JPH09113368A - 位相シフト量検出装置 - Google Patents

位相シフト量検出装置

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JPH09113368A
JPH09113368A JP29200795A JP29200795A JPH09113368A JP H09113368 A JPH09113368 A JP H09113368A JP 29200795 A JP29200795 A JP 29200795A JP 29200795 A JP29200795 A JP 29200795A JP H09113368 A JPH09113368 A JP H09113368A
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JP
Japan
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light
light beam
phase shift
frequency
transmissive
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JP29200795A
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English (en)
Inventor
Masao Hirano
雅夫 平野
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相シフトマスクブランクの光半透過膜など
における光学的膜厚の差を電気信号処理が容易な低周波
ビート信号上の位相検出を行うことで直接的に測定す
る。 【解決手段】 コヒーレントな第1の光ビームを試料の
第1光透過性物質部分に入射させ、コヒーレントな第2
の光ビームを第2光透過性物質部分に入射させ、それぞ
れの光透過性物質を透過した第1と第2の光ビームを、
第1と第2の光ビームと僅かに異なる光周波数を有する
コヒーレントな参照光により光ヘテロダイン検波して2
つのビート信号を得、2つのビート信号の位相差を検出
し、位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光
間の位相シフト量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの膜における
光学的膜厚の差を測定する位相シフト量検出装置に係
り、特に半導体製造プロセスに用いられる位相シフトマ
スクブランクの光半透過膜の光学的膜厚を測定すること
ができる位相シフト量検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体回路の微細化に伴い、半導体回路
をウエハ上にパターンを転写するときの原版とするフォ
トマスクとして、光の回折干渉現象による投影像のぼけ
を防止し十分なコントラストを確保できる位相シフトマ
スクが使用されている。位相シフトマスクは、母材部分
を透過した露光光とシフタとしての光半透過膜部分を透
過した露光光との位相差が180度になるように、光半
透過膜の膜厚dと屈折率nMを設定する。光の波長を
λ、基板の屈折率をn0、また、基板と光半透過膜の膜
厚が同じとすれば、位相差Δφは下の数式(1)で表す
ことができる。 Δφ=2π(nM−n0)d/λ ・・・ (1) 一般的に、位相差精度は±5度、好ましくは±2度の範
囲にあることが要求される。コントラストの良い位相シ
フトマスクの条件を得るためには、作成した位相シフト
マスクを用いて転写したパターンのエッジを観察するこ
とにより条件の調整をする方法がある。しかし、このよ
うな試行錯誤法は能率が良くない。また、光半透過膜の
膜厚と屈折率を測定して数式(1)により算出する方法
もあるが、いずれも測定精度が悪く、特に複合膜の場合
には殆ど測定が不可能である。そこでより直接的な計測
方法が要望されていた。
【0003】位相シフトマスクの位相シフト量をより直
接的に検査する方法として、エイ・ピー・ゴッシュ(A.
P.Ghosh)等が直接位相差を検出する方法を教示してい
る(SPIE Vol.1673 Integrated Circuit Metrology, In
spection, and Process Control VI (1992) pp.242-25
4)。この方法では、ウォラストンプリズムで偏光方向
の異なる2波に分け、一方をシフトマスク部分に通し、
他方は通さない。そのため両者の光路長が異なり、時間
的位相が異なる。その結果、ウォラストンプリズムで両
者を合波すると、入射光が直線偏光でも出射光は楕円偏
光となる。その度合いを知ることで位相シフトマスクの
位相シフト量を知ることが出来る。また、特開平4−2
29863号公報や特開平4−229864号公報が位
相シフトマスクを透過する光により直接位相シフト量を
測定する方法を開示している。開示された方法では、位
相シフト部分とシフトしない部分の両方に平行ビームを
入射させ、透過光が合波して形成する被検査パターンの
フーリエ変換像を検出し、その極小点の空間周波数座標
位置、あるいは結像面とフーリエ変換面での光量に基づ
いて、演算により位相シフト量を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の直接的なシフト
量検出装置は楕円偏光度の検出精度あるいは位置の検出
精度がシフト量測定精度を左右していた。ゴッシュの方
法における楕円偏光度は、ウォラストンプリズムの消光
比が十分でなくクロストークが大きい場合や、測定対象
表面に汚れが付着して測定光の透過量が変動することに
より楕円偏光度が影響を受けるときなど光強度の変動が
ある場合には、検出精度が低下する。また、特開平4−
229863号公報等に開示された方法では、位置精度
が位置検出装置(PSD)の精度で左右されるため、高
い位相シフト量検出精度は期待できない。本発明の第1
の目的は、クロストークや光強度に左右されることな
く、また位置検出精度によらずに、位相シフトマスク等
の光学的膜厚を直接的に測定することができる位相シフ
ト量検出装置を提供することであり、第2の目的は電気
信号処理が容易な低周波ビート信号上の位相検出を行う
ことで同時観測精度を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の位相シフト量検出方法は、互いに異なる周
波数を有する2つの偏光成分を含むコヒーレントな第1
の光ビームを試料の第1光透過性物質部分に入射させ、
互いに異なる周波数を有する2つの偏光成分を含むコヒ
ーレントな第2の光ビームを試料の第2光透過性物質部
分に入射させ、第1光透過性物質部分を透過した第1光
ビームと第2光透過性物質部分を透過した第2光ビーム
の互いに異なる光周波数を有する偏光成分同士を干渉さ
せて第1のビート信号を得、第1光透過性物質部分を透
過した第1光ビームと第2光透過性物質部分を透過した
第2光ビームの互いに異なる光周波数を有する残りの偏
光成分同士を干渉させて第2のビート信号を得、2つの
ビート信号の位相差を検出し、この位相差に基づいて2
つの光透過性物質を透過する光間の位相シフト量を検出
することを特徴とする。
【0006】また、本発明の光半透過膜の光学的膜厚測
定方法は、互いに可干渉な第1と第2の光線を発生さ
せ、第1光線の互いに直交する2つの偏光成分を各々異
なる第1と第2の周波数で変調し、第2の光線の互いに
直交する2つの偏光成分を各々先の第1と第2の周波数
で変調し、変調された第1光線を光半透過膜が載置され
た部分に入射させ、変調された第2光線を光半透過膜が
載置されていない部分に入射させ、光半透過膜が載置さ
れた部分を透過した第1光線の第1周波数変調された偏
光成分と、光半透過膜が載置されていない部分を透過し
た第2光線の第2周波数で変調された偏光成分とを干渉
させ第1の干渉光を得、光半透過膜が載置された部分を
透過した第1光線の第2周波数で変調された偏光成分
と、光半透過膜が載置されていない部分を透過した第2
光線の第1周波数で変調された偏光成分を干渉させ第2
の干渉光を得、第1干渉光の位相と第2干渉光の位相の
差をとった第1の位相差を検出し、さらに、第1光線お
よび第2光線をともに位相シフトマスクの光半透過膜が
載置されていない部分に入射させ、前記光半透過膜が載
置されていない部分を透過した第1光線の第1周波数で
変調された偏光成分と光半透過膜が載置されていない部
分を透過した第2光線の第2周波数で変調された偏光成
分を干渉させ第3の干渉光を得、光半透過膜が載置され
ていない部分を透過した第1光線の第2周波数で変調さ
れた偏光成分と、前記光半透過膜が載置されていない部
分を透過した第2光線の第1周波数で変調された偏光成
分を干渉させ第4の干渉光を得、第3干渉光の位相と第
4干渉光の位相の差をとった第2の位相差を検出し、第
1位相差と第2位相差の差から光半透過膜の光学的膜厚
を得ることを特徴とする。
【0007】また、本発明の位相シフト量検出方法は、
試料における第1の光透過性物質の部分と第2の光透過
性物質の部分を光が透過するときの位相差を測定する方
法であって、コヒーレントな第1の光ビームを試料の第
1光透過性物質部分に入射させ、コヒーレントな第2の
光ビームを第2光透過性物質部分に入射させ、それぞれ
の光透過性物質を透過した第1と第2の光ビームを、第
1と第2の光ビームと僅かに異なる光周波数を有するコ
ヒーレントな参照光により光ヘテロダイン検波して2つ
のビート信号を得、2つのビート信号の位相差を検出
し、位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光
間の位相シフト量を検出することを特徴とする。
【0008】なお、本発明の位相シフト量検出方法は、
互いに可干渉な第1と第2と第3の光線を発生させ、第
1光線および第2光線を第1の周波数で変調し、かつ第
3光線を第2の周波数で変調し、変調された第1光線を
位相シフトマスクの光半透過膜が載置された部分に入射
させ、変調された第2光線を位相シフトマスクの前の光
半透過膜が載置されていない部分に入射させ、光半透過
膜が載置された部分を透過した第1光線と変調された第
3光線を干渉させ第1の干渉光を得、光半透過膜が載置
されていない部分を透過した第2光線と変調された第3
光線を干渉させ第2の干渉光を得、第1と第2の干渉光
の位相差を検出することにより、光半透過膜の光学的膜
厚を得ることを特徴とする。
【0009】また、本発明の位相シフト量検出装置は、
試料を搭載する試料台と、コヒーレントなレーザ光を発
生する発光装置と、レーザ光を分割して第1の光ビーム
と、第2の光ビームを生成する装置と、第1光ビームを
第1と第2の偏光成分に分割してそれぞれ異なる周波数
変調を施す装置と、第2光ビームを第3と第4の偏光成
分に分割してそれぞれ異なる周波数変調を施す装置と、
第1光ビームを前記試料台に搭載された試料の第1光透
過性物質部分に入射させ、第2光ビームを第2光透過性
物質部分に入射させる照準装置と、第1光透過性物質部
分を透過した第1偏光成分と第2光透過性物質部分を透
過した第3偏光成分とを光ヘテロダイン検波して第1の
ビート信号を得る第1の干渉装置と、第1光透過性物質
部分を透過した第2偏光成分と第2光透過性物質部分を
透過した第4偏光成分とを光ヘテロダイン検波して第2
のビート信号を得る第2の干渉装置と、第1と第2のビ
ート信号の位相差を検出する位相差検出装置を備え、該
位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光間の
位相シフト量を検出することを特徴とする。なお、入射
光の偏光毎に光周波数が異なる光を形成する回路と、偏
光光間の干渉を得る回路を有して、位相差変動をヘテロ
ダイン検波の位相差より求めることを特徴とするもので
あってよい。
【0010】さらに、位相シフトマスクを設置する手段
と、互いに可干渉な第1と第2の光線を発生させる発生
器と、第1光線の互いに直交する2つの偏光成分の一方
の成分を第1の周波数で、他方の偏光成分を第1周波数
と異なる第2の周波数で変調する変調手段と、第2光線
の互いに直交する2つの偏光成分の一方の成分を第1周
波数で、他方の偏光成分を第2周波数で変調する変調手
段と、第1と第2の光線を位相シフトマスクの所定部分
に導光する光学系と、位相シフトマスクを透過した第1
光線の第1周波数の偏光成分と位相シフトマスクを透過
した第2光線の第2周波数の偏光成分とを干渉させ、第
5の干渉光を得る光干渉手段と、位相シフトマスクを透
過した第1光線の第2周波数の偏光成分と位相シフトマ
スクを透過した第1光線の第1周波数の偏光成分とを干
渉させ、第6の干渉光を得る光干渉手段と、第5と第6
の干渉光を検出する検出手段と、第5と第6の干渉光の
位相差を検出する位相差検出手段を有することを特徴と
するものであって良い。
【0011】また、本発明の本発明の位相シフト量検出
装置は、試料を搭載する試料台と、コヒーレントな第1
の光ビームと、コヒーレントな第2の光ビームと、第1
と第2の光ビームと僅かに異なる光周波数を有するコヒ
ーレントな参照光を発生する光ビーム発生装置と、第1
光ビームを試料台に搭載された試料の第1光透過性物質
部分に入射させ、第2光ビームを第2光透過性物質部分
に入射させる照準装置と、それぞれの光透過性物質を透
過した第1と第2の光ビームを参照光により光ヘテロダ
イン検波して2つのビート信号を得る干渉装置と、2つ
のビート信号の位相差を検出する位相差検出装置を備
え、位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光
間の位相シフト量を検出することを特徴とするものであ
って良い。なお、本発明の本発明の位相シフト量検出装
置は、透過性材質を透過しない第3の光ビームを生じる
回路と、透過性材質を透過した光と第3光ビームの間で
干渉を生じさせる光回路を有して、位相差変動をヘテロ
ダイン検波の位相差より求めることを特徴とするもので
あってよい。
【0012】また、本発明の光学的膜厚測定装置は、互
いに可干渉な3つの第1と第2と第3の光線を発生させ
る手段と、第1光線および第2光線を所定の周波数で変
調する変調手段と、変調された第1光線を位相シフトマ
スクの光半透過膜が載置された部分に入射させる光学系
と、変調された第2光線を位相シフトマスクの光半透過
膜が載置されていない部分に入射させる光学系と、光半
透過膜が載置された部分を透過した第1光線と変調され
た第3光線を干渉させ第1の干渉光を得る光干渉手段
と、光半透過膜が載置されていない部分を透過した第2
光線と変調された第3光線を干渉させ第2の干渉光を得
る光干渉手段と、第1干渉光と第2干渉光の位相差を検
出する位相差検出手段とを有する位相シフトマスクの光
半透過膜の光学的膜厚測定を行うものであってよい。
【0013】本発明の位相シフト量検出方法によれば、
実際に使用するものと同じ波長の光ビームを実際のマス
クに透過させて直接的に計測するから、試行錯誤によら
ずに直ちに正しい指標が得られて、マスク開発の能率が
向上する。また、互いに異なる周波数の差をビート周波
数とする低周波数ビート信号を用いて計測するから、複
雑でない電気回路により簡単に結果を得ることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の原理を説明する図
である。マスク材の光半透過膜部分Mと母材部分Oにそ
れぞれコヒーレントな光ビームE1、E2を照射する。照
射される光ビームはそれぞれの偏光毎に僅かな周波数変
調f1、f2、f3、f4が施されている。マスク材の光半
透過膜部分と母材部分を透過してきた光ビームはその光
路長の差に起因して位相Φ1、Φ2に差異が生ずる。この
2つの光ビームの偏光成分同士を干渉させると、変調周
波数の差に基づく低周波数(f1−f3)、(f2−f4)の光ビー
ト信号が得られる。光ヘテロダイン検波である。光ビー
ト信号のビート周波数を適当な値に選んで、両ビート信
号の差をとると光路長差に起因する位相差(Φ1−Φ2
に対応する量が検出できる。
【0015】以下、上記の構成による位相シフト量の測
定方法について数式を用いて説明する。マスク材の光半
透過膜部分Mに照射される光ビームの電場E1が透過に
より位相Φ1だけシフトするとし、光半透過膜のない母
材部分Oに照射される光ビームの電場E2が位相Φ2だけ
シフトするとする。電場E1の偏光成分E1a、E1b、電
場E2の偏光成分E2a、E2bは初期の周波数f0に対して
それぞれf1、f2、f3、f4の周波数偏移を受けている
とする。光ビームの電場E1の強度をE10、電場E2の強
度をE20とすると、時刻tにおける偏光成分E1a
1b、E2a、E2bは下記の数式(2)〜(5)で表され
る。 E1a=E10exp(iΦ1+2πi(f0+f1)t) ・・・(2) E1b=E10exp(iΦ1+2πi(f0+f2)t) ・・・(3) E2a=E20exp(iΦ2+2πi(f0+f3)t) ・・・(4) E2b=E20exp(iΦ2+2πi(f0+f4)t) ・・・(5)
【0016】光の電場E1の初期位相Φ1と電場E2の初
期位相Φ2は変わらず、偏光毎の周波数は異なってい
る。
【0017】ここで、両波の同じ偏光成分同士、E1a
2a、E1bとE2bを干渉させると、その強度Pa、Pb
数式(6)と(7)で表されるような低周波数のビート
光となる。ただし、簡単のためE10=E20=E0とす
る。 Pa=|E1a+E2a|2=2E0 2(1+cos(Φ1−Φ2+2π(f1−f3)t))・・・(6 ) Pb=|E1b+E2b|2=2E0 2(1+cos(Φ1−Φ2+2π(f2−f4)t))・・・(7 )
【0018】ここで、NとMを整数として Ψa(t)=Φ1−Φ2+2π(f1−f3)t+2Nπ ・・・(8 ) Ψb(t)=Φ1−Φ2+2π(f2−f4)t+2Mπ ・・・(9 ) とおくと、干渉光の強度変動の位相はそれぞれΨa、Ψb
で表すことができ、マスク材の屈折率が異なると出射光
の電場E1、E2の出射時の位相が同じでも干渉光として
検出する時の位相は異なる。これは見かけ上、初期位相
が変動したことに相当する。
【0019】ここで、f1=f4、f2=f3となるように
して、上記干渉光の位相を加えると下の数式(10)の
通り、屈折率の異なる部分を透過することにより発生す
る初期位相の変動量が求められる。 Ψa−Ψb=2(Φ1−Φ2) ・・・(10)
【0020】位相差(Φ1−Φ2)が数式(1)における
位相差Δφに相当し、マスク材の厚さdや、光半透過膜
の実質的な屈折率nM、母材部分の屈折率n0等を選択し
て、使用する光の波長λについて位相差が180度にな
るようにすることがマスク材開発の目的となる。なお、
光半透過膜は多層膜から成る場合もあるが、上記原理に
よれば、光半透過膜全体により生ずる位相差を直接に測
定することになり、マスク材開発の目的に都合がよい。
【0021】光ビームの偏光成分E1a、E1b、E2a、E
2bは時間tの関数であるから、伝搬する光路長が異なる
場合は上の数式(6)、(7)はそれぞれ下の数式(1
1)、(12)に修正する必要がある。 Pa(t1,t2)=|E1a(t1)+E2a(t2)|2 =2E0 2(1+cos(Φ1−Φ2+2π(f0+f1)t1−2π(f0+f3)t2))・・(11 ) Pb(t3,t4)=|E1b(t3)+E2b(t4)|2 =2E0 2(1+cos(Φ1−Φ2+2π(f0+f2)t3−2π(f0+f4)t4))・・(12 )
【0022】ここで、t1=t、t2=Δt2+t、t3=Δt3
t、t4=Δt4+tとおくと、f1=f4、f2=f3の条件下
では、下の数式(13)となる。 Ψa(t1,t2)−Ψb(t3,t4) =2(Φ1−Φ2)+2π{f0(Δt4−Δt3−Δt2)−f4Δt4−f2Δt2}・・(13 )
【0023】数式(13)の右辺第2項は光路長と周波
数が固定されるときには一定の値をとる。この値から外
れる要因としては、光路長の温度膨張と光源の周波数変
動、偏光に周波数遷移を与えるための周波数変動を考え
ることができる。まず、光路長がほぼ10cm程度であ
るとして、温度の影響を検証する。空気の熱膨張率はほ
ぼ10-6であるから、温度変化が10度であるときの伝
搬時間差Δtは数式(14)で与えられる。ここで光速
をcとする。 Δt〜0.1m×10-6×10deg/c〜10-14 ・・(14)
【0024】また、光源の安定性はHeNeレーザのフ
リーランニング状態においてΔλ/λ=Δf0/f0〜10
-6程度と評価されるから、f0〜5×1014のときにΔf0
〜5×108となり、結局Δf0Δt〜5×10-6程度に
なる。また、音響光学変調器(AOM)は、周波数f〜
108でΔf/f〜10-6、従ってΔfΔt〜10-12程度
となり、いずれの要因についても通常の測定では数式
(13)の右辺第2項は定数と扱ってよい。故に、数式
(10)を適用することが可能である。
【0025】マスク材中の離れた位置にある光半透過膜
部分のそれぞれに光ビームを照射して比較することによ
ってふたつの部分間の位相差を算出することができる。
図2は第3の膜を有する場合における測定結果から位相
差を求める原理を説明する図面である。膜が光半透過膜
Mと光半透過膜のない母材部分Oと第3の光半透過膜L
から構成されていれば、膜Mと膜Oの透過による位相差
を求めるために膜Lの透過特性を用いることができる。
このとき、光半透過膜がある部分における隣接部分間の
初期位相差はMのサフィックスを付して表した下の数式
(15)となる。 (Ψa−ΨbM=2(Φ1M−Φ2M) ・・・(15)
【0026】また、母材部分における隣接部分間の初期
位相差は0のサフィックスを付して表した下の数式(1
6)となる。 (Ψa−Ψb0=2(Φ10−Φ20) ・・・(16)
【0027】ここで、膜Lにおける位相が同じもの(Φ
2M=Φ20)とすると、下の数式(17)により両者の差
をとることによって、母材部分に対する光半透過膜部分
の位相差を求めることができる。 (Ψa−ΨbM−(Ψa−Ψb0=2(Φ1M−Φ10) ・・・(17)
【0028】また、偏光成分に分割して相互間の干渉を
させる代わりに、第3の参照光を利用して母材部分に対
する光半透過膜部分の位相差を求めることもできる。図
3は参照光を使用して光半透過膜部分の位相シフト量を
検出する原理を説明する図面である。光半透過膜部分M
を透過する光ビームの電場をE1、位相をΦ1、中心周波
数f0に対する周波数変調量をf1、隣接した母材部分O
を透過する光の電場をE2、位相をΦ2、周波数変調量を
2、ふたつの光ビームと干渉するような参照光の電場
をE3、位相をΦ3、周波数変調量をf3とすると、各電
場は下記の数式(18)から(20)で表すことができ
る。 E1=E0exp(iΦ1+2πi(f0+f1)t) ・・・(18 ) E2=E0exp(iΦ2+2πi(f0+f2)t) ・・・(19 ) E3=E0exp(iΦ3+2πi(f0+f3)t) ・・・(20 )
【0029】光半透過膜部分を透過する光E1と参照光
3、母材部分を透過する光E2と参照光E3を干渉させ
ると、パワーはそれぞれ下の数式(21)と(22)に
より表せる。 P13=|E1+E3|2=2E0 2(1+cos(Φ1−Φ3+2π(f1−f3)t)) ・・(21 ) P23=|E2+E3|2=2E0 2(1+cos(Φ2−Φ3+2π(f2−f3)t)) ・・(22 )
【0030】ここで、f1=f2となるようにして位相差
をとると、 Ψ13−Ψ23=Φ1−Φ2 ・・・(23) となるので、マスク材の相違による位相差を求めること
ができる。この値は、参照光を仲介して求めるものであ
るが参照光の位相Φ3に無関係である。変調周波数を適
当に選択することにより、パワーP13、P23に対応する
低周波数ビート信号の時間波形が電気回路等で処理しや
すいように周波数変調することができる。また、参照光
の周波数変調量f3に制約されないので、参照光は周波
数変調をしないで用いてもよい。このとき、f3=0と
なり、信号処理対象となるビート信号の周波数はそれぞ
れf1、f2と極めて低いため電気的に容易に処理でき
る。
【0031】上記の測定原理によれば、位相シフタとし
て光半透過膜部分が存在する部分と存在しない部分を同
時に透過させた光と参照光との干渉光を用いることによ
り、電気信号処理が容易な低周波数のビート信号に基づ
いて光半透過膜部分を透過する光の位相シフト量を測定
することが可能である。上の原理に従って位相シフト量
を測定する位相シフト量測定装置の実施例について説明
する。
【0032】
【実施例1】図4は、本発明の位相シフト量測定装置の
第1の実施例を示すブロック図である。図5は、第1実
施例における光分岐回路部の詳細を示すブロック図であ
る。図4において、周波数安定化HeNeレーザ1から
出射した出射光は光分岐回路2を通って偏光成分の波長
が異なる2本の光ビームとなる。
【0033】光分岐回路2は図5にある通りの構成を有
し、周波数f0のHeNeレーザ光を受けると、偏光ビ
ームスプリッター31で直進するP波偏光成分と垂直に
反射屈折するS波偏光成分に分ける。分離されたP波偏
光は第1の音響光学変調器(AOM)32を通過する。
第1音響光学変調器(AOM)32は第1のAOMドラ
イバー33により駆動されていてP波偏光に周波数f1
の周波数偏移を与える。周波数f1の偏移を有するP波
偏光は反射鏡34で屈折して無偏光ビームスプリッター
35に入射して分割され、屈折した方が第1の光出力の
P波偏光成分となり、また直進した方がさらに1/2波
長板36を透過して第2の光出力のS波偏光成分とな
る。
【0034】また、光ビームスプリッター31で垂直に
屈折したS波偏光成分は、反射鏡37で垂直に屈折して
第2のAOMドライバー39により駆動される第2の音
響光学変調器(AOM)38を通過して、周波数f2
周波数偏移を与えられる。周波数f2の偏移を有するS
波偏光は無偏光ビームスプリッター35に入射して分割
され、直進した方が第1の光出力のS波偏光成分とな
り、屈折した方がさらに1/2波長板36を透過して第
2の光出力のP波偏光成分となる。このようにして、第
1光出力と第2光出力はともに、P波偏光成分とS波偏
光成分を備えるようになる。
【0035】図4にあるように、第1光出力と第2光出
力の2本の光ビームは反射光学系3、4の作用を受けて
互いに平行な光線として、ハーフミラーあるいはダイク
ロイックミラー5に入射する。平行光線は前記ミラー5
で下方に折り曲げられ、レンズ系6により試料7の測定
部の間隔に適合する距離を有する平行光になるように調
整される。試料7は透明な部分を有する試料台8上に載
置されている。光線と試料の相対位置を調整して、一方
の光ビームが試料7の光半透過膜部分を透過し、他方の
光ビームが光半透過膜のない部分を透過するようにす
る。試料7を透過する2本の平行光は試料台8の透明部
分を通過してバンドパスフィルター9に入射する。バン
ドパスフィルター9は測定に使用するHeNeレーザの
波長部分に透過領域を有し、外部環境中に存在する迷光
が光検出部に侵入しないようにして、光測定の精度を向
上させる。
【0036】バンドパスフィルター9で選択透過された
光ビームは、偏光ビームスプリッター10で両光線のS
波偏光成分が垂直に屈折してレンズ11により合波され
干渉光として光検出器12により検出されビート信号と
なる。また、偏光ビームスプリッター10を直進した両
光線のP波偏光成分はレンズ13により合波され干渉光
として光検出器14により検出されビート信号となる。
S波偏光成分を検出する光検出器12とP波偏光成分を
検出する光検出器14からのビート信号出力は位相検出
器15に供給されて、両ビート信号出力の間の位相差が
検出される。演算部16がこの位相差に基づいた演算を
することにより、HeNeレーザで照射したときの光半
透過膜部分と母材部分との位相シフト量が求められる。
なお、位相差を精度良く検出するためにはレーザのコヒ
ーレント長がレーザ発振器から光検出器までの光路長程
度あることが必要である。
【0037】本実施例の位相シフト量測定装置は、マス
ク材の形状・位置関係を確認するための照明系を備えて
いる。照光器17から放射される可視光線はレンズ18
によりほぼ平行な照明光になってハーフミラー19で垂
直に反射してコリメータレンズ系20を通ってハーフミ
ラーあるいはダイクロイックミラー5の裏から、上記平
行光ビームが当たる部分を包含する部分に照射して透過
し、光ビームと同じようにレンズ系6を通って試料7を
照明する。試料7を照射して反射する光は照射する光が
透過したと反対の順に光学系を辿って、ハーフミラー1
9に戻り、ここで直進成分がCCDカメラ21により検
知されて試料7の映像が撮像面に形成され、モニターC
RT22に表示される。操作員はモニターCRT22の
画面を観察して試料7の位置を確認し調整する。
【0038】
【実施例2】図6は、本発明の位相シフト量測定装置の
第2の実施例を示すブロック図である。図7は、第2実
施例における光分岐回路部の詳細を示すブロック図であ
る。第2実施例は、第3の参照光を利用した位相シフト
量測定装置である。図6において、周波数安定化HeN
eレーザ41から出射した出射光はコリメータレンズ4
2により平行光線になって無偏光ビームスプリッター4
3に入射しここで分割されて一方が縮小レンズ系44を
介して光分岐回路部45に入射する。
【0039】光分岐回路45は図7にある通りの構成を
有し、周波数f0のHeNeレーザ光を受けると、無偏
光ビームスプリッター71で直進する第1の光出力と垂
直に反射屈折する第2の光出力に分ける。分離された第
1光出力は第1の音響光学変調器(AOM)72を通過
する。第1音響光学変調器72は第1のAOMドライバ
ー73により駆動されていて第1光出力に周波数f1
周波数偏移を与える。周波数f1の偏移を有する第1光
出力は反射光学系74で屈折して光分岐回路45から射
出される。
【0040】また、無偏光ビームスプリッター71で垂
直に屈折した第2光出力は、反射鏡75で垂直に屈折し
て第2のAOMドライバー77により駆動される第2の
音響光学変調器76を通過して、周波数f2の周波数偏
移を与えられる。周波数f2の偏移を有する第2光出力
は反射光学系78で第1光出力と近接した平行なビーム
となり、さらに1/2波長板79を透過して第1光出力
と干渉を起こしにくい光線となって光分岐回路45から
射出される。
【0041】図6にあるように、第1光出力と第2光出
力の2本の光ビームは互いに平行な干渉を起こしにくい
光線として、拡大光学系46に入射し光分岐回路45か
ら射出したときより太い光ビームとなってハーフミラー
あるいはダイクロイックミラー47に入射する。平行光
線は前記ミラー47で下方に折り曲げられ、レンズ系4
8により試料49の測定対象の間隔に適合する距離を有
する2本の平行光になるように調整される。試料49は
試料台50上に載置されている。操作員は光線と試料の
相対位置を調整して、一方の光ビームが試料49の光半
透過膜部分を透過し、他方の光ビームが光半透過膜のな
い部分を透過するようにする。試料49を透過する2本
の平行光は試料台50を通過してハーフミラー51に入
射しここで反射して、CCD検出器52により検出され
る。
【0042】一方、無偏光ビームスプリッター43で垂
直方向に分割されたもう一方の光出力は、縮小レンズ系
54で集束されて光ファイバー55の一端に注入され、
光ファイバー55の他端から放射されて、コリメータレ
ンズ系56で平行光線となってハーフミラー51に入射
しこれを透過する。ハーフミラー51を透過した上記の
光出力は中心周波数f0のまま周波数偏移を受けていな
い参照光として、マスク材を透過してきた第1光出力と
作用して低周波数f1のビート光を生じ、第2光出力と
作用し合って低周波数f2のビート光を生じる。上記C
CD検出器52はこれらのビート光を検出してビート信
号を発生する。位相検出器53がこの2つのビート信号
の位相差を測定し、これによりふたつの透過光における
位相シフト量を算定する。なお、CCD検出器の位置的
分解能を向上させるため、拡大レンズ系を挿入するとよ
い。また、CCD検出器52の受光面を光線入射方向に
対して斜めに傾けて設置することも効果がある。光吸収
体57は、ミラーからの反射光を吸収し、測定装置内の
迷光を減少させて、光測定の精度を向上させるために設
けたものである。
【0043】本実施例の位相シフト量測定装置にも、マ
スク材の形状・位置関係を確認するための照明系が備え
られている。照光器58から放射される可視光線はレン
ズ59によりほぼ平行な照明光になってハーフミラー6
0で垂直に反射してコリメータレンズ系61を通ってハ
ーフミラーあるいはダイクロイックミラー47の裏か
ら、上記平行光ビームが当たる部分を包含する部分に照
射して透過し、光ビームと同じようにレンズ系48を通
って試料49を照明する。試料49から反射する光は照
射する光の光路を逆に辿って、ハーフミラー60に戻
り、ここで直進成分がCCDカメラ62により検知され
て、モニターCRT63に表示される。操作員はモニタ
ーCRT63の画面を観察して試料49の位置を確認し
調整する。
【0044】上記実施例では、周波数安定化レーザとし
てHeNeレーザを用いているが、KrFレーザを用い
た製造に使用するマスクについて測定するときは、同じ
KrFレーザを用いて測定することができる。また、測
定に使用した光ビームと製造に用いる光ビームの波長が
違う場合は、上記測定から求める位相シフト量に波長お
よび母材や光半透過膜の特性に基づいた換算を施すこと
により対処することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の微少変位量
測定装置は、可干渉性を有する2つの光線を2つの対象
に照射してビート光を発生せしめ、2つのビート光の位
相差に基づいて2つの対象の間の距離差を測定するか
ら、単一の測定装置により2つの物体間の相対的変位量
を測定することができる。また、測定装置と被測定試料
との間の光路中に存在しうる温度や空気の移動あるいは
蒸気などの雰囲気変動に影響を受けず正確な測定が可能
になる。また、位相シフトマスクの開発に利用すると転
写工程を実行する必要がなくなり、開発の効率が格段に
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】第3の膜を仲介にして離れた位置における位相
差を求める原理を説明する図面である。
【図3】参照光を使用して光半透過膜部分の位相シフト
量を検出する原理を説明する図面である。
【図4】本発明の位相シフト量測定装置の第1の実施例
を示すブロック図である。
【図5】第1実施例における光分岐回路部の詳細を示す
ブロック図である。
【図6】本発明の位相シフト量測定装置の第2の実施例
を示すブロック図である。
【図7】第2実施例における光分岐回路部の詳細を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1、41 周波数安定化レーザ 2、45 光分岐回路 3、4、34、37、74、75、78 反射光学系 5、19、47、51、60 ハーフミラー 6、11、13、18、48、59 レンズ系 7、49 試料 8、50 試料台 9 バンドパスフィルター 10、31 偏光ビームスプリッター 12、14 光検出器 15、53 位相検出器 16 演算部 17、58 照光器 20、42、56、61 コリメータレンズ系 21、62 CCDカメラ 22、63 モニターCRT 32、38、72、76 音響光学変調器(AOM) 33、39、73、77 AOMドライバー 35、43、71 無偏光ビームスプリッター 36、79 1/2波長板 44、54 縮小レンズ系 46 拡大光学系 52 CCD検出器 55 光ファイバー 57 光吸収体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料における第1の光透過性物質の部分
    と第2の光透過性物質の部分を光が透過するときの位相
    差を測定する方法において、 互いに異なる周波数を有する2つの偏光成分を含むコヒ
    ーレントな第1の光ビームを試料の第1光透過性物質部
    分に入射させ、 互いに異なる周波数を有する2つの偏光成分を含むコヒ
    ーレントな第2の光ビームを試料の第2光透過性物質部
    分に入射させ、 第1光透過性物質部分を透過した第1光ビームと第2光
    透過性物質部分を透過した第2光ビームの互いに異なる
    光周波数を有する偏光成分同士を干渉させて第1のビー
    ト信号を得、 第1光透過性物質部分を透過した第1光ビームと第2光
    透過性物質部分を透過した第2光ビームの互いに異なる
    光周波数を有する残りの偏光成分同士を干渉させて第2
    のビート信号を得、 2つのビート信号の位相差を検出し、 該位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光間
    の位相シフト量を検出する位相シフト量検出方法。
  2. 【請求項2】 位相シフトマスクブランクまたは位相シ
    フトマスクに形成された光半透過膜の光学的膜厚測定方
    法であって、 互いに可干渉な第1と第2の光線を発生させ、 第1の光線の互いに直交する2つの偏光成分を各々異な
    る第1と第2の周波数で変調し、 第2の光線の互いに直交する2つの偏光成分を各々前記
    第1と第2の周波数で変調し、 変調された第1光線を前記光半透過膜が載置された部分
    に入射させ、 変調された第2光線を前記光半透過膜が載置されていな
    い部分に入射させ、 前記光半透過膜が載置された部分を透過した第1光線の
    第1周波数変調された偏光成分と、前記光半透過膜が載
    置されていない部分を透過した第2光線の第2周波数で
    変調された偏光成分とを干渉させ第1の干渉光を得、 前記光半透過膜が載置された部分を透過した第1光線の
    第2周波数で変調された偏光成分と、前記光半透過膜が
    載置されていない部分を透過した第2光線の第1周波数
    で変調された偏光成分を干渉させ第2の干渉光を得、 第1干渉光の位相と第2干渉光の位相の差をとった第1
    の位相差を検出し、 さらに、第1光線および第2光線をともに位相シフトマ
    スクの光半透過膜が載置されていない部分に入射させ、 前記光半透過膜が載置されていない部分を透過した第1
    光線の第1周波数で変調された偏光成分と前記光半透過
    膜が載置されていない部分を透過した第2光線の第2周
    波数で変調された偏光成分を干渉させ第3の干渉光を
    得、 前記光半透過膜が載置されていない部分を透過した第1
    光線の第2周波数で変調された偏光成分と、前記光半透
    過膜が載置されていない部分を透過した第2光線の第1
    周波数で変調された偏光成分を干渉させ第4の干渉光を
    得、 第3干渉光の位相と第4干渉光の位相の差をとった第2
    の位相差を検出し、 第1位相差と第2位相差の差から前記光半透過膜の光学
    的膜厚を得る位相シフトマスクの光半透過膜の光学的膜
    厚測定方法。
  3. 【請求項3】 試料における第1の光透過性物質の部分
    と第2の光透過性物質の部分を光が透過するときの位相
    差を測定する方法において、 コヒーレントな第1の光ビームを試料の第1光透過性物
    質部分に入射させ、コヒーレントな第2の光ビームを第
    2光透過性物質部分に入射させ、 それぞれの光透過性物質を透過した第1と第2の光ビー
    ムを、前記第1と第2の光ビームと僅かに異なる光周波
    数を有するコヒーレントな参照光により光ヘテロダイン
    検波して2つのビート信号を得、 2つのビート信号の位相差を検出し、 該位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光間
    の位相シフト量を検出する位相シフト量検出方法。
  4. 【請求項4】 位相シフトマスクブランクまたは位相シ
    フトマスクに形成された光半透過膜の光学的膜厚測定方
    法であって、 互いに可干渉な第1と第2と第3の光線を発生させ、 第1光線および第2光線を第1の周波数で変調し、かつ
    第3光線を第2の周波数で変調し、 変調された第1光線を位相シフトマスクの前記光半透過
    膜が載置された部分に入射させ、 変調された第2光線を位相シフトマスクの前記光半透過
    膜が載置されていない部分に入射させ、 前記光半透過膜が載置された部分を透過した第1光線と
    変調された第3光線を干渉させ第1の干渉光を得、 前記光半透過膜が載置されていない部分を透過した第2
    光線と変調された第3光線を干渉させ第2の干渉光を
    得、 第1と第2の干渉光の位相差を検出することにより、 前記光半透過膜の光学的膜厚を得る位相シフトマスクの
    光半透過膜の光学的膜厚測定方法。
  5. 【請求項5】 試料における第1の光透過性物質の部分
    と第2の光透過性物質の部分を光が透過するときの位相
    差を測定する装置において、 試料を搭載する試料台と、 コヒーレントなレーザ光を発生する発光装置と、 該レーザ光を分割して第1の光ビームと、第2の光ビー
    ムを生成する装置と、 第1光ビームを第1と第2の偏光成分に分割してそれぞ
    れ異なる周波数変調を施す装置と、 第2光ビームを第3と第4の偏光成分に分割してそれぞ
    れ異なる周波数変調を施す装置と、 第1光ビームを前記試料台に搭載された試料の第1光透
    過性物質部分に入射させ、第2光ビームを第2光透過性
    物質部分に入射させる照準装置と、 第1光透過性物質部分を透過した第1偏光成分と第2光
    透過性物質部分を透過した第3偏光成分とを光ヘテロダ
    イン検波して第1のビート信号を得る第1の干渉装置
    と、 第1光透過性物質部分を透過した第2偏光成分と第2光
    透過性物質部分を透過した第4偏光成分とを光ヘテロダ
    イン検波して第2のビート信号を得る第2の干渉装置
    と、 第1と第2のビート信号の位相差を検出する位相差検出
    装置を備え、 該位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光間
    の位相シフト量を検出する位相シフト量検出装置。
  6. 【請求項6】 隣り合う2つの透過性材質への入射に対
    する各透過光の位相差変動を求める装置において、 入射光の偏光毎に光周波数が異なる光を形成する回路
    と、 偏光光間の干渉を得る回路を有して、 該位相差変動をヘテロダイン検波の位相差より求めるこ
    とを特徴とする位相シフト量検出装置。
  7. 【請求項7】 位相シフトマスクブランクおよび位相シ
    フトマスクの光半透過膜の光学的膜厚の測定装置であっ
    て、 位相シフトマスクを設置する手段と、 互いに可干渉な第1と第2の光線を発生させる発生器
    と、 第1光線の互いに直交する2つの偏光成分の一方の成分
    を第1の周波数で、他方の偏光成分を第1周波数と異な
    る第2の周波数で変調する変調手段と、 第2光線の互いに直交する2つの偏光成分の一方の成分
    を第1周波数で、他方の偏光成分を第2周波数で変調す
    る変調手段と、 第1と第2の光線を位相シフトマスクの所定部分に導光
    する光学系と、 位相シフトマスクを透過した第1光線の第1周波数の偏
    光成分と位相シフトマスクを透過した第2光線の第2周
    波数の偏光成分とを干渉させ、第5の干渉光を得る光干
    渉手段と、 位相シフトマスクを透過した第1光線の第2周波数の偏
    光成分と位相シフトマスクを透過した第1光線の第1周
    波数の偏光成分とを干渉させ、第6の干渉光を得る光干
    渉手段と、 第5と第6の干渉光を検出する検出手段と、 第5と第6の干渉光の位相差を検出する位相差検出手段
    を有する位相シフトマスクの光半透過膜の光学的膜厚測
    定装置。
  8. 【請求項8】 試料における第1の光透過性物質の部分
    と第2の光透過性物質の部分を光が透過するときの位相
    差を測定する装置において、 試料を搭載する試料台と、 コヒーレントな第1の光ビームと、コヒーレントな第2
    の光ビームと、前記第1と第2の光ビームと僅かに異な
    る光周波数を有するコヒーレントな参照光を発生する光
    ビーム発生装置と、 第1光ビームを前記試料台に搭載された試料の第1光透
    過性物質部分に入射させ、第2光ビームを第2光透過性
    物質部分に入射させる照準装置と、 それぞれの光透過性物質を透過した第1と第2の光ビー
    ムを参照光により光ヘテロダイン検波して2つのビート
    信号を得る干渉装置と、 2つのビート信号の位相差を検出する位相差検出装置を
    備え、 該位相差に基づいて2つの光透過性物質を透過する光間
    の位相シフト量を検出する位相シフト量検出装置。
  9. 【請求項9】 隣り合う2つの透過性材質への入射に対
    する各透過光の位相差変動を求める装置において、 該透過性材質を透過しない第3の光ビームを生じる回路
    と、 透過性材質を透過した光と該第3の光ビーム間とで干渉
    を生じさせる光回路を有して、 該位相差変動をヘテロダイン検波の位相差より求めるこ
    とを特徴とする位相シフト量検出装置。
  10. 【請求項10】 位相シフトマスクブランクまたは位相
    シフトマスク形成された光半透過膜の光学的膜厚測定装
    置であって、 互いに可干渉な3つの第1と第2と第3の光線を発生さ
    せる手段と、 第1光線および第2光線を所定の周波数で変調する変調
    手段と、 変調された第1光線を位相シフトマスクの前記光半透過
    膜が載置された部分に入射させる光学系と、 変調された第2光線を位相シフトマスクの前記光半透過
    膜が載置されていない部分に入射させる光学系と、 前記光半透過膜が載置された部分を透過した第1光線と
    変調された第3光線を干渉させ第1の干渉光を得る光干
    渉手段と、 前記光半透過膜が載置されていない部分を透過した第2
    光線と変調された第3光線を干渉させ第2の干渉光を得
    る光干渉手段と、 第1干渉光と第2干渉光の位相差を検出する位相差検出
    手段とを有する位相シフトマスクの光半透過膜の光学的
    膜厚測定装置。
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