JPH09111172A - 水性印刷インキ組成物 - Google Patents

水性印刷インキ組成物

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JPH09111172A
JPH09111172A JP29332195A JP29332195A JPH09111172A JP H09111172 A JPH09111172 A JP H09111172A JP 29332195 A JP29332195 A JP 29332195A JP 29332195 A JP29332195 A JP 29332195A JP H09111172 A JPH09111172 A JP H09111172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種フィルムに対する密着性、これらフィル
ムに対する耐ブロッキング性およびラミネート強度に優
れた水性印刷インキ組成物を提供する。 【解決手段】 水性ポリウレタンを幹ポリマー成分とし
重合性不飽和単量体から成る重合体をグラフト鎖成分と
する水性ポリウレタングラフト共重合体(A)と、水分
散性ポリウレタン樹脂(B)とを重量比80:20〜2
0:80でバインダーとして含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性印刷インキ組成
物に関し、詳しくは各種プラスチックフィルムに対する
密着性、耐ブロッキング性およびラミネート強度に優れ
た水性印刷インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、グラビア印刷やフレキソ印刷
のインキとしては、夫々の要求に応じて各種有機溶剤型
インキが使用されており、中でもプラスチックフィルム
に対してはウレタン樹脂等をバインダーとして含有する
ものが広く使われている。しかし、近年、環境問題、火
災の危険性、労働安全衛生上の問題から、水性タイプの
印刷インキの要望が高まってきている。
【0003】また、近年の包装材料の高性能化に伴い、
ラミネート加工に対する適性を有する印刷インキの要望
も高まってきている。ここで、ラミネート加工とは、印
刷後にドライラミネート加工やエクストルージョン加工
を施すことであり、前者は接着剤を介してフィルムを貼
り合わせる加工法であり、後者はアンカーコート剤を介
して溶融状態のポリマーをラミネートする加工法のこと
である。
【0004】かかる要望から、既に種々のタイプの水性
印刷インキが提案されており、例えば、水性ポリウレタ
ン樹脂を使用した水性印刷インキ組成物(特開平5−1
71091号公報)、水溶性ポリウレタン樹脂と水分散
性エチレン−アクリル酸系共重合体を併用したラミネー
ト用水性印刷インキ組成物(特開平5−271599号
公報)、変性ウレタン樹脂を使用した水性印刷インキ組
成物(特開平6−80930号、特開平7−82456
号各公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、今日知られて
いる水性印刷インキ組成物のバインダーは、必ずしも各
種プラスチックフィルム、特に処理ポリプロピレン(O
PP)フィルムや、ガス遮蔽性が要求される包装材によ
く使われる塩化ビニリデンコート(Kコート)フィル
ム、ナイロンに対する密着性、またこれらフィルムに対
する耐ブロッキング性が十分ではなく、有効なラミネー
ト強度も得られなかった。すなわち、水性ポリウレタン
樹脂単独では、OPP、ポリエチレンテレフタレート
(PET)に対する接着性は良好ではあるものの、塩化
ビニリデンコート(Kコート)フィルムに対する接着性
は不十分であった。また、これは耐プロッキングに性劣
り、コスト的にも好ましいものではなかった。
【0006】また、水溶性ポリウレタン樹脂と水分散性
エチレン−アクリル酸系共重合体との併用系では、耐ブ
ロッキング性は向上するものの、PET、ナイロンへの
密着が不十分であり、またラミネート強度も不十分であ
った。
【0007】さらに、変性ウレタン樹脂は、各種プラス
チックフィルムに対してバランスの良い密着性を示す
が、全体的に十分とはいえず、またラミネート強度も不
十分であった。
【0008】そこで本発明の目的は、OPP、PETに
加えナイロン、Kコートを含む各種フィルムに対する密
着性、これらフィルムに対する耐ブロッキング性および
ラミネート強度に優れた水性印刷インキ組成物を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、ブロッキング性の良好な
変性ウレタン樹脂(A)に、ラミネート強度の良好な水
分散性ポリウレタン樹脂(B)を所定の割合で配合する
ことにより、PET、OPP、ナイロン、Kコートフィ
ルム等の汎用フィルム全てに対して密着性が良好で、か
つ十分なラミネート強度が得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の水性印刷インキ組成物
は、水性ポリウレタンを幹ポリマー成分とし重合性不飽
和単量体から成る重合体をグラフト鎖成分とする水性ポ
リウレタングラフト共重合体(A)と、水分散性ポリウ
レタン樹脂(B)とを重量比80:20〜20:80で
バインダーとして含有することを特徴とするものであ
る。
【0011】好ましくは、上記重量比は、60:40〜
40:60である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用する水性ポリウレタ
ングラフト共重合体(A)は、特開平7−82456号
公報にて報告されており、多官能性ヒドラジド化合物、
水と混和性を有する有機溶媒および水からなる常温硬化
型水性樹脂組成物の形態で使用される。グラフト共重合
体における幹ポリマ−成分は、(a)α,β−エチレン
性2重結合を有するヒドロキシル基含有単量体、(b)
少なくとも1個のカルボキシル基と2個以上のヒドロキ
シル基を含有するポリヒドロキシ化合物、(c)2個以
上のヒドロキシル基を有するポリヒドロキシ化合物、
(d)2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネ
ート化合物なる(a)〜(d)を必須成分として構成さ
れるポリオール−イソシアネート重付加反応生成物およ
びモノアミンとジアミンの混合アミンで構成される水性
ポリウレタンであり、グラフト共重合体におけるグラフ
ト鎖成分が、ケトン基またはアルデヒド基を含有する重
合性不飽和単量体を必須成分とする重合性不飽和単量体
群から構成される。
【0013】グラフト共重合体(A)は、例えば次のよ
うな方法で製造される。すなわち、まずジイソシアネー
ト化合物、ジオール化合物、カルボキシル基を含むジオ
ール化合物および重合性不飽和基を含むヒドロキシル化
合物を有機溶媒中でウレタン化反応させ、プレポリマー
を調製する。このときに使用されるジイソシアネート化
合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知
のジイソシアネート類を使用することができる。
【0014】ウレタン化に使用される有機溶媒として
は、イソシアネート基に対して不活性で水と混和し得る
アセトン、メチルエチルケトン等が好ましい。また、中
和剤としては、アンモニア、トリメチルアミン等のアミ
ン類が挙げられ、鎖伸長剤としては各種公知の、例えば
エチレンジアミン、プロピレンジアミン等のジアミン類
が挙げられる。
【0015】本発明の水性ポリウレタンの分子量として
は、ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換
算値でMw(重量平均分子量)が3,000〜100,
000、より好ましくは5,000〜50,000であ
る。
【0016】本発明の水性ポリウレタン樹脂の酸価は、
10mg−KOH/gから200mg−KOH/gの範
囲にあるのが好ましく、より好ましくは15〜100m
g−KOH/gの範囲である。
【0017】重合性不飽和結合を側鎖に有するポリウレ
タン水性乳濁液の存在下で重合させる重合性不飽和単量
体の代表的なものはビニル系単量体であり、好ましく
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルへ
キシルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸グリシジルなどのメタク
リル酸エステル類、スチレンなどを主成分とする単量体
混合物を選択する。
【0018】また、ケトン基を有するビニル単量体の例
として、好ましくはジアセトアクリルアミド、アクロレ
インおよびビニルメチルケトンが挙げられる。これらの
ケトン基を有する単量体は、グラフト鎖中に2種以上含
まれていてもよい。ケトン基含有ビニル単量体の使用量
は、グラフト重合体の乾燥総重量に対して0.5〜30
重量%、好ましくは1〜20重量%である。ビニル系単
量体の重合方法としては、ラジカル重合によるのが好ま
しい。
【0019】さらに、架橋剤として使用される多官能ヒ
ドラジド化合物の例としては、1分子中に2〜30個の
炭素原子を含有する多価カルボン酸ポリヒドラジドが挙
げられ、好ましくは、アジピン酸ジヒドラジド、イソフ
タル酸ジヒドラジドと1,3−ビス(ヒドラジノカルボ
エチル)−5−イソプロピルヒダントイン(VDH)で
ある。グラフト共重合体に含まれるカルボニル基の1当
量当り0.02〜1当量、好ましくは0.4〜0.6当
量のヒドラジド基が使用される。
【0020】さらにまた、水と混和性を有する有機溶媒
は、インキからの塗膜形成の際のプラスチックなどの基
材への濡れ性と溶媒の揮散性を向上させる上で有効なも
のである。好ましいものは、イソプロピルアルコール、
エチルアルコールである。
【0021】次に、本発明において使用する水分散性ポ
リウレタン樹脂(B)について説明する。水分散性ポリ
ウレタン樹脂(B)は、有機ジイソシアネート化合物、
ポリオール類および鎖伸長剤を反応させて得られ、かつ
分子内に水性化のためのカルボキシル基を有するアルカ
リ可溶または自己乳化型の水性ポリウレタン樹脂であ
る。かかる水性ポリウレタン樹脂は、例えば次のような
方法で製造される。
【0022】カルボキシル基および末端イソシアネート
基を有するウレタンプレポリマーのアンモニアまたは3
級アミンの中和物と鎖伸長剤から成る水性ポリウレタン
組成物において、このウレタンプレポリマーをカルボキ
シル基を有するポリオールおよびジイソシアネートと反
応させる。
【0023】あるいは、上記ウレタンプレポリマーをカ
ルボキシル基を有するポリオールおよびその他のポリオ
ールの混合物およびジイソシアネートと反応させる。
【0024】なお、ウレタンプレポリマー中にカルボキ
シル基を有しない場合には、遊離のカルボキシル基を有
する鎖伸長剤を使用して水性ポリウレタン組成物を得る
こともできる。
【0025】上記有機ジイソシアネート化合物として
は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジ
フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシア
ネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイ
ソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート等の脂肪族または脂環族ジイソシアネートが
挙げられる。
【0026】また、ポリオール類としては、通常ウレタ
ン樹脂の製造に使用される公知のものを使用することが
でき、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、水添ビスフェノールA、ビスフェノール
Aのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド
付加物、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪
酸、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカプロラクタムポリオール、ポリブタジエンジ
オール、ポリチオエーテルポリオールおよびポリアセタ
ールポリオール等のジオール、並びにトリメチロールエ
タン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパ
ン、ポリオキシエチレントリオール、ポリオキシプロピ
レントリオール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレ
ート、ポリオキシエチレンテトラオール等の1種または
2種以上の混合が挙げられる。
【0027】かかるポリオールの好ましい数平均分子量
は500〜3000である。この平均分子量が500未
満であると、得られるポリウレタンの強さが不足し、一
方、3000を超えると、ポリウレタンの安定性に劣
る。
【0028】上述の有機ジイソシアネート化合物とポリ
オール類との反応は無溶剤下、または有機溶剤中で行う
ことができるが、有機溶剤中で行うことが好ましく、用
いられる有機溶剤としてはN−メチル−2ピロリドン、
アセトン、メチルエチルケトンなどの水溶性有機溶剤が
好ましい。
【0029】ウレタンプレポリマーの溶液にアンモニア
または3級アミン、例えばトリエチルアミン、トリエタ
ノールアミン等を添加することにより、このプレポリマ
ー中のカルボキシル基を中和することができる。かかる
添加は、直接または水溶液として行うことができる。
【0030】上述の有機ジイソシアネート化合物とポリ
オール化合物からなるウレタンプレポリマー中に、水性
化のために必要な遊離のカルボキシル基が既に含有され
ている場合は、従来より使用される以下のような鎖伸長
剤を使用することができる。すなわち、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、グリセ
リン、1,2,3−トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等の脂肪族ポリオール類、1,3,5−シ
クロヘキサントリオール等の脂環族ポリオール類、ヒド
ラジン、エチレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、
アミノエチルエタノールアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン類、
あるいはイソホロンジアミン等の脂環族アミン類等であ
る。
【0031】一方、ウレタンプレポリマー中に遊離のカ
ルボキシル基を有しない場合は、少なくとも遊離のカル
ボキシル基を含有する鎖伸長剤を使用する必要がある。
遊離のカルボキシル基を含有する鎖伸長剤とは、ジメチ
ロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール
吉草酸あるいはフタル酸、ピロメリット酸、トリメリッ
ト酸とその無水物のような芳香族カルボン酸と低級ポリ
オールとを反応させて得られる芳香族カルボン酸含有ポ
リオール類等が具体的に挙げられる。
【0032】ウレタンプレポリマーへの鎖伸長剤の添加
方法としは、ウレタンプレポリマーの中和物の有機溶剤
液に鎖伸長剤の水溶液を加える方法が好ましいが、鎖伸
長剤を単独でウレタンプレポリマーの中和物の有機溶剤
液に加え、分子量の高いポリウレタンを合成した後、水
を添加してもよいし、またウレタンプレポリマーの中和
物の有機溶剤液に水を加え、ウレタンプレポリマーを水
中に分散させた後、鎖伸長剤を加えてもよい。添加する
水の量は、最終生成物の水性ポリウレタン組成物、すな
わち水性ポリウレタン乳液の固形分濃度が30〜50重
量%程度になる量が好ましい。
【0033】以上の化合物を反応させて得られるポリウ
レタン樹脂において、水性化に必要な遊離のカルボキシ
ル基の含有量は、当該ポリウレタン樹脂の酸価を20〜
100とするために必要な量であることが好ましく、と
りわけ当該ポリウレタン樹脂の酸価が30〜60となる
量であることが好ましい。酸価が20より低い場合に
は、得られる水性ポリウレタン樹脂が水系で安定な溶解
または分散状態を維持するのが困難となり、一方、酸価
が100を超えると、得られる樹脂皮膜は耐水性が低
く、また硬いものとなり、良好な皮膜物性が得られなく
なる。
【0034】本発明の水性印刷インキ組成物において
は、水性ポリウレタングラフト共重合体(A)と水分散
性ポリウレタン樹脂(B)とを重量比80:20〜2
0:80でバインダーとして含有する。かかる重量比よ
りもグラフト共重合体(A)が少ないと、OPPおよび
Kコートフィルムへの密着が弱くなり、全フィルムへの
耐ブロッキング性が低下する。一方、樹脂(B)が少な
いと、十分なラミネート強度が得られない。上記重量比
は、好ましくは60:40〜40:60であり、最も好
ましくは50:50である。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。下記の合成例1および2において、水
分散性ポリウレタン樹脂(B)を夫々調製した。 [水分散性ポリウレタン樹脂(B)の調製] 合成例1:温度計、攪拌装置、および冷却管を備えた反
応器に、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量
2000)250g、ジメチロールプロピオン酸17
g、イソホロンジイソシアネート65gおよびメチルエ
チルケトン50gを仕込み、窒素ガスを導入しながら7
0〜75℃で8時間反応を行った。上記反応で得られた
ウレタンプレポリマー溶液中にトリエチルアミン16g
を加え、中和した後、攪拌下、エチレンジアミン4gを
溶解させた蒸留水800gを添加し、その後メチルエチ
ルケトンを減圧下で除去し、水性ポリウレタン樹脂溶液
((B)−1)を得た。得られた水性ポリウレタン樹脂
溶液は不揮発分30%、粘度320cpsであった。
【0036】合成例2:上記合成例1と同様の反応器
に、ポリプロピレングリコール(数平均分子量200
0)250g、1,4−ブタンジオール5g、ジメチロ
ールプロピオン酸18g、イソホロンジイソシアネート
73g、メチルエチルケトン60gを仕込み、窒素ガス
を導入しながら70〜75℃で5時間反応を行った。上
記反応で得られたウレタンプレポリマー溶液中にトリエ
チルアミン18gを加え、中和した後、攪拌下、エチレ
ンジアミン4gを溶解させた蒸留水797gを添加し、
その後メチルエチルケトンを減圧下で除去し、水性ポリ
ウレタン樹脂溶液((B)−2)を得た。得られた水性
ポリウレタン樹脂溶液は不揮発分30%、粘度200c
psであった。
【0037】なお、水性ポリウレタングラフト共重合体
(A)については、大成化工(株)より入手し得る商品
名WEM 141M((A)−1)、およびWEM 141B((A)
−2)を使用した。
【0038】[インキの作製方法]上記水性ポリウレタ
ングラフト共重合体(A)−1、(A)−2および水分
散性ポリウレタン樹脂(B)−1、(B)−2を使用
し、下記の表1に示す配合処方例(実1〜6、比1〜
3)に従い、容量225mlのガラスビンにガラスビー
ズ100g、グラフト共重合体(A)、樹脂(B)、酸
化チタンR−780(石原産業(株))、工業用エタノ
ール、イオン交換水を所定量入れ、レッドデビル型分散
機で30分間分散処理を行い、各ラミネート用水性イン
キ組成物を調製した。
【0039】
【表1】
【0040】得られたインキ組成物の評価試験は以下の
ようにして行った。 (イ)密着性 PET(東洋紡績(株)、商品名:E−5100、12
μ)、延伸OPP(東洋紡績(株)、商品名:P−21
61、20μ)、ナイロン(ユニチカ(株)、商品名:
エンブレム、12μ)およびKコートフィルム(東セロ
(株)、商品名:OLE、20μ)にグラビア輪転機に
て供試インキ塗布し、1日後にニチバン製24mm幅の
セロハンテープを印刷画面に貼り、瞬時に剥離してイン
キ取られの有無を以下の5段階にて評価した。 5 印刷皮膜が全く剥離せず 4 印刷皮膜が80%以上残存 3 印刷皮膜が50〜80%残存 2 印刷皮膜が30〜50%残存 1 印刷皮膜が30%未満残存
【0041】(ロ)耐ブロッキング性 供試インキを用いてグラビア輪転機にて印刷物を作成
し、直後に印刷皮膜と印刷原反の非印刷面を重ね合せ、
ブロッキングテスター(50℃、湿度80%の条件下に
て5kg/cm の荷重をかけ24時間放置)にて試験
後、両者を引き剥し、インキの取られを以下の5段階に
て評価した。 5 印刷皮膜が全く剥離せず 4 印刷皮膜が80%以上残存 3 印刷皮膜が50〜80%残存 2 印刷皮膜が30〜50%残存 1 印刷皮膜が30%未満残存
【0042】(ハ)ラミネート強度 供試インキを用いてグラビア輪転機にて印刷物を作成
し、その上にポリエチレンイミン系のアンカーコート剤
を塗布し、押し出しラミネート機により溶融ポリエチレ
ンを積層した。2日間経過した後、ラミネート物を15
mm幅に切断し、剥離強度を測定し、以下の基準にて評
価した。 ○ 平均剥離強度が実用上問題ない。 △ 実用上やや劣る。 × 実用上劣る。 得られた結果を下記の表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の水性印
刷インキ組成物においては、水性ポリウレタングラフト
共重合体(A)と水分散性ポリウレタン樹脂(B)とを
所定の割合で配合したことにより、OPP、PET、ナ
イロン、Kコートの全てのフィルムに対する密着性に優
れ、しかもこれらフィルムに対する耐ブロッキング性お
よびラミネート強度にも優れた効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性ポリウレタンを幹ポリマー成分とし
    重合性不飽和単量体から成る重合体をグラフト鎖成分と
    する水性ポリウレタングラフト共重合体(A)と、水分
    散性ポリウレタン樹脂(B)とを重量比80:20〜2
    0:80でバインダーとして含有することを特徴とする
    水性印刷インキ組成物。
  2. 【請求項2】 上記重量比が60:40〜40:60で
    ある請求項1記載の水性印刷インキ組成物。
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