JPH0836890A - 半導体不揮発性記憶装置 - Google Patents
半導体不揮発性記憶装置Info
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Abstract
ジスタメモリタイプのセル面積の小さい半導体不揮発性
記憶装置を実現する。 【構成】ビット線、ソース線とも主配線と副配線とに階
層化され、それぞれ主配線と副配線とが動作に応じて選
択的に接続され、かつ副ソース線と副ビット線間にメモ
リセルが並列接続された半導体不揮発性記憶装置におい
て、データの書き込みは、FNトンネリングにより、チ
ャンネル全面からフローティングゲート中に電子を注入
することにより行い、消去はFNトネリングによりドレ
イン側からフローティングゲート中の電子を引き抜くこ
とにより行う。たとえば、書き込み時は選択ワード線W
L2に22V、非選択のワード線WL1,WL3〜WL
32に中間電圧11Vを印加し、消去時は選択されたワ
ード線WL2に負電圧−14Vを印加し、全ビット線に
電源電圧3.3Vを印加する。
Description
な不揮発性メモリ、たとえばフラッシュEEPROMな
どの半導体不揮発性記憶装置に関するものである。
ータの書き込みはCHE(チャンネルホットエレクトロ
ン)によりドレイン側からフローティングゲート中に電
子を注入することにより行い、消去はFN(Fowler-Nord
heim) トンネリングによりソース側からフローティング
ゲート中の電子を引き抜くことにより行う。
みをCHEで行っているために、書き込み時にドレイン
−ソース間に大電流が流れ、単一電源で動作させること
は不可能である。
拡大に伴い、ランダムアクセススピードの点で有利なN
OR型フラッシュで、しかも、単一電源で動作できるフ
ラッシュメモリの実現が要望されている。このような観
点から、データ書き込み/消去をともにFNトンネリン
グにより行うことにより、単一電源動作できることを目
的としたNOR型のフラッシュメモリとして、たとえ
ば、 (1)DINOR型フラッシュメモリ (2)AND型フラッシュメモリ (3)ACEE型フラッシュメモリ が提案されている。
ついて、その構造・動作、そして、それらの問題点につ
いて詳しく説明する。
線8本の2群から構成されるDINOR型フラッシュの
メモリアレイ構成を示す図である。図15のメモリアレ
イにおいて、WL1m〜WL8m,WL1m+1 〜WL8
m+1 はワード線、SLm,SLm+1 は選択ゲート線、M
BLn,MBLn+1 は主ビット線、SBLm,n 、SBL
m+1,n 、SBLm,n+1 、SBLm+1,n+1 は副ビット線、
SRLm,n 、SRLm+1,n 、SRLm,n+1 、SRLm+1,
n+1 は共通ソース線、MT1m,n 〜MT8m,n 、MT1
m+1,n 〜MT8m+1,n 、MT1m,n+1 〜MT8m,n+1 、
MT1m+1,n+1 〜MT8m+1,n+1 はメモリセルトランジ
スタ、STm,n 、STm+1,n 、STm,n+1 、STm+1,n+
1 は選択トランジスタをそれぞれ示している。
型フラッシュメモリの消去、書き込み、並びに読み出し
時のバイアス条件を示す図である。図16に示すよう
に、DINOR型フラッシュメモリの消去動作は、選択
ゲート線SLおよびソースに0V、ワード線WLに20
Vを印加し、ビット線BLをフローティング状態に保持
することによって、フローティングゲート中に電子を注
入することにより行われる。データの書き込みは、選択
ゲート線SLに10V、ワード線WLに−10V、ビッ
ト線Bに0Vまたは6Vを印加し、ソースをフローティ
ング状態に保持することによって、ワード線セクタ毎に
全ビット並列書き込み動作が行われる。データの読み出
しは、選択されたワード線WLおよび選択ゲート線SL
に3〜5V、選択されたビット線BLに1〜2V、ソー
スに0Vを印加することにより行われる。
特に問題となるのは、データ書き込み動作、具体的に
は、「1」データ書き込みセル、つまりFNトンネリン
グによりフローティングゲート中の電子を引き抜くセル
において、ドレイン−基板間にバンド間トンネル電流が
流れることである。
より試作されたDINOR型フラッシュメモリのデバイ
スパラメータを用いてシミュレーションにより計算した
書き込み動作結果を示す図である。図17において、横
軸は時間を、縦軸はしきい値電圧をそれぞれ表してい
る。図17からわかるように、ワード線に−10V、ビ
ット線に6Vを印加することにより、およそ1m秒の書
き込み時間で、しきい値電圧VTHが5Vから1Vに遷移
し、書き込み動作が完了する。
おけるFNトンネリングによるゲート電流IGと、バン
ド間トンネリングによるドレイン−基板間電流IDBを
シミュレーションにより計算した結果を示す図である。
図18において、横軸は時間を、縦軸はトンネル電流値
をそれぞれ表している。図18に示すように、ゲート電
流IGと、ドレイン−基板間電流IDBとも、書き込み
動作の進行とともに減少するが、ここで重要な点は、ド
レイン−基板間電流IDBはゲート電流IGよりも4桁
近くも大きく、1セルにつき300〜400nA以上に
もなっていることである。
シュメモリのように、書き込み動作を全ビット並列的に
行うと、ドレインと基板との間に大電流が流れ、ドレイ
ン電圧6Vを、チップ内昇圧電源を用いて動作させるこ
とが困難となる可能性がある。たとえば、ビット線の本
数を1024本とした場合、最大限300〜400μA
にもなる電流が、ドレイン−基板間に流れる可能性があ
る。
線に並列に接続されるメモリセルが32個の場合のAN
D型フラッシュメモリのメモリアレイ構成を示す図であ
る。このAND型フラッシュメモリは、ビット線、ソー
ス線とも主配線と副配線とに階層化され、それぞれ主配
線と副配線との間に選択トランジスタが配置され、副ソ
ース線と副ビット線間にメモリセルトランジスタが並列
に配置された、いわゆるコンタクトレスNOR型メモリ
アレイ構造を有している。
WL32はワード線、SL1,SL2は選択ゲート線、
M−DBLN-1 ,M−DBLN ,M−DBLN+1 は主ビ
ット線、S−DBLは副ビット線、SBLは共通ソース
線、S−SBLは副ソース線、MT1N-1 〜MT32N-
1 ,MT1N 〜MT32N ,MT1N+1 〜MT32N+1
はメモリセルトランジスタ、ST1N-1 ,ST1N ,S
T1N+1 、ST2N-1,ST2N ,ST2N+1 は選択ト
ランジスタをそれぞれ示している。
図15に示すDINOR型フラッシュメモリアレイと比
較すると、いわゆる、コンタクトレスメモリアレイ構造
のために、同一デザインルールの場合、セル面積が小さ
くなるという利点がある。
ラッシュメモリの消去、書き込み、並びに読み出し時の
バイアス条件を示す図である。このAND型フラッシュ
メモリの場合もDINOR型フラッシュメモリと同様の
バイアス条件下で各動作制御が行われ、消去はFNトン
ネリングによるフローティングゲート中への電子注入に
より行われ、データ書き込みは、FNトンネリングによ
りフローティングゲート中の電子をドレインより引き抜
くことにより行われる。したがって、AND型フラッシ
ュメモリの場合においても、DINOR型フラッシュメ
モリの場合と同様の問題が生じる。つまり、ワード線セ
クタ毎に、全ビット並列的にデータ書き込み動作を行う
とバンド間トンネリングによりドレイン−基板間に大電
流が流れ、単一電源で動作させることが困難となる可能
性がある。
成を示す図である。また、図22は、図21に示すよう
なACEE型フラッシュメモリの消去、書き込み、並び
に読み出し時のバイアス条件を示す図である。ACEE
セルは、ソースおよびドレインが埋め込み拡散層により
形成される、いわゆるコンタクトレスアレイ構造を有し
ており、AND型フラッシュのメモリアレイ構造と基本
的に同じである。図21において、WL1,WL2はワ
ード線、D1,D2はドレイン側ビット線、S1,S2
はソース側ビット線、MT11,MT12,MT21,MT22
はメモリセルトランジスタをそれぞれ示している。
作は、消去はFNトンネリングによりフローティングゲ
ート中の電子をソース側から引き抜くことにより、デー
タの書き込みをFNトンネリングによりソース側からフ
ローティングゲート中に電子を注入することにより行わ
れ、その動作は、上述したDINOR型フラッシュメモ
リおよびAND型フラッシュメモリと逆になっている。
したがって、ACEE型フラッシュメモリの場合には、
DINOR型フラッシュメモリおよびAND型フラッシ
ュメモリの場合のようなバンド間トンネル電流の問題は
まったく生じない。つまり、ACEE型フラッシュの場
合においても、消去時にソース−基板間にバンド間トン
ネル電流が流れるが、消去動作の場合は書き込み動作の
場合と違ってデータの「1」,「0」を制御する必要が
ないために、消去時に印加するソース電圧は昇圧電圧を
用いる必要がなく電源電圧VCCが印加される。
入・引き抜きをFLOTOXセルのように、ソース拡散
層の部分領域に設けられたトンネル窓を介して行った
り、ドレイン側のチャンネル部にコントロールゲートに
よる選択トランジスタ部を設けることにより過剰消去セ
ルを救済する等、完全な1トランジスタメモリタイプの
コンセプトに基づいていない。したがって、ACEEセ
ルは、セル面積が大きくなり、大容量のフラッシュメモ
リに適していない。
NOR型、AND型、およびACEE型のフラッシュメ
モリは、データの書き込み/消去をともにFNトンネリ
ングにより行われるが、上述した各問題がある。すなわ
ち、DINOR型フラッシュメモリおよびAND型フラ
ッシュメモリの場合には、データ書き込み時にドレイン
−基板間に流れるバンド間トンネル電流のために、単一
電源で動作させることが困難である。
には、完全な1トランジスタメモリタイプのコンセプト
に基づいていないために、セル面積が大きくなり、大容
量のフラッシュメモリに適していない。
のであり、その目的は、単一電源で動作可能で、しかも
完全な1トランジスタメモリタイプのセル面積の小さい
半導体不揮発性記憶装置を提供することにある。
め、本発明では、ビット線、ソース線とも主配線と副配
線とに階層化され、それぞれ主配線と副配線とが動作に
応じて選択的に接続され、かつ副ソース線と副ビット線
間にメモリセルが並列接続された半導体不揮発性記憶装
置であって、データの書き込みは、FNトンネリングに
より、チャンネル全面から電荷蓄積層中に電子を注入す
ることにより行い、消去はFNトンネリングによりドレ
イン側から電荷蓄積層中の電子を引き抜くことにより行
う。
は、上記書き込み時は、選択されたワード線が第1の正
電圧に設定され、非選択のワード線が当該第1の正電圧
より低い第2の正電圧に設定され、消去時は、選択され
たワード線が負電圧に設定され、全ビット線が正電圧に
設定される。また、本発明の半導体不揮発性記憶装置で
は、上記書き込み時は、選択されたワード線が第1の正
電圧に設定され、非選択のワード線が当該第1の正電圧
より低い第2の正電圧に設定され、上記消去時は、ワー
ド線セクタを単位として、各ワード線が負電圧、全ビッ
ト線が正電圧に設定され、かつ消去パルスが複数の消去
パルスに分割され、消去の終了したセルのビット線パル
スがプラス電圧から基準電位に切り換えられて、ビット
毎ベリファイ消去動作が行われる。
は、データの書き込みは、FNトンネリングによりチャ
ンネル全面から電荷蓄積層中に電子を注入することによ
り行い、消去はFNトンネリングによりチャンネル全面
から電荷蓄積層中の電子を引き抜くことにより行う。こ
の場合、上記書き込み時は、選択されたワード線が第1
の正電圧に設定され、非選択のワード線が当該第1の正
電圧より低い第2の正電圧に設定され、上記消去時は、
全ワード線が負電圧に設定され、全ビット線が基準電位
に設定される。
モリセルを複数有する半導体不揮発性装置であって、メ
モリセルが消去ブロック単位毎に分割され、各分割ブロ
ックに対応して設けられた複数のカラムデコーダを有
し、少なくとも消去および書き込み動作をカラムデコー
ダ単位で行う。
ット線、ソース線とも主配線と副配線とに階層化され、
それぞれ主配線と副配線とが動作に応じて選択的に接続
され、かつ副ソース線と副ビット線間にメモリセルが並
列接続された構成において、データの書き込み動作がF
Nトンネリングによる電子注入により行われ、消去動作
がFNトンネリングによる電子引き抜きによって行われ
る。その結果、データ書き込み時にバンド間トンネル電
流が流れないため、単一電源で動作可能な半導体不揮発
性記憶装置が実現される。また、本半導体不揮発性記憶
装置は、いわゆるコンタクトレスNOR型メモリアレイ
構造を有する完全な1トランジスタメモリタイプのフラ
ッシュメモリであり、大容量フラッシュメモリに適して
いる。
その消去動作において、ビット毎ベリファイ消去動作を
行うために、消去時のしきい値電圧分布のバラツキが狭
い。その結果、ドレイン側に選択ゲートを設ける必要が
ない完全な1トランジスタメモリタイプの半導体不揮発
性記憶装置を実現できるだけでなく、今後の電源電圧の
低電圧化に対しても充分に読み出しマージンが確保され
る。
ば、消去および書き込み動作がカラムデコーダ単位で行
われる。その結果、NOR型の半導体不揮発性記憶装置
において、新たな配線層を増やすことなく、ドレインデ
ィスターブ耐性の向上を図れるメモリセル構造が実現さ
れる。
モリアレイ構成を示す図である。図1のメモリアレイに
おいて、WL1〜WL32はワード線、SL1〜SL2
は選択ゲート線、M−DBLN-1 ,M−DBLN ,M−
DBLN+1 は主ビット線、S−DBLは副ビット線、S
BLは共通ソース線、S−SBLは副ソース線、MT1
N-1 〜MT32N-1 ,MT1N 〜MT32N ,MT1N+
1 〜MT32N+1はメモリセルトランジスタ、ST1N-1
,ST1N ,ST1N+1 、ST2N-1 ,ST2N ,S
T2N+1 は選択トランジスタをそれぞれ示している。
ND型メモリアレイ構成と同じである。つまり、ビット
線、ソース線とも主配線と副配線とに階層化され、それ
ぞれ主配線と副配線との間に選択トランジスタが配置さ
れ、副ソース線と副ビット線間にメモリセルトランジス
タが並列に配置された、いわゆるコンタクトレスNOR
型メモリアレイ構造を有している。しかし、図2および
図3に示すように、消去、書き込み、並びに読み出し時
の各配線に対するバイアス条件が、図20に示す従来の
AND型メモリアレイのバイアス条件と異なる。以下
に、本発明に係るフラッシュメモリの構造、消去、書き
込み、および読み出し時の各配線に対するバイアス条
件、並びに動作について、図面に関連づけて順を追って
説明する。
レイアウト図で、図5は図4中のA−A線矢視方向にお
ける断面図、図6は図4のB−B線矢視方向における断
面図である。図において、1は半導体基板、2は第1L
OCOS、3はN+ 埋め込み拡散層、4は第2LOCO
S、5はトンネル酸化膜、6はフローティングゲート用
ポリシリコン層、7はONO積層絶縁膜、8はコントロ
ールゲート用ポリシリコン層、9は絶縁膜、10はアル
ミニウム(Al)配線、CNTはコンタクトホールをそ
れぞれ示している。
DBLおよび副ソース線S−SBLが、第2LOCOS
酸化膜4の下部に形成された埋め込み拡散層3により構
成される、いわゆるコンタクトレスNOR型メモリアレ
イ構造をなしている。
方法の一例を、図7および図8を参照しながら説明す
る。まず、図7(a)に示すように、半導体基板1に対
して、素子分離のためのLOCOS酸化を行い、第1L
OCOS2を形成する。次に、図7(b)に示すよう
に、厚さ10nm程度のパッド酸化膜11を形成し、さ
らに30nm程度のSi3 N4 膜12をデポ後、埋め込
み拡散層形成のためのエッチングを行う。そして、図7
(c)に示すように、レジスト膜13を所望の領域に形
成した状態で、As+ イオンを1E14〜1E16程度
イオン注入し、ソース・ドレイン拡散層3aを形成す
る。
膜13を剥離後、第2LOCOS酸化を行い、ソース・
ドレイン拡散層3a上に膜厚100nm程度の第2LO
COS4を形成し、埋め込みソース・ドレイン拡散層3
を構成する。そして、第2LOCOS酸化後、Si3 N
4 膜12、パッド酸化膜11を除去する。
酸化膜5を10nm程度の膜厚に形成する。続いて、図
7(f)に示すように、N+ ドープポリシリコンよりな
るフローティングゲート用ポリシリコン層6を100n
m程度の膜厚にデポ後、エッチング加工する。
ONO積層絶縁膜7を形成後、コントロールゲート用ポ
リシリコン層8をデポする。このONO積層絶縁膜7
は、たとえば、次のように形成される。まず、フローテ
ィングゲート用ポリシリコン層6の熱酸化膜を14nm
の厚さに形成後、厚さ11nm程度のSi3 N4 膜をC
VD法にて形成し、最後にSi3 N4 膜上に熱酸化によ
り厚さ2nm程度の熱酸化膜を形成する。このようにし
て形成されるONO積層酸化膜7の膜厚は、SiO2 換
算で22nm程度である。また、コントロールゲート用
ポリシリコン層8は、100nm程度のN+ ドープポリ
シリコンと100nm程度のタングステンシリサイド膜
よりなるポリサイド構造である。
ールゲート用ポリシリコン層8、ONO積層絶縁膜7、
およびフローティングゲート用ポリシリコン層6をセル
ファラインでエッチング加工する。そして、コントロー
ルゲート用ポリシリコン層8上に絶縁膜9を形成した
後、通常のCMOSプロセスと同様、図8(i)に示す
ように、主ビット線M−DBLN-1 、M−DBLN 、M
−DBLN+1 としてのAl配線10を形成する。
去、書き込み、読み出しの各種動作について、図9〜図
13を参照しながら説明する。
おける消去動作の第1の実施例によるバイアス条件を示
す図である。この第1の実施例による消去動作は、FN
トンネリングによりドレイン側からフローティングゲー
ト中の電子を引き抜くことにより行われる。つまり、選
択するワード線、たとえば図7に示すように、ワードW
L2に−14V、全主ビット線M−DBLN-1 ,M−D
BLN ,M−DBLN+1 に3.3V(電源電圧VCC)、
選択ゲート線SL1,SL2に5Vを印加することによ
り行われる。このとき、他のワード線WL1,WL〜W
L32および共通ソース線SBLには0Vを印加する。
ン−基板間にバンド間トンネル電流が流れる。しかしな
がら、DINOR型およびAND型フラッシュメモリの
データ書き込み動作と違って、この場合、ビット線電圧
によりデータの「1」、「0」を制御する必要がないた
め、印加するビット線電圧は電源電圧VCCでよいことか
ら、バンド間トンネル電流は問題にならない。
線セクタを単位とする場合と、同じ副ビット線に連なる
32ワード線を単位とする場合が考えられるが、前者の
場合、データ書き込み時のディスターブが厳しくなるた
め、後者の方が適当である。この場合、消去動作は、ワ
ード線セクタを単位として、WL1〜WL32と順々に
消去を行っていけばよい。また、図7の消去動作におい
て、各ビット線電圧を3.3V→0Vと制御することに
より、ビット毎ベリファイ消去動作が可能となり、消去
時のしきい値電圧VTH分布の広がりを狭く抑えることが
可能となる。
パルスを複数の消去パルスに分割して、次のように行
う。まず、全ビット線の図示しない読み出し/書き込み
用ラッチをセットすることにより、消去時に全ビット線
に電源電圧VCC(3.3V)が印加されるように設定す
る。次に、各消去パルス印加後、ワード線にベリファイ
電圧を印加するベリファイ読み出し動作により、消去が
終了したビット線メモリセルの読み出し/書き込み用ラ
ッチをリセットすることにより、消去時にビット線電圧
が0Vになるように設定する。そして、全ビット線の読
み出し/書き込み用ラッチがリセットされることで、消
去動作を終了する。
における消去動作の第2の実施例によるバイアス条件を
示す図である。第2の実施例においては、消去動作は、
FNトンネリングによりチャンネル全面からフローティ
ングゲート中の電子を引き抜くことにより行われる。た
とえば、図10の例においては、ワード線WL1〜WL
32に−18Vを印加することによりブロック消去が行
われる。ただし、図10の第2の実施例の場合において
は、図9の第1の実施例の場合と異なり、ビット毎ベリ
ファイ消去動作を行うことが不可能であり、消去後のし
きい値電圧VTH分布のバラツキ抑制という観点からは、
第1の実施例と比べて不利になる。
11は、本発明に係るフラッシュメモリにおけるデータ
書き込み動作の一実施例におけるバイアス条件を示す図
である。本例では、データの書き込み動作は、FNトン
ネリングによりチャンネル全面からフローティングゲー
ト中に電子を注入することにより行われる。たとえば、
図11の例においては、選択するワード線WL2および
選択ゲート線SL1に22Vを印加し、「1」データ書
き込みセルMT2N が接続された主ビット線M−DBL
N に0V、「0」データ書き込みセルMT2N-1 、MT
2N+1 が接続された主ビット線M−DBLN-1 、M−D
BLN+1 に中間電位11Vを印加することにより、ワー
ド線セクタを単位として、全ビット並列的にデータ書き
込みが行われる。このとき選択ゲート線SL2および共
通ソース線SBLは0Vに保持される。その結果、
「1」データ書き込みセルにのみフローティングゲート
中に電子が注入され、メモリセルのVTHが5V以上にな
る。
副ソース線S−SBLは、それぞれの各副ビット線S−
DBLと同電位になるが、ソース側の選択ゲート線SL
2が0Vになって共通ソース線SBLと切り離されてい
るため、隣合う副ソース線間の短絡が防止される。
12および図13は、本発明に係るフラッシュメモリに
おける読み出し動作の実施例のバイアス条件を示す図で
ある。具体的には、図12はランダムアクセスモードに
おける読み出し動作時のバイアス条件を示し、図13は
ワード線を単位としたページモードでの読み出し動作時
のバイアス条件を示している。
モリセル、たとえばメモリセルMT2N が接続されたワ
ード線WL2に3.3V、主ビット線M−DBLN に2
Vを印加し、選択ゲート線SL1,SL2に3.3Vを
印加する。このとき、非選択のワード線WL1,WL3
〜WL32、主ビット線M−DBLN-1 ,M−DBLN+
1 、並びに共通ソース線SBLは0Vに保持される。そ
の結果、読み出しセルがオンしている場合にデータ
「0」、オフしている場合にデータ「1」と、図示しな
い制御系により判断される。
るワード線WL2に3.3V、全主ビット線M−DBL
N-1 ,M−DBLN ,M−DBLN+1 に2Vを印加す
る。その結果、選択するワード線WL2上のメモリセル
のMT2N-1 ,MT2N ,MT2N+1 のデータ内容が、
それぞれのビット線毎の図示しない読み出し/書き込み
用ラッチに読み込まれる。
時のバイアス条件を図表にまとめたものが図2および図
3であり、図2が消去動作が図9の第1の実施例の場合
であり、図3が消去動作が図10の第2の実施例の場合
である。
DINOR型フラッシュメモリおよびAND型フラッシ
ュメモリにおいて問題となるバンド間トンネル電流の問
題を回避でき、しかもFLOTOX型EEPROMおよ
びACEE型フラッシュメモリのようにセル面積を大き
くしない完全な1トランジスタメモリタイプのFN/F
N式NOR型フラッシュメモリを実現することができ
る。よって、単一電源で動作可能な大容量NOR型フラ
ッシュメモリが実現できる。
回路の他の実施例を示すブロック構成図である。図14
において、CLDはカラムデコーダ、RODはロウデコ
ーダ、MBLはメモリセルブロックをそれぞれ示してい
る。
セルを消去ブロック単位毎に分割し、そのブロックMB
L毎にカラムデコーダCLDを配置して、書き込みおよ
び消去をカラムデコーダCLD単位で行うことを特徴と
している。この構成において、一つのブロックMBL内
のメモリセルの構造は、たとえば通常のNOR型の構造
をしている。ここで、メモリセル内での1本のビット線
に連なるトランジスタの数は、ドレインディスターブに
対してのマージンが取れる範囲、たとえば数百ビット程
度に設定されている。
とえばセルのコントロールゲート、すなわちワード線に
+20V、ソース、ドレイン、すなわちビット線、およ
び基板に0Vを印加して、フローティングゲートに電子
を注入することで実現される。書き込み動作は、たとえ
ばセルのコントロールゲート(ワード線)に−12V、
ドレイン(ビット線)に5Vを印加して、フローティン
グゲートより電子を引き抜くことで実現される。また、
同じコントロールゲート(ワード線)上に存在する、書
き込みを行いたくないセルは、ドレイン(ビット線)を
0Vに保持するため、フローティングゲートとドレイン
との間の電界が緩和され、フローティングゲートからの
電子の抜けが発生しなくなる。読み出し動作は、セルの
コントロールゲートに電源電圧VCC、ドレイン(ビット
線)に+1V、ソースおよび基板に0Vを印加して、セ
ル電流が流れるか否かでデータの「1」,「0」を判断
する。
リセルおいて、そのオペレーションをカラムデコーダ単
位(ビット線方向)単位で行うことから、以下に示すよ
うな利点がある。すなわち、たとえば、フローティング
ゲートを持つNOR型のフラッシュメモリでは、そのビ
ット線に多数(数kビット)のメモリセルトランジスタ
が連なる構造をしている。このため、セルの書き込みを
行う際、ドレインディスターブが起こり、これが深刻な
問題となっていた。
回避策として、前述したビット線を分割するDINOR
型のメモリセル構造がある。この構造では、メインの主
ビット線にサブの副ビット線が連なり、これらの間を選
択トランジスタで分割する構成を取っている。副ビット
線には数十ビットのメモリセルしか接続されていないた
め、NOR型で問題となる書き込み時のドレインディス
ターブに対しては2桁程度マージンが広がることにな
る。
ュメモリでは、ビット線を分割してサブのビット線を形
成するため、さらにもう一層の配線層が必要となる。こ
れに対して、本実施例の回路では、新たに配線層を増や
すことなく、メモリセルを形成できる。すなわち、新た
な配線層を増やすことなく、ドレインディスターブ耐性
の向上を図れるメモリセル構造を実現できる。また、こ
の構造はCHE書き込み方式にも適用が可能である。
DINOR型半導体不揮発性記憶装置およびAND型半
導体不揮発性記憶装置において問題となるバンド間トン
ネル電流の問題を回避でき、しかもFLOTOX型EE
PROMおよびACEE型半導体不揮発性記憶装置のよ
うにセル面積が大きくならず、完全な1トランジスタメ
モリタイプのFN/FNトンネリング方式のNOR型半
導体不揮発性記憶装置を実現することができる。よっ
て、単一電源で動作可能な、大容量NOR型半導体不揮
発性記憶装置を実現できる利点がある。
において、新たな配線層を増やすことなく、ドレインデ
ィスターブ耐性の向上を図れるメモリセル構造を実現で
きる。
構成を示す図である。
書き込み、読み出しの各動作時のバイアス条件を示す図
である。
書き込み、読み出しの各動作時のバイアス条件を示す図
である。
を示す図である。
る。
る。
ための工程図である。
ための工程図である。
作の第1の実施例によるバイアス条件を示す図である。
動作の第2の実施例によるバイアス条件を示す図であ
る。
込み動作のバイアス条件を示す図である。
ードにおける読み出し動作のバイアス条件を示す図であ
る。
ドにおける読み出し動作のバイアス条件を示す図であ
る。
施例を示すブロック構成図である。
線8本の2群から構成されるDINOR型フラッシュの
メモリアレイ構成を示す図である。
メモリの消去、書き込み、並びに読み出し時のバイアス
条件を示す図である。
たDINOR型フラッシュメモリのデバイスパラメータ
を用いてシミュレーションにより計算した書き込み動作
結果を示す図である。
ングによるゲート電流と、バンド間トンネリングによる
ドレイン−基板間電流をシミュレーションにより計算し
た結果を示す図である。
線に並列に接続されるメモリセルが32個の場合のAN
D型フラッシュメモリのメモリアレイ構成を示す図であ
る。
リの消去、書き込み、並びに読み出し時のバイアス条件
を示す図である。
成を示す図である。
モリの消去、書き込み、並びに読み出し時のバイアス条
件を示す図である。
T1N+1 〜MT32N+1 …メモリセルトランジスタ ST1N-1 ,ST1N ,ST1N+1 、ST2N-1 ,ST
2N ,ST2N+1 …選択トランジスタ 1…半導体基板 2…第1LOCOS 3…N+ 埋め込み拡散層 4…第2LOSOS 5…トンネル酸化膜 6…フローティングゲート用ポリシリコン層 7…ONO積層絶縁膜 8…コントロールゲート用ポリシリコン層 9…絶縁膜 10…アルミニウム(Al)配線
Claims (6)
- 【請求項1】 ビット線、ソース線とも主配線と副配線
とに階層化され、それぞれ主配線と副配線とが動作に応
じて選択的に接続され、かつ副ソース線と副ビット線間
にメモリセルが並列接続された半導体不揮発性記憶装置
であって、 データの書き込みは、FNトンネリングにより、チャン
ネル全面から電荷蓄積層中に電荷を注入することにより
行い、消去はFNトンネリングによりドレイン側から電
荷蓄積層中の電荷を引き抜くことにより行う半導体不揮
発性記憶装置。 - 【請求項2】 上記書き込み時は、選択されたワード線
が第1の正電圧に設定され、非選択のワード線が当該第
1の正電圧より低い第2の正電圧に設定され、消去時
は、選択されたワード線が負電圧に設定され、全ビット
線が正電圧に設定される請求項1記載の半導体不揮発性
記憶装置。 - 【請求項3】 上記書き込み時は、選択されたワード線
が第1の正電圧に設定され、非選択のワード線が当該第
1の正電圧より低い第2の正電圧に設定され、上記消去
時は、ワード線セクタを単位として、各ワード線が負電
圧、全ビット線が正電圧に設定され、かつ消去パルスが
複数の消去パルスに分割され、消去の終了したセルのビ
ット線パルスがプラス電圧から基準電位に切り換えられ
る請求項1記載の半導体不揮発性記憶装置。 - 【請求項4】 ビット線、ソース線とも主配線と副配線
とに階層化され、それぞれ主配線と副配線とが動作に応
じて選択的に接続され、かつ副ソース線と副ビット線間
にメモリセルが並列接続された半導体不揮発性記憶装置
であって、 データの書き込みは、FNトンネリングによりチャンネ
ル全面から電荷蓄積層中に電荷を注入することにより行
い、消去はFNトンネリングによりチャンネル全面から
電荷蓄積層中の電荷を引き抜くことにより行う半導体不
揮発性記憶装置。 - 【請求項5】 上記書き込み時は、選択されたワード線
が第1の正電圧に設定され、非選択のワード線が当該第
1の正電圧より低い第2の正電圧に設定され、上記消去
時は、全ワード線が負電圧に設定され、全ビット線が基
準電位に設定される請求項4記載の半導体不揮発性記憶
装置。 - 【請求項6】 電荷蓄積層を備えたメモリセルを複数有
する半導体不揮発性装置であって、 メモリセルが消去ブロック単位毎に分割され、各分割ブ
ロックに対応して設けられた複数のカラムデコーダを有
し、 少なくとも消去および書き込み動作をカラムデコーダ単
位で行う半導体不揮発性記憶装置。
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