JPH09174542A - 孔加工工具 - Google Patents

孔加工工具

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JPH09174542A
JPH09174542A JP34315895A JP34315895A JPH09174542A JP H09174542 A JPH09174542 A JP H09174542A JP 34315895 A JP34315895 A JP 34315895A JP 34315895 A JP34315895 A JP 34315895A JP H09174542 A JPH09174542 A JP H09174542A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒ホルダーに孔加工筒を固定するためのねじ
係合、及び、工具中軸体に筒ホルダーを固定するための
ねじ係合が、工具の回転力によって締め込まれることが
ないようにする。 【解決手段】 基端側にシャンク4を有する工具中軸体
5を、円筒状の孔加工筒7の一端部を保持する筒ホルダ
ー6のボス部19に、該ボス部19の軸先端側から挿脱
自在に挿通するとともに、工具中軸体5とボス部19と
の間に、工具中軸体5に対する筒ホルダー6の回転を規
制する回転規制部材22を設け、筒ホルダー6の基端側
で工具中軸体5の外周にナット部材10を螺着するとと
もに、該ナット部材10を締結操作することで筒ホルダ
ー6に対し孔加工筒7を固定するとともに工具中軸体5
に対して筒ホルダー6を固定する筒固定機構を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建物の壁面
などにエアコンの配管に必要とされる大口径孔等の比較
的大きい孔を設ける場合に使用される孔加工工具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の孔加工工具は、基端部にシャン
クを有しかつ先端部にセンタードリルが取付けられる工
具中軸体に、円盤状の筒ホルダーを介して円筒状の孔加
工筒が同芯状に取付けられている。かかる孔加工工具に
おいては、穿孔作業後に孔加工筒の内部に詰まった材料
を取り出す必要が生じるため、孔加工筒を筒ホルダーか
ら取り外すことができるように構成するのが好ましい。
【0003】そのように構成された従来の工具として
は、図9に示すものがある。この工具40では、筒ホル
ダー41と孔加工筒42とが別体に形成されており、こ
れら両部材41,42の連結は、筒ホルダー41を貫通
した工具中軸体43の先端に螺着される拡縮操作輪44
と、該拡縮操作輪44と孔加工筒42との間に配設され
る拡縮輪体45とによって行われる。
【0004】すなわち、工具中軸体43と筒ホルダー4
1とはねじ係合されておらず、工具中軸体43を筒ホル
ダー41内で時計方向に回転すると、工具中軸体43の
先端に螺着された拡縮操作輪44は筒ホルダー41に近
接されるようになっている。このため、拡縮操作輪44
は、くさび状に係合している傾斜面を介して拡縮輪体4
5を径方向に押し拡げるとともに筒ホルダー41との間
に押し込み、筒ホルダー41と孔加工筒42とを固定す
るようになる。
【0005】この従来の工具40では、穿孔作業後に孔
加工筒42の内部に詰まった材料を除去する場合には、
拡縮操作輪44に対して工具中軸体43を反時計方向に
相対回転することにより、筒ホルダー41から孔加工筒
42を取り外すことができる。しかし、この工具40で
は、穿孔作業のときに工具中軸体43のシャンク46に
加えられる回転力により、工具中軸体43先端と拡縮操
作輪44との間のねじ係合が強く締め付けられてしまう
ので、上記のように拡縮操作輪44を緩めようとする場
合には強力な力で工具中軸体43を回転する必要があ
り、その作業が困難かつ煩雑であるという問題がある。
【0006】そこで、かかる問題を解決したものとし
て、例えば、特開平5−253721号公報に記載され
たものがある。この従来技術では、工具中軸体に筒ホル
ダーを螺着するとともに、筒ホルダーに、軸線方向に沿
って第1の位置と第2の位置との間で変位可能とされる
部材であって、第1の位置にあるときに拡縮輪体を押し
拡げる押圧面と、第2の位置にあるときに拡縮輪体が縮
径するのを許容する解放面とを有する押圧部材を設ける
ことで、筒ホルダーに対して孔加工筒を固定するための
押圧部材が工具の回転によって直接影響を受けることを
なくし、筒ホルダーから孔加工筒を容易に取り外すこと
ができるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の工
具においても、押圧部材が設けられる筒ホルダーは工具
中軸体に螺着されており、工具の回転により工具中軸体
と筒ホルダーとの間のねじ係合が強く締め付けられてし
まい、これら両部材を分解することが極めて困難とな
り、筒ホルダーの着脱交換作業が煩雑である。
【0008】そこで、本発明は、筒ホルダーと孔加工筒
との取り外し作業の容易化のみならず、工具中軸体と筒
ホルダーとの取り外し作業の容易化をも図ることができ
るようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は次の技術的手段を講じた。即ち、本発明の孔
加工工具は、基端側にシャンクを有する工具中軸体が、
円筒状の孔加工筒の一端部を保持する筒ホルダーのボス
部に、該ボス部の軸先端側から挿脱自在に挿通されてい
るとともに、工具中軸体とボス部との間には、工具中軸
体に対する筒ホルダーの回転を規制する回転規制部材が
設けられており、筒ホルダーの基端側で工具中軸体の外
周にはナット部材が螺着されているとともに、該ナット
部材を締結操作することで筒ホルダーに対し孔加工筒を
固定するとともに工具中軸体に対して筒ホルダーを固定
する筒固定機構を備えていることを特徴としている。
【0010】本発明によれば、ナット部材を緩めること
で、筒ホルダーから孔加工筒を取り外せるとともに、ナ
ット部材を工具中軸体から取り外せば、工具中軸体を筒
ホルダーのボス部から軸先端側に抜き外すことができる
ようになる。また、回転規制部材により筒ホルダーは工
具中軸体に対して回転が規制されており、この回転規制
部材を介して工具中軸体の回転力が孔加工筒に伝達され
るようになっており、回転力の伝達経路にねじ係合部分
が存在しないので、工具の回転によってねじ係合部分が
強く締め付けられるということがない。即ち、工具の回
転によってナット部材が強く締め付けられることがな
く、よって、筒ホルダーからの孔加工筒の取り外しのみ
ならず、工具中軸体からの筒ホルダーの取り外しをも容
易に行える。
【0011】
【発明の実施の形態】工具中軸体には、通常は、その先
端側に、孔加工筒の軸芯に位置するセンタードリルが着
脱自在に装着され、穿孔作業時の工具の芯決めの確実性
を向上する。回転規制部材は、ボス部に径内方突出状に
取付けたものとし、工具中軸体の外周に回転規制部材が
係合する軸方向に延びる係合溝を形成することで、これ
ら両者の回転規制を行うようにするのが好ましが、工具
中軸体に回転規制部材を径外方突出状に設けて、ボス部
内周に係合溝を形成することもできる。
【0012】筒固定機構としては、筒ホルダーの軸先端
側には前記孔加工筒内に嵌合される拡縮輪体が配設さ
れ、該拡縮輪体の軸先端側には、少なくともナット部材
を締結操作するときに工具中軸体とともに筒ホルダーに
対して軸方向に移動するように工具中軸体の先端部に設
けられた拡縮操作輪が配設されており、前記ナット部材
を締結操作して筒ホルダーと拡縮操作輪とを相対近接し
たときに拡縮輪体を径方向に押し拡げるテーパー面が、
筒ホルダー及び拡縮操作輪の外周に設けられているもの
とすることができる。なお、テーパー面は、筒ホルダー
又は拡縮操作輪のいずれか一方にのみ設けてもよい。ま
た、工具中軸体の先端部に設けられる拡縮操作輪は、工
具中軸体と一体に設けても、別体でもよい。
【0013】かかる筒固定機構では、ナット部材を締結
操作すると、筒ホルダーに対して工具中軸体が基端側へ
軸方向移動され、この工具中軸体とともに拡縮操作輪が
基端側へ軸方向移動される。即ち、筒ホルダーと拡縮操
作輪とが相対近接され、筒ホルダー及び拡縮操作輪に形
成したテーパー面によって拡縮輪体が径方向に押し拡げ
られ、かかる拡縮輪体を介して筒ホルダーと孔加工筒と
が強固に固定される。
【0014】一方、かかる固定状態にあっては、工具中
軸体の先端部に設けた拡縮操作輪と、工具中軸体に螺着
したナット部材との間で、筒ホルダーを軸方向に強く締
め付けるようになるので、上記したナット部材の締結操
作によって、工具中軸体と筒ホルダーとの固定をも行わ
れるようになる。かかる筒固定機構では、構成部材の構
造が簡素であり、また部品点数の削減を図ることができ
るので、生産性の向上、組立作業性の向上、コスト低減
を図ることができる。また、ねじ溝の形成箇所も、工具
中軸体とナット部材との螺合部分の1ヶ所であり、特開
平5−253721号公報に記載された発明に比してね
じ溝の加工箇所が少なく、このことも生産性向上、コス
ト低減に寄与するものである。
【0015】また、孔加工筒の内周面に周溝を形成し、
拡縮操作輪の外周に、径方向に押し拡げられたときに前
記周溝に係合する凸部を設けておけば、ナット部材を締
結して筒ホルダーに孔加工筒を固定したときに、凸部と
周溝との係合によって、筒ホルダーからの孔加工筒の抜
けを確実に阻止することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図8は本発明の一実施例に係る孔加工工具
1を示しており、該工具1は、基端側にシャンク4を有
し且つ先端側にドリル取付筒軸部3を有する工具中軸体
5を備えている。該軸体5は炭素工具鋼からなる。
【0017】工具中軸体5のシャンク4には、図1、図
2及び図4に示すように、その外周面に、軸線と平行な
キー溝状のロータリーハンマードリルへの装着用トルク
伝達溝15が2条180度間隔でそのほぼ全長にわたっ
て設けられ、該溝15間に夫々平行にしかも等間隔で軸
端寄りに工具ストローク規制溝16が設けられている。
この規制溝16は、ハンマードリルによって打撃された
ときの工具1の軸方向移動量及び復帰量即ちストローク
を規制するもので、係止ボールが係合可能なように溝底
が図2に示すように半円形とされ、軸方向両端が閉塞さ
れている。
【0018】即ち、前記トルク伝達溝15及びストロー
ク規制溝16が交互に90度間隔で設けられている。そ
して、シャンク4には、さらに、回転ドリルのチャック
(図示せず)に装着できるトルク伝達面17が周方向等
間隔(120度間隔)で3面設けられており、そのうち
の一面17Aの周方向中心が、前記ストローク規制溝1
6の幅方向中心と一致されるように、該規制溝16の軸
方向両側に位置して設けられている。
【0019】したがって、トルク伝達面17の形成によ
って、前記両溝15,16の一部の側壁高さが若干低く
なるが、トルク伝達及びストローク規制に全く支障をき
たすことはなく、十分機能させることができ、ロータリ
ーハンマードリル及び回転ドリルのいずれにも装着可能
である。工具中軸体5のドリル取付筒軸部3には軸先端
側からセンタードリル2が挿通保持されており、該ドリ
ル2、筒軸部3及びシャンク4は回転軸線に沿って一軸
上に配設されている。また、筒軸部3には、ドリル固定
ボルト14が螺着されており、ドリル2が着脱交換可能
に固定されている。
【0020】また、工具中軸体5の筒軸部3の外周に
は、その基端側から、筒軸部3に螺着されたナット部材
10、筒軸部3に保持される筒ホルダー6、該ホルダー
6に外嵌されている拡縮輪体8、筒軸部3の先端部に設
けられた拡縮操作輪11が設けられている。また、筒ホ
ルダー6には、センタードリル2と同芯状に円筒状の孔
加工筒7が外嵌されている。
【0021】前記筒軸部3の基端側外周面には雄ねじ部
12が形成されており、該雄ねじ部12とナット部材1
0の内周面に形成された雌ねじ部とがねじ係合されてい
る。なお、工具中軸体5はシャンク4が最も小径とされ
ており、また、筒軸部3は、基端側から先端側に従って
徐々に径が大きくされており、筒軸部3の先端部外周に
設けたフランジ部13が最も大径とされている。
【0022】前記筒ホルダー6は、図6及び図7に示す
ように、中心部に前記中軸体5の筒軸部3が嵌挿される
挿通孔18が貫通状に形成されたボス部19を有し、該
ボス部19の外周端から放射方向にフランジ部20が延
出されている。なお、ボス部19は、フランジ部20よ
りも基端側に突出されている。また、フランジ部20の
外周部には、ボス部19とは反対側(即ち、軸先端側)
に突出するリング状の拡縮輪体受部21を一体に備えて
いる。
【0023】そして、図1に示すように、拡縮輪体受部
21の外周側が、孔加工筒7内に挿脱自在に嵌合可能と
されると共に、軸先端側端縁に向かって縮径されたテー
パー面21Aが形成され、該テーパー面21Aに拡縮輪
体8の基端側周縁に形成されたテーパー面8Aが当接す
るようになっている。また、筒ホルダー6のボス部19
には、径外側からネジ状の回転規制部材22が螺着され
ており、該部材22はボス部19の内周面よりも径内方
に若干突出されている。一方、中軸体5の筒軸部3の外
周面には、図4にも示すように、基端部から先端方向に
向かって軸方向に延びる凹溝22aが設けられており、
該凹溝22aに前記規制部材22が係入することで、中
軸体5に対する筒ホルダー6の回転が規制されている
が、軸方向への相対移動は許容されている。
【0024】また、ボス部19には、周方向複数箇所
(図示実施例では4ヶ所)に、係止ボール嵌装穴23が
設けられており、該嵌装穴23内にはコイルばねからな
る弾性体24及び係止ボール25が収納されている。そ
して、係止ボール25は、その一部がボス部19の基端
側端面から若干突出しており、常時、弾性体24により
突出方向(基端側)に付勢されている。
【0025】さらに、筒ホルダー6のフランジ部20外
周部には、孔加工筒7の軸方向両端部に周方向に設けた
多数の切削刃26に対応させて切削刃嵌入切欠部27が
多数設けられており、これら切削刃26と切欠部27と
の係合によって筒ホルダー6と孔加工筒7との相対回転
が確実に規制される。また、孔加工筒7の軸方向両端部
近傍の内周面には、断面凹状の周溝28が設けられてい
る。
【0026】前記拡縮輪体8は、図3に示すように、外
周部の1ヶ所にスリット29が軸方向両端に達して設け
られたC型の割リングとされており、その内周面の軸方
向両端部には、端縁から夫々中央部に向かって縮径され
たテーパー面8A,8Bとされ、外周には、多数の浅い
溝30が軸線に対して斜めに設けられると共に、テーパ
ー面8B側端部に夫々係合凸部31が設けられ、該凸部
31が前記孔加工筒7の周溝28に嵌入係合して、筒ホ
ルダー6からの孔加工筒7の抜けを確実に阻止するよう
になっている。
【0027】前記ナット部材10には、図5に示すよう
に、ボス部19に対向する端面(軸先端側端面)に、多
数の凹凸35が全周にわたって設けられており、凹んだ
ところに係止ボール25が嵌入係止して、ナット部材1
0が自然に緩むことを防止するようになっている。前記
拡縮操作輪11は、円盤状であって、その中央部には工
具中軸体5の筒軸部3が嵌装される挿通孔11aが設け
られている。一方、筒軸部3の先端部外周にはフランジ
部13が突設されており、該フランジ部13が拡縮操作
輪11の軸先端側端面に当接されており、ナット部材1
0を締結操作することで筒ホルダー6に対して中軸体5
が基端側へ軸方向移動するときに該中軸体5とともに拡
縮操作輪11が基端側へ相対移動するように構成されて
いる。なお、図示実施例では拡縮操作輪11を筒軸部3
とを別体に構成したが、拡縮操作輪11を筒軸部3の先
端部に一体的に設けることもできる。
【0028】また、拡縮操作輪11の外周面には、拡縮
輪体8の上記テーパー面8Bに嵌合するテーパー面36
が形成されており、ナット部材10を締結操作すること
で筒ホルダー6のフランジ部20と拡縮操作輪11とが
相対近接したときに、拡縮操作輪11が拡縮輪体8を径
方向に押し拡げて、かかる拡縮輪体8を介して筒ホルダ
ー6と孔加工筒7とを固定するようになっている。
【0029】上記実施例において、孔加工工具1を組立
てる場合、まず、筒ホルダー6の輪体受部21に拡縮輪
体8を外嵌するとともに、該輪体8の軸先端側に拡縮操
作輪11を嵌める。そして、これら筒ホルダー6、拡縮
輪体8及び拡縮操作輪11の中央の貫通状の装着孔部分
に、軸先端側から(図1及び図3においては下方から)
工具中軸体5を挿通していく。この際、回転規制部材2
2を筒軸部3に設けた凹溝22aに係合させるようにす
る。
【0030】そして、筒軸部3に形成した雄ねじ部12
が筒ホルダー6のボス部19よりも基端側に表出する
と、該雄ねじ部12にナット部材10を軽く螺合させ、
工具中軸体5が筒ホルダー6から抜けることをナット部
材10により阻止する。なお、このようにナット部材1
0を軽く螺合させた状態では、拡縮輪体8は径方向に押
し拡げられないように構成されている。
【0031】次に、孔加工筒7の一端部を、拡縮輪体8
及び拡縮操作輪11の周りに嵌合させる。このとき、切
削刃26を筒ホルダー6のフランジ部20外周に設けた
切欠部27に嵌合して、筒ホルダー6と孔加工筒7の回
り止め作用と、位置決め作用及び切削刃26の保護作用
とが得られるようになっている。そこで、孔加工筒7を
手で持ち、回転不能の状態に保持したまま、ナット部材
10をネジの締まる方向へ回転させて締め込むと、拡縮
操作輪11が筒ホルダー6のフランジ部20側に引き寄
せられ、これにより、拡縮輪体8が押し拡げられて、輪
体8の係合凸部31が孔加工筒7の周溝28に嵌合する
とともに、拡縮輪体8の外周面が孔加工筒7の内周面に
密着状に押圧され、全体的な組立て関係が固定される。
【0032】このとき、ナット部材10の端面の凹凸3
5には、係止ボール25が係止されているが、弾性体2
4の付勢力に抗して係止ボール25が押し込まれるた
め、ナット部材10を容易に回転することができる。そ
して、ナット部材10が自然に緩もうとすると、係止ボ
ール25が凹凸35に嵌合することで、筒ホルダー6に
対するナット部材10の回転が防止され、緩み止めの効
果が生じる。
【0033】孔加工筒7を筒ホルダー6から取り外す場
合は、孔加工筒7を回転不能の状態に保持したまま、ナ
ット部材10をネジの緩む方向へ回転させることによ
り、拡縮輪体8がその弾性により縮径し、拡縮操作輪1
1を筒ホルダー6から離れる方向に押動し、拡縮輪体8
の外周面と孔加工筒7の内周面の間に隙間が生じるの
で、孔加工筒7を容易に抜き出すことができる。なお、
穿孔作業後に孔加工筒7の内部に詰まった材料を取り出
す作業を行う際には、孔加工筒7の取り外しのみを行え
ばよいので、ナット部材10を筒軸部3から完全に取り
外す必要はない。しかし、工具中軸体5に装着された筒
ホルダー6の着脱交換作業を行う際には、ナット部材1
0を筒軸部3から完全に取り外して、中軸体5を筒ホル
ダー6から抜き取ればよい。
【0034】本発明は上記実施例の構成に限定されるも
のではなく、適宜設計変更できる。例えば、拡縮輪体8
は、筒ホルダー6のフランジ部20の外周に一体的に突
設することもでき、また、周方向に複数分割した分割輪
体とすることができる。また、工具中軸体5に、筒ホル
ダ−6のボス部19から軸先端側へ抜けることを阻止す
る抜け止めリングを着脱自在に取付けることもできる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、基端側にシャンクを有
する工具中軸体が、円筒状の孔加工筒の一端部を保持す
る筒ホルダーのボス部に、該ボス部の軸先端側から挿脱
自在に挿通されているとともに、工具中軸体とボス部と
の間には、工具中軸体に対する筒ホルダーの回転を規制
する回転規制部材が設けられており、筒ホルダーの基端
側で工具中軸体の外周にはナット部材が螺着されている
とともに、該ナット部材を締結操作することで筒ホルダ
ーに対し孔加工筒を固定するとともに工具中軸体に対し
て筒ホルダーを固定する筒固定機構を備えているので、
筒ホルダーに対する孔加工筒の固定と工具中軸体に対す
る筒ホルダーの固定の両方を行うためのナット部材には
工具の回転駆動力が伝達されず、該ナット部材が強固に
締め付けられてしまうことがなくなるため、該ナット部
材を緩める操作を容易に行うことができ、筒ホルダーか
らの孔加工筒の取り外し作業のみならず、工具中軸体か
らの筒ホルダーの取り外し作業をも容易に行うことがで
きる。
【0036】また、筒固定機構として、筒ホルダーの軸
先端側に孔加工筒内に嵌合される拡縮輪体を配設し、該
拡縮輪体の軸先端側に、少なくともナット部材を締結操
作するときに工具中軸体とともに筒ホルダーに対して軸
方向に移動するように工具中軸体の先端部に設けられた
拡縮操作輪を配設し、ナット部材を締結操作して筒ホル
ダーと拡縮操作輪とを相対近接したときに拡縮輪体を径
方向に押し拡げるテーパー面を、筒ホルダー及び/又は
拡縮操作輪の外周に設けることで構成すれば、構成部材
の削減、構造の簡素化を図りつつも上述の効果を達成す
ることができ、生産性の向上、コスト低減を図ることが
できる。
【0037】また、孔加工筒の内周面に周溝を形成し、
拡縮操作輪の外周に、径方向に押し拡げられたときに前
記周溝に係合する凸部を設けたものでは、筒ホルダーに
対する孔加工筒の軸方向への抜けを確実に阻止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る孔加工工具の縦断面図
である。
【図2】シャンクの断面図であって、図1のA−A線断
面図である。
【図3】同工具の分解縦断面図である。
【図4】工具中軸体の側面図である。
【図5】ナット部材の底面図である。
【図6】筒ホルダ−の平面図である。
【図7】図6のB−B線断面図である。
【図8】拡縮輪体の一部を示す側面図である。
【図9】従来の孔加工工具の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 孔加工工具 4 シャンク 5 工具中軸体 6 筒ホルダー 7 孔加工筒 8 拡縮輪体 10 ナット部材 11 拡縮操作輪 19 ボス部 22 回転規制部材 28 周溝 31 凸部 36 テーパー面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側にシャンク(4)を有する工具中
    軸体(5)が、円筒状の孔加工筒(7)の一端部を保持
    する筒ホルダー(6)のボス部(19)に、該ボス部
    (19)の軸先端側から挿脱自在に挿通されているとと
    もに、工具中軸体(5)とボス部(19)との間には、
    工具中軸体(5)に対する筒ホルダー(6)の回転を規
    制する回転規制部材(22)が設けられており、筒ホル
    ダー(6)の基端側で工具中軸体(5)の外周にはナッ
    ト部材(10)が螺着されているとともに、該ナット部
    材(10)を締結操作することで筒ホルダー(6)に対
    し孔加工筒(7)を固定するとともに工具中軸体(5)
    に対して筒ホルダー(6)を固定する筒固定機構を備え
    ていることを特徴とする孔加工工具。
  2. 【請求項2】 基端側にシャンク(4)を有する工具中
    軸体(5)が、円筒状の孔加工筒(7)の一端部を保持
    する筒ホルダー(6)のボス部(19)に、該ボス部
    (19)の軸先端側から挿脱自在に挿通されているとと
    もに、工具中軸体(5)とボス部(19)との間には、
    工具中軸体(5)に対する筒ホルダー(6)の回転を規
    制する回転規制部材(22)が設けられており、筒ホル
    ダー(6)の基端側で工具中軸体(5)の外周にはナッ
    ト部材(10)が螺着され、筒ホルダー(6)の軸先端
    側には前記孔加工筒(7)内に嵌合される拡縮輪体
    (8)が配設され、該拡縮輪体(8)の軸先端側には、
    少なくともナット部材(10)を締結操作するときに工
    具中軸体(5)とともに筒ホルダー(6)に対して軸方
    向に移動するように工具中軸体(5)の先端部に設けら
    れた拡縮操作輪(11)が配設されており、前記ナット
    部材(10)を締結操作して筒ホルダー(6)と拡縮操
    作輪(11)とを相対近接したときに拡縮輪体(8)を
    径方向に押し拡げるテーパー面(21A,36)が、筒
    ホルダー(6)及び/又は拡縮操作輪(11)の外周に
    設けられていることを特徴とする孔加工工具。
  3. 【請求項3】 孔加工筒(7)の内周面には周溝(2
    8)が形成されており、拡縮操作輪(11)の外周に
    は、径方向に押し拡げられたときに前記周溝(28)に
    係合する凸部(31)が設けられていることを特徴とす
    る請求項2に記載の孔加工工具。
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RU2641610C1 (ru) * 2016-11-10 2018-01-18 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Воронежский государственный университет инженерных технологий" (ФГБОУ ВО "ВГУИТ") Муфта соединительная
CN107598215A (zh) * 2017-10-27 2018-01-19 佛山信君安智能家居有限公司 一种钻头可横向移动的圆柱套筒多位置固定钻孔机构

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