JPH0889182A - 食品に析出するチロシンの除去方法 - Google Patents

食品に析出するチロシンの除去方法

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JPH0889182A
JPH0889182A JP23730094A JP23730094A JPH0889182A JP H0889182 A JPH0889182 A JP H0889182A JP 23730094 A JP23730094 A JP 23730094A JP 23730094 A JP23730094 A JP 23730094A JP H0889182 A JPH0889182 A JP H0889182A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品に析出する白色チロシンを効果的に除去
する。 【構成】 チロシン含有食品にチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を添加し、添加した乳酸菌でチロシンを分解
して除去する。 【効果】 チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌は、水に
ほとんど溶解しないチロシンをチラミンに分解する。チ
ロシンは構造式から炭酸ガスが除去されると、水に溶解
するチラミンになる。このため、本発明の方法は、乳酸
菌の働きで白色固形物であるチロシンを水に溶解できる
チラミンとして、食品から効果的に除去する。嫌気性の
乳酸菌がチロシンの白色固形物を除去するので、空気を
供給しない環境、たとえば、食品を乳酸菌の培養液に浸
漬し、包装袋に充填してチロシンの白色固形物を効果的
に除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チロシンが析出して商
品価値の低下する食品のチロシンを分解して除去する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】チロシンは水に溶けにくいアミノ酸の一
種である。チロシンを含む食品として、タケノコ水煮、
奈良漬粕、大豆加工品、イカの塩辛等がある。チロシン
を含有する食品は、水に溶けないチロシンが析出して白
色固形物が付着し、食品としての商品価値を著しく低下
させる。たとえば、生のタケノコを切断すると、チロシ
ンが分散している白い液が出る。このタケノコを熱湯で
加熱して冷却すると、チロシンの白色固形物が析出す
る。チロシンは加熱すると溶解度が高くなるが、冷却す
ると溶解度が低下するので、タケノコの表面に白色固形
物として析出する。
【0003】チロシンが食品の付着すると、商品価値が
低下するので、この弊害を防止するために、チロシンの
析出を防止する方法が開発されている。たとえば、特開
昭56−78574号公報には、サイクロデキストリン
を添加して、チロシンの析出を防止する方法が記載され
る。さらに特開平3−198755号公報には乳清及び
/又は乳清由来の副生成物を添加して、チロシンの析出
を防止する方法が記載される。さらにまた、ウルトラ領
域縮合リン酸塩とメチルセルロースを添加してチロシン
の析出を防止する方法も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法は、チロシ
ン析出を防止するものであるが、食品の内部まで十分に
処理することが難しく、タケノコ等の食品の内部の白色
析出物を満足する程度に阻止することが難しい欠点があ
る。
【0005】さらに、食品の白色チロシンが析出するの
を防止するために、水さらしによる方法が採用される
が、チロシンはほとんど水に溶けないので、効果的にチ
ロシンの析出を阻止することができない。さらに、手作
業でチロシンを除去する方法もあるが、この方法は極め
て手間がかかるばかりでなく、組織内部の析出物を除去
することができない。
【0006】本発明は、従来のこれ等の欠点を解決する
ことを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的
は、食品に析出する白色チロシンを効果的に除去できる
食品に析出するチロシンの除去方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の食品に析出する
チロシンの除去方法は、前述の目的を達成するために下
記のようにして、チロシンを除去する。チロシン含有食
品、たとえば、タケノコ水煮、奈良漬粕、大豆加工品、
イカの塩辛等に、チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌を
添加し、添加した乳酸菌でチロシンを分解して除去す
る。
【0008】チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌には、
下記のものが使用できる。 エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus faec
alis) エンテロコッカス フェシウム(Enterococcus fec
ium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococcus hirae) エンテロコッカス デュランス(Enterococcus dur
ans) エンテロコッカス カセリフラブス(Enterococcus
casseliflavus) ラクトコッカス ラクティス 亜種クレモリス(La
ctococcus lactissubsp.cremoris) ラクトバシラス ブレビス(Lactococcus brevi
s)
【0009】以上のチロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌
は、単独又は複数種混合して用いられる。乳酸菌の添加
方法は、菌体を直接に添加し、あるいは、又は培養状態
として添加することができる。
【0010】
【作用】本発明の食品に析出するチロシンの除去方法
は、チロシン含有食品であるタケノコ等の食品に、チロ
シン脱炭酸酵素を有する乳酸菌を添加し、添加した乳酸
菌でチロシンを分解して除去することを特徴とする。チ
ロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌は、チロシンから炭酸
ガスを分離してチラミンとする。チラミンは水溶性であ
る。このため本発明の方法は、食品に析出する白色固形
物のチロシンをチラミンにとして除去できる。
【0011】チロシン脱炭酸酵素の乳酸菌が、白色固形
物のチロシンを分解して溶解させる状態を下記のように
して試験した。L−チロシンを25mg添加した乳酸菌
用培養液4.5ccに、乳酸菌の培養液を0.5cc添
加し、30℃で3日静置して、培地に沈澱するチロシン
結晶の沈澱量を測定すると表1に示すようになった。
【0012】この表の記号は下記の状態を示すものであ
る。 4+………チロシン結晶沈澱が非常に多い状態 3+………チロシン結晶沈澱が多い状態 2+………チロシン結晶沈澱が少しの状態 1+………チロシン結晶沈澱がわずかの状態 0…………チロシン結晶沈澱が無くなった状態
【0013】
【0014】以上のように、チロシン脱炭酸酵素を含む
乳酸菌は、チロシンを分解して結晶沈澱を少なくでき
る。本発明の食品に析出するチロシンの除去方法は、嫌
気性の細菌である乳酸菌を使用するので、空気を供給す
る必要がなく、簡単にチロシンの白色固形物を除去でき
る特長がある。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための食品に析出するチロシンの除去方法
を例示するものであって、本発明は食品に析出するチロ
シンの除去方法を下記のものに特定しない。
【0016】実施例1 下記のようにして、タケノコに析出するチロシンを除去
する。 (1) チロシンに由来する白色固形物が析出した水煮タ
ケノコをスライスする。 (2) スライスしたタケノコ1Kgを、チロシン脱炭酸
酵素を有する乳酸菌である、ラクトコッカス ラクティ
ス亜種クレモリス(Lactococcus lactis subsp.cremori
s)の培養液600mlに入れて浸漬し、30℃で5日
静置する。培養液はステンレスタンスに入れる。
【0017】以上のようにして処理したタケノコは、チ
ロシンの白色固形物が全く認められなくなった。
【0018】使用した培養液は、下記の(1)〜(10)の組
成をしている市販の一般乳酸菌接種用培地(日水製薬
製)を用いて次のようにして製作した。 穿刺培養された種菌1白金耳を取り、下記の組成を
している減菌された培地10mlに接種する。この状態
で30℃〜35℃で2日間培養する。穿刺培養は、嫌気
性菌の培養方法の一つであり、図1に示すように、試験
管1中で凝固させた寒天培地(上記組成の培地に寒天を
15g加えたもの)の中心に菌をつけた白金耳2を突き
刺して培養する方法である。この図に示すように、白金
耳2で菌体を寒天培地に付けると、突き刺した線に沿っ
て菌が生育する。とくに、乳酸菌のような嫌気性菌は酸
素の少ない底部によく生育する。 以上のようにして穿刺培養された乳酸菌は、図2に
示すように、白金耳3を突き刺して先端に付着させ、こ
れを試験管4に充填している液体培地10mlに接種す
る。 試験管4の培養液10mlを、さらに同じ培地60
0mlに接種する。その後30〜35℃で1日培養した
て、タケノコを浸漬する培養液とする。
【0019】一般乳酸菌接種用培地(日水製薬製)は下
記の組成の粉末である。 (1) 酵母エキス………………………5.5g (2) ペプトン………………………12.5g (3) ブドウ糖………………………11.0g (4) リン酸二水素カリウム………0.25g (5) リン酸一水素カリウム………0.25g (6) 酢酸ナトリウム………………10.0g (7) 硫酸マグネシウム………………0.1g (8) 硫酸マンガン…………………5.0mg (9) 硫酸第一鉄……………………5.0mg (10) 蒸留水………………………1000ml pH……………………6.7〜6.9
【0020】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、ラクトコッカス ラクティス亜種クレモ
リス(Lactococcus lactis subsp.cremoris)から下記
の〜に変更して同じ処理をしたところ、チロシンの
白色固形物は全く認められなかった。 エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus faec
alis) エンテロコッカス フェシウム(Enterococcus fec
ium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococcus hirae) エンテロコッカス デュランス(Enterococcus dur
ans) エンテロコッカス カセリフラブス(Enterococcus
casseliflavus) ラクトバシラス ブレビス(Lactococcus brevi
s)
【0021】比較例1 培養液に乳酸菌を入れない以外、実施例1と同じように
してタケノコを処理したところ、チロシンの析出に由来
する白色固形物が目立った。
【0022】実施例2 下記のようにして、チロシンに由来する白色固形物の析
出した味噌を処理する。味噌100gに対して、チロシ
ン脱炭酸酵素を有する乳酸菌であるエンテロコッカス
フェカリス(Enterococcus faecalis)の菌体2g(湿
重量)を添加して、プラスチックフィルム製の包装袋に
充填し、30℃で5日培養する。このように処理した味
噌は、チロシンに由来する白色固形物が認められなくな
った。
【0023】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、エンテロコッカスフェカリス(Enteroco
ccus faecalis)から下記の〜に変更して同じ処理
をしたところ、チロシンの白色固形物は全く認められな
かった。 ラクトコッカス ラクティス亜種クレモリス(Lact
ococcus lactissubsp.cremoris) エンテロコッカス フェシウム(Enterococcus fec
ium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococcus hirae) エンテロコッカス デュランス(Enterococcus dur
ans) エンテロコッカス カセリフラブス(Enterococcus
casseliflavus) ラクトバシラス ブレビス(Lactococcus brevi
s)
【0024】味噌に添加するチロシン脱炭酸酵素を有す
る乳酸菌の菌体は、下記のようにして調整した。図3は
菌体を調整する工程を示している。 (1) 実施例1と同じ組成の液体培地を用い、121℃
で10分間減菌した後、培地10mlに、穿刺培養した
種菌である乳酸菌を1白金耳接種する。これを30〜3
5℃で2日間静置培養する。 (2) この培養液10mlを、さらに減菌された同培地
1000mlに接種し、30℃〜35℃で3日間静置培
養した後に、遠心分離(6000rpm、15分)によ
り菌体を底に強制的に沈澱させ、上澄み液を除いて菌体
を分離する。このようにして集めた菌体を味噌に添加し
た。
【0025】比較例2 乳酸菌を添加しない以外、実施例2と同じようにして味
噌を処理したところ、チロシンの析出に由来する白色固
形物が目立った。
【0026】実施例3 下記のようにして、チロシンに由来する白色固形物が析
出した奈良漬粕を処理した。奈良漬100gに、チロシ
ン脱炭酸酵素を有する乳酸菌として、エンテロコッカス
フェシウム(Enterococcus faecium)の菌体2g(湿
重量)を添加して包装する。これを30℃で5日間培養
した後にチロシンの白色固形物を観察する。菌体は、実
施例2と同じ方法で調整した。このように処理した奈良
漬は、チロシンに由来する白色固形物が認められなくな
った。
【0027】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、エンテロコッカスフェシウム(Enteroco
ccus faecium)から下記の〜に変更して同じ処理を
したところ、チロシンの白色固形物は全く認められなか
った。 ラクトコッカス ラクティス亜種クレモリス(Lact
ococcus lactissubsp.cremoris) エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus fae
calis) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococcus hirae) エンテロコッカス デュランス(Enterococcus dur
ans) エンテロコッカス カセリフラブス(Enterococcus
casseliflavus) ラクトバシラス ブレビス(Lactococcus brevi
s)
【0028】比較例3 乳酸菌を添加しない以外、実施例3と同じようにして奈
良漬を処理したところ、チロシンの析出に由来する白色
固形物が目立った。
【0029】実施例4 以下のようにして、チロシンに由来する白色固形物が析
出したイカの塩辛を処理した。イカの塩辛100gに、
チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌として、エンテロコ
ッカス フェカリス(Enterococcus faecalis)の菌体
2g(湿重量)を添加し、プラスチックフィルムで包装
する。これを30℃で5日間培養した後にチロシンの白
色固形物を観察した。菌体は、実施例2と同じ方法で調
整した。このように処理したイカの塩辛は、チロシンに
由来する白色固形物が認められなくなった。
【0030】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、エンテロコッカスフェカリス(Enteroco
ccus faecalis)から下記の〜に変更して同じ処理
をしたところ、チロシンの白色固形物は全く認められな
かった。 エンテロコッカス フェシウム(Enterococcus fec
ium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococcus hirae) エンテロコッカス デュランス(Enterococcus dur
ans) エンテロコッカス カセリフラブス(Enterococcus
casseliflavus) ラクトコッカス ラクティス 亜種クレモリス(La
ctococcus lactissubsp.cremoris) ラクトバシラス ブレビス(Lactococcus brevi
s)
【0031】比較例4 乳酸菌を添加しない以外、実施例4と同じようにしてイ
カの塩辛を処理したところ、チロシンの析出に由来する
白色固形物が目立った。
【0032】
【発明の効果】本発明の食品に析出するチロシンの除去
方法は、チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌を食品に添
加し、この乳酸菌の働きで、水にほとんど溶解しないチ
ロシンをチラミンに分解する。チロシンは構造式から炭
酸ガスが除去されると、水に溶解するチラミンになる。
本発明の方法は、乳酸菌の働きでチロシンを水に溶解す
るチラミンとするので、乳酸菌を添加することによっ
て、チロシンの白色固形物を効果的に除去できる。さら
に、本発明の方法は、嫌気性の細菌である乳酸菌を添加
するので、乳酸菌を活発に働かせるために空気を供給す
る必要がない。したがって、処理する食品は、乳酸菌の
培養液に浸漬し、あるいはプラスチックフィルムの包装
袋に充填する方法、すなわち空気を供給しない環境に保
持して、チロシンの白色固形物を効果的に除去できる特
長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】菌体を寒天培地に穿刺培養する工程を示す断面
【図2】穿刺培養された乳酸菌をタケノコの培養液に添
加する工程を示す断面図
【図3】乳酸菌の菌体を調整する工程を示す断面図
【符号の説明】
1…試験管 2…白金耳 3…白金耳 4…試験管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 食品に析出するチロシンの除去方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チロシンが析出して商
品価値の低下する食品のチロシンを分解して除去する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】チロシンは水に溶けにくいアミノ酸の一
種である。チロシンを含む食品として、タケノコ水煮、
奈良漬粕、大豆加工品、イカの塩辛等がある。チロシン
を含有する食品は、水に溶けないチロシンが析出して白
色固形物が付着し、食品としての商品価値を著しく低下
させる。たとえば、生のタケノコを切断すると、チロシ
ンが分散している白い液が出る。このタケノコを熱湯で
加熱して冷却すると、チロシンの白色固形物が析出す
る。チロシンは加熱すると溶解度が高くなるが、冷却す
ると溶解度が低下するので、タケノコの表面に白色固形
物として析出する。
【0003】チロシンが食品に析出すると、商品価値が
低下するので、この弊害を防止するために、チロシンの
析出を防止する方法が開発されている。たとえば、特開
昭56−78574号公報には、サイクロデキストリン
を添加して、チロシンの析出を防止する方法が記載され
る。さらに特開平3−198755号公報には乳清及び
/又は乳清由来の副生成物を添加して、チロシンの析出
を防止する方法が記載される。さらにまた、ウルトラ領
域縮合リン酸塩とメチルセルロースを添加してチロシン
の析出を防止する方法も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法は、チロシ
ン析出を防止するものであるが、食品の内部まで十分に
処理することが難しく、タケノコ等の食品の内部の白色
析出物を満足する程度に阻止することが難しい欠点があ
る。
【0005】さらに、食品に白色チロシンが析出するの
を防止するために、水さらしによる方法が採用される
が、チロシンはほとんど水に溶けないので、効果的にチ
ロシンの析出を阻止することができない。さらに、手作
業でチロシンを除去する方法もあるが、この方法は極め
て手間がかかるばかりでなく、組織内部の析出物を除去
することができない。
【0006】本発明は、従来のこれ等の欠点を解決する
ことを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的
は、食品に析出する白色チロシンを効果的に除去できる
食品に析出するチロシンの除去方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の食品に析出する
チロシンの除去方法は、前述の目的を達成するために下
記のようにして、チロシンを除去する。チロシン含有食
品、たとえば、タケノコ水煮、奈良漬粕、大豆加工品、
イカの塩辛等に、チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌を
添加し、添加した乳酸菌でチロシンを分解して除去す
る。
【0008】チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌には、
下記のものが使用できる。 エンテロコッカス フェカリス(Enteroco
ccus faecalis) エンテロコッカス フェシウム(Enteroco
ccus fecium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococc
us hirae) エンテロコッカス デュランス(Enteroco
ccus durans) エンテロコッカス カセリフラブス(Entero
coccus casseliflavus) ラクトコッカス ラクティス 亜種クレモリス(L
actococcuslactis subsp.cr
emoris) ラクトバシラス ブレビス(Lactobacil
lus brevis)
【0009】以上のチロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌
は、単独又は複数種混合して用いられる。乳酸菌の添加
方法は、菌体を直接に添加し、あるいは、又は培養状態
として添加することができる。
【0010】
【作用】本発明の食品に析出するチロシンの除去方法
は、チロシン含有食品であるタケノコ等の食品に、チロ
シン脱炭酸酵素を有する乳酸菌を添加し、添加した乳酸
菌でチロシンを分解して除去することを特徴とする。チ
ロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌は、チロシンから炭酸
ガスを分離してチラミンとする。チラミンは水溶性であ
る。このため本発明の方法は、食品に析出する白色固形
物のチロシンをチラミンとして除去できる。
【0011】チロシン脱炭酸酵素の乳酸菌が、白色固形
物のチロシンを分解して溶解させる状態を下記のように
して試験した。L−チロシンを25mg添加した乳酸菌
用培養液4.5ccに、乳酸菌の培養液を0.5cc添
加し、30℃で3日静置して、培地に沈澱するチロシン
結晶の沈澱量を測定すると表1に示すようになった。
【0012】この表の記号は下記の状態を示すものであ
る。 4+………チロシン結晶沈澱が非常に多い状態 3+………チロシン結晶沈澱が多い状態 2+………チロシン結晶沈澱が少しの状態 1+………チロシン結晶沈澱がわずかの状態 0…………チロシン結晶沈澱が無くなった状態
【0013】
【表1】
【0014】以上のように、チロシン脱炭酸酵素を含む
乳酸菌は、チロシンを分解して結晶沈澱を少なくでき
る。本発明の食品に析出するチロシンの除去方法は、嫌
気性の細菌である乳酸菌を使用するので、空気を供給す
る必要がなく、簡単にチロシンの白色固形物を除去でき
る特長がある。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための食品に析出するチロシンの除去方法
を例示するものであって、本発明は食品に析出するチロ
シンの除去方法を下記のものに特定しない。
【0016】実施例1 下記のようにして、タケノコに析出するチロシンを除去
する。 (1) チロシンに由来する白色固形物が析出した水煮
タケノコをスライスする。 (2) スライスしたタケノコ1Kgを、チロシン脱炭
酸酵素を有する乳酸菌である、ラクトコッカス ラクテ
ィス亜種クレモリス(Lactococcuslact
is subsp.cremoris)の培養液600
mlに入れて浸漬し、30℃で5日静置する。培養液は
ステンレスタンスに入れる。
【0017】以上のようにして処理したタケノコは、チ
ロシンの白色固形物が全く認められなくなった。
【0018】使用した培養液は、下記の(1)〜(1
0)の組成をしている市販の一般乳酸菌接種用培地(日
水製薬製)を用いて次のようにして製作した。 穿刺培養された種菌1白金耳を取り、下記の組成を
している減菌された培地10mlに接種する。この状態
で30℃〜35℃で2日間培養する。穿刺培養は、嫌気
性菌の培養方法の一つであり、図1に示すように、試験
管1中で凝固させた寒天培地(上記組成の培地に寒天を
15g加えたもの)の中心に菌をつけた白金耳2を突き
刺して培養する方法である。この図に示すように、白金
耳2で菌体を寒天培地に付けると、突き刺した線に沿っ
て菌が生育する。とくに、乳酸菌のような嫌気性菌は酸
素の少ない底部によく生育する。 以上のようにして穿刺培養された乳酸菌は、図2に
示すように、白金耳3を突き刺して先端に付着させ、こ
れを試験管4に充填している液体培地10mlに接種す
る。 試験管4の培養液10mlを、さらに同じ培地60
0mlに接種する。その後30〜35℃で1日培養
、タケノコを浸漬する培養液とする。
【0019】一般乳酸菌接挿用培地(日水製薬製)は下
記の組成の粉末である。 (1) 酵母エキス………………………5.5g (2) ペプトン………………………12.5g (3) ブドウ糖………………………11.0g (4) リン酸二水素カリウム………0.25g (5) リン酸一水素カリウム………0.25g (6) 酢酸ナトリウム………………10.0g (7) 硫酸マグネシウム………………0.1g (8) 硫酸マンガン…………………5.0mg (9) 硫酸第一鉄……………………5.0mg (10)蒸留水………………………1000ml pH………………………6.7〜6.9
【0020】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、ラクトコッカス ラクティス亜種クレモ
リス(Lactococcus lactis sub
sp.cremoris)から下記の〜に変更して
同じ処理をしたところ、チロシンの白色固形物は全く認
められなかった。 エンテロコッカス フェカリス(Enteroco
ccus faecalis) エンテロコッカス フェシウム(Enteroco
ccus fecium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococc
us hirae) エンテロコッカス デュランス(Enteroco
ccus durans) エンテロコッカス カセリフラブス(Entero
coccus casseliflavus) ラクトバシラス ブレビス(Lactobacil
lus brevis)
【0021】比較例1 培養液に乳酸菌を入れない以外、実施例1と同じように
してタケノコを処理したところ、チロシンの析出に由来
する白色固形物が目立った。
【0022】実施例2 下記のようにして、チロシンに由来する白色固形物の析
出した味噌を処理する。味噌100gに対して、チロシ
ン脱炭酸酵素を有する乳酸菌であるエンテロコッカス
フェカリス (Enterococcus faeca
lis)の菌体2g(湿重量)を添加して、プラスチッ
クフィルム製の包装袋に充填し、30℃で5日培養す
る。このように処理した味噌は、チロシンに由来する白
色固形物が認められなくなった。
【0023】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、エンテロコッカスフェカリス (Ent
erococcus faecalis)から下記の
〜に変更して同じ処理をしたところ、チロシンの白色
固形物は全く認められなかった。 ラクトコッカス ラクティス亜種クレモリス(La
ctococcuslactis subsp.cre
moris) エンテロコッカス フェシウム(Enteroco
ccus fecium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococc
us hirae) エンテロコッカス デュランス(Enteroco
ccus durans) エンテロコッカス カセリフラブス(Entero
coccus casseliflavus) ラクトバシラス ブレビス(Lactobacil
lus brevis)
【0024】味噌に添加するチロシン脱炭酸酵素を有す
る乳酸菌の菌体は、下記のようにして調整した。図3は
菌体を調整する工程を示している。 (1) 実施例1と同じ組成の液体培地を用い、121
℃で10分間減菌した後、培地10mlに、穿刺培養し
た種菌である乳酸菌を1白金耳接種する。これを30〜
35℃で2日間静置培養する。 (2) この培養液10mlを、さらに減菌された同培
地1000mlに接種し、30℃〜35℃で3日間静置
培養した後に、遠心分離(6000rpm、15分)に
より菌体を底に強制的に沈澱させ、上澄み液を除いて菌
体を分離する。このようにして集めた菌体を味噌に添加
した。
【0025】比較例2 乳酸菌を添加しない以外、実施例2と同じようにして味
噌を処理したところ、チロシンの析出に由来する白色固
形物が目立った。
【0026】実施例3 下記のようにして、チロシンに由来する白色固形物が析
出した奈良漬粕を処理した。奈良漬100gに、チロシ
ン脱炭酸酵素を有する乳酸菌として、エンテロコッカス
フェシウム(Enterococcus faeci
um)の菌体2g(湿重量)を添加して包装する。これ
を30℃で5日間培養した後にチロシンの白色固形物を
観察する。菌体は、実施例2と同じ方法で調整した。こ
のように処理した奈良漬は、チロシンに由来する白色固
形物が認められなくなった。
【0027】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、エンテロコッカスフェシウム(Ente
rococus faecium)から下記の〜に
変更して同じ処理をしたところ、チロシンの白色固形物
は全く認められなかった。 ラクトコッカス ラクティス亜種クレモリス(La
ctococcuslactis subsp.cre
moris) エンテロコッカス フェカリス(Enteroco
ccus faecalis) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococc
us hirae) エンテロコッカス デュランス(Enteroco
ccus durans) エンテロコッカス カセリフラブス(Entero
coccus casseliflavus) ラクトバシラス ブレビス(Lactobacil
lus brevis)
【0028】比較例3 乳酸菌を添加しない以外、実施例3と同じようにして奈
良漬を処理したところ、チロシンの析出に由来する白色
固形物が目立った。
【0029】実施例4 以下のようにして、チロシンに由来する白色固形物が析
出したイカの塩辛を処理した。イカの塩辛100gに、
チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌として、エンテロコ
ッカス フェカリス(Enterococcus fa
ecalis)の菌体2g(湿重量)を添加し、プラス
チックフィルムで包装する。これを30℃で5日間培養
した後にチロシンの白色固形物を観察した。菌体は、実
施例2と同じ方法で調整した。このように処理したイカ
の塩辛は、チロシンに由来する白色固形物が認められな
くなった。
【0030】培養液に添加するチロシン脱炭酸酵素を有
する乳酸菌を、エンテロコッカスフェカリス(Ente
rococcus faecalis)から下記の〜
に変更して同じ処理をしたところ、チロシンの白色固
形物は全く認められなかった。 エンテロコッカス フェシウム(Enteroco
ccus fecium) エンテロコッカス ヒラエ(Enterococc
us hirae) エンテロコッカス デュランス(Enteroco
ccus durans) エンテロコッカス カセリフラブス(Entero
coceus casseliflavus) ラクトコッカス ラクティス 亜種クレモリス(L
actococcuslactis swbsp.cr
emoris) ラクトバシラス ブレビス(Lactobacil
lus brevis)
【0031】比較例4 乳酸菌を添加しない以外、実施例4と同じようにしてイ
カの塩辛を処理したところ、チロシンの析出に由来する
白色固形物が目立った。
【0032】
【発明の効果】本発明の食品に析出するチロシンの除去
方法は、チロシン脱炭酸酵素を有する乳酸菌を食品に添
加し、この乳酸菌の働きで、水にほとんど溶解しないチ
ロシンをチラミンに分解する。チロシンは構造式から炭
酸ガスが除去されると、水に溶解するチラミンになる。
本発明の方法は、乳酸菌の働きでチロシンを水に溶解す
るチラミンとするので、乳酸菌を添加することによっ
て、チロシンの白色固形物を効果的に除去できる。さら
に、本発明の方法は、嫌気性の細菌である乳酸菌を添加
するので、乳酸菌を活発に働かせるために空気を供給す
る必要がない。したがって、処理する食品は、乳酸菌の
培養液に浸漬し、あるいはプラスチックフィルムの包装
袋に充填する方法、すなわち空気を供給しない環境に保
持して、チロシンの白色固形物を効果的に除去できる特
長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】菌体を寒天培地に穿刺培養する工程を示す断面
【図2】穿刺培養された乳酸菌をタケノコの培養液に添
加する工程を示す断面図
【図3】乳酸菌の菌体を調整する工程を示す断面図
【符号の説明】 1…試験管 2…白金耳 3…白金耳 4…試験管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/212 E // C12N 1/20 F 8828−4B (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12N 1/20 C12R 1:24)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チロシン含有食品にチロシン脱炭酸酵素
    を有する乳酸菌を添加し、添加した乳酸菌でチロシンを
    分解して除去することを特徴とする食品に析出するチロ
    シンの除去方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018042507A (ja) * 2016-09-15 2018-03-22 イチビキ株式会社 植物性原料に生育しやすいエンテロコッカス属乳酸菌及びその増殖方法、ならびに、それを使用した豆味噌の製造方法および豆味噌
CN108185352A (zh) * 2017-12-20 2018-06-22 四川东坡中国泡菜产业技术研究院 一种低生物胺发酵泡菜的制作方法
CN112515110A (zh) * 2020-12-08 2021-03-19 天津科技大学 低酪氨酸低盐风味黄豆酱的制备方法
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