JPH086248A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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Publication number
JPH086248A
JPH086248A JP6156488A JP15648894A JPH086248A JP H086248 A JPH086248 A JP H086248A JP 6156488 A JP6156488 A JP 6156488A JP 15648894 A JP15648894 A JP 15648894A JP H086248 A JPH086248 A JP H086248A
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JP
Japan
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bis
polyamic acid
photosensitive resin
acid
aminophenyl
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Application number
JP6156488A
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English (en)
Inventor
Toru Tomonaga
透 朝長
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Chemical Corp filed Critical Toshiba Chemical Corp
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Publication of JPH086248A publication Critical patent/JPH086248A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、(A)次の一般式で示されるポリ
アミック酸溶液、 (但し、式中、R1 は 4価の有機酸成分残基を、R2
2価のジアミン成分残基を、n は1 以上の整数をそれぞ
れ表し、R1 およびR2 のうち少なくとも25モル%以上
の残基が芳香族環を含む)(B)光分解性プロトン発生
剤および(C)多官能潜在性親電子剤を必須成分として
なることを特徴とする感光性樹脂組成物である。 【効果】 本発明の感光性樹脂組成物は、感光性、解像
性に優れたものであり、特にプリント配線板の絶縁層や
IC、LSI等の保護膜や層間絶縁膜、液晶の配向膜等
として好適なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド樹脂組成物
であって、光又は放射線などの照射により高感度でレリ
ーフパターンを形成することが可能な感光性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリイミド樹脂は耐熱性、電
気特性等に優れた特性を有する高分子材料として知られ
ており、半導体の表面保護膜、層間絶縁膜などに利用さ
れている。これらのポリイミド樹脂膜はフォトレジスト
等を用いたフォトエッチングプロセスを用いて微細加工
をしなければならず、このためこの樹脂に感光性を付与
する研究がなされている。感光性を付与したポリイミド
樹脂は、感光性を持たないポリイミド樹脂に比較してパ
ターン作成プロセスの簡素化、合理化ができるだけでな
く、毒性の強いエッチング液を使用しなくてよいため、
安全、公害上にも優れており、今後一層重要性が増すも
のと思われる。
【0003】感光性を持つポリイミド樹脂としては、例
えばポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸の極
性溶媒溶液に重クロム酸塩を添加してなる感光性樹脂組
成物[R.E.Kerwin, et al.,Polymer Eng.&
Sci.,11(5),426 pp(1971)]が知られている。
しかし、この系は、得られる最終ポリイミド樹脂膜中に
重クロム酸塩が残るために電気特性や信頼性が低下する
欠点、また、暗反応によって保存中にポリアミック酸が
ゲル化する欠点、さらに、製造工程で排出される廃液中
に 6価クロムが含まれる欠点があった。
【0004】また、特公昭55-30207号公報、特公昭55-4
1422号公報等には、次式で示される構造の、エステル基
に感光性基を導入したポリイミド前駆体組成物が示され
ている。
【0005】
【化2】 (但し、式中n は、1 以上の整数を表す) この系の感光性ポリイミド樹脂は、樹脂そのものの製造
工程が複雑であるばかりでなく、感光性基を導入する段
階で脱塩酸反応を伴うため、得られるポリイミド樹脂膜
中に塩素イオンが残り、電気特性やこの樹脂を使用した
素子の信頼性が悪いという欠点があった。
【0006】さらに、特公昭 54-145794号には、次式で
示される構造のポリアミック酸に、
【0007】
【化3】 (但し、式中Ra は4 価の有機基を、Rb は2 価の有機
基を、Rc はエステル基をそれぞれ表す) 化学線により二量体化または重合可能な炭素−炭素二重
結合、および、アミノ基またはその四級化塩を含む化合
物を添加した組成物が示されている。このような系の感
光性ポリイミド樹脂には、不純物イオンの問題はないも
のの、感度が数百〜数千 mJ/cm2 と実用に供するには
低いものであり、また、保存中の粘度変化や添加した該
化合物の析出等の欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、高感度でかつ解像度
がよく、光または放射線の照射によるレリーフパターン
の形成が可能である感光性樹脂組成物を提供しようとす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成しようと鋭意研究を重ね、ポリマーについて種々
の化学構造を検討した結果、後述の組成物が、上記の目
的を達成できることを見いだし、本発明を完成したもの
である。
【0010】即ち、本発明は、 (A)次の一般式で示されるポリアミック酸溶液、
【0011】
【化4】 (但し、式中、R1 は 4価の有機酸成分残基を、R2
2価のジアミン成分残基を、n は1 以上の整数をそれぞ
れ表し、R1 およびR2 のうち少なくとも25モル%以上
の残基が芳香族環を含む) (B)光分解性プロトン発生剤および (C)多官能潜在性親電子剤 を必須成分としてなることを特徴とする感光性樹脂組成
物である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明に用いる(A)ポリアミック酸は、
酸成分とジアミン成分との反応によって得られるもので
ある。ここで用いる酸成分としては、具体的な化合物と
して、例えば、ピロメリット酸、1,2,3,4-ベンゼンテト
ラカルボン酸、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン
酸、1,2,4,5-シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,
5-シクロヘキサンテトラカルボン酸、 3,3′,4,4′−ビ
シクロヘキシルテトラカルボン酸、2,3,5-トリカルボキ
シシクロペンチル酢酸、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4- テ
トラヒドロナフタレン-1- コハク酸、 3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸、 2,3,3′,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸、 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸、 2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸(4,4 ′- オキシジフタル酸)、 2,3,3′,4′
−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸、2,2-ビス(3,
4-ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(2,3-ジ
カルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4-ジカルボキ
シフェニル)メタン、ビス(2,3-ジカルボキシフェニ
ル)メタン、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エ
タン、 2,2−ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、 3,3′,4,4′−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸、 2,3,3′,4′−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン
酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6-ナ
フタレンテトラカルボン酸、 3,4,9,10-テトラカルボキ
シペリレン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等
の無水物又はその低級アルキルエステル等が挙げられ、
これらは単独又は混合して使用することかができる。
【0014】また、ジアミン成分としては、具体的な化
合物としては、例えば、 4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、 3,3′−ジメチル-4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン、 3,3′,5,5′−テトラメチル-4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン、 3,3′,5,5′−テトラエチル-4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、 3,3′−ジメチル-5,5′−
ジエチル-4,4′−ジアミノジフェニルメタン、 4,4′−
メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、 3,3′−ジメ
チル-4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、 3,3′
−ジメトキシ-4,4′−ジアミノジフェニルメタン、 3,
3′−ジエトキシ-4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
ビス(3-アミノフェニル)エーテル、ビス(4-アミノフ
ェニル)エーテル、 3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、 3,3′−ジエチル-4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル、 3,3′−ジメトキシ-4,4′−ジアミノジフェニル
エーテル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]
エーテル、 3,3′−ジメチル-4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルホン、 3,3′−ジエチル-4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、 3,3′−ジメトキシ-4,4′−ジアミノジ
フェニルスルホン、 3,3′−ジエトキシ-4,4′−ジアミ
ノジフェニルスルホン、 3,3′−ジメチル-4,4′−ジア
ミノジフェニルプロパン、 3,3′−ジエチル-4,4′−ジ
アミノジフェニルプロパン、 3,3′−ジメトキシ-4,4′
−ジアミノジフェニルプロパン、 3,3′−ジエトキシ-
4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、2,2-ビス[4-(4
-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス(4
-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェ
ニル)プロパン、 4,4′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、 3,3′−ジメチル-4,4′−ジアミノジフェニルスル
フィド、 3,3′−ジエチル-4,4′−ジアミノジフェニル
スルフィド、 3,3′−ジメトキシ-4,4′−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、 3,3′−ジエトキシ-4,4′−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、 2,2′−ジアミノジエチルス
ルフィド、 2,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、m-
フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、1,3-ビス
(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2-ビス(4-アミノ
フェニル)エタン、1,1-ビス(4-アミノフェニル)エタ
ン、ビス(3-アミノフェニル)スルホン、ビス(4-アミ
ノフェニル)スルホン、o-トルイジンスルホン、ビス
[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス
[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、 4,
4′−ジアミノジベンジルスルホキシド、ビス(4-アミ
ノフェニル)ジエチルシラン、ビス(4-アミノフェニ
ル)ジフェニルシラン、ビス(4-アミノフェニル)エチ
ルホスフィンオキシド、ビス(4-アミノフェニル)フェ
ニルホスフィンオキシド、ビス(4-アミノフェニル)−
N−フェニルアミン、ビス(4-アミノフェニル)−N−
メチルアミン、1,2-ジアミノナフタレン、1,4-ジアミノ
ナフタレン、1,5-ジアミノナフタレン、1,6-ジアミノナ
フタレン、1,7-ジアミノナフタレン、1,8-ジアミノナフ
タレン、2,3-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタ
レン、1,4-ジアミノ-2−メチルナフタレン、1,5-ジアミ
ノ-2−メチルナフタレン、1,3-ジアミノ-2−フェニルナ
フタレン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、
4,4′−ジアミノビフェニル、 3,3′−ジアミノビフェ
ニル、3,3′−ジヒドロキシ-4,4′−ジアミノビフェニ
ル、 3,3′−ジクロロ-4,4′−ジアミノビフェニル、
3,3′−ジメチル-4,4′−ジアミノビフェニル、 3,4′
−ジメチル-4,4′−ジアミノビフェニル、 3,3′−ジメ
トキシ-4,4′−ジアミノビフェニル、 4,4′−ビス(4-
アミノフェノキシ)ビフェニル、2,4-ジアミノトルエ
ン、2,5-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,
5-ジアミノトルエン、1,3-ジアミノ−2,5-ジクロロベン
ゼン、1,4-ジアミノ−2,5-ジクロロベンゼン、1-メトキ
シ−2,4-ジアミノベンゼン、1,3-ジアミノ−4,6-ジメチ
ルベンゼン、1,4-ジアミノ-2,5- ジメチルベンゼン、1,
4-ジアミノ-2−メトキシ-5−メチルベンゼン、1,4-ジア
ミノ−2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、1,4-ビス(2-メ
トキシ-4−アミノペンチル)ベンゼン、1,4-ビス(1,1-
ジメチル-5−アミノペンチル)ベンゼン、1,4-ビス(4-
アミノフェノキシ)ベンゼン、3,5-ジアミノ安息香酸、
2,5-ジアミノ安息香酸、o-キシレンジアミン、m-キシレ
ンジアミン、p-キシレンジアミン、 9,10-ビス(4-アミ
ノフェニル)アントラセン、 3,3′−ジアミノベンゾフ
ェノン、 4,4′−ジアミノベンゾフェノン、2,6-ジアミ
ノピリジン、3,5-ジアミノピリジン、1,3-ジアミノアダ
マンタン、 3,3′−ジアミノ-1,1,1′−ジアダマンタ
ン、N−(3-アミノフェニル)-4−アミノベンズアミ
ド、 4,4′−ジアミノベンズアニリド、4-アミノフェニ
ル-3−アミノベンゾエート、2,2-ビス(4-アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、2-(3-アミノフェニ
ル)−2-(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘ
キサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(2-クロロ-4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、
1,1-ビス(4-アミノフェニル)-1−フェニル-2,2,2−ト
リフルオロエタン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキ
シ)フェニル]−1-フェニル-2,2,2−トリフルオロエタ
ン、1,3-ビス(3-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、1,3-ビス(3-アミノフェニル)デカフルオロプロ
パン、2,2-ビス(3-アミノ-4- ヒドロキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4- メチル
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(5-アミ
ノ-4- メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4-
ビス(3-アミノフェニル)ブタ−1-エン-3−イン等が挙
げられ、これらは単独又は 2種以上混合して使用するこ
とができる。
【0015】本発明に用いるポリアミック酸は、前述し
た酸成分と前述したジアミン成分とを反応させて得られ
るが、それら酸成分およびジアミン成分のうち、少なく
ともどちらか一方の成分の25モル%以上に芳香族環を含
む成分を使用する。この成分が25モル%未満であると、
多官能潜在性親電子剤の反応ポイントが減少し、感度が
劣り好ましくない。このポリアミック酸は、 0.5g /N
−メチル-2−ピロリドン100 mlの濃度溶液として、30℃
における対数粘度が 0.2〜 4.0の範囲であり、より好ま
しくは 0.3〜 2.0の範囲である。ポリアミック酸は、酸
成分とジアミン成分とを有機溶媒中で30℃以下、好まし
くは20℃以下の反応温度下に 3〜12時間、付加重合反応
させて得られる。この重合反応における有機溶媒とし
て、例えばN,N−ジメチルスルホキシド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ
トアミド、N−メチル-2−ピロリドン、ヘキサメチレン
ホスホアミド等が挙げられ、これらは単独又は 2種以上
混合して使用することができる。使用する酸成分とジア
ミン成分によっては、汎用の有機溶剤可溶なポリアミッ
ク酸の合成も可能であり、このような場合には、上記の
ようにして得られたポリアミック酸を、水、メタノール
等の貧溶剤へ投入し、ポリマーを析出させた後、十分乾
燥後所望の有機溶媒に溶解させる操作を行い、ポリアミ
ック酸溶液とする。このポリアミック酸溶液の濃度は、
本発明の使用目的、使用方法によって適宜決定すればよ
いので、特に限定されるものではないが、通常 1〜30%
の濃度で使用される。
【0016】本発明に用いる(B)光分解性プロトン発
生剤としては、アリルジアゾニウム塩(Ar N
2 + - )、ジアリルヨードニウム塩(Ar 2
+ - )、トリアリルスルフォニウム塩(Ar 3 +
- )、芳香族スルフォン酸エステル等が挙げられ、これ
らは単独又は 2種以上混合して使用することができる。
光分解性プロトン発生剤の配合割合は、前述したポリア
ミック酸溶液の固形分に対して 1〜50重量%配合させる
ことが望ましい。好ましくは 5〜20重量%の範囲内であ
る。配合量が 1重量%未満では、酸の発生速度が遅くな
り十分な感度が得られず、また、50重量%を超えると樹
脂組成物の保存安定性が悪く好ましくない。
【0017】本発明に用いる(C)多官能潜在性親電子
剤としては、前述した光分解性プロトン発生剤から発生
した酸によりカルボカチオン等の親電子置換反応を起こ
し得る官能基が、 1分子中に 2つ以上生成するようなも
のであればよく特に限定されるものではないが、好まし
くはカルボカチオンが生成する際にブロックしている酸
が遊離するものが好ましい。具体的な化合物として、例
えば、1,4-ビス(アセトキシメチル)ベンゼン、1,3,5-
トリ(アセトキシメチル)ベンゼン、3,4-ビス(アセト
キシメチル)フラン、1,4-ビス(スルフォキシメチル)
ベンゼン、1,3,5-トリ(スルフォキシメチル)ベンゼ
ン、3,4-ビス(スルフォキシメチル)フラン等が挙げら
れ、これらは単独又は 2種以上混合して使用することが
できる。多官能潜在性親電子剤の配合割合は、前述した
ポリアミック酸溶液の固形分に対して 1〜50重量%配合
させることが望ましい。好ましくは 5〜20重量%の範囲
内である。配合量が 1重量%未満では、分子間の架橋密
度が少なくなり、十分な感度、解像度が得られず、また
50重量%を超えると樹脂組成物の保存安定性、ポリイミ
ド膜の物性に劣り好ましくない。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物は、上述したポ
リアミック酸溶液、光分解性プロトン発生剤および多官
能潜在性親電子剤を配合して容易に製造することができ
る。また、上述の各成分を必須成分とするが、本発明の
目的に反しない範囲において他の添加物を配合すること
ができる。こうして得られた感光性樹脂組成物は、プリ
ント回路基板の絶縁材料やIC、LSIの層間絶縁膜や
表面保護膜、液晶の配向膜等に好適な材料である。
【0019】次に本発明の感光性樹脂組成物を用いて、
レリーフパターンを形成する例を説明する。まず、ポリ
アミック酸溶液、光分解性プロトン発生剤、多官能潜在
性親電子剤を配合して感光性樹脂組成物を調製する。こ
の組成物を、基板上にスピンコート、印刷等の常法によ
り塗布乾燥させて有機溶剤を除去する。次に得られた塗
膜にネガ型のフォトマスクを通して、低圧水銀灯、中圧
水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ等
で露光する。露光後、未露光部を除去するため現像液を
スプレーするか、現像液に基板を浸漬するなどして現像
を行う。この現像液は、塗膜中の未露光部を適当な時間
内で溶解除去することができる有機溶媒がよく、例え
ば、N,N−ジメチルスルフォキシド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトア
ミド、N−メチル−2-ピロリドン、ヘキサメチレンホス
ホアミド等を単独または混合して、さらにこれら良溶媒
に対して、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、酢酸イソアミルエステ
ル等の貧溶媒を混合し、溶解度を調整して使用すること
ができる。現像後、適当なリンス液によって該基板上を
洗浄することによってレリーフパターンを形成すること
ができる。ここで用いるリンス液としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカ
ルビトール、酢酸イソアミルエステル等を単独または混
合して使用することができる。レリーフパターンの得ら
れた基板は 150〜400 ℃、好ましくは 200〜350 ℃の下
で60〜90分間加熱処理して、ポリアミック酸をポリイミ
ドに硬化させる。こうして、耐熱性、絶縁性等を有する
レリーフパターンを得ることができる。
【0020】
【作用】本発明の感光性樹脂組成物は、ポリアミック酸
主鎖中のベンゼン環に対して、カルボカチオンを 1分子
中に 2つ以上発生できる架橋剤を親電子置換反応させ
て、ポリアミッ酸分子どうしを架橋させることにより、
現像液に対して露光部と未露光部の溶解度差を出現させ
ることによって、高感度、高解像度のレリーフパターン
を形成させることが可能となったものである。さらに、
ポリアミック酸の状態でレリーフパターンを得、その後
熱転化してポリイミド膜とすることができるので、高密
着のパターンが得られる利点がある。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0022】実施例1 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに乾
燥窒素を通してフラスコ内を置換した後、 4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル20.02gと、N−メチル−2-ピロ
リドン 376.5g を加えて溶解した。この溶液にピロメリ
ット酸二無水物21.81gを粉体のまま、発熱に注意しなが
ら数回に分割して加えた。反応による発熱を氷浴中で抑
えながら攪拌を続けそのまま 8時間攪拌してポリアミッ
ク酸溶液を調製した。このポリアミック酸溶液の一部を
水とメタノール混合溶媒中に投入、再沈殿させてポリア
ミック酸の粉末を得た。この粉末をN−メチル−2-ピロ
リドン 0.5g /100 ml濃度となるように溶解し、30℃の
対数粘度を測定したところ1.32dl/g であった。このポ
リアミック酸溶液100gにトリフェニルスルフォニウムト
リフルオロメタンスルフォン酸塩 1.0g と1,4-ビス(ア
セトキシメチル)ベンゼン 1.5g を溶解させ、 1.0μm
フィルターにて加圧濾過を行い感光性樹脂組成物を製造
した。
【0023】この組成物をスピンナーでシリコンウエハ
ー上に回転塗布し、ついで80℃の熱板上で 5分間乾燥さ
せて膜厚 3μm の塗膜を得た。この塗膜上にレリーフパ
ターンのマスクを密着させ、超高圧水銀灯を用いて紫外
線を露光した。このときの露光量は15 mJ/cm2 であっ
た。露光後、N−メチル−2-ピロリドンとメタノールの
混合溶媒で現像し、レリーフパターンを得た。この現像
はパターン幅 5μm の線を解像していた。このパターン
を 300℃で 1時間加熱処理してイミド化を行い、耐熱性
のレリーフパターンを得た。このパターンは、さらに20
0 ℃で 1時間の加熱処理を行ってもパターンのぼやけ
や、加熱減量は起こらなかった。
【0024】実施例2 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに乾
燥窒素を通してフラスコ内を置換した後、 2,2−ビス
[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン41.05gとN,N−ジメチルアセトアミド 648.6
3gを加えて溶解した。この溶液に 4,4′−オキシジフタ
ル酸二無水物31.02gを粉体のまま、発熱に注意しながら
数回に分割して加えた。反応による発熱を氷浴中で抑え
ながら攪拌を続けそのまま12時間攪拌してポリアミック
酸溶液を調製した。このポリアミック酸溶液の一部を水
とメタノール混合溶媒中に投入、再沈殿させてポリアミ
ック酸の粉末を得た。この粉末をN−メチル−2-ピロリ
ドン 0.5 g/100 ml濃度となるように溶解し、30℃の対
数粘度を測定したところ 0.95 dl/g であった。このポ
リアミック酸溶液100gにジフェニルヨードニウムトリフ
ルオロメタンスルフォン酸塩 1.5g と1,4-ビス(アセト
キシメチル)ベンゼン 2.0 gを溶解させ、 1.0μm フィ
ルターにて加圧濾過を行い感光性樹脂組成物を製造し
た。
【0025】この組成物をスピンナーでシリコンウエハ
ー上に回転塗布し、ついで80℃の熱板上で 5分間乾燥さ
せ膜厚 3μm の塗膜を得た。この塗膜上にレリーフパタ
ーンのマスクを密着させ、超高圧水銀灯を用いて紫外線
を露光した。このときの露光量は7mJ/cm2 であった。
露光後、N,N−ジメチルアセトアミドとイソプロピル
アルコールとの混合溶媒で現像し、レリーフパターンを
得た。この現像は幅 2.5μm の線を解像していた。この
パターンを 300℃で 1時間加熱処理してイミド化を行
い、耐熱性のリレーフパターンを得た。このパターンは
200℃で 1時間の加熱処理を行ってもパターンのぼやけ
や加熱減量が起きなかった。
【0026】実施例3 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに乾
燥窒素を通してフラスコ内を置換した後、 4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン19.83gと、N−メチル-2−ピロリ
ドン 443.3g を加えて溶解した。この溶液に 3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42gを粉
体のまま、発熱に注意しながら数回に分割して加えた。
反応による発熱を氷浴中で抑えながら攪拌を続けそのま
ま12時間攪拌してポリアミック酸溶液を調製した。この
ポリアミック酸溶液の一部を水とメタノール混合溶液中
に投入、再沈殿させてポリアミック酸の粉末を得た。こ
の粉末をN−メチル−2-ピロリドン 0.5g /100 ml濃度
となるように溶解し、30℃の対数粘度を測定したところ
1.21 dl/g であった。このポリアミック酸溶液100gに
IRGACURE261(チバガイギー社製、商品名)
1.5 g と1,3,5-トリ(アセトキシメチル)ベンゼン 1.0
gを溶解させ、 1.0μm フィルターにて加圧濾過を行い
感光性樹脂組成物を製造した。
【0027】この組成物をスピンナーでシリコンウエハ
ー上に回転塗布し、ついで80℃の熱板上で 5分間乾燥さ
せ膜厚 3μm の塗膜を得た。この塗膜上にレリーフパタ
ーンのマスクを密着させ、超高圧水銀灯を用いて紫外線
を露光した。このときの露光量は20 mJ/cm2 であっ
た。露光後、N−メチル−2-ピロリドンとイソプロピル
アルコールとの混合溶液で現像し、レリーフパターンを
得た。この現像はパターン幅 2.5μm の線を解像してい
た。このパターンを 300℃で 1時間加熱処理してイミド
化を行い、耐熱性のレリーフパターンを得た。このパタ
ーンはさらに 200℃で 1時間の加熱処理を行ってもパタ
ーンのぼやけや加熱減量が起きなかった。
【0028】実施例4 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに乾
燥窒素を通してフラスコ内を置換した後、2,2-ビス[4-
(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロ
パン51.84gと、N−メチル−2-ピロリドン 294.6g を加
えて溶解した。この溶液にピロメリット酸二無水物21.8
1gを粉体のまま、発熱に注意しながら数回に分割して加
えた。反応による発熱を氷浴中で抑えながら攪拌を続け
そのまま12時間攪拌してポリアミック酸溶液を調製し
た。このポリアミック酸溶液の一部を水とメタノール混
合溶媒中に投入、再沈殿させてポリアミック酸の粉末を
得た。この粉末をN−メチル−2-ピロリドン 0.5g /10
0 ml濃度となるように溶解し、30℃の対数粘度を測定し
たところ 0.95 dl/g であった。このポリアミック酸粉
末を固形分10%になるようにシクロヘキサノンに溶解
し、ポリアミック酸溶液を得た。
【0029】このポリアミック酸溶液100gにトリフェニ
ルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸塩
1.0g と 1,3、5-トリ(アセトキシメチル)ベンゼン1.0
g を溶解させ、 1.0μm フィルターにて加圧濾過を行
い感光性樹脂組成物を製造した。
【0030】この組成物をスピンナーでシリコンウエハ
ー上に回転塗布し、ついで80℃の熱板上で 5分間乾燥さ
せ膜厚 3μm の塗膜を得た。この塗膜上にレリーフパタ
ーンのマスクを密着させ、超高圧水銀灯を用いて紫外線
を露光した。このときの露光量は9mJ/cm2 であった。
露光後、シクロヘキサノンとメタノールとの混合溶媒で
現像し、レリーフパターンを得た。この現像はパターン
幅 5μm の線を解像していた。このパターンを 300℃で
1時間加熱処理してイミド化を行い、耐熱性のレリーフ
パターンを得た。このパターンは 200℃で 1時間の加熱
処理を行ってもパターンのぼやけや加熱減量が起きなか
った。
【0031】比較例 実施例1において得られたポリアミック酸溶液100gに2-
(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート 8.2
3gとラジカル発生剤であるIRGACURE907(チ
バガイギー社製、商品名) 1.0g を配合溶解させ 1.0μ
m フィルターにて加圧濾過を行い感光性樹脂組成物を製
造した。
【0032】この組成物をスピンナーでシリコンウエハ
ー上に回転塗布し、ついで80℃の熱板上で 5分間乾燥さ
せ膜厚 3μm の塗膜を得た。この塗膜上にレリーフパタ
ーンのマスクを密着させ、超高圧水銀灯を用いて紫外線
を露光した。このときの露光量は 1200mJ/cm2 であっ
た。露光後、N−メチル−2-ピロリドンとメタノールと
の混合溶媒で現像し、レリーフパターンを得た。この現
像はパターン幅 100μm の線を解像するのにとどまっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の感光性樹脂組成物は、感光性、解像性に優れたもので
あり、特にプリント配線板の絶縁層やIC、LSI等の
保護膜や層間絶縁膜、液晶の配向膜等として好適なもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/312 B H05K 3/28 D 3/46 T 6921−4E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次の一般式で示されるポリアミッ
    ク酸溶液、 【化1】 (但し、式中、R1 は 4価の有機酸成分残基を、R2
    2価のジアミン成分残基を、n は1 以上の整数をそれぞ
    れ表し、R1 およびR2 のうち少なくとも25モル%以上
    の残基が芳香族環を含む) (B)光分解性プロトン発生剤および (C)多官能潜在性親電子剤 を必須成分としてなることを特徴とする感光性樹脂組成
    物。
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