JPH0835086A - Ｎｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法 - Google Patents
Ｎｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法Info
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- JPH0835086A JPH0835086A JP16982494A JP16982494A JPH0835086A JP H0835086 A JPH0835086 A JP H0835086A JP 16982494 A JP16982494 A JP 16982494A JP 16982494 A JP16982494 A JP 16982494A JP H0835086 A JPH0835086 A JP H0835086A
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- acid
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 Ｎｉ系ステンレスにおいて、硫酸酸洗後の白
色化処理を可能にすることにより、コストの安いＮｉ系
ステンレスの硫酸酸洗を可能とする。 【構成】 Ｎｉ系ステンレス鋼板の硫酸酸洗後、塩酸
０．５〜２０重量％、硝酸３〜２０重量％の濃度の白色
化酸洗液で当該鋼板の表面の洗浄処理を行い、その後、
水洗処理を行う。白色化酸洗液にはさらに、尿素化合物
と有機酸からなる界面活性剤を１〜５重量％含むものと
することができる。これにより、Ｎｉ系ステンレスの硫
酸酸洗が可能となり、設備建設費の低減、酸液ランニン
グコストの低減、硝弗酸スラッジ処理の解消、弗酸に対
する危険性の回避、設備メンテナンス費用の低減等の顕
著な効果がある。また、Ｃｒ及びＮｉ系ステンレス両者
とも生産するラインでは液切替に必要な設備、作業時
間、費用が不要となる。
色化処理を可能にすることにより、コストの安いＮｉ系
ステンレスの硫酸酸洗を可能とする。 【構成】 Ｎｉ系ステンレス鋼板の硫酸酸洗後、塩酸
０．５〜２０重量％、硝酸３〜２０重量％の濃度の白色
化酸洗液で当該鋼板の表面の洗浄処理を行い、その後、
水洗処理を行う。白色化酸洗液にはさらに、尿素化合物
と有機酸からなる界面活性剤を１〜５重量％含むものと
することができる。これにより、Ｎｉ系ステンレスの硫
酸酸洗が可能となり、設備建設費の低減、酸液ランニン
グコストの低減、硝弗酸スラッジ処理の解消、弗酸に対
する危険性の回避、設備メンテナンス費用の低減等の顕
著な効果がある。また、Ｃｒ及びＮｉ系ステンレス両者
とも生産するラインでは液切替に必要な設備、作業時
間、費用が不要となる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、Ｎｉ系（オーステナイ
ト系）ステンレス鋼板の酸洗方法に関するものである。
ト系）ステンレス鋼板の酸洗方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】Ｃｒ系ステンレス鋼板の脱スケール方法
としては、特開昭６４−２８８号公報に開示されている
ように、硫酸酸洗を行うことが一般的である。
としては、特開昭６４−２８８号公報に開示されている
ように、硫酸酸洗を行うことが一般的である。
【０００３】ところが、Ｎｉ系ステンレスを硫酸酸洗し
た場合、仕上がり表面が黒色化し、品質の確保が困難と
なる。この黒色スマットはブラッシング等のメカニカル
な方法では除去できない。
た場合、仕上がり表面が黒色化し、品質の確保が困難と
なる。この黒色スマットはブラッシング等のメカニカル
な方法では除去できない。
【０００４】そこで、Ｎｉ系ステンレス鋼板の熱間圧延
後の表面酸化スケールを除去する方法として、従来は、
熱延鋼板にショットブラスト等のメカニカルデスケーリ
ングを施した後、適正温度に予熱して適正濃度の硝弗酸
水溶液で酸洗する方法（特開昭６１−２４５９１２号公
報、特開昭６１−４９７０６号公報等）や、中性塩電解
等の方式が採られている。
後の表面酸化スケールを除去する方法として、従来は、
熱延鋼板にショットブラスト等のメカニカルデスケーリ
ングを施した後、適正温度に予熱して適正濃度の硝弗酸
水溶液で酸洗する方法（特開昭６１−２４５９１２号公
報、特開昭６１−４９７０６号公報等）や、中性塩電解
等の方式が採られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、硝弗酸水溶
液で酸洗する方法では、強酸を用いるため、酸洗槽及び
循環系の設備を硝弗酸に適用可能な耐酸構造とする必要
があり、初期設備コスト及び設備維持コストが高いとい
う問題があり、また、中性塩電解法では、酸コスト及び
電解コストが高いという問題があった。
液で酸洗する方法では、強酸を用いるため、酸洗槽及び
循環系の設備を硝弗酸に適用可能な耐酸構造とする必要
があり、初期設備コスト及び設備維持コストが高いとい
う問題があり、また、中性塩電解法では、酸コスト及び
電解コストが高いという問題があった。
【０００６】本発明が解決すべき課題は、Ｎｉ系ステン
レスにおいて、硫酸酸洗後の白色化処理を可能にするこ
とにより、コストの安いＮｉ系ステンレスの硫酸酸洗を
可能とすることにある。
レスにおいて、硫酸酸洗後の白色化処理を可能にするこ
とにより、コストの安いＮｉ系ステンレスの硫酸酸洗を
可能とすることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のＮｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法は、Ｎｉ
系ステンレス鋼板の硫酸酸洗後、塩酸０．５〜２０重量
％、硝酸３〜２０重量％の濃度の白色化酸洗液で当該鋼
板の表面の洗浄処理を行い、その後、水洗処理を行うも
のである。
め、本発明のＮｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法は、Ｎｉ
系ステンレス鋼板の硫酸酸洗後、塩酸０．５〜２０重量
％、硝酸３〜２０重量％の濃度の白色化酸洗液で当該鋼
板の表面の洗浄処理を行い、その後、水洗処理を行うも
のである。
【０００８】前記白色化酸洗液にはさらに、尿素化合物
と有機酸からなる界面活性剤を１〜５重量％含むものを
用いることができる。
と有機酸からなる界面活性剤を１〜５重量％含むものを
用いることができる。
【０００９】
【作用】本発明においては、まず硫酸酸洗によりデスケ
ーリングを行い、黒色化した表面を硝酸と塩酸の混合酸
で洗うことにより表層を除去し、Ｎｉ系ステンレス特有
の銀白色の表面を得た後、残留酸を水で洗う。このと
き、白色化酸洗液に界面活性剤を加えることにより、鋼
板表面の過剰溶削による歩留低下防止及び窒素酸化物ガ
ス（ＮＯX ガス）の発生抑制を行う。
ーリングを行い、黒色化した表面を硝酸と塩酸の混合酸
で洗うことにより表層を除去し、Ｎｉ系ステンレス特有
の銀白色の表面を得た後、残留酸を水で洗う。このと
き、白色化酸洗液に界面活性剤を加えることにより、鋼
板表面の過剰溶削による歩留低下防止及び窒素酸化物ガ
ス（ＮＯX ガス）の発生抑制を行う。
【００１０】
【実施例】以下、本発明を実施例を参照しながら具体的
に説明する。図１は本発明の酸洗工程を示す概略図であ
る。図中１は熱延鋼板２を巻きつけたホットコイル、３
は酸洗済コイルである。ホットコイル１と酸洗済コイル
３との間には、メカニカルデスケーリング工程Ｉ、本発
明の硫酸酸洗工程II、白色化処理工程III 及び温水水洗
工程IVが行われる。メカニカルデスケーリング工程Ｉ
は、公知のショットブラスト等で鋼板２表面のスケール
にクラックを入れ、粗大なスケールを除去する。次の硫
酸酸洗工程IIでは、９０℃に加熱した濃度硫酸３００ｇ
／リットルの酸を鋼板に浸漬するか吹き付ける。図２は
酸洗時間と溶削量の関係を示したもので、４μｍの溶削
が行われる６０秒程度で酸洗を終了する。
に説明する。図１は本発明の酸洗工程を示す概略図であ
る。図中１は熱延鋼板２を巻きつけたホットコイル、３
は酸洗済コイルである。ホットコイル１と酸洗済コイル
３との間には、メカニカルデスケーリング工程Ｉ、本発
明の硫酸酸洗工程II、白色化処理工程III 及び温水水洗
工程IVが行われる。メカニカルデスケーリング工程Ｉ
は、公知のショットブラスト等で鋼板２表面のスケール
にクラックを入れ、粗大なスケールを除去する。次の硫
酸酸洗工程IIでは、９０℃に加熱した濃度硫酸３００ｇ
／リットルの酸を鋼板に浸漬するか吹き付ける。図２は
酸洗時間と溶削量の関係を示したもので、４μｍの溶削
が行われる６０秒程度で酸洗を終了する。
【００１１】ついで、ＨＮＯ3 とＨＣｌを混合した酸液
に、尿素化合物と有機酸からなる界面活性剤５％を加え
た白色化酸洗液に鋼板を浸漬するか吹き付ける。
に、尿素化合物と有機酸からなる界面活性剤５％を加え
た白色化酸洗液に鋼板を浸漬するか吹き付ける。
【００１２】図３はＨＮＯ3 とＨＣｌの濃度を変えてい
った場合の鋼板の表面の色の変化を示したものである。
図中のプロットのマークの○は白色、△は灰色（検査可
の限界）、×は黒（検査不能）を示している。Ｃｒ系ス
テンレスではＨＮＯ3 ５〜２０％単独で白色化できる
が、Ｎｉ系ステンレスでは、ＨＣｌが０％の場合は白色
化しなかった。
った場合の鋼板の表面の色の変化を示したものである。
図中のプロットのマークの○は白色、△は灰色（検査可
の限界）、×は黒（検査不能）を示している。Ｃｒ系ス
テンレスではＨＮＯ3 ５〜２０％単独で白色化できる
が、Ｎｉ系ステンレスでは、ＨＣｌが０％の場合は白色
化しなかった。
【００１３】図４はＨＣｌを５％で固定した場合のＨＮ
Ｏ3 の濃度による板表面の色を、図５はＨＮＯ3 を１５
％で固定した場合のＨＣｌの濃度による板表面の色をそ
れぞれ示している。
Ｏ3 の濃度による板表面の色を、図５はＨＮＯ3 を１５
％で固定した場合のＨＣｌの濃度による板表面の色をそ
れぞれ示している。
【００１４】これらの測定結果が示すように、ＨＮＯ3
の濃度３〜２０％、ＨＣｌの濃度０．５〜２０％が好適
範囲であることが判明した。
の濃度３〜２０％、ＨＣｌの濃度０．５〜２０％が好適
範囲であることが判明した。
【００１５】この濃度以上では、酸の濃度が高くなり過
ぎて無駄であるとともに、次の水洗工程で余分な水を要
する。
ぎて無駄であるとともに、次の水洗工程で余分な水を要
する。
【００１６】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、有効
な白色化処理を後で行うようにしたことにより、Ｎｉ系
ステンレスの硫酸酸洗が可能となり、同ステンレスに広
く利用されている、硝酸及び弗酸の混合液の使用をＣｒ
系ステンレスにて広く利用されている硫酸に変更できる
ため、設備建設費の低減、酸液ランニングコストの低
減、硝弗酸スラッジ処理の解消、弗酸に対する危険性の
回避、設備メンテナンス費用の低減等の顕著な効果があ
る。また、Ｃｒ及びＮｉ系ステンレス両者とも生産する
ラインでは液切替に必要な設備、作業時間、費用が不要
となる。
な白色化処理を後で行うようにしたことにより、Ｎｉ系
ステンレスの硫酸酸洗が可能となり、同ステンレスに広
く利用されている、硝酸及び弗酸の混合液の使用をＣｒ
系ステンレスにて広く利用されている硫酸に変更できる
ため、設備建設費の低減、酸液ランニングコストの低
減、硝弗酸スラッジ処理の解消、弗酸に対する危険性の
回避、設備メンテナンス費用の低減等の顕著な効果があ
る。また、Ｃｒ及びＮｉ系ステンレス両者とも生産する
ラインでは液切替に必要な設備、作業時間、費用が不要
となる。
【図１】 本発明の酸洗工程を示す概略図である。
【図２】 酸洗時間と溶削量の関係を示したグラフであ
る。
る。
【図３】 ＨＮＯ3 とＨＣｌの濃度を変えていった場合
の鋼板の表面の色の変化を示したグラフである。
の鋼板の表面の色の変化を示したグラフである。
【図４】 ＨＣｌの濃度を固定し、ＨＮＯ3 の濃度を変
えていった場合の鋼板の表面の色の変化を示したグラフ
である。
えていった場合の鋼板の表面の色の変化を示したグラフ
である。
【図５】 ＨＮＯ3 の濃度を固定し、ＨＣｌの濃度を変
えていった場合の鋼板の表面の色の変化を示したグラフ
である。
えていった場合の鋼板の表面の色の変化を示したグラフ
である。
１ ホットコイル、２ 鋼板、３ 酸洗済コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下村 良一 福岡県北九州市戸畑区飛幡町１番１号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内
Claims (2)
- 【請求項１】 Ｎｉ系ステンレス鋼板の硫酸酸洗後、塩
酸０．５〜２０重量％、硝酸３〜２０重量％の濃度の白
色化酸洗液で当該鋼板の表面の洗浄処理を行い、その
後、水洗処理を行うことを特徴とするＮｉ系ステンレス
鋼板の酸洗方法。 - 【請求項２】 白色化酸洗液にはさらに、尿素化合物と
有機酸からなる界面活性剤を１〜５重量％含む、請求項
１記載のＮｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16982494A JP3299389B2 (ja) | 1994-07-21 | 1994-07-21 | Ｎｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16982494A JP3299389B2 (ja) | 1994-07-21 | 1994-07-21 | Ｎｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0835086A true JPH0835086A (ja) | 1996-02-06 |
| JP3299389B2 JP3299389B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=15893589
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16982494A Expired - Fee Related JP3299389B2 (ja) | 1994-07-21 | 1994-07-21 | Ｎｉ系ステンレス鋼板の酸洗方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3299389B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1699278A3 (en) * | 1998-09-28 | 2007-04-18 | Ibiden Co., Ltd. | Multilayer printed wiring board and method for producing the same |
-
1994
- 1994-07-21 JP JP16982494A patent/JP3299389B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1699278A3 (en) * | 1998-09-28 | 2007-04-18 | Ibiden Co., Ltd. | Multilayer printed wiring board and method for producing the same |
| US7504719B2 (en) | 1998-09-28 | 2009-03-17 | Ibiden Co., Ltd. | Printed wiring board having a roughened surface formed on a metal layer, and method for producing the same |
| US7535095B1 (en) | 1998-09-28 | 2009-05-19 | Ibiden Co., Ltd. | Printed wiring board and method for producing the same |
| US7994433B2 (en) | 1998-09-28 | 2011-08-09 | Ibiden Co., Ltd. | Printed wiring board and method for producing the same |
| US8533943B2 (en) | 1998-09-28 | 2013-09-17 | Ibiden Co., Ltd. | Printed wiring board and method for producing the same |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3299389B2 (ja) | 2002-07-08 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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