JPH09176036A - 生体ヒアルロン酸合成促進剤 - Google Patents

生体ヒアルロン酸合成促進剤

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JPH09176036A
JPH09176036A JP7341705A JP34170595A JPH09176036A JP H09176036 A JPH09176036 A JP H09176036A JP 7341705 A JP7341705 A JP 7341705A JP 34170595 A JP34170595 A JP 34170595A JP H09176036 A JPH09176036 A JP H09176036A
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hyaluronic acid
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extract
skin
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Tsuneo Miyahara
恒雄 宮原
Shinya Ehata
真也 江幡
Yatsuhiro Takita
八広 滝田
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた生体ヒアルロン酸合成促進効果を示
し、しかも安全性に優れた生体ヒアルロン酸合成促進剤
を提供する。 【解決手段】 本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤
は、ダービリア科ダービリア属に属する海藻の抽出物を
有効成分として含有することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は極めて安全性の高
い、海藻抽出物を有効成分として含有する生体ヒアルロ
ン酸合成促進剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒアルロン酸は皮膚、靱帯、関節液、眼
の硝子体など生体に広く分布し、例えば皮膚においては
細胞の保護、栄養の運搬、組織水分の保持、柔軟性の維
持等に、また関節液として組織構造、機能の維持および
潤滑性の保持等に、重要な役割を果たしている。一方、
皮膚や関節の老化または病的状態により細胞機能が低下
してくると、このような生体ヒアルロン酸量は減少し、
その結果、皮膚の乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の減少、
シミ、シワの増加、あるいは関節の湿潤性悪化による関
節痛等を引き起こす。
【0003】このような状態を改善すべく、皮膚にヒア
ルロン酸、自然保湿因子等の生体成分を配合した化粧料
を塗布したり、関節には直接ヒアルロン酸を注入するな
どの方法がとられているが、これらを外から与えても根
本的機能改善にはならず、充分な効果は期待できない。
特にヒアルロン酸は、皮膚からはほとんど吸収されな
い。そのため、単にヒアルロン酸そのものを外から補給
するのではなく、本来ヒトが備え持っている生体の自己
回復力を利用し、細胞自身のヒアルロン酸合成能を促進
することによって、生体の機能を根本的に改善する物質
の開発が期待されている。
【0004】ヒアルロン酸は、表皮基底細胞、繊維芽細
胞、滑膜細胞などで作られる。中でも表皮基底細胞で合
成されるヒアルロン酸は、保水性の向上、細胞の保護、
栄養の補給、老廃物の***亢進等に関与することによ
り、皮膚を健康に保ち、ハリや色艶を良くし、きめを細
かくするのに重要な役割を担っている。そのため、表皮
ヒアルロン酸合成促進物質は、皮膚の健康に対して有効
性がたいへん高く、シワ改善剤として注目されている。
従来より、レチノイン酸(ビタミンA酸)にヒアルロン
酸合成促進効果が知られているが、強い皮膚刺激性や皮
膚の肥厚などの副作用を有するため、一般的な医薬品、
医薬部外品、化粧品における有効成分として用いること
はできない。このようなことから、安全性が高く、皮膚
機能を根本的に改善する有効成分の開発が望まれてい
る。
【0005】本発明者らは、種々の植物抽出物につい
て、ラットの表皮細胞に対するヒアルロン酸合成促進効
果を指標にスクリーニングを実施し、すでに緑藻類のア
オサ科アオサ属、アオサ科アオノリ属、紅藻類のオゴノ
リ科オゴノリ属、テングサ科マクサ属、ミリン科キリン
サイ属ならびに褐藻類のコンブ科アラメ属、アイヌワカ
メ科ワカメ属、ホンダワラ科ヒジキ属、ヒバマタ科アス
コフィラム属、フノリ科フノリ属に属する海藻の抽出物
に目的とする効果を見出している(特開平6−9422
号、特願平5−345233号、特願平7−9065
号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、さらに優れ
た生体ヒアルロン酸合成促進効果を示し、しかも安全性
に優れた生体ヒアルロン酸合成促進剤を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、さらに鋭意スクリーニングを行った結果、褐藻類で
あるダービリア科ダービリア属に属する海藻の抽出物に
目的のヒアルロン酸合成促進効果を見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明の生体ヒアルロン酸
合成促進剤は、ダービリア科(Durvilleaceae)ダービ
リア属(Durvillea)に属する海藻の抽出物を有効成分
として含有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】ダービリア科ダービリア属の海藻
の一部は、食料やアルギン酸原料としてはすでに利用さ
れている。また、本発明者らは、すでにダービリア属な
ど種々の海藻抽出物にヒアルロニダーゼ阻害活性物質が
含有されていることを見出している(特願平7−156
448号参照)。このヒアルロニダーゼ阻害活性物質
は、老化や病的な原因による皮膚細胞におけるヒアルロ
ン酸の分解を抑制し、ヒアルロン酸濃度を通常レベルに
維持することにより、皮膚の保湿性、柔軟性、弾力性の
低下を抑えるものと推測される。
【0009】しかしながら、ダービリア属の海藻抽出物
に、ヒアルロン酸合成促進効果が特異的に存在すること
はこれまで明らかにされておらず、本発明はその効果を
初めて見いだし、これを利用したものである。すなわ
ち、本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤は、ダービリ
ア科ダービリア属の海藻抽出物中に含まれる生体ヒアル
ロン酸合成促進物質が、皮膚細胞のヒアルロン酸合成能
を積極的に活性化して、老化や病気により低下したヒア
ルロン酸量を増加させることにより、皮膚の保湿性、柔
軟性、弾力性を改善し、顕著な皮膚老化防止効果等を示
すものと推定される。一方、従来より皮膚に対して保湿
性を高めるなどの効果が知られている海藻抽出物、例え
ば褐藻類のコンブ、ホンダワラ、カジメ、オオバモク、
緑藻類のヒトエグサ等の抽出物には、ダービリア科ダー
ビリア属の海藻抽出物に見られた生体ヒアルロン酸合成
促進効果は認められず、このヒアルロン酸合成促進効果
はダービリア属の海藻類の抽出物に特異的なものであっ
た。
【0010】また上述のごとく、ダービリア属の海藻抽
出物には、ヒアルロニダーゼ阻害活性物質も含有されて
いるので(特願平7−156448号参照)、ダービリ
ア属の海藻抽出物は、このヒアルロニダーセ阻害効果と
上述のヒアルロン酸合成促進効果とを合わせ持つことに
より、従来のものよりさらに顕著な皮膚老化防止効果等
を示すものと推察される。
【0011】さらに、ダービリア科ダービリア属の海藻
抽出物の安全性を確認したところ、急性毒性、皮膚刺激
性、皮膚感作性等の点で問題は認められず、安全性の高
いことが確認された。本発明の生体ヒアルロン酸合成促
進剤を化粧用クリーム、乳液等の皮膚外用剤等に配合す
ることにより、皮膚の老化を防止し、シワのない、滑ら
かで潤いのある若々しい肌を与えることができる。ま
た、本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤を医薬用注射
剤として関節に注入することにより、関節の湿潤性を保
ち、関節の治療剤等としても利用することができる。
【0012】本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤は、
優れた生体ヒアルロン酸合成促進効果を有し、かつ安全
性が高いことから、医薬品、医薬部外品、化粧品等の各
種用途に使用することができる。
【0013】以下に、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤に含まれる海藻抽
出物の抽出源となるダービリア科(Durvilleaceae)ダ
ービリア属(Durvillea)に属する海藻としては、Bull
kelpと呼ばれるDurvillea antarctica、Durvillea pota
torum、Durvillea willanaなどが挙げられる。例えばDu
rvillea antarcticaは、高さ3〜5メートルに達する大
きな海藻で、太い茎をもち、その先にベルト状の長い葉
をつける。南インド洋ケルゲラン島、チリ沿岸、オース
トラリア南岸、ニュージーランド南島、フォークランド
諸島などの比較的浅い海に分布している。
【0014】本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤に含
まれるダービリア科ダービリア属の海藻抽出物を抽出す
る方法としては、特に制限はなく、通常の抽出法が採用
され、水、親水性有機溶媒、含水親水性有機溶媒、その
他の有機溶媒等を使用して海藻から抽出される。親水性
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチ
ルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド等があげられる。
【0015】これらの中でも、特に水または水とメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコー
ルとの混合物を用いて抽出することが好ましい。この場
合の水と低級アルコールの比率は、水/低級アルコール
が100/0〜30/70(V/V、体積比)であるこ
とが好ましい。ダービリア科ダービリア属の海藻原体と
抽出溶媒との比率は、海藻原体(乾燥物)/溶媒比が1
/50〜1/2の範囲が好ましい。その他の抽出条件と
しては、抽出温度は特に制限はないが、好ましくは5〜
80℃の範囲で、1〜24時間、攪拌しながら行うのが
好ましい。抽出pHは、極端な酸性、アルカリ性に傾か
なければ、特に制限はない。
【0016】この抽出液はそのまま用いても、あるいは
希釈液としたり、濃縮エキスとしてもよく、また凍結乾
燥などにより乾燥粉末物としたり、ペースト状に調製し
てもよい。乾燥粉末に調製した場合には、水または水を
含むメタノール、エタノール、イソプロパノール等の低
級アルコールに予め溶解して用いるか、あるいは後述の
水を含む外用組成物中で可溶化して用いるのが好まし
い。
【0017】本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤の剤
型としては、錠剤、カプセル剤、散剤、内服液、細粒剤
等の内服剤とすることができ、また、リニメント剤、ス
プレー剤、ローション剤、軟膏等の外皮用にすることが
できる。皮膚外用剤として用いる場合には、必須成分で
あるダービリア科ダービリア属の海藻抽出物を任意の濃
度で配合できるが、通常、各種皮膚外用剤中に0.01
〜30重量%(以下、単に「%」という。)好ましくは
0.01〜10%配合させるのがよい。
【0018】本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤を配
合した皮膚外用剤には、必須成分である上記ダービリア
科ダービリア属の海藻抽出物の他に、通常外用剤に用い
られる原料、例えば、界面活性剤、油分、アルコール
類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート
剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビ
タミン類、アミノ酸類、水等を配合することができる。
【0019】具体的には、界面活性剤としては、親油型
グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモ
ノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、ソ
ルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレー
ト、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、
ポリオキシエチレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油等のノニオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリ
ウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、
ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノー
ルアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウ
ム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム等のアニオン界
面活性剤、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウ
ム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のカチオ
ン界面活性剤、塩酸アルキルアミノエチルグリシン液、
レシチン等の両性界面活性剤等を例示することができ
る。
【0020】油分としては、ヒマシ油、オリーブ油、カ
カオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシ
ード油、アボガド油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油
等の動物油脂類、蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウ
バロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフィ
ン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレ
シンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化
水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然およ
び合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、
ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリル
アルコール等の天然および合成高級アルコール類、ミリ
スチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデ
シル、コレステロールオレート等のエステル類等を例示
することができる。
【0021】保湿剤としては、グリセリン、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトー
ル、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール等の多価アルコール類、アミノ酸、乳
酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等のN
MF成分、ヒアルロン酸、コラーゲン、ムコ多糖類、コ
ンドロイチン硫酸等の水溶性高分子物質等を例示するこ
とができる。増粘剤としては、アルギン酸ナトリウム、
キサンタンガム、硅酸アルミニウム、マルメロ種子抽出
物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物質、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化セ
ルロース等の半合成高分子物質、カルボキシビニルポリ
マー、ポリビニルアルコール等の合成高分子物質等を例
示することができる。防腐剤としては、安息香酸塩、サ
リチル酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキ
シ安息香酸エステル、2,4,4’−トリクロロ−2’
−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリ
クロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチ
オール、レゾルシン、エタノール等を例示することがで
きる。酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエ
ン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、
アスコルビン酸等を、キレート剤としては、エデト酸二
ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリン酸
塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グルコン
酸等を、pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、トリ
エタノールアミン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ホ
ウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウム等をそれぞれ例示す
ることができる。
【0022】紫外線吸収・散乱剤としては、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチル
パラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシ
サイナメート、酸化チタン、カオリン、タルク等を例示
することができる。ビタミン類としては、ビタミンA、
ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビ
タミンF、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、カル
ニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、
オロット酸およびそれらの誘導体等を例示することがで
きる。
【0023】アミノ酸類としては、グリシン、アラニ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオ
ニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、
シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロ
キシプロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタ
ミン酸、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、リジン
およびそれらの誘導体等を例示することができる。
【0024】なお、任意成分は、これらに限定されるも
のではない。上記必須成分と任意成分を適当に配合する
ことにより、例えば、ダービリア科ダービリア属の海藻
抽出物0.01〜30%、任意成分として油分0〜80
%、界面活性剤0〜12%、保湿剤1〜15%、精製水
バランス、防腐剤微量を含有する皮膚外用剤を提供する
ことができる。具体的には、クリーム、乳液、化粧水、
美容液、パック剤、アンダーメークアップ、ファンデー
ション、ゼリー剤、軟膏等の製品形態として用いること
ができる。
【0025】本発明の生体ヒアルロン酸合成促進剤を皮
膚化粧料として用いる場合の具体例を示すと以下の
(1)〜(4)の通りである。 (1)皮膚用クリームの場合 ダービリア科ダービリア属の海藻抽出物0.01〜10
%、油分20〜70%、界面活性剤2〜7%、保湿剤1
〜10%、精製水バランス、防腐剤微量、香料微量を含
有する皮膚用クリーム。
【0026】(2)乳液の場合 ダービリア科ダービリア属の海藻抽出物0.01〜10
%、油分10〜40%、アルコール類0〜15%、界面
活性剤1〜5%、保湿剤1〜10%、増粘剤0〜2%、
精製水バランス、防腐剤微量、香料微量を含有する乳
液。
【0027】(3)化粧水、美容液の場合 ダービリア科ダービリア属の海藻抽出物0.01〜10
%、アルコール類5〜20%、界面活性剤0〜2%、保
湿剤2〜8%、増粘剤0〜2%、酸化防止剤0〜0.5
%、キレート剤0〜0.1%、pH調整剤0〜0.2
%、精製水バランス、防腐剤微量、色素0〜微量、香料
微量を含有する化粧水、美容液。
【0028】(4)パック剤の場合 ダービリア科ダービリア属の海藻抽出物0.01〜10
%、アルコール類2〜10%、保湿剤2〜10%、無機
粉体0〜20%、造膜剤10〜20%、精製水バラン
ス、防腐剤微量、香料微量を含有するパック剤。
【0029】次に、実施例、試験例等により本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。
【0030】
【実施例】
[製造例:海藻抽出物の製造]Durvillea antarcticaの
乾燥物100gを2リットルの水に浸漬し、攪拌しなが
ら室温で3時間抽出処理を行った。その後、濃縮および
凍結乾燥することにより、Durvillea antarctica水抽出
物(ダービリア科ダービリア属の海藻抽出物)20gを
得た。また、同様にして、Durvillea antarctica以外の
海藻〔コンブ、ホンダワラ、カジメ、オオバモク、ヒト
エグサ(以上5種の対照抽出物)〕の水抽出物を得た。
さらに、水の代わりに30%エタノールを抽出溶媒とし
た以外は上記と同様に抽出を行い、Durvillea antarcti
ca30%エタノール抽出物を得た。
【0031】[試験例1:ラットケラチノサイトに対す
るヒアルロン酸合成促進試験]新生児(3日令)ラット
の皮膚からトリプシン処理によりケラチノサイトを分離
し、増殖用培地で培養した後、分化用培地で2日間培養
した。この細胞に上記ダービリア科ダービリア属の海藻
抽出物を500μg/mlの濃度で72時間作用させ、
培地中に放出されてきたヒアルロン酸の濃度を、ヒアル
ロン酸バインディングプロテインアッセイ法により測定
した。コントロールを1.00とした時の培地中のヒア
ルロン酸量を算出した結果を表1に示す。なお、下記表
1中のヒアルロン酸量(ヒアルロン酸合成促進能)は、
下記式により求めた。
【0032】ヒアルロン酸量〔ヒアルロン酸合成促進能
(倍率)〕=A/B A:各海藻抽出物を添加したときの培地中のヒアルロン
酸濃度(ng/ml) B:無添加のときの培地中のヒアルロン酸濃度(ng/
ml)
【0033】
【表1】
【0034】上記表1に示した結果のように、褐藻類ダ
ービリア属のDurvillea antarcticaの抽出物は、ヒアル
ロン酸合成を促進することが判明した。特にDurvillea
antarcticaの水抽出物および30%エタノール抽出物で
は、コントロールに対して2倍以上という高い効果が認
められた。一方、褐藻類のコンブ、ホンダワラ、カジ
メ、オオバモクおよび緑藻類のヒトエグサの抽出物に
は、ヒアルロン酸合成促進効果は認められなかった。
【0035】[実施例1および比較例1:クリームの調
製]下記表2に示す成分1〜7および8〜11を別々に
混合溶解した後、成分8〜11の溶液を攪拌しながら、
ここに成分1〜7の溶液を添加し、乳化させた。これを
室温まで冷却しながら途中で成分12を加えて、表2に
示す組成のクリームを調製した。数字は配合量(重量
%)を示す(以下、同じ)。なお、POE(20)は、
ポリオキシエチレンとその付加モル数を示す(以下の実
施例及び比較例においても同様)。
【0036】
【表2】
【0037】[実施例2および比較例2:化粧水の調
製]下記表3に示す成分1〜6を順次成分7に加えて溶
解し、さらに8を加えて、表3に示す化粧水を調製し
た。
【0038】
【表3】
【0039】[実施例3および比較例3:美容液の製造
法]表4に示す成分1〜4と成分5〜9を別々に溶解
後、混合して表4に示す組成の美容液を調製した。
【0040】
【表4】
【0041】[実施例4および比較例4:乳液の調製]
下記表5に示す成分1〜7を70℃で加熱溶解した。他
方、成分8〜13を70℃で加熱溶解した後、前記油脂
溶液(成分1〜7)を添加し、乳化させた。これを室温
まで冷却しながら、途中で成分14を加えて、表5に示
す組成の乳液を調製した。
【0042】
【表5】
【0043】[試験例2:使用テストの評価]Durville
a antarcticaの水抽出物を含むクリーム(実施例1)、
化粧水(実施例2)、美容液(実施例3)、乳液(実施
例4)の有効性を下記のようにして評価した。女性(3
0才〜50才)5名づつに、1日2回(朝と夜)、連続
3ケ月間実施例1ないし4と比較例1ないし4をハーフ
・フェイス法で左右顔面に別々に使用させたのち、小皺
および質(艶、潤い)についてアンケート調査を行っ
た。アンケートを集計した結果、実施例1ないし4がよ
い場合には○、実施例1ないし4と比較例1ないし4が
変わらない場合には△、比較例1ないし4がよい場合に
は×として使用テストの結果をまとめたのが表6であ
る。
【0044】
【表6】
【0045】上記表6に示す結果から明らかなように、
ダービリア属の海藻であるDurvillea antarcticaの抽出
物を配合した製剤(実施例1〜4)は、この海藻抽出物
を配合しない製剤(比較例1〜4)に比べて、皮膚の小
皺、つや、潤いを改善する効果が高いことがわかった。
この効果は、ダービリア科ダービリア属の海藻抽出物中
に含まれる生体ヒアルロン酸合成促進物質が、皮膚細胞
のヒアルロン酸合成能を積極的に活性化して、皮膚中の
ヒアルロン酸量を増加させることにより、皮膚の保湿
性、柔軟性、弾力性を改善し、顕著な皮膚老化防止効果
等を示し、よって小皺や肌荒れの発生を予防し、滑らか
でしっとりとした艶、潤いのある若々しい肌を与えたも
のと推定される。
【0046】(実施の態様)本発明の好適な実施の態様
を記す。 (1)ダービリア科ダービリア属に属する海藻の抽出物
を有効成分として含有することを特徴とする生体ヒアル
ロン酸合成促進剤。 (2)ダービリア科ダービリア属に属する海藻の抽出物
0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜10重量
%を含有する皮膚外用剤であることを特徴とする上記
(1)の生体ヒアルロン酸合成促進剤。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、生体ヒアルロン酸合成
促進作用により、皮膚細胞の賦活化、皮膚の老化防止が
図られ、シワの発生を予防し、滑らかでしっとりとした
若々しい肌を与える効果をもち、安全性の高い皮膚外用
剤等の各種用途に使用できる生体ヒアルロン酸合成促進
剤が提供される。また、本発明の生体ヒアルロン酸合成
促進剤の有効成分は、古くから食用等に用いられる海藻
類から抽出されるものであるため、人体への安全性が極
めて高く、しかも優れた生体ヒアルロン酸合成促進活性
を有することから、医薬品、医薬部外品、化粧品などの
各種用途に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/48 A61K 7/48

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダービリア科ダービリア属に属する海藻
    の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする生
    体ヒアルロン酸合成促進剤。
JP7341705A 1995-12-27 1995-12-27 生体ヒアルロン酸合成促進剤 Withdrawn JPH09176036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7341705A JPH09176036A (ja) 1995-12-27 1995-12-27 生体ヒアルロン酸合成促進剤

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