JP2005147333A - リンク作動装置 - Google Patents

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豊 真杉
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Abstract

【課題】リンク機構を適正に作動させ、また、外力に対する出力部材の回避動作や原点復帰動作を容易に実現すること。
【解決手段】入出力側にそれぞれ配された入出力部材4,5に対して回転可能に端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを中央リンク部材1b〜3bに対して回転可能に連結した四つの回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cからなるリンク機構1〜3を三組以上有し、各リンク機構1〜3の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記入力側の端部リンク部材1a〜3aに連結されて前記リンク機構1〜3を作動させるロータリーアクチュエータ31,32を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リンク作動装置に関し、例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するロボット関節などのリンク機構に利用されるリンク作動装置に関する。
例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するリンク作動装置として、パラレルリンク機構を具備した作業装置がある(例えば、特許文献1参照)。
この作業装置は、ベースプレートとトラベリングプレートとの間を接続する複数のリンクを協調させて伸縮させることでベースプレートに対するトラベリングプレートの位置および姿勢を変化させるパラレルリンク機構を具備する。このパラレルリンク機構のトラベリングプレートにツールを取り付け、ワークを保持するテーブルを回転可能に配設することにより、テーブル上のワークに対するツールの位置および姿勢を自由に変えられるようにして、ツールによる三次元空間内での複雑な加工や物品の取り回しを可能にしている。
前記パラレルリンク機構では、可動部分の質量を軽減することができ、また、各リンクの位置決め誤差がその先端部で平均化されるなど、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行する上で大きな特徴を具備している。
特開2000−94245号公報
しかしながら、前述したパラレルリンク機構では、各リンクの作動角が小さいため、トラベリングプレートの作動範囲を大きく設定しようとすると、リンク長が長くなることにより、機構全体の寸法が大きくなって装置の大型化を招来するという問題があった。また、機構全体の剛性が低く、トラベリングプレートに搭載されるツールの重量、つまり、トラベリングプレートにおける可搬重量も小さいものに制限されるという問題もあった。
この問題点を解消するため、本出願人は、コンパクトな構成で、剛性が高く、しかも可搬重量が大きいリンク機構を具備したリンク作動装置を先に提案している(特願2003−40086)。
このリンク作動装置は、入力部材と出力部材のそれぞれに対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結したリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とした構成を具備し、出力部材の姿勢を制御するアクチュエータを設けたものである。
このリンク作動装置は、端部リンク部材の回転位置を制御するものであるが、その制御方法については開示されておらず、また、入力部材への回転角入力に対して出力部材の姿勢を求めたり、出力部材への姿勢入力に対して入力部材の回転角を求めたりするための制御手段については開示されていなかった。
そこで、本出願人は、前述の提案(特願2003−40086)を前提として、入力部材への回転角入力に対して出力部材の姿勢を求めたり、出力部材への姿勢入力に対して入力部材の回転角を求めたりするための制御手段を開示したリンク作動装置も提案している(特願2003−287945)。
しかしながら、前述の二つのリンク作動装置では、リンク機構を作動させて出力部材の姿勢を制御するアクチュエータとしていかなるものが最適であるかが不明であった。また、入力部材と出力部材は一義的に結合されているため、出力部材に何等かの原因により外力が作用し、出力部材を適切な位置で保持することが困難になった場合、アクチュエータに対して何等かの制御を加えることにより、出力部材を適切な位置で保持する必要がある。しかし、外力により出力部材が変位した場合、外力による変位に対する回避動作や、外力がなくなった際に回避前位置に復帰させる原点復帰動作を実現するためには、リンク機構に外力検知装置あるいは位置検知装置などを設置する必要があり、制御系全体が複雑になるという問題があった。
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、リンク機構を適正に作動させ、また、外力に対する出力部材の回避動作や原点復帰動作を容易に実現し得るリンク作動装置を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、入出力側にそれぞれ配された入出力部材に対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結した四つの回転対偶部からなるリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記入力側の端部リンク部材に連結されて前記リンク機構を作動させるエアシリンダを具備したことを特徴とする。なお、前述のエアシリンダは、入力側の端部リンク部材を回転自在に支承する回転軸に直接的に連結された構造、あるいは、入力側の端部リンク部材に回転伝達部を介して連結された構造とすることが可能である。
本発明では、入力側の端部リンク部材に連結されて前記リンク機構を作動させるエアシリンダを具備したことにより、リンク機構を作動させる駆動部の軽量化、高速化および高トルク化を図ることが実現容易となる。
また、前述のエアシリンダを使用した場合、入力部材と端部リンク部材間の回転対偶部にダンパ機構を配設すれば、出力部材に何等かの原因により外力が加わってその出力部材が変位した場合でも、制御系の作用を機能させることなく、外力による変位に対する回避動作や、外力がなくなった際に回避前位置に復帰させる原点復帰動作を容易に実現することができる。また、入力部材または出力部材のいずれか一方にトルクセンサを取り付け、センサ取り付け側と反対側から入力されたトルクを検出可能とすれば、その検出値に応じて捩れが発生しないようにエアシリンダを制御することでも、前述の回避動作や原点復帰動作が可能である。
さらに、エアシリンダにエギゾーストバルブを付設し、そのエギゾーストバルブにより出力部材をニュートラル状態に設定し得る構造とすれば、例えば出力部材に磁石やシリンダチャック等を取り付けると、ばら積みワークに対して倣い動作でワークを把持することが可能となる。
入出力間に設けられた三組以上のリンク機構のそれぞれは、幾何学的に同一形状を有し、そのリンク機構を三組以上としたのは、二自由度機構とするためである。ここで、「リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一にする」とは、中央リンク部材の対称面において入力側と出力側に分断した場合に入力側と出力側の幾何学的形状が同一であることを意味する。
各リンク機構は、四つの回転対偶部からなる三節連鎖を構成している。入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材は球面リンク構造で、三組以上のリンク機構における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材と中央リンク部材との連結部となる回転対偶軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。但し、三組以上のリンク機構における中央リンク部材の形状は幾何学的に同一である。
また、本発明は、前述の構成において、二つ以上のリンク機構における入力部材と端部リンク部材間の回転対偶部に、前記端部リンク部材の回転角を測定する回転角検出手段を付設した構造とすることが望ましい。このように入力側の端部リンク部材の回転角を測定する回転角検出手段を設ければ、折れ角θと旋回角φで規定される出力部材の姿勢と入力側の端部リンク部材の回転角βnとの関係式(γは中央リンク部材の軸角、δは基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向離間角)、
cosθsinβn−sinθsin(φ+δn)cosβn+sinγ=0
による逆変換を利用して、出力部材の姿勢を制御することができる。
ここで、出力部材の姿勢において、「折れ角θ」とは、入力部材の中心軸に対して出力部材が傾斜した垂直角度で、「旋回角φ」とは、入力部材の中心軸に対して出力部材が傾斜した水平角度を意味する。「回転角βn」とは、入力部材に回転自在に連結された端部リンク部材の連結端における回転角を意味する。また、「軸角γ」とは、入力側の端部リンク部材に回転自在に連結された中央リンク部材の連結端軸と、出力側の端部リンク部材に回転自在に連結された中央リンク部材の連結端軸とがなす角度を意味する。「離間角δ」とは、入力側の基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向位置間隔を規定し、端部リンク部材の入力部材との連結端軸のそれぞれがなす角度を意味する。また、「関係式による逆変換」とは、出力部材の姿勢を規定する目標値を関係式に入力することにより、その姿勢入力に対する入力側の端部リンク部材の回転角を求めることを意味する。
本発明によれば、入力側の端部リンク部材に連結されて前記リンク機構を作動させるエアシリンダを具備したことにより、リンク機構を作動させる駆動部の軽量化、高速化および高トルク化を容易に図ることができ、高性能のリンク作動装置を提供することができる。また、ダンパ機構やトルクセンサを設ければ、出力部材に何等かの原因により外力が加わってその出力部材が変位する必要が生じた場合でも、制御系の作用を機能させることなく、回避動作や原点復帰動作を容易に実現することができる。
本発明に係るリンク作動装置の実施形態を以下に詳述する。
図1に示す実施形態のリンク作動装置は、例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行するロボット関節などのリンク機構などに利用される三組のリンク機構1〜3を具備し、これら三組のリンク機構1〜3のそれぞれは幾何学的に同一形状をなす。
図1に示すように、各リンク機構1〜3は、円盤状の入力部材4に回動自在に連結された入力側の端部リンク部材1a〜3aと、円盤状の出力部材5に回動自在に連結された出力側の端部リンク部材1c〜3cと、両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cのそれぞれに回動自在に連結されて両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを互いに連結する中央リンク部材1b〜3bとで構成され、四つの回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cからなる三節連鎖構造をなす。
端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは球面リンク構造で、三組のリンク機構1〜3における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと中央リンク部材1b〜3bとの回転対偶部6b1,6b2〜8b1,8b2の連結軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。ただし、三組のリンク機構1〜3における中央リンク部材1b〜3bの形状は幾何学的に同一である。
図2は、前述のリンク作動装置における入力部材4と入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転対偶部6a〜8aを示す。円盤状をなす入力部材4の上面には、各リンク機構1〜3について一対の支持部材11a〜13aが設置されている。この一対の支持部材11a〜13aには軸受17a〜19aが取り付けられており、この二つの軸受17a〜19a間に回転自在に支承された回転軸14a〜16aに、L字状をなす端部リンク部材1a〜3aの一方のアーム端部が一対の支持部材11a〜13a間に挿入配置されて連結されている。この支持部材11a〜13aは、入力部材4に対してねじ等により着脱自在な構造となっているが、入力部材4と一体的に形成することも可能である。
なお、端部リンク部材1a〜3aのアーム端部は、止めねじにより回転軸14a〜16aに固定されている。また、回転軸14a〜16aの端部は、ナット20a〜22aによる締付けでもって間座などを介在させることにより軸受17a〜19aに所定の予圧量を付与して調整可能となっている。
支持部材11a〜13aの円周方向位置は等間隔でなくてもよいが、入力部材4と出力部材5では同じ円周方向の位置関係とする必要がある。この入力部材4と出力部材5は、三組のリンク機構1〜3で共有され、各支持部材11a〜13a,11c〜13cに端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cが連結される。支持部材11a〜13a,11c〜13cが取り付けられる入力部材4および出力部材5は、図では円盤状の部材を示しているが、支持部材11a〜13a,11c〜13cの取り付けスペースを確保することができるのであれば、どのような形状であってもよい。また、配線などを通す必要があれば、貫通孔を形成することも可能である。
出力部材5と出力側の端部リンク部材1c〜3cとの連結部分である回転対偶部6c〜8cは、前述の入力部材4と入力側の端部リンク部材1a〜3aとの回転対偶部6a〜8aと同一構造であるため、重複説明は省略する。
入力側の端部リンク部材1a〜3aと中央リンク部材1b〜3bの一方の端部との回転対偶部6b1〜8b1では、入力側の端部リンク部材1a〜3aの他方のアーム端部は、ほぼL字状をなす中央リンク部材1b〜3bの一方の端部に連結されている。この中央リンク部材1b〜3bの一方の端部には、一対の支持部材11b1〜13b1が設けられている。この一対の支持部材11b1〜13b1には軸受(図示せず)が取り付けられており、この二つの軸受間に回転自在に支承された回転軸14b1〜16b1に、L字状をなす端部リンク部材1a〜3aの他方のアーム端部が一対の支持部材11b1〜13b1間に挿入配置されて連結されている。この支持部材11b1〜13b1は、中央リンク部材1b〜3bに対してねじ等により着脱自在な構造あるいは一体構造のいずれであってもよい。
なお、端部リンク部材1a〜3aのアーム端部は、止めねじにより回転軸14b1〜16b1に固定されている。また、回転軸14b1〜16b1の端部は、ナットによる締付けでもって間座などを介在させることにより軸受に所定の予圧量を付与して調整可能となっている。
出力側の端部リンク部材1c〜3cの他方のアーム端部と中央リンク部材1b〜3bの他方の端部との連結部分である回転対偶部6b2〜8b2は、前述の入力側の端部リンク部材1a〜3aの他方のアーム端部と中央リンク部材1b〜3bの一方の端部との回転対偶部6b1〜8b1と同一構造であるため、重複説明は省略する。
前記リンク機構1〜3において、入出力側の回転軸14a〜16a、14c〜16cの角度、長さおよび端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの幾何学的形状が入力側と出力側で等しく、また、中央リンク部材1b〜3bについても入力側と出力側で形状が等しいとき、中央リンク部材1b〜3bの対称面に対して中央リンク部材1b〜3bと入出力部材4,5と連結される端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cとの角度位置関係を入力側と出力側で同じにすれば、幾何学的対称性から入力部材4および入力側の端部リンク部材1a〜3aと出力部材5および出力側の端部リンク部材1c〜3cは同じに動き、入力側と出力側は同じ回転角になって等速回転することになる。この等速回転するときの中央リンク部材1b〜3bの対称面を等速二等分面という。
このため、入出力部材4,5を共有する同じ幾何学形状のリンク機構1〜3を円周上に複数配置させることにより、複数のリンク機構1〜3が矛盾無く動ける位置として中央リンク部材1b〜3bが等速二等分面上のみの動きに限定され、これにより入力側と出力側は任意の作動角をとっても等速回転が得られる。
各リンク機構1〜3における四つの回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8c、つまり、入力部材4と端部リンク部材1a〜3aの連結部分と、入力側の端部リンク部材1a〜3aと中央リンク部材1b〜3bの連結部分、中央リンク部材1b〜3bと出力側の端部リンク部材1c〜3cとの連結部分、出力側の端部リンク部材1c〜3cと出力部材5との連結部分を軸受構造とすることにより、その連結部分での摩擦抵抗を抑えて回転抵抗の軽減を図ることができ、滑らかな動力伝達を確保できると共に耐久性を向上できる。さらに、リンク機構1〜3の各回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cを両端支持するように前記各回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cに軸受を配置していることから、軸受剛性の向上が図れる。また、回転対偶部以外の部分で部品同士の着脱が可能となるので、組立性の向上が図れる。なお、この実施形態では、リンク機構1〜3の各回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cを両端支持する構造としているが、片持ち支持する構造であってもよい。
この実施形態のリンク作動装置は、入力側の端部リンク部材1a,3aのアーム端部と連結された回転軸14a,16aに、エアシリンダの一種であり、直動運動を回転運動に変換するロータリーアクチュエータ31,32の出力軸を同軸的に連結した構造を具備する。このロータリーアクチュエータ31,32により、端部リンク部材1a〜3aの回転角位置を制御することで、出力部材5に取り付けられた、例えばロボットの腕(図示せず)などの可動部位の姿勢を制御する。
前述のロータリーアクチュエータ31,32は、その駆動形態に合わせて揺動範囲(90°、180°、270°等)を設定することができてリミッタ機能を具備するもので、前述の実施形態の場合、ロータリーアクチュエータ31,32による駆動部位が入力側の端部リンク部材1a〜3aであってその揺動範囲が90°であるため、揺動範囲が90°に設定されたロータリーアクチュエータ31,32を使用すればよい。
なお、入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角位置を制御するロータリーアクチュエータ31,32は、前述の実施形態のように回転対偶部6a,8aの回転軸14a,16aに直接的に連結された構造であるが、これに限らず、図示しないが入力側の端部リンク部材1a,3aと入力部材4との回転対偶部6a,8aに回転伝達部を設け、その回転伝達部を介してロータリーアクチュエータを連結した構造も可能である。
例えば、回転対偶部6a,8aの回転軸14a,16aの端部に釣鐘形の歯車を同軸的に装着し、その歯車と噛合する傘歯車をロータリーアクチュエータの出力軸に同軸的に装着した構成とすることも可能である。この場合、前述の回転対偶部6a,8aの回転軸14a,16aとロータリーアクチュエータの出力軸の両軸方向は直交する位置関係となるため、ロータリーアクチュエータは、入力部材4の下部に配置してハウジングに収納し、入力部材4に形成した貫通孔を介して前述の二つの歯車からなる回転伝達部と連結した構造とすることが望ましい。
また、入力側の回転対偶部6a〜8aにおいて、端部リンク部材1a〜3aを支承する回転軸14a〜16aに回転角度センサ(図示せず)を設けるようにしてもよい。このようにすれば、アクチュエータにサーボ機構を取り付けなくてもよくなり、アクチュエータのコンパクト化が図れ、また、電源投入時の原点出しも不要となる。このように回転角度センサを設けることにより、図3に示すように折れ角θと旋回角φで規定される出力部材5の姿勢と入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角βnとの関係式(γは中央リンク部材1b〜3bの軸角、δは基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向離間角)、
cosθsinβn−sinθsin(φ+δn)cosβn+sinγ=0
による逆変換を利用して出力部材5の姿勢を制御することができる。
すなわち、出力部材5の姿勢は、二自由度(折れ角θと旋回角φ)で規定することができ、出力部材5の姿勢(折れ角θと旋回角φ)と入力側の端部リンク部材の回転角βnとの関係を以下の式で規定することができる。
なお、下記の関係式におけるパラメータθは、入力部材4に対して出力部材5が垂直方向に傾斜した角度、パラメータφは、入力部材4に対して出力部材5が0°から水平方向に傾斜した角度、パラメータβ1,β2(リンク機構が三組であるため、そのうちの二つのパラメータで規定可能である)は、入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転対偶部6a〜8aにおける回転角、パラメータγは、入力側の端部リンク部材1a〜3aに連結された中央リンク部材1b〜3bの回転対偶部6b1〜8b1と、出力側の端部リンク部材1c〜3cに連結された中央リンク部材1b〜3bの回転対偶部6b2〜8b2とがなす角度である。この関係式は、リンク機構1〜3が三組で、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの円周方向位置が等間隔の場合である。
cosθsinβ1−sinθsinφcosβ1+sinγ=0
cosθsinβ2−sinθsin(φ+120°)cosβ2+sinγ=0
cosθsinβ3−sinθsin(φ+240°)cosβ3+sinγ=0
これら二つ以上の方程式を解くことにより、前記関係式の逆変換でもって出力部材5の姿勢を制御することができる。つまり、出力部材5の姿勢制御は、所定の姿勢を規定する目標値を関係式に入力することにより、その姿勢入力に対する入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角を求めることで実現できる。
このリンク作動装置において、入力部材4とその入力側の端部リンク部材1a〜3a間の回転対偶部6a〜8aにダンパ機構を配設する。例えば、図4に示すように回転対偶部6aの回転軸14aの内側軸端と端部リンク部材1aとの間にダンパ機構41を介設する。このようにダンパ機構41を設ければ、出力部材5に何等かの原因により外力が加わってその出力部材5が変位した場合でも、制御系の作用を機能させることなく、外力による変位に対する回避動作や、外力がなくなった際に回避前位置に復帰させる原点復帰動作を容易に実現することができる。
なお、図4では、回転対偶部6aの回転軸14aの支持部材11a間にダンパ機構41を設けた場合を示しているが、前述の支持部材11aの内側に位置するロータリーアクチュエータ31の出力軸にダンパ機構を設けるようにしてもよい。
前述のダンパ機構41としては、図5(a)(b)に示す概略構成のように、例えば入力側の回転対偶部6aの回転軸14aを、相互に自由回転可能な二軸14a1,14a2に分割し、両者の対向端部に断面C字状の弾性部材44を嵌合させた構造のものが可能である。この弾性部材44の開口スリット部には、二軸14a1,14a2の対向端部外周に形成された突起42,43が嵌入されており、この突起42,43により二軸14a1,14a2が回転方向に規制された状態となっている。
このダンパ機構41では、一方の軸14a1または14a2に外力が作用しても、弾性部材44が変形することにより、二軸14a1,14a2の回転角の相互差を許容できる構造となっている。また、外力が作用しなくなった場合、前述の弾性部材44の復元力を用いることにより原点復帰動作が可能な構造となっている。
なお、前述したようにダンパ機構を設ける代わりに、入力部材4と入力側の端部リンク部材1a〜3a間の回転対偶部6a〜8aにトルクセンサを取り付け、センサ取り付け側と反対側から入力されたトルクを検出可能とすれば、その検出値に応じて捩れが発生しないようにロータリーアクチュエータ31,32を制御することで、前述の回避動作や原点復帰動作が可能である。
また、このリンク作動装置では、ロータリーアクチュエータ31,32にエギゾーストバルブを付設し、そのエギゾーストバルブにより出力部材5をニュートラル状態に設定し得る構造とすれば、例えば産業用ロボットのような取り出し装置の先端にリンク機構1〜3を取り付け、出力部材5に磁石やシリンダチャック等を取り付けると、ばら積みワークに対して倣い動作でワークを把持することが可能となる。
本発明の実施形態で、三組のリンク機構を具備したリンク作動装置を示す斜視図である。 図1のリンク作動装置で、入力部材と入力側の端部リンク部材との回転対偶部を示す断面図である。 本発明の実施形態で、三組のリンク機構において、出力部材の姿勢と入力側の端部リンク部材の回転角の関係を説明するための斜視図である。 本発明の実施形態で、ダンパ機構を設けた入力側の回転対偶部を示す拡大断面図である。 図4のダンパ機構の概略構成で、(a)は回転対偶部の回転軸を分割した二軸を示す斜視図、(b)は(a)の二軸に弾性部材を嵌合させた状態を示す斜視図である。
符号の説明
1〜3 リンク機構
1a〜3a,1c〜3c 端部リンク部材
1b〜3b 中央リンク部材
4 入力部材
5 出力部材
6a〜8a 回転対偶部
6b1,6b2〜8b1,8b2 回転対偶部
6c〜8c 回転対偶部
14a〜16a 回転軸
31,32 エアシリンダ(ロータリーアクチュエータ)
41 ダンパ機構
θ 折れ角
φ 旋回角
βn 回転角

Claims (8)

  1. 入出力側にそれぞれ配された入出力部材に対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結した四つの回転対偶部からなるリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたリンク作動装置において、前記入力側の端部リンク部材に連結されて前記リンク機構を作動させるエアシリンダを具備したことを特徴とするリンク作動装置。
  2. 前記エアシリンダは、入力側の端部リンク部材を回転自在に支承する回転軸に直接的に連結されている請求項1に記載のリンク作動装置。
  3. 前記エアシリンダは、入力側の端部リンク部材に回転伝達部を介して連結されている請求項1に記載のリンク作動装置。
  4. 前記入力部材と端部リンク部材間の回転対偶部にダンパ機構を配設した請求項1〜3のいずれか一項に記載のリンク作動装置。
  5. 前記入力部材または出力部材のいずれか一方にトルクセンサを取り付け、センサ取り付け側と反対側から入力されたトルクを検出可能とした請求項1〜3のいずれか一項に記載のリンク作動装置。
  6. 前記エアシリンダにエギゾーストバルブを付設し、そのエギゾーストバルブにより出力部材をニュートラル状態に設定し得る請求項1〜5のいずれか一項に記載のリンク作動装置。
  7. 二つ以上のリンク機構における前記入力部材と端部リンク部材間の回転対偶部に、前記端部リンク部材の回転角を測定する回転角検出手段を付設した請求項1〜6のいずれか一項に記載のリンク作動装置。
  8. 前記出力部材の姿勢を、折れ角θと旋回角φで規定される出力部材の姿勢と入力側の端部リンク部材の回転角βnとの関係式(γは中央リンク部材の軸角、δは基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向離間角)、
    cosθsinβn−sinθsin(φ+δn)cosβn+sinγ=0
    による逆変換でもって制御可能とした請求項7に記載のリンク作動装置。
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