JPH0871963A - 産業用ロボット - Google Patents

産業用ロボット

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JPH0871963A
JPH0871963A JP20625794A JP20625794A JPH0871963A JP H0871963 A JPH0871963 A JP H0871963A JP 20625794 A JP20625794 A JP 20625794A JP 20625794 A JP20625794 A JP 20625794A JP H0871963 A JPH0871963 A JP H0871963A
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ball
industrial robot
ball screw
screw
tool
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JP20625794A
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Shin Murakami
伸 村上
Tadashi Munakata
正 宗像
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高剛性、高固有振動数の機構であって、高
速、高加速度動作が可能であり、機構が単純で、設置ス
ペ―スやデットスペ―スが小さく、しかも広い動作領域
を有する産業用ロボットを提供する。 【構成】 2個のモ―タ11,21でそれぞれ回転駆動され
る2本のボ―ルネジ10,20の基端部を軸心に垂直で互い
に平行な2本の軸回りn1,n2に揺動自在に支持し、
上記ボ―ルネジ10,20のそれぞれのボ―ルナット14,24
を上記2本の軸n1,n2と平行な軸回りn3に相互に
揺動自在に結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品等の小形のワ
―クのハンドリング等を行う産業用ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の実装や、小型のワ―クのハン
ドリング作業や組立作業には、直交座標型ロボットや水
平多関節型ロボットが広く使用されている。直交座標型
ロボットは、ボ―ルネジとリニアガイドで一方向(X方
向)にスライドするフレ―ムと、このフレ―ム内に設け
られた別のボ―ルネジとリニアガイドによりフレ―ムの
動作方向と直交する方向(Y方向)にスライドするフラ
ンジと、このフランジに組み付けられ、上下方向(Z方
向)動作や回転動作が可能なように構成されたツ―ル軸
などから構成される。直交座標型ロボットは構造が比較
的単純であり、剛性や精度が得られやすく、大リ―ドボ
―ルネジを使用することにより、高速動作が可能になっ
ている。
【0003】水平多関節型ロボットは、鉛直軸回りに回
転する第1ア―ムと、このア―ムの先端で鉛直軸回りに
回転する第2ア―ムと、第2ア―ムの先端で上下方向動
作や回転動作ができるツ―ル軸などから構成される。こ
のロボットは動作範囲が広く、設置スペ―スは小さい。
ア―ムの回転駆動部に低減速比のハ―モニックドライブ
減速機(商品名)などを採用することなどにより、高速
比が図られている。
【0004】一方、剛性を向上して高速動作が可能なロ
ボット機構として、パラレルメカニズムが注目され、提
案されている。パラレルメカニズムを応用した機構とし
ては、基端部をポ―ルジョイントなどで支持されたシリ
ンダなどからなる複数の伸縮駆動機構の先端にポ―ルジ
ョイントなどを介してツ―ルプレ―トが組み付けられる
ものなどがある。シリンダの数によって自由度の数が決
まり、3自由度のものや、6自由度のものが提案されて
いる。この機構では、シリンダの軸力がツ―ルプレ―ト
への作用力となるので、高い剛性が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】直交座標型ロボットで
高加速度の動作を実現するには、スライドするフレ―ム
およびその支持機構の剛性を増大させ、固有振動数を高
くする必要がある。そのため、上記のスライドするフレ
―ムの両端にリニアガイドを設けたり、さらに、フレ―
ムの両側にボ―ルネジを設けたりして機構を2重化する
ことにより、フレ―ムの傾斜や曲げの方向の振動の抑制
が図られている。Y、Z軸方向の駆動機構が搭載されて
いるフレ―ム自体の剛性を向上させるためには、機構全
体を大型化しなければならず、設置スペ―スが大きくな
ってしまうばかりでなく、不経済であった。
【0006】水平多関節型ロボットの剛性や精度は、ア
―ムの基端部の減速機のねじり剛性や精度に大きく依存
する。このロボットの剛性を高めるためには、枠番の大
きな減速機を使用する必要があるが、関節の重量やア―
ム重量が増大して固有振動数を下げる要因になり、高速
化は容易でなく、また、経済的でない。さらにハ―モニ
ックドライブ減速機などの減速機には、低い剛性を持っ
たバックラッシュのようなロストモ―ションと呼ばれる
特性があり、高加減速度動作を行うと位置決め時に残留
振動が起こりやすく、高速動作を妨げる要因になってい
た。
【0007】パラレルメカニズムを応用したロボットは
動作領域が狭くなるという欠点がある。特に、伸縮型の
アクチュエ―タを使用した機構においては、各アクチュ
エ―タの長さの差で姿勢を変化させることになるため、
姿勢を変化できる範囲が狭い。また、シリンダのような
伸縮型のアクチュエ―タやスライド型のアクチュエ―タ
は、引っ込んだ時にストロ―クと同じだけのスペ―スが
必要になり、デットスペ―スや設置スペ―スが大きくな
るという欠点がある。従って、上下左右に微少に移動す
るステ―ジなどは構成できるが、ハンドリングロボット
などを構成することは困難であった。
【0008】またパラレルメカニズムには、駆動機構の
アクチュエ―タの座標系とワ―クの座標系との相互の変
換が極めて困難な構造となることがあり、制御しにくく
なることがあった。
【0009】そこで、本発明の目的は、高剛性、高固有
振動数の機構であって高速、高加速度動作が可能であ
り、機構が単純で、設置スペ―スやデットスペ―スが小
さく、しかも、広い動作領域を持つ産業用ロボットを提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
の産業用ロボットは、2個のモ―タでそれぞれ回転駆動
される2本のボ―ルネジの基端部を軸心に垂直で互いに
平行な2本の軸回りに揺動自在に支持し、上記のボ―ル
ネジのそれぞれのボ―ルナットを上記の2本の軸と平行
な軸回りに相互に揺動自在に結合してなることを特徴と
する。
【0011】請求項2に係わる本発明の産業用ロボット
は、2個のモ―タでそれぞれ回転駆動される2本のボ―
ルネジの基端部を軸心に垂直で互いに平行な2本の軸回
りに揺動自在に支持し、上記のボ―ルネジのそれぞれの
ボ―ルナットを上記の2本の軸と平行な軸回りに相互に
揺動自在に結合してなり、上記2本のボ―ルネジの軸心
の交差角度が 180°を越えて動作することを特徴とす
る。
【0012】請求項3に係わる本発明の産業用ロボット
は、2本の回転軸に平行にツ―ルを移動可能とするツ―
ル移動機構を一方のボ―ルナットに組み付けてなること
を特徴とする。
【0013】請求項4に係わる本発明の産業用ロボット
は、前記のツ―ル移動機構が、2本のボ―ルネジの揺動
によって形成される2つの平面の両側に重量分布を持つ
ように構成されることを特徴とする。
【0014】請求項5に係わる本発明の産業用ロボット
は、ボ―ルネジの交差角が 180°になる状態では、上記
ボ―ルネジが必ずある速度で揺動しており、 180°付近
で停止することがないように動作させることを特徴とす
る。
【0015】請求項6に係わる本発明の産業用ロボット
は、ボ―ルネジの交差角が 180°の状態に至る時には、
少なくとも一方のボ―ルネジの位置制御の剛性を低下さ
せることを特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1に係わる本発明の産業用ロボットは、
2個のモ―タで2本のボ―ルネジをそれぞれ回転駆動す
ることにより、それぞれのボ―ルナットとボ―ルネジの
揺動中心との距離を独立に変化させる。これにより、揺
動自在に結合されたボ―ルナットを2次元的に自在に位
置決めすることができる。ボ―ルネジの軸方向の駆動力
により直接的にボ―ルナットを移動させるので、剛性が
高く、高速・高加速度動作が可能である。
【0017】請求項2に係わる本発明の産業用ロボット
は、2個のモ―タで2本のボ―ルネジをそれぞれ回転駆
動することにより、それぞれのボ―ルナットとボ―ルネ
ジの揺動中心との距離を独立に変化させる。これによ
り、揺動自在に結合されたボ―ルナットを2次元的に自
在に位置決めすることができる。ボ―ルネジの軸方向の
駆動力により直接的にナットの揺動中心を動かすので、
剛性が高く、高速・高加速度動作が可能になる。
【0018】さらに、2本のボ―ルネジの軸心の交差角
度が 180°を越えて動作するので、2本のボ―ルネジの
揺動中心を結ぶ線を挟んだ両側の領域に於いて動作する
ことが可能であり、広い動作領域を持つ。
【0019】請求項3に係わる本発明の産業用ロボット
は、2本のボ―ルネジの揺動軸に平行にツ―ルを移動す
るツ―ル移動機構により、ツ―ルを3次元的に位置決め
するものである。
【0020】請求項4に係わる本発明の産業用ロボット
は、のツ―ル移動機構が、2本のボ―ルネジの揺動によ
って形成される2つの平面の両側に重量分布を持ち、重
量のバランスが保たれているので、移動時にツ―ルを傾
斜させる方向の作用力が発生しにくくなる。これによ
り、ツ―ルを傾斜させる方向の振動を防止でき、機構の
固有振動数の低下を防止できる。
【0021】請求項5に係わる本発明の産業用ロボット
は、ボ―ルネジの交差角が 180°になる状態では、ボ―
ルナットが必ずある速度を保って移動しており、交差角
が 180°位置の近くで停止することがない。そのため、
2本のボ―ルネジがロック状態になって動きにくくな
り、どちらに動くか不定になったりすることを防止で
き、動作が滑らかになる。
【0022】請求項6に係わる本発明の産業用ロボット
は、ボ―ルネジの交差角が 180°の状態に至る時には、
少なくとも一方のボ―ルネジの位置制御の剛性を低下さ
せるので、機械の設置誤差や、2個のボ―ルナットの位
置決め誤差により、2本のボ―ルネジの間に、過度な引
っ張り力や圧縮力が生じることを防ぎ、滑らかに動作す
【0023】
【実施例】
[請求項1、請求項3および請求項4に係わる実施例]
図1に本発明の産業用ロボット一実施例の構造を示す。
2本のボ―ルネジ10、20がそれぞれサ―ボモ―タ11、21
と結合され、それぞれのボ―ルネジはその先端を支持ア
―ム12、22の先端に組み付けられたベアリング(図示せ
ず)で回転自在に支持されている。上記支持ア―ム12、
22の基端部分にはベ―スフレ―ム13、23が組み付けられ
ており、このベ―スフレ―ムにはボ―ルネジ10、20を回
転自在に固定支持するベアリング(図示せず)とサ―ボ
モ―タが固定されており、ベ―スフレ―ム13、23は紙面
に垂直な軸n1、n2回りに揺動自在に支持されてい
る。2個のボ―ルナット14、24はベアリング(図示せ
ず)により紙面に垂直な軸n3回りに揺動自在に結合さ
れている。支持ア―ム12にはボ―ルネジ10に沿ってリニ
アガイド15が組み付けられており、リニアガドのブロッ
ク16にはツ―ル軸31を紙面に垂直にスライドするととも
に回転させるツ―ルユニット30が組み付けられている。
ツ―ルユニット30は、サ―ボモ―タ、歯付きベルト、減
速機、ボ―ルネジスプラインからなるツ―ル軸、エンド
フェクタなどで構成される。上記のツ―ルユニット30を
構成するサ―ボモ―タやボ―ルネジスプラインは、2本
のボ―ルネジ10、20の揺動によって形成される2つの平
面の両側にその重量が分布するように配置しても良い。
【0024】尚、上記のサ―ボモ―タはサ―ボドライバ
や位置制御装置など(図示せず)からなるロボット制御
装置によって制御される。上記のように構成した本発明
の実施例においては、一方のサ―ボモ―タ11を駆動して
ボ―ルネジ10を回転するボ―ルナット14がスライド動作
すると同時に、他方のボ―ルナット24に力が伝達され、
ボ―ルネジ20全体がn2回りに揺動する。同様にサ―ボ
モ―タ21を駆動するとボ―ルナット24がスライドすると
ともに、ボ―ルネジ10がn1回りに揺動する。このよう
にして、2個のボ―ルナットの揺動軸n3の位置を2次
元的に制御することができる。図2に本産業用ロボット
のボ―ルナットの交点が移動できる領域の一例を示す。
本図中のひし形は、ある位置からそれぞれのボ―ルネジ
が等しい速度で動いたときに、ボ―ルナットの交点が到
達できる範囲を示している。本図からわかるように、2
本のボ―ルネジの交差角が大きい場合には横方向には動
きやすく、交差角が小さい場合には、縦方向に動きやす
くなっている。ボ―ルネジの交差角が一定となる場合の
ボ―ルネジの交点の軌跡は2本のボ―ルネジの揺動の回
転軸を通る円弧となる。交差角が90°となる軌跡は2支
点を結ぶ線分を直径とする円弧a90となる。2本の円弧
a60、a120 で挟まれた部分交差角が60°から 120°ま
での領域を示している。また、円弧r1とr2はそれぞ
れ支点n1、n2からボ―ルナットが到達できる最大の
距離を示したものであり、ボ―ルナットの支点の動作範
囲を示している。
【0025】本実施例におけるナットの交点の位置と移
動面方向の剛性との関係について図3を用いて説明す
る。本図のように左右のボ―ルネジの位置が、ボ―ルナ
ットを頂角とし、底角θの2等辺3角形となっている場
合について考える。ここで、 k :ボ―ルネジ軸方向のバネ定数 Fx:x軸方向の外力 Fy:y軸方向の外力 t :ボ―ルネジの軸方向作用力 Δx:x軸方向の外力によるx軸方向変位 Δy:y軸方向の外力によるy軸方向変位 Δsx:x軸方向外力によるボ―ルネジの軸方向変位 Δsy:y軸方向外力によるボ―ルネジの軸方向変位 kx:x軸方向のバネ定数 ky:y軸方向のバネ定数 とし、外力Fxによってボ―ルナットの交点n3がn3
xに変位し、外力Fyによってn3がn3yに変位した
とする。2等辺3角形をなす2本のボ―ルネジの軸力を
考慮して、x軸方向の外力と変位の関係を求めると、
【0026】
【数1】 Fx=2・t・ cosθ (1)
【0027】
【数2】 t=k・Δsx (2)
【0028】
【数3】 Δsx=Δx・ cosθ (3)
【0029】
【数4】Fx=2・k・ cos2 θ・Δx =kx・Δx (4)となり、
x軸方向のバネ定数kxは
【0030】
【数5】 kx=2・k・ cos2 θ (5) と表される。y軸方向の外力と変位の関係は
【0031】
【数6】Fy=2・k・ sin2 θ・Δy =ky・Δy (6)となり、
y軸方向のバネ定数kyは
【0032】
【数7】 ky=2・k・ sin2 θ (7) と表される。(5)、(7)式を用いていくつかの角度
θに対するバネ定数の変化を計算した結果を以下に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】このように本発明の産業用ロボットは、ボ
―ルネジの軸方向に働く駆動力のみによって動作するの
で、構造的に剛性が極めて高く、しかも、片持ち型ア―
ムやフレ―ムの曲げ変形や、回転型関節機構の減速機の
ねじり変形などが生じないので、高加速度動作や高速応
答が可能である。なお、ボ―ルネジが2等辺3角形を形
成しない場合についても同様の特性があることは明かで
ある。
【0035】前述したようにツ―ルユニット30の重量
が、2本のボ―ルネジ10、20の揺動によって形成される
2つの平面の両側に分布するように、サ―ボモ―タやボ
―ルネジスプラインを配置しておけば、重量のバランス
が保たれているので、移動時にツ―ル軸を傾斜させる方
向の作用力が発生しにくくなり、振動を防止でき、機構
の高速応答を妨げる要因を低減できる。
【0036】ところで、産業用ロボットは、ワ―クの座
標系とロボットの関節の座標系とが相互に変換できるこ
とにより、位置の制御が行いやすくなる。ここで、本発
明の産業用ロボットのボ―ルナットのストロ―ク座標
(いわゆる関節座標)とワ―ク座標(x,y座標)との
関係について説明する。 ストロ―ク座標からワ―ク座標への変換 図4に示すように座標を設定する。1軸(左側)のボ―
ルネジの揺動中心をワ―ク座標の原点とし、2軸(右
側)ボ―ルネジの揺動中心をx軸上に設ける。2つのボ
―ルナットの揺動中心の座標をP1(x1,y1)と
し、ツ―ル軸の位置をP1から1軸に沿う方向にa、直
角方向にbだけずれた位置にあるとしてその座標をP2
(x2,y2)とする。ここで、本図における記号を以
下のように定義する。
【0037】t1:1軸(左側)のボ―ルネジのストロ
―ク (揺動中心からナットの揺動中心までの距離) t2:2軸(右側)のボ―ルネジのストロ―ク θ1:1軸のボ―ルネジの角度 θ2:2軸のボ―ルネジの角度 L :1軸と2軸の揺動中心の距離 P1(x1,y1):ボ―ルナットの揺動中心の座標 P2(x2,y2):1軸側に沿ってスライドするツ―
ル軸の座標 P1(x1,y1)は以下のように表され、
【0038】
【数8】 x1=t1・ cosθ1 (8)
【0039】
【数9】 y1=t2・ sinθ2 (9) 余弦定理から、
【0040】
【数10】 cosθ2=(t12 +L2 −t22 )/(2・t1・L) (10) したがって、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)
は以下のように表される。
【0041】
【数11】 x1=(t12 +L2 −t22 )/(2・L) (11)
【0042】
【数12】
【0043】
【数13】 x2=(t1+a)・ cosθ1−b・ sinθ1 ={(t1+a)/t1}・x1−(b/t1)・y1 (13)
【0044】
【数14】 y2=(t1+a)・ sinθ1−b・ cosθ1 =(b/t1)・x1+{(t1+a)/t1}・y1 (14) ワ―ク座標からストロ―ク座標への変換 ツ―ル軸の中心から1軸におろした垂線と1軸との交点
をP3(x3,y3)とすると、三角形ΔOP2P3に
おける三平方の定理から
【0045】
【数15】 (t1+a)2 +b2 =x22 +y22 (15) したがって、
【0046】
【数16】 また、2軸のボ―ルネジの揺動中心をQとし、P2、
O、Qで形成される角度をα、P2、O、P3で形成さ
れる角度をβとすると、α、βは以下のように表され
る。
【0047】
【数17】
【0048】
【数18】 ΔP1OQにおける余弦定理から、
【0049】
【数19】 t22 =t12 +L2 −2・t1・L・cos(α−β) =t12 +L2 −2・t1・L・(cosα cosβ+ sinα sinβ) =t12 +L2 −2・t1・L ×[{x2・(t1+a)+y2・b}/(x22 +y22 )] (19) となる。ここで、
【0050】
【数20】 とおくと、
【0051】
【数21】 となり、ストロ―クの座標(t1,t2)をツ―ルの座
標(x2,y2)を用いて表すことができる。以上に説
明したストロ―ク座標系とワ―ク座標系との相互の座標
変換により、動作領域内の任意の座標への位置制御が可
能になる。
【0052】本発明の産業用ロボットの上記実施例には
以下の効果がある。 (1)ボ―ルネジの軸方向駆動力でツ―ルを直接駆動す
る構造になっているので、剛性が高く、機械の固有振動
数を高くすることができる。このため、機械の高速応答
が可能であり、高加速度動作が可能である。 (2)ボ―ルネジ駆動用のモ―タが揺動軸付近に設置さ
れているので、モ―タの重量が動作の負荷になりにく
い。このため、大容量のモ―タを使用することが容易で
あり、大加速度動作が可能である。 (3)ボ―ルネジの揺動支持部のみを据え付けスペ―ス
として使用しているので設置スペ―スが小さい。 (4)2本のボ―ルネジに沿ってスライド動作するそれ
ぞれのボ―ルナットを交差させた位置にツ―ルを組み付
けているので、伸縮する機構の先端にツ―ルを設けた場
合に生じるようなデットスペ―スがなく、据え付けスペ
―スを小さくできるとともに、広い動作範囲が得られ
る。 (5)ツ―ルの平面内の移動とツ―ルの回転や上下動作
とを独立に行う構成となっているので、3自由度以上の
動作をパラレルメカニズムで行うわけではないので、ツ
―ルの回転や上下動作が容易に実現でき、十分な動作範
囲を得ることができる。 (6)ワ―ク座標とボ―ルネジのストロ―クの座標が相
互に変換できるので、動作範囲内の任意の位置や経路に
ロボットを移動させることができる。 (7)機構が単純で、部品点数が少ないので、経済的で
あるばかりでなく、信頼性が高い。 [請求項2、請求項5および請求項6に係わる実施例]
前述の実施例ではボ―ルナットがボ―ルネジの支点を結
ぶ線に対して片側の領域で動作する構成としていたが、
請求項2、請求項5および請求項6に係わる実施例にお
いては、ボ―ルネジの支点を結ぶ線上までボ―ルナット
を引き寄せて2本のボ―ルネジが平行に重なることがで
き、さらに反対側にボ―ルナットを移動できるように
し、支点を結ぶ線の両側に図5に示すような動作領域を
持つように構成する。図6に、このように構成された本
発明の一実施例を示す。本図はボ―ルナットの交点が、
ボ―ルネジの支点を結ぶ線上付近にある状態を横から見
たもので、支持ア―ム12a、22aの先端が他方のサ―ボ
モ―タ21a、11aやベ―スフレ―ム23a、13aと干渉し
ないようになっており、ツ―ルユニット30aとボ―ルネ
ジ10a、20aとが干渉しないようにボ―ルネジがある高
さとツ―ルユニット30aがある高さに差が設けられてお
り、ツ―ルユニットに接続されるケ―ブル32がボ―ルネ
ジの動作を妨げないようになっている。
【0053】ボ―ルナットが反対側の領域に移動する場
合について図5を用いて説明する。本図において、はじ
めにボ―ルナットが位置Aにあるとする。この位置か
ら、1軸(左側)のボ―ルナットは支点から遠ざける方
向に駆動して、2軸のボ―ルナットは支点に近づける方
向に駆動すると、2個のボ―ルナットの交点は図中の破
線のような軌跡をたどって、位置Bに移動する。ボ―ル
ナットの交点が支点を結ぶ線上にあるときには、1軸、
2軸のいずれのボ―ルナットも上記の方向に駆動されて
おり、機構が停止することなく、必ずある速度以上で移
動するようにしている。
【0054】さらに、ボ―ルナットの交点が支点を結ぶ
線上にあるときには、2個のボ―ルネジのうちの少なく
とも一方の位置決めの剛性を低下させるようにしてい
る。すなわち、一方のボ―ルネジの位置制御ゲインを低
下させたり、制御を行わない、いゆるサ―ボフリ―状態
にしている。
【0055】次に、上記のように構成された実施例にお
いて、ボ―ルナットが反対側の領域に移動するときの作
用について説明する。本実施例においてはボ―ルネジの
交差角が 180°を超える場合においても、対向するボ―
ルネジが干渉せず、ツ―ルユニットとボ―ルネジとが干
渉せず、ケ―ブルがボ―ルネジの動作を妨げないように
なっているので、ボ―ルナットの交点を支点を結ぶ線に
対して反対側に移動させることができる。
【0056】また、本実施例においては、ボ―ルナット
の交点を、位置Aから位置Bに破線のように移動させて
いる時には、1軸(左側)のボ―ルナットは常に支点か
ら遠ざかる方向に移動し、2軸のボ―ルナットは常に支
点に近づく方向に移動するので、ツ―ルユニットは破線
に沿った方向の運動を維持することになる。このため、
揺動軸を結ぶ線上にボ―ルナットの交点が停止して、ど
ちらに動くか不定の状態になったり、過大な力が発生し
たりする心配がなく、滑らかに移動できる。
【0057】さらに、本実施例においては、支点を結ぶ
線の近傍において、少なくとも一方のボ―ルネジの位置
決めの剛性を低下させるようにしたり、サ―ボフリ―の
状態などにしている。このため、ロボットの設置位置の
誤差や、ロボットの制御装置内で認識しているボ―ルナ
ットと支点間の距離と実際の距離との誤差などがあった
としても、ボ―ルナットの交点がボ―ルネジの支点を結
ぶ線に近づいた場合に、2個のボ―ルネジが過大な力で
引き合ったり、押し合ったりする心配がなく、滑らかな
動作ができる。
【0058】以上説明したように、本実施例によれば、
ボ―ルネジの支点を結ぶ線の両側に移動できるので、広
い動作領域を持つことができ、また、相互の領域を滑ら
かに移動することが可能である。
【0059】なお、本発明の産業用ロボットは、ボ―ル
ネジを水平に揺動させる方向に取り付けるだけでなく、
垂直面や天井面などの、任意に傾斜した面に取り付けて
も良いことは、もちろんである。
【0060】また、上記実施例においては、一方のボ―
ルネジにのみ、リニアガイドを設けたが、必要に応じて
両方に設けてガイド機構を強固にしたり、どちらにも設
けないようにしても良い。さらに、ボ―ルネジの先端部
の支持ベアリングをなくして、支持ア―ムを不要にする
ことにより、機構をより単純にしても良い。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、高剛性、高固有振動数
の機構であって高速、高加速度動作が可能であり、機構
が単純で、設置スペ―スやデットスペ―スが小さく、し
かも、広い動作領域を持つ産業用ロボットを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構造を示す図。
【図2】ボ―ルナットの交点が移動できる領域の一例を
示す図。
【図3】本発明の産業用ロボットの剛性を説明する図。
【図4】本発明の産業用ロボットの座標系を説明するた
めの図。
【図5】ボ―ルネジの揺動の支点を結ぶ線の両側に移動
可能とした場合の動作領域を示す図。
【図6】揺動の支点を結ぶ線を通過できるように構成し
た一実施例を示す図。
【符号の説明】
10、20…ボ―ルネジ、 11、21…サ―ボモ―タ、12、
22…支持ア―ム、 13、23…ベ―スフレ―ム、14、24
…ボ―ルナット、 15…リニアガイド、30…ツ―ルユニ
ット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個のモ―タでそれぞれ回転駆動される
    2本のボ―ルネジの基端部を軸心に垂直で互いに平行な
    2本の軸回りに揺動自在に支持し、前記ボ―ルネジのそ
    れぞれのボ―ルナットを前記2本の軸と平行な軸回りに
    相互に揺動自在に結合してなることを特徴とする産業用
    ロボット。
  2. 【請求項2】 2個のモ―タでそれぞれ回転駆動される
    2本のボ―ルネジの基端部を軸心に垂直で互いに平行な
    2本の軸回りに揺動自在に支持し、前記ボ―ルネジのそ
    れぞれのボ―ルナットを前記2本の軸と平行な軸回りに
    相互に揺動自在に結合してなり、前記2本のボ―ルネジ
    の軸心の交差角度が 180°を越えて動作することを特徴
    とする産業用ロボット。
  3. 【請求項3】 前記2本の回転軸に平行ツ―ルを移動可
    能とするツ―ル移動機構を前記ボ―ルナットの一方に組
    み付けてなることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の産業用ロボット。
  4. 【請求項4】 前記ツ―ル移動機構が、前記2本のボ―
    ルネジの揺動によって形成される2つの平面の両側に重
    量分布を持つように構成されることを特徴とする請求項
    3記載の産業用ロボット。
  5. 【請求項5】 前記ボ―ルネジの交差角が 180°になる
    状態では、前記ボ―ルネジが所定速度で揺動しており、
    180°付近で停止することがないように動作させること
    を特徴とする請求項2記載の産業用ロボット。
  6. 【請求項6】 前記ボ―ルネジの交差角が 180°の状態
    に至る時には、前記少なくとも一方のボ―ルネジの位置
    制御の剛性を低下させることを特徴とする請求項2また
    は請求項5記載の産業用ロボット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012505807A (ja) * 2008-10-16 2012-03-08 イートン コーポレーション 作業車両の動作制御
JP2013027939A (ja) * 2011-07-26 2013-02-07 Yaskawa Electric Corp ロボットおよびロボットの製造方法

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