効率の低下等の原因になる。従って接合の際には光
源1はサブマウント2に所定の位置に所定の高さで略水
平にマウントされることが好ましい。さらにサブマウン
ト2の上面には光源1の下面と電気的に接触するように
電極面2aが設けられている。この電極面2aは光源1
の電源供給用のもので、電極面2aを構成する金属膜と
しては導電性や耐食性を考慮してAuの薄膜を用いるこ
とが好ましい。更にサブマウント2は、光源1で発生す
る熱や光源1との取付等の問題から、熱伝導性が高く、
かつ、線膨張係数が光源1のそれ(約6.5×10 -6
℃)に近い材質が好ましい。具体的には線膨張係数が3
〜10×10-6/℃で、熱伝導率が100w/mK以上
である物質、例えばAlN,SiC,T−cBN,Cu
/W,Cu/Mo,Si等を、特に高出力のレーザを用
いる場合で熱伝導率を非常に大きくしなければならない
ときにはダイアモンド等を用いることが好ましい。光源
1とサブマウント2の線膨張係数が同じか近い数値とな
るようにした場合、光源1とサブマウント2の間の歪み
の発生を抑制することができるので、光源1とサブマウ
ント2との取付部分が外れたり、光源1にクラックが入
る等の不都合を防止することができる。しかしながら本
範囲を外れた場合には、光源1とサブマウント2の間に
大きな歪みが生じてしまい、光源1とサブマウント2と
の取付部分が外れたり、光源1にクラック等を生じる可
能性が高くなる。またサブマウント2の熱伝導率をでき
るだけ大きく取ることにより、光源1で発生する熱を効
率よく外部に逃がすことができる。しかしながら熱伝導
率が本限定以下の場合には、光源1で発生した熱が外部
に逃げ難くなるため、光源1の温度が上昇し、光源1の
出力が低下したり、光源1の寿命が短くなったり、最悪
の場合には光源1が破壊されてしまう等の不都合が発生
しやすくなる。本実施例では比較的安価で、これらの2
つの特性のどちらにも非常に優れたAlNを用いた。更
にサブマウント2の上面には光源1との接合性を良くす
るために、サブマウント2から光源1に向かってTi,
Pt,Auの順に薄膜を形成することが好ましい。
【0018】3はブロックで、ブロック3は基本的には
直方体形状でその側面に大きな突起部3aを有してお
り、上面にはサブマウント2が取り付けられている。こ
のブロック3もまたサブマウント2と同様に、光源1で
発生する熱やサブマウント2との取付等の問題から、熱
伝導性が高く、かつ、線膨張係数がサブマウント2に近
い材質、例えばサブマウント2の材質例で示したもの以
外にMo,Cu,Fe,コバール,42アロイ等を用い
ることが好ましい。しかしながらこれらの特性値の要求
はサブマウント2に比べるとそれほど厳しくはないの
で、コストを重視して選択する方が好ましい。ここでは
AlNに比べて非常に安価で、これらの特性に比較的優
れたCu,Mo等の材料でブロック3を形成した。また
ブロック3とサブマウント2との接合には熱伝導率等を
考慮すると、やはりサブマウント2と光源1の場合と同
様に、多少高価ではあるがAu−Sn,Sn−Pb,S
n−Pb−In等の箔(厚さ数μm〜数十μm)を高温
で圧着することが好ましい。
【0019】4は放熱板で、放熱板4は、光源1で発生
し、伝導によりサブマウント2,ブロック3を通って伝
わってきた熱を外部に放出する働きを有するとともに、
光ピックアップを形成する種々の部材が載置され、パッ
ケージングの基板となるものである。また放熱板4には
調整用の孔4aが設けてある。ブロック3はロウ付け,
半田箔等により放熱板4の上面に固定される。放熱板4
の材質としては、熱伝導性が高いCu,Al,Fe等が
考えられる。
【0020】なおここではサブマウント2とブロック3
とを別体で形成していたが、光源1の出力が高く、これ
らの部材により高い熱伝導性が要求される場合には、熱
伝導性を良くするためにこれらの部材を一体で形成する
ことが好ましい。この場合それらの材質は、AlN等の
熱伝導性が非常に高いものを用いることが好ましい。
【0021】またブロック3はサブマウント2よりも大
きくして、放熱板4との接触面積を大きく取ることが望
ましい。
【0022】また光源1には光軸に関して高い精度が要
求されるので、サブマウント2の上面は高い精度で水平
であることが好ましい。従ってサブマウント2,ブロッ
ク3及び放熱板4の取り付けについても細心の注意を払
うことが好ましい。
【0023】5は光ガイド部材で、光ガイド部材5は直
方体形状をしており、その内部には複数の斜面及びそれ
らの斜面上に形成された各種膜を有しており、光源から
射出された光を出射するとともに、戻ってきた光を所定
の位置に導く働きを有している。また光ガイド部材5は
その側面でブロック3の突起部3aの端面部3bに接着
されている。これに用いられる接合材には大きな接着強
度,任意の瞬間に固定できる作業性,硬化前と硬化後の
体積の変化や温度・湿度の変化による体積の変化が小さ
い即ち低収縮率等の条件が要求され、これらを満たすこ
とにより作業性及び接合面の安定性等を向上させること
ができる。この様な接合材としてここでは紫外線を照射
することにより瞬時に硬化するUV接着剤を用いた。ま
た吸湿硬化型の瞬間接着剤を用いても良い。更に十分な
取り付け強度を持つようにするためにブロック3と光ガ
イド部材5の間の接触面積(S)はS>1mm2とする
ことが好ましい。
【0024】13は受光素子で、受光素子13は板形状
の半導体ウェハーに形成された各種の電気回路で構成さ
れており、光ガイド部材5の底面に取り付けられてい
る。取付の際には放熱板4に設けられた孔4aを用いて
位置の調整を行う。受光素子13と光ガイド部材5との
取り付けについては、大きな接着強度,任意の瞬間に固
定できる作業性,硬化前と硬化後の体積の変化や温度・
湿度による体積の変化が小さい即ち低収縮率等の条件が
要求され、これらを満たすことにより、作業性、接合面
の安定性が向上する。この様な接合材としてここでは紫
外線を照射することにより瞬時に硬化するため特に作業
性が良好なUV接着剤を用いた。なお吸湿硬化型の瞬間
接着剤を用いても良い。また受光素子13は光源1から
出射され、光ガイド部材5や記録媒体等で反射されて戻
ってきた光信号を受光する受光部を複数有している。こ
の受光部で検知された光信号は、その光量に応じて電気
信号に変換される。この電気信号は変換当初は電流値の
大きさである。しかしながらこの電流は非常に微弱であ
り、かつノイズを拾いやすいというデメリットがある。
このためここでは受光素子13として、電流値を相関す
る電圧値に変換して増幅する働きを持つI−Vアンプが
形成されているものを用いることが好ましい。ただし光
の入射周波数に対して出力電圧の応答が良好であること
が要求される。更に受光素子13の表面には受光した情
報を信号として取り出すためのAl等の薄膜で構成され
た複数の電極13aが設けてある。
【0025】14はパッケージで、パッケージ14は、
放熱板4の上面に前述のブロック3や光ガイド部材5,
受光素子13等を囲むように設けられており、その内部
には受光素子13からの電気信号取り出しや光源1の電
源供給等に用いられるリードフレーム14aがモールド
されている。このパッケージ14の形状は中央部がくり
貫かれた直方体形状をしており、更にリードフレーム1
4aがモールドされている側のパッケージ14の内面に
はリードフレームの足14bを露出するように段差14
cが設けてある。なおパッケージ14の形状については
円筒形等であっても構わない。そして受光素子13から
の電気信号を取り出すためにパッケージ14に設けられ
た段差14cに露出しているリードフレームの足14b
と受光素子13の表面に設けられている複数の電極13
aとをAuやAl等で形成されたワイヤ14dでワイヤ
ボンディングにより接続している。また光源1の電源供
給のため、光源1の上面とパッケージ14に設けられた
段差14cに露出しているリードフレームの足14bと
をワイヤ14dでボンディングし、更にサブマウント2
の上面に光源1の下面と電気的に接触するように設けら
れている電極面2aとパッケージ14に設けられた段差
14cに露出しているリードフレームの足14bとを同
じくワイヤ14dでワイヤボンディングすることにより
接続している。パッケージ14の材質としては、低吸水
性や低アウトガス性などに優れていることが求められる
が、ここではICモールドとしては最も一般的なエポキ
シ樹脂等の熱硬化性の樹脂を用いている。またリードフ
レーム14aの材質としてはCu,42アロイ,Fe等
の金属にAgやAu等をメッキしたものを用いることが
多い。ここではCuにNiメッキをし、その上にAuメ
ッキを施したものを用いた。更にパッケージ14と放熱
板4との間の取り付けには、大きな接着強度,低い吸水
性,高い気密性(低いリーク特性)等の性質を有する接
合材を用いる。これにより接合面,接合位置の安定性を
向上させ、光ピックアップのパッケージング内部への不
純物の混入を防止することができる。ここではこれらの
特性に優れ、安価なエポキシ系接着剤を用いた。
【0026】15はシェルで、シェル15もまたパッケ
ージ14と同様に直方体の中心部をくり貫いたような外
形をしており、その水平方向の断面はパッケージ14の
それとほぼ同一形状をしている。またその材質にはパッ
ケージング内部への不純物混入を防止する意味で、低吸
水性や低アウトガス性等の特性が求められる。ここでは
それらの特性に優れたポリプチレンテレフタレート(以
下PBTとする)を用いた。ただし、特に強度や寸法精
度等に優れた特性が要求される場合には、PBTよりも
高価ではあるがこれらの特性に優れたLCPを用いても
良い。そしてシェル15とパッケージ14との接着は、
前述のパッケージ14と放熱板4との取り付けと同様の
理由で、エポキシ系接着剤を用いた。なおこのシェル1
5を用いる代わりにパッケージ14の側壁部分の高さ
を、光ガイド部材5よりも高くなるようにして代替して
も良い。
【0027】16はカバー部材で、カバー部材16は光
ガイド部材5や受光素子13等にごみ,ほこり等が付着
するのを防止するもので、シェル15の上面にエポキシ
系の接着剤により取り付けられている。またカバー部材
16の材質としては、BK−7,FK−1,K−3等の
ガラスや、ウレタン,ポリカーボネート,アクリル等の
光透過率の高い樹脂等を用いることがことが好ましい。
更にカバー部材16の上下両面には反射防止のために反
射防止膜16aを形成することが好ましい。この反射防
止膜16aはMgF2 等の材質で形成することが好まし
い。
【0028】このカバー部材16と光ガイド部材5との
位置関係は、両者を接触させる場合と両者の間に空間を
設ける場合とが考えられる。両者を接触させる場合、光
ガイド部材5はカバー部材16の底部にエポキシ系の接
着剤やUV接着剤等で取り付けられる。この時のカバー
部材16の厚さ(t1)を0.3≦t1≦3.0(m
m)とすることが好ましい。この理由は、下限について
はこれ以上薄くすると取り付けられている光ガイド部材
5等の重さや、接着剤が固まる際の張力等にカバー部材
16が耐えられず破損する恐れがあるためである。また
上限については、カバー部材16は空気に比べて屈折率
が大きいため光に収束作用が生まれ、光が広がらないの
で、結果としてカバー部材16とコリメータレンズ(無
限系光学系の場合)或いは対物レンズ(有限系光学系の
場合)との距離を長くせざるを得ないくなってしまい、
ピックアップユニットの小型化に不利になるからであ
る。この様な構成を用いることにより光ピックアップの
高さをより低くでき、十分な取付強度を保ちながらもピ
ックアップユニットを小型化することができる。
【0029】これに対して両者の間に空間を設ける場合
は、カバー部材16の厚さ(t2)を0.1≦t2≦
3.0(mm),カバー部材16と光ガイド部材5との
間の距離(d)を同じく0.1≦d≦3.0(mm)と
することが好ましい。この理由はt2の下限については
前例とは違って光ガイド部材5が取り付けられておら
ず、ただ振動等の外部要因にさえ耐えられればよいから
である。またdについては、小さければ小さい程良いの
だが、組立時の精度の誤差を0.1mm以下にできない
可能性があり、この場合組立時にカバー部材16が光ガ
イド部材5に接触し、破損してしまう恐れがある。この
様な構成を用いることにより光ガイド部材5と、光源
1,サブマウント2,ブロック3の間の取り付け相対位
置精度を向上させつつブロック3若しくはサブマウント
2を他の部材に熱的に接触させることが可能であり、こ
れにより光源1で発生する熱を外部に容易に放出するこ
とができる。
【0030】なお光ピックアップの内部は光源1及び受
光素子13の酸化防止や光ガイド部材5,カバー部材1
6での結露防止等の観点から、N2等のガスやAr,N
e,He等の不活性ガスを充填することが好ましい。そ
の場合、放熱板4と受光素子13との間に存在する隙間
17を小さな収縮率,低い吸水性,高い気密性(優れた
リーク特性)等の特性を有する接合材、例えばエポキシ
系のポッティング剤や半田等で埋める必要がある。これ
により内部の気密性を高めることができる。
【0031】以上示してきた構成を用いることにより、
光源1で発生する熱を容易に外部に放出することがで
き、更にパッケージングの両端面に計2個所の開口部を
設けることにより、酸化防止ガスの封入を容易に行うこ
とができる。また光学系においては光源1,光ガイド部
材5及び受光素子13の相対的な位置関係を正しくかつ
強固に保持することができるので、それらの位置のずれ
による誤動作や余分な光学的収差等が発生しない。
【0032】またこの光ピックアップのパッケージング
全体での熱抵抗は35℃/w以下とすることがより効率
よく熱をパッケージ外に逃がすことができるので好まし
い。次に本発明の第一実施例における光ピックアップの
動作について、図面を参照しながら説明する。図3は本
発明の一実施の形態における光ピックアップの動作の概
念図、図4は本発明の一実施の形態における光ガイド部
材の斜視図である。
【0033】図3及び図4において放熱板4上にサブマ
ウント2及びブロック3を介して水平にマウントされた
光源1から水平に放出されたレーザ光は、平行な複数の
斜面を有する光ガイド部材5の面5fから光ガイド部材
5に入射し、光ガイド部材5の第二の斜面5bに形成さ
れかつ入射する光の拡散角に対して射出する光の拡散角
を変換する(以下NAを変換すると呼ぶ)機能を有する
反射型の拡散角変換ホログラム7に到達する。拡散角変
換ホログラム7によってNAを変換されかつ反射した光
は第一の斜面5aに形成された反射型の回折格子6によ
って0次回折光(以下メインビームと呼ぶ)と±1次回
折光(以下サイドビームと呼ぶ)とに分けられる。回折
格子6によって発生するメインビーム及びサイドビーム
は第1の偏光選択性のあるビームスプリッター膜9(以
下単に第一のビームスプリッター膜と呼ぶ)に入射す
る。第一のビームスプリッター膜9は入射面に対して平
行な振動成分を有する光(以下単にP偏光成分と呼ぶ)
に対してほぼ100%の透過率を有し、垂直な振動成分
(以下単にS偏光成分と呼ぶ)に対しては一定の反射率
を有する。第一のビームスプリッター膜9に入射する光
のうち第一のビームスプリッター膜9を透過する光は光
源1からの射出光のモニター光として利用される。ま
た、第一のビームスプリッター膜9で反射されたS偏光
成分に直線偏光したメインビーム及びサイドビームは、
光ガイド部材5の面5e及びカバー部材16を透過、対
物レンズ26に入射し、対物レンズ26の集光作用によ
って記録媒体27の記録媒体面27aに結像される。こ
の時、記録媒体面27a上において2つのサイドビーム
のビームスポット29a及び29cはメインビームのビ
ームスポット29bを中心としてほぼ対称な位置に結像
される。記録媒体面27aに対してメインビーム及びサ
イドビームのビームスポット29b及び29a、29c
により情報の記録または再生信号及びトラッキング、フ
ォーカシングいわゆるサーボ信号の読みだしを行う。
【0034】拡散角変換ホログラム7は、光源1からの
射出光のうち拡散角変換ホログラム7へ入射することの
できる光束の拡散角に対して、拡散角変換ホログラム7
からの反射光の拡散角を変換する。また、拡散角変換ホ
ログラム7によって拡散角をまったく持たない平行光に
も変換可能である。また、同じ拡散角変換ホログラム7
によって図3に示されるように光ガイド部材5射出後の
光束が途中経路で積算された波面収差が取り除かれた理
想球面波30となる。したがって、対物レンズ26への
入射光は理想球面波30となり、対物レンズ26による
記録媒体27でのビームスポットはほぼ回折限界まで絞
り込まれ理想的な大きさとなり、情報の記録または再生
を容易に行うことができる。
【0035】記録媒体27の記録媒体面27aによって
反射されたメインビーム及びサイドビームの戻り光は対
物レンズ26、光ガイド部材5の面5eを再び通過し、
光ガイド部材の第二の斜面5bに形成された第一のビー
ムスプリッター膜9に入射する。
【0036】記録媒体27からの戻り光のうち第一のビ
ームスプリッター膜9から透過する光は光ガイド部材5
の第一の斜面5aに平行な第三の斜面5c上に形成され
た第2の偏光選択性のあるビームスプリッター膜11
(以下単に第二のビームスプリッター膜と呼ぶ)に入射
する。第二のビームスプリッター膜11は第一のビーム
スプリッター膜9と同様にP偏光成分に対してほぼ10
0%の透過率を有し、S偏光成分に対しては一定の反射
率を有する。
【0037】ここで第二のビームスプリッター膜11に
入射した光束の内、透過光117に関して説明する。透
過光117は第三の斜面5c上に積層された偏光面変換
基板31に入射する。
【0038】図5は本発明の一実施の形態における光ピ
ックアップの偏光面変換基板の斜視図、図6は本発明の
一実施の形態における光ピックアップの受光部配置及び
信号処理を示す図である。偏光面変換基板31は第1の
その他の斜面31a(以下単に第1他斜面と呼ぶ)とそ
の第1他斜面31aに略平行な第2のその他の斜面31
b(以下単に第2他斜面と呼ぶ)を有し、第1他斜面3
1aには反射膜126が、第2他斜面31bには偏光分
離膜12が夫々形成されている。透過光117は第2他
斜面31b上に形成された偏光分離膜12に入射する。
第2他斜面31bは透過光117の偏光面117aと入
射面128とのなす角が略45×(2n+1)゜:(n
は整数)になるように形成されている。その結果透過光
117のP偏光成分117PとS偏光成分117Sは略
1:1の強度比を有するようになる。入射面128と平
行な偏光成分を有するP偏光成分117Pは偏光分離膜
12によってほぼ100%透過し、一方、入射面128
に垂直な偏光成分を有するS偏光成分117Sは第2他
斜面31b上の偏光分離膜12によって略100%反射
し第1他斜面31a面上に入射し、反射膜126によっ
て反射され受光素子13へ導かれる。受光素子13に導
かれたP偏向成分117Pは受光部170へ、同じくS
偏向成分は受光部171へ到達してRF信号を作成す
る。
【0039】次に図3中に示す第二のビームスプリッタ
ー膜11に入射した光束のうち反射光123に関して説
明する。反射光123は第二の斜面5b上の反射型のホ
ログラムで形成された非点収差発生ホログラム10に入
射する。反射光123は非点収差発生ホログラム10に
よって非点収差を発生しつつ、さらに反射膜124,反
射膜125で反射されて、メインビームの戻り光は受光
素子13上の受光部172に、サイドビームの戻り光は
受光素子13上の受光部176及び177に到達する。
【0040】次に本発明の第二実施例について図を参照
しながら説明する。第二実施例は、特に相変化型光ディ
スクに対応した光ピックアップの構成について説明する
ものである。相変化型光ディスクは光を照射することで
記録媒体中の結晶構造を変化させて情報を記録するもの
で、結晶構造を変化させるために従来の光記録再生装置
に比べてより多くの光量を必要とするので、より効率の
良い光学系を必要とする。図7は本発明の一実施の形態
における相変化型光ディスク用の光ピックアップの構成
図である。なお図1,図2及び図3に示したものと番号
が同一の部材については、その働き及び構成が同様であ
るので説明を省略する。
【0041】光源1から放出されたレーザ光は、平行な
複数の斜面を有する光ガイド部材41の面41fから光
ガイド部材41に入射し、拡散角変換ホログラム7、回
折格子6及び偏光選択性のあるビームスプリッター膜3
5(以下ビームスプリッター膜と呼ぶ)を通って光ガイ
ド部材41の面41eから出射される。ここでビームス
プリッター膜35は第一実施例の場合とは異なりS偏光
成分の反射率は95%以上でP偏光成分の反射率はおよ
そ1%程度である。ビームスプリッター膜35に入射す
る光のうちビームスプリッター膜35を透過する光(P
偏光成分で全光量の数パーセント程度)は光源1からの
射出光のモニター光として利用される。光ガイド部材4
1の面41eから出射された光はカバー部材16に設け
られたλ/4板33を透過する。図8はλ/4板の概観
図である。λ/4板33は光ガイド部材41からの入射
光偏光面に対して、その異常光軸がπ/4・(2m−
1);(ただしmは自然数:以下同じ)の方向に設置さ
れており、入射光の異常光成分と常光成分の位相差をπ
/2・(2m−1)だけ発生させる機能を有している。
λ/4板33を構成する材料としては一般に一軸性結晶
材料を用いる。その中でも低コストで、光透過性に優れ
た水晶を用いることが好ましい。一軸性結晶では異常光
軸616と常光軸617があり、それぞれの光軸に対し
て異常光屈折率ne及び常光屈折率noと呼ばれる異なる
屈折率を有している。異常光と常光では光学的距離が異
なるので、λ/4板33の基板厚をQD,入射光波長を
λとして次の関係式で決まる位相差Δが発生する。λ/
4板33の厚さQDはこの位相差Δがπ/2・(2m−
1)となるように決定されている。
【0042】Δ=2π・(ne−no)・QD/λ 本実施例では、波長λ=790nm、異常光屈折率ne
=1.5477、常光屈折率no=1.5388(ただ
し屈折率は基板の切り出し角で異なる。ここでは異常光
軸及び常光軸の双方の軸を含む平面に平行に切り出し
た。)という条件に対してλ/4板33の基板厚は2
1.9・(2m−1)μmとなる。この様な条件にする
ことにより、直線偏光で入射角0度で入射してきた光を
円偏向の光に変換することができる。即ち光源1から出
射されたS偏向成分のみを含む直線偏光を円偏光に変換
することができる。なおここではλ/4板33としてカ
バー部材16上に21.9μmの水晶を設けていたが、
光ガイド部材の面41eや対物レンズ26に設けること
もある。
【0043】λ/4板33を透過して円偏向となった光
は対物レンズ26に入射し、対物レンズ26の集光作用
によって記録媒体27の記録媒体面27aに結像され、
反射される。記録媒体面で反射された円偏光化した光は
その回転方向が逆転するので、戻り光は対物レンズ26
を透過し、再びλ/4板33を透過する際に、P偏光成
分のみを含む直線偏光に変換される。この様に変換され
た戻り光は光ガイド部材41の面41eを再び通過し、
再び光ガイド部材の第二の斜面41bに形成されたビー
ムスプリッター膜35に入射する。前述のようにビーム
スプリッター膜35はP偏光成分に対してほぼ100%
の透過率を有し、S偏光成分に対してはほぼ100%の
反射率を有する。従ってP偏光成分しか有さない戻り光
はビームスプリター膜35をほぼ透過する。
【0044】そして戻り光は光ガイド部材41の第一の
斜面41aに平行な第三の斜面41c上に形成されたハ
ーフミラー34に入射する。ハーフミラー34は入射し
た光のうち所定の量を反射して、残りを透過する働きを
有している。
【0045】ここでハーフミラー34に入射した光束の
内、透過光117は受光素子36上に設けられている受
光部37へ導かれる。
【0046】次に図3中に示すハーフミラー34に入射
した光束のうち反射光123に関して説明する。図9は
本発明の一実施の形態における相変化型光ディスク用の
光ピックアップの受光素子に設けられた受光部の配置図
である。反射光123は第二の斜面41b上の反射型の
ホログラムで形成された非点収差発生ホログラム10に
入射する。反射光123は非点収差発生ホログラム10
によって非点収差を発生しつつ、さらに反射膜124,
反射膜125で反射されて、メインビームの戻り光は受
光素子36上の受光部38に、サイドビームの戻り光は
受光素子36上の受光部39及び40に到達する。
【0047】以上のような構成を有する光ピックアップ
ではλ/4板をビームスプリッター膜35と記録媒体2
7との間に設け、S偏光成分の直線偏光である出射光を
円偏光化した光に変換し、その後記録媒体27で反射さ
れ回転方向が逆転した円偏光化した光をP偏光成分のみ
を有する直線偏光に変換してビームスプリッター膜35
に入射させることにより記録媒体27で反射された光を
ほぼ100%受光素子36上に導くことができるので、
ビームスプリッター膜35のS偏光成分の反射率を大幅
に高くすることができ、従って記録媒体27に照射され
る光量を大きくすることができる。即ち限られた光源1
の出力を効率よく記録媒体27に照射でき、かつ、記録
媒体27からの反射光を効率よく受光素子37に導くこ
とができる。
【0048】次に光ガイド部材5及び光ガイド部材41
の内部に形成されている反射膜124,125,126
(以下単に誘電体反射膜と称す)についてその詳細を図
を参照しながら説明する。
【0049】図10は本発明の一実施の形態における誘
電体反射膜の構成を示す断面図である。
【0050】誘電体反射膜52は光ガイド部材5及び4
1を構成する基板51の表面の所定の位置に形成されて
いるもので、入射してきた光を反射して所定の位置に導
くものである。そしてその構成は図10に示すように高
い屈折率を有する誘電体膜53と低い屈折率を有する誘
電体膜54を交互に積層して形成されている。高い屈折
率を有する誘電体膜53の材料としてはZrO2,Ti
2,CeO2,Ta2 5,ZnS等の材料を用いること
が好ましい。また低い屈折率を有する誘電体膜54の材
料としては、MgF2,SiO2等の材料を用いることが
好ましい。またこれらの低い屈折率を有する低い屈折率
を有する誘電体膜54と高い屈折率を有する誘電体膜5
3とを組み合わせて誘電体反射膜52を形成する際に
は、それぞれの膜応力の分布を考慮に入れることが好ま
しい。即ち、交互に形成される高い屈折率を有する誘電
体膜53および低い屈折率を有する誘電体膜54を、そ
れぞれの膜応力を相互に打ち消し合う方向に形成するこ
とが好ましい。このような構成とすることにより、膜応
力が一定の方向に加わってしまい、このため基板にひず
みが発生して、基板が変形したり、誘電体反射膜52が
光軸対してずれてしまうといった問題を回避することが
できるので、光ガイド部材5及び41の歩留まりを向上
させることができるとともに光ピックアップの信頼性を
向上させることができる。
【0051】先に示した高い屈折率を有する誘電体膜5
3の材料と低い屈折率を有する誘電体膜54の材料の中
でも特にSiO2とTiO2との組み合わせを用いること
が、非常に好ましい。なぜならばこの二つの材料はほぼ
同程度の引張応力と圧縮応力を有しているので、TiO
2とSiO2を交互に積層することにより、全体として膜
応力を打ち消し合うような構成とすることが容易にでき
るからである。更に基板として用いられる光学ガラス
(主にBK−7やコバルコガラス等)の線膨張係数は、
TiO2とSiO2の線膨張係数のほぼ中間となっている
ので、温度変化によって基板が膨張収縮しても、全体と
しての一定の割合で膨張収縮が起こるので、基板と誘電
体反射膜との間での乖離の発生を抑制することができ、
従って温度変化に強い高性能な光ガイド部材を提供する
ことができる。
【0052】更に基板51に形成する誘電体層のうち、
直接基板51上に形成される第一層には屈折率の低い誘
電体膜を形成することが好ましい。一般に屈折率の低い
物質の方が化学的に安定であり、比較的汚れている基板
表面に膜を形成してもその界面における屈折率の変化は
ほとんどない。これに対して屈折率の高い誘電体膜を比
較的汚れている基板表面に形成すると負の不均一、即ち
界面付近における屈折率が本来その物質が持つ屈折率よ
りも異常に高くなってしまう現象が発生してしまうの
で、膜厚が見かけ上厚くなったようになり、反射率が変
化してしまう。従って基板上に最初に屈折率の低い誘電
体層を形成することにより、基板との界面付近で負の不
均一が発生せず、常に安定した反射率を実現することが
できる。
【0053】そしてこの屈折率の差が大きければ大きい
ほど一つの界面における反射率は大きくなるので、界面
の数、即ち積層する誘電体層の数が少なくても十分な反
射率を確保することができる。従って屈折率の差をでき
るだけ大きく、好ましくは0.5以上とすることによ
り、誘電体反射膜52の厚さを薄くすることができるの
で、膜形成のための工程数を削減することができる。更
に誘電体反射膜を薄くできることにより、基板から突出
する誘電体反射膜の高さが低くなり、各基板を接合する
際の接合層の厚さを薄くすることができるので、基板5
1間の接合強度が向上し、基板の接合部位に発生するは
がれを減少させることができる。特に屈折率の差が0.
5以上にした場合には非常に容易に97%以上の反射率
を実現することができるので更に好ましい。
【0054】次に誘電体反射膜の膜厚について説明す
る。誘電体反射膜の膜厚は、誘電体膜の屈折率をn、光
の波長をλ、誘電体膜に対する光の入射面の垂線とのな
す角(以下入射角と称す)をθとしたときに、 n×d=λ÷(4cosθ) の関係を満たすようにすることが好ましい。本実施の形
態では特にその厚さを1000Å〜3000Åとするこ
とが比較的薄い膜でも、十分な反射率を得ることができ
るので好ましい。また高屈折率の層と低屈折率の層を9
以上積層することが製膜時の屈折率変動等に十分に対応
することができ、更に十分な反射率を得ることができる
ので、高性能で、高信頼性を有する誘電体反射膜とする
ことができる。更に誘電体反射膜の最外層については、
低屈折率を有する物質の膜厚を誘電体層中で積層される
膜厚よりも厚くする、好ましくは所定の膜厚の奇数倍と
することが、湿度による誘電体反射膜の劣化や機械的損
傷等のプロセス上の保護の観点で、信頼性を向上させる
ことができるので好ましい構成である。
【0055】以上のような構成を有する誘電体反射膜に
ついてその特性を調べた。以下その実験及びそれに対す
る比較実験について、図を参照しながら説明する。
【0056】図11は本実験の概略図である。70は三
角プリズムで、三角プリズム70はその断面の形状が図
に示すように直角二等辺三角形で、その外面は全て乱反
射を起こさないように研磨されており、その研磨された
底面70aには図12に示すような誘電体反射膜71が
2つの三角プリズム70に挟み込まれるように形成され
ている。なお三角プリズム70の底面70aに誘電体反
射膜71については、シンクロン社のイオンビーム成膜
装置を用いて、三角プリズム70上にまず最初に低い屈
折率を有するSiO2膜71a(屈折率1.45)を6
045Å形成し、次に高い屈折率を有するTiO2膜7
1b(屈折率2.10)を1092Å形成し、SiO2
膜71cを2015Å形成する。この順にTiO2膜7
1bを計7層,SiO2膜71cを計6層交互に蒸着
し、最後に再びSiO2膜71cを2015Å形成して
誘電体反射膜71を形成した。
【0057】そしてレーザ72からの光を三角プリズム
70の面70bから三角プリズム70に入射させる。こ
のとき入射する光の光軸が面70bに対して垂直になる
ようにそれらの配置には十分に留意する必要がある。そ
して三角プリズム70に入射した光は底面70aに入射
して誘電体反射膜71で反射される。このときもまた底
面70aに入射する光の入射角は45°となっている。
そして誘電体反射膜71で反射された光は、面70cを
通って三角プリズム70から出射され、センサ73に到
達する。また誘電体反射膜71の裏面の反射率を測定す
る実験も行った。裏面の反射率を測定する場合には図1
1に示すようにレーザ72からの光を面70b及び面7
0cを介して、誘電体反射膜71の裏面に光を照射して
そこでの光の反射率を測定する。なお三角プリズム70
の材質としてはここでは光学ガラスBK−7を用いてい
る。また実験には波長が790nmの光を用いた。更に
反射率の測定には日立製自記分光光度計U−4000を
用いた。
【0058】次に本実験の比較例として更に2つの実験
を行った。第一比較例として、光学ガラスBK−7の三
角プリズムの上にイオンビーム蒸着装置を用いてAg反
射膜を0.1μmの厚さに成膜した試料と、第二比較例
として、光学ガラスBK−7の三角プリズムの上にAN
ERLVA社製のイオンビーム蒸着装置EVC−150
1を用いてTiの下地を0.025μm成膜した上に、
さらにAg反射膜を0.1μmの厚さに成膜した試料と
を作製し、本実験と同様の実験を行い、合計3つの試料
について、その表面及び裏面における反射率を測定し
た。
【0059】更に各試料における反射膜と基板との間の
付着力を検査するためにガラス基板上に形成されたそれ
ぞれの試料の反射膜をJIS−K−5400に規定され
る碁盤目テープ方法を用いて測定した。
【0060】また膜形成時に用いられる代表的な薬品で
あるアセトン及びリムーバーの薬液にガラス基板上に形
成されたそれぞれの試料を浸して、それぞれの反射膜の
耐薬品性を調べた。
【0061】以上表面の反射率、裏面の反射率、付着力
及び耐薬品性の計4点についての実験の結果を(表1)
に示した。また本実施の形態における誘電体反射膜の表
面及び裏面での反射率と入射光の波長との間の関係を図
13に示している。
【0062】
【表1】
【0063】(表1)から明らかなように本発明の誘電
体反射膜は、リムーバーについての耐薬品性において、
第一比較例及び第二比較例のいずれと比べても非常に優
れた耐薬品性を有しており、更に付着力においても三試
料中最も優れた付着力を有していることがわかる。更に
反射率においても光ピックアップで用いられるS偏光成
分について非常に良好な反射率を有していることがわか
る。
【0064】従って反射膜として本発明の誘電体反射膜
を用いることにより、その表面、裏面の両面において、
金属反射膜に比べて吸収損失が非常に小さいので、極め
て高い反射率を実現することができる。よって各誘電体
反射膜における光の損失が少ないので十分な光量を受光
素子13に導くことができる。
【0065】また有機溶剤に対する耐薬品性が非常に高
いので、誘電体反射膜を形成した後の他の薄膜等の製造
工程において用いられる各種有機溶剤によって誘電体反
射膜の膜厚が変化することがほとんどない。従って設計
通りの反射率を実現することができるので効率よく光を
受光素子13に導くことができる。
【0066】更にガラス基板との付着力が非常に高いの
で、全光学素子を形成した後に各基板を張り合わせて基
板ブロックを形成し、それを所定の形に切り出す光ガイ
ド部材5及び41の製造工程において、反射膜と基板と
の間の付着力が弱いために発生する基板のはがれ等を防
止することができ、従って歩留まりの高い、かつ信頼性
の高い光ガイド部材ひいては光ピックアップとすること
ができる。
【0067】
【発明の効果】基板の光路上に複数の誘電体層を積層し
て形成されている反射膜を設けたことにより、反射膜で
の反射効率を高めることができるとともに基板との接合
性を良好にすることができるので、受光素子に導かれる
光の光量を確保することができ、さらに光ガイド部材製
造時に発生していた基板のはがれを防止することができ
る。
【0068】また複数の誘電体層中に屈折率の異なる誘
電体層を少なくとも一層形成したことにより、反射効率
を向上させることができるので、受光素子上での光量を
ある程度十分に確保することができる。
【0069】そして屈折率の高い誘電体層と屈折率の低
い誘電体層とを交互に積層したことにより、反射効率を
更に向上させることができるので、受光素子上での光量
を十分に確保することができ、従って受光素子で受光し
た光から良好なRF信号を形成することができる。従っ
て光ピックアップの性能を向上させることができる。
【0070】さらに基板に一番近い誘電体層を低い屈折
率を有する誘電体層としたことにより、誘電体層での屈
折率の変化を防止することができるので、反射率を安定
させることができ、従ってRF信号の光ピックアップご
との個体差を低減することができる。
【0071】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘電
体層との屈折率の差を0.5以上としたことにより、誘
電体反射膜の厚さを非常に薄くすることができるので、
膜形成のための作業所用時間を低減することができる。
更に誘電体反射膜を薄くできることにより、基板から突
出する誘電体反射膜の高さが低くなり、各基板を接合す
る際の接合層の厚さを薄くすることができるので、基板
間の接合強度が向上し、基板の接合部位に発生するはが
れを減少させることができる。
【0072】複数の誘電体層をそれぞれの膜応力を打ち
消し合う方向に形成したことにより、基板の反りや反射
膜での反射率の位置依存性を防止することができるの
で、光ガイド部材の歩留まりを向上させることができる
とともに光ピックアップの信頼性を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
のパッケージングの構成を示す断面図
【図2】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
のパッケージングの構成を示す断面図
【図3】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の動作の概念図
【図4】本発明の一実施の形態における光ガイド部材の
斜視図
【図5】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の偏光面変換基板の斜視図
【図6】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の受光部配置及び信号処理を示す図
【図7】本発明の一実施の形態における相変化型光ディ
スク用の光ピックアップの構成図
【図8】本発明の一実施の形態におけるλ/4板の概観
【図9】本発明の一実施の形態における相変化型光ディ
スク用の光ピックアップの受光素子に設けられた受光部
の配置図
【図10】本発明の一実施の形態における誘電体反射膜
の構成を示す断面図
【図11】本実験の概略図
【図12】本発明の一実施の形態に反射膜の断面図
【図13】本発明の一実施の形態における誘電体反射膜
の表面及び裏面での反射率と入射光の波長との間の関係
【図14】従来の光ピックアップの構成図
【図15】従来の反射膜の断面図
【符号の説明】
1 光源 2 サブマウント 2a 電極面 3 ブロック 3a 突起部 3b 端面部 4 放熱板 4a 孔 5 光ガイド部材 5a 第一の斜面 5b 第二の斜面 5c 第三の斜面 5e 面 5f 面 6 回折格子 7 拡散角変換ホログラム 9 第一のビームスプリッター膜 9a 保護膜 10 非点収差発生ホログラム 11 第二のビームスプリッター膜 12 偏光分離膜 13 受光素子 13a 電極 14 パッケージ 14a リードフレーム 14b リードフレームの足 14c 段差 14d ワイヤ 15 シェル 16 カバー部材 16a 反射防止膜 17 隙間 26 対物レンズ 27 記録媒体 27a 記録媒体面 28 第2のビームスプリッター膜 29a,29b,29c ビームスポット 30 理想球面波 31 偏光面変換基板 31a 第1他斜面 31b 第2他斜面 31c 第一面 31d 第二面 33 λ/4板 34 ハーフミラー 35 ビームスプリッター膜 36 受光素子 37,38,39,40 受光部 41 光ガイド部材 41a 第一の斜面 41b 第二の斜面 41c 第三の斜面 41e 面 41f 面 51 基板 52 誘電体反射膜 53 高い屈折率を有する誘電体膜 54 低い屈折率を有する誘電体膜 70 三角プリズム 70a 底面 70b 面 70c 面 71 誘電体反射膜 71a SiO2膜 71b TiO2膜 72 レーザ 73 センサ 117 透過光 117a 偏光面 117S S偏光成分 117P P偏光成分 123 反射光 124 反射膜 125 反射膜 126 反射膜 128 入射面 170,171,172,172a,172b,172
c,172d,176,177 受光部 616 異常光軸 617 常光軸

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、前記光源から照射された光の入射
    方向に対して傾斜した複数の基板を有し、前記基板の光
    路上に複数の誘電体層を積層して形成されている反射膜
    を有し、前記光源からの光を光媒体に導くとともに、前
    記光媒体から反射してきた光を所定の位置に導く光ガイ
    ド部材と、光を受光するとともに受光した光信号を電気
    信号に変換する受光手段とを備えたことを特徴とする光
    ピックアップ。
  2. 【請求項2】複数の誘電体層中に屈折率の異なる誘電体
    層を少なくとも一層形成したことを特徴とする請求項1
    記載の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘電
    体層とが交互に積層されていることを特徴とする請求項
    1,2いずれか1記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】基板に一番近い誘電体層を低い屈折率を有
    する誘電体層としたことを特徴とする請求項3記載の光
    ピックアップ。
  5. 【請求項5】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘電
    体層との屈折率の差が0.5以上あることを特徴とする
    請求項3,4光ピックアップいずれか1記載の光ピック
    アップ。
  6. 【請求項6】複数の誘電体層が、それぞれの膜応力を打
    ち消し合う方向に形成されていることを特徴とする請求
    項1〜5いずれか1記載の光ピックアップ。
  7. 【請求項7】屈折率の低い誘電体層の厚さを屈折率の低
    い誘電体層の厚さよりも厚くしたことを特徴とする請求
    項3〜6いずれか1記載の光ピックアップ。
  8. 【請求項8】光源と、前記光源から照射された光の入射
    方向に対して傾斜した複数の基板を有し、前記基板表面
    の光路上に複数の誘電体層を積層して形成されている反
    射膜を有し、前記光源からの光を光媒体に導くととも
    に、前記光媒体から反射してきた光を所定の位置に導く
    光ガイド部材と、光を受光するとともに受光した光信号
    を電気信号に変換する受光手段とを備えたことを特徴と
    する相変化型光ディスク用の光ピックアップ。
  9. 【請求項9】複数の誘電体層中に屈折率の異なる誘電体
    層を少なくとも一層形成したことを特徴とする請求項8
    記載の相変化型光ディスク用の光ピックアップ。
  10. 【請求項10】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘
    電体層とが交互に積層されていることを特徴とする請求
    項8,9いずれか1記載の相変化型光ディスク用の光ピ
    ックアップ。
  11. 【請求項11】基板と対向する誘電体層を低い屈折率を
    有する誘電体層としたことを特徴とする請求項10記載
    の相変化型光ディスク用の光ピックアップ。
  12. 【請求項12】屈折率の高い誘電体層と屈折率の低い誘
    電体層との屈折率の差が0.5以上あることを特徴とす
    る請求項10,11いずれか1記載の相変化型光ディス
    ク用の光ピックアップ。
  13. 【請求項13】複数の誘電体層が、それぞれの膜応力を
    打ち消し合う方向に形成されていることを特徴とする請
    求項8〜12いずれか1記載の相変化型光ディスク用の
    光ピックアップ。
  14. 【請求項14】屈折率の低い誘電体層の厚さを屈折率の
    低い誘電体層の厚さよりも厚くしたことを特徴とする請
    求項10〜13いずれか1記載の相変化型光ディスク用
    の光ピックアップ。
  15. 【請求項15】光ガイド部材の光出射面と光媒体との間
    にλ/4板を設け、前記λ/4板と光の光軸とが略垂直
    であることを特徴とする請求項8〜14いずれか1記載
    の相変化型光ディスク用の光ピックアップ。
  16. 【請求項16】光を透過若しくは反射の少なくとも一方
    を行う導光手段を傾斜面に備え、前記傾斜面を介して、
    光媒体からの反射光を受光手段に導くことを特徴とする
    請求項8〜15いずれか1記載の相変化型光ディスク用
    の光ピックアップ。
  17. 【請求項17】導光手段がハーフミラーであることを特
    徴とする請求項16記載の相変化型光ディスク用の光ピ
    ックアップ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006134535A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Konica Minolta Opto Inc ビームスプリッタ及び光ピックアップ装置
JP2008530596A (ja) * 2005-02-09 2008-08-07 ウェイヴィーン・インコーポレイテッド 多数の光源のエテンデュー効率のよい合波

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