JPH09163973A - にんにくの醗酵による醸造酢の製造方法 - Google Patents

にんにくの醗酵による醸造酢の製造方法

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JPH09163973A
JPH09163973A JP7351116A JP35111695A JPH09163973A JP H09163973 A JPH09163973 A JP H09163973A JP 7351116 A JP7351116 A JP 7351116A JP 35111695 A JP35111695 A JP 35111695A JP H09163973 A JPH09163973 A JP H09163973A
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JP
Japan
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garlic
vinegar
juice
fermentation
scale
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JP7351116A
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English (en)
Inventor
Kenji Sasamura
研司 笹村
Mikio Satou
美紀男 佐藤
Masaki Sato
雅紀 佐藤
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Individual
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 酵母を用いる醗酵を利用して、風味豊かな調
味料及び健康飲料としてのにんにく酢を製造する方法を
提供する。 【解決手段】 蒸気で加熱したにんにくを圧搾後、搾汁
液に補糖、酵母を添加し、にんにく酒を醸造、さらに酢
酸醗酵させてにんにく酢を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蒸煮することで酵素
アリナーゼが完全に失活されるため、にんにく独持の臭
気がまったくなく、体内でアリシンが生成されるために
んにく特有の栄養成分は失われず、調味料及び飲み易い
健康飲料としてのにんにく酢を低コストで製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、果実の持つ風味及び成分を持たせ
た果実酢たとえば「りんご酢」などが製造されている。
この場合、破砕した果実に補糖し、酵母により醗酵さ
れ、さらにエタノール、種酢を加えて醗酵を行ない果実
酢が製造されている。
【0003】さらに従来のにんにく酢は、酢に皮を剥い
たにんにくを漬け込んだものであり飲用後も独特のにん
にく臭があり一般的には好まれていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】にんにくを主原料とす
るにんにく醗酵酢の製造においては、にんにく鱗片を凍
結、加熱などの処理後破砕し圧搾により搾汁液を得た場
合はブドウ糖を補糖しても酵素アリナーゼが完全に失活
しないためアリーンが酵素アリナーゼの活性によってア
リシンが生成され殺菌(静菌)作用が発生するため酵母
菌は醗酵途中で殺菌(静菌)されてしまう。しかも、ア
リシン独特の刺激臭が発生する。
【0005】したがって、無理にアルコール醗酵をさせ
ようと何度も酵母菌を添加しても殺菌(静菌)されてし
まう。また、その搾汁液にエタノールを4〜5%添加し
酢酸醗酵をさせようとしても酢酸菌も殺菌(静菌)され
るためににんにく醗酵酢の製造は不可能であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によって得られた
にんにく搾汁液は補糖によりアルコール醗酵も、酢酸醗
酵もできてしかも、にんにく臭がまったくない純粋の醗
酵酢である。
【0007】本発明は、酵素アリナーゼにより搾汁液中
にアリシンが生成することが問題であると考えこれを制
御する方法を考案した。
【0008】にんにくは細胞が破壊されると酵素アリナ
ーゼが働きアリシンが生成される。酵素アリナーゼはた
とえば、煮たり、焼いたりするとにんにくの細胞が壊れ
やすくなりわずかな破壊でも活性しアリシンを生成しや
すい。にんにくの鱗片を蒸気で蒸煮することにより自然
に熱が鱗片に万遍なく伝わり、酵素アリナーゼは完全に
失活する。仮に蒸煮中に鱗片に亀裂が入り、少量のアリ
シンが生成されても揮発性のあるアリシンは、蒸煮され
ている蒸気と一緒に揮発され、アリシンは生成しない。
その鱗片を破砕し、又はそのまま圧搾し、搾汁液を得
る。搾汁液を製品の用途に応じて濃度を5〜20%に希
釈する。さらに希釈液に対して7〜8%のブドウ糖を補
糖する。補糖された希釈液は酵母菌を添加する前にアル
コール醗酵をしやすくするために30〜35℃にして酵
母菌を添加する。酵母菌が活性化し始めたらあとは自然
に温度を下げ25〜30℃でアルコール醗酵をさせると
2〜3日でアルコール醗酵が終了してにんにく独特のオ
フフレーバーもなくなる。
【0009】アルコール醗酵が終了すると、4.2〜
4.8%のアルコールを含んだにんにく酒が醸造され、
そのにんにく酒に種酢を添加し30〜36℃にて醸造3
〜4カ月で、4.2〜4.8%の酢酸を含むにんにく酢
を製造する。
【0010】酢酸醗酵させる前の処理として、搾汁液に
4〜5%のエタノールを添加する方法も考えられるが、
本発明のようにブドウ糖等で補糖しアルコール醗酵させ
たもののほうが、その後の酢酸醗酵で得られた酢の風味
は、著しく優れることが確かめられた。したがって、本
発明におけるにんにく醗酵酢の特徴は、酒用アルコール
を添加せず酵母によりアルコール醗酵を行なわせること
である。
【0011】
【実施例】
【実施例1】100Kgのにんにく鱗片を皮を剥き蒸気
で鱗片の中心温度が80℃以上になるように30分程度
蒸煮し、破砕する。にんにく糖度が5gになるように加
水により糖度調製を行なう。20分ほど自然放置し圧搾
により搾汁液を得る。搾汁液に対して7〜8%のブドウ
糖を補糖する。そして、搾汁液の温度を30〜35℃に
調製し、適量の酵母菌を添加する。酵母菌が活性し始め
たら醗酵熱が出てくるので25〜30℃くらいになるよ
うにしてアルコール醗酵の終了を待つ。2〜3日でアル
コール醗酵が終了するので終了確認の上、種酢を添加し
た。室温を30〜36℃になるように調製し3カ月間放
置する。酢酸醗酵を終了した液はまったくにんにく臭の
ないフルーティーな香りのする酢となった。
【0012】
【実施例2】100Kgのにんにく球を軽く洗浄しその
まま蒸気でにんにく球が80℃から120℃になるよう
に50〜60分間蒸煮する。蒸煮されたにんにく球をい
ったん凍結保存し、作業性に合わせ解凍し破砕する。に
んにくの糖度が5gになるように加水により糖度調製を
行なう。20分ほど自然放置し圧搾により搾汁液を得
る。搾汁液に対して7〜8%のブドウ糖を補糖する。そ
して、搾汁液の温度を30〜35℃に調製し、適量の酵
母菌を添加する。酵母菌が活性し始めたら醗酵熱が出て
くるので25〜30℃くらいになるようにしてアルコー
ル醗酵の終了を待つ。2〜3日でアルコール醗酵が終了
するので終了確認の上、種酢を添加した。室温を30〜
36℃になるように調製し3カ月間放置する。酢酸醗酵
を終了した液はまったくにんにく臭のないフルーティー
な香りのする酢となった。さらに、酢を熟成させるため
に2〜5カ月間放置し、その後濾過、殺菌、瓶詰めをし
製品とした。
【0013】
【発明の効果】醗酵により製造されたにんにく酢は、製
造工程中でアリシンの生成を制御したことから香りがマ
イルドであり、にんにく臭とにんにくの辛味もない。さ
らに、にんにく本来の栄養成分のアリーンも多く含まれ
ており、健康飲用酢や農産物の成長促進、動物などの疲
労回復に効果があった。特に、健康飲用として飲用する
とにんにく特有の成分が、新陳代謝の活性作用、脳卒中
や心筋梗塞の予防の悪玉コレステロール減少、血管拡
大、血小板抑制作用、二日酔いの回復を早める作用など
が認められた。家庭はもちろん料理専門店用の調味料と
して有益であり、にんにく醗酵酢を料理に使用した場合
にんにく臭がないので誰でも気軽に食べられ、自然に健
康になれる。又、今話題になっている無臭にんにくとい
うものがあるが醗酵酢は無臭であるためににんにくの匂
いの嫌いな人でも飲用後気になることがなく食すること
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 にんにくの鱗片を蒸気で蒸煮後、破砕し
    圧搾により搾汁液を得る。その搾汁液に補糖し、酵母菌
    を添加しアルコール醗酵させ、その後、種酢を添加し酢
    酸醗酵させ、にんにく酢を製造する方法。
JP7351116A 1995-12-13 1995-12-13 にんにくの醗酵による醸造酢の製造方法 Pending JPH09163973A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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