JPH09184443A - 触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置 - Google Patents

触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置

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JPH09184443A
JPH09184443A JP34402295A JP34402295A JPH09184443A JP H09184443 A JPH09184443 A JP H09184443A JP 34402295 A JP34402295 A JP 34402295A JP 34402295 A JP34402295 A JP 34402295A JP H09184443 A JPH09184443 A JP H09184443A
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浩 阿部
Osamu Matsuno
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒下流側空燃比センサのヒータ制御に際
し、機関始動直後の触媒での凝縮水による素子割れを確
実に防止する。 【解決手段】 機関の運転状態に基づいて、所定時間毎
に触媒に与えられる熱量Qを算出し、機関始動時から、
触媒に与えられた熱量Qを累積する(ΣQ=ΣQ+
Q)。そして、累積熱量ΣQを、凝縮水を気化させるた
めに必要な熱量C(始動時水温により設定)と比較し、
ΣQ≧Cとなると、蒸発完了と判定する。これにより、
始動から蒸発完了と判定されるまでは、ヒータへの通電
を禁止し、蒸発完了と判定された後に、ヒータへの通電
を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気通
路の触媒下流に設けられる空燃比センサのヒータ制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に空燃比センサ(一
般にはO2 センサ)を設けて、排気空燃比(リッチ・リ
ーン)を検出する場合、空燃比センサの活性化のため
に、ヒータを設け、所定の運転条件でヒータに通電し
て、空燃比センサ(センサ素子)を加熱するようにして
いる。
【0003】しかし、内燃機関の排気通路の触媒下流
に、触媒劣化診断等のために、空燃比センサを備える場
合、機関始動直後の低温時には、排気中の水分が触媒通
過時に凝縮して容器内にたまり、この凝縮水又はその蒸
発による水蒸気がヒータにより加熱されている空燃比セ
ンサ(センサ素子)にかかると、素子割れを生じること
がある。
【0004】そこで、例えば特公平6−90167号公
報に開示されているように、空燃比センサ近傍の排気管
壁温度を検知する温度検知手段を設け、空燃比センサ近
傍の温度が排気管内の水の存在有無を勘案して設定され
る所定値以下のときは、ヒータによる空燃比センサの加
熱を禁止することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空燃比
センサ近傍の温度を検出し、この温度が所定値以下のと
きにヒータへの通電を禁止するごとく、空燃比センサ上
流側の水の有無を温度によって一義的に決定する方法で
は、余裕を見込んで、ヒータの通電開始温度をかなり高
い温度に設定せざるを得ず、水分がなくなった後も暫く
の間はヒータによる加熱を禁止続けることとなって、触
媒下流側空燃比センサを用いた触媒劣化診断等の開始が
遅れてしまうという問題点があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑
み、触媒下流側空燃比センサの加熱用のヒータの通電禁
止制御をより適正化して、センサの素子割れを確実に防
止しつつ、しかも通電開始時期を可能な限り早めること
のできる触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、内燃機関の排気通路の触媒下流に設けられ
る空燃比センサに対する加熱用のヒータを備え、所定の
運転条件でヒータに通電して空燃比センサを加熱するよ
うにした触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置にお
いて、図1に示すように、機関の運転状態に基づいて、
所定時間毎に触媒に与えられる熱量を算出する付与熱量
算出手段と、機関始動時から、触媒に与えられた熱量を
累積する累積手段と、触媒に与えられた累積熱量を所定
値と比較する比較手段と、比較の結果、累積熱量が所定
値以下の間、ヒータへの通電を禁止するヒータ通電禁止
手段とを設ける構成としたものである。
【0008】すなわち、機関始動時からの運転履歴に応
じて、触媒に与えられた累積熱量を求め、これを所定値
と比較することで、機関始動直後に触媒容器内で凝縮す
る排気中の水分の蒸発が完了したか否かを正確に判定
し、累積熱量が所定値以下の間は、水分の蒸発が完了し
ていないとして、ヒータへの通電を禁止する。請求項2
に係る発明では、前記比較手段における比較用の所定値
は、機関始動直後に触媒容器内で凝縮する排気中の水分
を気化させるために必要な熱量であって、機関始動時の
冷却水温によって可変とすることを特徴とする。
【0009】必要気化熱量を機関始動時の冷却水温によ
って設定することにより、簡単にして正確に水分の蒸発
の完了を判定することができる。請求項3〜請求項6に
係る発明では、前記触媒として、上流側のプリ触媒と下
流側のメイン触媒とを備える場合を想定する。そして、
請求項3に係る発明では、図2に示すように、前記付与
熱量算出手段は、機関の運転状態に基づいて、所定時間
毎にプリ触媒に与えられる熱量を算出するプリ付与熱量
算出手段と、機関始動時から、プリ触媒に与えられた熱
量を累積するプリ累積手段と、プリ触媒に与えられた累
積熱量を所定値と比較するプリ比較手段と、比較結果に
応じて、所定時間毎にプリ触媒以降に伝熱される熱量を
算出する伝熱量算出手段とを含んで構成され、前記プリ
触媒以降に伝熱される熱量に基づいて、メイン触媒に与
えられる熱量を算出するものであることを特徴とする。
【0010】プリ触媒とメイン触媒とを備える場合に
は、プリ触媒にも排気中の水分が凝縮し、プリ触媒での
凝縮水の蒸発が完了してから、プリ触媒以降への伝熱が
開始される。よって、機関始動時からの運転履歴に応じ
て、プリ触媒に与えられた累積熱量を求め、これを所定
値と比較することで、プリ触媒での凝縮水の蒸発が完了
したか否かを判定し、この判定結果に応じて、プリ触媒
以降への伝熱量を算出し、この伝熱量に基づいて、メイ
ン触媒に与えられる熱量を算出するのである。
【0011】請求項4に係る発明では、前記プリ比較手
段における比較用の所定値は、機関始動直後にプリ触媒
容器内で凝縮する排気中の水分を気化させるために必要
な熱量であって、機関始動時の冷却水温によって可変と
することを特徴とする。プリ触媒での必要気化熱量を機
関始動時の冷却水温によって設定することにより、簡単
にして正確にプリ触媒での水分の蒸発の完了を判定でき
る。
【0012】請求項5に係る発明では、前記付与熱量算
出手段は、プリ触媒で発生する反応熱量を算出する反応
熱量算出手段を有し、前記プリ触媒以降に伝熱される熱
量に対し、少なくとも、前記反応熱量を加算して、メイ
ン触媒に与えられる熱量を算出するものであることを特
徴とする(図2参照)。プリ触媒で発生する反応熱量を
考慮することで、メイン触媒に与えられる熱量をより正
確に求めることができる。
【0013】請求項6に係る発明では、前記付与熱量算
出手段は、プリ触媒からメイン触媒に至る排気通路での
放熱量を算出する放熱量算出手段を有し、前記プリ触媒
以降に伝熱される熱量に対し、少なくとも、前記放熱量
を減算して、メイン触媒に与えられる熱量を算出するも
のであることを特徴とする(図2参照)。プリ触媒から
メイン触媒に至る排気通路での放熱量を考慮すること
で、メイン触媒に与えられる熱量をより正確に求めるこ
とができる。
【0014】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、機関始動
時からの運転履歴により、触媒に与えられた累積熱量を
求め、これを所定値と比較することで、機関始動直後に
おける触媒での凝縮水の蒸発が完了したか否かを正確に
判定し、蒸発完了前のヒータへの通電を禁止することに
より、空燃比センサの素子割れを確実に防止しつつ、通
電開始時期を可能な限り早めることができるという効果
が得られる。
【0015】請求項2に係る発明によれば、必要気化熱
量を機関始動時の冷却水温によって設定することによ
り、簡単にして正確に水分の蒸発の完了を判定できると
いう効果が得られる。請求項3に係る発明によれば、プ
リ触媒とメイン触媒とを備える場合に、プリ触媒での凝
縮水の蒸発が完了してから、プリ触媒以降への伝熱が開
始されることを考慮して、プリ触媒以降への伝熱量を算
出し、この伝熱量に基づいて、メイン触媒に与えられる
熱量を算出することにより、推定精度を向上させること
ができるという効果が得られる。
【0016】請求項4に係る発明によれば、プリ触媒で
の必要気化熱量を機関始動時の冷却水温によって設定す
ることにより、簡単にして正確にプリ触媒での水分の蒸
発の完了を判定できるという効果が得られる。請求項5
に係る発明によれば、プリ触媒で発生する反応熱量を考
慮することで、メイン触媒に与えられる熱量をより正確
に求めることができるという効果が得られる。
【0017】請求項6に係る発明によれば、プリ触媒か
らメイン触媒に至る排気通路での放熱量を考慮すること
で、メイン触媒に与えられる熱量をより正確に求めるこ
とができるという効果が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図3は本発明の一実施例を示すシステム図であ
る。内燃機関1の吸気通路2には、スロットル弁3が介
装されると共に、その下流側に各気筒毎に吸気ポートへ
向けて燃料を噴射する燃料噴射弁4が設けられている。
排気通路5には、排気浄化用触媒として、上流側のプリ
触媒(マニホールド触媒)6、下流側のメイン触媒(床
下触媒)7とが設けられている。
【0019】前記燃料噴射弁4は、コントロールユニッ
ト8からの駆動パルス信号により通電されて開弁し、通
電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であって、駆動
パルス信号のパルス幅によって燃料噴射量が制御され、
この燃料噴射量の制御により空燃比が制御される。この
燃料噴射量の制御のため、コントロールユニット8には
各種のセンサから信号が入力されている。
【0020】前記各種のセンサとしては、吸気通路2の
スロットル弁3上流に、吸入空気流量(質量流量)GA
を検出する例えば熱線式のエアフローメータ9が設けら
れている。また、基準クランク角信号と単位クランク角
信号とを出力するクランク角センサ10が設けられ、基準
クランク角信号の周期などから機関回転数NEを算出可
能である。
【0021】また、機関1の冷却水温TWを検出する水
温センサ11が設けられている。更に、排気通路5のプリ
触媒6上流に、上流側空燃比センサ12が設けられると共
に、メイン触媒7下流に、下流側空燃比センサ13が設け
られている。これらの空燃比センサ12,13は、具体的に
はO2 センサであって、排気中の残存酸素濃度に応じた
起電力を発生し、特に理論空燃比を境に起電力が急変し
て、理論空燃比よりリッチ側で高レベル(約1V程
度)、リーン側で低レベル(約 100mV程度)となる。
よって、リッチ・リーンを検出することができる。
【0022】また、これらの空燃比センサ12,13は、セ
ンサ素子の活性化のためにヒータ12a,13aをそれぞれ
内蔵しており、これらのヒータ12a,13aはそれぞれコ
ントロールユニット8からの信号により通電を制御され
るようになっている。この他、スロットルセンサ、車速
センサ、外気温センサ等が設けられるが、図示を省略し
てある。
【0023】ここにおいて、コントロールユニット8
は、内蔵のマイクロコンピュータにより、前記各種のセ
ンサからの信号に基づいて燃料噴射弁4による燃料噴射
量を制御して空燃比制御を行う。すなわち、エアフロー
メータ9からの信号に基づいて検出される吸入空気流量
GAと、クランク角センサ10からの信号に基づいて算出
される機関回転数NEとから、機関に吸入される空気量
に対応する理論空燃比相当の基本燃料噴射量TP=K×
GA/NE(Kは定数)を演算する。そして、上流側空
燃比センサ12の出力信号に基づいて空燃比フィードバッ
ク補正係数αを演算し、基本燃料噴射量TPに対し空燃
比フィードバック補正などを加えて、最終的な燃料噴射
量TI=TP×α×COEF(COEFは各種補正係
数)を演算する。尚、空燃比フィードバック補正係数α
を演算に際し、下流側空燃比センサ13の出力信号に基づ
く補正を行うこともある。
【0024】燃料噴射量TIが演算されると、機関回転
に同期した所定のタイミングでこのTIのパルス幅をも
つ駆動パルス信号が燃料噴射弁4に出力されて、燃料噴
射が行われる。また、コントロールユニット8は、上流
側空燃比センサ12及び下流側空燃比センサ13からの信号
に基づいて、触媒(プリ触媒6及びメイン触媒7)の劣
化診断を行い、触媒劣化と診断した場合には警告灯14を
点灯させる。
【0025】すなわち、上流側空燃比センサ12の出力信
号のリッチ・リーンの反転周期T1を計測すると共に、
下流側空燃比センサ13の出力信号のリッチ・リーンの反
転周期T2を計測する。触媒6,7が正常であれば、上
流側空燃比センサ12の反転周期T1に比べ、下流側空燃
比センサ13の反転周期T2は十分に長いが、触媒6,7
が劣化すると、下流側空燃比センサ13の反転周期T2が
次第に短くなる。よって、上流側空燃比センサ12の反転
周期T1に対する下流側空燃比センサ13の反転周期T2
の比(T2/T1)を監視し、これが所定値以下(1付
近)になったときに、触媒劣化と診断して、警告灯14を
点灯させる。
【0026】また、コントロールユニット8は、上流側
空燃比センサ12及び下流側空燃比センサ13のヒータ制御
を行うが、特に、下流側空燃比センサ13のヒータ制御に
ついて、以下に詳しく説明する。下流側空燃比センサ13
のヒータ制御は、図4のヒータ制御ルーチンと、図5の
始動時ルーチンと、図6の水分蒸発判定ルーチンとに従
って行われる。
【0027】先ず、図4のヒータ制御ルーチンについて
説明する。ステップ1(図にはS1と記してある。以下
同様)では、本発明に係る禁止フラグFがセットされて
いる(F=1)か否かを判定し、F=1の場合は、ステ
ップ6へ進んでヒータ13aをOFFとする。F=0の場
合は、ステップ2へ進む。尚、禁止フラグFについて
は、後に図5及び図6により説明する。
【0028】ステップ2では、機関回転中か否かを判定
し、機関回転中でない場合は、ステップ6へ進んでヒー
タ13aをOFFとする。機関回転中の場合は、ステップ
3へ進む。ステップ3では、機関回転数NE≦所定値か
否かを判定し、機関回転数NE>所定値(高回転時)の
場合は、ステップ6へ進んでヒータ13aをOFFとす
る。機関回転数NE≦所定値(低回転時)の場合は、ス
テップ4へ進む。
【0029】ステップ4では、機関負荷(基本燃料噴射
量)TP≦所定値か否かを判定し、機関負荷TP>所定
値(高負荷時)の場合は、ステップ6へ進んでヒータ13
aをOFFとする。機関負荷TP≦所定値(低負荷時)
の場合は、ステップ5へ進む。ステップ5では、バッテ
リ電圧VB≦所定値(例えば16V)か否かを判定し、バ
ッテリ電圧VB>所定値の場合は、ステップ6へ進んで
ヒータ13aをOFFとする。バッテリ電圧VB≦所定値
(異常高電圧)の場合は、ステップ7へ進んでヒータ13
aをONとする。
【0030】すなわち、禁止フラグFが解除されている
こと(F=0)を前提として、機関回転中、機関回転数
NEが所定値以下(低回転時)、機関負荷TPが所定値
以下(低負荷時)、かつ、バッテリ電圧VBが所定値
(例えば16V)以下であるときに、ヒータ13aに通電す
るようにしている。尚、高回転時又は高負荷時にヒータ
13aへの通電を禁止するのは、排気温度が高いことか
ら、空燃比センサ13の過度の温度上昇により、焼損を生
じる恐れがあるからであり、また、バッテリ電圧VBが
例えば16Vを超えるときにヒータ13aへの通電を禁止す
るのは、異常な高電圧によるヒータ13aの過熱により、
焼損を生じる恐れがあるからである。
【0031】次に、図5の始動時ルーチンについて説明
する。ステップ11では、始動時(キーON時)か否かを
判定する。始動時の場合のみ、ステップ12へ進んで、禁
止フラグFをセットし(F=1)、また、ステップ13
で、水温センサ11からの信号に基づいて水温TWを検出
し、これを始動時水温TWst=TWとして記憶保持す
る。
【0032】次に、図6の水分蒸発判定ルーチンについ
て説明する。尚、本ルーチンは所定時間(例えば 100ms
毎)に実行される。ステップ21では、機関1の排気によ
りプリ触媒6に与えられる熱量Q0を次式により計算す
る。この部分がプリ付与熱量算出手段に相当する。 Q0=GE×Cpg×(T0−343 ) GEは排ガス質量であり、理論空燃比(A/F=14.6)
と仮定すれば、吸入空気流量GAから、GE=GA×
(1+1/14.6)により求めることができる。Cpgは排
ガス比熱であり、N2 、CO2 、H2 Oの質量比から、
予め定めておく(例えばCpg=0.274 )。T0はプリ触
媒入口温度(°K)であり、機関回転数NE及び負荷T
Pよりエンジン全性能マップを参照して求める。但し、
343°K=70°Cを基準とした。
【0033】ステップ22では、次式により、機関始動時
から、プリ触媒6に与えられた熱量Q0を累積して、プ
リ累積熱量ΣQ0を算出する。この部分がプリ累積手段
に相当する。 ΣQ0=ΣQ0+Q0 ステップ23では、始動時水温TWstに応じて、機関始動
直後にプリ触媒6の容器内で凝縮する排気中の水分を気
化させるために必要な熱量Cpを割付けた図7のテーブ
ルを参照して、実際の始動時水温TWstより、プリ必要
気化熱量Cpを検索する。
【0034】ステップ24では、プリ累積熱量ΣQ0とプ
リ必要気化熱量Cpとを比較する。この部分がプリ比較
手段に相当する。比較の結果、ΣQ0<Cpのときは、
ステップ25へ進む。すなわち、プリ触媒での凝縮水の蒸
発が完了してから、プリ触媒6以降への伝熱が開始され
ると考え、気化中は、プリ触媒6以降へ伝熱される熱量
Q1を0とする(Q1=0)。
【0035】一方、ΣQ0≧Cpのときは、ステップ26
へ進む。すなわち、プリ触媒6での凝縮水の蒸発が完了
しているので、プリ触媒6以降へ伝熱される熱量Q1を
Q0とする(Q1=Q0)。伝熱遅れを考慮すると、更
によい。ここで、ステップ25,26の部分が伝熱量算出手
段に相当する。ステップ27では、プリ触媒6で発生する
反応熱量QPを次式により計算する。ここでは、温度差
で50°K相当の温度上昇分の発熱があったものと仮定す
る。この部分が反応熱量算出手段に相当する。
【0036】ΔQP=GE×Cpg×50 (但し、T0<673 °Kの場合は、ΔQP=0) ステップ28では、次式のごとく、プリ触媒6以降へ伝達
される熱量Q1に反応熱量ΔQPを加算して、プリ触媒
出口側熱量Q2を算出する。 Q2=Q1+ΔQP ステップ29では、プリ触媒6からメイン触媒7に至る排
気通路(フロントチューブ)での放熱量ΔQFを次式に
より算出する。この部分が放熱量算出手段に相当する。
【0037】ΔQF=GE×Kft×Aft×ΔT Kftはフロントチューブの伝導率、Aftはフロントチュ
ーブの表面積、ΔTはプリ触媒出口側温度と外気温度と
の温度差である。ステップ30では、次式のごとく、プリ
触媒出口側熱量Q2からフロントチューブ放熱量ΔQF
を減算して、メイン触媒7に与えられる熱量Q3を算出
する。
【0038】Q3=Q2−ΔQF ステップ31では、次式により、機関始動時から、メイン
触媒7に与えられた熱量Q3を累積して、メイン累積熱
量ΣQ3を算出する。この部分が累積手段に相当する。 ΣQ3=ΣQ3+Q3 ステップ32では、始動時水温TWstに応じて、機関始動
直後にメイン触媒7の容器内で凝縮する排気中の水分を
気化させるために必要な熱量Cmを割付けた図7のテー
ブルを参照して、実際の始動時水温TWstより、メイン
必要気化熱量Cmを検索する。
【0039】ステップ33では、メイン累積熱量ΣQ3と
メイン必要気化熱量Cmとを比較する。この部分が比較
手段に相当する。比較の結果、ΣQ3<Cmのときは、
そのまま(禁止フラグF=1に維持したまま)、本ルー
チンを終了する。すなわち、メイン触媒7での凝縮水の
蒸発が完了していないとみなして、禁止フラグF=1に
維持することにより、ヒータ13aへの通電を禁止し続け
る。従って、この部分がヒータ通電禁止手段に相当す
る。
【0040】一方、ΣQ3≧Cmになったときは、ステ
ップ34へ進む。すなわち、メイン触媒7での凝縮水の蒸
発が完了したとみなして、禁止フラグFを解除する(F
=0)。これにより、図4からわかるように、ヒータ13
aへの通電が可能となる。以上のように、触媒に与えら
れる累積熱量を所定値と比較して、凝縮水の蒸発の有無
を判定することにより、図8からもわかるように、温度
検出による場合に比べ、正確に蒸発完了時期を検知で
き、ヒータ制御を早期に開始することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図(1)
【図2】 本発明の構成を示す機能ブロック図(2)
【図3】 本発明の一実施例を示すシステム図
【図4】 ヒータ制御ルーチンのフローチャート
【図5】 始動時ルーチンのフローチャート
【図6】 水分蒸発判定ルーチンのフローチャート
【図7】 必要気化熱量テーブルを示す図
【図8】 始動後特性を示す図
【符号の説明】
1 機関 5 排気通路 6 プリ触媒 7 メイン触媒 8 コントロールユニット 9 エアフローメータ 10 クランク角センサ 11 水温センサ 12 上流側空燃比センサ 12a ヒータ 13 下流側空燃比センサ 13a ヒータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気通路の触媒下流に設けられ
    る空燃比センサに対する加熱用のヒータを備え、所定の
    運転条件でヒータに通電して空燃比センサを加熱するよ
    うにした触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置にお
    いて、 機関の運転状態に基づいて、所定時間毎に触媒に与えら
    れる熱量を算出する付与熱量算出手段と、 機関始動時から、触媒に与えられた熱量を累積する累積
    手段と、 触媒に与えられた累積熱量を所定値と比較する比較手段
    と、 比較の結果、累積熱量が所定値以下の間、ヒータへの通
    電を禁止するヒータ通電禁止手段と、 を設けたことを特徴とする触媒下流側空燃比センサのヒ
    ータ制御装置。
  2. 【請求項2】前記比較手段における比較用の所定値は、
    機関始動直後に触媒容器内で凝縮する排気中の水分を気
    化させるために必要な熱量であって、機関始動時の冷却
    水温によって可変とすることを特徴とする請求項1記載
    の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
  3. 【請求項3】前記触媒として、上流側のプリ触媒と下流
    側のメイン触媒とを備え、 前記付与熱量算出手段は、 機関の運転状態に基づいて、所定時間毎にプリ触媒に与
    えられる熱量を算出するプリ付与熱量算出手段と、 機関始動時から、プリ触媒に与えられた熱量を累積する
    プリ累積手段と、 プリ触媒に与えられた累積熱量を所定値と比較するプリ
    比較手段と、 比較結果に応じて、所定時間毎にプリ触媒以降に伝熱さ
    れる熱量を算出する伝熱量算出手段とを含んで構成さ
    れ、 前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に基づいて、メイン
    触媒に与えられる熱量を算出するものであることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の記載の触媒下流側空
    燃比センサのヒータ制御装置。
  4. 【請求項4】前記プリ比較手段における比較用の所定値
    は、機関始動直後にプリ触媒容器内で凝縮する排気中の
    水分を気化させるために必要な熱量であって、機関始動
    時の冷却水温によって可変とすることを特徴とする請求
    項3記載の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
  5. 【請求項5】前記付与熱量算出手段は、プリ触媒で発生
    する反応熱量を算出する反応熱量算出手段を有し、前記
    プリ触媒以降に伝熱される熱量に対し、少なくとも、前
    記反応熱量を加算して、メイン触媒に与えられる熱量を
    算出するものであることを特徴とする請求項3又は請求
    項4記載の記載の触媒下流側空燃比センサのヒータ制御
    装置。
  6. 【請求項6】前記付与熱量算出手段は、プリ触媒からメ
    イン触媒に至る排気通路での放熱量を算出する放熱量算
    出手段を有し、前記プリ触媒以降に伝熱される熱量に対
    し、少なくとも、前記放熱量を減算して、メイン触媒に
    与えられる熱量を算出するものであることを特徴とする
    請求項3〜請求項5のいずれか1つに記載の記載の触媒
    下流側空燃比センサのヒータ制御装置。
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