JPH0876847A - 駆動装置におけるバックラッシュ補正機構及び補正方法 - Google Patents

駆動装置におけるバックラッシュ補正機構及び補正方法

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JPH0876847A
JPH0876847A JP20746694A JP20746694A JPH0876847A JP H0876847 A JPH0876847 A JP H0876847A JP 20746694 A JP20746694 A JP 20746694A JP 20746694 A JP20746694 A JP 20746694A JP H0876847 A JPH0876847 A JP H0876847A
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JP
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backlash
drive
moved
drive device
moving
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JP20746694A
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English (en)
Inventor
Kensho Kuroda
健正 黒田
Muneaki Kaga
宗明 加賀
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動装置起動時のバックラッシュ補正を正確
かつ効率よく行う。 【構成】 装置起動時のボールねじ1A,1B,1Cの
送り移動方向及び少なくともバックラッシュ幅に相当す
る移動量を、予めメモリ9A,9B,9C,10A,1
0B,10Cに記憶しておく。サーボコントローラ8
A,8B,8Cにより、装置起動時にボールねじ1A,
1B,1Cを、メモリ9A,9B,9C,10A,10
B,10Cに記憶された送り移動方向へ初期移動量M1
だけ移動させた後、反対方向へ同量だけ復帰移動させる
ように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械等の駆動装
置において、電源投入や非常停止解除の際の装置起動時
に、バックラッシュを補正するためのバックラッシュ補
正機構及び補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の技術として、特開昭62−92
002号公報に示すようなバックラッシュの補正方法が
提案されている。この従来方法では、図4(a)に示す
ように、例えばNC工作機械のテーブル駆動装置におい
て、駆動源により移動されるボールネねじ21と、その
ボールねじ21により送り移動されるテーブル22とを
備えている。この装置においては、予めテーブル22と
ボールねじ21との間のバックラッシュ幅B1の値が設
定記憶されるとともに、テーブル22の基準移動方向D
2が決定されている。
【0003】さらに、ボールねじ21がこの基準移動方
向D2に移動し、ボールねじ21とテーブル22とが接
触して、それらの相対位置関係が決まる状態を基準位置
P3として決定されている。この状態で、ボールねじ2
1または駆動源に設けられた図示しない絶対位置検出器
からの検出位置と、テーブル22の実際位置とが一致す
るように設定されている。
【0004】そして、装置の起動に際しては、送り指令
に基づくボールねじ21の送り方向が、予め設定された
基準移動方向D2と比較される。その結果、図4(b)
に示すように、実際の移動方向が基準移動方向D2と同
じ場合には、ボールねじ21が指令に基づく移動量M2
だけ移動される。これに対して、図4(c)に示すよう
に、移動方向が基準移動方向D2と逆の場合には、ボー
ルねじ21が指令に基づく移動量M2よりもバックラッ
シュ幅B1だけ余分に移動される。これにより、移動後
のテーブル22の実際位置と絶対位置検出器からの検出
位置とを一致させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
バックラッシュ補正方法では、図5(a)及び図5
(b)に示すように、電源オフあるいは非常停止状態に
おいて、テーブル22が外力等により基準位置P3から
移動することがある。このようにテーブル22が移動し
た場合には、テーブル22の実際位置と絶対位置検出器
からの検出位置との間に位置ずれを生じる。そして、こ
の状態で電源投入あるいは非常停止解除にともない装置
起動が行われると、位置ずれの誤差を生じたまま、送り
動作が行われて、その後の移動指令に伴うテーブル22
の位置制御が続行される。そのため、正確な位置制御を
行うことができず、正確な加工を行い得ない問題があっ
た。
【0006】それ以外のバックラッシュ補正方法とし
て、装置起動時にテーブル等の移動部を一旦原点位置に
移動させる手法が実施されている。このように原点復帰
動作を行うと、バックラッシュが吸収されて、伝達機構
と移動部との相対位置関係が必然的に決定されて、装置
起動時におけるバックラッシュ補正が行われる。その反
面、この手法は、移動部が原点に復帰移動したり、原点
から加工のための所要位置に移動したりという時間的無
駄が生じるため、作業能率が低下するという欠点があ
る。
【0007】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、装置起動時におけるバックラッシュ補正
を確実に行うことができるとともに、原点復帰動作を不
要にすることができるバックラッシュ補正機構及び補正
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の駆動装置におけるバックラッシ
ュ補正機構の発明では、伝達機構中の駆動側を、少なく
ともその駆動側と被駆動側との間におけるバックラッシ
ュ幅分だけ送り方向に移動させるための移動量データを
設定する第1設定手段と、前記駆動側の移動方向データ
を設定する第2設定手段と、装置起動時に、前記第1,
第2設定手段に設定されたデータに基づいて伝達機構中
の駆動側が所定の送り方向へ少なくともバックラッシュ
幅分移動されるとともに、その逆方向へ同じ量だけ復帰
移動されるように、前記駆動源の動作を制御する制御手
段とを備えたものである。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1の発
明において、第1設定手段に設定される移動量データは
バックラッシュ幅の2倍以下である。請求項3の発明で
は、請求項1または2の発明において、前記第1設定手
段に設定された移動量データを変更するための変更手段
を備えたものである。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかの発明において、駆動源,伝達機構及び移動
部は複数組設けられ、第1,第2の設定手段はそれらの
うちの少なくとも1組に対応して設けられている。
【0011】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れかの発明において、駆動源はその動作量を検出するた
めの絶対位置検出器を備え、制御手段は絶対位置検出器
からの検出データに基づいて移動部の位置を判断するも
のである。
【0012】請求項6に記載の駆動装置におけるバック
ラッシュ補正方法の発明では、駆動源により伝達機構を
介して移動部を往復移動させるようにした駆動装置にお
いて、装置起動時に、伝達機構中の駆動側を、少なくと
も駆動側と被駆動側との間のバックラッシュ幅分だけ所
定の送り方向に移動させた後に、その駆動側を逆方向へ
同じ量だけ復帰移動させるものである。
【0013】請求項7の発明では、請求項6の発明にお
いて、駆動側の移動量は、バックラッシュ幅の2倍以下
である。
【0014】
【作用】請求項1及び請求項6に記載の発明において
は、駆動装置起動時には、送り機構中の駆動側が、送り
方向の一方へ所定移動量だけ移動された後、反対方向へ
同量だけ復帰移動される。これにより、移動部が装置停
止状態において外力等により移動していても、伝達機構
中の駆動側と被駆動側とが所定の位置関係に決定され
る。
【0015】請求項2及び請求項7に記載の発明におい
ては、それぞれ請求項1,請求項6の発明において、バ
ックラッシュ補正における駆動側の移動がバックラッシ
ュ幅の2倍以下であるため、そのバックラッシュ補正の
ための駆動側の移動量が極めて小さく、バックラッシュ
補正を短時間で行うことができる。
【0016】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または2の発明において、バックラッシュ幅が変化し
た場合、それに応じて変更手段によりそれに対応するよ
うに移動データの修正を行うことができる。
【0017】請求項4に記載に発明においては、請求項
1〜3のいずれかの発明において、必要な部分のみのバ
ックラッシュ補正が行われる。請求項5に記載に発明に
おいては、請求項1〜4のいずれかの発明において、移
動部の位置を装置起動と同時に、かつ正確に判断でき
る。
【0018】
【実施例】以下、この発明を具体化した駆動装置の一実
施例を、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1に示すように、この駆動装置において
は移動部としての3つの移動体2A,2B,2Cが設け
られ、移動体2A,2Bは図示しないテーブルに、移動
体2Cは図示しないサドルに固定されている。テーブル
上にはワークが支持され、サドルには工具が取付けられ
ている。3つのボールねじ1A,1B,1Cは各移動体
2A,2B,2Cのねじ孔2a,2b,2cを螺通する
ように配設され、このボールねじ1A,1B,1Cの回
転により、移動体2A,2BがX軸、Y軸方向に送り移
動されて、テーブルが同じ方向に送られるとともに、移
動体2CがZ軸方向に送り移動されてサドルが同方向へ
移動される。このボールねじ1A,1B,1C及びねじ
孔2a,2b,2cにより伝達機構が構成されている。
【0020】伝達機構中の駆動側であるボールねじ1
A,1B,1Cと、被駆動側であるねじ孔2a,2b,
2cとの間のバックラッシュ幅は、図2,図3において
B1で表されている。なお、図2及び図3においては、
理解を容易にするために、各移動体2A,2B,2C,
ねじ孔2a,2b,2c及びボールねじ1A,1B,1
Cを簡略化して模式的に描いてある。図2及び図3にお
いて、1a,1b,1cは前記ねじ孔2a,2b,2c
と螺合するボールねじ1A,1B,1Cのねじ山を示
す。
【0021】駆動源としての3つのサーボモータ3A,
3B,3Cはカップリング4A,4B,4Cを介して前
記各ボールねじ1A,1B,1Cに連結され、このモー
タ3A,3B,3Cによりボールねじ1A,1B,1C
が正方向及び逆方向の両方向に回転される。従って、こ
の実施例においては、駆動源,伝達機構及び移動部は3
組設けられている。それぞれエンコーダよりなる3つの
絶対位置検出器5A,5B,5Cは各サーボモータ3
A,3B,3Cの回転軸(図示しない)に連結され、サ
ーボモータ3A,3B,3Cの動作量に応じた絶対位置
を示す検出信号が出力される。
【0022】制御装置6はNCコントローラ7及び各サ
ーボモータ3A,3B,3Cをそれぞれ制御するための
サーボコントローラ8A,8B,8Cを備えている。各
サーボコントローラ8A,8B,8Cは制御手段を構成
し、それらの内部には第1設定手段としての初期移動量
メモリ9A,9B,9C、第2設定手段としての初期移
動方向メモリ10A,10B,10C、バックラッシュ
量メモリ11A,11B,11Cを備えている。
【0023】初期移動量メモリ9A,9B,9Cには、
電源投入、非常停止解除等にともなう装置起動時におけ
る各ボールねじ1A,1B,1Cの初期移動量のデータ
が記憶されて設定されている。この実施例においては、
図2,図3に示すように、初期移動量M1はバックラッ
シュ幅B1に所定の付加距離αを加えた値に設定されて
いる。付加距離αはバックラッシュ幅B1より小さい。
従って、初期移動量M1は、バックラッシュ幅の2倍以
下である。
【0024】なお、ボールねじ1A,1B,1Cは、回
転運動を行うのみで、実際には送り方向へは移動しない
が、そのねじ山1a,1b,1cは見かけ上送り方向へ
移動して送り動作を行うので、それをボールねじ1A,
1B,1Cの送り移動とする。初期移動方向メモリ10
A,10B,10Cには、装置起動時におけるボールね
じ1A,1B,1Cの送り移動方向である初期移動方向
D1のデータが記憶されて設定されている。バックラッ
シュ量メモリ11A,11B,11Cにはバックラッシ
ュ幅B1のデータが記憶されて設定されている。なお、
初期移動方向D1及びバックラッシュ幅B1は各軸毎に
設定した値であり、同一数値ではない。
【0025】また、前記各サーボコントローラ8A,8
B,8Cには各絶対位置検出器5A,5B,5Cが接続
されている。サーボコントローラ8A,8B,8Cには
サーボアンプ14A,14B,14Cを介して各サーボ
モータ3A,3B,3Cが接続されている。装置運転に
際して、NCコントローラ7はサーボコントローラ8
A,8B,8Cに指令信号を出力し、サーボコントロー
ラ8A,8B,8Cから各サーボモータ3A,3B,3
Cに対して、指令に基づく駆動信号が出力される。
【0026】変更手段としてのキーボード15は前記制
御装置6に接続され、このキーボード15により前記初
期移動量、初期移動方向及びバックラッシュ幅のデータ
がキー入力されて、初期移動量メモリ9A,9B,9
C、初期移動方向メモリ10A,10B,10C及びバ
ックラッシュ量メモリ11A,11B,11C内のデー
タが書き換えられる。
【0027】バックアップ用電源16は各サーボコント
ローラ8A,8B,8Cに接続されている。そして、装
置の電源がオフされた状態において、前記各メモリ9
A,9B,9C、10A,10B,10C及び11A,
11B,11Cの所要電力が、このバックアップ用電源
16によって確保される。
【0028】次に、前記のように構成されたバックラッ
シュの補正機構について動作を説明する。さて、この駆
動装置においては、予め各メモリ9A,9B,9C,1
0A,10B,10C、11A,11B,11Cに、そ
れぞれ初期移動量M1,初期移動方向D1,バックラッ
シュ幅B1の各データが設定されている。
【0029】そして、電源投入あるいは非常停止解除に
ともない駆動装置を起動させると、メモリ9A,9B,
9C、10A,10B,10Cに記憶された各初期移動
量M1及び初期移動方向D1のデータが読み出され、図
2(b)に示すように、ボールねじ1A,1B,1Cが
その回転によりそれぞれ初期移動方向D1へ、バックラ
ッシュ幅B1を越えて初期移動量M1だけ送り移動され
る。これにより、ボールねじ1A,1B,1Cと移動体
2A,2B,2Cとの間の送り方向側に位置するバック
ラッシュが吸収されるとともに、ボールねじ1A,1
B,1Cと移動体2A,2B,2Cとが位置関係P2に
配置される。
【0030】その後、図2(c)に示すように、ボール
ねじ1A,1B,1Cがそれぞれ逆転して、そのボール
ねじ1A,1B,1Cが初期移動方向D1と反対方向
へ、初期移動量M1と同量だけ復帰移動される。これに
より、移動体2A,2B,2Cは図2(b)の位置関係
P2の位置から移動方向D1と反対方向へ復帰移動され
て、図2(a)に示す所定の位置関係P1の位置に配置
される。この状態では、送り方向とは逆方向側のバック
ラッシュが吸収されている。
【0031】一方、移動体2A,2B,2Cはボールネ
ジ1A,1B,1Cに対して、バックラッシュ幅B1の
範囲内で移動可能な状態にある。このため、装置停止状
態において、移動体2A,2B,2Cが外力等により移
動され、電源投入時あるいは非常停止解除に際して、図
3(a)及び図3(b)に示すように、移動体2A,2
B,2Cがボールねじ1A,1B,1Cと接触する位置
関係P1の位置から位置ずれしていることがある。
【0032】しかしながら、移動体2A,2B,2Cが
送り方向におけるいずれの位置に移動されている場合で
も、ボールねじ1A,1B,1Cが初期移動方向D1
へ、バックラッシュ幅B1を越えて初期移動量M1だけ
移動されることにより、移動体2A,2B,2Cは位置
関係P2の位置に移動配置される。そして、ボールネジ
1A,1B,1Cが初期移動方向D1と反対方向へ、初
期移動量M1と同量だけ復帰移動されることにより、移
動体2A,2B,2Cは位置関係P2の位置から位置関
係P1の位置に移動配置される。
【0033】そして、図2(c)に示すように、移動体
2A,2B,2Cがボールねじ1A,1B,1Cと接触
する位置関係P1に初期設定された状態で、絶対位置検
出器5A,5B,5Cから移動体2A,2B,2Cの位
置データが取り込まれて、テーブル及びサドルの実際位
置が検出される。従って、装置停止状態でテーブルとボ
ールねじ1A,1B,1Cに位置ずれが生じている場合
でも、その位置ずれを起動時のバックラッシュ補正動作
により確実に補正することができて、移動体2A,2
B,2C、すなわちテーブル及びサドルの実際位置と絶
対位置検出器5A,5B,5Cからの検出位置とを正確
に一致させることができる。このため、その後のワーク
加工を正確に行うことができる。
【0034】すなわち、バックラッシュ補正を終了した
後は、NCコントローラ7からサーボコントローラ8
A,8B,8Cに送られる移動指令に基づいて、各サー
ボモータ3A,3B,3Cが回転制御されて、移動体2
A,2B,2Cが所要の位置に移動される。そして、移
動体2A,2B,2Cの移動方向が変更された場合に
は、バックラッシュ量メモリ11に記憶されたバックラ
ッシュ幅B1に基づいて、そのバックラッシュ幅B1分
だけボールねじ1A,1B,1Cの送り移動量を付加し
たりする通常のバックラッシュの補正動作が行われる。
【0035】以上のように、この実施例においては、電
源投入,非常停止解除等にともなう装置起動時に、バッ
クラッシュ補正が行われて、絶対位置が検出されている
ボールねじ1A,1B,1Cに対して移動体2A,2
B,2C、すなわちテーブル及びサドルが正確に位置決
めされる。従って、その後に続くワーク加工を正確に行
うことができる。また、この実施例においては、原点復
帰動作が不要なため、その原点復帰動作あるいは原点か
ら所要の加工位置へ移動させる動作が不要になって、無
駄な時間の消費を防ぎ、能率のよい加工に寄与できる。
しかも、バックラッシュ補正のためのボールねじ1A,
1B,1Cの送り方向への移動量はバックラッシュ幅の
2倍以下であるため、ボールねじ1A,1B,1Cの実
際の回転量はごくわずかである。従って、バックラッシ
ュ補正のための動作そのものも、極めて短時間で行うこ
とができる。
【0036】さらに、この装置の運転に伴って、ボール
ねじ1A,1B,1Cの摩耗等により、バックラッシュ
幅B1が変化した場合には、バックラッシュ幅B1を測
定する。そして、この測定されたバックラッシュ幅B1
に基づいてキーボード15により、バックラッシュ量メ
モリ11A,11B,11Cのデータを書き替える。従
って、常に正確なバックラッシュ補正が可能となる。
【0037】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、以下のような態様で具体化するこ
とが可能である。 (1)初期移動量M1をバックラッシュ幅B1と同一に
なるように設定すること。 (2)前記実施例では、駆動源,伝達機構,被駆動部が
3組設けられている装置に具体化して、3組にそれぞれ
のバックラッシュ補正を行うようにしたが、少なくとも
1つの組のバックラッシュ補正を省略すること。例え
ば、図1において、Z軸に対応するボールねじ1Cは実
際には垂直方向に延びているため、移動体2Cには常に
下方への荷重が作用する。従って、装置停止時において
駆動側と被駆動側との間のバックラッシュは常に1方向
側に位置しているとともに、その停止時に移動体2Cが
動くおそれが少ない。従って、このような場合には、バ
ックラッシュ補正が必ずしも必要ではない。 (3)この発明を他の構成の駆動装置、例えばラックと
ピニオンを用いた駆動装置に具体化すること。 (4)この発明のバックラッシュ補正機構及び補正方法
を回転を伴う装置に適用すること。すなわち、図6
(a),(b)に示すように、駆動側のギア25は駆動
源としてのモータ26により回転される。移動部として
の回転テーブル27は外周縁にギア25の歯部と噛合す
る歯部を備え、ギア25の回転により所定方向に回転さ
れる。伝達機構はギア25の歯部と回転テーブル27の
歯部により構成される。回転テーブル27に代えて回転
ヘッドやその他の回転物であってもよい。
【0038】ちなみに、前記実施例より把握される請求
項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに
記載する。 (a)請求項6において、駆動源,伝達機構及び移動部
を複数組設け、それらのうちの少なくとも1組の駆動側
を往復動させる駆動装置におけるバックラッシュ補正方
法。この構成により、所望とする駆動側のみを駆動させ
ることができ、動力の節約を図ることができる。 (b)請求項6において、駆動源はその動作量を検出す
るための絶対位置検出器を備え、駆動側を逆方向へ復帰
移動させた後、絶対位置検出器により移動部の絶対位置
を検出する駆動装置におけるバックラッシュ補正方法。
この構成により、移動部の位置を正確に検出することが
できる。
【0039】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているため、次のような効果を奏する。
【0040】請求項1及び請求項6の発明によれば、装
置起動時におけるバックラッシュを確実に補正できると
ともに、原点復帰動作を不要にすることができて、その
バックラッシュ補正を素早く行い得る。
【0041】請求項2及び請求項7の発明によれば、バ
ックラッシュ補正のための駆動側の送り移動量を最小に
して、補正動作を極めて短時間に行うことができる。請
求項3に記載の発明においては、バックラッシュ幅が変
化した場合でも、そのバックラッシュ幅に応じて、補正
量を修正でき、常に正確なバックラッシュ補正が可能と
なる。
【0042】請求項4の発明によれば、バックラッシュ
補正が不要な部分のバックラッシュ補正構成を省略で
き、構成が簡単になる。請求項5に記載の発明において
は、移動部の位置が正確に検出され、ワーク加工を正確
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を具体化したバックラッシュの補正
機構の一実施例を示す構成図である。
【図2】 そのバックラッシュ補正機構において、起動
時におけるバックラッシの補正動作を順に示す模式図で
ある。
【図3】 移動部としての移動体の位置が停止中に変動
している場合において、起動時におけるバックラッシの
補正動作を示す模式図である。
【図4】 従来のバックラッシュ補正装置において、起
動時におけるバックラッシの補正動作を示す模式図であ
る。
【図5】 その従来のバックラッシュ補正装置におい
て、移動体の位置が停止中に変動した状態を示す模式図
である。
【図6】 (a)はこの発明の別例を示すバックラッシ
ュ補正機構の正面図、(b)はその平面図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C…伝達機構としてのボールねじ、2
A,2B,2C…移動部としての移動体、3A,3B,
3C…駆動源としてのサーボモータ、5A,5B,5C
…絶対位置検出器、6…制御装置、8A,8B,8C…
制御手段としてのサーボコントローラ、9A,9B,9
C…第1設定手段としての初期移動量メモリ、10A,
10B,10C…第2設定手段としての初期移動方向メ
モリ、15…変更手段としてのキーボード、M1…初期
移動量、B1…バックラッシュ幅、D1…初期移動方
向。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源により伝達機構を介して移動部を
    移動させるようにした駆動装置において、 前記伝達機構中の駆動側を、少なくともその駆動側と被
    駆動側との間におけるバックラッシュ幅分だけ送り方向
    に移動させるための移動量データを設定する第1設定手
    段と、 前記駆動側の移動方向データを設定する第2設定手段
    と、 装置起動時に、前記第1,第2設定手段に設定されたデ
    ータに基づいて伝達機構中の駆動側が所定の送り方向へ
    少なくともバックラッシュ幅分移動されるとともに、そ
    の逆方向へ同じ量だけ復帰移動されるように、前記駆動
    源の動作を制御する制御手段とを備えた駆動装置におけ
    るバックラッシュ補正機構。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第1設定手段に設定
    される移動量データはバックラッシュ幅の2倍以下であ
    る駆動装置におけるバックラッシュ補正機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記第1設
    定手段に設定された移動量データを変更するための変更
    手段を備えた駆動装置におけるバックラッシュ補正機
    構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、駆動
    源,伝達機構及び移動部は複数組設けられ、第1,第2
    の設定手段はそれらのうちの少なくとも1組に対応して
    設けられている駆動装置におけるバックラッシュ補正機
    構。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、駆動
    源はその動作量を検出するための絶対位置検出器を備
    え、制御手段は絶対位置検出器からの検出データに基づ
    いて移動部の位置を判断する駆動装置におけるバックラ
    ッシュ補正機構。
  6. 【請求項6】 駆動源により伝達機構を介して移動部を
    移動させるようにした駆動装置において、 装置起動時に、伝達機構中の駆動側を、少なくとも駆動
    側と被駆動側との間のバックラッシュ幅分だけ所定の送
    り方向に移動させた後に、その駆動側を逆方向へ同じ量
    だけ復帰移動させる駆動装置におけるバックラッシュ補
    正方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、駆動側の移動量は、
    バックラッシュ幅の2倍以下である駆動装置におけるバ
    ックラッシュ補正方法。
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