JP3145883B2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP3145883B2 JP31484394A JP31484394A JP3145883B2 JP 3145883 B2 JP3145883 B2 JP 3145883B2 JP 31484394 A JP31484394 A JP 31484394A JP 31484394 A JP31484394 A JP 31484394A JP 3145883 B2 JP3145883 B2 JP 3145883B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池が発生する直流
電力を交流電力に変換して、家庭用,事務用の一般交流
負荷、あるいは既存の商用電力系統に電力を供給するイ
ンバータ装置に関し、特に最大電力点追尾制御を行うイ
ンバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池から家庭用の一般交流負荷ある
いは商用電力系統に電力を供給するためには、その直流
電力を交流電力に変換するインバータ装置が必要であ
る。インバータ装置では、一般に、太陽電池から取り出
す電力を最大とするために最大電力点追尾制御が行われ
ている。つまり、太陽電池から取り出した直流電力を検
出し、その電力が最大となるようにインバータを制御し
ている。
【0003】図6は、インバータ装置の従来例を示すブ
ロック図である。太陽電池2の直流電力はインバータ1
へ出力され、直流コンデンサ4によりその電圧の変動が
抑えられる。そして、高周波インバータブリッジ5にお
いて高周波交流(数十〜数百kHz)に変換され、太陽
電池2(一次側)と商用電力系統3(二次側)とを絶縁
する機能をもった高周波トランス6の一次側に供給され
る。高周波トランス6に入力された高周波電圧は変圧さ
れて高周波トランス6の2次側より出力され、ダイオー
ドブリッジ7において整流される。そしてDCリアクト
ル8と並列に接続されたコンデンサ24とで構成される
フィルタ回路により全波整流波形に含まれる高周波成分
の除去、及び、平滑が行われる。そして、低周波インバ
ータブリッジ9により、低周波(50/60〜数百H
z)で折返し制御され、低周波の正弦波交流に変換さ
れ、連系リレー10に出力される。連系リレー10で
は、商用電力系統3とインバータ1との連系、つまり、
太陽電池2の直流電力の商用電力系統3への供給が行わ
れるとともに、太陽電池の出力低下時等には、商用電力
系統3とインバータ1との切り離しが行われる。また、
高周波インバータブリッジ5の前段には直流入力電流検
出器12が、高周波トランス5の一次側、もしくは二次
側にはインバータ出力電流検出器13が接続されてい
る。
【0004】低周波インバータブリッジ9のスイッチン
グ素子S1乃至S4は、制御回路14内の折返し制御部
23で商用電力系統電圧信号に基づいて行われた折返し
制御に従ってゲートドライブ信号生成部22が発生した
信号により、オン/オフ制御される。
【0005】高周波インバータブリッジ5を構成するス
イッチング素子Q1乃至Q4は、PWM変調制御部16
で生成されたパルス列に基づいて、ゲートドライブ信号
生成部15が発生した信号によりオン/オフ制御され
る。このときの制御量は、PWM変調制御で得られるパ
ルス列信号のデューティ比、すなわち、キャリア信号の
振幅に対する正弦波信号の振幅の割合である。PWM変
調制御部16は、その制御量を変化させることにより、
インバータ出力電流検出器13で検出するインバータ出
力電流信号It を調節するというフィードバック制御を
行っている。
【0006】図7は太陽電池特性曲線を示す図である。
縦軸は図6の直流入力電流検出器12で検出された直流
入力電流II N を、横軸は図6の直流コンデンサ4の両
端から検出された直流入力電圧VI N を示している。
尚、日射強度E1,E2,素子温度t℃における2本の
特性曲線L1 ,L2 を示している。この太陽電池特性曲
線上の動作点は制御量を変化させることにより、任意の
点に移動する。例えば、日射強度がE1、制御量がK1
の場合の動作点をP1 とすると、日射強度がE2に変化
した場合、制御量K1 が一定であれば、動作点は特性曲
線L2 上のP1 ’に移動することになる。同様に、動作
点特性曲線L1 上の動作点P2 (制御量K2 )、P3
(制御量K3 )は、日射強度がE1からE2に変化した
場合、それぞれ特性曲線L2 上の動作点P2 ’、P3
へ移動する。
【0007】次に、太陽電池2から最大電力を取り出す
ための最大電力点追尾制御について説明する。図6の直
流入力電圧VI N と直流入力電流II N は制御回路14
に入力される。電力演算部18では直流入力電圧VI N
と直流入力電流II N の積から直流電力Pが算出され、
その値が電力比較部19において一時記憶される。電力
比較部19では、前回算出され一時記憶された直流電力
b と今回算出された直流電力Pn とが比較される。こ
こで得られた電力の増減と、制御量演算部17において
一時記憶していた前回までの制御量の増減符号とから、
インバータの制御量を新たに決定する。そして、新たに
決定された制御量により、PWM変調制御部16で得ら
れるパルス列信号のデューティ比を変化させることによ
り、太陽電池特性曲線上の太陽電池動作点を変動させ、
太陽電池2の出力が最大となる最大電力点を追尾する。
以上の操作は一定のサンプリング時間毎に繰り返し行わ
れる。
【0008】図8は制御量と太陽電池特性曲線上の動作
点の関係について示す図である。横軸は図6の直流入力
電圧VI N を、縦軸は電力演算部18で計算された直流
電力を示している。太陽電池特性曲線上の任意の動作点
Aにおいて、制御量KAでのPWM変調制御により、高
周波インバータブリッジ5のスイッチング素子がオン/
オフ制御されているとする。更に、この点Aで、制御量
を+△Kだけ変化させた場合に、太陽電池2から取り出
せる電力が増加し、動作点が点Bに移動するものとす
る。このとき、前回の電力値であるPAと今回の電力値
PBを比較し、電力が増加していること、及び、A点か
らB点へ移動した際の制御量の増減符号が正(+△K)
であることから、制御量を新たに+△Kだけ変化させ
る。次に、この新たに決定された制御量でPWM変調制
御を行い、インバータ1をスイッチングさせると、動作
点は点Cに移動する。点Cでは、前回の点Bと同様に、
電力が増加し、制御量の増減符号が正であるため、さら
に制御量を+△Kだけ変化させる。すると、動作点は点
Dに移動する。点Dでは、前回の電力値PCとの比較し
た結果、電力が減少しており、また点Cから点Dへ移動
した際、制御量の増減符号が正(+△K)であることか
ら、制御量を−△Kだけ変化させる。以上の処理を繰り
返して、動作点を最大電力の取り出せる最大電力点に追
尾させる。
【0009】図9は上記処理手順のフローチャートであ
る。まず、図6の電力比較部19で前回算出され一時記
憶された直流電力Pb と今回算出された直流電力Pn
を比較し、次に図6の制御量演算部17において前回算
出し一時記憶された制御量の増減符号dKを参照して、
今回の制御量Kn が決定される。その後、次回における
制御量の決定のために今回のPn ,dK,Kn が一時記
憶される。以上の処理は、一定のサンプリング時間毎に
繰返し行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インバータ装置では、太陽電池2から取り出すことので
きる電力が、日射強度や素子温度により変化するという
太陽電池2の特性上、全体の制御目標値を決めることが
できず、図9のフローチャートに示したように、前回と
今回との太陽電池電力の増減との増減符号とから次の制
御量を決めているため、最大電力点追尾制御における制
御性が極めて悪く、日射急変時のように動作点が最大電
力点から大きくずれた場合には、次に最大電力点付近に
達するまでの時間がかかりすぎる。特に、太陽が雲間か
ら見え隠れするような場合には、最大電力点になかなか
達しないことが多く、制御応答性が極めて悪くなるとい
う問題点があった。
【0011】インバータ装置は、日射強度安定時におい
ては、常に動作点を最大電力点に保持するために、最大
電力点電圧付近での電圧変動を小さくする必要がある。
つまり、制御量の変化量△Kの値をできるだけ小さくす
る必要がある。他方、日射強度が急に変化する日射変動
時においては、動作点が最大電力点から離れた位置に移
動してしまうため、動作点を次の最大電力点に高速に移
動させるように制御する必要がある。この場合、制御量
の変化量△Kの値はできるだけ大きくしなければならな
い。しかしながら、従来のインバータ装置では、制御量
の変化量△Kは一定値であるため、最大電力点付近の制
御安定性を高めるように制御量の変化量△Kを小さく設
定すると、最大電力点から離れた場合、最大電力点に達
する制御応答性が悪くなり、その逆の場合、すなわち、
最大電力点付近の制御安定性を高めるように制御量の変
化量△Kを大きく設定すると、最大電力点付近での電圧
変動が大きくなり、最大電力点付近での制御安定性が悪
くなってしまうという問題があった。
【0012】上記の問題を解決するインバータ装置とし
て、太陽電池からの直流電力の変化量の大小に応じて、
制御量の変化量を決定するインバータ装置が知られてい
る(特公平5−68722号公報)。このインバータ装
置では、日射強度の増減などにより直流電力が大きく変
化し、動作点が最大電力点から離れた場合に、制御量の
変化量を大きくして、動作点を高速に最大電力点に近づ
けるよう制御する。しかしながら、このインバータ装置
も、単に直流電力の変化量の大小により制御量を変化さ
せているにすぎず、制御量の目標値が決まっていないた
め、制御応答性及び制御安定性が不充分であった。
【0013】ところで、日照強度や素子温度が変化する
と、太陽電池の特性曲線は変化する。図2は様々な条件
(日照強度,素子温度)下での太陽電池特性のシミュレ
ーション結果を示す特性曲線(P−V曲線)であり、図
中の×部分は各特性曲線での最大電力点を示している。
この図から分かるように、最大電力点は日射強度や素子
温度が変化してもほぼ一定の電圧範囲に収まっている。
【0014】本発明は、以上の問題点を解決するため、
上記の太陽電池の性質を考慮して創案されたものであっ
て、最大電力点付近での制御安定性、及び、最大電力点
から離れた場合での制御応答性を改善することにより、
太陽電池から最大の直流電力を効率良く引き出すことの
できるインバータ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のインバ
ータ装置は、PWM変調制御における制御量を変化させ
ることにより、太陽電池から取り出す直流電力が最大と
なるように制御しながら、前記直流電力を交流電力に変
換して、負荷あるいは既存の商用電力系統に供給するイ
ンバータ装置において、前記太陽電池からインバータに
入力される直流入力電圧に基づいて前記制御量の変化量
を決定する制御手段を有し、前記制御手段は、前記制御
量の変化量を決定するための基準となる最大電力点電圧
範囲を予め指定する手段と、前記直流入力電圧と前記最
大電力点電圧範囲とを比較する手段と、前記直流入力電
圧が前記最大電力点電圧範囲内にある場合には前記制御
量の変化量を小さく設定し、前記直流入力電圧が前記最
大電力点電圧範囲外にある場合には前記制御量の変化量
を大きく設定する制御量設定手段と、を備えてなること
を特徴とする。 請求項2に記載のインバータ装置は、請
求項1に記載のインバータ装置において、前記最大電力
点電圧範囲外にある場合には前記制御量の変化量を一定
値にすることを特徴とする。 請求項3に記載のインバー
タ装置は、PWM変調制御における制御量を変化させる
ことにより、太陽電池から取り出す直流電力が最大とな
るように制御しながら、前記直流電力を交流電力に変換
して、負荷あるいは既存の商用電力系統に供給するイン
バータ装置において、前記太陽電池からインバータに入
力される直流入力電圧に基づいて前記制御量の変化量を
決定する制御手段を有し、前記制御手段は、前記制御量
の変化量を決定するための基準となる最大電力点電圧範
囲を指定する手段と、前記最大電力点電圧範囲の略中間
の電圧と前記直流入力電圧との差に重みづけを施した値
から前記制御量の変化量を最大電力点近傍に向かって変
化させて設定する制御量設定手段と、を備えてなること
を特徴とする。 請求項4に記載のインバータ装置は、P
WM変調制御における制御量を変化させることにより、
太陽電池から取り出す直流電力が最大となるように制御
しながら、前記直流電力を交流電力に変換して、負荷あ
るいは既存の商用電力系統に供給するインバータ装置に
おいて、前記太陽電池からインバータに入力される直流
入力電圧に基づいて前記制御量の変化量を決定する制御
手段を有し、前記制御手段は、前記制御量の変化量を決
定するための基準となる最大電力点電圧範囲を指定する
手段と、前記直流入力電圧と前記最大電力点電圧範囲と
を比較する手段と、前記直流入力電圧が前記最大電力点
電圧範囲内にある場合には前記制御量の変化量を小さく
設定し、前記直流入力電圧が前記最大電力点電圧範囲外
にある場合には前記最大電力点電圧範囲の略中間の電圧
と前記直流入力電圧との差に重みづけを施した値から前
記制御量の変化量を大きく設定する制御量設定手段と、
を備えてなることを特徴とする。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【作用】図2に示した太陽電池の特性曲線の性質を利用
し、最大電力点電圧範囲を予め指定し、直流入力電圧と
その最大電力点電圧範囲とを比較し、直流入力電圧がそ
の最大電力点電圧範囲内にある場合には制御量を小さく
変化させ、直流入力電圧が最大電力点電圧範囲外にある
場合には制御量を大きく変化させる。また、最大電力点
電圧範囲の略中間の電圧と直流入力電圧との差に重み付
けを施した値から制御量の変化量を変化させて設定して
もよい。これにより、動作点が最大電力点に近い場合に
は、精密に最大電力点に追随させることができ、日照強
度あるいは素子温度の変化等により動作点が最大電力点
から遠くに離れた場合には、動作点を最大電力点近傍に
高速に移動させることができる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【実施例】以下に本発明のインバータ制御装置の一実施
例について説明する。図1は本例のインバータ装置を示
す回路図である。但し、図6と同一部分については同一
記号を付した。
【0024】インバータ1は太陽電池2から出力された
直流電力を商用電力系統3と同一の位相及び周波数50
/60Hzをもつ交流電力に変換し、商用電力系統3に
供給する。インバータ1の構成は太陽電池2から入力さ
れる直流電力の変動を抑制する直流コンデンサ4と、イ
ンバータ1に入力された直流電力を高周波交流(数十〜
数百kHz)に変換する高周波インバータブリッジ5
と、太陽電池2(一次側)と商用電力系統3(二次側)
とを絶縁する役割をもつ高周波トランス6と、絶縁され
た高周波交流を整流するダイオードブリッジ7と、整流
波形に含まれる高周波成分の除去および平滑を行う目的
でDCリアクトル8と並列に接続されたコンデンサ24
とで構成されるフィルタ回路と、フィルタ回路の直流出
力を低周波(50/60〜数百Hz)で折返し制御を行
い、低周波の正弦波交流を得る低周波インバータブリッ
ジ9と、商用電力系統3との連系、及び切り離しを行う
連系リレー10と、ACフィルタ11と、直流入力電流
検出器12と、インバータ出力電流検出器13と、高周
波インバータブリッジ5と低周波インバータブリッジ9
とを制御する制御回路14とから構成されている。
【0025】制御回路14は高周波インバータブリッジ
5をオン/オフ制御するパルス列信号を生成するゲート
ドライブ信号生成部15と、キャリア信号と正弦波信号
からPWM変調を行うPWM変調制御部16と、PWM
変調制御において用いられるキャリア信号の振幅に対す
る正弦波信号の振幅の割合で表わされる制御量を決定す
る制御量演算部17と、太陽電池2の直流入力電圧VI
N と直流入力電流II N から直流電力を算出する電力演
算部18と、その電力演算部18で算出された直流電力
と前回算出され一時記憶されていた直流電力を比較する
電力比較部19と、最大電力点電圧範囲を指定する電圧
範囲設定部20と、直流入力電圧とその電圧範囲設定部
20で指定された最大電力点電圧範囲とを比較する電圧
比較部21と、低周波インバータブリッジ9をオン/オ
フ制御するパルス列信号を生成するゲートドライブ信号
生成部22と、折り返し制御部23と、から構成されて
いる。
【0026】次に、制御動作について説明する。図1の
直流コンデンサ4の両端から検出された直流入力電圧V
I N と直流入力電流検出器12で検出された直流入力電
流II N が制御回路14の電力演算部18に入力され
る。電力演算部18では、直流入力電圧VI N と直流入
力電流II N の積から直流電力Pn が算出され、電力比
較部19において一時記憶される。電圧比較部21にお
いて、直流入力電圧VI N と電圧範囲設定部20で指定
された最大電力点電圧範囲とが比較され、直流入力電圧
I N が最大電力点電圧範囲外であれば、直流入力電圧
I N に基づいた制御量の決定を制御量演算部17で行
い、また直流入力電圧VI N が最大電力点電圧範囲内で
あれば、電力比較部19で一時記憶されていた直流電力
n に基づいて制御量の決定が制御量演算部17で行わ
れる。そして、その制御量でもってPWM変調制御を行
い、高周波インバータブリッジ5をオン/オフ制御する
ゲートドライブ信号を生成する。PWM変調制御におい
ては、インバータ出力電流検出器13からのインバータ
出力電流信号It を入力しているため、フィードバック
制御が実現されている。
【0027】次に、最大電力点電圧範囲の設定に関して
詳細に説明する。日射強度、及び素子温度が変化する
と、太陽電池特性曲線は図2に示したように変化する。
図2の最大電力点(×部分)は、日射強度、素子温度が
変化してもほぼ一定の電圧範囲(185V〜200V)
に収まる。そこで本例では、図3に示すように太陽電池
特性曲線上の最大電力点電圧範囲をVp 1 〜Vp 2 (V
p 1 =175V,Vp 2=210V)と設定した。この
最大電力点電圧範囲は太陽電池2の動作特性によって変
化する。ここでは、シミュレーションを行い、その結果
を基に最大電力点電圧範囲を設定したが、実験結果を基
にして設定しても良い。また、電圧範囲設定部20でイ
ンバータ1の動作中に制御データの解析を行うことによ
って設定しても良い。
【0028】次に、制御量に関して詳細に説明する。本
例の制御量は、PWM変調制御を行うために用いられる
キャリア信号の振幅に対する正弦波信号の振幅の比であ
り、キャリア信号の振幅値を一定値としているため、制
御量の変化は正弦波信号の振幅の変化で表わされる。つ
まり、振幅値の小さな正弦波信号でPWM変調制御を行
えば、インバータ1の出力は小さくなり、また、振幅値
の大きい正弦波信号でPWM変調制御を行えば、インバ
ータ1の出力は大きくなる。本実施例では、インバータ
定格出力電流0〜20A(実効値)に対して、制御量を
100段階に設定している。
【0029】制御量の変化量は、太陽電池特性曲線上の
動作点を最大電力点に近づけるために制御量を増減する
量である。通常、制御量Kn は前回決定した制御量Kb
と変化量とによって決定される。日照強度及び素子温度
が一定で、最大電力点が変動せず、直流電圧VI N が最
大電力点電圧範囲内にある場合は、最大電力点付近での
動作点に制御安定性が要求される。従って、この場合、
変化量△Kp は微小な一定量であることが望ましい。一
方、日射強度または素子温度が変化し、最大電力点の電
圧が大きく変動した場合は、直流入力電圧VI N は最大
電力点電圧範囲外となる。このときは、動作点が最大電
力点電圧範囲から遠く離れているほど、動作点をできる
だけ高速に最大電力点近傍に移動させるために、即ち、
直流電圧を最大電力点電圧範囲に高速に近づけるため
に、制御量の変化量△Kv を大きく設定することが望ま
しい。また、動作点が最大電力点に近づくほど、動作点
が最大電力点を大きく越えてしまわことのないように、
即ち、直流電圧が最大電力点電圧範囲を外れてしまわな
いように、制御量の変化量△Kv を小さく設定すること
が望ましい。このように、動作点が最大電力点電圧範囲
からどれだけ離れているかによって、変化量△Kv を変
化させるため、本例では、変化量△Kv を、最大電力点
電圧範囲の略中間の電圧と動作点電圧との差に対して重
み付けを施して、決定している。この重み付けは、図4
に示す関数△Kv =f(△V)により行っている。即
ち、最大電力点電圧範囲の略中間の電圧Vp a と直流入
力電圧VI N との差の絶対値△Vを求め、△Vと図4の
関数f(△V)とから△Kv を求めている。ここでは、
最大電力点電圧範囲の中間電圧はVp a =192.5V
である。図4の各設定値はV1 =12.5V、V2=2
5V、△Km a x =10に設定している。
【0030】次に、図1の制御回路部14における制御
量の決定法について説明する。図5は、その決定法を示
すフロー図である。まず、検出された直流入力電圧VI
N と、図1の電圧範囲設定部20で設定された最大電力
点電圧範囲VP 1 〜VP 2 とが比較される。ここで、直
流入力電圧VI N が最大電力点電圧範囲外であれば、最
大電力点電圧範囲の略中間の電圧Vp a と動作点電圧す
なわち直流入力電圧VI N との差の絶対値△Vに対して
重み付けを施して制御量の変化量△Kv を求め、今回の
制御量Kn を決定する。ここで、制御量の変化量△Kv
は、前記△Vを図4に示す関数△Kv =f(△V)に代
入することにより求まる。また、制御量の変化量△Kv
の増減は、中間電圧Vp a から直流入力電圧VI N を引
いたVp a −VI N が正であるか、負であるかにより決
定する。そして、前回の制御量Kb と制御量の変化量△
v により図1の制御量演算部17で今回の制御量Kn
を決定する。決定後は、次回の制御量の決定のために直
流電力P、制御量Kn 、及び今回と前回の制御量との増
減符号dKが一時記憶される。
【0031】一方、直流入力電圧VI N が最大電力点電
圧範囲内である場合は、まず図1の電力比較部19で前
回算出され一時記憶された直流電力Pb と今回算出され
た直流電力Pn とが比較される。該直流電力の比較結果
と、図1の制御量演算部17において、前回算出し一時
記憶された制御量の増減符号dKとに基づいて、今回の
制御量Kn を決定する。該制御量Kn は、前回の制御量
b と一定値である制御量の変化量△Kp とから決定さ
れる。そして最後に、直流入力電圧VI N が最大電力電
圧範囲外の場合と同様に、次回の制御量の決定のために
今回求められた直流電力P、制御量Kn 、及び制御量の
増減符号dKが一時記憶される。以上の処理は一定時間
毎に繰返し行われる。ここで、該一定時間をできる限り
短かくすることにより、最大電力点付近での動作点の制
御安定性を向上させることができる。
【0032】以上説明したように、本例では、最大電力
点電圧範囲を指定し、直流入力電圧VI N が最大電力点
電圧範囲外にある場合には、最大電力点電圧範囲の中間
電圧Vp a と直流入力電圧VI N との差が大きいほど、
制御量の変化量△Kを大きくするため、動作点を最大電
力点近傍により高速に移動させることができる。また、
最大電力点電圧範囲の中間電圧Vp a と直流入力電圧V
I N との差が小さいほど、制御量の変化量△Kを小さく
するため、最大電力点に対して行きすぎることが少なく
なり、制御応答性を高めることができる。更に、直流入
力電圧VI N が最大電力点近傍にある場合に、この最大
電力点電圧範囲に限って電力比較法を用いるため、動作
点電圧の変動の少なくし、制御安定性を高めることがで
きる。
【0033】尚、本例では動作点が最大電力点近傍にあ
る場合の制御量の変化量を、直流入力電圧と直流入力電
流の積である直流電力で決定しているが、インバータ出
力電流で決定してもよい。
【0034】また、制御量の変化量の決定は図5のフロ
ー図に示した方法に限らず、例えば、以下に示す方法に
より行っても良い。
【0035】直流入力電圧VI N が最大電力点電圧範
囲外にある場合の変化量を一定値とする方法。但し、そ
の一定値を、直流入力電圧VI N が最大電力点電圧範囲
内にある場合の変化量よりも大きく設定しておく。
【0036】直流入力電圧VI N が最大電力点電圧範
囲内にある場合も、制御量の変化量を、直流入力電圧V
I N と基準電圧(例えば、図2における最大電力点電圧
範囲の略中間の電圧)との差に重みづけを施すことによ
り決定する方法。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明では、太陽電池か
らインバータに入力する直流入力電圧によって制御量の
変化量を変えるため、太陽電池特性曲線上において動作
点が最大電力点近傍にあるときは、動作点をより精密に
最大電力点に追随させることができ、日射強度あるいは
素子温度の変化等により動作点が最大電力点から離れた
場合には、動作点をより高速に最大電力点近傍に移動さ
せることができる。従って、太陽電池の直流電力を効率
良く引き出し、負荷または商用電力系統に供給すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインバータ装置を示すブロック図であ
る。
【図2】太陽電池特性曲線(P−V曲線)を示す図であ
る。
【図3】太陽電池特性曲線(P−V曲線)上の最大電力
点電圧範囲を示す図である。
【図4】制御量の変化量を決定する関数f(△V)を示
す図である。
【図5】図1における制御量の変化量の決定方法を示す
フロー図である。
【図6】従来のインバータ装置を示すブロック図であ
る。
【図7】太陽電池特性曲線(I−V曲線)を示す図であ
る。
【図8】図6の制御方法を説明する太陽電池特性曲線
(P−V曲線)を示す図である。
【図9】従来の制御方法を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 インバータ 2 太陽電池 3 商用電力系統 12 直流入力電流検出器 13 インバータ出力電流検出器 14 制御回路 15 ゲートドライブ信号生成部 16 PWM変調制御部 17 制御量設定部 18 電力演算部 19 電力比較部 20 電圧範囲設定部 21 電圧比較部 VI N 直流入力電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−83465(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05F 1/67

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PWM変調制御における制御量を変化さ
    せることにより、太陽電池から取り出す直流電力が最大
    となるように制御しながら、前記直流電力を交流電力に
    変換して、負荷あるいは既存の商用電力系統に供給する
    インバータ装置において、前記太陽電池からインバータに入力される直流入力電圧
    に基づいて前記制御量の変化量を決定する制御手段を有
    し、 前記制御手段は、前記制御量の変化量を決定するための
    基準となる最大電力点電圧範囲を予め指定する手段と、 前記直流入力電圧と前記最大電力点電圧範囲とを比較す
    る手段と、 前記直流入力電圧が前記最大電力点電圧範囲内にある場
    合には前記制御量の変化量を小さく設定し、前記直流入
    力電圧が前記最大電力点電圧範囲外にある場合には前記
    制御量の変化量を大きく設定する制御量設定手段と、を
    備えてなることを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 前記最大電力点電圧範囲外にある場合に
    は前記制御量の変化量を一定値にすることを特徴とする
    請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】 PWM変調制御における制御量を変化さ
    せることにより、太陽電池から取り出す直流電力が最大
    となるように制御しながら、前記直流電力を交流電力に
    変換して、負荷あるいは既存の商用電力系統に供給する
    インバータ装置において、 前記太陽電池からインバータに入力される直流入力電圧
    に基づいて前記制御量の変化量を決定する制御手段を有
    し、 前記制御手段は、前記制御量の変化量を決定するための
    基準となる最大電力点電圧範囲を指定する手段と、 前記最大電力点電圧範囲の略中間の電圧と前記直流入力
    電圧との差に重みづけを施した値から前記制御量の変化
    量を最大電力点近傍に向かって変化させて設定する制御
    量設定手段と、を備えてなることを特徴とするインバー
    タ装置。
  4. 【請求項4】 PWM変調制御における制御量を変化さ
    せることにより、太陽電池から取り出す直流電力が最大
    となるように制御しながら、前記直流電力を 交流電力に
    変換して、負荷あるいは既存の商用電力系統に供給する
    インバータ装置において、 前記太陽電池からインバータに入力される直流入力電圧
    に基づいて前記制御量の変化量を決定する制御手段を有
    し、 前記制御手段は、前記制御量の変化量を決定するための
    基準となる最大電力点電圧範囲を指定する手段と、 前記直流入力電圧と前記最大電力点電圧範囲とを比較す
    る手段と、 前記直流入力電圧が前記最大電力点電圧範囲内にある場
    合には前記制御量の変化量を小さく設定し、前記直流入
    力電圧が前記最大電力点電圧範囲外にある場合には前記
    最大電力点電圧範囲の略中間の電圧と前記直流入力電圧
    との差に重みづけを施した値から前記制御量の変化量を
    大きく設定する制御量設定手段と、を備えてなることを
    特徴とするインバータ装置。
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