JPH09118110A - 自動車用タイヤ - Google Patents
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- JPH09118110A JPH09118110A JP8184849A JP18484996A JPH09118110A JP H09118110 A JPH09118110 A JP H09118110A JP 8184849 A JP8184849 A JP 8184849A JP 18484996 A JP18484996 A JP 18484996A JP H09118110 A JPH09118110 A JP H09118110A
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Abstract
てさえも優れた性能を発揮するように設計された、自動
車用タイヤを提供すること。 【解決手段】 二つの連続的な周方向リブ8の間に介在
された大きな中央通路2と、該中央通路2に関して対称
状の対向位置に形成された一対の大きい周溝4とが設け
られたトレッド・パターンを備えるタイヤが記載されて
いる。また、対称に収斂する傾斜した伸長部を有する横
断溝3も形成されており、該傾斜伸長部の軸方向傾斜角
度は中央通路2に向けて増大する。長手方向溝4の各々
は、該溝に対して破線経路を付与する一連の斜め部分4
aから成っており、溝3、4との境界を設定する各ラン
ド部分又はブロック5、6は、周方向に隣接するブロッ
クの反対側角部5b、6bに関して対応する周溝4の内
方に突出する角部5a、6aを備えている。
Description
イヤに関する。
び雨の路面、更に、雪道においてさえも優れた性能を発
揮するように設計された、自動車で使用されるタイヤに
特に適した、当該タイヤのトレッド・パターンに関す
る。
ようとする異なる型式の路面、即ち、乾いた路面又は雨
の路面のみならず、雪道にて、タイヤが示さなければな
らない挙動に関して具体的に要求される異なる条件を満
足するように、パターン及びトレッド・バンドのブレン
ドは、効果的であるように研究しなければならない。
のため、これまで製造されたタイヤは、通常、異なる条
件間にて妥協的な解決策を採用し、何れの場合でも、こ
れらのタイヤは、乾いた路面、雨の路面、又は雪道であ
るかどうかを問わずに、所定の型式の路面にて使用する
ために特に設計されたタイヤにより実現される性能レベ
ルに達することはできない。
た、タイヤが目的とする用途を除いて、良好なタイヤ
は、特に、方向制御及びトラクションの性能、並びに耐
摩耗性の点にて優れた特性を備えなければならない。
容とする方向制御の特性について、長手方向溝が存在す
ることは有利に作用するが、加速時及びブレーキ時の接
線力を伝達するタイヤの性能を内容とするトラクション
性能の特性は、走行方向に対して交差する方向に溝を配
置することにより向上する。トラクション性能に対する
こうした横断溝の効果は、溝の方向がタイヤの軸線に対
して平行な方向に接近するに伴って増大し、このため、
通常、かかる溝の角度は、45°乃至90°の範囲で選
択される。
を走行することを特に目的とするタイヤに関して、長手
方向溝及び横断溝の双方の数及び幅は、耐摩耗性、走行
時の無騒音性、及びタイヤの平滑さを改善し得る傾向が
あることに留意すべきである。
溝の幅はより広いことが望ましく、特に、周溝の場合に
そうであり、この周溝の作用は、タイヤの接地領域に溜
まった水を排出して、周知の危険なアクアプレーン現象
が生ずるのを回避することである。
い上げた雪を便宜に保持するために非常に多数のカット
部分、又は狭小な溝が必要とされる。その理由は、周知
であるように、雪対雪の摩擦係数は、ゴム対雪の摩擦係
数よりも大きいからである。
いた路面、雨の路面及び雪道を走行するときに発生す
る、上記の全ての条件を同時に満足し得る汎用タイヤを
製造しようとするとき、多くの問題点が生ずることが理
解される。
乾いた路面上の走行条件と雪道の走行条件とでは対照的
である。乾いた路面上の走行条件は、耐摩耗性を増し、
また、タイヤの無騒音性を向上させるべくトレッド・パ
ターンのランド部分を増大させるように縮小寸法の溝を
好むのに対し、雪道の走行条件の場合、幅の広い溝であ
ると、トレッド・パターンの自己洗浄性を向上させるこ
とにより、タイヤの挙動特性、特に、トラクションの性
能及び路面保持力が制限される。
カット部分が要求されることは、乾いた路面における走
行条件と対照的であり、これは、カット部分の数が余り
にも多いと、ランド部分、又はブロック部分が一層、変
形し易くし(その結果、騒音が増し、また、摩耗が増
す)、また、走行時の安定性及び円滑さが低下するから
である。
は、雨の路面に対する路面保持力が程々であり、何れの
場合でも、雨の路面を走行するために特に研究された近
代のタイヤよりも小さく、また、雪道におけるトラクシ
ョン性能が程々であるが、冬季用に特に研究されたタイ
ヤで実現されるものよりは小さく、また、耐摩耗性も許
容し得る程度で且つ乾いた路面に対する路面保持力も十
分であるが、市販されている最良の「夏季用タイヤ」と
同一レベルに達することはできない。
ドに溝付きの複合パターンを形成し、また、雨の路面に
おける走行状態にてタイヤの接地領域から水を排出し得
るように幅の広い中央通路を備え、また、乾いた路面に
おけるトラクションを確保し得るようにした横断溝、乾
いた路面及び雨の路面の双方にて十分な方向制御性を確
保する長手方向溝を備え、また、周方向に斜めに方向決
めした一連の部分をの態にて上記の長手方向溝を形成す
ることにより、乾いた路面、雨の路面、又は雪道におい
て優れた挙動特性が実現され、その品質は、全ての公知
の汎用タイヤの性能を著しく上廻るものであり、また、
上述の各用途用として特に研究された殆どの近代のタイ
ヤと略同一レベルの性能が得られる。
トレッド・パターンを有する、自動車用タイヤであっ
て、タイヤの赤道面「X」に関する中心位置にて周方向
に伸長する中央通路と、該中央通路に関して側方向の対
向位置に配置された、周方向に分布した二系統の横断溝
であって、周方向通路自体に向けて対称状に収斂する、
略傾斜した伸長部を有する該二系統の横断溝と、該中央
溝から対称状に離間された、少なくとも二つの周溝であ
って、横断溝と共に、二列の中央ブロックとの境界を設
定する該周溝とを備え、該中央ブロックは、中央通路に
関して対称状に横に並んだ位置にて伸長し、また、溝付
きの複合トレッド・パターンの両側縁部に隣接して伸長
する二列のショルダ・ブロックとを備え、上記周溝の各
々は、周方向に関して斜めに方向決めされた一連の平行
な部分により規定されて、溝自体に対して、破断線の経
路を提供し、また、各部分は、中央ブロック及びショル
ダ・ブロックの相互に対向した周縁部との境界を設定
し、このため、上記中央ブロック及びショルダ・ブロッ
クの各々は、周方向に隣接するブロックの対向する角部
に関して周溝の内方に突出する角部を有している。
路に関して鏡像関係にて収斂し、その方向は、上記の横
断溝の収斂方向に一致する一方向であり、周方向に関し
て2°乃至5°の範囲の傾斜角度を形成する。
・パターンの全幅の3%乃至5%の幅、6乃至10mm
の範囲の厚さを有し、上記の中央通路は、3°乃至12
°の範囲内の角度に従って複合トレッド・パターンの外
面に向けて拡がる二つのサイドウェールとの境界を設定
している。
その曲率半径が2乃至5mmの範囲にある円弧により中
央通路の底部及び上記の複合パターンの外面に接続され
ている。
伸長部に対して垂直に測定したときの幅が5乃至10m
mの範囲にあることが好ましい。該横断溝は、中央通路
に向けて増大する傾斜角度、及び減少する幅を有してい
る。
ましくは、2°乃至8°の範囲にある所定の軸方向傾斜
角度に従ってショルダ・ブロックにて伸長する第一の部
分と、好ましくは、15°乃至45°にて、第一の部分
の傾斜角度よりも大きい軸方向傾斜角度に従って、中央
ブロックにて伸長する第二のブロックとを備えている。
第一の部分に続いて、対応する周溝内に開口する中間部
分が設けられており、該中間部分は、上記第一の部分及
び第二の部分の軸方向傾斜角度の範囲に含まれる角度の
軸方向傾斜角度を有する。
ルダ・ブロックは、横断溝に対して反対方向に傾斜した
横断薄層を有する第一の薄層形態のカット部分を備えて
いる。
のカット部分の各々は、互いに関して周方向にずらした
位置に配置された二つの横断薄層のから成っており、該
二つの横断薄層は、上記横断溝の一方を完全に横断す
る、周方向の接続カット部分により相互に接続されてい
る。
ット部分とのそれぞれの交差箇所を越えて僅かに突出す
るようにする。
クの第一の薄層カット部分と同一の形状をした薄層補助
カット部分を有し、該補助カット部分は、上記ショルダ
・カット部分に関して周方向にずらした位置に配置され
ている。
記中央通路は、連続的な二つの周方向リブの間に介在さ
れており、該連続的な周方向リブは、2mm乃至中央通
路の幅の2/3に等しい寸法の範囲の幅寸法としたそれ
ぞれの周方向境界中空部により中央ブロックから分離さ
れている。
の量のシリコン系充填材から成るブレンドで出来たトレ
ッド・バンドに形成されたトレッド・パターンに関する
ものであり、この場合、溝付き複合トレッド・パターン
の少なくとも一部の幾何学的パラメータの値は、選択さ
れるシリコン系充填材の量により決まる。
ら、この充填材は、ゴム100部分に対して重量比で1
5部分以上の量にて選択することが有用であり、好まし
くは、75部分以下とし、より好ましくは、15乃至5
0部分の範囲とし、最も好ましくは、15乃至25部分
の範囲に制限すべきことが確認されている。
点は、本発明による溝付きの汎用トレッドが付与され
た、自動車用タイヤの好適な実施例に関する非限定的な
詳細な説明からより明らかになるであろうし、これは、
添付図面に関して非限定的な一例として以下に記載す
る。
付きの自動車用タイヤの汎用型のトレッド・パターンが
全体として参照符号1で図示されている。
25部分の範囲に含まれる量にてシリコン系材料の強化
充填物を含むエラストマー材料のブレンドで出来たもの
であることが好ましいトレッド・バンドが、タイヤの赤
道面に対して中心位置にて周方向に伸長する中央通路2
を備えており、該タイヤの赤道面は、図1にて軸線
「X」で表示してあり、また、この中央通路の深さ
「H」は、6乃至10mm、好ましくは8mmである。
通路2は、6°乃至12°、好ましくは16°の角度
「α」に従って、複合トレッド・パターン1の外面
「S」に向けて拡がる二つの側壁2aとの境界を設定し
ている。これらの側壁2aは、それぞれ円「R1」、
「R2」の内側円弧及び外側円弧により通路の底部2b
及び外面「S」に接続されており、これらの円弧の曲率
半径は、2乃至5mmの範囲にある。
円弧の半径「R1」の値は、2.7mmとする一方、外
側円弧の曲率半径「R2」は、4mmに等しくする。
面「S」を有する突起の側壁「2a」の交差部分との境
界を設定しており、この幅は、複合トレッド・パターン
の全幅「L」の3%乃至5%であることが好ましい。一
例として、複合トレッド・パターンの全幅「L」が19
5mmである寸法175/70R13のタイヤに適応し
得るようにしたトレッド・パターンの場合、この中央通
路の幅「1」は、7mmに等しいことが好ましい。
2に関して横方向に対向する位置にて周方向に配分され
た二系統の横断溝3と、25mm乃至40mm、好まし
くは30mmに等しい距離「d」だけ、中央通路2の中
心線(赤道面「X」)から対称に離間された少なくとも
二つの周溝4とを更に備えている。
と等しい幅であり、複合トレッド・パターンの表面
「S」の上で二列の長斜方形の中央ブロック5を画成す
ることが好ましく、該中央ブロックは、中央通路2に関
して対称状に横に並んだ位置にて伸長し、また、複合ト
レッド・パターンの対向した側縁部7に沿って伸長す
る、同様に略長斜方形状の列のショルダ・ブロック6を
備えている。
断溝3よりも幅の狭い周方向の連続的な外側境界中空部
9により側縁部7から分離されている。
された横断溝3は、周方向通路自体に向けて対称に収斂
する略傾斜した伸長部を備えることが望ましく、その収
斂角度が上記通路に向けて拡がるようにする。
は、所定の軸方向傾斜角度「β1」に従ってショルダ・
ブロック6にて伸長する第一の部分3aと、該第一の部
分3aの軸方向傾斜角度よりも大きい軸方向傾斜角度
「β2」で中央ブロック5にて伸長する第二の部分3b
とを備えている。
関して、タイヤの軸線に対して平行である、即ち、赤道
面「X」に対して垂直な軌道「Y」に対して、上記部分
により形成された角度「β1」は、2°乃至8°の範囲
とし、好ましくは4°30′とする。一方、第二の部分
4bの軸方向傾斜角度は、15°乃至45°の範囲、好
ましくは25°とする。
は、対応する周溝4内に開口する中間部分3cが形成さ
れ、該中間部分3cの軸方向傾斜角度は、第一の部分3
aの軸方向傾斜角度「β1」及び第二の部分3bの軸方
向傾斜角度「β2」の範囲に含まれる値とする。
開口する前に、一対の連続的な周方向リブ8により中断
され、該周方向リブ8は、それぞれの両側部にて中央通
路との境界を設定し、また、外側円の円弧「R2」の作
用により円形の外形を有するようにすると有利である。
かかる周方向リブ8は、2mm乃至中央通路2の幅の2
/3の範囲、好ましくは2乃至3mmの深さの「h」
(図2)、及び1.5乃至2.5mm、好ましくは1.
8mmの幅のそれぞれの中間境界部の周方向中空部8a
により、中央ブロック5から分離されることが好まし
い。
の各々は、溝自体に対して破断線経路を提供し得るよう
に周方向に関して斜めに方向決めされた一連の平行部分
4aにより画成されている。
々は、中央ブロック5の一つ及びショルダ・ブロック6
の一つのそれぞれ対向した周縁部との境界を設定してお
り、各中央ブロック5及びショルダ・ブロック6は、周
方向に隣接するブロック5、6の対向した角部5b及び
6bに関して周溝4の内方に突出する角部5a、6aを
備えている。
方向と同一方向に向けて中央通路2に対して鏡像関係で
収斂するようにし、ブロック5、6の突出部分がそれぞ
れの角部5a、6aにて鋭角な角度で画成されるように
することが有利である。
傾斜部分4aの各々は、タイヤの周方向に対して、2°
乃至5°好ましくは3°の傾斜角度「σ」を形成する。
向に対して直角に測定したときの各周溝4の幅「W」
は、5乃至10mmの範囲にあり、好ましくは7mmに
等しくする。
ク6は、第一の薄層カット部分10を備えており、その
カット部分の各々は、通常「薄層」又は「フィン」と呼
ばれる一連のカット部分10a、10bで形成される。
そのカット部分の深さは、長手方向溝4及び横断溝3の
深さよりも約1mmだけ浅い。より具体的には、薄層カ
ット部分10の各々は、互いに対して平行で且つ周方向
に離間された内側横断薄層10a及び外側横断薄層10
bを備えており、これらの薄層は、タイヤの周方向に対
して平行に伸長する、厚さ約1mmの周方向カット部分
10cにより相互に接続されている。
ト部分10cの各々は、好ましくは第一の部分3aと中
間部分3cとの通過点にて横断溝3の一つを横断し、薄
層カット部分10の各々が二つの連続的なブロック6の
上方を亙って伸長するようにしてある。
該横断溝の第一の部分3aにより形成された角度「β
1」に近似し又は等しい値の角度「σ」に従って、横断
溝3と反対方向に向けて軸方向Yに関して傾斜している
ようにすることが有利である。
ト部分10cとの交差点を越えて僅かに突出するように
もされている。
bは、薄層自体の伸長方向に配置された端部分10dを
備えており、該端部分は、外側境界中空部9を横断す
る。この端部分10dの長さは、7mm乃至10mmの
範囲、好ましくは8mmとし、また、幅1.5乃至2.
5mm、好ましくは2mmとする。
れる。これらのカット部分は、中央ブロック5に形成さ
れて、第一の薄層カット部分10と同一の形状をしてい
る。より詳細に説明すると、薄層カット部分11の各々
は、上記角度「σ」に従って方向決めされ且つ周方向の
接続カット部分11cにより相互に接続された内側横断
薄層11a及び外側横断薄層11bを備えており、該接
続カット部分は、対応する横断溝3の第二の部分3bを
貫通して伸長している。
は、中央通路2から離れるに従ってその幅が増大する。
より具体的には、第一の部分3bにおける横断溝3の幅
「V1」は、3mm乃至8mmの範囲とされ、また、該
幅は中央通路2から離れるに伴って、最小値3mmから
最大値8mmに変化するようにされている。一方、横断
溝3の第一の部分3a及び中間部分3cにおける検出可
能な幅「V2」は、4mm乃至8mmの範囲であり、少
なくとも一定であるが、中央通路2から離れる方向に伴
って、増大するようにすることが好ましい。
溝4が存在することにより、複合トレッド・パターン1
は、排水性能が増し、このため、アクアプレーン現象に
対する抵抗性に優れることが理解できる。
突出することに起因する不利な効果、即ち、タイヤの接
地面積からの排水性能に悪影響を与えることは、次のよ
うにして解消される。即ち、連続的なリブ8の間に境界
を成す中央通路2には、側部出口が全くなく、このた
め、接地面積の中央領域に集まった全ての水が高圧によ
り通路自体に沿って押し出されるから、水を迅速に排出
することができるということで、その不利な効果が効果
的に補われるようにされている。一方、タイヤ・ショル
ダに集まった水は、横断溝3が軸方向への角度に変化が
つけられていること、及び横断溝が中央通路2に向けて
鏡像関係に収斂するように配置されていることで排出さ
れる。
されるシリコン系充填材料は、特に雨の路面においてタ
イヤの接地力を向上させるのに役立つ。更に、トレッド
・パターンのエッジ部分7に近い軸方向に接近する横断
溝3の方向は、あらゆる種類の路面におけるトラクショ
ン性能を向上させるのに役立ち、そのトラクション性能
は、長手方向溝4を形成する斜め部分4aを含むことに
より更に向上する。実際には、周溝4の内方に突出する
ブロック5、6の角部5a、6aは、乾いた路面、雨の
路面又は雪道の何れにおいても効率的なグリップ力を付
与する一連の歯と同様に挙動する。雪道を走行する場
合、突出する角部5a、6aは、雪を効果的に掴み、こ
れにより、こうした状態下においてもトラクション性能
及びアドヒージョンを向上させる。
・バンドを形成するブレンド中に強化充填材料としての
シリコン系材料が存在することで更に増大する。
して、シリコン系材料を所定の量で使用することは、そ
れ自体、雨の路面及び雪道においてブレンドのグリップ
特性を増大させる効果があり、このため、本発明のパタ
ーンの幾何学的特徴と有利に一体化され、不利益な点を
補い且つかかる特徴に伴う有利な点を更に顕著なものと
する。より具体的には、トレッド・パターンにおける溝
及びカット部分の形状、幅、厚さ及び傾斜角度を含む特
徴の少なくとも一つが、ブレンド中に含まれるシリコン
系材料の量に対応して、上述の可変の範囲内で規定さ
れ、パターンの幾何学的特徴と、ブレンドの物理的特徴
との協働的効果を最大にし、所定の結果を達成すること
を可能にする。
に関して、特定の幅、又はある溝の方向に伴う不利な作
用は、適当な量のシリコン系充填物を加えることにより
有利に補うことが可能である。常に、ゴム100部分当
たり重量比で15部分以上であるこの量は、75部分以
下であることが好ましく、より好ましくは、15乃至5
0部分の範囲とし、また、15乃至25部分に制限する
ことが最も好ましい。
USSA)から「ウルトラシル(ULTRASIL)V
N3」という商品名で市販されているシリコン系材料を
使用することが有効であることが確認されている。
な型式のトレッド・パターンがタイヤに付与される。こ
の場合、好ましい回転方向は、図1に矢印「F」で表示
したものであり、横断溝3をその軸方向内端から開始し
て、タイヤの接地領域に導入する。横断溝3の角度と反
対方向に従って方向決めされた横断薄層10a、10
b、11a、11bを含む薄層カット部分10、11が
存在することにより、ブレーキ作動中の場合でも路面を
良好にグリップすることが確実となり、このとき、接線
方向力は、回転方向「F」が割り当てられるトルクによ
り通常、付与される場合と反対方向に作用する。
付きのトレッド・・パターンが付与された原型タイヤに
ついて行った試験と市販のその他のタイヤの各種の比較
結果が表示してある。
を参照すると、符号1、2、3、4で表示した横欄は、
それぞれ次のタイヤ型式で得られた試験結果を表示す
る。
を目的とするピレリー・タイヤ「P2000」 横欄2=特に、雨の路面で使用することを示唆された、
中央通路を備える公知のタイヤ 横欄3=「エナジー(Energy)」、即ち、「低回
転抵抗力型」として、特に製造された公知のタイヤ 横欄4=ピレリー・タイヤ・P2000のカーカスに対
応するカーカスと、シリコン系充填物20%を含むトレ
ッドと、本発明に従って形成された複合トレッド・パタ
ーンとを有する原型タイヤ 全ての試験において、タイヤの寸法は、175/65R
14とした。
に対して行った、乾いた路面の軌道で行った運転試験の
結果が示してある。
それぞれ次の特性に関して個々のタイヤから得られた値
を示す。 A=直進時の方向安定性 B=ステアリング剛さ C=ステアリングに対する応答の迅速性 D=ステアリングに対する漸進的応答速度 E=カーブにおける方向安定性 F=カーブに入る迅速性 G=横断方向弾性 H=乗り心地
に検討された異なる特徴に関する判断の結果を示す、即
ち、点数が高い程、性能がよい。
レッド・パターンを有するタイヤの乾いた路面における
走行時の挙動は、同一のカーカス構造体を有するタイヤ
(ピレリー「P2000」)の挙動と略等しく、この場
合、複合トレッド・パターンは、その結果を横欄1に掲
げた、乾いた路面で走行する場合に特に研究されたもの
であることが分かる。乾いた路面における性能を向上さ
せることを目的とした横欄2に掲げたタイヤは、乾いた
路面での試験では極めて低い挙動特性であることが認識
される。
表において、縦の欄A、B、Cは、それぞれ次のものを
示す。 A=制御性能 B=アクアプレーン現象に対する応答性 C=トラクション性能
で、試験を行ったその他の全てのタイヤの点数よりも高
い平均値を示すことが理解できる。雨の路面で使用する
ために特に研究された横欄2に掲げたタイヤのみがアク
アプレーン現象に関して特により優れた挙動を示した。
レーン状態下での挙動に関して試験したタイヤの性能を
示す。
たカーブにおける走行速度に対応して、y軸には、m/
s2の単位で横方向加速度が示してある。
れぞれ掲げたタイヤにより得られた曲線が符号1、2、
3、4で示してある。
レッド・パターンが付与されたタイヤは、試験したその
他の3種類のタイヤよりも優れた挙動を示すことが明ら
かであり、特に、比較的高速度のときに優れるが、これ
は、横方向加速度が大きいこと、及び、完全な「アクア
プレーン」、即ち許容可能な横方向加速度が零となる前
に高速度となるからである。
をチェックする試験において各種のタイヤにより得られ
た点数が示してある。
それぞれ次のタイヤを示す。 横欄1=特に、水の路面で使用することを目的とする、
表3、4の横欄2に掲げた公知のタイヤ 横欄2=いわゆる、「オールシーズン」用として特に設
計された公知のタイヤ 横欄3=特に、乾いた路面を走行するために設計された
ピレリー・タイヤ「P2000」 横欄4=20%のシリコン系充填物を含むトレッドと、
本発明により形成された溝付き複合パターンとを備え
る、タイヤ「P2000」と同一のカーカスを有する原
型タイヤ
挙動特性に関する点数を示す。 A=ピックアップ状態(始動摩擦)におけるトラクショ
ン性能 B=走行状態(動的摩擦)におけるトラクション性能 C=直進時の方向安定性 D=カーブにおける側面路面保持力 E=グリップ状態におけるブレーキ(非ロック車輪、A
BS作用可能) F=スキッド状態におけるブレーキ(ロック状態車輪、
ABS不作動) G=ピックアップ時の運転馬力
ドが付与されたタイヤは、検討した全ての項目の点にお
いて、雪道における優れた走行挙動を示すことが明確に
理解される。これは、水の路面及び乾いた路面につい
て、横欄1、3にそれぞれ掲げたタイヤの値よりも明確
に優れるのみならず、驚くべきことに、「オールシーズ
ン」型として特に設計されたタイヤ、従って、冬季に使
用可能なタイヤとして横欄2に掲げたタイヤよりも優れ
た値である。
では少なくとも一つのタイヤ挙動に関しては不利益であ
る(その理由は、一つの特別な挙動に対してのみ有利で
あるからである)異なる設計上の特性を複合トレッド・
パターンに組み込むことが可能であることが明らかであ
る。協働可能な組み合わせは、全体として有利な効果だ
けが得られるようにし、即ち、路面における任意の挙動
特性を考慮に入れて、公知のタイヤにおける値に等し
く、又はそれ以上の特性が得られるようにする。
変更が具体化可能であり、これらは全て、特許請求の範
囲に包含されるものである。
周方向伸長部における原型タイヤに関して特定したもの
であり、その伸長部において、異なる4つのブロック配
置ピッチが交互に付与され(ブロック配置ピッチは、ブ
ロック、及び該ブロックに隣接する溝の周方向伸長部に
より表示してある)、また、これらは、互いに組み合わ
さってトレッドの所定の「ピッチ順序」を規定する。
パターンにおいて、2乃至4の範囲で変更可能である、
予想されるピッチ数に対応して、溝寸法を上述の値から
変更することがが可能である。
平面図である。
路から見たときの拡大部分横断面図である。
付与されたタイヤについて行った乾いた路面を走行する
ときの比較試験の結果とその他の公知のタイヤの結果と
を比較する表である。
タイヤについて行った雨の路面における挙動試験とその
他の公知のタイヤの結果とを比較する表である。
るようにした比較試験の結果のグラフである。
較挙動試験とその他の公知のタイヤの結果とを比較する
表である。
部分 3b 横断溝の第二の部分 3c 横断溝の中間部
分 4 周溝 4a 周溝の平行部分 5 中央ブロック 5a、5b 中央ブロ
ックの角部 6 ショルダ・ブロック 6a、6b ショルダ
・ブロックの角部 7 側縁部 8 周方向リブ 8a 周方向内側中空中空部 9 外側境界中空部 10、11 薄層カット部分
Claims (25)
- 【請求項1】 汎用型タイヤの複合パターンを有する溝
突きトレッド・バンドが設けられた自動車用タイヤにし
て、該パターンが、 タイヤの赤道面(「X」)に関する中央位置にて周方向
に伸長する中央通路(2)と、 該中央通路(2)に関して側方向の対向位置に配置され
た、周方向に分布した二系統の横断溝(3)であって、
周方向通路自体に向けて対称状に収斂する、略傾斜した
伸長部を有する前記二系統の横断溝と、 該中央通路(2)から対称状に離間された、少なくとも
二つの周溝(4)であって、前記横断溝(3)と共に、
中央通路(2)に関して対称状に横に並んだ位置にて伸
長する二列の中央ブロック(5)と、該中央ブロック
(5)が、溝付きの複合トレッド・パターンの両側縁部
(7)に隣接して伸長する二列のショルダ・ブロック
(6)との境界を設定する前記周溝(4)とを備え、 前記周溝(4)の各々が、溝付き複合トレッド・パター
ン(1)の周方向に関して斜めに方向決めされた一連の
平行な部分(4a)により規定されて、溝自体に対し
て、破断線の経路を提供し、前記部分の各々が、中央ブ
ロック(5)及びショルダ・ブロック(6)の相互に対
向した周縁部との境界を設定し、このため、前記中央ブ
ロック(5)及びショルダ・ブロック(6)の各々が、
周方向に隣接するブロック(2)の対向する角部(5
b、6b)に関して周溝(4)の内方に突出する角部
(5a、6a)を有するようにしたことを特徴とする自
動車用タイヤ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 二つの周溝(4)の斜めの部分(4a)が中央通路
(2)に向けて鏡像関係にて収斂し、その方向が、前記
の横断溝(3)の収斂方向と同一方向であることを特徴
とする自動車用タイヤ。 - 【請求項3】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記周溝(4)の斜め部分(4a)の各々が、周方向に
関して2°乃至5°の範囲の傾斜角度を形成することを
特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項4】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記周溝(4)の幅(「W」)が、前記斜め部分(4
a)の長手方向への伸長部に対して垂直に測定したと
き、5乃至10mmの範囲にあることを特徴とする自動
車用タイヤ。 - 【請求項5】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記中央通路(2)の幅(「1」)が、溝付き複合トレ
ッド・パターン(1)の全幅(「L」)の3%乃至5%
の範囲にあることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項6】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記中央通路(2)の深さ(「H」)が、6乃至10m
mの範囲にあることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項7】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記中央通路(2)が、6°乃至24°の角度
(「α」)に従って、複合トレッド・パターンの外面
(「S」)に向けて拡がる二つの側壁(2a)により境
界を設定されていることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項8】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記側壁(2a)が、曲率半径が2mm乃至5mmの円
の円弧(「R1」、「R2」)により、前記複合トレッ
ド・パターンの中央通路底部(2b)及び外面
(「S」)に接続されることを特徴とする自動車用タイ
ヤ。 - 【請求項9】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記横断溝(3)が前記中央通路(2)に向けて増大す
る軸方向傾斜角度を有することを特徴とする自動車用タ
イヤ。 - 【請求項10】 請求項9に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記横断溝(3)の各々が、所定の軸方向傾斜角度
(「β1」)に従ってショルダ・ブロック(6)にて伸
長する第一の部分(3a)と、該第一の部分(3a)の
軸方向傾斜角度(「β1」)よりも大きい軸方向傾斜角
度(「β2」)に従って中央ブロック(5)にて伸長す
る第二の部分(3b)とを備えることを特徴とする自動
車用タイヤ。 - 【請求項11】 請求項9に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記横断溝(3)の幅が、前記中央通路(2)から離れ
るに伴って増大することを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項12】 請求項10に記載の自動車用タイヤに
して、 前記第一の部分(3a)の軸方向傾斜角度(「β1」)
が2°乃至8°の範囲にあることを特徴とする自動車用
タイヤ。 - 【請求項13】 請求項10に記載の自動車用タイヤに
して、 前記第二の部分(3b)の軸方向傾斜角度(「β2」)
が15°乃至40°の範囲にあることを特徴とする自動
車用タイヤ。 - 【請求項14】 請求項10に記載の自動車用タイヤに
して、 各横断溝(3)の前記第一の部分(3a)の後には、対
応する周溝(4)内に開口する中間部分(3c)が形成
され、該中間部分(3c)が、前記第一の部分(3a)
の軸方向傾斜角度(「β1」)及び前記第二の部分(3
b)の軸方向傾斜角度(「β2」)の範囲に含まれる値
の軸方向傾斜角度を有することを特徴とする自動車用タ
イヤ。 - 【請求項15】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記ショルダ・ブロックが、前記横断溝(3)と反対方
向に傾斜した第一の横断薄層(10a、10b)を備え
ることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項16】 請求項15に記載の自動車用タイヤに
して、 前記第一の薄層カット部分(10)の各々が、互いに対
して周方向にずらして配置された二つの横断薄層(10
a、10b)から成り、 当該薄層が、周方向に伸長する、薄層接続カット部分
(10c)により相互に接続されることを特徴とする自
動車用タイヤ。 - 【請求項17】 請求項16に記載の自動車用タイヤに
して、 前記第一の薄層(10)の各々の周方向薄層カット部分
(10c)が、横断溝(3)の一つを完全に横断するこ
とを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項18】 請求項16に記載の自動車用タイヤに
して、 前記横断薄層(10a、10b)が、前記ショルダ・ブ
ロック(6)にて前記横断溝(3)により提供される傾
斜角度と反対方向に向けて軸方向に関して方向決めされ
ることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項19】 請求項16に記載の自動車用タイヤに
して、 前記横断薄層(10a、10b)が、周カット部分(1
0c)とのそれぞれの交差点を越えて僅かに突出するよ
うにしたことを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項20】 請求項15に記載の自動車用タイヤに
して、 前記中央ブロック(5)が、前記ショルダ・ブロック
(6)の第一の薄層(10)と同一形状の第二の薄層
(11)を備えることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項21】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記中央通路(2)が、前記連続的な二つの周方向リブ
(8)の間に介在されることを特徴とする自動車用タイ
ヤ。 - 【請求項22】 請求項21に記載の自動車用タイヤに
して、 前記周方向リブ(8)が、それぞれの周方向内側境界中
空部(8a)により前記中央ブロック(5)から分離さ
れることを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項23】 請求項22に記載の自動車用タイヤに
して、 前記周方向内側境界中空部(8a)の幅が、2mm乃至
中央通路の幅の2/3の範囲にあることを特徴とする自
動車用タイヤ。 - 【請求項24】 請求項1に記載の自動車用タイヤにし
て、 前記トレッド・バンドが重量比でゴム100部分に対し
て15乃至25部分の範囲の量のシリコン系材料の強化
充填材を含むエラストマー材料のブレンドで出来ている
ことを特徴とする自動車用タイヤ。 - 【請求項25】 汎用型自動車用タイヤの複合パターン
を有する溝突きトレッド・バンドが設けられた自動車用
タイヤにして、 前記トレッド・バンドが、シリコン系強化材料の充填材
を重量比で(ゴム100部分に対して)少なくとも15
部分を含むブレンドで出来ており、 前記パターンが、 タイヤの赤道面(「X」)に関する中央位置にて周方向
に伸長する中央通路(2)と、 該中央通路(2)に関して側方向の対向位置に配置され
た、周方向に分布した二系統の横断溝(3)であって、
前記周方向通路自体に向けて対称状に収斂する、略傾斜
した伸長部を有する前記二系統の横断溝と、 該中央通路(2)から対称状に離間された、少なくとも
二つの周溝(4)であって、横断溝(3)と共に、中央
通路(2)に関して対称状に横に並んだ位置にて伸長す
る二列の中央ブロック(5)と、溝付きの複合トレッド
・パターンの両側縁部(7)に隣接して伸長する二列の
ショルダ・ブロック(6)との境界を設定する前記周溝
(4)と、 前記周溝(4)の各々が、溝付き複合トレッド・パター
ン(1)の周方向に関して斜めに方向決めされた一連の
平行な部分(4a)により規定され、 前記複合パターンの溝及びカット部分の幅、深さ及び方
向を含む幾何学的特徴の少なくとも一つの形状及び寸法
が、前記ブレンド中に組み込まれるシリコン系充填材の
量に依存して設定されることを特徴とする自動車用タイ
ヤ。
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