JPH0892435A - 半導電性樹脂組成物 - Google Patents
半導電性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0892435A JPH0892435A JP22850994A JP22850994A JPH0892435A JP H0892435 A JPH0892435 A JP H0892435A JP 22850994 A JP22850994 A JP 22850994A JP 22850994 A JP22850994 A JP 22850994A JP H0892435 A JPH0892435 A JP H0892435A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl acetate
- resin composition
- weight
- semiconductive resin
- insulator
- Prior art date
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- Pending
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- Conductive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 混練加工時にブロッキング等が生じることが
なく、混練性が良好であり、架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブルの外部半導電層としたときに絶縁体に対する剥
離性が適正であって、自然剥離が生じたり、剥離作業が
困難になったりしない半導電性樹脂組成物を得る。 【構成】 酢酸ビニル含量が35〜50重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体80〜95重量部と、低密度ポ
リエチレン5〜20重量部とからなるベースポリマーを
用いる。
なく、混練性が良好であり、架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブルの外部半導電層としたときに絶縁体に対する剥
離性が適正であって、自然剥離が生じたり、剥離作業が
困難になったりしない半導電性樹脂組成物を得る。 【構成】 酢酸ビニル含量が35〜50重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体80〜95重量部と、低密度ポ
リエチレン5〜20重量部とからなるベースポリマーを
用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導電性樹脂組成物
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、架橋ポリエチレンを絶縁体と
する電力ケーブル(CVケーブル)が広く使用されてお
り、このような電力ケーブルでは、絶縁体上に外部半導
電層が設けられている。この外部半導電層には、絶縁体
との剥離が容易なタイプと困難なタイプとがあり、剥離
が容易なタイプの外部半導電層にはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体にカーボンブラックを添加した半導電性樹脂
組成物が用いられている。
する電力ケーブル(CVケーブル)が広く使用されてお
り、このような電力ケーブルでは、絶縁体上に外部半導
電層が設けられている。この外部半導電層には、絶縁体
との剥離が容易なタイプと困難なタイプとがあり、剥離
が容易なタイプの外部半導電層にはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体にカーボンブラックを添加した半導電性樹脂
組成物が用いられている。
【0003】この半導電性樹脂組成物にあっては、絶縁
体に対して良好な剥離性を保持するために、架橋ポリエ
チレンからなる絶縁体との極性の差を大きくする必要が
あり、エチレン−酢酸ビニル共重合体として、その酢酸
ビニル含量が35重量%以上の極性の高いものを使用す
る必要があった。
体に対して良好な剥離性を保持するために、架橋ポリエ
チレンからなる絶縁体との極性の差を大きくする必要が
あり、エチレン−酢酸ビニル共重合体として、その酢酸
ビニル含量が35重量%以上の極性の高いものを使用す
る必要があった。
【0004】しかしながら、酢酸ビニル含量が35重量
%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた外部半
導電層では絶縁体に対する剥離性は良好であるが、その
樹脂組成物の混練時にブロッキングなどが生じる不都合
があった。また、あまりにも酢酸ビニル含量が高くなり
すぎると、絶縁体と外部半導電層との剥離性が良すぎて
接着力が過度に低下し、両者の界面に自然剥離部分が生
じ、これによる電力ケーブルの電気的特性の低下の恐れ
があった。
%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた外部半
導電層では絶縁体に対する剥離性は良好であるが、その
樹脂組成物の混練時にブロッキングなどが生じる不都合
があった。また、あまりにも酢酸ビニル含量が高くなり
すぎると、絶縁体と外部半導電層との剥離性が良すぎて
接着力が過度に低下し、両者の界面に自然剥離部分が生
じ、これによる電力ケーブルの電気的特性の低下の恐れ
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの外部
半導電層としたときに、絶縁体に対する剥離性が適正で
あり、かつ混練時においてブロッキングなどの不都合が
生じない半導電性樹脂組成物を得ることにある。
ける課題は、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの外部
半導電層としたときに、絶縁体に対する剥離性が適正で
あり、かつ混練時においてブロッキングなどの不都合が
生じない半導電性樹脂組成物を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、酢酸ビニ
ル含量が35〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体80〜95重量部と、低密度ポリエチレン5〜20
重量部とからなるベースポリマーを用いることで解決さ
れる。
ル含量が35〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体80〜95重量部と、低密度ポリエチレン5〜20
重量部とからなるベースポリマーを用いることで解決さ
れる。
【0007】以下、この発明を詳しく説明する。この発
明で用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、その酢酸ビニル含量が35〜50重量%の範囲のも
のであり、好ましくは40〜50重量%の範囲のもので
ある。酢酸ビニル含量が35重量%未満であると、外部
半導電層としたとき架橋ポリエチレンの絶縁体との剥離
性が低下し(接着性が良くなって)、剥離作業が困難と
なる。また、50重量%を越えると、その軟化温度が大
きく低下し、常温以上での温度において絶縁体と良好に
密着してしまい、不都合となる。また、この共重合体と
しては、そのメルトインデックス(MI)が5〜150
の範囲のものが、外部半導電層の機械的特性などの点か
ら好ましい。
明で用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、その酢酸ビニル含量が35〜50重量%の範囲のも
のであり、好ましくは40〜50重量%の範囲のもので
ある。酢酸ビニル含量が35重量%未満であると、外部
半導電層としたとき架橋ポリエチレンの絶縁体との剥離
性が低下し(接着性が良くなって)、剥離作業が困難と
なる。また、50重量%を越えると、その軟化温度が大
きく低下し、常温以上での温度において絶縁体と良好に
密着してしまい、不都合となる。また、この共重合体と
しては、そのメルトインデックス(MI)が5〜150
の範囲のものが、外部半導電層の機械的特性などの点か
ら好ましい。
【0008】また、このエチレン−酢酸ビニル共重合体
にブレンドされる低密度ポリエチレンとしては、密度が
0.93g/cm3 以下のもので、かつメルトインデッ
クスが0.5〜50のものが用いられる。また、この低
密度ポリエチレンには、直鎖状低密度ポリエチレン、超
低密度ポリエチレンなども包含される。この低密度ポリ
エチレンの配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体が
80〜95重量%、低密度ポリエチレンが5〜20重量
%の割合とされる。低密度ポリエチレンが5重量%未満
であれば、混練時のブロッキングなどを防止する効果が
得られず、20重量%を越えると、この組成物の極性が
低下し、架橋ポリエチレンからなる絶縁体に対する密着
性が高くなり、剥離性が低下する。
にブレンドされる低密度ポリエチレンとしては、密度が
0.93g/cm3 以下のもので、かつメルトインデッ
クスが0.5〜50のものが用いられる。また、この低
密度ポリエチレンには、直鎖状低密度ポリエチレン、超
低密度ポリエチレンなども包含される。この低密度ポリ
エチレンの配合量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体が
80〜95重量%、低密度ポリエチレンが5〜20重量
%の割合とされる。低密度ポリエチレンが5重量%未満
であれば、混練時のブロッキングなどを防止する効果が
得られず、20重量%を越えると、この組成物の極性が
低下し、架橋ポリエチレンからなる絶縁体に対する密着
性が高くなり、剥離性が低下する。
【0009】また、導電性を付与するカーボンブラック
としては、特に限定されないが、例えばアセチレンブラ
ック、ファーネスブラック、ケッチェンブラックなどが
用いられる。このカーボンブラックの配合量は、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体と低密度ポリエチレンとのブレ
ンド物100重量部に対して通常20〜60重量部程度
とされるが、要求される導電性の程度によっては、これ
以外の配合量になってもよい。
としては、特に限定されないが、例えばアセチレンブラ
ック、ファーネスブラック、ケッチェンブラックなどが
用いられる。このカーボンブラックの配合量は、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体と低密度ポリエチレンとのブレ
ンド物100重量部に対して通常20〜60重量部程度
とされるが、要求される導電性の程度によっては、これ
以外の配合量になってもよい。
【0010】この発明の半導電性樹脂組成物には、酸化
防止剤、架橋剤、架橋助剤、充填剤、安定剤などの添加
剤を適宜添加することができる。
防止剤、架橋剤、架橋助剤、充填剤、安定剤などの添加
剤を適宜添加することができる。
【0011】このような半導電性樹脂組成物にあって
は、これを架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの外部半
導電層としたときに、その絶縁体に対する剥離性が適正
の範囲となり、かつ混練加工時においてブロッキングな
どの不都合を生じることがない。特に、絶縁体に対する
接着力が0.5〜3kg/0.5インチの範囲となり、
自然に剥離することもなければ、剥離に過大の力が必要
とすることもない。よって、電気特性の低下の恐れも全
く生じない。
は、これを架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの外部半
導電層としたときに、その絶縁体に対する剥離性が適正
の範囲となり、かつ混練加工時においてブロッキングな
どの不都合を生じることがない。特に、絶縁体に対する
接着力が0.5〜3kg/0.5インチの範囲となり、
自然に剥離することもなければ、剥離に過大の力が必要
とすることもない。よって、電気特性の低下の恐れも全
く生じない。
【0012】以下、具体例を示して、作用効果を明確に
する。表1に示す配合組成の半導電性樹脂組成物を用意
し、これを外部半導電層とする6kV架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルを試作した。このケーブルの外部半導
電層の絶縁体に対する常温での接着力と、押出加工時の
混練性を検討した。結果を表1に併せて示す。
する。表1に示す配合組成の半導電性樹脂組成物を用意
し、これを外部半導電層とする6kV架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルを試作した。このケーブルの外部半導
電層の絶縁体に対する常温での接着力と、押出加工時の
混練性を検討した。結果を表1に併せて示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1において、EVA(I)は酢酸ビニル
含量40重量%、EVA(II)は酢酸ビニル含量30重
量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を示し、LDPE
は密度0.92g/cm3 ,MI3.0の低密度ポリエ
チレンを示し、酸化防止剤は「ノクラック#300」
(大内新興化学工業(株)製)を示し、架橋剤は1,3
−ジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンを
示す。また、加工性の評価の「○」は良好な混練が行え
たものを、「×」はブロッキングが激しく混練が不十分
であったものを示す。表1の結果から明らかなように、
この半導電性樹脂組成物は、混練時のブロッキングなど
がなく、加工性が良く、また外部半導電層としたときの
絶縁体に対する剥離性も適正であることがわかる。
含量40重量%、EVA(II)は酢酸ビニル含量30重
量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を示し、LDPE
は密度0.92g/cm3 ,MI3.0の低密度ポリエ
チレンを示し、酸化防止剤は「ノクラック#300」
(大内新興化学工業(株)製)を示し、架橋剤は1,3
−ジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンを
示す。また、加工性の評価の「○」は良好な混練が行え
たものを、「×」はブロッキングが激しく混練が不十分
であったものを示す。表1の結果から明らかなように、
この半導電性樹脂組成物は、混練時のブロッキングなど
がなく、加工性が良く、また外部半導電層としたときの
絶縁体に対する剥離性も適正であることがわかる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の半導電
性樹脂組成物は、その混練加工時において、ブロッキン
グなどの不都合を生じることがなく、さらにこれを架橋
ポリエチレン絶縁ケーブルの外部半導電層としたときに
架橋ポリエチレンからなる絶縁体に対して適正な剥離性
を示し、自然剥離することもなければ、剥離作業に手間
どることもない。
性樹脂組成物は、その混練加工時において、ブロッキン
グなどの不都合を生じることがなく、さらにこれを架橋
ポリエチレン絶縁ケーブルの外部半導電層としたときに
架橋ポリエチレンからなる絶縁体に対して適正な剥離性
を示し、自然剥離することもなければ、剥離作業に手間
どることもない。
Claims (1)
- 【請求項1】 酢酸ビニル含量が35〜50重量%のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体80〜95重量部と、低密
度ポリエチレン5〜20重量部とからなるベースポリマ
ーを用いてなる半導電性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22850994A JPH0892435A (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 半導電性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22850994A JPH0892435A (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 半導電性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892435A true JPH0892435A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16877554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22850994A Pending JPH0892435A (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 半導電性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0892435A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009526352A (ja) * | 2006-02-06 | 2009-07-16 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 半導体組成物 |
-
1994
- 1994-09-22 JP JP22850994A patent/JPH0892435A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009526352A (ja) * | 2006-02-06 | 2009-07-16 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 半導体組成物 |
CN102875883A (zh) * | 2006-02-06 | 2013-01-16 | 陶氏环球技术有限责任公司 | 半导电组合物 |
JP2013224429A (ja) * | 2006-02-06 | 2013-10-31 | Dow Global Technologies Llc | 半導体組成物 |
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