JP2837532B2 - 微小変位測定方法およびその装置 - Google Patents

微小変位測定方法およびその装置

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JP2837532B2 JP2302546A JP30254690A JP2837532B2 JP 2837532 B2 JP2837532 B2 JP 2837532B2 JP 2302546 A JP2302546 A JP 2302546A JP 30254690 A JP30254690 A JP 30254690A JP 2837532 B2 JP2837532 B2 JP 2837532B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は回折格子を用いて物体の微小な変位を測定す
る微小変位測定方法およびその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より半導体素子の製造にはウエハを順次ステップ
移動させながら縮小投影露光を行うステッパが用いられ
ており、半導体素子はウエハ上の回路パターンとマスク
上の回路パターンを順次重ね合わせて露光することによ
り製造される。近年にこの回路パターンはますます微細
化および高密度化されているため、ウエハとマスクはよ
り高精度にアライメントされる必要があり、これにはま
ずウエハ上の回路パターンの位置を高精度に測定する必
要がある。このための1つの方法として例えば特開昭61
−215905号および特開昭62−27416号公報に開示されて
いるようなヘテロダイン干渉を用いる方法が知られてい
る。つぎにこの方法を用いた微小変位測定装置の一例を
第8図により説明する。
第8図は従来の微小変位測定方法およびその装置の一
例を示す概略構成図である。第8図において、1は2波
長直交偏光レーザ、2はハーフミラー、3は偏光ビーム
スプリッタ、4a,4bはミラー、5はコリメータレンズ、
6は縮小レンズ、7は回折格子、8a,8bは偏光板、9a,9b
は光検出器、10は検出信号処理部である。
この構成で2波長直交偏光レーザ1からは波長が互い
に僅かに異なり偏光方向が互いに直交するコヒーレント
光が出射される。これらの光はハーフミラー2を透過
し、偏光ビームスプリッタ3により波長λ、と波長λ
の光に分離される。これらの光はミラー4aおよびコリ
メータレンズ5によりそれぞれ光路111,112を進み、縮
小レンズ6によりそれぞれ1次回折角θでかつ平行ビー
ムで回折格子7に入射する。この回折格子7によって発
生する波長λの1次回折光と波長λの1次回折光は
それぞれ回折格子7の面に垂直な光路121,122を進む。
この光路121,122は実質的には同じ光路であり、ミラー4
bにより偏光板8aを介して光検出器8aによりヘテロダイ
ン干渉信号Imが測定される。このヘテロダイン干渉信号
Imは次式で表される。
Im=Amcos{(ω−ω)t+4πε/P} …(1) ここでAmはヘテロダイン干渉信号Imの振幅、ω1
はそれぞれ波長λ1の角周波数、tは時間,Pは回折
格子7のピッチ、εは回折格子7の移動量である。この
ヘテロダイン干渉信号Imは回折格子7の移動量εの情報
を含んでいるので以下に測定信号と呼ぶ。ここで回折格
子7の移動量εを求めるには(1)式の測定信号Imの位
相から時間項(ω−ω)tを引いてやればよい。
この時間項は別途に基準信号として測定する。すなわ
ち2波長直交偏光レーザ1からハーフミラー2で反射さ
れた光を偏光板8bを介して光検出器9bで測定されるヘテ
ロダイン干渉信号Isは、 Is=Amcos{(ω−ω)t} …(2) で表され、これが基準信号Isとなる。ただしAsは基準信
号Isの振幅である。したがって検出信号処理部10により
光検出器9a,9bで検出した(1),(2)式のヘテロダ
イン干渉信号Im,Isの位相差を求めれば回折格子7のピ
ッチPから回折格子7の移動量εが求まる。この方法で
は光の位相を検出するので、合わせマーク像の光強度分
布を検出するような従来方法と比べて照明光の分布や光
学系の解像度によらず高精度な位置検出を行うことがで
きる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術はヘテロダイン干渉方法が光の位相を検
出するので、途中の光路の空気の密度によって検出した
干渉信号の位相が誤差を持つ。すなわち第8図の光学系
の中で波長λ1の光はそれぞれ光路111,112を通る
ときに最も離れる。この次に空気の密度が場所によって
異なる場合には屈折率も異なるので、光路111,112を通
った波長λ1の光に位相差が生じ、光検出器9aで検
出されるヘテロダイン干渉信号すなわち測定信号Imは次
式のようになる。
Im=Amcos{(ω−ω)t+4πε/P+γ} …(3) ここでγは空気の密度分布によって生じる位相差であ
り、(2)式の基準信号Isとの位相差から回折格子7の
移動量εを求める上での誤差となる。ステッパは温度を
一定に保つため空気の流れのあるチャンバに入れられて
いるが、空気の流れが物体から剥離すると密度の異なる
渦が発生し、これが光路111,112を横切ると測定誤差が
発生する。この誤差は常に再現性よくウエハ上の回路パ
ターン位置を測定する上での問題となっていた。
本発明はこの従来技術の問題点を解決し、空気の密度
分布の影響が低減できる微小変位測定方法およびその装
置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明の微小変位測定方
法およびその装置は波長λのコヒーレント光を回折格
子に1次回折角の約1/2の角度で入射させ、入射側の光
路を逆向きに戻る1次回折光と波長λのコヒーレント
光を合成して測定信号を生成し、また入射時に発生する
正反射光と波長λのコヒーレント光を合成して基準信
号を生成し、これらの測定信号と基準信号の位相差から
回折格子の変位量を測定するようにしたものである。
〔作用〕
上記の微小変位測定方法およびその装置は生成する測
定信号I1および基準信号I0が次式のようになる。
I1=A1cos{(ω−ω)t+2πε/P+γ} …(4) I0=A0cos{(ω−ω)t+γ} …(5) ここでγ1はそれぞれ測定信号および基準信号を
生成する光路の空気の屈折率によって生じる位相項であ
る。本方法は測定信号と基準信号の光路の成す角が従来
方法の2つの1次回折光の成す角の約1/2となるため、
測定信号を生成するための波長λの光路が基準信号を
生成するための波長λの光路と接近している。また測
定信号を生成するための波長λの光路も基準信号を生
成するための波長λの光路と接近している。このため
測定信号および基準信号の光路の空気の屈折率がほぼ等
しいと考えられるので、ほぼγ=γと見なせる。し
たがって(4),(5)式の位相項の差をとることによ
ってγ1をキャンセルすることができ、空気の密度
分布の影響を受けにくい微小変位測定が可能となる。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例を第1図から第7図により説
明する。
第1図は本発明による微小変位測定方法およびその装
置の一実施例を示す概略構成図である。第1図におい
て、11は直線偏光レーザ、21,22,23はハーフミラー、2
4,25はミラー、31,32,33はAO(音響光学)変調器、41,4
2は偏光ビームスプリッタ、43は1/4波長板、51はコリメ
ータレンズ、52はミラー、6は縮小レンズ、7は回折格
子、81は偏光板、91,92は光検出器、100は制御処理回路
である。
この構成で垂直方向の偏光を持つ直線偏光レーザ11か
ら出射された光はハーフミラー21,22によって3光束に
分割され、このうちの2光束はAO変調器31,32に入射す
る。このAO変調器31,32は入射した光の周波数を制御処
理回路100から入力された駆動周波数f1だけシフトさせ
る。いま第1の状態として、AO変調器31をON状態としAO
変調器32をOFF状態とすると、AO変調器31から波長λ
の光LB1が出射される。この波長λの光LB1は偏光ビー
ムスプリッタ41にS偏光で入射するため、ほとんどが反
射されて光路130を進み1/4波長板43に入射する。この1/
4波長板43によって波長λの光LB1は円偏光となり、コ
リメータレンズ51およびミラー52を介して光路141を進
み、さらに縮小レンズ6を介して光路151を進んで、ウ
エハ上の回折格子7に所定の角度すなわち1次回折角の
約1/2の角度で入射する。この回折格子7で発生する1
次回折光は元の光路151を戻り、正反射光は光路152へ進
み、再び縮小レンズ6を介してそれぞれ光路141,142を
戻り、さらにミラー52およびコリメータレンズ51を介し
て1/4波長板43へ戻る。この1/4波長板43によりこれらの
光は入射時とは直交する方向の直線偏光に変換され、偏
光ビームスプリッタ41にP偏光で入射し、これを透過後
に1次回折光は光路131を進み正反射光は光路132を進ん
で、偏光ビームスプリッタ42に入射しこれを透過する。
一方で直線偏光レーザ11から出射された光のうちハー
フミラー21を反射しハーフミラー22を通過した1光束は
AO変調器33へ入射する。このAO変調器33は周波数f2で駆
動されるため先の波長λと僅かに異なる波長λの光
LB2を出射する。波長λの光LB2はミラー25を介して、
ハーフミラー23およびミラー24により2光束に分割し、
偏光ビームスプリッタ42にS偏光で入射し、それぞれ反
射された光路161,162へ進む。なお波長λの光LB2は2
分割後に互に接近した光路を進む。光路161,162の先の
偏光板81を水平方向に対して45度に傾けて設置すると、
その先の光検出器91では上記の光路131からの波長λ
の1次回折光とハーフミラー23からの波長λの光との
偏光ビームスプリッタ42を介して生成される偏光ヘテロ
ダイン干渉信号が測定信号として検出され、光検出器92
では上記の光路132からの波長λの正反射光とミラー2
4からの波長λの光との偏光ビームスプリッタ42を介
して生成されるヘテロダイン干渉信号が基準信号として
検出される。この光検出器91,92の検出したヘテロダイ
ン干渉信号はそれぞれ測定信号および基準信号として制
御処理回路100に送られる。制御処理回路100はこれらの
測定信号と基準信号の位相差を算出して、回折格子7の
変位量に換算することにより、回折格子7の微小変位量
を出力する。
第2図(a),(b)は第1図の回折格子7の変位お
よび光路151,152を示す詳細図である。ここで第2図
(a),(b)により第1図の回折格子7の変位量εと
光検出器91,92の測定信号と基準信号の位相差Δφとの
関係を説明する。まず第2図(a)により光検出器91の
測定信号の位相変化について考察する。波長λのコヒ
ーレント光が光路151aを進み回折格子7に対して角度
θ′で入射すると、1次回折光は元の光路151aを戻る。
ただし、θ′は次式を満たすものとする。
ここにPは回折格子7のピッチ、θは1次回折角であ
る。ここで回折格子7が変位量εだけ移動した時の回折
格子7の位置を波線で示す。この時の入射光および1次
回折光の光路151bと元の光路151aとの光路長差は2DCと
なる。ただし、 2DC=2εsinθ′=2ελ1/2P =ελ1/P …(7) と表すことができ、回折格子7が変位量ε移動した時の
測定信号の位相変化φは、 φ=2πε/P …(8) となる。
つぎに第2図(b)により光検出器92の基準信号の位
相変化について考察する。波長λのコヒーレント光が
光路151aを進み回折格子7に対して角度θ′で入射する
と、正反射光は反射角θ′で光路152aへ進む。ここで上
記と同様に回折格子7が変位量εだけ移動した時の回折
格子7の位置を破線で表す。この時の入射光路151bとな
り、反射光路152bとなって、移動前後の光路長差はGE−
FE′となる。ところが入射角θ′と反射角θは等しいの
でGE−FE′=0となる。したがって回折格子7が変位量
ε移動した時の基準信号の位相変位φも0になる。こ
の結果から上記の測定信号と基準信号の位相差Δφは、 Δφ=φ−φ=2πε/P …(9) ここで位相の測定レンジは−2π<Δφ<2πである
ので、変位量の測定レンジは−P<ε<Pである。従来
例の測定レンジは(1)式より−P/2<ε<P/2であるこ
とから、本発明の実施例では測定レンジは2倍に広がる
という長所がある。
第3図は第1図の回折格子7上の対称なレジスト分布
を示す詳細図である。つぎに合わせマークである回折格
子7の上にレジストが存在する場合の変位量εの測定方
法について説明する。まず第3図に示すように合わせマ
ークである回折格子7の上に対称な分布をもつレジスト
71が存在する場合について考察する。この場合に光検出
器91,92の測定信号と基準信号の位相差Δφは、 Δφ=2πε/P+a−c …(10) となる。ただしa,cはレジスタ71による多重反射によっ
て生じる測定信号と基準信号の位相である。すなわち回
折格子7上にレジスト71が存在する場合には位相差にa
−cのオフセットが加算される。このオフセットを除く
方法について次に述べる。
上記では第1図において、第1の状態としてAO変調器
31をON状態としAO変調器32をOFF状態とした。今度は逆
に第2の状態としてAO変調器31をOFF状態としAO変調器3
2とした場合を考察する。AO変調器32から射出された波
長λの光LB3は第1図の光学系の光軸に関して上記のA
O変調器31から射出された波長λの光LB1と対称な光路
を進む。すなわち入射光は光152から回折格子7に入射
し、1次回折光は光152を逆向きに戻り、正反射光は光
路151を進む。したがって上記の場合とは逆に光検出器9
1が基準信号である波長λの正反射光と波長λの光
のヘテロダイン干渉信号を検出し、光検出器92が測定信
号である波長λの1次回折光と波長λの光のヘテロ
ダイン干渉信号を検出する。この場合の測定信号と基準
信号の位相差Δφは、 Δφ=−2πε/P+a−c …(11) となる。したがって(10)式と(11)式の差をとれば、 Δφ+Δφ=4πε/P …(12) となり、オフセットa−cをキャンセルすることができ
る。このようにAO変調器31,32の状態を第1の状態から
第2の状態へ時間的に切り替えて、それぞれの測定信号
と基準信号の位相差を求め、さらにこれらの位相差の差
を取れば対称のレジスト71が存在する場合もオフセット
誤差のない変位量εの測定が実現できる。
第4図は第1図の回折格子7上の非対称なレジスト分
布を示す詳細図である。つぎに第4図のように回折格子
7の上のレジスト72の分布が非対称な場合について考察
する。レジスト72は回転塗布されるので、回折格子7に
対してレジスト72の分布は非対称になることが多い。例
えば回折格子7の凹部の中心線に対して、レジスト72の
凹部の中心線がシフト量δだけシフトした状態となる。
このような場合にAO変調器31,32の状態が第1の状態の
光検出器91,92による測定信号と基準信号の位相差Δφ
、および第2の状態の測定信号と基準信号の位相差Δ
φは、 Δφ=2πε/P+e−g …(13) Δφ=−2πε/P+f−g …(14) となる。ただしe,f,gはそれぞれ第1の状態の測定信号
の位相、第2の状態の測定信号の位相、基準信号の位相
である。ここで上記と同様に(13),(14)式の差をと
れば、 Δφ−Δφ=4πε/P+e−f …(15) となる。しかし第4図のようにレジスト72の分布が非対
称な場合にはe≠fなので、オフセット誤差e−fは残
ってしまう。
つぎに第5図から第7図により上記オフセット誤差e
−fを間接的に測定して(15)式に代入することにより
正確な変位量εの値を求める方法について説明する。第
4図のようにレジスト72の非対称性が回折格子7の凹部
の中心線に対するレジスト72の凹部の中心線のシフト量
δで表せるとする。このシフト量δに対する上記の第1
の状態、第2の状態の測定信号の位相e,fの値は例えば
ジャーナル・オブ・オプティカル・ソサイエティ・オブ
・アメリカ・A、第5巻、第8号(1988年)、第1270頁
から第1280頁(J.Opt.Soc.Am.A,Vol.5,No.8(1988),pp
1270−1280)に記載されている方法によって計算するこ
とができる。
第5図は第4図のレジスト72のシフト量δと第1の状
態および第2の状態の測定信号の位相e,fの関係を示す
計算例図である。ここに上記の文献の方法による計算結
果の一例を示し、横軸はシフト量δで縦軸は測定信号の
位相e,fを示す。レジスト72のシフト量δが大きくなる
と、測定信号の位相e,fの差は大きくなる。
第6図は第4図のレジスト72のシフト量δと第1の状
態および第2の状態の1次回折光の強度の関係を示す計
算例図である。ここにシフト量δに対する第1の状態の
1次回折光と第2の状態の1次回折光の強度の関係を第
5図と同様に計算した結果の一例を示す。この関係でも
シフト量δが大きくなると、第1の状態の1次回折光と
第2の状態の1次回折光の強度の差は大きくなる。した
がって測定信号の位相eと位相fの差と2つの状態の1
次回折光の強度の差には相関があるので、2つの状態の
1次回折光の強度の差を測定することにより上記のオフ
セット量e−fを間接的に測定することができる。
第7図は第6図および第5図の第1の状態および第2
の状態の1次回折光の強度差Sと2つの状態の測定信号
の位相差であるオフセット誤差e−fの関係を示す計算
例図である。ここに2つの状態の1次回折光の強度の差
Sと上記のオフセット誤差e−fの関係を示し、縦軸は
オフセット誤差e−fで横軸は次知で表される2つの状
態の1次回折光の強度差Sを示す。
S=(Ia−Ib)/(Ia+Ib) …(16) ただしIaは第1の状態の1次回折光の強度で、Ibは第
2の状態の1次回折光の強度である。1次回折光の強度
Iaには第1図において第1の状態の時に光検出器91で検
出されるヘテロダイン干渉信号の振幅を代入し、1次回
折光の強度Ibには第2の状態の時に光検出器92で検出さ
れるヘテロダイン干渉信号の振幅を代入すればよい。制
御処理回路100は1次回折光の強度Ia,Ibから(16)式に
より1次回折光の強度差Sを計算し、予め求めた強度差
Sとオフセット誤差e−fの関係からオフセット誤差e
−fを計算し、これを(15)式に代入することにより正
確な変位量εを算出する。
上記の手順によれば第4図のレジスト72の分布が合わ
せマークである回折格子7に対して非対称になる場合も
正確は変位量εを測定することができる。また2つの1
次回折光の強度差からレジストの非対称性による誤差を
補正する方法に関しては特開平1−242902号公報にも開
示されている。しかし本発明の実施例によればヘテロダ
イン干渉信号の検出と1次回折光の強度の検出を1つの
光検出器で行うことができるため、上記開示されている
従来方法に比べて信号処理系簡略化できるという効果が
ある。
なお本発明は第1図において縮小レンズ6を介さずに
コリメータレンズ51から直接に回折格子7に波長λ
光を入射させることにより、プロキシミティ露光装置や
電子ビーム描画装置の微小変位測定方法および装置に適
用することもできる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、回折格子を用いたヘテロダイン干渉
信号の測定信号を生成するための波長λおよび波長λ
の光路が基準信号を生成するための波長λおよび波
長λの光路とそれぞれ接近しているので、微小変位測
定における空気の密度分布の影響が低減できるという効
果がある。
またAO変調器の切り替えを行うことにより第1の状態
を第2の状態の1次回折光の強度を別々に測定すること
ができ、この測定値からレジスト分布が非対称な場合の
測定変位量を補正することができるので、常に正確な変
位量を測定することができるという効果などがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による微小変位測定方法およびその装置
の一実施例を示す概略構成図、第2図(a),(b)は
第1図の回折格子の変位および光路を示す詳細図、第3
図は第1図の回折格子上の対称なレジスト分布を示す詳
細図、第4図は第1図の回折格子上の非対称なレジスト
分布を示す詳細図、第5図は第4図のレジストシフト量
と第1の状態および第2の状態の測定信号の位相の関係
を示す計算例図、第6図は第4図のレジストシフト量と
第1の状態および第2の状態の1次回折光の強度の関係
を示す計算例図、第7図は第6図および第5図の第1の
状態および第2の状態の1次回折光の強度差と2つの状
態の測定信号の位相差の関係を示す計算例図、第8図は
従来の微小変位測定方法およびその装置の一例を示す概
略構成図である。 11……直線偏光レーザ、21,22,23……ハーフミラー、2
4,25……ミラー、31,32,33……AO変調器、41,42……偏
光ビームスプリッタ、43……1/4波長板、51……コリメ
ータレンズ、52……ミラー、6……縮小レンズ、7……
回折格子、71,72……レジスト、81……偏光板、91,92…
…光検出器、100……制御処理回路。
フロントページの続き (72)発明者 杉山 秀司 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日 立製作所那珂工場内 (72)発明者 佐瀬 善光 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日 立製作所那珂工場内 (56)参考文献 特開 昭63−38102(JP,A) 特開 平2−90006(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01D 5/26 - 5/38 H01L 21/30 501 - 531,561 - 5 79 H01L 21/64 - 21/66 G03F 7/20 - 7/24,9/00 - 9/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置検出すべき物体の上に形成された回折
    格子に所定の角度で第1の波長の光を入射し、このとき
    発生する回折光および正反射光と該波長とは異なる第2
    の波長の光とをそれぞれヘテロダイン干渉させて測定信
    号および基準信号を生成し、この測定信号と基準信号の
    位相差を測定することによって物体の微小変位を測定す
    ることを特徴とする微小変位測定方法。
  2. 【請求項2】上記所定の角度は1次回折角のほぼ半分の
    角度であることを特徴とする請求項1記載の微小変位測
    定方法。
  3. 【請求項3】上記回折格子に上記正反射光の反射方向と
    逆向きに上記第1の波長の光を入射し、このとき発生す
    る第2の回折光および第2の正反射光と上記第2の波長
    の光とをそれぞれヘテロダイン干渉させて第2の測定信
    号および第2の基準信号を生成し,この第2の測定信号
    と第2の基準信号の第2の位相差を測定することによっ
    て、この第2の位相差および上記位相差から物体の微小
    変位を測定することを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の微小変位測定方法。
  4. 【請求項4】上記位相差と上記第2の位相差の測定は時
    間的に異なることを特徴とする請求項3記載の微小変位
    測定方法。
  5. 【請求項5】上記測定信号と上記第2の測定信号の振幅
    の差から物体の微小変位測定量を補正することを特徴と
    する請求項3または請求項4記載の微小変位測定方法。
  6. 【請求項6】物体上に固定された回折格子と、周波数が
    互いに僅かに異なる第1の波長の光と第2の波長の光を
    発生する光源と、上記第1の波長の光を上記回折格子に
    所定の角度で入射させる手段と、上記回折格子から発生
    する回折光と上記第2の波長の光をヘテロダイン干渉さ
    せて測定信号を生成する手段と、上記回折格子から発生
    する正反射光と上記第2の波長の光をヘテロダイン干渉
    させて基準信号を生成する手段と、上記測定信号と上記
    基準信号の時間変化を検出する光検出手段と、該光検出
    手段によって検出された上記測定信号と上記基準信号の
    位相差を算出処理して上記物体の変位量に換算する信号
    処理回路とを具備したことを特徴とする微小変位測定装
    置。
  7. 【請求項7】上記第1の波長の光を発生する光源の位置
    を切り替える光源位置切り替え手段と、上記光源の位置
    の切り替えを制御する制御回路とを具備することを特徴
    とする請求項6記載の微小変位測定装置。
  8. 【請求項8】上記所定の角度は1次回折角のほぼ半分の
    角度であることを特徴とする請求項6または請求項7記
    載の微小変位測定装置。
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