JPH09114152A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート材を反転させる反転経路を装置本体の
内部に、しかもその他の従来から備えられている構成要
素と干渉しないように設けると共に、その反転経路にお
いて安定したシート材の搬送を行う。 【解決手段】 シート材の第２面に画像を形成するため
の反転経路Ｈ３１を給紙カセットＫ２（給紙手段）と装
置本体の内側部との間を通り、給紙カセットＫ２の下側
にかけて延長されるように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関す
るもので、特に両面に画像形成可能な装置のシート材の
反転経路に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より一般的に利用されているシート
材の両面に画像を形成することの可能な画像形成装置を
図９に示す。

【０００３】図９において、Ｓはシート材、Ｋ’は装置
本体下方の位置に着脱可能に構成された給紙手段として
の給紙カセットでシート材Ｓを載置している。１は給紙
カセットＫ’からシート材Ｓを給送するための給紙ロー
ラ、２はシート材Ｓの搬送経路に設けられた搬送ローラ
対、３はレジストローラ対であり、これらによりシート
材供給経路Ｈ１が構成されている。

【０００４】Ｇは画像形成部であり、この従来例におい
ては周知の電子写真方式により画像を形成するものであ
り、代表的な構成要素として感光ドラム４、転写ローラ
５、及び感光ドラム４の表面にレーザ光を照射して潜像
を形成するスキャナーユニット１５が記載されている。
また、１６は折返しミラー、６及び７は定着ローラ対で
ある。

【０００５】８，９，１０は画像形成部より下流のシー
ト材排出経路Ｈ２に適宜に設けられた搬送ローラ対であ
る。

【０００６】また、１４はシート材Ｓを反転する反転経
路Ｈ３に設けられ、正逆回転可能に構成された反転ロー
ラ対、１７は画像形成部Ｇから排出されたシート材Ｓの
搬送経路をシート材排出経路Ｈ２または反転経路Ｈ３の
いずれかに切り換える搬送方向切換手段である。

【０００７】反転経路Ｈ３に進入したシート材Ｓは表裏
が反転された後に再供給経路Ｈ４を搬送される。１１，
１２，１３はこの再供給経路Ｈ４に適宜に設けられた搬
送ローラ対である。

【０００８】次に、シート材Ｓの搬送動作について説明
する。給紙カセットＫ’から給紙ローラ１により給紙さ
れたシート材Ｓは、搬送ローラ対２でレジストローラ対
３まで搬送される。このレジストローラ対３により搬送
が一端停止され、感光ドラム４上に形成されるトナー像
とのタイミングを合わせて搬送され、シート材Ｓの所定
の位置に感光ドラム４上のトナー像が転写される。

【０００９】その後、シート材Ｓは定着ローラ対６，７
へと搬送されてここで画像の定着がおこなわれる。画像
の定着が終了したシート材Ｓは搬送ローラ対８により搬
送方向切換手段１７（以後フラッパーと記載する）部へ
と搬送される。

【００１０】シート材Ｓの両面に画像を形成する場合に
は、第１面の画像形成を終えたシート材Ｓは実線で示し
た姿勢のフラッパー１７によりシートガイド部材１９の
方向（反転経路Ｈ３）へ進む。シートガイド部材１９に
導かれたシート材Ｓは正逆回転可能な搬送ローラ対１４
によりスイッチバックして反転する。

【００１１】この時、シート材Ｓは反転経路Ｈ３をガイ
ドするシートガイド部材２１に沿って装置外部に一旦搬
送される。そして、スイッチバックしたシート材Ｓはシ
ートガイド部材２０の方向に搬送され、再供給経路Ｈ４
の搬送ローラ対１１，１２，１３を経て再び搬送ローラ
対２へと導かれる。

【００１２】搬送ローラ対２へと導かれたシート材Ｓは
再びレジストローラ対３に搬送され、画像形成部Ｇにお
いて上記した第１面と同様の要領で第２面に画像が形成
される。

【００１３】第２面に画像を形成したシート材Ｓ（片面
にのみ画像を形成する場合も同様である）は破線にて図
示される姿勢のフラッパー１７によりシートガイド部材
１８方向へと搬送され、搬送ローラ対８，９，１０によ
りシート材排出経路Ｈ２を搬送されて装置上部のシート
材積載トレイ２２上に排出される。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、シート材を反転させるために反転経
路Ｈ３でスイッチバックを行う際、シート材が装置外部
へと出てしまうために、次のような問題が発生してい
た。

【００１５】まず、シート材が装置外部に出た時にシー
ト材の搬送を妨げないように、本体の大きさ（設置面
積）以上の設置スペースが必要となる。また、過って反
転させるスペースに物を置いてしまった場合、装置外部
に出たシート材と接触してジャムを発生する可能性が高
く、シート材搬送の安定性に欠ける。

【００１６】また、装置外部に出たシート材の搬送を安
定させるために、装置に装着されるスイッチバック用の
専用トレイを設けた場合には、本体の大きさ以上の設置
スペースが必然的に必要となり、また、コストアップの
要因となってしまう。

【００１７】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、シート
材を反転させる反転経路を装置本体の内部に、しかもそ
の他の従来から備えられている構成要素と干渉しないよ
うに設けると共に、その反転経路において安定したシー
ト材の搬送を行い得る画像形成装置を提供することにあ
る。

【００１８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、シート材に画像を形成する画像形
成部と、この画像形成部をシート材搬送方向に挟む位置
に配設されたシート材供給経路及びシート材排出経路
と、前記シート材排出経路に接続しシート材を反転させ
るための反転経路と、この反転経路により反転されたシ
ート材を前記シート材供給経路に戻す再供給経路と、装
置本体の内部であって前記画像形成部よりも下方の位置
に着脱可能に配設された給紙手段とを備えた画像形成装
置において、前記反転経路は前記給紙手段と装置本体の
内側部との間を通り、前記給紙手段の下側にかけて延長
されるように設ける。

【００１９】但し、前記給紙手段は前記反転経路のシー
ト材の搬送幅方向に着脱可能な給紙カセットであること
も好適である。

【００２０】また、前記反転経路は前記給紙手段の下面
をシート材搬送時のガイド部材とすることも良い。

【００２１】さらに、前記給紙手段の下面に、シート材
の搬送方向に対して傾斜した角度のリブを備えることも
良い。

【００２２】従って、両面に画像を形成するために反転
されるシート材は、装置本体から出ることなく前記給紙
手段と装置本体の内側部との間を通り、前記給紙手段の
下側にかけて延長される反転経路を搬送される。

【００２３】また、給紙手段（または給紙カセット）の
下面をシート材搬送時のガイド部材とすることで、給紙
手段を装置本体からはずすことで反転経路を解放するこ
とができる。

【００２４】給紙手段の下面の傾斜した角度のリブは、
シート材の反転経路内部での張り付きを防止すると共
に、シート材が反転経路内に存在している状態で給紙手
段を装置本体からはずす場合にシート材を引っ掛けな
い。

【００２５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。

【００２６】（実施の形態１）図１は本発明の第１の実
施の形態に係わる画像形成装置としてレーザビームプリ
ンタ（以後ＬＢＰと記す）の断面構成を示す。このＬＢ
Ｐは従来技術の説明において図９により説明した画像形
成装置と基本的な構成は同じであり、画像形成部Ｇ、画
像形成部Ｇにシート材Ｓを供給するシート材供給経路Ｈ
１、画像が形成されたシート材を排出するシート材排出
経路Ｈ２、反転経路Ｈ３１、再供給経路Ｈ４、及びシー
ト材Ｓを載置した給紙手段としての給紙カセットＫ１，
Ｋ２とを備えている。また、給紙カセットＫ１，Ｋ２は
画像形成部Ｇよりも下方の位置に配設され、シート材の
搬送幅方向に着脱可能とされている。

【００２７】但し、本実施の形態に於て、給紙カセット
Ｋ２とスイッチバック時の反転経路Ｈ３１以外の構成は
上記図９で説明した従来例と同一のため、同一部材には
同一符号を付し、その説明を省略する。

【００２８】図１に於て、Ｋ２は給紙カセットで、Ｋ２
ａ，Ｋ２ｂの２ケ所のレール部によって装置本体にスラ
イド可能に取付けられている。また、２５，２６はそれ
ぞれＫ２ａ，Ｋ２ｂのレール部を支持する支持部材であ
る。

【００２９】反転経路Ｈ３１について説明をする。反転
経路Ｈ３１は本実施の形態では反転ローラ対１４から、
ＬＢＰ装置本体の内側部と給紙カセットＫ１，Ｋ２の間
を通過する垂直方向反転経路Ｈ３１ａとこの垂直方向反
転経路Ｈ３１ａに続き、給紙カセットＫ２の下側にかけ
て延長する水平方向反転経路Ｈ３１ｂから構成されてい
る。２３，２４は反転経路Ｈ１のシートガイド部材であ
り、シートガイド部材２４は給紙カセットＫ２の下面と
平行する部分まで延びておらず、給紙カセットＫ２の下
面がシート材のガイド部材として機能している。

【００３０】次に図２を用いて給紙カセットＫ２の裏面
を説明すると、Ｋ２ｃはシート材のガイド用に設けられ
たシート材搬送方向に伸びたリブのうちの１本で、Ｋ２
ｄはそれらのリブの間に、傾斜した角度のリブとしての
シート材搬送方向と略４５°の方向に伸びた斜めリブの
うちの１本である。

【００３１】上記の構成によるシート材の搬送動作につ
いて説明する。第２面に画像を形成する場合に、第１面
目の画像形成の終了したシート材Ｓは正逆転可能な反転
ローラ対１４によって、機外に出されることなく反転経
路Ｈ３１へと搬送され、シートガイド部材２３，２４の
間を進む。

【００３２】シート材Ｓの長さが短い場合には、シート
材Ｓの先端はシートガイド部材２３，２４の間で垂直方
向反転経路Ｈ３１ａにおいてスイッチバックする。

【００３３】しかし、シート材Ｓの長さが長い場合に
は、シート材Ｓの先端は垂直方向反転経路Ｈ３１ａだけ
ではスイッチバック出来ない。そこで、シート材Ｓの先
端は給紙カセットＫ２の下に存在する水平方向反転経路
Ｈ３１ｂまで達してスイッチバックを行う。

【００３４】この時、給紙カセットＫ２の下面には、シ
ートガイド用のリブＫ２ｃ，Ｋ２ｄが設けられ、シート
材Ｓの貼り付き等を防止している。スイッチバック後の
シート材Ｓはシートガイド部材２０の方向に沿って再供
給経路Ｈ４を搬送され、上記従来例と同様に第２面目の
画像形成が行なわれ排紙される。

【００３５】次に給紙カセットＫ２の下面に設けられた
シートガイド用のリブＫ２ｃ，Ｋ２ｄの作用について説
明する。

【００３６】シート材Ｓの貼り付けだけを防止する場合
は、搬送方向に伸びたリブだけで充分である。しかし本
実施の形態では、シート材Ｓが給紙カセットＫ２の下面
を搬送されている最中に図３に示すように給紙カセット
Ｋ２を脱着することが可能である。この場合、給紙カセ
ットＫ２がシート材Ｓの搬送方向に対して垂直方向（搬
送幅方向）に移動する。すると、シート材Ｓは相対的に
給紙カセットＫ２の下面に対して搬送幅方向に移動して
いることになる。

【００３７】したがって、シートガイド用のリブＫ２ｃ
だけでは搬送方向と直角なリブだけがあることになり、
シート材Ｓの端部が引っ掛かりジャムの要因になりやす
い。そこで本実施の形態１では搬送方向と略４５°の方
向に傾斜した斜めリブＫ２ｄを設けて、反転経路Ｈ３１
内にシート材Ｓが存在する場合でもそのシート材Ｓがジ
ャムすることなく給紙カセットＫ２の脱着を可能として
いる。

【００３８】次に斜めリブＫ２ｄの配置について図４を
用いて説明する。

【００３９】まず、通常の搬送だけを考えると、シート
材Ｓはスイッチバック時に最初矢印方向に搬送される。
この時、シート材Ｓの先端Ｓｒ，Ｓｌが斜めリブＫ２ｄ
に引っ掛からないようにするためには、それぞれ図４の
Ｋ２ｄｒ，Ｋ２ｄｌの配置になる。これは、図５に示す
ようにシート材Ｓの端部が曲がっていた場合に、斜めリ
ブＫ２ｄに沿ってシート材Ｓが進むと、端部が巻き込ま
れずに外側に起こされる。そこで、この配置をシート材
Ｓの先端Ｓｒ，Ｓｌそれぞれに適用した構成である。

【００４０】次にスイッチバック中に給紙カセットＫ２
の脱着を行なった場合について図６及び図７により説明
する。まず、スイッチバック中に給紙カセットＫ２を外
すと、シート材Ｓは先端Ｓｒを前に、先端Ｓｌを後にし
て給紙カセットＫ２の下面を進む形になる。したがって
この場合、斜めリブＫ２ｄに引っ掛かる可能性があるの
は、前になっている先端Ｓｒだけになる（図６）。そし
てこの時先端Ｓｒが通過するのは斜めリブＫ２ｄｒの下
だけで、その斜めリブＫ２ｄｒもシート材Ｓの先端Ｓｒ
に対して引っ掛からない位置関係になる。

【００４１】次に給紙カセットＫ２を装着する場合には
図７のように、シート材Ｓは先端Ｓｌを前に、先端Ｓｒ
を後にして給紙カセットＫ２の下面を進む形になる。こ
の場合、斜めリブＫ２ｄに引っ掛かる可能性があるの
は、前になっている先端Ｓｌだけになる。そしてこの時
は先端Ｓｌは斜めリブＫ２ｄｒ，Ｋ２ｄｌの両方の下を
通過する。そして、斜めリブＫ２ｄｒの下を通過する場
合にその位置関係は図５に示した位置関係とは逆にな
り、先端Ｓｌを巻き込んでしまう可能性が出てくる。そ
こで、その危険を避けるために本実施の形態では図２に
示すように斜めリブＫ２ｄは少ない本数の斜めリブＫ２
ｄｌだけとしている。

【００４２】従って、上記第１の実施の形態によると、
両面に画像形成を行うためのシート材のスイッチバック
時において、シート材ＳがＬＢＰの装置本体外に出ない
ので設置に必要な面積を増加させることもなく安定した
搬送を行える。

【００４３】また、スイッチバックのための反転経路の
シートガイド部材を給紙カセット下面で兼ねる事で、給
紙カセットを引き抜くことで反転経路が解放され、たと
え反転経路内部でシート材がジャムした場合でも容易に
対処することが可能であり、しかもシートガイド部材の
コストダウンを図れる。

【００４４】また、スイッチバック中の給紙カセット脱
着に関しても搬送方向に対して略４５°の斜めリブを設
けることでシート材の引っかかりが防止され、搬送の信
頼性を高めることが出来る。

【００４５】（実施の形態２）図８に本発明の第２の実
施の形態を示す。図８に於て、２７は反転経路Ｈ３１に
設けられたシートガイド部材でその他の構成は実施の形
態１と同様である。

【００４６】シートガイド部材２７は、給紙カセットＫ
２の下面部に平行な部分も反転経路Ｈ３１をカバーする
もので、給紙カセットＫ２の脱着には影響されずにシー
ト材Ｓの反転を行うことができる。

【００４７】しかしながら、反転経路Ｈ３１内部でジャ
ムが発生した場合等は反転経路Ｈ３１を解放する手段が
ないと非常に操作性が低下してしまうので、シートガイ
ド部材２３をＬＢＰの筐体の内側部と共通化させた開閉
部２８としている。

【００４８】

【発明の効果】本発明を適用した画像形成装置のシート
材の反転経路は従来から備えられている構成要素と干渉
することなく装置本体内に配設される。従ってシート材
Ｓが装置本体外に出ないので設置に必要な面積を増加さ
せることもなく、反転されるシート材の他部材との接触
も回避されて安定した搬送が行われる。

【００４９】また、スイッチバックのための反転経路の
シートガイド部材を給紙カセット下面で兼ねる事で、給
紙カセットを引き抜くことで反転経路が解放され、たと
え反転経路内部でシート材がジャムした場合でも容易に
対処することが可能であり、しかもシートガイド部材の
コストダウンを図れる。

【００５０】また、搬送方向に対して傾斜した角度のリ
ブを給紙カセット下面に設けることで給紙カセット脱着
時に反転経路のシート材の引っかかりを防止し、搬送の
信頼性を高めることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の第１の実施の形態に係わる画像
形成装置の概略構成図。

【図２】図２は本発明の第１の実施の形態に係わる給紙
カセットの斜視図。

【図３】図３は本発明の第１の実施の形態に係わる給紙
カセット脱着の図。

【図４】図４は本発明の第１の実施の形態に係わる給紙
カセットの説明図。

【図５】図５は本発明の第１の実施の形態に係わる給紙
カセットのリブとシート材の当接状態の説明図。

【図６】図６は本発明の第１の実施の形態に係わる給紙
カセット脱着時の説明図。

【図７】図７は本発明の第１の実施の形態に係わる給紙
カセット挿入時の説明図。

【図８】図８は本発明の第２の実施の形態に係わる画像
形成装置の概略構成図。

【図９】図９は従来の画像形成装置の概略構成図。

【符号の説明】

１ 給紙ローラ ２，８，９，１０，１１，１２，１３ 搬送ローラ対 ３ レジストローラ対 ４ 感光ドラム ５ 転写ローラ ６，７ 定着ローラ対 １４ 反転ローラ対 １５ スキャナーユニット １６ 折返しミラー １７ フラッパー（搬送方向切換手段） １８，１９，２０，２１，２３，２４，２７ シートガ
イド部材 ２２ シート材積載トレイ ２５，２６ 支持部材 Ｈ１ シート材供給経路 Ｈ２ シート材排出経路 Ｈ３，Ｈ３１ 反転経路 Ｈ３１ａ 垂直方向反転経路 Ｈ３１ｂ 水平方向反転経路 Ｈ４ 再供給経路 Ｓ シート材 Ｋ’，Ｋ１，Ｋ２ 給紙カセット（給紙手段）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート材に画像を形成する画像形成部
   と、 この画像形成部をシート材搬送方向に挟む位置に配設さ
   れたシート材供給経路及びシート材排出経路と、 前記シート材排出経路に接続しシート材を反転させるた
   めの反転経路と、 この反転経路により反転されたシート材を前記シート材
   供給経路に戻す再供給経路と、 装置本体の内部であって前記画像形成部よりも下方の位
   置に着脱可能に配設された給紙手段とを備えた画像形成
   装置において、 前記反転経路は前記給紙手段と装置本体の内側部との間
   を通り、前記給紙手段の下側にかけて延長されるように
   設けられたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記給紙手段は前記反転経路のシート材
   の搬送幅方向に着脱可能な給紙カセットであることを特
   徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 前記反転経路は前記給紙手段の下面をシ
   ート材搬送時のガイド部材とすることを特徴とする請求
   項１または２に記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】 前記給紙手段の下面に、シート材の搬送
   方向に対して傾斜した角度のリブを備えることを特徴と
   する請求項１，２または３に記載の画像形成装置。