JPH09131081A - 電池電源の電力制御装置 - Google Patents

電池電源の電力制御装置

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JPH09131081A
JPH09131081A JP7305210A JP30521095A JPH09131081A JP H09131081 A JPH09131081 A JP H09131081A JP 7305210 A JP7305210 A JP 7305210A JP 30521095 A JP30521095 A JP 30521095A JP H09131081 A JPH09131081 A JP H09131081A
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誠路 黒神
Nobuyoshi Takehara
信善 竹原
Kimitoshi Fukae
公俊 深江
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 安定的に太陽電池から最大出力を取り出す電
力制御装置を提供する。 【解決手段】 電池電源1と、電池電源からの電力を変
換して負荷3に供給する電力変換手段2と、電池電源の
電圧値を検出する電圧検出手段4と、電池電源の電流値
を検出する電流検出手段5と、電圧検出手段と電流検出
手段の検出値に基づいて電池電源の出力値を設定するた
めの出力値設定手段6と、電池電源の出力値が出力値設
定手段の設定値に一致するように電力変換手段を制御す
る制御手段7とを備え、出力値設定手段は、電池電源の
動作点を変動させて複数の動作点での電圧値および電流
値をサンプリングし、電圧値と電流値から各動作点での
電力値を算出し、電力値と電圧値または電流値に基づく
有極の関数式による電圧−電力または電流−電力特性曲
線の近似曲線の曲率に応じて設定値の設定方法を選択す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置を有
する太陽光発電システムの電力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、地球環境に対する意識の高まりか
ら、クリーンなエネルギを提供する太陽光発電、風力発
電等の電池電源システムに大きな期待が寄せられてい
る。例えば、太陽電池を電池電源として使用し、既存の
商用交流系統と接続した場合には、商用電力を無限大の
負荷と見なし、売電することができることから電池電源
システム全体として最も効率良く稼働することが求めら
れている。また、電池電源の効率を向上させてもシステ
ムとして効率が低ければ、全体として利用効率が下がっ
てしまうため、システム全体として効率アップが求めら
れている。
【0003】光電変換素子を用いた太陽電池では、その
出力は、日射量、温度、動作点電圧などによりかなり変
動するため、太陽電池から見た負荷を調整して常に最大
の電力を取り出すことが要望される。このため、複数の
太陽電池から構成される太陽電池アレイの動作点の電圧
や電流を変動させて、そのときの電力変動を調べて太陽
電池アレイの最大電力または最大電力近傍の動作点を追
尾する最大電力点追尾制御、いわゆるMPPT制御が提
案されている。例えば、特公昭63−57807号公報
に記載される電力の電圧微分値を利用するものや特開昭
62−85312号公報にも記載されている電力変化量
が正の方向に探索する、いわゆる山登り法などがある。
【0004】従来は、このような方法を利用して、太陽
電池から最大電力を取り出すように電力変換装置などを
制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は以下のような問題点を有する。太陽電池の複数
の動作点における電圧および電流をサンプリングするに
は、サンプリング周期Tsにより規定される時間を要す
るので、気象条件の変化の中でも特に変化速度の速い光
量変化が電力制御に悪影響を及ぼす場合がある。例え
ば、山登り法においては、図16(横軸は電圧、縦軸は
電力)に示すように、初めの設定電圧がV1で電圧変化
方向が「増加」と設定されているときに光量が増加する
と以下のようになる。
【0006】設定電圧V1、時刻t1でサンプリングさ
れると、動作点の電圧V1と電流I1が取り込まれ、
このときの出力電力P1が算出される。
【0007】次に、設定電圧をV2として電圧を変動さ
せる。時刻t1からサンプリング周期Ts後の時刻t2
でサンプリングを行い、動作点の電圧V2と電流I2
を取り込み、出力電力P2を算出する(白丸は光量が変
化しない場合を示す)。
【0008】日射が変動しない場合は、動作点と白丸
から次の電圧変化方向を「減少」する。しかし、時刻t
1から時刻t2のサンプリング期間に光量が増加する
と、電圧動作点では時刻t2でのV−P特性曲線から
明らかなように本来なら次の電圧変化方向を「減少」と
すべき動作点であるにもかかわらず、電力がP1からP
2に増加しているため電圧変化方向を「増加」と決定し
て、さらに電圧の大きな方へ探索するので瞬時出力効率
は低下する。なお、瞬時出力効率とは、ある時刻におけ
る最大電力に対する出力電力の割合を表したものであ
る。
【0009】さらに、光量変化により上述と同様に動作
電圧が増加し続けると、瞬時出力効率は大きく低下す
る。これにより、出力効率も低下することは明らかであ
る。なお、出力効率とは、ある期間における最大電力量
に対する出力電力量の割合を示したものである。
【0010】上述のように、出力電圧が大きくなる場合
の他に、出力電圧が小さくなる場合や出力電圧が変化し
ない場合も存在する。
【0011】また、太陽電池の出力電圧の急激な変動に
より、電力変換装置の保護機能が働き、電力変換装置の
動作が停止する恐れもある。電力制御装置の誤動作によ
り電力変換装置が停止することは好ましいことではな
い。
【0012】また、測定データにノイズが乗っている場
合には、追尾動作が誤動作する恐れがある。
【0013】以上、山登り法での動作について説明した
が、電力の電圧微分値を利用する制御方法でも同様の結
果となる。このように、サンプリング中の光量変化によ
り、太陽電池の出力効率の低下やシステム動作の不安定
を招く恐れが多分にあり、また、測定データにノイズが
乗っている場合にも追尾動作が誤動作する恐れがある。
【0014】また、簡単かつ精密な最適動作点の追尾が
望まれる。
【0015】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点に鑑み、従来の太陽電池の電力制御方法の欠点を補
完し、安定的に太陽電池から最大出力を取り出す電力制
御装置を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、簡単かつ精密な電力制御装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、電池電源と、電池電源からの電力を変
換して負荷に供給する電力変換手段と、電池電源の電圧
値を検出する電圧検出手段と、電池電源の電流値を検出
する電流検出手段と、電圧検出手段と電流検出手段の検
出値に基づいて電池電源の出力値を設定するための出力
値設定手段と、電池電源の出力値が出力値設定手段の設
定値に一致するように電力変換手段を制御する制御手段
とを備え、出力値設定手段は、電池電源の動作点を変動
させて複数の動作点での電圧値および電流値をサンプリ
ングし、電圧値と電流値から各動作点での電力値を算出
し、電力値と電圧値または電流値に基づく有極の関数式
による電圧−電力または電流−電力特性曲線の近似曲線
の曲率に応じて設定値の設定方法を選択し、その方法の
1つとして、電力値と電圧値または電流値とに基づいて
電池電源からの電力が最大となるように設定値を設定す
るものであることを特徴とする。
【0017】また、出力値設定手段は、電池電源の動作
点を変動させて複数の動作点での電圧値および電流値を
サンプリングし、電圧値と電流値から各動作点での電力
値を算出し、電圧値および電流値のうち、同一電圧値で
の複数の電流値またはこれらから求まる電力値を基に同
一電圧値での電流値または電力値の時間的変動値を算出
し、変動値に基づいて各動作点での電流値または電力値
を補正し、各動作点での補正した電力値と電圧値または
補正した電流値に対する有極の関数式による近似曲線の
曲率に応じて設定値の設定方法を選択し、その方法の1
つとして、各点での補正した電力値と電圧値または補正
した電流値に基づいて電池電源からの電力が最大となる
ように設定値を設定するものであることを特徴とする。
【0018】また、出力設定手段は、近似曲線が上に凸
の場合に、1つの方法を選択して実行することを特徴と
する。
【0019】また、有極の関数式が2次関数であること
を特徴とする。
【0020】また、複数の動作点が3点であることを特
徴とする。
【0021】また、1つの方法は、近似曲線の最大値を
設定値として設定するものであることを特徴とする。
【0022】また、設定方法のもう1つは、各動作点で
の電力値のうち最大のものを設定値として設定するもの
であることを特徴とする。
【0023】また、出力値設定手段は、近似曲線が下に
凸の場合に、前回の設定値を今回の設定値として設定す
る方法を選択し、これを実行することを特徴とする。
【0024】また、出力値設定手段は、近似曲線が直線
の場合に、前回の設定値を今回の設定値として設定する
方法を選択し、これを実行することを特徴とする。
【0025】また、出力値設定手段は、近似曲線が直線
の場合に、各動作点での電流値または電力値が所定値以
下のときは前回の設定値を今回の設定値とし、所定値を
越える場合は電力値が大きくなるように設定値を設定す
る方法を選択し、これを実行することを特徴とする。
【0026】また、出力値設定手段は、電池電源の動作
点を変動させて複数の動作点での電圧値および電流値を
サンプリングし、電圧値と電流値から各動作点での電力
値を算出し、電力値と電圧値または電流値に対する有極
の関数式による近似曲線の最大値を設定値として設定
し、この設定値の前回の設定値に対する変動の大きさが
所定値以上の場合には変動の大きさが所定値となるよう
に制限して設定値を設定することを特徴とする。
【0027】また、出力値設定手段は、電池電源の動作
点を変動させて複数の動作点での電圧値および電流値を
サンプリングし、電圧値と電流値から各動作点での電力
値を算出し、電圧値および電流値のうち、同一電圧値で
の複数の電流値またはこれらから求まる電力値を基に同
一電圧値での電流値または電力値の時間的変動値を算出
し、変動値に基づいて各動作点での電流値または電力値
を補正し、各動作点での補正した電力値と電圧値または
補正した電流値に対する有極の関数式による近似曲線に
おいて電力が最大となる出力値を設定値として設定し、
この設定値の前回の設定値に対する変動の大きさが所定
値以上の場合には変動の大きさが所定値となるように制
限して設定値を設定することを特徴とする。
【0028】また、所定値を動作点の変動範囲内の値と
することを特徴とする。
【0029】また、出力値設定手段は、電池電源の動作
点を変動させて3つの動作点での電圧値および電流値を
サンプリングし、電圧値と電流値から各動作点での電力
値を算出し、電力値と電圧値または電流値とに基づいて
電池電源からの電力が最大となるように設定値を設定す
るが、3点の動作点のうち2点の電力値が同じ場合には
2点の中間の出力値を設定値とすることを特徴とする。
【0030】また、出力値設定手段は、電池電源の動作
点を変動させて3つの動作点での電圧値および電流値を
サンプリングし、電圧値と電流値から各動作点での電力
値を算出し、電圧値および電流値のうち、同一電圧値で
の複数の電流値またはこれらから求まる電力値を基に同
一電圧値での電流値または電力値の時間的変動値を検出
し、変動値に基づいて3つの動作点での電流値または電
力値を補正し、3つの動作点での補正した電力値と電圧
値または補正した電流値に基づき電池電源からの電力が
最大となるように設定値を設定するが、3点の動作点の
うち2点についての補正した電力値が同じ場合にはこの
2点の中間の出力値を設定値とすることを特徴とする。
【0031】また、1つの方法は、電力値と電圧値また
は電流値に対する有極の関数式による近似曲線の最大値
を設定値として設定し、この設定値の前回の設定値に対
する変動の大きさが所定値以上の場合には変動の大きさ
が所定値となるように制限して設定値を設定するもので
あることを特徴とする。
【0032】また、複数の動作点は3点の動作点であ
り、出力値設定手段は、他の1つの方法として、3点の
動作点のうち2点の電力値が同じ場合には2点の中間の
出力値を設定値とする方法を選択し、これを実行するこ
とを特徴とする。
【0033】また、1つの方法は、各動作点での補正し
た電力値と電圧値または補正した電流値に対する有極の
関数式による近似曲線において電力が最大となる出力値
を設定値として設定し、この設定値の前回の設定値に対
する変動の大きさが所定値以上の場合には変動の大きさ
が所定値となるように制限して設定値を設定するもので
あることを特徴とする。
【0034】さらに、複数の動作点は3点の動作点であ
り、出力値設定手段は、他の1つの方法として、3点の
動作点のうち2点の補正した電力値が同じ場合には2点
の中間の出力値を設定値とする方法を選択し、これを実
行することを特徴とする。
【0035】
【作用】本発明の電力制御方法では、サンプリングされ
たデータの電圧−電力特性曲線または電流電力特性曲線
に注目し、この特性曲線が上に凸となる場合、下に凸の
場合あるいは直線になる場合に応じてサンプリングされ
たデータの正常・異常を判断し、それぞれの場合に応じ
て動作点を設定する。電圧−電力特性曲線が上に凸とな
る場合はデータ正常と見なし、通常のMPPT制御を行
い、下に凸となる場合はデータ異常と見なして前回の動
作点を再設定する。また、電圧−電力特性曲線が直線に
なる場合はデータ異常と見なし、前回の動作点を再設
定、あるいは最大電力点の出力値を設定する。このよう
に、電圧−電力特性曲線の曲率に注目することにより、
日射変動やノイズ混入などの影響によるデータ異常を判
断するため、誤動作が抑制される。
【0036】また、同じ電圧での電流信号の変化量また
は電力値の変化量からサンプリング中の日射変動を推定
し、電流信号もしくは電力値を補正することで、日射変
動の影響を排除した同一時刻、同一電圧−電流特性曲線
上の動作点に相当するデータが得られる。すなわち、こ
れらの補正したデータの電圧−電力特性曲線または電流
−電力特性曲線に注目して上述のように出力値を設定す
ることにより、さらに日射変動の影響が排除される。
【0037】また、サンプリングされあるいはさらに補
正されたデータに基づいて電圧−電力特性曲線を2次曲
線等で近似して電力が極大値(最大値)となる電圧値を
算出し、算出された電圧値が所定値以内の変動ならその
まま動作点を設定し、算出された電圧値が所定値を越え
た変動をする場合は、変動を所定値に制限して動作点を
設定することにより、日射変動やノイズ混入などによる
誤動作を抑制する。
【0038】また、サンプリングされあるいはさらに補
正されたデータのうち、2点の動作点の電力値が等しい
場合には、2点の電圧値の中間の値を設定電圧とするこ
とで、少ない計算で最適動作点が精密に追尾できる。
【0039】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0040】[実施例1]図1は、本発明の一実施例に
係る電力制御装置を用いた太陽光発電システムの構成を
示す図である。図中、電池電源1の直流電力は、電力変
換装置2において電力変換され、負荷3に供給される。
【0041】電池電源1としては、アモルファスシリコ
ン、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコ
ン、あるいは化合物半導体などを用いた太陽電池があ
る。通常は、複数の太陽電池モジュールを直並列に組み
合わせて、所望の電圧および電流が得られるようにアレ
イを構成する。
【0042】電力変換装置2としては、パワートランジ
スタ、パワーMOSFET、IGBT、GTOなどの自
己消弧型スイッチングデバイスを用いたDC/DCコン
バータ、自励式電圧型DC/ACインバータなどがあ
る。この電力変換装置2は、ゲートパルスのオン/オフ
デューティ比を変えることで電力潮流、入出力電圧、出
力周波数などを制御できる。
【0043】負荷3としては、電熱負荷や電動機負荷あ
るいは商用交流系統およびそれらの組み合わせなどがあ
る。負荷3が商用交流系統の場合は、系統連系太陽光発
電システムと呼ばれており、系統に投入され得る電力は
制限されないので、電池電源1からより多くの電力を取
り出す本発明が適用される対象として非常に好ましい。
【0044】電池電源1の出力電圧および出力電流は、
通常用いられる電圧検出手段4および電流検出手段5で
サンプリングを行い、デジタルデータとして検出された
電圧信号が出力電圧設定手段6および制御手段7に入力
され、電流信号は出力電圧設定手段6に入力される。
【0045】出力電圧設定手段6は、検出され記憶され
た電圧信号および電流信号を基に、電圧設定値を決定す
る。出力電圧設定手段6は、制御用マイクロコンピュー
タであり、CPU、RAM、ROM、I/Oなどで構成
される。
【0046】制御手段7は、電力変換手段2の出力制御
回路とゲート駆動回路である。例えば、出力電圧設定手
段6からの電圧設定値と電圧検出手段4からの電圧信号
との偏差である電圧誤差信号が入力され、これが零とな
るように制御するPI制御回路と、PI制御回路からの
出力に応じて三角波比較方式や瞬時電流追従制御などに
よりゲート駆動用のPWMパルスを生成するPWM回路
などからなる。これにより、電力変換装置2のオン/オ
フデューティ比を制御して、太陽電池の出力電圧を制御
する。
【0047】次に、図2、図3および図4を用いて本発
明の電力制御装置において最大電力が得られる動作点の
探索について説明する。図3は、横軸が電圧、縦軸が電
力を示しており、電圧−電力出力特性曲線を示してい
る。また、図4に本実施例に係るフローチャートが示さ
れている。
【0048】MPPT制御を開始すると、出力電圧設定
手段6は、まず、前回の探索で設定された動作点でサン
プリングを行い、太陽電池の動作点の電圧V1および
電流I1を読み込む(ステップS1)。
【0049】動作点 …電圧V1、電流I1 次に、動作点の電圧をV2(=V1+dV)に設定して
(ステップS2)、動作点の電圧V2および電流I2
を読み込む(ステップS3)。
【0050】動作点 …電圧V2、電流I2 次に、動作点の電圧をV3(=V1−dV)に設定して
(ステップS4)、動作点の電圧V3および電流I3
を読み込む(ステップS5)。
【0051】動作点 …電圧V3、電流I3 以上の動作点、およびの3点のデータに基づいて
電力値P1〜P3を算出する(ステップS6)。
【0052】動作点 …電圧V1、電力P1 動作点 …電圧V2、電力P2 動作点 …電圧V3、電力P3 次に、動作点、およびの3点のデータから、以下
のようにして次の動作電圧を決定する。
【0053】まず、これらデータに基づいて得られる、
電圧−電力特性曲線の2次関数による近似曲線の曲率に
注目する。この近似曲線が上に凸の場合にはデータが正
しいと判断し、上に凹または直線の場合にはデータが異
常と判断する。この際、近似曲線の凸凹は、C=(2×
P1)−P2−P3より算出されるCの正負により判断
すれば良い(ステップS7)。例えば、図2(1)、
(2)および(3)に示すように、上に凸のような場合
では、P1>(P2+P3)/2、つまり、C=(2×
P1)−P2−P3>0となる。図2(4)、(5)お
よび(6)に示すように、上に凹のような場合では、P
1<(P2+P3)/2、つまり、C=(2×P1)−
P2−P3<0となる。また、図2(7)、(8)およ
び(9)に示すように、直線となる場合では、P1=
(P2+P3)/2、つまり、C=(2×P1)−P2
−P3=0となる。これより、C>0ならデータ正常、
C≦0ならデータ異常と判断して、次のステップに移る
(ステップS8)。
【0054】データ正常(C>0)と判断した場合は、
以下のようにして次の動作電圧を決定する。
【0055】電圧−電力出力特性曲線を、動作点、
およびの電圧値および電力値に基づいて2次曲線によ
り近似する。通常、狭い範囲の曲線近似は2次曲線で近
似される。また、3点のデータから2次曲線近似を行う
ので、近似する2次曲線は一意に定まる。つまり、P=
aV2 +bV+c(ただし、a、b、cは係数)に電圧
および電力の値を代入して、以下の3元連立方程式を得
る。
【0056】 P1=aV12 +bV1+c P2=aV22 +bV2+c P3=aV32 +bV3+c これらを解くことで、係数a、bおよびcが求まる。こ
の近似的に得られた電圧−電力出力曲線で電力が最大と
なる電圧を選ぶ。すなわち、近似した2次曲線上で極値
となる点の電圧をV=−b/2aのように設定する。
【0057】ところで、探索の電圧変化幅は、(V2−
V1)=(V1−V3)=dVと一定間隔なので、結
局、設定電圧はV=V1+dV/2×{(P2−P3)
/(2×P1−P2−P3)}のように簡単な式で表さ
れる。
【0058】さらに、C=(2×P1)−P2−P3で
あるから、V=V1+dV/2×{(P2−P3)/
C}となる。この式より、設定電圧値Vを算出し(ステ
ップS9)、動作電圧をこの設定電圧値Vに設定する
(ステップS10)。
【0059】一方、ステップS8において、データ異常
(C≦0)と判断した場合には、異常なデータでは最大
出力が得られる正しい動作電圧値を追跡できずに誤動作
する恐れがあるので、前回の探索時に設定したV1を再
び設定電圧値Vとする(ステップS11)。そして、動
作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップS10)。
【0060】以上の動作を繰り返すことで、最大電圧が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0061】このように、電圧−電力特性曲線の曲率に
注目し、上に凹および直線なら測定データへのノイズ混
入などによる異常データと判断し、最適動作点探索を中
断して探索誤動作の発生を防いで、誤動作による効率低
下を抑制する。これに対して、上に凸なら正常データと
判断し、最適動作点探索を継続して最大出力となるよう
に制御する。これにより、太陽電池から最大電力を取り
出すことができ、システムを高効率に運用できる。
【0062】[実施例2]本発明の第2の実施例に係る
電力制御方法を用いた太陽光発電システムは、実施例1
と同様に図1のように構成される。以下、図5および図
6を用いて実施例1とは異なる電力制御方法について説
明する。図5は、横軸が電圧、縦軸が電力を示してお
り、各時刻における電圧−電力出力特性曲線を示してい
る。
【0063】MPPT制御を開始すると、出力電圧設定
手段6は、まず、前回の探索で設定された動作点で時刻
t1にサンプリングを行い、太陽電池の動作点の電圧
V1および電流I1を読み込む(ステップS21)。
【0064】動作点 …電圧V1、電流I1 次に、動作点の電圧をV2(=V1+dV)に設定して
(ステップS22)、次のサンプリング時刻t2(=t
1+Ts)における動作点の電圧V2および電流I2
を読み込む(ステップS23)。
【0065】動作点 …電圧V2、電流I2 次に、動作点の電圧をV3(=V1−dV)に設定して
(ステップS24)、サンプリング時刻t3(=t2+
Ts)における動作点の電圧V3および電流I3を読
み込む(ステップS25)。
【0066】動作点 …電圧V3、電流I3 次に、動作点の電圧を再びV1に設定し(ステップS2
6)、次のサンプリング時刻t4(=t3+Ts)にお
ける動作点の電圧V1および電流I4を読み込む(ス
テップS27)。
【0067】動作点 …電圧V1、電流I4 以上の動作点、、およびの4点のデータに基づ
いて電力値P1〜P4を算出する(ステップS28)。
【0068】動作点 …電圧V1、電力P1 動作点 …電圧V2、電力P2 動作点 …電圧V3、電力P3 動作点 …電圧V1、電力P4 ここで、同一電圧値V1での電力値の差dPを算出して
(ステップS29)、これより日射変動を推定する。す
なわち、太陽電池の出力電流もしくは出力電圧は、同一
の出力電圧であれば、日射変動に対してほぼ比例すると
いう特徴を持っているので、同一電圧での電力差は、そ
の間の日射の変化量を表す情報である。つまり、電力差
dP、時刻t1から時刻t4までの期間の日射の変化量
を表している。
【0069】そこで、日射変化の情報であるdPを用い
て、データを補正する。通常のサンプリング周期Tsは
1/30sec程度の短い時間なので、時刻t1から時
刻t4までの日射の変化速度は同じと見なして良い。ま
た、最大出力が得られる動作点付近では、電圧V1とV
2またはV3での出力電圧の差はわずかであり、サンプ
リング周期Ts程度の時間における日射変動による出力
電力の変化速度は、動作電圧がV1とV2またはV3で
は同じと見なすことができる。
【0070】よって、動作電圧V2である時刻t2での
電力値P2を、動作電圧V2の時刻t4での電力値P2
´に補正するには、時刻t2から時刻t4までの日射の
変化分に相当する電力変化分dP×(2/3)をP2に
加えてやれば良い(ステップS30)。
【0071】P2´=P2+dP×(2/3) この補正された動作点を図5の´に示す。 動作点´ …電圧V2、電力P2´ また、動作電圧V3である時刻t3での電力値P3を、
動作電圧V3の時刻t4での電力値P3´に補正するに
は、時刻t3から時刻t4までの日射の変化分に相当す
る電力変化分dP×(1/3)をP3に加えてやれば良
い(ステップS31)。
【0072】P3´=P3+dP×(1/3) この補正された動作点を図5の´に示す。 動作点´ …電圧V3、電力P3´ 次に、動作点、´および´の3点のデータから、
以下のようにして次の動作電圧を決定する。まず、近似
する2次曲線の曲率に注目する。近似する2次曲線が上
に凸の場合にはデータが正しいと判断し、上に凹または
直線の場合にはデータが異常と判断する。この際、動作
点、´および´のサンプリング値より近似する2
次曲線の凸凹のみにより判断するので、C=(2×P
4)−P2´−P3´より算出されるCの正負により判
断すれば良い(ステップS32)。例えば、図2
(1)、(2)および(3)に示すように、上に凸のよ
うな場合では、P4>(P2´+P3´)/2、つま
り、C=(2×P4)−P2´−P3´>0となる。図
2(4)、(5)および(6)に示すように、上に凹の
ような場合では、P4<(P2´+P3´)/2、つま
り、C=(2×P4)−P2´−P3´<0となる。ま
た、図2(7)、(8)および(9)に示すように、直
線となる場合では、P4=(P2´+P3´)/2、つ
まり、C=(2×P4)−P2´−P3´=0となる。
これより、C>0なら正常、C≦0ならデータ異常と判
断して、次のステップに移る(ステップS33)。
【0073】次に、データ正常(C>0)と判断した場
合は、以下のようにして次の動作電圧を決定する。電圧
電力出力特性曲線を、動作点、´および´の電圧
値および電力値を基に2次曲線により近似する。通常、
狭い範囲の曲線近似は2次曲線で近似される。また、3
点のデータで2次曲線近似を行うので、近似する2次曲
線は一意に定まる。つまり、P=aV2 +bV+c(た
だし、a、b、cは係数)に、電圧値および電力値の値
を代入して、以下の3元連立方程式を得る。
【0074】 P4 =aV12 +bV1+c P2´=aV22 +bV2+c P3´=aV32 +bV3+c これらを解くことで、係数a、bおよびcが求まる。こ
の近似的に得られた電圧−電力出力特性曲線で電力が最
大となる電圧を選ぶ。すなわち、近似した2次曲線上で
極値となる点の電圧をV=−b/2aのように設定す
る。ところで、探索の電圧変化幅は、(V2−V1)=
(V1−V3)=dVと一定間隔なので、結局、設定電
圧はV=V1+dV/2×{(P2´−P3´)/(2
×P4−P2´−P3´)}のように簡単な式で表され
る。
【0075】ここで、C=(2×P1)−P2´−P3
´であるから、V=V1+dV/2×{(P2´−P3
´)/C}となる。この式より、設定電圧値Vを算出し
(ステップS34)、動作電圧をこの設定電圧値Vに設
定する(ステップS35)。
【0076】一方、ステップS28において、データ異
常(C≦0)と判断した場合には、異常なデータでは最
大出力が得られる正しい動作電圧値を追跡できずに誤動
作する恐れがあるので、前回の探索時に設定したV1を
再び設定電圧値Vとする(ステップS36)。そして、
動作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップS3
5)。
【0077】以上の動作を繰り返すことで、最大電力が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0078】このように、同一電圧の電力値から日射変
動を推定しデータを補正することにより、同一時刻、同
一出力特性曲線上でのデータが得られるとともに、補正
されたデータより電圧−電力特性曲線の曲率に注目し、
上に凹および直線なら測定データへのノイズ混入などに
よる異常データと判断し、最適動作点探索を中断して探
索誤動作の発生を防いで、日射変動やノイズ混入などが
原因となる誤動作による効率低下を抑制する。これに対
して、上に凸なら正常データと判断し、最適動作点探索
を継して最大出力となるように制御する。これにより、
太陽電池から最大電力を取り出すことができ、システム
を高効率に運用できる。 [実施例3]本発明の第3の実施例に係る電力制御方法
を用いた太陽光発電システムは、上述の実施例と同様に
図1のように構成される。以下、図7および図8を用い
て上述の実施例と異なる電力制御方法について説明す
る。図7は、横軸が電圧、縦軸が電力を示している。ま
た、図8に本実施例のフローチャートが示されている。
MPPT制御を開始すると、出力電圧設定手段6は、ま
ず、前回の探索で設定された動作点でサンプリングを行
い、太陽電池の動作点の電圧V1および電流I1を読
み込む(ステップ41)。
【0079】動作点 …電圧V1、電流I1 次に、動作点の電圧をV2(=V1+dV)に設定して
(ステップS42)、動作点の電圧V2および電流I
2を読み込む(ステップS43)。
【0080】動作点 …電圧V2、電流I2 次に、動作点の電圧をV3(=V1−dV)に設定して
(ステップS44)、動作点の電圧V3および電流I
3を読み込む(ステップS45)。
【0081】動作点 …電圧V3、電流I3 以上の動作点、およびの3点のデータに基づいて
電力値P1〜P3を算出する(ステップS46)。
【0082】動作点 …電圧V1、電力P1 動作点 …電圧V2、電力P2 動作点 …電圧V3、電力P3 次に、動作点、およびの3点のデータから、以下
のようにして次の動作電圧を決定する。
【0083】まず、3点より近似されるであろう特性曲
線の曲率に注目する。近似する特性曲線が上に凸の場合
にはデータが正しいと判断し、上に凹または直線の場合
にはデータが異常と判断する。この際、近似する特性曲
線の凸凹のみにより判断するので、C=(2×P1)−
P2−P3より算出されるCの正負により判断すればよ
い(ステップS47)。例えば、図2(1)、(2)お
よび(3)に示すように、上に凸のような場合では、P
1>(P2+P3)/2、つまり、C=(2×P1)−
P2−P3>0となる。図2(4)、(5)および
(6)に示すように、上に凹のような場合では、P1<
(P2+P3)/2、つまり、C=(2×P1)−P2
−P3<0となる。また、図2(7)、(8)および
(9)に示すように、直線となる場合では、P1=(P
2+P3)/2、つまり、C=(2×P1)−P2−P
3=0となる。これより、C>0ならデータ正常、C≦
0ならデータ異常と判断して、次のステップに移る(ス
テップS48)。
【0084】ステップ48において、データ正常(C≧
0)と判断した場合は、動作点、およびのうち最
大電力値Pi(i=1,2,3)となる動作点の電圧値
Vi(i=1,2,3)を設定電圧値Vとする(ステッ
プS49)。そして、動作電圧をこの設定電圧値Vに設
定する(ステップS50)。
【0085】一方、ステップS48において、データ異
常(C<0)と判断した場合には、異常なデータでは最
大出力が得られる正しい動作電圧値値を追跡できずに誤
動作する恐れがあるので、前回の探索時に設定したV1
を再び設定電圧値Vとする(ステップS51)。そし
て、動作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップS5
0)。
【0086】以上の動作を繰り返すことで、最大電力が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0087】このように、電圧−電力特性曲線の曲率に
注目し、上に凹なら測定データへのノイズ混入などによ
る異常データと判断し、最適動作点探索を中断して探索
誤動作の発生を防いで、誤動作による効率低下を抑制す
る。これに対して、上に凸または直線なら正常データと
判断し、最適動作点探索を継続して最大出力となるよう
に制御する。これにより、太陽電池から最大電力を取り
出すことができ、システムを高効率に運用できる。
【0088】[実施例4]本発明の第4の実施例に係る
電力制御方法を用いた太陽光発電システムは、上述の実
施例と同様に図1のように構成される。以下、図9およ
び図10を用いて上述の実施例と異なる電力制御方法に
ついて説明する。図9は、横軸が電圧、縦軸が電力を示
している。また、図10に本実施例のフローチャートが
示されている。
【0089】図10のフローチャートのステップS68
までは、実施例1と同様であり、詳細な説明は省略す
る。以下、異なる部分について説明する。
【0090】図9に示すように、上に凸となるような測
定データでは、ステップS68において、曲率のチェッ
クを行いC>0の場合はデータ正常と判断して、以下の
ようにして次の動作電圧を決定する。
【0091】電圧−電力出力特性曲線を、動作点、
およびの電圧値および電力値に基づいて2次曲線によ
り近似する方法は、実施例1と同様なので設定電圧は、
V=V1+dV/2×{(P2−P3)/C}となる。
ここで次の動作点の電圧が動作点の電圧V1から移動
する量に着目し、移動量Vmoveを算出する(ステッ
プS69)。
【0092】 Vmove=dV/2×{(P2−P3)/C} ここで、移動量Vmoveについて吟味する。ステップ
S68においては、曲率のチェックからはデータ正常と
判断されるが、図9のように、動作点のサンプリング
時にノイズ成分の影響を受けて正しいデータが得られな
い場合がある。本来なら最大電力が得られる電圧はV1
付近であるのに、移動量Vmoveほど移動させる動作
点(a)はV1から離れており、最大出力より大きく出
力が低下してしまう。そこで、移動量Vmoveを以下
のように制限する。
【0093】ステップS70において、移動量Vmov
eが+dV以下であるか否かを判断する。移動量Vmo
veが+dV以下の場合は、ステップS71へ進み、移
動量Vmoveが−dV以上であるか否かを判断する。
ステップS71において、移動量Vmoveが+dV以
下の場合は、ステップS72へ進む。
【0094】一方、ステップS70において、移動量V
moveが+dV以下でない、すなわち+dVを越える
と判断した場合は、ステップS75へ進み、移動量Vm
oveを+dVに制限する。その後、ステップS72へ
進む。また、ステップS71において、移動量Vmov
eが−dV以上でない、すなわち−dV未満と判断した
場合は、ステップS76へ進み、移動量Vmoveを−
dVに制限する。その後、ステップS72へ進む。
【0095】このようにして得られた移動量Vmove
を基準電圧V1に加えて、設定電圧値Vを算出する(ス
テップS72)。
【0096】V=V1+Vmove そして、動作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップ
S73)。
【0097】一方、ステップS68において、データ異
常(C≦0)と判断した場合には、異常なデータでは最
大出力が得られる正しい動作電圧値を追跡できずに誤動
作する恐れがあるので、前回の探索時に設定したV1を
再び設定電圧値Vとする(ステップS74)。そして、
動作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップS7
3)。
【0098】以上の動作を繰り返すことで、最大電力が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0099】なお、起動直後等の動作点が最大電力点か
ら離れている場合においても、このような移動量の制限
がかかる場合もあるが、その場合でも、変化幅dVずつ
最大電力点へ近づき、同様な動作を何回か繰り返すこと
で最大電力点へ到達できることはいうまでもない。
【0100】このように、電圧−電力特性曲線の曲率に
注目し、上に凹または直線なら測定データへのノイズ混
入などによる異常データと判断し、最適動作点探索を中
断して探索誤動作の発生を防いで、誤動作による効率低
下を抑制する。これに対して、上に凸なら正常データと
判断し、最適動作点探索を継続して最大出力となるよう
に制御する。また、上に凸の場合でも、移動量が所定値
より大きい場合は、移動量の大きさを所定値に制限して
動作点を設定することで、測定データへのノイズ混入時
の探索誤動作による効率低下を防ぐ。これにより、太陽
電池から最大電力を取り出すことができ、システムを高
効率に運用できる。
【0101】なお、本実施例では移動量の制限幅を探索
動作時の変化幅dVと同じとしているが、これに限定さ
れるものではない。
【0102】[実施例5]本発明の第5の実施例に係る
電力制御方法を用いた太陽光発電システムは、上述の実
施例と同様に図1のように構成される。以下、図11お
よび図12を用いて上述の実施例と異なる電力制御方法
について説明する。図11は、横軸が電圧、縦軸が電力
を示している。また、図12に本実施例のフローチャー
トが示されている。 図12のフローチャートのステッ
プS93までは、実施例2と同様であり、詳細な説明は
省略する。以下、異なる部分について説明する。
【0103】図11に示すように、上に凸となるような
測定データでは、ステップS93において、曲率のチェ
ックを行い、C>0の場合はデータ正常と判断し、以下
のようにして次の動作電圧を決定する。
【0104】電圧電力出力特性曲線を、動作点、´
および´の電圧値および電力値に基づいて2次曲線に
より近似する方法は、実施例2と同様なので設定電圧
は、V=V1+dV/2×{(P2´−P3´)/C}
となる。ここで、次の動作点の電圧が動作点の電圧V
1から移動する量に着目し、移動量Vmoveを算出す
る(ステップS94)。
【0105】 Vmove=dV/2×{(P2´−P3´)/C} 次に、移動量Vmoveについて吟味する。ステップS
93においては、曲率のチェックからデータ正常と判断
されるが、図11に示すように、動作点のサンプリン
グ時にノイズ成分の影響を受けて正しいデータが得られ
ず、日射変動分を補正した後の動作点´も正しいデー
タが得られない場合がある。本来なら最大電力が得られ
る電圧はV1付近であるのに、移動量Vmoveほど移
動させる動作点(a)はV1から離れており、最大出力
より大きく出力が低下してしまう。そこで、移動量Vm
oveを以下のように制限する。
【0106】ステップS95において、移動量Vmov
eが+dV×2以下であるか否かを判断する。移動量V
moveが+dV×2以下の場合は、ステップS96へ
進み、移動量Vmoveが−dV×2以上であるか否か
を判断する。ステップS96において、移動量Vmov
eが−dV×2以上の場合は、ステップS97へ進む。
【0107】一方、ステップS95において、移動量V
moveが+dV×2以下でない、すなわち+dV×2
を越えると判断した場合は、ステップS100へ進み、
移動量Vmoveを+dV×2に制限する。その後、ス
テップS97へ進む。
【0108】また、ステップS96において、移動量V
moveが−dV×2以上でない、すなわち−dV×2
未満と判断した場合は、ステップS101へ進み、移動
量Vmoveを−dV×2に制限する。その後、ステッ
プS97へ進む。
【0109】このようにして得られた移動量Vmove
を基準電圧V1に加えて、設定電圧値Vを算出する(ス
テップS97)。 V=V1+Vmove そして、動作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップ
S98)。
【0110】一方、ステップS93において、データ異
常(C≦0)と判断した場合には、異常なデータでは最
大出力が得られる正しい動作電圧値を追跡できずに誤動
作する恐れがあるので、前回の探索時に設定したV1を
再び設定電圧値Vとする(ステップS99)。そして、
動作電圧を設定電圧値Vに設定する(ステップS9
8)。
【0111】以上の動作を繰り返すことで、最大電力が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0112】なお、起動直後等の動作点が最大電力点か
ら離れている場合においても、このような移動量の制限
がかかる場合もあるが、その場合でも、変化幅dVずつ
最大電力点へ近づき、同様な動作を何回か繰り返すこと
で最大電力点へ到達できることはいうまでもない。
【0113】このように、同一電圧の電力値から日射変
動を制定し、データを補正することにより、同一時刻、
同一出力特性曲線上でのデータが得られるとともに、補
正されたデータより電圧−電力特性曲線の曲率に注目
し、上に凹または直線なら測定データへのノイズ混入な
どによる異常データと判断し、最適動作探索を中断して
探索誤動作の発生を防いで、誤動作による効率低下を抑
制する。これに対して、上に凸なら正常データと判断
し、最適動作点探索を継続して最大出力となるように制
御する。また、上に凸の場合でも、移動量が所定値より
大きい場合は、移動量の大きさを所定値に制限して動作
点を設定することで、測定データへのノイズ混入時の探
索誤動作による効率低下を防ぐ。
【0114】これにより、太陽電池から最大電力を取り
出すことができ、システムを高効率に運用できる。
【0115】なお、本実施例では移動量の制限幅を探索
動作時の変化幅dVの2倍の値としているが、これに限
定されるものではない。
【0116】[実施例6]本発明の第6の実施例に係る
電力制御方法を用いた太陽光発電システムは、上述の実
施例と同様に図1のように構成される。以下、図13お
よび図14を用いて上述の実施例と異なる電力制御方法
について説明する。図13は、横軸が電圧、縦軸が電力
を示している。また、図14に本実施例のフローチャー
トが示されている。 図14のフローチャートのステッ
プS121までは、実施例2および実施例5と同様であ
り、詳細な説明は省略する。また、ステップS125か
らステップS131およびステップS135からステッ
プS137の部分は、実施例5のステップS92からス
テップS99の部分と同じであり、曲率チェックおよび
2次曲線近似を用いた動作電圧の設定を行っている。以
下、異なる部分を中心に説明する。
【0117】ステップS121までで得られた日射変動
分が補正された動作点、´および´の電力値に注
目する。動作点の電力値P4と動作点´の電力値P
2´を比較する(ステップS122)。もし、図13
(1)に示すように、P4とP2´が等しければ、ステ
ップS132へ進む。
【0118】ここで、3点の電圧間隔が等しく、そのう
ちの2点の電力値が等しい3つの動作点を2次曲線で近
似する場合の設定電圧Vを考える。図13(1)に示す
ように、P4=P2´の場合では、V=V1+dV/2
となる。つまり、V1とV2の中間の電圧が設定電圧と
なる。図13(2)に示すように、P4=P3´の場合
では、V=V1−dV/2となる。つまり、V1とV3
の中間の電圧が設定電圧となる。そして、図13(3)
に示すように、P2´=P3´の場合では、V=V1と
なる。つまり、V2とV3の中間の電圧が設定電圧とな
る。すなわち、2次曲線近似において、3点の電圧間隔
が等しく、そのうちの2点の電力値が等しければ、その
電力値が等しい2点の中間の電圧値が設定電圧となる。
【0119】このことを利用して、動作点の電圧値V
1と動作点´の電圧値V2の中間の電圧を設定電圧値
Vとする(ステップS132)。 V=(V1+V2´)/2 なお、上式の代わりにV=V1+dV/2を用いてもよ
いことは、上記説明から明らかである。そして、動作電
圧をこの設定電圧値Vに設定する(ステップS13
1)。
【0120】ステップS122において、動作点の電
力値P4と動作点´の電力値P2´が等しくないと判
断した場合は、ステップS123へ進む。そして、動作
点の電力値P4と動作点´の電力値P3´を比較す
る(ステップS123)。もし、図13(2)に示すよ
うに、P4とP3´が等しければ、ステップS133へ
進む。
【0121】上述と同様に、動作点の電圧値V1と動
作点´の電圧値V3の中間の電圧を設定電圧値Vとす
る(ステップS133)。
【0122】V=(V1+V3´)/2 なお、上式の代わりにV=V1−dV/2を用いてもよ
いことは、上記説明から明らかである。そして、動作電
圧をこの設定電圧値Vに設定する(ステップS13
1)。
【0123】ステップS123において、動作点の電
力値P4と動作点´の電力値P3´が等しくないと判
断した場合は、ステップS124へ進む。そして、動作
点´の電力値P2´と動作点´の電力値P3´を比
較する(ステップS124)。もし、図13(3)に示
すように、P2´とP3´が等しければ、ステップS1
34へ進む。
【0124】上述と同様に、動作点´の電圧値V2と
動作点´の電圧値V3の中間の電圧を設定電圧値Vと
する(ステップS134)。
【0125】V=V1 なお、上式の代わりにV=(V2+V3)/2を用いて
もよいことは、上記説明から明らかである。そして、動
作電圧をこの設定電圧値Vに設定する(ステップS13
1)。
【0126】ステップS124において、動作点´の
電力値P2´と動作点´の電力値P3´が等しくない
と判断した場合は、ステップS125へ進み、実施例5
と同様の曲率チェックと2次曲線近似を用いた動作電圧
の設定を行う。
【0127】以上の動作を繰り返すことで、最大電力が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0128】このように、同一電圧の電力値から日射変
動を推定し、データを補正することにより、同一時刻、
同一出力特性曲線上でのデータが得られるとともに、補
正されたデータの電圧−電力特性曲線の対称性に注目
し、同一電力値のデータがある場合には電圧値の等しい
2点の電圧の中間の値を設定電圧とし、少ない手間で2
次曲線近似と同様に最適動作点を探索することができ
る。また、補正されたデータより電圧−電力特性曲線の
曲率に注目し、上に凹なら測定データへのノイズ混入な
どによる異常データと判断し、最適動作点探索を中断し
て探索誤動作の発生を防いで、誤動作による効率低下を
抑制する。これに対して、上に凸なら正常データと判断
し、最適動作点探索を継続して最大出力となるように制
御する。また、上に凸の場合でも、移動量が所定値より
大きい場合は、移動量の大きさを所定値に制限して動作
点を設定することで、測定データへのノイズ混入時の探
索誤動作による効率低下を防ぐ。
【0129】これにより、太陽電池から最大電力を取り
出すことができ、システムを高効率に運用できる。
【0130】[実施例7]本発明の第7の実施例に係る
電力制御方法を用いた太陽光発電システムは、上述の実
施例と同様に図1のように構成される。以下、図15を
用いて上述の実施例と異なる電力制御方法について説明
する。図15には、本実施例のフローチャートが示され
ている。
【0131】図15のフローチャートのステップS14
6までは実施例1および実施例3と同様であり、詳細な
説明は省略する。以下、異なる部分について説明する。
【0132】ステップS146までで得られた動作点の
データにおいて、3点の電圧間隔が等しく、そのうちの
2点の電力値が等しい3つの動作点を2次曲線で近似す
る場合の設定電圧Vを考える。まず、P1=P2の場合
では、V=V1+dV/2となる。つまり、V1とV2
の中間の電圧が設定電圧となる。P1=P3の場合で
は、V=V1−dV/2となる。つまり、V1とV3の
中間の電圧が設定電圧となる。そして、P2=P3の場
合では、V=V1となる。つまり、V2とV3の中間の
電圧が設定電圧となる。すなわち、2次曲線近似におい
て、3点の電圧間隔が等しく、そのうちの2点の電力値
が等しければ、その電力値が等しい2点の中間の電圧値
が設定電圧となる。
【0133】これらのことを利用して、まず初めに、電
力値P1と電力値P2を比較する(ステップS14
7)。もし、P1とP2が等しければ、ステップS15
4へ進み、電圧値V1と電圧値V2の中間の電圧を設定
電圧値Vとする(ステップS154)。 V=(V1+V2)/2 なお、上式の代わりに、V=V1+dV/2を用いても
良いことは、上記説明から明らかである。そして、動作
電圧をこの設定電圧値Vに設定する(ステップS15
3)。
【0134】ステップS147において、電力値P1と
P2が等しくないと判断した場合は、ステップS148
へ進む。そして、電力値P1と電力値P3を比較し(ス
テップS148)、P1とP3が等しければ、ステップ
S155へ進む。
【0135】上述と同様に、電圧値V1と電圧値V3の
中間の電圧を設定電圧値Vとする(ステップS15
5)。 V=(V1+V3)/2 なお、上式の代わりにV=V1−dV/2を用いてもよ
いことは、上記説明から明らかである。そして、動作電
圧をこの設定電圧値Vに設定する(ステップS15
3)。
【0136】ステップS148において、電力値P1と
電力値P3が等しくないと判断した場合は、ステップS
149へ進む。そして、電力値P2と電力値P3を比較
し(ステップS149)、P2とP3が等しければ、ス
テップS156へ進む。
【0137】上述と同様に、電圧値V2と電圧値V3の
中間の電圧を設定電圧値Vとする(ステップS15
6)。 V=V1 なお、上式の代わりにV=(V2+V3)/2を用いて
もよいことは、上記説明から明らかである。そして、動
作電圧をこの設定電圧値Vに設定する(ステップS15
3)。
【0138】ステップS149において、電力値P2と
電力値P3が等しくないと判断した場合は、ステップS
150へ進み、実施例3と同様の曲率チェックと最大電
力点の電圧選択を用いた動作電圧の設定を行う。
【0139】以上の動作を繰り返すことで、最大電力が
取り出せる動作点を追従することができる。
【0140】このように、測定されたデータの電圧−電
力特性曲線の対称性に注目し、同一電力値のデータがあ
る場合には、電圧値の等しい2点の電圧の中間の値を設
定電圧とし、少ない手間で2次曲線近似と同様に最適動
作点を探索することができる。また、補正されたデータ
より電圧−電力特性曲線の曲率に注目し、上に凹なら測
定データへのノイズ混入などによる異常データと判断
し、最適動作点探索を中断して探索誤動作の発生を防い
で、誤動作による効率低下を抑制する。これに対して、
上に凸なら正常データと判断し、最適動作点探索を継続
して最大出力となるように制御する。
【0141】これにより、太陽電池から最大電力を取り
出すことができ、システムを高効率に運用できる。ま
た、最大電力点の電圧を選択するアルゴリズムでは、指
示できない探索動作点の中間の動作電圧を設定すること
ができ、より高精度に追尾できる。
【0142】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の電力制
御方法では、以下の効果を奏する。(1)電圧−電力特
性曲線の曲率に注目することにより、探索中での日射量
変動や測定データにノイズ混入があった場合、最適動作
点探索の誤動作を抑制して出力低下を防止し、最適動作
点を正確に探索し、電池電源より最大出力を取り出すこ
とができる。 (2)日射量変動や測定データにノイズ混入の影響を受
けずに常に最適動作点を探索・追尾できるので、システ
ムは安定した動作を行うことができる。 (3)曲率に注目する際に、近似曲線の凸凹の形状によ
りデータの正常・異常を判断することにより、非常に簡
単な異常データを認識することができる。 (4)移動量を制限することにより、ノイズ混入などに
よるデータ異常の場合でも、最適動作点探索の誤動作を
抑制して出力低下を防止し、最適動作点を正確に探索
し、電池電源より最大出力を取り出すことができる。 (5)電力値が等しい2点の中間の電圧を設定すること
により、簡単かつ正確に最適動作点を追尾できる。 (6)上述の電力制御方法を2つまたは3つ組み合わせ
て使用することで、よりよく最適動作点を探索・追尾し
て、電池電源より最大出力を取り出すことができる。
【0143】このように、本発明の電力制御方法は大変
有用であり、特に、商用系統と連系する太陽光発電シス
テムでは、その効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る電力制御方法を使用
した太陽光発電システムの構成を示す図である。
【図2】 本発明の電力制御方法の原理を示す図であ
る。
【図3】 本発明の第1の実施例に係る電力制御方法を
示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施例に係る電力制御方法の
フローチャートである。
【図5】 本発明の第2の実施例に係る電力制御方法を
示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施例に係る電力制御方法の
フローチャートである。
【図7】 本発明の第3の実施例に係る電力制御方法を
示す図である。
【図8】 本発明の第3の実施例に係る電力制御方法の
フローチャートである。
【図9】 本発明の第4の実施例に係る電力制御方法を
示す図である。
【図10】 本発明の第4の実施例に係る電力制御方法
のフローチャートである。
【図11】 本発明の第5の実施例に係る電力制御方法
を示す図である。
【図12】 本発明の第5の実施例に係る電力制御方法
のフローチャートである。
【図13】 本発明の第6の実施例に係る電力制御方法
を示す図である。
【図14】 本発明の第6の実施例に係る電力制御方法
のフローチャートである。
【図15】 本発明の第7の実施例に係る電力制御方法
のフローチャートである。
【図16】 従来の電力制御方法を示す図である。
【符号の説明】
1:電池電源、2:電力変換手段、3:負荷、4:電圧
検出手段、5:電流検出手段、6:出力電圧設定手段、
7:制御手段。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池電源と、前記電池電源からの電力を
    変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電池電源
    の電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電池電源の電
    流値を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段と前
    記電流検出手段の検出値に基づいて前記電池電源の出力
    値を設定するための出力値設定手段と、前記電池電源の
    出力値が前記出力値設定手段の設定値に一致するように
    前記電力変換手段を制御する制御手段とを備え、前記出
    力値設定手段は、前記電池電源の動作点を変動させて複
    数の動作点での電圧値および電流値をサンプリングし、
    前記電圧値と前記電流値から各動作点での電力値を算出
    し、前記電力値と前記電圧値または前記電流値に基づく
    有極の関数式による電圧−電力または電流−電力特性曲
    線の近似曲線の曲率に応じて前記設定値の設定方法を選
    択し、その方法の1つとして、前記電力値と前記電圧値
    または前記電流値とに基づいて前記電池電源からの電力
    が最大となるように前記設定値を設定するものであるこ
    とを特徴とする電力制御装置。
  2. 【請求項2】 電池電源と、前記電池電源からの電力を
    変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電池電源
    の電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電池電源の電
    流値を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段と前
    記電流検出手段の検出値に基づいて前記電池電源の出力
    値を設定するための出力値設定手段と、前記電池電源の
    出力値が前記出力値設定手段の設定値に一致するように
    前記電力変換手段を制御する制御手段とを備え、前記出
    力値設定手段は、前記電池電源の動作点を変動させて複
    数の動作点での電圧値および電流値をサンプリングし、
    前記電圧値と前記電流値から各動作点での電力値を算出
    し、前記電圧値および電流値のうち、同一電圧値での複
    数の電流値またはこれらから求まる電力値を基に同一電
    圧値での電流値または電力値の時間的変動値を算出し、
    前記変動値に基づいて前記各動作点での電流値または電
    力値を補正し、前記各動作点での前記補正した電力値と
    前記電圧値または前記補正した電流値に対する有極の関
    数式による近似曲線の曲率に応じて前記設定値の設定方
    法を選択し、その方法の1つとして、前記各点での前記
    補正した電力値と前記電圧値または前記補正した電流値
    に基づいて前記電池電源からの電力が最大となるように
    前記設定値を設定するものであることを特徴とする電力
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記出力設定手段は、前記近似曲線が上
    に凸の場合に、前記1つの方法を選択して実行すること
    を特徴とする請求項1または2記載の電力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記有極の関数式が2次関数であること
    を特徴とする請求項1または2記載の電力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の動作点が3点であることを特
    徴とする請求項1または2記載の電力制御装置。
  6. 【請求項6】 前記1つの方法は、前記近似曲線の最大
    値を設定値として設定するものであることを特徴とする
    請求項1〜3記載の電力制御装置。
  7. 【請求項7】 前記設定方法のもう1つは、前記各動作
    点での電力値のうち最大のものを前記設定値として設定
    するものであることを特徴とする請求項1〜3記載の電
    力制御装置。
  8. 【請求項8】 前記出力値設定手段は、前記近似曲線が
    下に凸の場合に、前回の設定値を今回の設定値として設
    定する方法を選択し、これを実行することを特徴とする
    請求項1〜3記載の電力制御装置。
  9. 【請求項9】 前記出力値設定手段は、前記近似曲線が
    直線の場合に、前回の設定値を今回の設定値として設定
    する方法を選択し、これを実行することを特徴とする請
    求項1〜3または8記載の電力制御装置。
  10. 【請求項10】 前記出力値設定手段は、前記近似曲線
    が直線の場合に、前記各動作点での電流値または電力値
    が所定値以下のときは前回の設定値を今回の設定値と
    し、前記所定値を越える場合は前記電力値が大きくなる
    ように前記設定値を設定する方法を選択し、これを実行
    することを特徴とする請求項1〜3記載の電力制御装
    置。
  11. 【請求項11】 電池電源と、前記電池電源からの電力
    を変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電池電
    源の電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電池電源の
    電流値を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段と
    前記電流検出手段の検出値に基づいて前記電池電源の出
    力値を設定するための出力値設定手段と、前記電池電源
    の出力値が前記出力値設定手段の設定値に一致するよう
    に前記電力変換手段を制御する制御手段とを備え、前記
    出力値設定手段は、前記電池電源の動作点を変動させて
    複数の動作点での電圧値および電流値をサンプリング
    し、前記電圧値と前記電流値から各動作点での電力値を
    算出し、前記電力値と前記電圧値または前記電流値に対
    する有極の関数式による近似曲線の最大値を前記設定値
    として設定し、この設定値の前回の設定値に対する変動
    の大きさが所定値以上の場合には変動の大きさが所定値
    となるように制限して設定値を設定することを特徴とす
    る電力制御装置。
  12. 【請求項12】 電池電源と、前記電池電源からの電力
    を変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電池電
    源の電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電池電源の
    電流値を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段と
    前記電流検出手段の検出値に基づいて前記電池電源の出
    力値を設定するための出力値設定手段と、前記電池電源
    の出力値が前記出力値設定手段の設定値に一致するよう
    に前記電力変換手段を制御する制御手段とを備え、前記
    出力値設定手段は、前記電池電源の動作点を変動させて
    複数の動作点での電圧値および電流値をサンプリング
    し、前記電圧値と前記電流値から各動作点での電力値を
    算出し、前記電圧値および電流値のうち、同一電圧値で
    の複数の電流値またはこれらから求まる電力値を基に同
    一電圧値での電流値または電力値の時間的変動値を算出
    し、前記変動値に基づいて前記各動作点での電流値また
    は電力値を補正し、前記各動作点での前記補正した電力
    値と前記電圧値または前記補正した電流値に対する有極
    の関数式による近似曲線において電力が最大となる出力
    値を前記設定値として設定し、この設定値の前回の設定
    値に対する変動の大きさが所定値以上の場合には変動の
    大きさが所定値となるように制限して設定値を設定する
    ことを特徴とする電力制御装置。
  13. 【請求項13】 前記所定値を前記動作点の変動範囲内
    の値とすることを特徴とする請求項11または12記載
    の電力制御装置。
  14. 【請求項14】 電池電源と、前記電池電源からの電力
    を変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電池電
    源の電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電池電源の
    電流値を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段と
    前記電流検出手段の検出値に基づいて前記電池電源の出
    力値を設定するための出力値設定手段と、前記電池電源
    の出力値が前記出力値設定手段の設定値に一致するよう
    に前記電力変換手段を制御する制御手段とを備え、前記
    出力値設定手段は、前記電池電源の動作点を変動させて
    3つの動作点での電圧値および電流値をサンプリング
    し、前記電圧値と前記電流値から各動作点での電力値を
    算出し、前記電力値と前記電圧値または前記電流値とに
    基づいて前記電池電源からの電力が最大となるように前
    記設定値を設定するが、前記3点の動作点のうち2点の
    電力値が同じ場合には前記2点の中間の出力値を設定値
    とすることを特徴とする電力制御装置。
  15. 【請求項15】 電池電源と、前記電池電源からの電力
    を変換して負荷に供給する電力変換手段と、前記電池電
    源の電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電池電源の
    電流値を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段と
    前記電流検出手段の検出値に基づいて前記電池電源の出
    力値を設定するための出力値設定手段と、前記電池電源
    の出力値が前記出力値設定手段の設定値に一致するよう
    に前記電力変換手段を制御する制御手段とを備え、前記
    出力値設定手段は、前記電池電源の動作点を変動させて
    3つの動作点での電圧値および電流値をサンプリング
    し、前記電圧値と前記電流値から各動作点での電力値を
    算出し、前記電圧値および電流値のうち、同一電圧値で
    の複数の電流値またはこれらから求まる電力値を基に同
    一電圧値での電流値または電力値の時間的変動値を検出
    し、前記変動値に基づいて前記3つの動作点での電流値
    または電力値を補正し、前記3つの動作点での前記補正
    した電力値と前記電圧値または前記補正した電流値に基
    づき前記電池電源からの電力が最大となるように前記設
    定値を設定するが、前記3点の動作点のうち2点につい
    ての前記補正した電力値が同じ場合にはこの2点の中間
    の出力値を設定値とすることを特徴とする電力制御装
    置。
  16. 【請求項16】 前記1つの方法は、前記電力値と前記
    電圧値または前記電流値に対する有極の関数式による近
    似曲線の最大値を前記設定値として設定し、この設定値
    の前回の設定値に対する変動の大きさが所定値以上の場
    合には変動の大きさが所定値となるように制限して設定
    値を設定するものであることを特徴とする請求項1記載
    の電力制御装置。
  17. 【請求項17】 前記複数の動作点は3点の動作点であ
    り、前記出力値設定手段は、他の1つの方法として、前
    記3点の動作点のうち2点の電力値が同じ場合には前記
    2点の中間の出力値を設定値とする方法を選択し、これ
    を実行することを特徴とする請求項1、請求項11また
    は16記載の電力制御装置。
  18. 【請求項18】 前記1つの方法は、前記各動作点での
    前記補正した電力値と前記電圧値または前記補正した電
    流値に対する有極の関数式による近似曲線において電力
    が最大となる出力値を前記設定値として設定し、この設
    定値の前回の設定値に対する変動の大きさが所定値以上
    の場合には変動の大きさが所定値となるように制限して
    設定値を設定するものであることを特徴とする請求項2
    記載の電力制御装置。
  19. 【請求項19】 前記複数の動作点は3点の動作点であ
    り、前記出力値設定手段は、他の1つの方法として、前
    記3点の動作点のうち2点の前記補正した電力値が同じ
    場合には前記2点の中間の出力値を設定値とする方法を
    選択し、これを実行することを特徴とする請求項2、請
    求項12または18記載の電力制御装置。
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