JPH09107477A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09107477A
JPH09107477A JP7290279A JP29027995A JPH09107477A JP H09107477 A JPH09107477 A JP H09107477A JP 7290279 A JP7290279 A JP 7290279A JP 29027995 A JP29027995 A JP 29027995A JP H09107477 A JPH09107477 A JP H09107477A
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JP7290279A
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Koji Hayashi
浩司 林
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材の材質、板圧、原稿フィーダの有無等
により、階調補正テーブルの作成に影響を受けない画像
形成装置を得る。 【解決手段】 地肌補正の寄与率を与える式あるいは参
照テーブルを、ROM131またはRAM132中にY
MCKの色毎に用意しておき、YMCK階調補正テーブ
ルの作成・選択の際に、YMCKのどのトナーに対する
処理かに応じて、参照データ及び地肌の寄与率が選択さ
れ、それに応じてパターンの読み取り値をCPU130
が補正する。転写材上の顕像パターンの読み取り信号
を、転写材の地肌部のデータを用いて補正することによ
り、転写材の背後にある物質の反射率の違いにより、ス
キャナなどの読み取り装置による読み取り値が変化する
現象を補正することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル方式の複
写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル方式の画像形成装置にお
いて、プリンタなどの出力装置(画像形成手段)の出力
特性を補正するため、または特定の濃度領域を協調する
ために、画像信号変換テーブル(以下LUTという)が
使われてきた。画像形成装置は、一般に、画像読み取り
手段、画像処理手段、画像書込み手段、画像処理手段な
どによって形成されており、前述のLUTは、画像処理
手段に内装されていて、画像読み取り手段から画像処理
手段に入力される入力画像信号を変換して出力画像信号
として画像書込み手段に出力する。
【0003】LUTは、プリンタ(画像形成部)の画像
濃度についての出力特性を反映してつくられるため、画
像形成手段などの”劣化や汚れ”などで、プリンタの出
力特性が変化した場合、補正が不十分となる。
【0004】これを補正するために、画像形成装置内部
で行われるプロセス・コントロールと呼ばれる制御の1
つとして、感光体や転写体などの像担持体上に、画像濃
度の異なる複数のパターンを形成し、このパターンを光
学センサにより、その反射光、ないしは透過光を検知
し、帯電電位、現像バイアス、レーザの露光量を変更し
たり、また、階調補正テーブルを変更したりすることが
行われる。
【0005】上記の補正方法は、装置内で自動で補正を
することができ、人の手を煩わせなくて良いというメリ
ットがあるが、光学センサの特性上、トナーの付着量が
多い高濃度側において感度が無いため、トナーの付着量
が少ない、低濃度から中間濃度部へかけての補正とな
る。また、転写部の転写能力の経時変化による転写され
るトナー量の変動、または、定着部における定着性の変
化による画像濃度の変動を補正できない欠点がある。
【0006】これに対し、像担持体上に形成したパター
ン像を転写材に転写、定着したものをスキャナで読み取
り、その読み取ったデータに基づいて階調補正テーブル
の選択・作成を行ったり、色変換係数、RGB-YMCK色変換
テーブルの作成が行われる。この方法は、前述した光学
センサを用いた補正方法に比べて、排出された転写材
を、人の手によって原稿台に載置するなどのオペレータ
による処理が必要となるが、トナーの付着量が多い、高
画像濃度部の補正が可能であり、また、転写部の経時変
化、定着部における定着性の変化による画像濃度の変化
を補正できるというメリットがある。
【0007】関連する従来技術例に、特開平5−114
962号「画像形成装置」がある。本従来例は、装置内
部に内装した検査パターンを自身の画像形成手段等によ
って一旦出力して画像パターンを形成し、これを自身の
画像読み取り手段で読み取り、この入力画像信号を基に
画像信号変換テーブルを補正する。この補正によりその
時点での画像形成手段等の劣化等に起因する特性変化を
反映させることができるので、画像形成手段等の特性が
変化しても、画像信号変換テーブルを常に最適な状態に
維持することができ、出力画像の安定した光画質を保つ
ことができる、としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
転写材を原稿台に載置する場合に、転写材の上部にある
ものが、原稿を抑えるための圧板であるか、または、自
動で原稿を移動させるためのフィーダか、などによっ
て、同じ転写材を用いても、前記読み取り手段であるス
キャナの読み取り値が変化するため、スキャナ読み取り
後の補正量が異なり、階調補正テーブルの結果が異な
る。
【0009】その違いは、原稿を抑える面の表面反射率
の違いによって生じる。図20を用いて説明すると、ス
キャナの(ハロゲン)露光ランプの光は、転写材で反射
され第1〜3ミラーで反射され、CCDに読み込まれる
光と、転写材を透過し、原稿の裏面で反射し、再び、転
写材を通過した後、第1〜3ミラーで反射され、スキャ
ナのCCDによって読み込まれる光とを考える。原稿の
裏面の表面反射率が高い場合には、CCDに読み込まれ
る光量が多い。それにより、原稿の画像温度が低いと判
断される。一方、原稿の裏面の表面反射率が低い場合に
は、CCDに読み込まれる光量が少なくなり、原稿の画
像温度が高いと判断する。
【0010】圧板は、プラスチック、あるいはビニール
・コートされた板であるが、原稿フィーダの場合には、
原稿を搬送されるためのベルトを用いることが一般的で
ある。このように、使用している素材の違いから、その
表面反射率が異なり、結果として、上記の理由から、ト
ナー・パターンを記録した転写材を読み込む際に、読み
取りデータに違いが生じる。
【0011】同じ量のトナーが付着した原稿を読み込む
のであれば、原稿フィーダを用いても、圧板を用いて
も、同じ濃度として読み込まれ、そのデータを元に作成
された階調補正テーブルが同じであるべきであるが、上
記のように、転写材の裏面の表面反射率の違いから、読
み取られる画像濃度に違いが生じ、結果として異なった
階調補正テーブルが選択される。それにより、転写紙に
出力される階調性が異なるという不具合が生じる。
【0012】この現象は、コンピュータで作成された画
像を出力する場合には、特に問題になる。コンピュータ
画像の場合には、原稿フィーダを使用している機械につ
いても、圧板を使用している機械についても、常に、同
じ画像データから形成された画像は、同じ階調性で再現
する必要があるのに対し、前述のように、転写紙に記録
されたパターンをスキャナに読み込む際に、転写材の裏
面の物質の表面反射率の違いにより、補正後の階調性の
結果が異なることになるためである。
【0013】または、別の問題として、使用する転写材
が、厚紙であるか、薄紙であるか、または、再生紙であ
るか、白色度の高い紙であるかによっても、同じ出力装
置で同じ時にパターン出力した画像であって、プリンタ
部の現像特性が一致している場合でも、転写材の種類が
異なることによるスキャナの反射光量、あるいは透過光
量の違いにより、上述した現象と同様に、CCDで読み
取られるデータには違いが生じる。それにより、結果と
して見かけ上、現像特性が異なったように見えて、異な
った階調補正テーブルで補正されることになる。
【0014】本発明は、転写材の材質、板圧、原稿フィ
ーダの有無等により階調補正テーブルの作成に影響を受
けない、画像形成装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の画像形成装置は、読み取り位置に配置した
原稿画像を光学的に走査して読み取る画像読み取り手段
と、画像読み取り手段からの入力画像信号を変換し出力
画像信号として出力する画像処理手段と、出力画像信号
に応じて像担持体上に情報を書き込む画像書込み手段
と、像担持体に現像剤にて転写材上に画像を形成する画
像形成手段と、画像処理手段または画像書込み手段に、
複数のパターンを形成する画像信号発生装置と、画像処
理手段に内装されて入力画像信号を出力画像信号に変換
する画像信号変換テーブルとを備え、画像信号変換テー
ブルを、画像信号発生装置のパターンに基づいて画像書
込み手段、画像形成手段にて形成した画像パターンを画
像読み取り手段が読み取った読み取り信号により、参照
データを用いて補正する手順において、転写材の地肌部
のデータを読み取り、読み取った画像信号に基づいて、
パターン部の読み取り信号を補正することを特徴として
いる。
【0016】さらに、上記の画像形成装置は、パターン
の読み取り信号の大きさに応じて地肌部のデータによる
補正量を変更する手段を有し、またさらには、地肌部の
データによる補正量を、使用するトナーの色あるいは読
み取り手段の色成分に応じて変更する手段を有し、この
読み取り手段の読み取り信号が変換テーブルで補正の有
無に応じて、パターンの読み取り画像信号の補正量を変
更する手段を有するとよい。なお、パターン部の読み取
り信号の大きさに応じて、地肌部のデータによる補正量
を変更するための参照テーブルを有するとよい。
【0017】さらに、地肌部のデータによる補正の実行
/非実行の選択手段を設け、読み取り手段の信号出力が
RGB成分の3つ以上の成分で出力され、YMC階調変
換テーブルの作成、選択に、読み取り手段の出力成分の
内、最も出力のダイナミックレンジが広い信号成分を用
いるとよい。
【0018】
【作用】したがって、請求項1の発明の画像形成装置に
よれば、転写材上の顕像パターンの読み取り信号を、転
写材の地肌部のデータを用いて補正することにより、転
写材の(読み取り装置から見た)背後(上部)にある物
質の反射率の違いにより、スキャナなどの読み取り装置
による読み取り値が変化する現象を補正することができ
る。
【0019】請求項2の発明は、パターンの読み取り出
力に応じて、転写材の地肌データの補正量を変化させ
る。画像読み取り装置から見て、転写材の背後にある物
質の反射率の違いによるパターンの読み取りデータへの
影響は、パターンへのトナー付着量が多いほど影響が少
なく、パターンへのトナーの付着量が少ないほど大き
い。従って、転写材の地肌データを用いて補正する際
に、トナー付着量が少なく、読み取り信号が地肌部のデ
ータに近いパターンの場合には、地肌データの補正量が
大きく、読み取り信号が地肌データよりも離れるに従っ
て、地肌データの補正量を小さくする。
【0020】請求項3の発明は、地肌部のデータによる
補正の割合をトナーの色に応じて行うか、または、読み
取り装置がRGB成分としてデータを読み込む際に、R
GBそれぞれの成分に応じて、変更する。トナーの色
は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色が一
般に用いられるが、イエロー、シアン、マゼンタについ
ては、読み取り装置のRGB出力のうち、それぞれ、ブ
ルー、レッド、グリーンの出力が最も大きくなる。ブラ
ックについては、RGBのいずれの成分も同等に感度を
有し、RGBで出力差は見られないが、実用上は最も感
度が安定している出力(一例としてGデータなどを使用
する。
【0021】請求項4の発明は、パターンの読み取り信
号をRGBγ変換を行うか、または行わないかに応じ
て、転写材の地肌データを用いた補正の割合を変更す
る。
【0022】請求項5の発明は、トナーの色、RGB成
分、あるいは、パターンの読み取り信号の大きさに応じ
て、地肌データの補正量を変更する際に、地肌部のデー
タの補正量の比率をテーブルとして保持しておき、前記
の条件に応じて、前記地肌部のデータを補正する。
【0023】請求項6の発明によれば、使用者の好みよ
って地肌部のデータによる補正を実行/非実行の選択を
行うことができる。
【0024】請求項7の発明によれば、最もダイナミッ
クレンジの広いRGB成分の信号を選択して、階調補正
テーブルを作成することができる。
【0025】
【実施例】次に添付図面を参照して本発明による画像形
成装置の実施例を詳細に説明する。図1〜図20を参照
すると本発明の画像形成装置の実施例が示されている。
尚、以下の実施例は本発明の画像形成装置を、電子写真
複写機(以下、単に複写機と言う)に適用した場合にお
いて説明する。
【0026】図1に示す機構図において実施例の、複写
機本体101の機構の概略を説明する。複写機本体10
1のほぼ中央部に配置された像担持体としてのφ120[m
m]の有機感光体(OPC)ドラム102の周囲には、感
光体ドラム102の表面を帯電する帯電チャージャ10
3、一様に帯電された感光体ドラム102の表面上に半
導体レーザ光を照射して静電潜像を形成するレーザ光学
系104、静電潜像に各色トナーを供給して現像し、各
色毎にトナー像を得る黒現像装置105及びイエロー
Y、マゼンタM、シアンCの3つのカラー現像装置10
6、107、108、感光体ドラム102上に形成され
た各色毎のトナー像を順次転写する中間転写ベルト10
9、上記中間転写ベルト109に転写電圧を印加するバ
イアスローラ110、転写後の感光体ドラム102の表
面に残留するトナーを除去するクリーニング装置11
1、転写後の感光体ドラム102の表面に残留する電荷
を除去する除電部112などが順次配列されている。
【0027】また、上記中間転写ベルト109には、転
写されたトナー像を転写材に転写する電圧を印加するた
めの転写バイアスローラ113及び転写材に転写後に残
留したトナー像をクリーニングするためのベルトクリー
ニング装置114が配設されている。中間転写ベルト1
09から剥離された転写材を搬送する搬送ベルト115
の出口側端部には、トナー像を加熱及び加圧して定着さ
せる定着装置116が配置されているとともに、この定
着装置116の出口部には、排紙トレイ117が取り付
けられている。
【0028】レーザ光学系104の上部には、複写機本
体101の上部に配置された原稿載置台としてのコンタ
クトガラス118、このコンタクトガラス118上の原
稿に走査光を照射する露光ランプ119、原稿からの反
射光を反射ミラー121によって結像レンズ122に導
き、光電変換素子であるCCD(Charge Coupled Devi
c)のイメージセンサアレイ123に入光させる。CC
Dのイメージセンサアレイ123で電気信号に変換され
た画像信号は図示しない画像処理装置を経て、レーザ光
学系104中の半導体レーザのレーザ発振を制御する。
【0029】次に、上記複写機に内蔵される制御系を説
明する。図2に示したように制御系は、メイン制御部
(CPU)130を備え、このメイン制御部130に対
して所定のROM131及びRAM132が付設されて
いるとともに、上記メイン制御部130には、インター
フェースのI/O133を介してレーザ光学系制御部1
34、電源回路135、光学センサ136、トナー濃度
センサ137、環境センサ138、感光体表面電位セン
サ139、トナー補給回路140、中間転写ベルト駆動
部141、操作部142、がそれぞれ接続されている。
上記のレーザ光学系制御部134は、レーザ光学系10
4のレーザ出力を調整するものであり、また上記の電源
回路135は、帯電チャージャ113に対して所定の帯
電用放電電圧を与えると共に、現像装置105、10
6、107、108に対して所定電圧の現像バイアスを
与え、かつバイアスローラ110および転写バイアスロ
ーラ113に対して所定の転写電圧を与えるものであ
る。
【0030】光学センサ136は、感光体ドラム102
の転写後の領域に近接配置される発光ダイオードなどの
発光素子とフォトセンサなどの受光素子とからなり、感
光体ドラム102上に形成される検知パターン潜像のト
ナー像におけるトナー付着量及び地肌部におけるトナー
付着量が各色毎にそれぞれ検知されるとともに、感光体
除電後のいわゆる残留電位が検知される。
【0031】この光電センサ136からの検知出力信号
は、図示を省略した光電センサ制御部に印加されてい
る。光電センサ制御部は、検知パターントナー像に於け
るトナー付着量と地肌部におけるトナー付着量との比率
を求め、その比率値を基準値と比較して画像濃度の変動
を検知し、トナー濃度センサ137の制御値の補正を行
なう。
【0032】更に、トナー濃度センサ137は、現像装
置105〜108には、これらの現像装置内に存在する
現像剤の透磁率変化に基づいてトナー濃度を検知する。
トナー濃度センサ137は、検知されたトナー濃度値と
基準値とを比較し、トナー濃度が一定値を下回ってトナ
ー不足状態になった場合に、その不足分に対応した大き
さのトナー補給信号をトナー補給回路140に印加する
機能を備えている。
【0033】電位センサ139は、像担持体である感光
体102の表面電位を検知し、中間転写ベルト駆動部1
41は、中間転写ベルトの駆動を制御する。黒現像器1
05内に黒トナーとキャリアを含む現像剤が収容されて
いて、これは、現像剤攪拌部材202の回転によって攪
拌され、現像スリーブ201上で、現像剤規制部材20
2によってスリーブ上に汲み上げられる現像剤量を調整
する。この供給された現像剤は、現像スリーブ201上
に磁気的に担持されつつ、磁気ブラシとして現像スリー
ブ201の回転方向に回転する。
【0034】次に、図3のブロック図に基づいて、画像
処理部を説明する。図3において、401はスキャナ、
402はシェーディング補正回路、403はRGBγ補
正回路、404は画像分離回路、405はMTF補正回
路、406は色変換−UCR処理回路、407は変倍回
路、408は画像加工(クリエイト)回路、409はM
TFフィルタ、410はγ補正回路、411は階調処理
回路、412はプリンタである。
【0035】複写すべき原稿は、カラースキャナ401
によりR、G、Bに色分解されて読み取られる。シェー
ディング補正回路402では、撮像素子のムラ、光源の
照明ムラなどが補正される。RGBγ補正回路403で
は、スキャナからの読み取り信号が反射率データから明
度データに変換される。404の画像分離回路では、文
字部と写真部の判定および有彩色・無彩色判定が行われ
る。MTF補正回路405では、入力系の、特に高周波
領域でのMTF特性の劣化を補正する。色変換−UCR
処理回路406は、入力系の色分解特性と出力系の色材
の分光特性の違いを補正し、忠実な色再現に必要な色材
YMCの量を計算する色補正処理部と、YMCの3色が
重なる部分をBk(ブラック)に置き換えるためのUC
R処理部とからなる。色補正処理は下式のようなマトリ
クス演算することにより実現できる。
【0036】
【数1】
【0037】ここで、<R>、<G>、<B>は、それぞれ
R、G、Bの補数を示す。マトリクス係数aijは入力
系と出力系(色材)の分光特性によって決まる。ここで
は、1次マスキング方程式を例に挙げたが、<B>2、<B
G>のような2次項、あるいはさらに高次の項を用いる
ことにより、より精度良く色補正することができる。ま
た、色相によって演算式を変えたり、ノイゲバウアー方
程式を用いるようにしても良い。何れの方法にしても、
Y、M、Cは<B>、<G>、<R>(またはB、G、Rでも
よい)の値から求めることができる。色相判定回路42
2で、RGB画像信号が、RGBCMYのどの色相の信
号であるかを判定し、各色相に応じた色変換係数を選択
する。
【0038】一方、UCR処理は次式を用いて演算する
ことにより行うことができる。 Y’ = Y− α・min(Y,M,C) M’ = M− α・min(Y,M,C) C’ = C− α・min(Y,M,C) Bk = α・min(Y,M,C)
【0039】上式において、記号αはUCRの量を決め
る係数であり、α=1の時100%UCR処理となる。
但し、係数αは一定値でも良い。例えば、高濃度部では
係数αは1に近く、ハイライト部では0に近くすること
により、ハイライト部での画像を滑らかにすることがで
きる。
【0040】変倍回路407は縦横変倍が行われ、画像
加工(クリエイト)回路408はリピート処理などが行
われる。MTFフィルタ409では、シャープな画像や
ソフトな画像など、使用者の好みに応じてエッジ強調や
平滑化等、画像信号の周波数特性を変更する処理が行わ
れる。γ補正回路410で、プリンタの特性に応じて、
画像信号の補正が行われる。また、地肌飛ばしなども同
時に行うこともできる。階調処理回路411でディザ処
理またはパターン処理が行われる。また、スキャナ40
1で読み込んだ画像データを外部の画像処理装置など
で、処理したり、外部の画像処理装置からの画像データ
をプリンタ412で出力するためのインターフェースI
/F413,414が備えられている。
【0041】以上の画像処理回路を制御するためのCP
U415及びROM416,RAM417とはBUS4
18で接続されている。CPU415はシリアルI/F
を通じて、システムコントローラ419と接続されてお
り、図示しない操作部などからのコマンドが送信され
る。
【0042】レーザ変調回路のブロック図を図4で示
す。書き込み周波数は、18.6MHZであり、1画素の走査
時間は、53.8nsecである。8ビットの画像データはルッ
クアップテーブル(LUT)451でγ変換を行うこと
ができる。パルス幅変調回路(PWM)452で8ビッ
トの画像信号の上位3ビットの信号に基づいて8値のパ
ルス幅に変換され、パワー変調回路(PM)453で下
位5ビットで64値のパワー変調が行われ、レーザダイ
オード(LD)454が変調された信号に基づいて発光
する。フォトディテクタ(PD)455で発光強度をモ
ニターし、1ドット毎に補正を行う。
【0043】レーザ光の強度の最大値は、画像信号とは
独立に、8ビット(256段階)に可変できる。1画素
の大きさに対し、主走査方向のビーム径(これは、静止
時のビームの強度が最大値に対し、1/e2に減衰するとき
の幅として定義される)は、90%以下、望ましくは80%で
ある。400DPI、1画素63.5μmでは、望ましいビーム径
は50μm以下である。
【0044】画像濃度(階調性)の自動補正(AIC:
Auto Image Correction)の動作を図5のフローチャート
に基づいて説明する。操作部(図6)の液晶画面におい
て、AICメニューを呼び出すと、図7の画面が表示さ
れる。自動地肌補正の実行を選択すると、図8の画面が
表示される。ここで、印刷スタートキーを選択すると、
図9に示すような、YMCK各色、及び文字、写真の各
画質モードに対応した、複数の濃度階調パターンを転写
材上に形成する(ステップS1)。この濃度階調パター
ンは、あらかじめIPUのROM中に記憶・設定がなさ
れている。
【0045】転写材にパターンが出力された後、転写材
を原稿台118上に載置するように、操作画面上には、
図10の画面が表示される。パターンが形成された転写
材を原稿台に載置し(ステップS2)、読み取りスター
トを選択すると、スキャナが走行し、YMCK濃度パタ
ーンのRGBデータを読み取る(ステップS3)。この
際、パターン部のデータと転写材の地肌部のデータを読
み取る。
【0046】地肌部のデータを用いた補正を行う場合
(ステップS4)、以降に述べる地肌処理を行った後
(ステップS5)、YMCK階調補正テーブルを作成・
選択を行い、地肌部の補正を行わない場合には、読み取
られたRGBデータに対し、YMCK階調補正テーブル
を作成・選択を行う(ステップS6)。上記の処理をY
MCKの各色、及び写真、文字の各画質モード毎に行う
(ステップS7)。処理中には、操作画面には図11の
画面が表示される。
【0047】処理終了後のYMCK階調補正テーブルで
画像形成を行った結果が、望ましくない場合には、処理
前のYMCK階調補正テーブルを選択することができる
ように、図10の画面中に表示されている。画面中で、
地肌の補正は、前述した地肌の補正のON/OFFの選
択スイッチ、RGBγ変換は、RGBγ変換のON/O
FFスイッチである。上記の各処理について以下に詳細
に説明する。
【0048】パターンが形成された転写材を、スキャナ
で読み取った読み取り信号の処理方法について説明す
る。実際に、パターンを読み取った読み取り値の例を図
12に示す。図の横軸は、感光体上に潜像パターンを形
成する際の、レーザの書込み値(一例として、0−25
5値を有する8ビット信号)を表し、縦軸は、感光体上
に形成された潜像パターンを、現像装置でトナーを付与
し、顕像化し、転写材に転写、定着されたパターン像を
スキャナで読み取った値のRGB成分の値である(この
値も一例として、0−255値を有する8ビット信号と
して表している)。図の横軸、縦軸とも16進数表示で
表している。この図は、シアンの例であり、スキャナか
らの読み取り信号にRGBγ変換を行わない信号出力を
示している。図12において最も変化が大きい信号はR
信号、次がG信号、最も変化が少ない信号がB信号であ
る。
【0049】図12では、レーザの書込み値が大きくな
るにつれて転写材上のトナーの量が増えるため、スキャ
ナの信号出力が低下している。しかし、ある程度の値で
画像濃度が飽和していることを示している。読み込まれ
たRGB信号の内、YMCの画像パターンの補色にそれ
ぞれ相当するB,G,Rの信号を使用する。図12で
は、シアントナーの読み取り値であるので、R信号を用
いる。その理由は、YMCのそれぞれの色の補色に相当
する信号は、信号出力のダイナミックレンジが広く、S
/N比が良いためである。また、画像濃度の補正のため
に、単一の成分を用いることにより、信号処理が簡単に
なる利点がある。
【0050】読み取り装置としてRGBの3成分を出力
するスキャナが用いられるが、一般的に人間の感じる分
光感度特性と、スキャナがRGB成分として読み取る分
光感度特性とが異なる。このことにより、人間の知覚す
る色と、実際に再現される色との違い(メタメリズム)
が生じる。これを防ぐために、RGB以外の分光感度特
性を有する色成分、例えば、シアンなどを加えても良
い。その際には同様な考えで、YMCKに応じてダイナ
ミックレンジ、及びS/N比が最も良い色成分を選択す
る。なお、K(黒)トナー用の階調補正テーブルを作成
して選択を行うためには、RGBのいずれの成分を用い
ても良いが、ここでは、比較的S/N比が高くダイナミ
ックレンジが広いG成分を用いた。
【0051】上記の例は、スキャナが読み取ったRGB
成分を、YMCK階調補正テーブルの作成、選択のため
に用いた例であり、色変換係数を作成または補正するた
めには、RGB成分を全て用いることが一般的である。
図13には、シアントナーの同じパターンを読み取った
スキャナの読み取り信号であり、RGBγ変換を行った
後の信号を示した。
【0052】図14は、パターンが記録された転写材の
裏面に白紙を載置した場合と黒紙を載置した場合のパタ
ーンの読み取り値を示した図である。この図は、スキャ
ナからの読み取り信号にRGBγ変換を行わない信号出
力を示している。転写材の裏面に、白紙を載置した場合
と、黒紙を載置した場合とのデータの間に、圧板を用い
た場合と、原稿フィーダを用いた場合の読み取り値がプ
ロットされる。圧板の原稿を抑える面が、白色である場
合には、転写材の裏面に白紙を載置した場合と読み取り
値がほぼ一致し、圧板あるいは原稿フィーダを開放した
状態の読み取り値は、ほぼ転写材の裏面に黒紙を載置し
た場合と読み取り値がほぼ一致する。原稿フィーダを閉
じた場合では、両者の読み取り値のほぼ中間の値に読み
取られる。
【0053】実使用時では、圧板及び原稿フィーダのベ
ルトの汚れなどにより、経時的にその値が変化する。図
のデータを見てわかるように、転写材の裏面が黒紙であ
るか、白紙であるかによって、主としてレーザの書込み
値が低い領域、すなわち転写材上のトナーの付着量が少
ない、低画像濃度部のデータに差が生じる。図15は、
図14に対応するRGBγ変換を行った結果を表す。同
様な傾向を示す。
【0054】転写材の裏面に、白紙あるいは黒紙を載置
した際の読み取り信号の差を、レーザの書込み値0の
値、すなわち、地肌データの差を100%として、黒紙
を載置した場合の読み取り値に対してプロットした結果
を、図16に示した。
【0055】転写材にレーザの書込み値LDで形成したパ
ターンを、黒紙を載置した場合のスキャナの読み取り値
を、ak[LD]、白紙を載置した場合のスキャナの読み取り
値をaw[LD]としたときに、ak[LD](≡x[LD])を横軸に、
下記を縦軸にした。 ak[LD](≡x[LD]) aw[LD]-ak[LD]/(aw[0]-ak[0])x100(≡y[LD]) [%] … これは、読み取り値に含まれる、転写紙の裏面に載置し
た黒紙の寄与を表している。
【0056】図を見ると、データ点にバラつきがある
が、ほぼパターンの読み取り値に比例した値を示してい
る。この傾きbと切片cをグラフから求めることができ、 y[LD][%]=b・x[LD]+c … と表される。
【0057】前述した結果を用いて、請求項2に対応す
る実施例を述べる。使用者あるいは機械の調整及びメン
テナンスを行うサービスマンが実際に調整を行う際に
は、圧板あるいは原稿フィーダが用いられる。パターン
を記録した転写紙の地肌をスキャナで読み取った値をa
[0]とし、レーザ出力LDで記録したパターン部を読み取
った値をa[LD]、前述の白紙を載置した場合の地肌部の
値aw[0]を定数dとすると、、式より、下記の式と
することができる (aw[LD]-a[LD])/(d-a[0])×100=b・a[LD]+c …
【0058】実際に、YMCKの階調補正テーブルを作
成する際に用いるデータはaw[LD]であるので、式か
ら、 aw[LD]=(b・a[LD]+c)・(d-a[0])/100+a[LD] … と求めることができる。
【0059】上記の定数b,c,dをROM416中に記憶
しておくことにより、圧板、あるいは原稿フィーダを用
いた場合でも、調整時に読み込んだ転写紙の地肌の値a
[0]とパターン部の値a[LD]から、基準となる白紙を転写
紙に載置した場合のスキャナの読み取り値aw[LD]を求め
ることができる。
【0060】上記の例は、転写紙の裏面が圧板、原稿フ
ィーダなどの場合であるが、それ以外にも、転写紙自体
に色味がついている場合、すなわち、再生紙などの場合
も、上記の補正をそのまま用いることができる。
【0061】図17は、図16のパターンの読み取り値
に、RGBγ変換を行ったもののデータを表す。図16
と図17では、傾きが逆になっているが、これは、RG
Bγ変換の有無によって、パターン読み取り時の値と、
実際のパターンの画像濃度との関係が反転するためであ
る。すなわち、RGBγ変換を行わない場合には、転写
材上のトナー付着量が高いほど、読み取り値が小さくな
り、RGBγ変換を行った場合には、RGBγ変換後の
読み取り値は、トナー付着量が高いほど値が大きい。
【0062】前述したdの値は、スキャナの読み取り値
にRGBγ変換を行わない場合の典型的な値が8ビット
信号の場合255値であり、RGBγ変換を行った場合
には0値である。なお、実際には、この値は、スキャナ
の出力値の0あるいは255に対応する画像濃度をどの
ように設定するかによって異なる。
【0063】請求項4に対応する実施例を述べる。図1
6と図17では、同じパターンの読み取り値であって
も、RGBγ変換を行うか行わないかによって、定数
b、cの値は異なる。RGBγ変換の役割は、スキャナで
読み込まれた、反射率に比例した読み取り値を、濃度あ
るいは明度に比例した読み取り値に変換するものであ
る。その目的は、その後の処理であるRGB−YMC色
変換での、色再現性を向上させるようにすることが1つ
の目的である。また、人間の色、あるいは画像濃度に対
する視覚に近づけることにより、コピーされた画像の再
現性が良いと感じるように処理を行うことも、大きな目
的である。
【0064】RGBγ変換を行った場合には、人間の視
覚に近くなるように画像データが変換されるので、低濃
度から高濃度までの目標に対する色差、あるいは濃度差
が均一になるように処理される。一方、RGBγ変換を
行わずに反射率に比例した画像信号で処理を行った場合
には、高濃度部の再現精度に対して、低濃度部の再現精
度が向上する特徴がある。
【0065】従って、上記の点から、通常は、RGBγ
変換を行った画像信号でYMCK階調補正テーブルを作
成および選択を行い、低濃度部の再現性を重視する場合
にはRGBγ変換を行わず、スキャナの読み取り値のま
ま処理を行うように選択する。
【0066】請求項5に対応する実施例を述べる。式
において1次式を用いたが、より精度を向上し転写材へ
のトナーの付着量が少ない領域、あるいは高い領域で生
じる非線形性を考慮して補正を行うためには、2次以上
の高次式、あるいは、テーブルを参照することが必要に
なる。式を一般的に表記し、下記の式と表す。 y[LD]=f(×[LD]) …
【0067】ここで、f(x)は、xの関数を表し、レーザ
の書込み値に対しての汎関数となる。この式を用いる
と、求めるaw[LD]は、式と同様に、下記の式で表せ
る。 aw[LD]=f(a[LD])・(d-a[0])/100+a[LD] … 上式のf(a[LD])を高次式によって表現するか、または、
テーブル参照を行うことにより、パターンの読み取り値
a[LD]から直ちに地肌部の寄与の割合を求めることがで
きる。
【0068】γ変換処理部410で行われる階調変換テ
ーブル(LUT)の作成、選択方法について説明する。
YMCK階調変換テーブルは、式あるいは式によっ
て、求められたaw[LD]とROM416中に記憶されてい
る参照データA[i]とを比較することによって得られる。
ここで、記号iは、YMCK階調変換テーブルへの入力
値である。また、参照データA[i]は、入力値iをYMC
K階調変換した後のレーザ書込み値LD(i)で出力したト
ナー・パターンを、スキャナで読み取った値の目標値で
ある。
【0069】前述したaw[LD]から、A[i]に対応するLDを
求めることにより、YMCK階調変換テーブルに対する
入力値iに対応するレーザ出力値LD[i]を求めることがで
きる。これを、入力値i=0,1,〜,255(8bit信号の場
合)に対して求めることにより、階調変換テーブルを求
めることができる。その際、YMCK階調変換テーブル
に対する入力値i=00H,O1H,…,ffH(16進数)に対する
すべての値に対して上記の処理を行う代わりに、i=0,11
H,22H,…,ffHのようなとびとびの値について上記の処理
を行い、i=1,…,10Hのような間の点についてはスプライ
ン関数などで補間を行ってもよい。
【0070】また、予めROM416中に記憶されてい
るYMCKγ補正テーブルの内、上記の処理で求めた
(0,LD[0]),(11H,LD[11H]),(22H,LD[22H]),…,(ffH,LD
[ffH])の組を通る、最も近いテーブルを選択しても良
い。
【0071】上記の処理を図18に基づいて説明する
と、図の第1象限は前述した参照データA[i]を表し、図
の横軸はYMCK階調変換テーブルへの入力値i、縦軸
はRGBγ変換後のスキャナの読み取り値を表す。図の
第2象限は、RGBγ変換テーブルを表し、横軸はRG
Bγ変換前の入力値、縦軸はRGBγ変換後の出力値を
それぞれ表す。図18ではRGBγ変換を行っていな
い。
【0072】第3象限の縦軸はレーザ(LD)の書込み
値であり、横軸は予め定められたレーザ出力LDで形成
されたトナー・パターンを転写材に記録し、スキャナで
読み取った値を表す。この図18は、プリンタ部の特性
を表す。RGBγ変換を行わない場合には、このグラフ
はaw[LD]と一致する。また、実際に形成するパターンの
LDの書込み値は00H(地肌),11H,22H,…,eeH,ffHの16点
であり、グラフの飛び飛びの値を示すが、ここでは、検
知点の間を補間し、連続的なグラフとして表している。
第4象限のグラフは、YMCK階調変換テーブルLD[i]
で、このテーブルを求めることが目的である。ある入力
値iに対して参照データA[i]が求められ、A[i]を得るた
めのLD出力が図中の舛状の矢印の軌跡に沿って求められ
る。
【0073】図19はRGBγ変換を行った場合であ
り、図18のグラフと比較すると、第3象限のプリンタ
特性のグラフは一致しているが、第2象限のRGBγ変
換テーブルの特性が異なっている。これに応じて、第1
象限の参照データを変更する必要があるが、最終的な結
果であるYMCK階調変換テーブルLD[i]の特性は、一
致している。上記のように、RGBγ変換テーブルによ
る処理を行うか、行わないかに応じて参照データを変更
することにより、対応する。
【0074】前述した、地肌補正の割合は、YMCKの
トナーのそれぞれの色によって異なる。従って、前述し
た地肌補正の寄与率を与える式(の係数)あるいは、参
照テーブルをROMまたはRAM中に、YMCKの色毎
に用意しておき、前述したYMCK階調補正テーブルの
作成・選択の際に、YMCKのどのトナーに対する処理
かに応じて、参照データ、及び地肌の寄与率が選択さ
れ、それに応じてパターンの読み取り値を補正する。Y
MCKトナーの補正をスキャナのRGB出力の補色の信
号を用いる場合には、YMCのそれぞれに補色であるB
GRの信号について地肌補正の処理を行う。これらの処
理は、写真、文字などの各画質モード毎のYMCKの色
毎に、参照データ及び地肌の寄与率の参照データが、予
め、RAMまたはROM中に記憶されている。
【0075】図7に示したように、前述した地肌補正を
実行するか、または実行しないかの選択手段を操作部に
設ける。前述した地肌補正は、再通紙、再生紙など、転
写紙、転写材の表面の色味の違いによらず、一定の階調
性、低画像濃度部の再現性を実現する階調補正テーブル
を選択する。しかし、特定の転写紙、転写材、紙種に対
する色再現性を有するためには、地肌補正を行わない方
が良い場合がある。そのような場合には、前述した地肌
補正を行わないように、使用者の好みと目的に応じて選
択する。
【0076】上記の実施例によれば、原稿台に載置され
た転写材が、圧板が閉じられ、転写材を押さえつけた状
態、または、圧板が開けられ、転写材が原稿台からむき
出しになった状態でパターンが読み取られ、同じ読み取
り原稿であっても異なった読み取り信号として得られた
データをほぼ同じ値として補正することができる。ま
た、圧板のみでなく、原稿フィーダであったり、白紙ま
たは黒紙を置かれた状態でもほぼ同じ値として補正する
ことができる。さらに、厚紙や、再生紙、アート紙な
ど、紙種が異なり、転写材の分光反射特性が異なる転写
材であっても、転写材上のトナー量を転写材の反射率に
よらず補正することができる。
【0077】さらに、パターンの読み取り信号に応じ
て、地肌データの補正量を変更することにより、パター
ンの読み取り信号を適切に補正し、パターン読み込みに
よる階調補正テーブルの選択、作成を適切に行うことが
できる。
【0078】トナーの色に応じて地肌データの補正の割
合を変更するか、あるいは、読み取り装置がRGB成分
として読み込まれる場合に、RGBそれぞれの成分に応
じて変更することにより、トナーの色による地肌データ
の寄与の違いを補正し、パターン読み込みによる階調補
正テーブルの選択、作成を適切に行うことができる。
【0079】パターンの読み取り信号をRGBγ変換を
行うか、または行わないかに応じて、転写材の地肌デー
タを用いた補正の割合を変更することにより、パターン
読み込みによる階調補正テーブルの選択、作成を適切に
行うことができる。読み取り手段からの出力信号は、通
常、原稿の表面反射率に対して比例した値であるが、R
GBγ変換後の信号は、画像濃度、あるいは明度に比例
した値に変換される。
【0080】前者の信号の場合には、RGBγ変換を経
ないことにより、信号の精度の低下が生じない。しかし
ながら、人間の視感と異なり、画像濃度の低い部分の感
度が高く、逆に画像濃度の高い部分への感度が低い為、
低画像濃度部の精度を重視した、階調補正テーブルの選
択、作成に有効である。
【0081】一方、RGBγ変換を行うことにより、信
号の精度の低下が生じるが、人間の視感と類似している
ため、低画像濃度部から高画像濃度にかけて、ほぼ均等
な精度を有する、階調補正テーブルの選択、作成に有効
である。
【0082】地肌データを用いた補正を、トナーの色、
読み取り装置のRGB成分あるいはパターンの読み取り
信号の大きさに応じて高精度に行うことにより、パター
ン読み込みによる階調補正テーブルの選択、作成を適切
に行うことができる。
【0083】使用者の好みに応じて地肌部のデータによ
る補正の実行/非実行の選択を行うことができる。例え
ば、普通紙以外に再生紙やアート紙など地肌の分光反射
率の異なる様々な紙種を転写材として用いる場合には、
転写材の地肌のデータによる補正を行う。または、特定
の紙種のみを転写材として用いる場合、あるいは、特定
の紙種に於ける色再現性を良好の状態にしたい場合に
は、地肌データによる補正を行わない、等である。
【0084】RGB成分の3つ以上の信号出力の内のい
ずれかを用い、YMC階調補正テーブルを作成・選択す
ることにより、信号処理が簡単になり、処理速度を速く
させることができる。
【0085】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例であるが、これに限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能
である。
【0086】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
画像形成装置は、転写材の画像濃度を、転写材の(読み
取り装置から見た)背後(上部)の物質の反射率によら
ずに、階調補正を行うための適切な読み取りデータとし
て補正することができる。これにより、原稿台に載置さ
れた転写材が、圧板が閉じられ、転写材を押さえつけた
状態、または、圧板が開けられ、転写材が原稿台からむ
き出しになった状態でパターンが読み取られ、同じ読み
取り原稿であっても異なった読み取り信号として得られ
たデータをほぼ同じ値として補正することができる。
【0087】これは、圧板のみでなく、原稿フィーダで
あったり、白紙を置かれたり、黒紙を置かれた状態でも
ほぼ同じ値として補正することができる。また、厚紙
や、再生紙、アート紙など、紙種が異なり、転写材の分
光反射特性が異なる転写材であっても、転写材上のトナ
ー量を転写材の反射率によらず補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の実施例の機構を示す縦
断面図である。
【図2】図1の制御系を示すブロック構成図である。
【図3】図2の回路構成ブロック図である。
【図4】レーザ変調回路のブロック図である。
【図5】YMCK階調補正テーブルの作成手順例のフロ
ーチャートである。
【図6】操作部の平面図である。
【図7】図6の液晶画面における画面表示例1を示す。
【図8】図6の液晶画面における画面表示例2を示す。
【図9】YMCK各色を濃度階調パターン例を示す図で
ある。
【図10】図6の液晶画面における画面表示例3を示
す。
【図11】図6の液晶画面における画面表示例4を示
す。
【図12】パターン読み取り値の例1を示す。
【図13】パターン読み取り値のRGBγ変換を行った
後の例1を示す。
【図14】パターン読み取り値の例2を示す。
【図15】パターン読み取り値のRGBγ変換を行った
後の例2を示す。
【図16】地肌データの差を100%として、黒紙を載
置した場合の1次式でフィッティングした読み取り値例
を示す。
【図17】図16のパターンの読み取り値に、RGBγ
変換を行ったもののデータを表す。
【図18】RGBγ変換を行わない場合の補正テーブル
の構成例を示す。
【図19】RGBγ変換を行った場合の補正テーブルの
構成例を示す。
【図20】従来の複写機の構成を示す概念的な縦断面で
ある。
【符号の説明】
101 複写機本体 102 有機感光体(OPC)ドラム 103 帯電チャージャ 104 レーザ光学系 105 黒現像装置 106、107、108 カラー現像装置 109 中間転写ベルト 110 バイアスローラ 111 クリーニング装置 112 除電部 113 転写バイアスローラ 114 ベルトクリーニング装置 115 搬送ベルト 116 定着装置 117 排紙トレイ 118 コンタクトガラス 119 露光ランプ 121 反射ミラー 122 結像レンズ 123 イメージセンサアレイ 130 CPU 131 ROM 132 RAM 133 I/O 134 レーザ光学系制御部 135 電源回路 136 光学センサ 137 トナー濃度センサ 138 環境センサ 139 感光体表面電位センサ 140 トナー補給回路 141 中間転写ベルト駆動部 201 現像スリーブ 202 現像剤規制部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取り位置に配置した原稿画像を光学
    的に走査して読み取る画像読み取り手段と、 前記画像読み取り手段からの入力画像信号を変換し出力
    画像信号として出力する画像処理手段と、 前記出力画像信号に応じて像担持体上に情報を書き込む
    画像書込み手段と、 前記像担持体に現像剤にて転写材上に画像を形成する画
    像形成手段と、 前記画像処理手段または画像書込み手段に、複数のパタ
    ーンを形成する画像信号発生装置と、前記画像処理手段
    に内装されて前記入力画像信号を出力画像信号に変換す
    る画像信号変換テーブルとを備え、 前記画像信号変換テーブルを、前記画像信号発生装置の
    パターンに基づいて前記画像書込み手段、画像形成手段
    にて形成した画像パターンを前記画像読み取り手段が読
    み取った読み取り信号により、参照データを用いて補正
    する手順において、 前記転写材の地肌部のデータを読み取り、該読み取った
    画像信号に基づいて、前記パターン部の読み取り信号を
    補正することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成装置は、さらに前記パター
    ンの読み取り信号の大きさに応じて、前記地肌部のデー
    タによる補正量を変更する手段を有することを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像形成装置は、さらに前記地肌部
    のデータによる補正量を、使用するトナーの色あるいは
    読み取り手段の色成分に応じて、変更する手段を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記画像形成装置は、さらに前記地肌部
    のデータによる補正量を、前記読み取り手段の読み取り
    信号が変換テーブルで補正の有無に応じて、前記パター
    ンの読み取り画像信号の補正量を、変更する手段を有す
    ることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記パターン部の読み取り信号の大きさ
    に応じて、前記地肌部のデータによる補正量を変更する
    ための参照テーブルを有することを特徴とする請求項1
    から4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記地肌部のデータによる補正の実行/
    非実行の選択手段を設けたことを特徴とする請求項1か
    ら5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記読み取り手段の信号出力がRGB成
    分の3つ以上の成分で出力され、YMC階調変換テーブ
    ルの作成、選択に、前記読み取り手段の出力成分の内、
    最も出力のダイナミックレンジが広い信号成分を用いる
    ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の
    画像形成装置。
JP7290279A 1995-10-06 1995-10-11 画像形成装置 Pending JPH09107477A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003107833A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Canon Inc カラー画像形成装置システム、カラー画像形成装置システムの制御方法
JP2005321567A (ja) * 2004-05-07 2005-11-17 Canon Inc カラー画像形成装置及びその制御方法

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