JP3536485B2 - 光ピックアップ及び光ガイド部材 - Google Patents

光ピックアップ及び光ガイド部材

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JP3536485B2
JP3536485B2 JP30410995A JP30410995A JP3536485B2 JP 3536485 B2 JP3536485 B2 JP 3536485B2 JP 30410995 A JP30410995 A JP 30410995A JP 30410995 A JP30410995 A JP 30410995A JP 3536485 B2 JP3536485 B2 JP 3536485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子、光ディス
ク等への情報の記録又は再生を行う光ピックアップ、並
びにその光ピックアップに用いる光ガイド部材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】以下従来の光ピックアップにおけるRF
信号の形成について説明する。図11は従来の光ピック
アップの概念図である。光源1から出射された光は、光
ガイド部材505を介して記録媒体に導かれる。記録媒
体の情報記録面で反射されたメインビーム及びサイドビ
ームの戻り光は対物レンズ、光ガイド部材505の面5
05eを通過し、光ガイド部材505の第二の斜面50
5bに形成された第一偏光ビームスプリッター膜509
に入射する。第一偏光ビームスプリッター膜509は入
射面に対して平行な振動成分を有する光(以下単にP偏
光成分と呼ぶ)に対してほぼ100%の透過率を有し、
垂直な振動成分(以下単にS偏光成分と呼ぶ)に対して
は一定の反射率を有する。
【0003】記録媒体からの戻り光のうち第一偏光ビー
ムスプリッター膜509から透過する光は光ガイド部材
505の第一の斜面505aに平行な第三の斜面505
c上に形成された第二の偏光選択性のあるビームスプリ
ッター膜511(以下単に第二偏光ビームスプリッター
膜と呼ぶ)に入射する。第二偏光ビームスプリッター膜
511は第一偏光ビームスプリッター膜509と同様に
P偏光成分に対してほぼ100%の透過率を有し、S偏
光成分に対しては一定の反射率を有する。
【0004】ここで第二偏光ビームスプリッター膜51
1に入射した光束の内、偏光面変換基板531に入射し
た光617に関して説明する。光617は第三の斜面5
05c上に積層された偏光面変換基板531に入射す
る。
【0005】図12は従来の偏光面変換基板の斜視図で
ある。偏光面変換基板531は第一のその他の斜面53
1a(以下単に第一他斜面と呼ぶ)とその第一他斜面5
31aに平行な第二のその他の斜面531b(以下単に
第二他斜面と呼ぶ)を有し、第一他斜面531a上の全
面には反射膜626が、第二他斜面531b上の全面に
は偏光分離膜512が夫々形成されている。透過光61
7は第二他斜面531b上の全面に形成された偏光分離
膜512に入射する。第二他斜面531bは透過光61
7の偏光面617aと入射面628とのなす角が略45
°(2n+1)、(nは整数)になるように形成されて
いる。その結果透過光617のP偏光成分617pとS
偏光成分617sは略1:1の強度比を有するようにな
る。入射面628と平行な偏光成分を有するP偏光成分
617pは偏光分離膜512によってほぼ100%透過
し、一方、入射面528に垂直な偏光成分を有するS偏
光成分617sは第二他斜面531b上の偏光分離膜5
12によって略100%反射し第一他斜面531a面上
に入射し、反射膜626によって反射させられ受光素子
513へ導かれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、偏光面変換基板531に入射してきた透
過光617の内、偏光分離膜512で反射されるS偏光
成分617sは、さらに第一他斜面531a面上に入射
し、反射膜626によって反射され受光素子513へ導
かれていたが、偏光面変換基板531において偏光分離
膜512及び反射膜626とが第一他斜面531a及び
第二他斜面531bの全面に形成されていたので、この
ときの反射膜626と偏光分離膜512との間の位置関
係如何によっては反射膜626で反射されたS偏光成分
が再度偏光分離膜512に入射してしまい、受光素子5
13に入射するS偏光成分とP偏光成分との光量の比が
1:1にならない可能性があったので、反射膜626で
反射されて受光素子513に向かう光が再度変更分離膜
512に入射しないように、偏光分離膜512と反射膜
626との間の距離をかなり大きく取る必要があった。
従って光ガイド部材505を小型化しようとしても、偏
光面変換基板531の小型化には自ずから限界があっ
て、非常に困難であった。
【0007】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、体積が非常に小さく、かつ、ノイズの少ないRF信
号を形成することができる光ピックアップ、並びにその
光ピックアップに用いる光ガイド部材を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、偏光面変換基板の他斜面上に設けられている光の偏
光方向に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光
分離素子と、偏光分離素子で反射された光を受光手段に
導く反射手段を備え、他斜面には偏光分離素子が設けら
れている第一の領域と前記偏光分離素子が設けられてい
ない第二の領域が形成されており、第一の領域で反射さ
れた光は反射手段で反射されて第二の領域を透過して前
記受光手段に入射する偏光面変換基板において、第一他
斜面に形成される偏光分離素子の大きさを第一他斜面の
面積よりも小さくして設ける。更に好ましくは第二他斜
面に形成される反射膜の大きさを第二他斜面の面積より
も小さくして設けるという構成を有している。
【0009】
【発明の実施の形態】光源と、前記光源から照射された
光の入射方向に対して傾斜した複数の斜面を有し、前記
複数の斜面をそれぞれ略平行に配置し、前記複数の斜面
に各種光学素子を形成するとともに前記複数の斜面とは
傾斜の異なる他斜面を備えた光ガイド部材と、前記光ガ
イド部材を透過してきた光を電気信号に変換する受光手
段と、前記他斜面上に設けられ光の偏光方向に応じて光
を透過させるか反射させるかする偏光分離素子とを備
え、前記他斜面の一部分に前記偏光分離素子を設けたこ
とにより、偏光分離素子で反射された光が再度偏光分離
素子に入射することを防止するとともに光ガイド部材の
厚さを薄くすることができる。
【0010】そして他斜面の光の入射する部分とその周
縁部に偏光分離素子を設けることにより、更に効率よく
光ガイド部材の厚さを薄くすることができる。
【0011】また光源と、前記光源から照射された光の
入射方向に対して傾斜した複数の斜面を有し、前記複数
の斜面をそれぞれ略平行に配置し、前記複数の斜面に各
種光学素子を形成するとともに前記複数の斜面とは傾斜
の異なる他斜面を備えた光ガイド部材と、前記光ガイド
部材を透過してきた光を電気信号に変換する受光手段
と、前記他斜面上に設けられている光の偏光方向に応じ
て光を透過させるか反射させるかする偏光分離素子と、
前記偏光分離素子で反射された光を前記受光手段に導く
反射手段とを備え、前記他斜面には前記偏光分離素子が
設けられている第一の領域と前記偏光分離素子が設けら
れていない第二の領域が形成されており、前記第一の領
域で反射された光は前記反射手段で反射されて前記第二
の領域を透過して前記受光手段に入射するようにしたこ
とにより、偏光分離素子で反射された光が再度偏光分離
素子に入射することをほぼ完全に防止するとともに光ガ
イド部材の厚さを薄くすることができる。
【0012】光源と、前記光源から照射された光の入射
方向に対して傾斜した複数の斜面を有し、前記複数の斜
面をそれぞれ略平行に配置し、前記複数の斜面に各種光
学素子を形成するとともに前記複数の斜面とは傾斜の異
なる第一の他斜面と、前記第一の他斜面と所定の関係で
配置された第二の他斜面とを備えた光ガイド部材と、前
記光ガイド部材を透過してきた光を電気信号に変換する
受光手段と、前記第一の他斜面上に設けられ光の偏光方
向に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光分離
素子と、前記第二の他斜面上に設けられ前記偏光分離素
子で反射された光を受光手段に導く反射手段とを備え、
前記第一の他斜面には前記偏光分離素子が設けられてい
る第一の領域と前記偏光分離素子が設けられていない第
二の領域が形成されており、前記第二の他斜面には前記
反射手段が設けられている第三の領域と前記反射手段が
設けられていない第四の領域が形成されており、入射光
は前記第四の領域を透過して前記第一の領域に入射し、
前記第一の領域で反射された光は前記第三の領域で反射
されて前記第二の領域を透過して前記受光手段に入射す
るようにしたことにより、光が第一の領域に入射する前
に反射手段で反射されて光量が減少することを防止でき
るとともに偏光分離素子で反射された光が反射手段で反
射されて後、再度偏光分離素子に入射することをほぼ完
全に防止するとともに光ガイド部材の厚さを薄くするこ
とができる。
【0013】第一の他斜面と第二の他斜面とが略平行に
設けることにより、光ガイド部材の形成が容易になる。
【0014】第一の領域は第一の他斜面上の光の入射す
る領域及びその周辺部に設けられており、第三の領域は
第二の他斜面上の前記第一の領域で反射された光の入射
する領域及びその周辺部に設けるようにしたことにより
光が第一の領域に入射する前に反射手段で反射されて光
量が減少することを防止できるとともに偏光分離素子で
反射された光が反射手段で反射されて後、再度偏光分離
素子に入射することをほぼ完全に防止するとともに光ガ
イド部材の厚さをさらに薄くすることができる。
【0015】以下本発明の一実施の形態における光ピッ
クアップのパッケージングについて図を参照しながら説
明する。
【0016】図1及び図2はともに本発明の一実施の形
態における光ピックアップのパッケージングの構成を示
す断面図である。
【0017】1は光源で、光源1としては半導体レー
ザ,He−Ne等のガスレーザ等の各種レーザが考えら
れる。ここではこれらの中で最も小型で装置全体を小型
化でき、しかも単価の安い数mW〜数十mW程度の出力
を有する半導体レーザを用いる事が好ましい。半導体レ
ーザの材質としてはAlGaAs,InGaAsP,I
nGaAlP,ZnSe,GaN等が考えられ、ここで
は最も一般的に用いられており、安価なAlGaAsを
用いた。さらに高密度記録を行う場合には記録媒体上で
のスポット径をより小さくすることができ、AlGaA
sよりもさらに波長の短いInGaAlPやZnSe等
の半導体レーザを用いることが好ましい。
【0018】2はサブマウントで、サブマウント2はそ
の形状が直方体状若しくは板形状で、その上面には光源
1が取り付けられている。このサブマウント2は光源1
を載置するとともに、光源1で発生した熱を逃がす働き
を有している。サブマウント2と光源1との接合には熱
伝導率等を考慮するとAu−Sn,Sn−Pb,Sn−
Pb−In等の箔(厚さ数μm〜数十μm)を高温で圧
着する方法を用いることが好ましい。また光源1とサブ
マウント2は略水平に取り付けなければ光学系の収差や
結合効率の低下等の原因になる。従って接合の際には光
源1はサブマウント2に所定の位置に所定の高さで略水
平にマウントされることが好ましい。さらにサブマウン
ト2の上面には光源1の下面と電気的に接触するように
電極面2aが設けられている。この電極面2aは光源1
の電源供給用のもので、電極面2aを構成する金属膜と
しては導電性や耐食性を考慮してAuの薄膜を用いるこ
とが好ましい。更にサブマウント2は、光源1で発生す
る熱や光源1との取付等の問題から、熱伝導性が高く、
かつ、線膨張係数が光源1のそれ(約6.5×10 -6
℃)に近い材質が好ましい。具体的には線膨張係数が3
〜10×10-6/℃で、熱伝導率が100w/mK以上
である物質、例えばAlN,SiC,T−cBN,Cu
/W,Cu/Mo,Si等を、特に高出力のレーザを用
いる場合で熱伝導率を非常に大きくしなければならない
ときにはダイアモンド等を用いることが好ましい。光源
1とサブマウント2の線膨張係数が同じか近い数値とな
るようにした場合、光源1とサブマウント2の間の歪み
の発生を抑制することができるので、光源1とサブマウ
ント2との取付部分が外れたり、光源1にクラックが入
る等の不都合を防止することができる。しかしながら本
範囲を外れた場合には、光源1とサブマウント2の間に
大きな歪みが生じてしまい、光源1とサブマウント2と
の取付部分が外れたり、光源1にクラック等を生じる可
能性が高くなる。またサブマウント2の熱伝導率をでき
るだけ大きく取ることにより、光源1で発生する熱を効
率よく外部に逃がすことができる。しかしながら熱伝導
率が本限定以下の場合には、光源1で発生した熱が外部
に逃げ難くなるため、光源1の温度が上昇し、光源1の
出力が低下したり、光源1の寿命が短くなったり、最悪
の場合には光源1が破壊されてしまう等の不都合が発生
しやすくなる。本実施の形態では比較的安価で、これら
の2つの特性のどちらにも非常に優れたAlNを用い
た。更にサブマウント2の上面には光源1との接合性を
良くするために、サブマウント2から光源1に向かって
Ti,Pt,Auの順に薄膜を形成することが好まし
い。
【0019】3はブロックで、ブロック3は基本的には
直方体形状でその側面に大きな突起部3aを有してお
り、上面にはサブマウント2が取り付けられている。こ
のブロック3もまたサブマウント2と同様に、光源1で
発生する熱やサブマウント2との取付等の問題から、熱
伝導性が高く、かつ、線膨張係数がサブマウント2に近
い材質、例えばサブマウント2の材質例で示したもの以
外にMo,Cu,Fe,コバール,42アロイ等を用い
ることが好ましい。しかしながらこれらの特性値の要求
はサブマウント2に比べるとそれほど厳しくはないの
で、コストを重視して選択する方が好ましい。ここでは
AlNに比べて非常に安価で、これらの特性に比較的優
れたCu,Mo等の材料でブロック3を形成した。また
ブロック3とサブマウント2との接合には熱伝導率等を
考慮すると、やはりサブマウント2と光源1の場合と同
様に、多少高価ではあるがAu−Sn,Sn−Pb,S
n−Pb−In等の箔(厚さ数μm〜数十μm)を高温
で圧着することが好ましい。
【0020】4は放熱板で、放熱板4は、光源1で発生
し、伝導によりサブマウント2,ブロック3を通って伝
わってきた熱を外部に放出する働きを有するとともに、
光ピックアップを形成する種々の部材が載置され、パッ
ケージングの基板となるものである。また放熱板4には
調整用の孔4aが設けてある。ブロック3はロウ付け,
半田箔等により放熱板4の上面に固定される。放熱板4
の材質としては、熱伝導性が高いCu,Al,Fe等が
考えられる。
【0021】なおここではサブマウント2とブロック3
とを別体で形成していたが、光源1の出力が高く、これ
らの部材により高い熱伝導性が要求される場合には、熱
伝導性を良くするためにこれらの部材を一体で形成する
ことが好ましい。この場合それらの材質は、AlN等の
熱伝導性が非常に高いものを用いることが好ましい。
【0022】またブロック3はサブマウント2よりも大
きくして、放熱板4との接触面積を大きく取ることが望
ましい。
【0023】また光源1には光軸に関して高い精度が要
求されるので、サブマウント2の上面は高い精度で水平
であることが好ましい。従ってサブマウント2,ブロッ
ク3及び放熱板4の取り付けについても細心の注意を払
うことが好ましい。
【0024】5は光ガイド部材で、光ガイド部材5は直
方体形状をしており、その内部には複数の斜面及びそれ
らの斜面上に形成された各種膜を有しており、光源1か
ら射出された光を出射するとともに、戻ってきた光を所
定の位置に導く働きを有している。また光ガイド部材5
はその側面でブロック3の突起部3aの端面部3bに接
着されている。これに用いられる接合材には大きな接着
強度,任意の瞬間に固定できる作業性,硬化前と硬化後
の体積の変化や温度・湿度の変化による体積の変化が小
さい即ち低収縮率等の条件が要求され、これらを満たす
ことにより作業性及び接合面の安定性等を向上させるこ
とができる。この様な接合材としてここでは紫外線を照
射することにより瞬時に硬化するUV接着剤を用いた。
また吸湿硬化型の瞬間接着剤を用いても良い。更に十分
な取り付け強度を持つようにするためにブロック3と光
ガイド部材5の間の接触面積(S)はS>1mm2とす
ることが好ましい。
【0025】13は受光素子で、受光素子13は板形状
の半導体ウェハーに形成された各種の電気回路で構成さ
れており、光ガイド部材5の底面に取り付けられてい
る。取付の際には放熱板4に設けられた孔4aを用いて
位置の調整を行う。受光素子13と光ガイド部材5との
取り付けについては、大きな接着強度,任意の瞬間に固
定できる作業性,硬化前と硬化後の体積の変化や温度・
湿度による体積の変化が小さい即ち低収縮率等の条件が
要求され、これらを満たすことにより、作業性、接合面
の安定性が向上する。この様な接合材としてここでは紫
外線を照射することにより瞬時に硬化するため特に作業
性が良好なUV接着剤を用いた。なお吸湿硬化型の瞬間
接着剤を用いても良い。また受光素子13は光源1から
出射され、光ガイド部材5や記録媒体等で反射されて戻
ってきた光信号を受光する受光部を複数有している。こ
の受光部で検知された光信号は、その光量に応じて電気
信号に変換される。この電気信号は変換当初は電流値の
大きさである。しかしながらこの電流は非常に微弱であ
り、かつノイズを拾いやすいというデメリットがある。
このためここでは受光素子13として、電流値を相関す
る電圧値に変換して増幅する働きを持つI−Vアンプが
形成されているものを用いることが好ましい。ただし光
の入射周波数に対して出力電圧の応答が良好であること
が要求される。更に受光素子13の表面には受光した情
報を信号として取り出すためのAl等の薄膜で構成され
た複数の電極13aが設けてある。
【0026】14はパッケージで、パッケージ14は、
放熱板4の上面に前述のブロック3や光ガイド部材5,
受光素子13等を囲むように設けられており、その内部
には受光素子13からの電気信号取り出しや光源1の電
源供給等に用いられるリードフレーム14aがモールド
されている。このパッケージ14の形状は中央部がくり
貫かれた直方体形状をしており、更にリードフレーム1
4aがモールドされている側のパッケージ14の内面に
はリードフレームの足14bを露出するように段差14
cが設けてある。なおパッケージ14の形状については
円筒形等であっても構わない。そして受光素子13から
の電気信号を取り出すためにパッケージ14に設けられ
た段差14cに露出しているリードフレームの足14b
と受光素子13の表面に設けられている複数の電極13
aとをAuやAl等で形成されたワイヤ14dでワイヤ
ボンディングにより接続している。また光源1の電源供
給のため、光源1の上面とパッケージ14に設けられた
段差14cに露出しているリードフレームの足14bと
をワイヤ14dでボンディングし、更にサブマウント2
の上面に光源1の下面と電気的に接触するように設けら
れている電極面2aとパッケージ14に設けられた段差
14cに露出しているリードフレームの足14bとを同
じくワイヤ14dでワイヤボンディングすることにより
接続している。パッケージ14の材質としては、低吸水
性や低アウトガス性などに優れていることが求められる
が、ここではICモールドとしては最も一般的なエポキ
シ樹脂等の熱硬化性の樹脂を用いている。またリードフ
レーム14aの材質としてはCu,42アロイ,Fe等
の金属にAgやAu等をメッキしたものを用いることが
多い。ここではCuにNiメッキをし、その上にAuメ
ッキを施したものを用いた。更にパッケージ14と放熱
板4との間の取り付けには、大きな接着強度,低い吸水
性,高い気密性(低いリーク特性)等の性質を有する接
合材を用いる。これにより接合面,接合位置の安定性を
向上させ、光ピックアップのパッケージング内部への不
純物の混入を防止することができる。ここではこれらの
特性に優れ、安価なエポキシ系接着剤を用いた。
【0027】15はシェルで、シェル15もまたパッケ
ージ14と同様に直方体の中心部をくり貫いたような外
形をしており、その水平方向の断面はパッケージ14の
それとほぼ同一形状をしている。またその材質にはパッ
ケージング内部への不純物混入を防止する意味で、低吸
水性や低アウトガス性等の特性が求められる。ここでは
それらの特性に優れたポリブチレンテレフタレート(以
下PBTとする)を用いた。ただし、特に強度や寸法精
度等に優れた特性が要求される場合には、PBTよりも
高価ではあるがこれらの特性に優れたLCPを用いても
良い。そしてシェル15とパッケージ14との接着は、
前述のパッケージ14と放熱板4との取り付けと同様の
理由で、エポキシ系接着剤を用いた。なおこのシェル1
5を用いる代わりにパッケージ14の側壁部分の高さ
を、光ガイド部材5よりも高くなるようにして代替して
も良い。
【0028】16はカバー部材で、カバー部材16は光
ガイド部材5や受光素子13等にごみ,ほこり等が付着
するのを防止するもので、シェル15の上面にエポキシ
系の接着剤により取り付けられている。またカバー部材
16の材質としては、BK−7,コバールガラス等のガ
ラスを用いることがことが好ましい。更にカバー部材1
6の上下両面には反射防止のために反射防止膜16aを
形成することが好ましい。この反射防止膜16aはMg
2 等の材質で形成することが好ましい。
【0029】このカバー部材16と光ガイド部材5との
位置関係は、両者を接触させる場合と両者の間に空間を
設ける場合とが考えられる。両者を接触させる場合、光
ガイド部材5はカバー部材16の底部にエポキシ系の接
着剤やUV接着剤等で取り付けられる。この時のカバー
部材16の厚さ(t1)を0.3≦t1≦3.0(m
m)とすることが好ましい。この理由は、下限について
はこれ以上薄くすると取り付けられている光ガイド部材
5等の重さや、接着剤が固まる際の張力等にカバー部材
16が耐えられず破損する恐れがあるためである。また
上限については、カバー部材16は空気に比べて屈折率
が大きいため光に収束作用が生まれ、光が広がらないの
で、結果としてカバー部材16とコリメータレンズ(無
限系光学系の場合)或いは対物レンズ(有限系光学系の
場合)との距離を長くせざるを得ないくなってしまい、
ピックアップユニットの小型化に不利になるからであ
る。この様な構成を用いることにより光ピックアップの
高さをより低くでき、十分な取付強度を保ちながらもピ
ックアップユニットを小型化することができる。
【0030】これに対して両者の間に空間を設ける場合
は、カバー部材16の厚さ(t2)を0.1≦t2≦
3.0(mm),カバー部材16と光ガイド部材5との
間の距離(d)を同じく0.1≦d≦3.0(mm)と
することが好ましい。この理由はt2の下限については
前例とは違って光ガイド部材5が取り付けられておら
ず、ただ振動等の外部要因にさえ耐えられればよいから
である。またdについては、小さければ小さい程良いの
だが、組立時の精度の誤差を0.1mm以下にできない
可能性があり、この場合組立時にカバー部材16が光ガ
イド部材5に接触し、破損してしまう恐れがある。この
様な構成を用いることにより光ガイド部材5と、光源
1,サブマウント2,ブロック3の間の取り付け相対位
置精度を向上させつつブロック3若しくはサブマウント
2を他の部材に熱的に接触させることが可能であり、こ
れにより光源1で発生する熱を外部に容易に放出するこ
とができる。
【0031】なお光ピックアップの内部は光源1及び受
光素子13の酸化防止や光ガイド部材5,カバー部材1
6での結露防止等の観点から、N2等のガスやAr,N
e,He等の不活性ガスを充填することが好ましい。そ
の場合、放熱板4と受光素子13との間に存在する隙間
17を小さな収縮率,低い吸水性,高い気密性(優れた
リーク特性)等の特性を有する接合材、例えばエポキシ
系のポッティング剤や半田等で埋める必要がある。これ
により内部の気密性を高めることができる。
【0032】以上示してきた構成を用いることにより、
光源1で発生する熱を容易に外部に放出することがで
き、更にパッケージングの両端面に計2個所の開口部を
設けることにより、酸化防止ガスの封入を容易に行うこ
とができる。また光学系においては光源1,光ガイド部
材5及び受光素子13の相対的な位置関係を正しくかつ
強固に保持することができるので、それらの位置のずれ
による誤動作や余分な光学的収差等が発生しない。
【0033】またこの光ピックアップのパッケージング
全体での熱抵抗は35℃/w以下とすることがより効率
よく熱をパッケージ外に逃がすことができるので好まし
い。次に本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の動作について、図面を参照しながら説明する。図3は
本発明の一実施の形態における光ピックアップの動作の
概念図、図4は本発明の一実施の形態における光ガイド
部材の斜視図である。
【0034】図3において放熱板4上にサブマウント2
及びブロック3を介して水平にマウントされた光源1か
ら水平に放出されたレーザ光は、平行な複数の斜面を有
する光ガイド部材5の面5fから光ガイド部材5に入射
し、光ガイド部材5の第二の斜面5bに形成されかつ入
射する光の拡散角に対して射出する光の拡散角を変換す
る(以下NAを変換すると呼ぶ)機能を有する反射型の
拡散角変換ホログラム7に到達する。拡散角変換ホログ
ラム7によってNAを変換されかつ反射した光は第一の
斜面5aに形成された反射型の回折格子6によって0次
回折光(以下メインビームと呼ぶ)と±1次回折光(以
下サイドビームと呼ぶ)とに分けられる。回折格子6に
よって発生するメインビーム及びサイドビームは第一の
偏光選択性のあるビームスプリッター膜9(以下単に第
一のビームスプリッター膜と呼ぶ)に入射する。第一の
ビームスプリッター膜9は入射面に対して平行な振動成
分を有する光(以下単にP偏光成分と呼ぶ)に対してほ
ぼ100%の透過率を有し、垂直な振動成分(以下単に
S偏光成分と呼ぶ)に対しては一定の反射率を有する。
第一のビームスプリッター膜9に入射する光のうち第一
のビームスプリッター膜9を透過する光は光源1からの
射出光のモニター光として利用される。また、第一のビ
ームスプリッター膜9で反射されたS偏光成分に直線偏
光したメインビーム及びサイドビームは、光ガイド部材
5の面5e及びカバー部材16を透過、対物レンズ26
に入射し、対物レンズ26の集光作用によって記録媒体
27の記録媒体面27aに結像される。この時、記録媒
体面27a上において2つのサイドビームのビームスポ
ット29a、29cはメインビームのビームスポット2
9bを中心としてほぼ対称な位置に結像される。記録媒
体面27aに対してメインビーム及びサイドビームのビ
ームスポット29b、29a、29cにより情報の記録
または再生信号及びトラッキング、フォーカシングいわ
ゆるサーボ信号の読みだしを行う。
【0035】拡散角変換ホログラム7は、光源1からの
射出光のうち拡散角変換ホログラム7へ入射することの
できる光束の拡散角に対して、拡散角変換ホログラム7
からの反射光の拡散角を変換する。また、拡散角変換ホ
ログラム7によって拡散角をまったく持たない平行光に
も変換可能である。また、同じ拡散角変換ホログラム7
によって図3に示されるように光ガイド部材5射出後の
光束が途中経路で積算された波面収差が取り除かれた理
想球面波30となる。したがって、対物レンズ26への
入射光は理想球面波30となり、対物レンズ26による
記録媒体27でのビームスポットはほぼ回折限界まで絞
り込まれ理想的な大きさとなり、情報の記録または再生
を容易に行うとができる。
【0036】記録媒体27の情報記録面27aによって
反射されたメインビーム及びサイドビームの戻り光は対
物レンズ26、光ガイド部材5の面5eを再び通過し、
光ガイド部材の第二の斜面5bに形成された第一のビー
ムスプリッター膜9に入射する。
【0037】記録媒体27からの戻り光のうち第一のビ
ームスプリッター膜9から透過する光は光ガイド部材5
の第一の斜面5aに平行な第三の斜面5c上に形成され
た第二の偏光選択性のあるビームスプリッター膜11
(以下単に第二のビームスプリッター膜と呼ぶ)に入射
する。第二のビームスプリッター膜11は第一のビーム
スプリッター膜9と同様にP偏光成分に対してほぼ10
0%の透過率を有し、S偏光成分に対しては一定の反射
率を有する。
【0038】ここで第二のビームスプリッター膜11に
入射した光束の内、透過光117に関して説明する。透
過光117は第三の斜面5c上に積層された偏光面変換
基板31に入射する。
【0039】図5は本発明の一実施の形態における光ピ
ックアップの偏光面変換基板の斜視図、図6は本発明の
一実施の形態における光ピックアップの受光部配置及び
信号処理を示す図である。偏光面変換基板31は第一の
その他の斜面(以下第一他斜面31aと称す)及び第二
のその他の斜面(以下第二他斜面31bと称す)を有
し、第一他斜面31aには反射膜126が設けてあり、
第二他斜面31bには偏光分離膜12が形成されてい
る。透過光117はまず第二他斜面31b上に入射す
る。第二他斜面31b上には偏光分離膜12が透過光1
17の入射位置に設けられている。そして偏光分離膜1
2は、入射してくる透過光117がほぼ全量その膜上に
投射されるよう形成されていることが好ましい。
【0040】そして第二他斜面31bは透過光117に
対して傾斜されて設けられていることが好ましく、特に
透過光117の偏光面117aと入射面128とのなす
角が略45×(2n+1)゜:(nは整数)になるよう
に形成されていることが好ましい。このような構成とす
ることで透過光117のP偏光成分117pとS偏光成
分117sは略1:1の強度比を有するようになるの
で、それぞれの信号を検出した後その差動をとることに
より、信号に乗っているノイズ成分をキャンセルできる
とともに信号量をほぼ二倍にすることができ、良質なR
F信号を得ることができる。
【0041】ここで偏光面変換基板31の構成について
更に詳細に説明する。図7は本発明の一実施の形態にお
ける光ガイド部材5の側面図、図8は本発明の一実施の
形態における光ガイド部材5の上面図、図9は本発明の
一実施の形態における面A−Bにおける光ガイド部材5
の断面図である。図に示すように偏光面変換基板31
は、多くの場合その形状が直方体形状で、かつ、複数の
略透明な基板を張り合わせて構成されており、偏光面変
換基板31中に配置されている第一他斜面31a及び第
二他斜面31bを有している。また第一他斜面31a及
び第二他斜面31bは光ガイド部材5のA−B断面上に
おいて第一他斜面31aもしくは第二他斜面31bが形
成する直線と偏光分離膜12に入射する透過光117と
の間にαの角度を有して配置されることが好ましく、さ
らに図8において光ガイド部材5の側面5gが形成する
直線の延在方向に対して第一他斜面31a及び第二他斜
面31bが形成する直線の延在方向との間にβの角度を
有して配置されることが好ましい。偏光分離膜12に入
射する透過光117の入射角をθ1とすると、透過光1
17の偏光方向117aと偏光分離膜12における入射
面128(透過光117の偏光分離膜12に対する入射
光軸と偏光分離膜12で反射された反射光軸とを含む平
面)とのなす角を略45゜に設定することができるよう
に、α及びβはθ1を用いて以下の式で表す角度に配置
することが好ましい。
【0042】
【数1】
【0043】
【数2】
【0044】更に偏光面変換基板31に設けられている
光学素子の配置について説明する。図10は本発明の一
実施の形態における光ガイド部材と従来の光ガイド部材
の比較断面図である。
【0045】図10において、上に示しているのは従来
の光ガイド部材の断面図であり、偏光面変換基板531
に設けられている偏光分離膜512及び反射膜626は
第一他斜面531a及び第二他斜面531b全体に設け
てあったので、偏光分離膜512で反射され、反射膜6
26に到達し、そこで受光素子の方に反射された光が偏
光分離膜512に入射しないようにするために横幅L1
が非常に大きくなっていた。
【0046】これに対して、図10の下に示すように反
射膜126を第一他斜面31aの一部分に設け、さらに
偏光分離膜12を第二他斜面31bの一部に設けること
により、偏光分離膜12と反射膜126の距離を近づけ
ても、反射膜126で反射された光が偏光分離膜12に
再度入射する可能性がほとんどなくなる。従って偏光分
離膜12が形成される第二他斜面31bと反射膜126
が形成される第一他斜面31aの距離を非常に小さくし
た状態で偏光面変換基板31を構成することができるの
で、偏光面変換基板31の体積を大幅に軽減することが
できるとともに特にそのL方向の厚みを非常に薄くする
ことができる。これにより市場のニーズである光ピック
アップの大幅な小型化が容易に可能になるとともに小型
化に伴う原料費の削減等によりコストダウンが可能にな
る。
【0047】更に偏光分離膜12を第二他斜面31bの
光が入射する部分及びその周辺にのみ形成し、反射膜1
26を第一他斜面31aの光が入射する部分及びその周
辺にのみ形成することにより、偏光分離膜12と反射膜
126の距離をさらに近づけても、偏光分離膜12に入
射する前の光が反射膜126に当たって反射され、偏光
分離膜12に入射してくる光量が減少することがほとん
どなくなり、かつ反射膜126で反射された光が偏光分
離膜12に再度入射する可能性がほとんどなくなる。従
って偏光分離膜12が形成される第二他斜面31bと反
射膜126が形成される第一他斜面31aの距離をさら
に非常に小さくした状態で偏光面変換基板31を構成す
ることができるので、偏光面変換基板31の体積をさら
に大幅に軽減することができるとともに特にそのL方向
の厚みを非常に薄くすることができる。これにより市場
のニーズである光ピックアップの大幅な小型化が容易に
可能になるとともに小型化に伴う原料費の削減等により
コストダウンが可能になる。
【0048】そして偏光分離膜12に入射する前に光の
一部が反射膜126に入射することがなく、かつ、偏光
分離膜12で反射された光が反射膜126で反射された
後再度偏光分離膜12に入射することもないので、偏光
面変換基板31に入射してきた光のほぼ全量を偏光分離
膜12に導くことができるとともに偏光分離膜12でそ
の成分に応じた光路にほぼ1:1に分けられた光をその
光量を維持したまま受光素子13の各成分に応じた受光
部に導くことができる。従って、受光素子13で変換さ
れる信号量を十分なものにすることができるとともに、
良好なRF信号を形成できる。
【0049】なお本実施の形態では偏光分離膜12及び
反射膜126の双方を第一他斜面31a及び第二他斜面
31bの面積よりも小さくして設けていたが、どちらか
一方のみをこのような構成とすることによりある程度同
様の効果を得ることができる。
【0050】更に第一他斜面31aと第二他斜面31b
とを平行に形成することにより、偏光面変換基板31を
複数の所定の光学素子を形成した平行平面基板を張り合
わせて切り出すだけで良く、張り合わせの際の角度の調
節等が必要ない。従って非常に簡単に偏光面変換基板3
1を形成することができるので、位置精度の高い偏光面
変換基板31を低コストで得ることができる。
【0051】このような条件を満足するように取り付け
られた偏光面変換基板31において、第二のビームスプ
リッター膜11を透過してきた光はまず偏光分離膜12
に入射する。この偏光分離膜12はP偏光成分を透過し
て、S偏光成分を反射する働きを有しているので、入射
面128と平行な偏光成分を有するP偏光成分117p
は偏光分離膜12をほぼ100%透過し、一方、入射面
128に垂直な偏光成分を有するS偏光成分117sは
第二他斜面31b上の偏光分離膜12によって略100
%反射されて、第一他斜面31aに設けられている反射
膜126に入射する。そして入射してきたS偏光成分1
17sは、そこで反射されて受光素子13へと導かれ
る。反射膜126の材質としてはAg,Au,Al,C
u等の比較的薄くても高反射率を有する金属材料や、そ
れらの金属材料にSi,Ti,Ni等を添加した合金材
料を用いることが、光の利用効率を高くすることができ
るので好ましい。特にAgは反射率およびコストの面で
優れているので好ましい。
【0052】以上説明してきたような角度に偏光面変換
基板31、偏光分離膜12及び反射膜126を設定する
ことにより、従来のように偏光分離膜512と反射膜6
26を偏光面変換基板531に設けられている第一他斜
面531a及び第二他斜面531b全面に形成せずに、
光束が入射する部分及びその周辺に偏光分離膜12及び
反射膜126を設けたことにより、偏光面変換基板31
の特にL方向の厚みを薄くすることができるので、光ガ
イド部材5の同じくL方向の厚みを薄くすることがで
き、ひいては光ピックアップの厚みを薄くすることがで
き、その体積も大幅に減少させることができる。
【0053】なお本実施の形態では透過光117の偏光
方向117aと偏光分離膜12における入射面(透過光
117の偏光分離膜12に対する入射光軸と偏光分離膜
12で反射された反射光軸とを含む平面)とのなす角
(以下δと称す)を略45゜としたが、δを0゜でない
ように(非平行に)設定することにより、有為な量のP
偏光成分及びS偏光成分を形成することができるので、
ノイズレベルを低減することができ、信号の量を増加さ
せることができる。更にδを40゜〜50゜とすること
により、形成されるP偏光成分及びS偏光成分をほぼ同
量とすることができるので、更に大きくノイズレベルを
低減することができ、信号の量を増加させることができ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明は、光ピックアップを構成する光
ガイド部材において、第一の他斜面に偏光分離素子が設
けられている第一の領域と偏光分離素子が設けられてい
ない第二の領域を形成し、第二の他斜面には反射手段が
設けられている第三の領域と反射手段が設けられていな
い第四の領域を形成し、入射光は第四の領域を透過して
第一の領域に入射し、第一の領域で反射された光は第三
の領域で反射されて第二の領域を透過して受光手段に入
射するようにしたことにより、光が第一の領域に入射す
る前に反射手段で反射されて光量が減少することを防止
できるとともに偏光分離素子で反射された光が反射手段
で反射された後再度偏光分離素子に入射することをほぼ
完全に防止することができるので、偏光面変換基板に入
射してきた光のほぼ全量を偏光分離素子に導くことがで
きるとともに偏光分離素子でその成分に応じた光路にほ
ぼ1:1に分けられた光をその光量を維持したまま受光
手段に設けられている各成分に応じた受光部に導くこと
ができる。従って、受光手段で変換される信号量を十分
なものにすることができるとともに、良好なRF信号を
形成できる。
【0055】また光ガイド部材の厚さを薄くすることが
できるので、市場のニーズである光ピックアップの大幅
な小型化が容易に可能になるとともに小型化に伴う原料
費の削減等によりコストダウンが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
のパッケージングの構成を示す断面図
【図2】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
のパッケージングの構成を示す断面図
【図3】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の動作の概念図
【図4】本発明の一実施の形態における光ガイド部材の
斜視図
【図5】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の偏光面変換基板の斜視図
【図6】本発明の一実施の形態における光ピックアップ
の受光部配置及び信号処理を示す図
【図7】本発明の一実施の形態における光ガイド部材の
側面図
【図8】本発明の一実施の形態における光ガイド部材の
上面図
【図9】本発明の一実施の形態における面A−Bにおけ
る光ガイド部材の断面図
【図10】本発明の一実施の形態における光ガイド部材
と従来の光ガイド部材の比較断面図
【図11】従来の光ピックアップの概念図
【図12】従来の偏光面変換基板の斜視図
【符号の説明】
1 光源 2 サブマウント 2a 電極面 3 ブロック 3a 突起部 3b 端面部 4 放熱板 4a 孔 5 光ガイド部材 5a 第一の斜面 5b 第二の斜面 5c 第三の斜面 5e 面 5f 面 5g 側面 6 回折格子 7 拡散角変換ホログラム 9 第一のビームスプリッター膜 10 非点収差発生ホログラム 11 第二のビームスプリッター膜 12 偏光分離膜 13 受光素子 13a 電極 14 パッケージ 14a リードフレーム 14b リードフレームの足 14c 段差 14d ワイヤ 15 シェル 16 カバー部材 16a 反射防止膜 17 隙間 26 対物レンズ 27 記録媒体 27a 記録媒体面 29a,29b,29c ビームスポット 30 理想球面波 31 偏光面変換基板 31a 第一他斜面 31b 第二他斜面 31c 側面 31d 反射膜 117 透過光 117a 偏光面 117s S偏光成分 117p P偏光成分 123 反射光 124 反射膜 125 反射膜 126 反射膜 128 入射面 170,171,172,172a,172b,172
c,172d,176,177 受光部

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源から照射された光の入
    射方向に対して傾斜した複数の斜面をそれぞれ略平行に
    配置して前記複数の斜面に各種光学素子を形成するとと
    もに前記複数の斜面に対してさらに傾斜した複数の他斜
    面とを有する光ガイド部材と、前記光ガイド部材を透過
    してきた光を電気信号に変換する受光手段とを有し、 前記複数の他斜面のうち1つの他斜面上には光の偏光方
    向に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光分離
    素子を前記1つの他斜面の面積よりも小さな面積に
    け、前記複数の他斜面のうち他の1つの他斜面上には光
    を反射する反射手段を設けたことを特徴とする光ピック
    アップ。
  2. 【請求項2】 前記反射手段は前記1つの他斜面の面積
    よりも小さな面積に設けたことを特徴とする請求項1記
    載の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 前記偏光分離素子は前記1つの他斜面に
    光が入射する部分とその周縁部に設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】 前記反射手段は前記1つの他斜面に光が
    入射する部分とその周縁部に設けたことを特徴とする請
    求項1記載の光ピックアップ。
  5. 【請求項5】 光源と、前記光源から照射された光の入
    射方向に対して傾斜した複数の斜面をそれぞれ略平行に
    配置して前記複数の斜面に各種光学素子を形成するとと
    もに前記複数の斜面に対してさらに傾斜した複数の他斜
    面とを有する光ガイド部材と、前記光ガイド部材を透過
    してきた光を電気信号に変換する受光手段とを有し、前
    記複数の他斜面のうち1つの他斜面上には光の偏光方向
    に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光分離素
    子を設け、前記複数の他斜面のうち他の1つの他斜面上
    には光を反射する反射手段を設けた光ピッアップであっ
    て、 前記1つの他斜面には前記偏光分離素子が設けられてい
    る第一の領域と前記偏光分離素子が設けられていない第
    二の領域が形成されており、前記第一の領域で反射され
    た光は前記反射手段で反射されて前記第二の領域を透過
    して前記受光手段に入射することを特徴とする光ピック
    アップ。
  6. 【請求項6】 光源と、前記光源から照射された光の入
    射方向に対して傾斜した複数の斜面を有し、前記複数の
    斜面をそれぞれ略平行に配置し、前記複数の斜面に各種
    光学素子を形成するとともに前記複数の斜面とは傾斜の
    異なる第一の他斜面と、前記第一の他斜面と所定の関係
    で配置された第二の他斜面とを備えた光ガイド部材と、
    前記光ガイド部材を透過してきた光を電気信号に変換す
    る受光手段と、前記第一の他斜面上に設けられ光の偏光
    方向に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光分
    離素子と、前記第二の他斜面上に設けられ前記偏光分離
    素子で反射された光を受光手段に導く反射手段とを備
    え、前記第一の他斜面には前記偏光分離素子が設けられ
    ている第一の領域と前記偏光分離素子が設けられていな
    い第二の領域が形成されており、前記第二の他斜面には
    前記反射手段が設けられている第三の領域と前記反射手
    段が設けられていない第四の領域が形成されており、入
    射光は前記第四の領域を透過して前記第一の領域に入射
    し、前記第一の領域で反射された光は前記第三の領域で
    反射されて前記第二の領域を透過して前記受光手段に入
    射することを特徴とする光ピックアップ。
  7. 【請求項7】 前記第一の他斜面と前記第二の他斜面と
    が略平行に設けられていることを特徴とする請求項6
    載の光ピックアップ。
  8. 【請求項8】 前記偏光分離素子を誘電体膜で形成した
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1に
    記載の光ピックアップ。
  9. 【請求項9】 前記反射手段を金属材料で形成したこと
    を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1に記載
    の光ピックアップ。
  10. 【請求項10】 前記第一の領域は前記第一の他斜面上
    の光の入射する領域及びその周辺部に設けられており、
    前記第三の領域は前記第一の領域で反射された光の入射
    する領域及びその周辺部に設けられていることを特徴と
    する請求項6から請求項9のいずれか1に記載の光ピッ
    クアップ。
  11. 【請求項11】 光源からの照射光の方向に対して傾斜
    して配置された複数の斜面をそれぞれ略平行に配置し
    て、前記複数の斜面に各種光学素子を形成するとともに
    前記複数の斜面に対してさらに傾斜した複数の他斜面と
    を有し、前記光源から入射した光を外部に射出し、外部
    から入射した光は前記複数の斜面と前記複数の他斜面と
    を経て所定の位置に導く光ガイド部材であって、 前記複数の他斜面のうち1つの他斜面上には光の偏光方
    向に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光分離
    素子を前記1つの他斜面の面積よりも小さな面積に
    け、前記複数の他斜面のうち他の1つの他斜面上には光
    を反射する反射手段を設けたことを特徴とする光ガイド
    部材。
  12. 【請求項12】 前記反射手段は前記1つの他斜面の面
    積よりも小さな面積に設けたことを特徴とする請求項1
    記載の光ガイド部材。
  13. 【請求項13】 前記偏光分離素子は前記1つの他斜面
    に光が入射する部分とその周縁部に設けたことを特徴と
    する請求項11記載の光ガイド部材。
  14. 【請求項14】 前記反射手段は前記1つの他斜面に光
    が入射する部分とその周縁部に設けたことを特徴とする
    請求項11記載の光ガイド部材。
  15. 【請求項15】 光源からの照射光の方向に対して傾斜
    して配置された複数の斜面をそれぞれ略平行に配置して
    前記複数の斜面に各種光学素子を形成するとともに前記
    複数の斜面に対してさらに傾斜した複数の他斜面とを有
    し、前記複数の他斜面のうち1つの他斜面上には光の偏
    光方向に応じて光を透過させるか反射させるかする偏光
    分離素子を設け、前記複数の他斜面のうち他の1つの他
    斜面上には光を反射する反射手段を設け、前記光源から
    入射した光を外部に射出し、外部から入射した光は前記
    複数の斜面と前記複数の他斜面とを経て所定の位置に導
    く光ガイド部材であって、 前記複数の他斜面のうち1つの他斜面上において前記偏
    光分離素子が設けられた第一の領域と前記偏光分離素子
    が設けられていない第二の領域が形成され、前記第一の
    領域で反射された光は前記反射手段で反射され前記第二
    の領域を透過して所定の位置に導くことを特徴とする光
    ガイド部材。
  16. 【請求項16】 光源からの照射光の方向に対して傾斜
    して配置された複数の斜面をそれぞれ略平行に配置して
    前記複数の斜面に各種光学素子を形成するとともに前記
    複数の斜面とは傾斜の異なる第一の他斜面と、前記第一
    の他斜面と所定の関係で配置された第二の他斜面とを有
    し、前記第一の他斜面上に光の偏光方向に応じて光を透
    過させるか反射させるかする偏光分離素子を設け、前記
    第二の他斜面上に前記偏光分離素子で反射された光を所
    定の位置に導く反射手段を設け、前記光源から入射した
    光を外部に射出し、外部から入射した光は前記複数の斜
    面と前記複数の他斜面とを経て所定の位置に導く光ガイ
    ド部材であって、 前記第一の他斜面には前記偏光分離素子が設けられてい
    る第一の領域と前記偏光分離素子が設けられていない第
    二の領域が形成されており、前記第二の他斜面には前記
    反射手段が設けられている第三の領域と前記反射手段が
    設けられていない第四の領域が形成され、入射した光は
    前記第四の領域を透過して前記第一の領域に入射し、前
    記第一の領域で反射された光は前記第三の領域で反射さ
    れ前記第二の領域を透過して所定の位置に導くことを特
    徴とする光ガイド部材。
  17. 【請求項17】 前記第一の他斜面と前記第二の他斜面
    とが略平行に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の光ガイド部材。
  18. 【請求項18】 前記偏光分離素子を誘電体膜で形成し
    たことを特徴とする請求項11から請求項17のいずれ
    か1に記載の光ガイド部材。
  19. 【請求項19】 前記反射手段を金属材料で形成したこ
    とを特徴とする請求項11から請求項17のいずれか1
    に記載の光ガイド部材。
  20. 【請求項20】 前記第一の領域は前記第一の他斜面上
    の光の入射する領域及びその周辺部に設けられており、
    前記第三の領域は前記第一の領域で反射された光の入射
    する領域及びその周辺部に設けられていることを特徴と
    する請求項16から請求項19のいずれか1に記載の光
    ガイド部材。
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