JPH09157488A - 自動車部品用熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

自動車部品用熱可塑性樹脂組成物

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Publication number
JPH09157488A
JPH09157488A JP34651195A JP34651195A JPH09157488A JP H09157488 A JPH09157488 A JP H09157488A JP 34651195 A JP34651195 A JP 34651195A JP 34651195 A JP34651195 A JP 34651195A JP H09157488 A JPH09157488 A JP H09157488A
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JP
Japan
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rubber
resin
styrene
resin composition
modified
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JP34651195A
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English (en)
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Kazunari Kosaka
一成 小坂
Hiroshi Morokuma
寛 諸隈
Hisao Morita
尚夫 森田
Masato Takaku
真人 高久
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
Original Assignee
GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L71/00Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L71/08Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives
    • C08L71/10Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives from phenols
    • C08L71/12Polyphenylene oxides
    • C08L71/123Polyphenylene oxides not modified by chemical after-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/04Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to rubbers

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 層状剥離が無く、耐薬品性、耐衝撃性の優れ
た、特に自動車部品用途に適する熱可塑性樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】(A)ポリフェニレンエーテル樹脂 20
〜80重量%、および(B)特定のスチレン系樹脂 8
0〜20重量%からなる自動車部品用熱可塑性樹脂組成
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂と特定のスチレン系樹脂を含む熱可塑性樹脂
組成物に関し、そして特に、優れた耐薬品性、耐衝撃
性、かつ層状剥離の無い成形加工性が改善された、各種
自動車部品の製造に適する自動車部品用樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル樹脂は機械的性
質、耐熱性、電気特性、寸法安定性等に優れた熱可塑性
樹脂として知られており、自動車、電気電子部品分野で
幅広く使用されている。
【0003】特に自動車部品は高耐熱性、耐衝撃性が必
要とされており、ポリフェニレンエーテル樹脂が使われ
ることが多い。ところが、この樹脂組成物は前述のよう
な利点がある反面、成形性が悪い等の欠点も同時に有し
ている。これを改良する方法として通常行われているの
はスチレン系樹脂とブレンドすることである。ポリフェ
ニレンエーテル樹脂とスチレン系樹脂とのブレンド品は
耐熱性は低下するものの成形性が格段に改良され、容易
に所望の成形品を得ることができる。
【0004】特に自動車部品は大型の部品も多く、この
ような方法で成形性の改良された樹脂組成物は幅広く使
用されている。一方、自動車部品はその用途上、オイル
やワックスまたはある種の有機溶剤等が付着する場合も
多く、これらの特性と同時に耐薬品性も不可欠の条件と
なっている。
【0005】成形性の改良は、スチレン系樹脂もしくは
ゴム変性スチレン系樹脂とのブレンドで改良できるが耐
衝撃性を考慮するとゴム変性スチレン系樹脂が有用であ
り、多くはこれが使用されている。ゴム変性スチレン系
樹脂の内容は、グラフト重合されたゴム変性スチレン系
樹脂であり、ゴム成分は汎用的にはポリブタジエン、ス
チレン系樹脂はスチレンが使用されている。
【0006】ゴムの含有率は多いほど耐衝撃性は良くな
るが、成形性は悪くなる。逆に低ければ成形性は損なわ
れないが耐衝撃性もそれほど向上しない。該組成物に関
しては多くの特許が出願されているが、それらを見てみ
ると実用範囲でゴムの含有率が4〜12%のゴム変性ス
チレン樹脂を使用している。
【0007】それでもなおかつ耐衝撃性が不足する場合
は、該樹脂組成物にさらに後添加でジブロック、トリブ
ロックなどの構造を持ったスチレン−ブタジエン共重合
体やその他のエラストマーを添加する必要があり、実際
にこれらの方法で対応が行なわれている。
【0008】しかし、これらの対応策では耐衝撃性は向
上するものの、その添加量によっては、成形時に層状剥
離が発生する等の問題を含んでおり必ずしも充分なもの
であるとは言えない。
【0009】また、耐薬品性に関しては、通常その改良
方法として、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリ
オレフィン系樹脂、長鎖脂肪族エステル及びその金属
塩、流動パラフィン、ワックス等が使用されているが、
これらは一般的に相溶性が悪く、ブリードアウトや成形
時の層状剥離などの発生が予想され、これらの改良方法
も好ましいとは言えない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な層状剥離が無く、耐薬品性、耐衝撃性の優れた、特に
自動車部品用途に適する樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(A)
ポリフェニレンエーテル樹脂20〜80重量%、及び
(B)特定のスチレン系樹脂を組成とする、自動車部品
用熱可塑性樹脂組成物によって解決される。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用されるポリフェニレンエーテル樹脂は、それ自体公
知であり、たとえば下記一般式(化1):
【0013】
【化1】
【0014】(式中R1、R2、R3、R4は水素、ハロゲ
ン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子とフェニ
ル環との間に少なくとも2個の炭素原子を有するハロア
ルキル基及びハロアルコキシ基で第3級α−炭素含まな
いもの、から選んだ1価置換基を示し、nは重合度を表
す整数である)で表される重合体の総称であって、上記
一般式で表される重合体の1種単独であっても、2種以
上組み合わされた共重合であっても良い。好ましい具体
例ではR1及びR2は炭素原子数1〜4のアルキル基であ
り、R3及びR4は水素もしくは炭素原子数1〜4のアル
キル基である。例えばポリ(2、6−ジメチル−1、4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジエチル−
1、4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6
−エチル−1、4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
メチル−6−プロピル−1、4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2、6−ジプロピル−1、4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1、4−
フェニレン)エーテル等が挙げられる。
【0015】特に好ましいポリフェニレンエーテル樹脂
はポリ(2、6−ジメチル−1、4−フェニレン)エー
テルである。またポリフェニレンエーテル共重合体とし
ては、上記ポリフェニレンエーテル繰り返し単位中にア
ルキル3置換フェノール例えば2、3、6トリメチルフ
ェノールを1部含有する共重合体を挙げる事ができる。
またこれらのポリフェニレンエーテルにスチレン系化合
物がグラフトした共重合体であってもよい。スチレン化
合物グラフト化ポリフェニレンエーテルとしては、上記
ポリフェニレンエーテルにスチレン化合物、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロル
スチレン等をグラフト重合して得られる共重合体であ
る。
【0016】本発明において用いられるスチレン系樹脂
は、下記一般式(化2):
【0017】
【化2】
【0018】(式中Rは水素または炭素原子数1〜4の
アルキル基であり、Zはハロゲンまたは炭素原子数1〜
4である置換基を示しpは0〜5の整数である)で示さ
れるビニル芳香族化合物から誘導された繰り返し構造単
位を、その重合体中に少なくとも25重量%以上有する
ものでなければならない。かかるポリスチレン系樹脂と
しては、例えばスチレンもしくはその誘導体並びに例え
ばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、EP
DMゴム、エチレン−プロピレン共重合体、天然ゴム、
ポリスルフィドゴム、ポリウレタンゴム、エピクロロヒ
ドリンの如き、天然または合成エラストマー物質の相互
作用によって変性されたスチレン重合体、さらにはスチ
レン含有共重合体例えば、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル
−ブタジエン−ターポリマー、ポリα−メチルスチレ
ン、エチルビニルベンゼンとジビニルベンゼンの共重合
体などが挙げられる。さらに本発明のために好ましい樹
脂は、ポリブタジエンゴム、もしくはEPDMゴムの1
2〜20重量%でグラフト化したゴム変性ポリスチレン
である。
【0019】ここで特筆すべきは、ゴム変性スチレン系
樹脂中に含まれるゴム成分の含有量である。通常は実用
範囲で4〜12%のものを使用するが、本発明では12
%〜20%とかなり高含有量のゴム変性スチレン系樹脂
を使用する。本発明者らは、この高含有量ゴム変性スチ
レン系樹脂を使用することにより、これまで自動車部品
で問題とされていた種々の問題を解決するに至った。
【0020】問題解決の第1は、耐薬品性が格段に向上
することである。これまで使用されてきたゴム含有率が
4〜12%のゴム変性スチレン系樹脂と比較すると5〜
10程度倍向上する。さらに驚くべきことは、従来のゴ
ム変性スチレン系樹脂に加えて公知のゴム共重合体を添
加したものよりも格段に耐薬品性が向上している点であ
る。
【0021】すなわち樹脂組成物(ポリフェニレンエー
テル、ゴム変性スチレン系樹脂、必要に応じてその他の
ゴム共重合体からなるブレンド物)中のゴム含有率が同
じでも使用されているゴム変性スチレン系樹脂によって
耐薬品性が大幅に変化するということである。この点に
於いて、ゴム含有率が12〜20%のゴム変性スチレン
系樹脂を使用することは、高度の耐薬品性を得るために
は必須条件である。
【0022】問題解決の第2は、成形性が改善されるこ
とである。従来は不十分な耐衝撃性をゴム変性スチレン
系樹脂に加えて公知のゴム共重合体を添加して補ってい
たが、相溶性が必ずしも十分ではなく、成形時の層状剥
離等の問題が発生していた。本発明にある高ゴム含有量
のゴム変性スチレン系樹脂を使用すると、後で添加され
ていたその他のゴム共重合体を添加する必要がなくなる
ために、相溶性の問題が解決され、成形時のトラブルも
発生しない。合わせて耐衝撃性の優れた特性も維持して
おり、非常に有用な樹脂組成物を得ることができる。
【0023】ポリフェニレンエーテル樹脂に対するスチ
レン系樹脂の混合比率は、ポリフェニレンエーテル樹脂
の優れた特性を損なわない範囲にあるのが望ましく、従
ってポリフェニレンエーテル系樹脂20〜80重量%と
スチレン系樹脂80〜20重量%の比であることが望ま
しい。
【0024】一方、自動車部品はその用途上、耐薬品
性、耐衝撃性、良好な成形性を持つ成形用材料が望まれ
ていた。本発明の自動車部品用樹脂組成物は、これらの
必要項目に合致する。この樹脂組成物でつくられた自動
車部品はその要求特性を高いレベルで満足しており、品
質の良い成形体部品を提供することができる。
【0025】本発明にある自動車部品の種類として特に
制限は無いが、例えばインストルメントパネルやセンタ
ーパネル、ダッシュボード部品やドアトリム等の内装部
品、バンパーやホイールキャップ等の外装部品、その他
電装部品や機構部品、エンジンルーム内の耐熱構造部品
やハウジング部品等が挙げられる。
【0026】本発明で自動車部品に使用される樹脂組成
物は、その特性を損なわない限りに於いて必要に応じて
各種のゴム成分を添加することができる。使用されるゴ
ム成分は特に制限は無いが相溶性を考慮すれば、スチレ
ン系のエラストマーもしくは変性オレフィン系エラスト
マーが望ましい。ただし添加量については注意する必要
がある。前述したように、かかるゴム成分は必ずしも本
発明の樹脂組成物との相溶性は十分とは言えないので過
剰の添加は好ましくない。適正な添加量としては10重
量%以下である。
【0027】スチレン系エラストマーとは、それ自体は
公知のものであり、ポリブタジエンの如きジエンゴム中
央ブロックとポリスチレンの如きポリビニル芳香族炭化
水素末端ブロックとのブロック共重合体、またはかかる
ブロック供重合体の水素添加物であるこのスチレン系エ
ラストマーの末端ブロック、例えばスチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルスチレン、ビニルキシレン、エチル
ビニルキシレン、ビニルナフタリン等およびこれらの混
合物からなるビニル芳香族炭化水素重合体であり末端ブ
ロック同志は、同種重合体でも、異種重合体であっても
良い。
【0028】中央ブロックは例えばブタジエン、プロピ
レン、イソプレン、1、3−ペンタジエン、2、3−ジ
メチルブタジエン等およびこれらの混合物からなるゴム
質重合体である。さらにブロック共重合体は、線状序列
またはテレラジアル等の構造のいずれかを有することが
できる。
【0029】さらに上記スチレン系エラストマーの脂肪
族2重結合の少なくとも80%好ましくは90%以上が
飽和結合となるまで水素化されたものもスチレン系エラ
ストマーとして使用することができる。これらのブロッ
ク共重合体の成分比率および平均分子量は、広範囲に変
動し得るが、中央ブロックの分子量は末端ブロックの合
計分子量よりも大であるべきである。例えば約4000
〜115000の平均分子量を持つ末端ブロックおよび
約20000〜450000の平均分子量を持つ中央ブ
ロックからブロック共重合体を形成せしめることが望ま
しい。
【0030】末端ブロックが約8000〜60000の
平均分子量をもち、中央ブロックが約50000〜30
0000の平均分子量をもつ事がより好ましい。末端ブ
ロックは、好ましくはブロック供重合体全体の2〜33
重量%、より好ましくは5〜30重量%を構成する。好
ましい共重合体は、ポリブタジエン型中央ブロックをも
ち、かつブタジエン炭素原子の35〜55%、より好ま
しくは40〜50%がビニル側鎖である共重合体から形
成される。本発明に於ける特に好ましいスチレン系エラ
ストマーは、末端ブロックがホモスチレンで中央ブロッ
クがポリブタジエンであるスチレン系熱可塑性エラスト
マーまたはそれを水素添加したものである。
【0031】特に水素化A−B−A型ブロック共重合
体、水素化A−B型ブロック共重合体、不飽和A−B−
A型ブロック共重合体、不飽和A−B型ブロック共重合
体が好ましい。
【0032】変性オレフィン系エラストマーは、特に制
限は無いが相溶性の観点からエチレン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体が望ましい。エチレン−不飽和カル
ボン酸エステル共重合体は、アクリレート好ましくはア
クリル酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステルであ
る。不飽和エステルカルボン酸部分の具体的な例として
は、エチルアクリレート、メチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート等
のアクリル酸エステルが挙げられる。
【0033】エチレンとアクリレートの重量比は特に制
限は無いが、好ましくは10:1〜1:10より好まし
くは5:1〜1:5の範囲である。
【0034】本発明に用いられる好ましい不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体は、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体である。数平均分子量は1000〜5000
0の範囲のものである。数平均分子量が50000を越
えると流動性が低下し、他方1000以下だと機械的物
性が低下するため好ましくない。
【0035】上記エチレン−不飽和ジカルボン酸エステ
ル共重合体にグラフト共重合されるグラフトモノマー
は、不飽和ジカルボン酸およびその誘導体から選ばれる
1種または2種以上の化合物である。不飽和ジカルボン
酸またはその誘導体としては、マレイン酸、テトラヒド
ロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、ナジック酸等の不飽和ジカルボン酸ま
たはその誘導体、例えば、酸ハライド、アミド、イミ
ド、無水物、エステル等が挙げられる。誘導体として具
体的には、塩化マロニル、マレイミド、無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸ジメチル等が挙げられる。これらの中では無水物が
好ましく、中でも無水マレイン酸、無水ナジック酸がよ
り好ましい。
【0036】このような変性エチレン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体は、エチレン−α−オレフィン共重
合体を直接溶融あるいは溶媒に溶かして、ラジカル開始
剤および前記グラフトモノマーを添加してグラフト反応
を行うことにより調整することが望ましい。グラフト反
応には、反応器、押出機、ニーダー等が利用可能であ
る。
【0037】ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシ
ド、有機ペルエステル、たとえば、ベンゾイルペルオキ
シド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペル
オキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシ
ン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert-ブ
チルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサ
ン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペル
フェニルアセテート、tert−ブチルペルイソブチレー
ト、tert−ブチルペル−sec−オクトエート、tert−ブ
チルペルピバレート、クミルペルピバレートおよびtert
−ブチルペルジエチルアセテート、その他アゾ化合物、
たとえば、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾ
イソブチレートがある。これらの中では、ジクミルペル
オキシド、ジ-tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ペルオ
キシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキ
シイソプロピル)等のジアルキルペルオキシドが好まし
い。
【0038】本発明の樹脂組成物に於いてエチレン−不
飽和カルボン酸エステル共重合体の配合割合は、ポリフ
ェニレンエーテル樹脂もしくはポリスチレン系樹脂とか
らなる樹脂組成物100重量部に対し、0.5〜10重
量部添加するのが望ましい。0.5重量%以下だと耐薬
品性が不十分となり、他方10重量部を超えると層状剥
離など成形加工上問題が発生しやすいので好ましくな
い。スチレン系エラストマーとエチレン−不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体の配合比率は、特に制限は無いが
好ましくは両者を併用して使用するのが望ましい。
【0039】スチレン系エラストマーを添加せずにエチ
レン−不飽和カルボン酸エステル共重合体を添加しても
耐衝撃性改良効果に乏しい。
【0040】また本発明の樹脂組成物は、さらに強化材
例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状強化材、
タルク、マイカ、ワラストナイト、クレー、ガラスビー
ズなどの粒状もしくは無定形強化材も使用することがで
きる。
【0041】上記各強化材の配合比率は、該樹脂組成物
100重量部に対して、100重量部以下が好ましい。
100重量部を超えると、成形性が低下するため好まし
くない。
【0042】さらに本発明の樹脂組成物は、その物性を
損なわない限りに於いて他の添加剤、例えば顔料、染
料、充填材、酸化防止剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃
剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を合わせて使用するこ
とができる。
【0043】本発明の樹脂組成物を製造する方法には特
に制限はなく、通常の方法を使用する事が出来る。中で
も溶融混合が好ましい。例えば、混練押出機、バンバリ
ーミキサー、ローラー、ニーダー等を用いて製造するこ
とができる。
【0044】
【発明の実施の形態】実施例1〜3 実施例で用いたポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)
は、固有粘度がクロロホルム中30℃で0.46dl/
gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテルである。ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS)
は、ポリスチレンのマトリックス中にグラフト化弾性体
の形態でポリブタジエンを14重量%を含むハイインパ
クトポリスチレンでメルトフローが200℃ 5kgで
4.5g/10minのもの(HIPS−1)を使用し
た。
【0045】後添加のスチレン系エラストマーは、SE
BS(商標:Kraton G-1651,シェル化学社製 ゴム含有
量 66重量%)、およびSBS(商標:カリフレック
スTR 1101 シェル化学社製 ゴム含有量 70重量
%)を用いた。
【0046】表1に示す配合比で分散混合した後、2軸
スクリュー押出機で280℃で押出しを行いペレットを
得た。
【0047】
【表1】
【0048】得られたペレットを射出成形機でシリンダ
ー温度270℃、射出圧力1000kg/cm2で成形
し、物性測定を行った。また実際の自動車大型部品を想
定し、成形品形状が1000mm(長さ)*100mm
(幅)*3mm(厚さ)の板状成形体を成形し層状剥離
性等の成形性を確認した。
【0049】比較例1〜6 実施例1で用いたものと同じポリフェニレンエーテル樹
脂と、ポリブタジエン含有量が9重量%、メルトフロー
が200℃、5kgで1.5g/10minのハイイン
パクトポリスチレン(HIPS−2)及びポリブタジエ
ン含有量が8重量%、メルトフローが200℃ 5kg
で8g/10minのハイインパクトポリスチレン(H
IPS−3)と、実施例にあるスチレン系エラストマー
を表2に示す配合比で実施例と同様の方法で製造、成形
し、所望の組成物及び試験片成形体を得た。
【0050】
【表2】
【0051】耐薬品性 1/8インチ厚みの試験片を強制曲げ歪み治具を用いて
1%歪みを与え、その状態で環境剤に浸積し、破壊する
までの時間を計測した。環境剤は、ユシロ化学工業
(株)製のST−7を用いた。
【0052】層状剥離性 成形品の大きさ1000mm(長さ)*100mm
(幅)*3mm(厚さ)の試験片を成形し、ゲート付近
をカッターナイフで斜め45度にカットし、浮き上がり
及び引き剥し後の剥離状態を観察した。この場合の判断
基準は以下の通りとした。 ○:剥離は観察されない。全く問題は認められない。 △:2〜3mm角のものが数枚剥がれた。剥離面はやや
黒ずんでいる。 ×:剥離面が光っている状態。成形直後で既にゲート付
近は膨らんでいる。
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】以上の記述および試験結果より明らかな
ように、本発明による自動車部品用熱可塑性樹脂組成物
によれば、耐衝撃性、層状剥離性を高いレベルで維持し
つつ、耐薬品性を大幅に改善されている。このような樹
脂組成物を使用すれば、トラブルの発生がなく、高品質
の自動車部品を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂 2
    0〜80重量% (B)下記に示す特定のスチレン系樹脂 80〜20重
    量%からなり、かつ a)ゴム成分によって変性されたスチレン系樹脂であ
    り、そのゴム含有率が12〜20重量%の範囲にあるこ
    と、および b)変性されたスチレン系樹脂のメルトフローレート
    (200℃、5kg)で表した溶融粘度が3〜10g/10m
    inの範囲にあること、を特徴とする自動車部品用熱可
    塑性樹脂組成物。
JP34651195A 1995-12-12 1995-12-12 自動車部品用熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH09157488A (ja)

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