JPH07320487A - 半導体不揮発性記憶装置 - Google Patents

半導体不揮発性記憶装置

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JPH07320487A
JPH07320487A JP10679594A JP10679594A JPH07320487A JP H07320487 A JPH07320487 A JP H07320487A JP 10679594 A JP10679594 A JP 10679594A JP 10679594 A JP10679594 A JP 10679594A JP H07320487 A JPH07320487 A JP H07320487A
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threshold voltage
word line
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JP10679594A
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Kenshirou Arase
謙士朗 荒瀬
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】データ書き込み時のしきい値電圧分布の広がり
を狭く抑えることができ、低電圧動作に適した半導体不
揮発性記憶装置を実現する。 【構成】NAND型フラッシュEEPROMのような半
導体不揮発性記憶装置のデータ書き込み動作において、
選択ワード線にプラス電圧を印加しFNトンネリングに
よりフローティングゲート中に電子を注入することによ
りしきい値電圧VTHを上昇させた直後に、選択ワード線
にマイナス電圧を印加しフローティングゲート中の電子
を引き抜くことによってしきい値電圧VTHを下降させ、
所望のしきい値電圧VTHに収束させる、2段階のデータ
書き込み動作を行う。これにより、プロセス上のバラツ
キ等により書き込み特性がばらついても、「0」データ
書き込みセルのしきい値電圧VTHのバラツキを小さく抑
えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気的に書き換え可能
な不揮発性メモリ、たとえばフラッシュEEPROMな
どの半導体不揮発性記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、直列に接続された4個のメモリ
トランジスタと2個の選択トランジスタを対とするNA
ND列を、ワード線方向に2列、ビット線方向に2本配
置してなるNAND型フラッシュEEPROMのメモリ
アレイ図である。図8のメモリアレイにおいて、直列に
接続されるNAND列のメモリトランジスタ数は4個で
あるが、これは8個、あるいは16個直列に接続しても
よい。
【0003】図8において、WL1m 、WL2m 、WL
m 、WL4m 、およびWL1m+1、WL2m+1 、WL
m+1 、WL4m+1 はそれぞれ4本のワード線、SL1
m 、SL2m 、およびSL1m+1 、SL2m+1 はそれぞ
れ2本の選択ゲート線、BL n 、BLn+1 はビット線、
MT1m,n ,MT2m,n ,MT3m,n ,MT4m,n 、M
T1m+1,n 、MT2m+1,n ,MT3m+1,n ,MT4
m+1,n 、およびMT1m,n+ 1 ,MT2m,n+1 ,MT3
m,n+1 ,MT4m,n+1 、MT1m+1,n+1 ,MT2m+1,
n+1 ,MT3m+1,n+1 ,MT4m+1,n+1 はそれぞれ直列
に連なった4個のメモリトランジスタ、ST1m,n ,S
T2m,n 、ST1m+1,n ,ST2m+1,n 、ST
m,n+1 ,ST2m,n+1 およびST1m+1,n+1 ,ST2
m+1,n+1 はそれぞれ2個の選択トランジスタを示してい
る。
【0004】このような構成を有するNAND型フラッ
シュEEPROMにおいて、消去、書き込み、および読
み出し動作は、それぞれ図9、図10および図11に示
すようにして行われる。
【0005】消去動作は、図9に示すように、NAND
列に連なる4本のワード線群ブロック毎のブロック消去
が行われる。すなわち、選択ゲート線SL1m ,SL2
m ,SL1m+1 ,SL2m+1 を0Vに設定して選択トラ
ンジスタST1m,n ,ST2m,n 、ST1m+1,n ,ST
m+ 1,n 、ST1m,n+1 ,ST2m,n+1 およびST1
m+1,n+1 ,ST2m+1,n+1 をオフ状態にし、ビット線B
n ,BLn+1 をフローティング状態に設定する。そし
て、選択するワード線群(WL1m 〜WL4m )をマイ
ナス20Vとバイアスする。これにより、メモリトラン
ジスタMT1m,n 〜MT4m,n ,MT1m, n+1 〜MT4
m,n+1 のフローティングゲート中から電子が引き抜か
れ、これらのフローティングゲート中はプラスに帯電
し、メモリトランジスタMT1m,n 〜MT4m,n ,MT
m,n+1 〜MT4m,n+1 のしきい値電圧VTHは1V程度
からマイナス3V程度にシフトする。この消去状態がデ
ータ「1」の状態である。
【0006】書き込み動作は、図10に示すように、N
AND列に連なった4個のメモリトランジスタをシリア
ルに、しかし、ワード線セクタ毎にいわゆるページ一括
的にデータ書き込みが行われる。たとえば、図10の例
では、選択ゲート線SL1m を10Vに設定して選択ト
ランジスタST1m,n 、ST1m,n+1 をオン状態にし、
選択ゲート線SL2m ,SL1m+1 ,SL2m+1 を0V
に設定して選択トランジスタST2m,n 、ST
m+1,n ,ST2m+1,n 、ST2m,n+1 およびST1
m+1,n+1 ,ST2m+1,n+1 をオフ状態にする。そして、
選択するNAND列のワード線群で、選択するワード線
セクタ(ページ)WL2m はおよそ18V、非選択のワ
ード線セクタ(ページ)WL1m ,WL3m およびWL
m はおよそ10Vに設定する。また、「0」データ書
き込みセル(図中実線の丸印で囲んだセル)MT2m,n
が接続されるビット線BLn は0V、「1」データ書き
込みセル(図中破線の丸印で囲んだセル)MT2m,n+1
が接続されるビット線BLn+1 は7Vに設定される。そ
の結果、「0」データ書き込みセルのフローティングゲ
ート中にのみ、電子がFNトンネリングにより注入さ
れ、しきい値電圧VTHが消去状態(1データ)のマイナ
ス3V程度から1V程度に上昇する。
【0007】読み出し動作は、図11に示すように、ワ
ード線セクタ(ページ)毎に、ページ一括的に読み出し
動作が行われる。たとえば、図11の例では、選択ゲー
ト線SL1m ,SL2m を5Vに設定して選択トランジ
スタST1m,n 、ST1m,n+1 、ST2m,n 、ST2
m,n+1 をオン状態にし、選択ゲート線SL1m+1 ,SL
m+1 を0Vに設定して選択トランジスタST
m+1,n ,ST2m+1,n 、およびST1m+1,n+1 ,ST
m+1,n+1 をオフ状態にする。そして、選択するNAN
D列のワード線群で、選択するワード線セクタ(ペー
ジ)WL2m は0V、非選択のワード線セクタ(ペー
ジ)WL1m ,WL3m およびWL4m は5Vに設定す
る。また、ページ一括読み出し動作のために、全ビット
線BLn ,BLn+1 は、たとえば2Vに設定する。その
結果、選択されたワード線セクタ(ページ)のセル(図
中、実線の丸印で囲んだセル)MT2m,n 、MT2
m,n+1 のうち、「0」データセルのビット線には電流が
流れないが、「1」データセルのビット線には、電流が
流れることになる。
【0008】なお、図12は、上述したNAND型フラ
ッシュEEPROMの消去、書き込み、読み出しの各動
作時の設定電圧を示している。
【0009】また、図13は、図10に示す書き込み動
作時に、選択ワード線WL2m 、非選択ワードWL
m 、WL3m 、WL4m 、ビット線BLn およびBL
n+1 に印加される書き込みパルスのタイミングチャート
を示す図である。図13に示すように、NAND型フラ
ッシュEEPROMにおいて書き込み動作を行う場合に
は、同じタイミングで一定時間、たとえば1m sec
(秒)間、一定電圧18Vに設定されたパルスがワード
線WL2m に、10Vに設定されたパルスが非選択ワー
ドWL1m 、WL3m 、WL4m に、7Vに設定された
パルスが「1」データを書き込むべきセルが接続された
ビット線BLn+1 に、0Vに設定されたパルスが「0」
データを書き込むべきセルが接続されたビット線BLn
にそれぞれ印加される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したN
AND型フラッシュEEPROMの動作において、特に
書き込み動作、具体的にはメモリトランジスタのフロー
ティングゲート中に電子を注入して、しきい値電圧VTH
を消去状態のマイナス3V程度から1V程度に上昇させ
て「0」データを書き込む動作においては、以下のよう
な問題を有している。
【0011】「0」データが書き込みまれたメモリセル
のしきい値電圧VTHは、上述したように、その分布を0
V<VTH<VCC(電源電圧)の範囲に入れる必要がある
が、この「0」データ書き込み時に、メモリセルのバラ
ツキ、たとえばメモリセルサイズ、トンネル酸化膜厚等
のバラツキにより、書き込み特性がバラツキ、図14に
示すように、書き込み後のしきい値電圧VTH分布の広が
りとなる。特に、NAND型フラッシュEEPROMの
書き込み動作の場合、ビット毎ベリファイ動作、つまり
書き込みパルスを何回かに分割し、その度毎にベリファ
イを行うので、「0」データ書き込みセルのしきい値電
圧VTHの下限は、たとえば0.5V〜1V程度に保障さ
れている。したがって、この「0」データ書き込みセル
のしきい値電圧VTH分布の広がりの問題は、主として、
過剰書き込みにより異状にしきい値電圧VTHの高いセル
の存在によるものである。最近の電源電圧VCCの低電圧
化の要求にあって、この「0」データ書き込み後のセル
のしきい値電圧VTH分布の広がりをいかに狭く抑え、し
きい値電圧VTH分布広がりの狭い書き込み動作を行うか
が、大きな課題になっている。
【0012】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、データ書き込み時のしきい値電
圧分布の広がりを狭く抑えることができ、低電圧動作に
適した半導体不揮発性記憶装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の選択したワード線に所望の電圧を印加して
FNトンネリングにより電荷蓄積層の電荷の注入状態を
変化させることにより、しきい値を所望のしきい値に遷
移させて書き込み動作を行う半導体不揮発性記憶装置
は、上記選択ワード線に第1の電圧を印加して電荷蓄積
層に電荷を注入することによりしきい値を上昇させた後
に、上記選択ワード線に第2の電圧を印加して電荷蓄積
層から電荷を引き抜いてしきい値を所望のしきい値まで
下降させて書き込みを行う手段を有する。また、上記第
1の電圧は正電圧であり、上記第2の電圧は負電圧であ
る。
【0014】
【作用】本発明によれば、たとえばメモリセルサイズ、
トンネル酸化膜厚等のバラツキにより、電荷蓄積層、た
とえばフローティングゲート中に過剰に電荷を注入しや
すいセルは、同様にフローティングゲート中から電荷を
引き抜きやすいという原理により、第1の電圧、たとえ
ば正電圧を選択ワード線に印加する第1段階目の書き込
み動作で、過剰に電荷を注入してしきい値電圧が異状に
高くなったデータ書き込みセルも、第2の電圧、たとえ
ば負電圧を選択ワード線に印加する第2段階目の書き込
み動作で、過剰な電荷が引き抜かれて、しきい値電圧が
低下する。その結果、データ書き込み後のしきい値電圧
分布の広がりが狭く抑えられる。
【0015】
【実施例】図1および図2は、本発明に係る半導体不揮
発性記憶装置としてのNAND型フラッシュEEPRO
Mの一実施例を示す図で、図1は本発明に係るNAND
型フラッシュEEPROMの2段階書き込み動作時のバ
イアス条件を示す回路図、図2は2段階書き込み動作時
に選択ワード線、非選択ワード線、ビット線に印加され
る書き込みパルスを示すタイミングチャートである。な
お、図1においては、従来例を示す図8と同一構成部分
は同一符号をもって表している。すなわち、WL1m
WL2m 、WL3m 、WL4m 、およびWL1m+1 、W
L2m+1 、WL3m+1 、WL4m+1 はそれぞれ4本のワ
ード線、SL1m 、SL2m 、およびSL1m+1 、SL
m+1 はそれぞれ2本の選択ゲート線、BLn 、BL
n+1 はビット線、MT1m,n ,MT2m,n ,MT
m,n ,MT4m,n 、MT1m+1,n 、MT2m+1,n ,M
T3m+1,n ,MT4m+1,n 、およびMT1m,n+1 ,MT
m,n+1 ,MT3m,n+1 ,MT4m,n+1 、MT1
m+1,n+1 ,MT2m+1,n+1,MT3m+1,n+1 ,MT4
m+1,n+1 はそれぞれ直列に連なった4個のメモリトラン
ジスタ、ST1m,n ,ST2m,n 、ST1m+1,n ,ST
m+1,n 、ST1m,n+ 1 ,ST2m,n+1 およびST1
m+1,n+1 ,ST2m+1,n+1 はそれぞれ2個の選択トラン
ジスタを示している。
【0016】本NAND型フラッシュEEPROMにお
いては、図1および図2に示すように、2段階の書き込
み動作を行うように構成されている。すなわち、本実施
例では、データ書き込み動作において、フローティング
ゲート中に電子を注入することによりしきい値電圧VTH
を上昇させた直後に、フローティングゲート中の電子を
引き抜くことによってしきい値電圧VTHを下降させるこ
とにより所望のしきい値電圧VTHに収束させる、2段階
のデータ書き込み動作を行う。また、この2段階のデー
タ書き込み動作は、選択ワード線にプラス電圧を印加し
た直後に、マイナス電圧を印加することにより行う。
【0017】より具体的には、まず第1段階目の書き込
み動作では、第10図に示す従来の書き込み動作とまっ
たく同様に、選択ゲート線SL1m を10Vに設定して
選択トランジスタST1m n 、ST1m n+1 をオン状態
にし、選択ゲート線SL2m,SL1m+1 ,SL2m+1
を0Vに設定して選択トランジスタST2m n ,ST1
m+1,n ,ST2m+1,n ,ST2m,n+1 およびST1m+1,
n+1 ,ST2m+1,n+1をオフ状態にする。そして、選択
するNAND列のワード線群で、選択するワード線セク
タ(ページ)WL2m にはおよそ18V、非選択のワー
ド線セクタ(ページ)WL1m ,WL3m およびWL4
m にはおよそ10Vを印加する。また、「0」データ書
き込みセル(図中実線丸印で囲んだセル)MT2m,n
接続のビット線BLn には0V、「1」データ書き込み
セル(図中破線の丸印で囲んだセル)MT2m,n;1 のビ
ット線BLn+1 には7Vを印加する。その結果、「0」
データ書き込みセルのフローティングゲート中にのみ、
電子がFNトンネリングにより注入され、しきい値電圧
THが消去状態(1データ)のマイナス3Vから1V以
上に上昇する。
【0018】続いて、第2段階目の書き込み動作とし
て、すべての選択ゲート線SL1m 、ワード線WL
m ,WL3m ,WL4m 、およびビット線BLn+1
0Vに立ち下げた後、選択するワード線WL2m にのみ
マイナス16Vを印加する。その結果、選択するワード
線セクタ(ページ)上の「0」データ書き込みセルのう
ち、たとえば、メモリセルサイズのバラツキ、トンネル
酸化膜厚のバラツキ等により、過剰に電子が注入されて
しきい値電圧VTHが高くなりすぎた「0」データ書き込
みセルのみ、フローティングゲート中の電子が引き抜か
れ、結果として、「0」データセルのしきい値電圧VTH
分布の広がりが狭く抑えられる。
【0019】次に、上述した2段階の書き込み動作を行
うことにより、たとえば、メモリセルサイズがばらつい
たり、トンネル酸化膜厚がばらついても、「0」データ
書き込みセルのしきい値電圧VTH分布広がりが狭く抑え
られるメカニズムについて、図3〜図6の具体的なシミ
ュレーション例を参照しながら、段階毎に順を追って説
明する。
【0020】メモリセルサイズ(W長)がばらついた場
図3は、メモリトランジスタサイズのチャネル幅W長
が、標準のW=0.9μmから、0.8μm、0.7μ
m、0.6μmとプロセス上のバラツキにより、小さく
なった場合の、第1段階目の書き込み動作のシミュレー
ション結果を示す図である。また、図4は、同様に、メ
モリトランジスタサイズのW長が標準のW=0.9μm
から0.8μm、0.7μm、0.6μmとプロセス上
のバラツキにより、小さくなった場合の第2段階目の書
き込み動作のシミュレーション結果を示す図である。図
3および図4において、横軸は時間を、縦軸はしきい値
電圧VTHをそれぞれ表している。また、図3および図4
において、W−09で示す曲線はW=0.9μmのとき
の特性を、W−08で示す曲線はW=0.8μmのとき
の特性を、W−07で示す曲線はW=0.7μmのとき
の特性を、W−06で示す曲線はW=0.6μmのとき
の特性をそれぞれ示している。
【0021】図3に示すように、チャネル幅W長が標準
の0.9μmからプロセス上のバラツキにより0.8μ
m、0.7μm、0.6μmと小さくなった場合、メモ
リトランジスタのカップリングレシオが大きくなること
により、「0」データ書き込み時にフローティングゲー
ト中に電子を注入しやすくなる。その結果、第1段階目
の書き込み動作では、過剰書き込みなり、しきい値電圧
THの上昇が非常に激しいものとなる。たとえば、W=
0.9μmから0.8μm、0.7μm、0.6μmと
小さくなると、およそ1m sec(秒)の標準書き込み時
間で「0」データ書き込みセルのしきい値電圧VTHは1
V程度からおよそ2V、3V、4Vと上昇する。
【0022】続いて、第2段階目の書き込み動作による
と、W長がプロセス上のバラツキにより小さくなり、第
1段階目の書き込み動作で過剰書き込みによりしきい値
電圧VTHが上昇しすぎたメモリセルは、第2段階目の書
き込み動作で、フローティングゲート中の電子が引き抜
かれやすくなる。その結果、図4からわかるように、お
よそ30μ秒程度の書き込み時間で、しきい値電圧VTH
分布の広がりは、図3の第1段階書き込み動作直後のお
よそ3V程度から、図4の第2段階書き込み動作直後で
は、およそ1V程度と、大幅に狭く抑えられる。つま
り、プロセス上のバラツキにより、第1段階目の書き込
み動作で過剰に電子が注入されて、しきい値電圧VTH
上昇しすぎたメモリセルも、第2段階目の書き込み動作
で過剰電子が引き抜かれ、その結果、「0」データ書き
込みセルのしきい値電圧VTHのバラツキが抑えられる。
【0023】トンネル酸化膜厚(Tox)がばらついた
場合 図5は、トンネル酸化膜厚Toxが、標準のTox=1
2nmから、11nm,10nm,9nmとプロセス上
のバラツキにより、薄くなった場合の第1段階目の書き
込み動作のシミュレーション結果を示す図である。ま
た、図6は、同様に、トンネル酸化膜厚Toxが標準の
Tox=12nmから、11nm,10nm、9nmと
プロセス上のバラツキにより薄くなった場合の第2段階
目の書き込み動作のシミュレーション結果を示す図であ
る。図5および図6において、横軸は時間を、縦軸はし
きい値電圧VTHをそれぞれ表している。また、図5およ
び図6において、Tox−12で示す曲線はTox=1
2nmのときの特性を、Tox−11で示す曲線はTo
x=11nmのときの特性をTox−10で示す曲線は
Tox=10nmのときの特性をTox−09で示す曲
線はTox=9nmのときの特性をそれぞれ示してい
る。
【0024】図5に示すように、トンネル酸化膜厚To
xが標準の12nmからプロセス上のバラツキにより1
1nm、10nm、9nmと薄くなった場合、FNトン
ネリングが起こり易くなることにより、「0」データ書
き込み時にフローティングゲート中に電子を注入しやす
くなる。その結果、第1段階目の書き込み動作では、過
剰書き込みとなり、しきい値電圧VTHの上昇が非常に激
しいものとなる。たとえば、Tox=12nmから11
nm、10nm、9nmと薄くなると、およそ1m秒の
標準書き込み時間で「0」データ書き込みセルのしきい
値電圧V THは、1V程度からおよそ2V、3V、4Vと
上昇する。
【0025】続いて、第2段階目の書き込み動作による
と、トンネル酸化膜厚Toxがプロセス上のバラツキに
より薄くなり、第1段階目の書き込み動作で過剰書き込
みによりしきい値電圧VTHが上昇しすぎたメモリセル
は、第2段階目の書き込み動作でフローティングゲート
中の電子が引き抜かれやすくなる。その結果、図6から
わかるように、およそ30μ秒程度の書き込み時間で、
しきい値電圧VTH分布の広がりは、図5の第1段階書き
込み動作直後のおよそ3V程度から、図6の第2段階書
き込み動作直後では、およそ1V程度と、大幅に狭く抑
えられる。つまり、プロセス上のバラツキにより、第1
段階目の書き込み動作で過剰に電子が注入されて、しき
い値電圧VTHが上昇しすぎたメモリセルも、第2段階目
の書き込み動作で過剰電子が引き抜かれ、その結果、
「0」データ書き込みセルのしきい値電圧VTHのバラツ
キが抑えられる。
【0026】図7は、本発明による2段階書き込み動作
によるしきい値電圧VTHの分布状態を示す図である。図
7において、横軸はしきい値電圧VTHを、縦軸はメモリ
セル分布密度をそれぞれ表している。また、図7中、E
Rで示す曲線は消去状態の分布特性、WR−1で示す曲
線は第1段階目の書き込み状態の分布特性、WR−2で
示す曲線は第2段階目の書き込み状態の分布特性をそれ
ぞれ示している。図7に示すように、本発明の2段階書
き込み動作により、しきい値電圧VTH分布のバラツキ、
特に、「0」データ書き込みセルの過剰書き込みセルの
しきい値VTHが下げられて、書き込み後のしきい値電圧
TH分布のバラツキが抑えられる。その結果、「0」デ
ータ書き込みセルのしきい値電圧VTHの分布の広がりが
狭くなる。
【0027】以上説明したように、本実施例によれば、
データ書き込み動作において、選択ワード線にプラス電
圧を印加しFNトンネリングによりフローティングゲー
ト中に電子を注入することによりしきい値電圧VTHを上
昇させた直後に、選択ワード線にマイナス電圧を印加し
フローティングゲート中の電子を引き抜くことによって
しきい値電圧VTHを下降させることにより所望のしきい
値電圧VTHに収束させる、2段階のデータ書き込み動作
を行うようにしたので、プロセス上のバラツキ等により
書き込み特性がばらついても、「0」データ書き込みセ
ルのしきい値電圧VTHのバラツキを小さく抑えることが
できる。その結果、NAND型フラッシュEEPROM
の読み出し時の動作マージンが広がるだけでなく、今後
の電源電圧の低電圧化に対しても適用できる低電圧動作
可能なフラッシュメモリを実現できる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
データ書き込み動作において、データ書き込み後のしき
い値電圧分布の広がりを抑えることができ、しきい値電
圧分布の広がりが狭く、読み出し時の動作マージンを広
げることができ、今後の低電圧化に適したデータ書き込
み動作を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るNAND型フラッシュEEPRO
Mの2段階書き込み動作時のバイアス条件を示す回路図
である。
【図2】本発明に係る2段階書き込み動作時に選択ワー
ド線、非選択ワード線、ビット線に印加される書き込み
パルスを示すタイミングチャートである。
【図3】メモリトランジスタサイズのチャネル幅W長
が、標準のW=0.9μmから、0.8μm、0.7μ
m、0.6μmとプロセス上のバラツキにより、小さく
なった場合の、第1段階目の書き込み動作のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図4】メモリトランジスタサイズのW長が標準のW=
0.9μmから0.8μm、0.7μm、0.6μmと
プロセス上のバラツキにより、小さくなった場合の第2
段階目の書き込み動作のシミュレーション結果を示す図
である。
【図5】トンネル酸化膜厚Toxが、標準のTox=1
2nmから、11nm,10nm,9nmとプロセス上
のバラツキにより、薄くなった場合の第1段階目の書き
込み動作のシミュレーション結果を示す図である。
【図6】トンネル酸化膜厚Toxが標準のTox=12
nmから、11nm,10nm、9nmとプロセス上の
バラツキにより薄くなった場合の第2段階目の書き込み
動作のシミュレーション結果を示す図である。
【図7】本発明による2段階書き込み動作によるしきい
値電圧VTHの分布状態を示す図である。
【図8】NAND型フラッシュEEPROMの一例を示
すメモリアレイ図である。
【図9】NAND型フラッシュEEPROMの消去動作
時のバイアス条件を示す回路図である。
【図10】NAND型フラッシュEEPROMの書き込
み動作時の従来のバイアス条件を示す回路図である。
【図11】NAND型フラッシュEEPROMの読み出
し動作時のバイアス条件を示す回路図である。
【図12】従来のNAND型フラッシュEEPROMの
消去、書き込み、読み出しの各動作時の設定電圧を示す
図である。
【図13】図10の従来の書き込み動作時に印加される
書き込みパルスのタイミングチャートを示す図である。
【図14】従来の書き込み動作によるしきい値電圧VTH
の分布状態を示す図である。
【符号の説明】
WL1m 〜WL4m 、WL1m+1 〜WL4m+1 …ワード
線 SL1m 、SL2m 、SL1m+1 、SL2m+1 …選択ゲ
ート線 BLn 、BLn+1 …ビット線 MT1m,n 〜MT4m,n 、MT1m+1,n 〜MT
m+1,n 、MT1m,n+1 〜MT4m,n+1 、MT1
m+1,n+1 〜MT4m+1,n+1 …メモリトランジスタ、ST
m,n ,ST2m,n 、ST1m+1,n ,ST2m+1,n 、S
T1m,n+1 ,ST2m,n+1 ST1m+1,n+1 ,ST2
m+1,n+1 …選択トランジスタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択したワード線に所望の電圧を印加し
    てFNトンネリングにより電荷蓄積層の電荷の注入状態
    を変化させることにより、しきい値を所望のしきい値に
    遷移させて書き込み動作を行う半導体不揮発性記憶装置
    であって、 上記選択ワード線に第1の電圧を印加して電荷蓄積層に
    電荷を注入することによりしきい値を上昇させた後に、
    上記選択ワード線に第2の電圧を印加して電荷蓄積層か
    ら電荷を引き抜いてしきい値を所望のしきい値まで下降
    させて書き込みを行う手段を有する半導体不揮発性記憶
    装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の電圧は正電圧であり、上記第
    2の電圧は負電圧である請求項1記載の半導体不揮発性
    記憶装置。
JP10679594A 1994-05-20 1994-05-20 半導体不揮発性記憶装置 Pending JPH07320487A (ja)

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