JPH0888224A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0888224A
JPH0888224A JP22187294A JP22187294A JPH0888224A JP H0888224 A JPH0888224 A JP H0888224A JP 22187294 A JP22187294 A JP 22187294A JP 22187294 A JP22187294 A JP 22187294A JP H0888224 A JPH0888224 A JP H0888224A
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polycrystalline
gas
film
groove
metal
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JP22187294A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Shimooka
義明 下岡
Kyoichi Suguro
恭一 須黒
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、従来の熱処理方式を用いて、上述の
金属拡散の問題を生じない低温領域にて、信頼性の高い
埋込型コンタクト、埋込型配線、または埋込型電極を有
する半導体装置およびその製造方法を提供することを目
的とする。 【構成】半導体基板上に設けられ、所望の電極または配
線パターンに応じた開口部または溝が形成された絶縁膜
と、前記絶縁膜の前記開口部または溝の内部に充填され
た多結晶金属層とを具備し、前記多結晶金属層は、結晶
粒内に窒化物が形成される濃度より少なく窒素原子を含
む金属からなることを特徴とする。また、半導体基板ま
たは前記半導体基板上に形成された絶縁膜に開口部また
は溝を形成し、前記半導体基板または前記絶縁膜上に窒
化物が形成される濃度より少なく窒素原子を含む金属か
らなる多結晶または非晶質金属層を形成し、この半導体
基板に熱処理を施すことにより、前記開口部または溝を
前記金属からなる多結晶金属層で充填することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOS型トランジスタ
等の多層配線等を実現する半導体技術に関し、特にコン
タクト、埋め込み配線、埋め込み電極を用いた半導体装
置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや通信機器の重要な部分に
は、多くのトランジスタや抵抗等を1チップ上に集積化
した大規模集積回路(LSI)が多用されており、この
LSI単体の集積度を上げることで機器全体の高性能化
させることができる。近年、LSIの高集積化が進むに
つれて、トランジスタや抵抗等の素子間を接続する配線
は益々長くなり、配線部分の抵抗の増大やそれに伴う信
号の伝播遅延という問題が生じるようになってきてい
る。
【0003】このような問題に対して、配線・電極材料
としてアルミニウム(Al)よりも比抵抗の小さい銅
(Cu)を用いることが検討され、研究開発段階に入っ
ている。しかしながら、Cuは、その塩化物やフッ化物
の蒸気圧が低いので、Alを加工するように反応性イオ
ンエッチング法でCuを配線形状や電極形状に加工する
ことは難しい。そこで、Cuを配線・電極材料に用いる
場合には、配線形状の溝を絶縁膜に形成し、その溝内に
Cuを埋め込む方法が一般的に考えられている。具体的
には、まず、基板上に絶縁膜を形成し、その絶縁膜に溝
を形成し、溝内にCuの拡散防止膜として窒化チタン
(TiN)膜等を形成した後にCu膜を溝内に形成す
る。その後、これに熱処理を施してCuを塑性流動させ
ることにより、Cu膜を溝内に埋め込む。最後に、化学
機械研磨法(Chemical Mecanical Polishing)等を用い
て溝以外に堆積している拡散防止膜およびCu膜を除去
して、所望のCu埋め込み型のコンタクト、配線、また
は電極等を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このCu埋め込み型の
コンタクト、配線、または電極は、塑性流動後における
形状により信頼性が決まるので、溝内におけるCuの塑
性流動が重要であり、このためCu膜に施す熱処理の温
度が重要となる。一般に、高温領域では、金属の拡散が
速くなるために塑性流動が起こり易くなる。しかしなが
ら、LSIの製造プロセスにおいては、プロセス上の制
約のためにCuの融点である1083℃よりも低い温度
で熱処理を施す。一般に、低温領域では、金属の拡散現
象は表面拡散や結晶粒界拡散が支配的となるので、金属
の塑性流動が充分行われない。したがって、Cu膜を溝
内に完全に埋め込むことは難しい。このため、信頼性の
高いCu埋め込み型のコンタクト、配線、または電極を
形成することは困難である。この低温の熱処理による不
充分な塑性流動の問題は、Cuの他の材料(例えば、A
g,Au,Al,W,Ti,Ta,Si,Ge,GaA
s,またはこれらの化合物)を用いて埋め込み型のコン
タクト、配線、または電極を形成する場合も同じように
起こる。
【0005】また、CuやAgを用いて埋め込み型のコ
ンタクト、配線、または電極を形成する場合、高温領域
における熱処理によるCuやAgの半導体基板あるいは
絶縁膜への拡散でトランジスタの電気的特性(pn接合
特性等)が劣化しないようにするために、TiN等のバ
リアメタルを形成しているが、LSIの製造プロセス数
が増加してしまう。
【0006】低温領域の熱処理において金属の流動を促
進する方法として、半導体基板あるいは絶縁膜の溝内の
金属膜に応力を加えながら熱処理を施す方法や、瞬間加
熱で熱処理を施す方法が考えられる。しかしながら、前
者の方法では半導体基板に転位等の結晶欠陥が生じ、p
n接合特性を劣化させるという問題がある。また、後者
の方法ではレーザや電子ビーム等を用いることが考えら
れるが、制御性と生産性(スループット)が悪いという
問題がある。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、従来の熱処理方式を用いて、上述の金属拡散の問
題を生じない低温領域にて、信頼性の高い埋込型コンタ
クト、埋込型配線、または埋込型電極を有する半導体装
置の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板上
に設けられ、所望の電極または配線パターンに応じた開
口部または溝が形成された絶縁膜と、前記絶縁膜の前記
開口部または溝の内部に充填された多結晶金属層とを具
備し、前記多結晶金属層は、結晶粒内に窒化物が形成さ
れる濃度より少なく窒素原子を含む金属からなることを
特徴とする半導体装置を提供する。
【0009】本発明の半導体装置において半導体基板と
しては、シリコン基板、GaAs基板、ゲルマニウム基
板等を用いることができる。また、絶縁膜としては、S
iO2 膜、SiN膜等を用いることができる。
【0010】多結晶または非晶質金属層を構成する金属
としては、Cu、Ag、およびAuからなる群、または
これらの金属とAlからなる合金である電極材料または
配線材料を用いることができる。これらの金属には、結
晶粒内等に窒化物を形成しない程度に窒素原子を含むよ
うにする。これは、結晶粒内に窒化物を形成しない程度
に窒素原子を含むようにすることにより、比較的低温の
熱処理において多結晶金属の塑性流動を充分に引き起こ
させて、溝内に多結晶金属層を完全に埋め込むことがで
きるからである。多結晶金属の結晶粒内に含まれる窒素
原子の量は固溶限度以下である。具体的には、多結晶金
属層を形成した際には、結晶粒内等に含まれる窒素原子
の量は25〜30原子%であり、多結晶金属層に熱処
理、例えば450℃の熱処理を施した後は数%以下であ
る。熱処理により過飽和である窒素原子は結晶粒界に析
出し、この窒素原子が結晶粒成長を阻害する。
【0011】本発明の半導体装置においては、開口部ま
たは溝の内部に窒素を含む化合物からなる層が形成され
ることが好ましい。例えば、埋込型配線において、多結
晶金属層の材料としてCuを用いた場合には、熱処理に
より結晶粒内に含まれる窒素(N)が多結晶金属層であ
るCu層の周囲に偏析する。これにより、多結晶金属層
と溝の内壁との間に窒素を含む化合物からなる層が形成
される。この層は、拡散防止膜の役割を果たすので、半
導体基板あるいは絶縁膜中へのCuの拡散を充分に防止
する。なお、絶縁膜がSiO2 膜である場合には、窒素
を含む化合物としてSiN、SiON等も形成される。
【0012】また、本発明は、半導体基板または前記半
導体基板上に形成された絶縁膜に開口部または溝を形成
する工程と、前記半導体基板または前記絶縁膜上に結晶
粒内に窒化物が形成される濃度より少なく窒素原子を含
む金属からなる多結晶または非晶質金属層を形成する工
程と、この半導体基板に熱処理を施すことにより、前記
開口部または溝を前記金属からなる多結晶金属層で充填
する工程とを具備することを特徴とする半導体装置の製
造方法を提供する。
【0013】本発明の半導体装置の製造方法において、
半導体基板または半導体基板上に形成された絶縁膜に開
口部または溝を形成する方法としては、湿式エッチング
法、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching)
等を用いることができる。また、結晶粒内等に窒化物を
形成しない程度に窒素原子を含むように金属層を形成す
る方法としては、ArガスとN2 ガスの混合ガスを用い
た反応性スパッタリングまたは化学的気相成長法(Chem
ical Vapor Deposition )等を用いることができる。
【0014】多結晶または非晶質金属層に施す熱処理の
温度は、300〜750℃であることが好ましい。これ
は、熱処理の温度が300℃未満であると多結晶金属層
の塑性流動を引き起こすことが難しく、熱処理の温度が
750℃を超えるとCu等の拡散係数の大きな材料では
基板中に拡散してしまうからである。また、熱処理の時
間は、15分以上であることが好ましい。これは、熱処
理の時間が15分未満であると多結晶金属層の塑性流動
を充分引き起こすことができなくなるからである。
【0015】本発明の半導体装置の製造方法において
は、開口部または溝以外の領域に形成された多結晶金属
層を除去することにより、開口部または溝内のみに多結
晶金属層を形成することができる。余剰な多結晶金属層
を除去する方法としては、化学機械研磨法(Chemical M
echanical Polishing )、ドライエッチングによるエッ
チバック等を挙げることができる。
【0016】
【作用】本発明の半導体装置は、半導体基板もしくは絶
縁膜の開口部または溝の内部に充填された多結晶金属層
が、結晶粒内に窒化物を形成しない程度に窒素原子を含
む金属からなることを特徴としている。
【0017】結晶粒内に窒化物を形成しない程度に窒素
原子を含む金属は、10〜50nm程度の比較的小さい平
均粒径の結晶粒で堆積される。一方、Arガスのみで金
属ターゲットをスパッタリングし、窒素を含まない金属
膜を被着した場合、その平均粒径は100〜500nmで
ある。
【0018】平均粒径が小さいことは、結晶粒と結晶粒
の接触部、すなわち結晶粒界において異なる結晶方位を
有する結晶粒同士が高い確率で接触することを意味す
る。結晶粒界には結晶格子の不整合に伴う歪エネルギー
が存在するので、結晶粒径が小さくなればなるほど、す
なわち結晶粒界が多くなればなるほど結晶粒界のエネル
ギーが大きくなる。この結晶粒界エネルギーを利用する
ことによって、より低温での熱処理でも多結晶金属を充
分に塑性流動させることが可能となる。その結果、多結
晶金属を半導体基板あるいは絶縁膜に形成した溝内に効
果的に再現性良く埋め込むことができ、MOS型トラン
ジスタ等において信頼性の高い埋込型コンタクト、埋込
型配線、埋込型電極を形成することができる。
【0019】さらに、埋込型配線の材料として特にCu
を用いた場合には、結晶粒内に窒化物(CuN)を形成
しない程度に含まれている窒素原子が熱処理により多結
晶金属層であるCu層の周囲に偏析して、窒素を含む化
合物からなる層が溝の内壁とCu層との間に形成され
る。この層はCuの拡散防止膜の役割を果たす。その結
果、拡散防止膜を設けなくても、半導体基板あるいは絶
縁膜中へのCuの拡散を防ぐことができる。なお、より
高温の熱処理を行う場合には、TiN、TiN/Ti、
TiSiN等のバリアメタルを配線または電極の底面、
側面、もしくは上面等に設けることにより、前記層と組
み合わせてCuの拡散を防止しても良い。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して具体
的に説明する。図1(A)〜(C)は本発明の第1の実
施例を示す断面図である。図1(A)に示すように、半
導体基板あるいは半導体基板上に形成された絶縁膜10
に溝11を形成する。この溝11は、電極あるいは配線
の形状にパターニングされている。次いで、図1(B)
に示すように、絶縁膜10上に結晶粒内に窒化物を形成
しない程度に窒素原子を含み、主成分が金属の多結晶あ
るいは非晶質層12をArガスとN2 ガスの混合ガスを
用いた反応性スパッタリング法またはCVD法により形
成する。次いで、これに真空中、またはArガス、H2
ガス、N2 ガスもしくはこれらの混合ガス雰囲気中で4
50℃×30分の熱処理を施し、図1(C)に示すよう
に、多結晶金属層12を溝11内に完全に埋め込む。
【0021】堆積直後、主成分が金属の多結晶または非
晶質層12には、結晶粒内に窒化物を形成しない程度に
窒素原子が含まれているので、多結晶金属は比較的小さ
い平均粒径で堆積されている。したがって、結晶粒界が
多くなり、粒界エネルギーが大きくなる。この大きな粒
界エネルギーを利用することにより、充分な塑性流動の
ために外部から与えるエネルギーを少なくすることがで
きる。その結果、450℃程度の比較的低温の熱処理で
充分に多結晶金属を塑性流動させることができ、溝11
内に多結晶金属層12を完全に埋め込むことができる。
【0022】図2は多結晶金属層を形成する際の、窒素
添加と多結晶金属の結晶の平均粒径との関係を示すグラ
フである。具体的には、ArガスおよびN2 ガスを用い
た反応性スパッタリング法により多結晶Cu膜をスパッ
タリングした直後における、Cuの平均粒径とガス分圧
比N2 /(Ar+N2 )の関係を示す。
【0023】図2から分かるように、N2 ガスの分圧が
零のとき、すなわちN2 ガスを導入しないときは、スパ
ッタリング直後のCuの平均粒径は100〜500nmで
ある。また、N2 ガスの分圧を高くするにつれて、すな
わち多結晶Cu膜中の窒素濃度を高くするにつれて、C
uの平均粒径が小さくなる。したがって、窒素分圧を高
くした状態で多結晶金属層を形成することにより、多結
晶金属を充分に塑性流動させるためのエネルギーを低下
させることができ、多結晶金属をより低温で容易に塑性
流動させることができる。なお、上記のメカニズムは他
の材料、例えばAl,Ag,Au,W,Ti,Taのよ
うな金属、Si,Ge,GaAsのような半導体材料、
または金属と半導体材料の化合物においても同様であ
る。
【0024】次に、実際に多結晶金属に窒素を添加した
時の塑性流動の起こり易さについて図3を用いて説明す
る。主成分を金属とする多結晶あるいは非晶質層に窒素
が添加されている場合には、図3(A)に示すように、
半導体基板31上に形成された絶縁膜32のコンタクト
ホール部33および配線部34に温度300℃以上の熱
処理で多結晶金属層35を完全に充填させることができ
る。これは、多結晶金属に窒素が添加されることによ
り、上記のように堆積直後における多結晶金属35の平
均粒径が小さくなり、熱処理による塑性流動が起こり易
くなるからである。Cu膜を例にすると、堆積直後の膜
中における窒素の含有量は25at%未満が望ましい。
これは、窒素の含有量が25at%を超えると熱処理に
よりCu3Nが形成されるからである。熱処理後のCu
膜中における窒素濃度と、Cu/絶縁膜界面の窒素量
は、熱処理温度によって異なるが、例えば、450℃、
30分間の熱処理で、Cu膜中の窒素濃度は数at%以
下、界面の窒素量は2.3×1014cm-2以下であること
が確認されている。
【0025】これに対して、多結晶金属に窒素が添加さ
れていない場合には、図3(B)に示すように、半導体
基板31上に形成された絶縁膜32のコンタクトホール
部33および配線部34に温度300℃以上の熱処理で
多結晶金属層36を完全に充填させることができない。
これは、上記のように堆積直後における多結晶金属36
の平均粒径が大きく、塑性流動させるためにエネルギー
を多く必要とし、低温での熱処理による塑性流動が起こ
りにくくなるからである。
【0026】図4は多結晶金属に窒素を添加した際の効
果を、溝あるいは開口部の充填率に着目して示したもの
である。具体的には、コンタクトホール部あるいは配線
部のような溝が形成された基板上に、Arガス+N2
スを用いた反応性スパッタリング法により多結晶Cu膜
をスパッタリングし、その後H2 を含むN2 の混合ガス
雰囲気中で熱処理を施した場合について述べる。熱処理
の結果、多結晶Cu膜は塑性流動を引き起こして溝内に
埋め込まれる。このときの充填率とガス分圧比N2
(Ar+N2 )の関係を示す。なお、ここで示す充填率
とは、溝断面積に対し溝内に埋め込まれた多結晶Cu膜
の断面積を表す。
【0027】図4から分かるように、N2 ガスの分圧が
零のとき、すなわちN2 ガスを導入しないときは、熱処
理の温度を変えても溝内に多結晶Cu膜を完全に埋め込
むことはできない。また、N2 ガスの分圧を高くするに
つれて、すなわち多結晶Cu膜中の窒素濃度を高くする
につれて、充填率は次第に100%に近づく。これは、
多結晶Cuに窒素が添加されることにより、Cuの平均
粒径が小さくなり、熱処理による塑性流動が起こり易く
なるからである。したがって、低温の熱処理でも多結晶
Cu膜を容易に溝内に埋め込むことができる。なお、上
記のメカニズムは他の材料、例えばAl,Ag,Au,
W,Ti,Taのような金属、Si,Ge,GaAsの
ような半導体材料、または金属と半導体材料の化合物に
おいても同様である。
【0028】次いで、本発明に基づき埋込型配線を形成
した例を示す。図5に示すように、半導体基板50上に
絶縁膜51を形成し、所望のコンタクトホール部52ま
たは配線部53に応じた溝を形成する。次いで、絶縁膜
51のこれら溝内に結晶粒内に窒化物を形成しない程度
に窒素原子を含む多結晶金属からなる多結晶金属層54
を形成する。このとき、多結晶金属層54は、Cu,A
l,Ag,Au,W,Ti,Taのような金属、Si,
Ge,GaAsのような半導体材料、または金属と半導
体材料の化合物で構成される。
【0029】図6(A)〜(E)は図5に示す埋込型配
線の製造工程を示す断面図である。ここでは、Arガス
+N2 ガスを用いた反応性スパッタリング法により、多
結晶Cu膜をスパッタリングした場合について説明す
る。
【0030】まず、図6(A)に示すように、半導体基
板50上に絶縁膜51を形成し、次いで、図6(B)に
示すように、コンタクトホール部52あるいは配線部5
3を形成する領域に開口部を形成した。次に、図6
(C)に示すように、この絶縁膜51上にN2 ガスとA
rガスを含むガスを用いて配線材料であるCuを5k
W、約0.3Paの条件でスパッタリング法により堆積
し、さらに、この半導体基板60に450℃の温度で熱
処理を施した。熱処理は真空中、またはArガス、H2
ガス、N2 ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気中等で
行うが、ここでは、Cuに対して還元性を有するH2
スを含むN2 ガスの混合ガス雰囲気中で行った。
【0031】このような混合ガス雰囲気中でCuを堆積
させることにより、平均粒径の小さい結晶を有する多結
晶Cu膜54が形成される。したがって、結晶粒界にお
ける粒界エネルギーが大きくなり、この粒界エネルギー
を有効に利用することができ、充分な塑性流動に必要な
エネルギーが少なくなり、低温の熱処理でも多結晶Cu
膜54の塑性流動が起こり易くなる。その結果、コンタ
クトホール部52あるいは配線部53に、多結晶Cu膜
54が完全に埋め込まれる。
【0032】最後に、図6(E)に示すように、コンタ
クトホール部52あるいは配線部53以外の絶縁膜51
上の領域に残存している多結晶Cu膜54を化学機械的
研磨法(Chemical Mecanical Polishing)で除去するこ
とにより、埋込縦型配線54a、および埋込型配線54
bを形成した。
【0033】この場合においても、コンタクトホール部
52または配線部53に応じた溝に多結晶Cu膜54が
完全に埋め込まれ、信頼性の高い埋込型配線が形成され
た。図7(A)〜(E)は、図5に示す埋込型配線の製
造工程を示す断面図である。ここでは、CVD法によ
り、多結晶Cu膜を堆積した場合について説明する。ま
ず、図7(A)に示すように、半導体基板70上に絶縁
膜71を形成し、次いで図7(B)に示すように、コン
タクトホ−ル部72あるいは配線部73を形成する領域
に開口部を形成した。
【0034】次に、図7(C)に示すように、CVD法
を用いて窒素を含有するCu74を堆積した。このと
き、原料には40〜50℃に保持したCu(hfac)
tmvs(hexafluoroacethylacetonate-copper-trimet
hylvinylsilane)を用い、30〜50sccmのH2 ガスで
バブリングしながら成膜室に供給した。他の原料として
は、Cu(hfa)(bis-hexafluoroacethylacetonate
-copper )等のβ−ジケトン化合物が挙げられる。同時
に、50〜100sccmのNH3 ガスを導入し、全圧力
0.5〜1Torr、基板温度150〜230℃で成膜を行
った。そのときの成膜速度は100〜300オングスト
ローム/分であった。成膜されたCu膜74の粒径は1
0〜50nm、窒素の含有量は10〜30at%であっ
た。
【0035】さらに、図7(D)に示すように、この半
導体基板に450℃の熱処理を施した。熱処理は真空中
あるいはArガス、H2 ガス、N2 ガスまたはこれらの
混合ガス雰囲気中等で行うが、この場合、Cuに対して
還元性を有するH2 ガスを含むN2 ガスの混合ガス雰囲
気中で行った。その結果、Cuの平均粒径が小さくなる
ことによって粒界のエネルギ−が大きくなり、低温熱処
理においても塑性流動が起こり易くなり、コンタクトホ
−ル部72あるいは配線部73の中に、多結晶Cu膜7
4を完全に埋め込むことができた。
【0036】最後に、図7(E)に示すように、コンタ
クトホ−ル部72あるいは配線部73以外の絶縁膜71
上に残存している多結晶Cu膜74をCMP法で除去す
ることにより、埋込型配線74a、74bを形成した。
【0037】CVD法を用いてCuの堆積を行った場
合、スパッタリング法に比べて均一性に優れるため、溝
部を埋めるに当たって堆積するCu膜74をスパッタリ
ング法で被着したCu膜の1/3〜2/3程度にするこ
とができる。したがって、絶縁膜71上のCu膜も薄く
なり、CMP法で容易に余剰Cuを除去でき、スループ
ットが向上する。
【0038】次に、多結晶Cu膜中のCuの拡散につい
て説明する。図8(A)は、半導体基板80上の絶縁膜
81上に結晶粒内に窒化物を形成しない程度に窒素原子
を含むCu膜82を有する半導体装置に対し、温度30
0℃以上の熱処理を施したものの断面図である。熱処理
の結果、結晶粒内の過飽和状態の窒素が絶縁膜81とC
u膜82との界面に偏析して絶縁膜81表面にCuの窒
化物、あるいは絶縁膜がSiO2 である場合には界面に
SiOxy が形成される。この窒化物は拡散防止膜と
して機能するため、Cuが半導体基板80あるいは絶縁
膜81部分に拡散することがない。
【0039】これに対して、図8(B)は、窒素原子を
含まない多結晶Cu膜83を有する半導体装置に対し、
温度300℃以上の熱処理を施したものの断面図であ
る。この場合、多結晶Cu83には窒素原子が存在しな
いため、Cuの拡散が防止されず、半導体基板80中、
絶縁膜81中、またはこれらの境界部分84にCuが拡
散してしまう。このCuの拡散により、配線間短絡ある
いはトランジスタ誤動作等が生じる恐れがある。
【0040】次いで、本発明に基づき埋込型Cu配線を
形成した例を示す。図9に示すように、半導体基板90
上に絶縁膜91を形成し、所望のコンタクトホール部9
2または配線部93に応じた溝を形成する。次いで、絶
縁膜91のこれら溝内にバリアメタル94を被着し、そ
の上に結晶粒内に窒化物を形成しない程度に窒素原子を
含む多結晶Cuからなる多結晶Cu膜95を形成する。
このとき、バリアメタル94としては、Ti,TiN,
Ta,W等やこれらの化合物を用いることができる。な
お、配線材料として、Al,Ag,Au,W,Ti,T
aのような金属、Si,Ge,GaAsのような半導体
材料、または金属と半導体材料の化合物で構成される膜
を用いてもよい。
【0041】図10(A)〜(F)は図9に示す埋込型
Cu配線の製造工程を示す断面図である。ここでは、A
rガス+N2 ガスを用いた反応性スパッタリング法によ
り、多結晶Cu膜をスパッタリングした場合について説
明する。
【0042】まず、図10(A)に示すように、半導体
基板90上に絶縁膜91を形成し、次いで、図10
(B)に示すように、コンタクトホール部92あるいは
配線部93を形成する領域に開口部を形成した。次い
で、図10(C)に示すように、絶縁膜91上に、例え
ばTiN,TiN/Ti等のバリアメタル94を1.5
kW、約0.3Paの条件でスパッタリング法により被
着し、大気中への曝露あるいは酸素プラズマ処理等によ
りTiN表面を酸化した。
【0043】次に、図10(D)に示すように、この拡
散防止膜であるバリアメタル94で覆われた絶縁膜91
上に、N2 ガスとArガスを含むガスを用いて配線材料
であるCuを5kW、約0.3Paの条件でスパッタリ
ング法により堆積した。次いで、図10(E)に示すよ
うに、この半導体基板90に450℃の温度で熱処理を
施した。熱処理は真空中、またはArガス、H2 ガス、
2 ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気中等で行う
が、ここでは、Cuに対して還元性を有するH2ガスを
含むN2 ガスの混合ガス雰囲気中で行った。
【0044】このような混合ガス雰囲気中でCuを堆積
させることにより、平均粒径の小さい結晶を有する多結
晶Cu膜95が形成される。したがって、結晶粒界にお
ける粒界エネルギーが大きくなり、この粒界エネルギー
を有効に利用することができ、充分な塑性流動に必要な
エネルギーが少なくなり、低温の熱処理でも多結晶Cu
膜95の塑性流動が起こり易くなる。その結果、コンタ
クトホール部92あるいは配線部93に、多結晶Cu膜
95が完全に埋め込まれる。
【0045】最後に、図10(F)に示すように、コン
タクトホール部92あるいは配線部93以外の絶縁膜9
1上の領域に残存している多結晶Cu膜95を化学機械
的研磨法(CMP)で除去することにより、埋込縦型配
線95a、および埋込型配線95bを形成した。
【0046】この場合においても、コンタクトホール部
92または配線部93に応じた溝に多結晶Cu膜95が
完全に埋め込まれ、信頼性の高い埋込型Cu配線が形成
された。
【0047】図11(A)〜(F)は図9に示す埋込型
配線の製造工程示す断面図である。ここでは、CVD法
により、多結晶Cu膜を堆積した場合について説明す
る。まず、図11(A)に示すように、半導体基板11
0上に絶縁膜111を形成し、次いで、図11(B)に
示すように、コンタクトホ−ル部112あるいは配線部
113を形成する領域に開口部を形成した。次いで、図
11(C)に示すように、絶縁膜111上に、例えばT
iN、TiN/Ti等のバリアメタル114を1.5k
W、約0.3Paの条件でスパッタリング法により被着
し、大気中への露出あるいは酸素プラズマ処理等により
TiNを表面酸化した。
【0048】次に、図11(D)に示すように、CVD
法を用いて窒素を含有するCu115を堆積した。この
とき、原料には40〜50℃に保持したCu(hfac)tmv
s(hexafluoroacethylacetonate-copper-trimethylvinyl
silane) を用い、30〜50sccmのH2 ガスでバブリン
グしながら成膜室に供給した。他の原料としては、Cu
(hfa) (bis-hexafluoroacethylacetonate-copper) 等の
β−ジケトン化合物が挙げられる。同時に、50〜10
0sccmのNH3 ガスを導入し、全圧力0.5〜1Torr、
基板温度150〜230℃で成膜を行った。そのときの
成膜速度は100〜300オングストローム/分であっ
た。成膜されたCu膜74の粒径は10〜50nm、窒素
の含有量は10〜30at%であった。
【0049】さらに、図11(E)に示すように、この
半導体基板110に450℃の熱処理を施した。熱処理
は真空中あるいはArガス、H2 ガス、N2 ガスまたは
これらの混合ガス雰囲気中等で行うが、この場合、Cu
に対して還元性を有するH2ガスを含むN2 ガスの混合
ガス雰囲気中で行った。その結果、Cuの平均粒径が小
さくなることによって粒径のエネルギ−が大きくなり、
低温熱処理においても塑性流動が起こり易くなり、コン
タクトホ−ル部11あるいは配線部113の中に、多結
晶Cu膜115を完全に埋め込むことができた。
【0050】最後に、図11(F)に示すように、コン
タクトホ−ル部112あるいは配線部113以外の絶縁
膜111上に残存している多結晶Cu膜115をCMP
法で除去することにより、埋込型配線115a、115
bを形成した。この場合においても、コンタクトホ−ル
部112または配線部113に対応する溝に多結晶Cu
膜115が完全に埋め込まれ、信頼性の高い埋込型Cu
配線が形成された。
【0051】CVD法を用いてCuの堆積を行った場
合、スパッタリング法に比べて均一性に優れるため、溝
部を埋めるに当たって堆積するCu膜115をスパッタ
リング法で被着したCu膜厚の1/3〜2/3程度にす
ることができる。したがって、絶縁膜111上のCu膜
も薄くなり、CMP法で容易に余剰Cuを除去でき、ス
ル−トップが向上する。
【0052】図12(A)〜(F)は図9に示す埋込型
Cu配線の製造工程を示す断面図である。窒素添加のC
u層を熱処理によって溝部分に埋め込む場合、Cu層中
から外部に窒素が抜け出す。このとき、Cu膜上層では
窒素が完全に抜ける出るが、下層では窒素が抜け出す前
に気泡を形成するためボイドができやすくなる。したが
って、Cu膜の厚みが0.25μm以上の場合には、窒
素を含有するCu層の下層に窒素を含まないCu層を設
けることが望ましい。窒素添加Cu/純Cuの積層化に
よって、Cu膜の全厚を厚くした場合にもボイドの発生
を防止することが可能となる。
【0053】ここでは、窒素添加Cu/の多層構造をス
パッタリング法により形成した場合について説明する。
まず、図12(A)に示すように、半導体基板120上
に絶縁膜121を形成し、次に図12(B)に示すよう
に、コンタクトホ−ル部分122あるいは配線パタ−ン
部分123に開口部を形成した。次に、図12(C)に
示すように、例えば、TiN、TiN/Tiのようなバ
リアメタル124を1.5kW、約0.3Paの条件で
スパッタリング法により被着し、大気中への露出あるい
は酸素プラズマ処理等によりTiN表面を酸化した。
【0054】その後、図12(D)に示すように、この
バリアメタル124で覆われた溝内および絶縁膜121
の上面に、Arガスを用いて窒素原子を含まない多結晶
Cu膜125を5kW、約0.3Paの条件でスパッタ
リング法により堆積した。次いで、図12(E)に示す
ように、N2 ガスとArガスを含む混合ガスを用いて窒
素原子を含む多結晶Cu膜126を5kW、約0.3P
aの条件でスパッタリング法により堆積した。
【0055】さらに、図12(F)に示すように、この
半導体基板に450℃の熱処理を施した。熱処理は真空
中あるいはArガス、H2 ガス、N2 ガスまたはこれら
の混合ガス雰囲気中等で行うが、この場合、Cuに対し
て還元性を有するH2 ガスを含むN2 ガスの混合ガス雰
囲気中で行った。このように多結晶Cu膜126に窒素
を含ませることによって、スパッタリング時におけるC
uの平均粒径を小さくすることができる。これにより、
熱処理時に塑性流動を生じさせるエネルギ−が減少し、
Cu膜126が塑性流動を起こし易くなる。その結果、
コンタクトホ−ル部分122あるいは配線パタ−ン部分
123の中に、多結晶Cu膜126を完全に埋め込むこ
とができた。また、窒素を含むCu膜を表面層部分に制
限することにより、Cu膜中から窒素ガスが発生した場
合にも、発生したガスを外方へ拡散し易くすることがで
きる。
【0056】最後に、図12(G)に示すように、コン
タクトホ−ル部分122あるいは配線パタ−ン部分12
3以外で絶縁膜121上に付着しているバリアメタル1
24および配線形成材料126をCMP法で除去するこ
とによって、Cu埋め込み縦型配線126a、あるいは
Cu埋め込み配線126bを形成した。
【0057】図13(A)〜(G)は図9に示す埋込型
Cu配線の製造工程を示す断面図である。熱処理により
窒素添加のCu層中から抜け出す窒素が原因となって発
生するボイドを防止するため、窒素添加Cu/純Cuの
多層構造をCVD法により形成した場合について説明す
る。
【0058】まず、図13(A)に示すように、半導体
基板130上に絶縁膜131を形成し、次いで、図13
(B)に示すように、コンタクトホ−ル部分132ある
いは配線パタ−ン部分133に開口部を形成した。次い
で、図13(C)に示すように、例えば、TiN、Ti
N/Tiのようなバリアメタル134を1.5kW、約
0.3Paの条件でスパッタリング法により被着し、大
気中への露出あるいは酸素プラズマ処理等によりTiN
表面を酸化した。
【0059】その後、図13(D)に示すように、この
バリアメタル134で覆われた溝内および絶縁膜131
の上面に、CVD法を用いて窒素を含有しないCu13
5を堆積した。このとき、原料には40〜50℃に保持
したCu(hfac)tmvs(hexafluoroacethlacetonate-coppe
r-timethylsilane) を用い、30〜50sccmのH2 ガス
でバブリングしながら成膜室に供給した。他の原料とし
ては、Cu(hfa) (bis-hexafluoroacethyacetonate-co
pper) 等のβ−ジケトン化合物が挙げられる。このと
き、全圧力0.5〜1Torr、基板温度150〜230℃
で成膜を行った。そのときの成膜速度は100〜300
オングストローム/分であった。成膜されたCu膜13
5の粒径は100〜500nmであった。
【0060】次いで、図13(E)に示すように、CV
D法を用いて窒素を含有するCu136を堆積した。こ
のとき、原料には40〜50℃に保持したCu(hfac)tm
vsを用い、30〜50sccmのH2 ガスでバブリングしな
がら成膜室に供給した。同時に、50〜100sccmのN
3 ガスを導入し、全圧力0.5〜1Torr、基板温度1
50〜230℃で成膜を行った。そのときの成膜速度は
100〜300オングストローム/分であった。成膜さ
れたCu膜136の粒径は10〜50nm、窒素の含有量
は10〜30at%であった。
【0061】さらに、図13(F)に示すように、この
半導体基板に450℃の熱処理を施した。熱処理は、真
空中あるいはArガス、H2 ガス、N2 ガスまたはこれ
らの混合ガス雰囲気中等で行うが、この場合、Cuに対
して還元性を有するH2 ガスを含むN2 ガスの混合ガス
雰囲気中で行った。このように多結晶Cu膜136に窒
素を含ませることによって、堆積時におけるCuの平均
粒径を小さくすることができる。これにより、熱処理時
に塑性流動を生じさせるエネルギ−が減少し、コンタク
トホ−ル部分132あるいは配線パタ−ン部分133の
中に、多結晶Cu膜136を完全に埋め込むことができ
た。また、窒素を含むCu膜を表面層部分に制限するこ
とにより、Cu膜中から窒素ガスが発生した場合にも、
発生したガスを外方へ拡散し易くできる。
【0062】最後に、図13(G)に示すように、コン
タクトホ−ル部分132あるいは配線パタ−ン部分13
3以外で絶縁膜131上に付着しているバリアメタル1
32および配線形成材料136をCMP法で除去するこ
とによって、Cu埋め込み縦型配線136a、あるいは
Cu埋め込み配線136bを形成した。
【0063】CVD法を用いてCu堆積を行った場合、
スパッタリング法に比べて均一性に優れるため、溝部分
を埋めるに当たって堆積するCu膜をスパッタリング法
で被着したCu膜厚の1/3〜2/3程度にすることが
できる。したがって、絶縁膜131上のCu膜も薄くな
り、CMP法で容易に余剰Cu除去できスループットが
向上する。
【0064】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の半導体装置
は、半導体基板もしくは絶縁膜の開口部または溝の内部
に充填された多結晶金属層が、結晶粒内に窒化物が形成
される濃度よりも少なく窒素原子を含む金属からなるの
で、開口部または溝に多結晶金属膜を完全に埋め込むこ
とができ、信頼性の高い埋込型コンタクト、埋込型配
線、または埋込型電極を実現できる。
【0065】さらに、埋込型配線の材料として特にCu
を用いた場合、多結晶Cu膜中の窒素が熱処理により多
結晶Cu膜の周囲に偏析してCuの窒化物を形成し、こ
れが拡散防止膜の役割を果たす。その結果、バリアメタ
ル等の拡散防止膜がなくても半導体基板あるいは絶縁膜
中へのCuの拡散を防止できる。
【0066】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
半導体基板または前記半導体基板上に形成された絶縁膜
に開口部または溝を形成し、前記半導体基板または前記
絶縁膜上に結晶粒内に窒化物が形成される濃度よりも少
なく窒素原子を含む金属からなる多結晶または非晶質金
属層を形成し、この半導体基板に熱処理を施すことによ
り、前記開口部または溝を前記多結晶金属層で充填する
ので、信頼性の高い埋込型コンタクト、埋込型配線、ま
たは埋込型電極を効率よく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は本発明の半導体装置の一実施
例を説明するための断面図。
【図2】多結晶Cuの平均粒径とArガス+N2 ガス中
のN2 ガス比との関係を示すグラフ。
【図3】(A)および(B)は多結晶金属層における窒
素添加の効果を説明するための断面図。
【図4】多結晶金属層の充填率とArガス+N2 ガス中
のN2 ガス比との関係を示すグラフ。
【図5】本発明の半導体装置の他の実施例を説明するた
めの断面図。
【図6】(A)〜(E)は図5に示す半導体装置の製造
工程の一例を示す断面図。
【図7】(A)〜(E)は図5に示す半導体装置の製造
工程の他の例を示す断面図。
【図8】(A)および(B)は多結晶Cu膜におけるC
uの拡散を説明するための断面図。
【図9】本発明の半導体装置の他の実施例を説明するた
めの断面図。
【図10】(A)〜(F)は図9に示す半導体装置の製
造工程の一例を示す断面図。
【図11】(A)〜(F)は図9に示す半導体装置の製
造工程の他の例を示す断面図。
【図12】(A)〜(G)は図9に示す半導体装置の製
造工程の他の例を示す断面図。
【図13】(A)〜(G)は図9に示す半導体装置の製
造工程の他の例を示す断面図。
【符号の説明】
10,32,51,71,81,91,111,12
1,131…絶縁膜、11…溝、12,35,36,5
4,74,82,83,95,115,125,12
6,135,136…多結晶金属層、31,50,7
0,80,90,110,120,130…半導体基
板、33,52,72,92,112,122,132
…コンタクトホール部、34,53,73,83,9
3,113,123,133…配線部、94,114,
124,134…バリアメタル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/90 D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に設けられ、所望の電極ま
    たは配線パターンに応じた開口部または溝が形成された
    絶縁膜と、前記絶縁膜の前記開口部または溝の内部に充
    填された多結晶金属層とを具備し、前記多結晶金属層
    は、結晶粒内に窒化物が形成される濃度より少なく窒素
    原子を含む金属からなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記多結晶金属層を構成する金属がC
    u、Ag、Au、およびAlからなる群より選ばれた金
    属である請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に設けられ、所望の電極ま
    たは配線パターンに応じた開口部または溝が形成された
    絶縁膜と、前記絶縁膜の前記開口部または溝の内部に形
    成された窒素を含む化合物からなる層と、前記層上に前
    記開口部または溝を充填するように形成された多結晶金
    属層とを具備し、前記多結晶金属層は、結晶粒内に窒化
    物が形成される濃度より少なく窒素原子を含む金属から
    なることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板または前記半導体基板上に形
    成された絶縁膜に開口部または溝を形成する工程と、前
    記半導体基板または前記絶縁膜上に結晶粒内に窒化物が
    形成される濃度より少なく窒素原子を含む金属からなる
    多結晶または非晶質金属層を形成する工程と、この半導
    体基板に熱処理を施すことにより、前記開口部または溝
    を前記金属からなる多結晶金属層で充填する工程とを具
    備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記多結晶金属層を構成する金属がC
    u、Ag、Au、およびAlからなる群より選ばれた金
    属である請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板または前記半導体基板上に形
    成された絶縁膜に開口部または溝を形成する工程と、前
    記半導体基板または前記絶縁膜上に結晶粒内に窒化物が
    形成される濃度より少なく窒素原子を含む金属からなる
    多結晶または非晶質金属層を形成する工程と、この半導
    体基板に熱処理を施すことにより、前記開口部または溝
    を前記金属からなる多結晶金属層で充填する工程と、前
    記開口部または溝以外の領域に形成された前記多結晶金
    属層を除去することにより埋込型電極または埋込型配線
    を形成する工程とを具備することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
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