JPH0834169A - 感熱転写用受像シート - Google Patents

感熱転写用受像シート

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JPH0834169A
JPH0834169A JP6172156A JP17215694A JPH0834169A JP H0834169 A JPH0834169 A JP H0834169A JP 6172156 A JP6172156 A JP 6172156A JP 17215694 A JP17215694 A JP 17215694A JP H0834169 A JPH0834169 A JP H0834169A
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Japan
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image
layer
porous film
receiving sheet
heat
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JP6172156A
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English (en)
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Hideki Sekiguchi
英樹 関口
Hiroshi Tomimasu
弘 冨増
Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
Kazuhiko Sunada
和彦 砂田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
    • B41M5/41Base layers supports or substrates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
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    • B41M2205/32Thermal receivers

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 感度、耐画像滲み性及びカール特性が良好
で、且つ帯電防止性に優れた感熱転写用受像シートを提
供する。 【構成】 原紙、塗工紙又はポリオレフィン樹脂被覆紙
のいずれかの基紙1両面に多孔体フィルム3を貼着し、
該多孔体フィルム3上に帯電防止層4を設けた支持体
7、或はポリオレフィン樹脂被覆紙2の片面に多孔体フ
ィルム3を貼着し、該多孔体フィルム3側と多孔体フィ
ルム3非貼着側の上に帯電防止層4を設けた支持体7
で、該支持体7における一方の多孔体フィルム3貼着側
の帯電防止層4上に、特定の放射線硬化性樹脂組成物か
らなるバリヤー層5、受像層6を積層してなることを特
徴とする感熱転写用感熱転写用受像シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルプリンター、
レーザープリンター等の感熱転写記録において、熱移行
性染料を移行させて記録を行うために使用される感熱転
写用受像シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーハードコピーの一手段とし
て、感熱転写記録方式を利用する装置が軽量、且つコン
パクトで騒音が無く、操作性、保守性にも優れている等
の利点から広く普及している。この感熱転写記録方式に
は、大きく分けて熱溶融型と熱移行型又は昇華型と呼ば
れる2種類の方式がある。特に、後者は、多色階調性画
像の再現性に優れており、昇華型感熱転写方式のプリン
ターを用いて印字される。
【0003】このような昇華型感熱転写方式のプリンタ
ーの原理は、画像を電気信号に変換し、さらに、この電
気信号をサーマルヘッド等の電気的発熱素子を用いて熱
信号に変換するか、若しくはレーザーを用いて光吸収発
熱体を発熱させることで熱信号に変換する等して熱移行
性染料(以下、染料と記す)が塗布された転写シートを
加熱し、昇華又は媒体中での熱拡散により、染料が転写
シートから感熱転写用受像シートの受像層へ染料が転写
することで文字や画像情報を記録するものである。
【0004】昇華型熱転写記録方式では、多色印刷物や
カラー写真と遜色ない画像を得ることが可能であり、さ
らに作製部数が少ない用途においては、印刷技術や写真
技術よりも安価で済むことから広く利用されつつある。
【0005】最近、特に注目されている昇華型感熱転写
プリンターの利用分野としては、写真に近い高画質が要
求される印刷分野におけるカラープルーフの作成やデザ
イン分野におけるデザインイメージの出力等があり、コ
ンピュータで作成した文字や画像情報を昇華型感熱転写
プリンターを用いて透明な記録シートに出力し、これを
オーバーヘッドプロジェクター用原稿として会議におけ
るプレゼンテーションに利用することも行われている。
さらに、IDカード、ライセンスカードや管理カード等
カードプリンティングシステムが開発され、高度情報化
社会の幅広いカードニーズにも対応しつつある。
【0006】特に近年、カラーハードコピーの需要が増
加し、プリント速度の高速化が必要になってきたため、
印加エネルギーが低くても鮮明な画像が得られるよう
に、高感度化が要求されている。高感度化は、転写シー
トのフィルム支持体を薄膜化したり、プリンター駆動部
におけるプラテン圧を強め転写シートと感熱転写用受像
シートの密着性を向上させる等して、印加エネルギー損
失を減少させることにより達成されることが知られてい
るが、特に転写シートと感熱転写用受像シートの密着性
及び感熱転写用受像シートの断熱性は、感度に大きな影
響を及ぼすため、例えば、特開昭63−290790号
公報や同63−231984号公報等に記されているよ
うな、断熱性やクッション性に優れた多孔体構造を有す
る合成樹脂フィルム(本発明では、多孔体フィルムとい
う)を支持体として使用することが有効である。
【0007】このような多孔体フィルムは、一般にポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニル
アルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−ビニルアルコール共重合体等を用いて製造されてい
る。
【0008】一方、染料を受容する受像層は、高感度、
且つ耐光性、耐画像滲み性等の保存性に優れる、例え
ば、特開昭57−169370号公報、同57−207
50号公報、同60−25793号公報等に記されてい
るような、ポリエステル、ポリカーボネート、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポ
リビニルブチラール、アクリル、スチレン、アクリル/
スチレン共重合体、ポリウレタン等の染料染着性の高い
熱可塑性樹脂を主成分として形成されている。
【0009】しかしながら、このような多孔体フィルム
や受像層からなる感熱転写用受像シートでは導電性が低
いため、プリンターの給排紙時に発生する静電気が蓄積
し易く、その結果、複数枚の感熱転写用受像シートが一
度に給紙されてしまう、いわゆる重走給紙が起こった
り、又、ジャミングが発生する等のプリンター内搬送性
に支障を来たすのみならず、感熱転写用受像シートに
塵、粕等が付着しやすいため、印画時の転写シートとの
密着性が阻害され、転写画像の白抜けが発生していた。
【0010】上記の問題を解決するために、例えば、特
開昭59−229395号公報では、セルロース繊維か
らなる原紙にサイズプレス法等を用いて導電剤を含有せ
しめた基材上に受像層を設けた感熱転写用受像シートが
記されている。又、特開平4−33894号公報、特開
平4−69285号公報及び同4−118292号公報
では、基材と受像層の間に導電剤を主成分とする帯電防
止処理層を設けた感熱転写用受像シートが記されてい
る。又、特開昭61−197283号公報では、受像層
を設けた側と反対の基材面上に帯電防止層を設けた感熱
転写用受像シートが記されている。
【0011】ところで、本発明者らの検討によれば、受
像層中に導電剤を添加するか、或いは受像層上に導電剤
を含む帯電防止層を設けた場合には、感度及び耐画像滲
み性が低下する等の悪影響を及ぼすことが判明した。特
に、印画後の感熱転写用受像シートを長期間保存した場
合には画像滲みが著しかった。
【0012】又、受像層の下に導電剤を含む帯電防止層
を設けた場合でも、経時で導電剤が受像層中にブリード
アウトしてしまうため、感熱転写用受像シートの品質低
下が避けがたかった。この対策として、ポリビニルベン
ジル型カチオン、ポリアクリル酸型カチオン等に代表さ
れるポリマー型導電剤等を含む帯電防止層にすれば導電
剤のブリードアウトの問題は解決されたが、しかしなが
ら、高湿雰囲気に感熱転写用受像シートが放置された場
合、受像層中の染料が吸湿により膨潤した帯電防止層中
に拡散浸透し、画像が滲むといった問題が生じた。
【0013】又、受像層を設けた側と反対の基材面上に
帯電防止層を設けたのみの感熱転写用受像シートでは、
体積固有抵抗の高い多孔体フィルムやセルロース繊維紙
を挟んだ受像層側の帯電性は改良されないため、受像層
表面への塵、粕等の付着が解決できなかった。
【0014】さらに、高い導電性を追究するばかりに、
強親水性の導電剤を感熱転写用受像シートの片面のみに
設けた場合、すなわち上記した全ての感熱転写用受像シ
ートが採る形態では、導電剤の吸脱湿による感熱転写用
受像シートのカールを制御することが困難になり、結
局、プリンター内搬送性が改善されなかった。
【0015】このように、感熱転写用受像シートの帯電
性の改良については種々提案されているものの、現状の
技術では、感度、耐画像滲み性及びカール特性を低下さ
せずに導電性の改良された感熱転写用受像シートを得る
ことができなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、良
好な感度、耐画像滲み性及びカール特性を維持しなが
ら、帯電防止性を改良し、より高品質な感熱転写用受像
シートを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の放射線
硬化性樹脂を特定量含有し、特定の平均アクリロイル当
量を有する放射線硬化性樹脂組成物からなるバリヤー層
を、帯電防止層と受像層の間に設けることで、帯電防止
層中の導電剤の受像層中へのブリードアウト、及び受像
層中の染料の帯電防止層中への拡散浸透が防止できるこ
とを見いだした。又、このようなバリヤー層を設けるこ
とで、公知の導電剤であればいずれも好適に用いること
が可能となった。
【0018】さらに、受像層を設けた側とは反対の支持
体面にも帯電防止処理を施すことで、体積固有抵抗の高
いポリオレフィン樹脂被覆紙、多孔体フィルムや熱可塑
性樹脂を用いて製造された感熱転写用受像シート両面の
導電性が改良でき、且つ帯電防止層の吸脱湿により発生
する感熱転写用受像シートのカールを制御できることを
見いだした。
【0019】即ち、本発明は、原紙、塗工紙又はポリオ
レフィン樹脂被覆紙の両面に多孔体フィルムを貼着し、
該多孔体フィルム上に帯電防止層を設けた支持体、或い
はポリオレフィン樹脂被覆紙の片面に多孔体フィルムを
貼着し、該多孔体フィルム側と多孔体フィルム非貼着側
の上に帯電防止層を設けた支持体で、該支持体における
一方の多孔体フィルム貼着側の帯電防止層上に、少なく
とも1種以上のアクリロイル当量150〜280の放射
線硬化性樹脂を10〜50重量%含有し、且つ平均アク
リロイル当量が100〜190の放射線硬化性樹脂組成
物からなるバリヤー層、さらに受像層を積層してなるこ
とを特徴とする感熱転写用受像シートである。
【0020】又、本発明の感熱転写用受像シートは、ア
クリロイル当量150〜280の放射線硬化性樹脂中の
少なくとも1種が、好ましくは親水性の放射線硬化性樹
脂であることを特徴とする。
【0021】以下、本発明の感熱転写用受像シートにつ
いて、詳細に説明する。まず、本発明の受像シートにつ
いて、その構成を図1及び2で説明する。図1及び図2
は、本発明の感熱転写用受像シートを示す断面図であ
る。
【0022】図1では、原紙、塗工紙、又はポリオレフ
ィン樹脂被覆紙のいずれかの基紙1の両面に多孔体フィ
ルム3が貼着され、多孔体フィルム3上に帯電防止層4
が設けられ、さらに、一方の帯電防止層4上にバリヤー
層5、受像層6が積層された構成となっている。
【0023】図2では、ポリオレフィン樹脂被覆紙2の
片面に多孔体フィルム3が貼着され、多孔体フィルム3
側及び多孔体フィルム非貼着側の上に帯電防止層4が設
けられ、さらに、多孔体フィルム3上の帯電防止層上に
バリヤー層5、受像層6が積層された構成となってい
る。
【0024】(1)支持体 本発明における感熱転写用受像シートの支持体の好まし
い形態としては、原紙、塗工紙又はポリオレフィン樹脂
被覆紙のいずれかの基紙の両面に多孔体フィルムを貼着
し、該多孔体フィルム上に帯電防止層を設けるか、或い
はポリオレフィン樹脂被覆紙の片面に多孔体フィルムを
貼着し、該多孔体フィルム上側と多孔体フィルム非貼着
側の上に帯電防止層を設けてなる支持体である。
【0025】本発明における感熱転写用受像シートを、
図1のような、多孔体フィルムによるサンドイッチ構造
とする場合には、多孔体フィルムと貼着するものとし
て、原紙、塗工紙又はポリオレフィン樹脂被覆紙を用い
ることにより、適度なこわさ、折り曲げ性を有する感熱
転写用受像シートを得ることができる。又、これらの原
紙、塗工紙及びポリオレフィン樹脂被覆紙に用いる原
紙、塗工紙には、表面平滑性の向上を目的として、マシ
ンカレンダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等に
よりカレンダー処理を施すことが好ましい。
【0026】本発明において、原紙とは、天然パルプ、
合成パルプ及びこれらの混合パルプ等を長網抄紙機等を
用いて抄造されたパルプ紙であり、例えば、上質紙、中
質紙、片艶原紙、トレーシングペーパー、不織布等が挙
げられる。
【0027】本発明において、塗工紙とは、上記の原紙
の表面或いは両面に、ポリビニルアルコール、スチレン
−ブタジエンラテックス等のバインダーポリマーと、炭
酸カルシウム、二酸化チタン、サチン、アルミナ、タル
ク等の白色顔料、有色顔料を主成分とする塗工層を、ブ
レードコーター、エアーナイフコーター等の塗工法によ
り設けたものであり、例えば、アート紙、コート紙、軽
量塗工紙、微塗工紙、キャストコート紙等が挙げられ
る。
【0028】本発明において、ポリオレフィン樹脂被覆
紙とは、溶融押し出し法等によりコーティング可能な、
例えば、エチレン、ポリプロピレン等のα−オレフィン
のホモポリマー、2種類以上のα−オレフィンからなる
共重合体、α−オレフィンを主成分としてそれと共重合
可能な他のモノマーとの共重合体、及びそれらの混合物
等を、上記の原紙や塗工紙の両面に設けたものである。
【0029】このようなポリオレフィン樹脂被覆紙のポ
リオレフィン樹脂被覆層には、二酸化チタン、アルミナ
及び炭酸カルシウム、タルク、酸化亜鉛等の白色顔料、
着色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等
の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パル
ミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ヒンダードフェ
ノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種安
定化剤及び酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セアリ
ンブルー、フタロシアニンブルー等のブルー顔料や染
料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、分散剤及び滑剤等の各
種添加剤を添加することができる。
【0030】又、本発明における感熱転写用受像シート
を、図2のような、片面に多孔体フィルムを貼着し、さ
らに多孔体フィルム上に硬化収縮性のある放射線硬化性
樹脂組成物からなるバリヤー層を設けた形態を採る場合
には、多孔体フィルム側にカールしやすくなるため、こ
れを防止する目的から、多孔体フィルムと貼着するもの
として、ポリオレフィン樹脂被覆紙を用いることが好ま
しい。
【0031】このようなポリオレフィン樹脂被覆紙とし
ては、特に、特開平3−10889号公報等に記されて
いるような原紙をカレンダー処理して用いることがより
好ましく、さらに、少なくとも多孔体フィルムと貼着す
る面とは反対側のポリオレフィン樹脂被覆層を、JIS
K6748により規定されている密度0.95g/cm3
以上の高密度ポリエチレンを、10〜80重量%の範囲
で含有したポリオレフィン樹脂組成物としたポリオレフ
ィン樹脂被覆紙がさらに好ましい。このようなポリオレ
フィン樹脂被覆紙を用いることで、適度なこわさ、折り
曲げ性を有し、且つカール特性に優れた感熱転写用受像
シートを得ることができる。
【0032】本発明における、多孔体フィルムは、平滑
性と断熱性の良好なものであればいずれも好適に使用で
きるが、材質の点からは、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体及びポリアミド等の合成樹脂が挙げられ
る。
【0033】特に、高感度化の目的から、同一材質の非
多孔体フィルムの密度の85%以下の密度のものが好ま
しい。通常の非多孔体フィルムの密度は、材質により異
なるが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィンでは1.0〜0.9程度、ポリエステルで
は1.4程度である。
【0034】本発明の如く、非多孔体フィルムの密度の
85%以下の密度を有する多孔体フィルムを使用するこ
とで、特に低い熱エネルギーでも高濃度の印画が可能と
なる。具体的な一例を挙げると、ポリエステルフィルム
では、ダイヤホイル・ヘキスト(株)製のダイヤホイル
W900(密度1.0g/cm3の発泡白色ポリエステルフ
ィルムで、非多孔性ポリエステルフィルムの密度1.4
に対して71%の密度)、ポリプロピレンフィルムで
は、王子油化合成紙(株)製のユポFPG(密度約0.
77g/cm3で、非多孔性ポリプロピレンフィルムの85
%)や東洋紡(株)製のトヨパール(密度約0.6g/c
m3で、非多孔性ポリプロピレンフィルムの66%)等が
挙げられる。
【0035】本発明における、多孔体フィルムの厚さ
は、20〜60μmであることが好ましい。ここで、フ
ィルムの厚さが20μm未満の場合には、断熱性が低下
するため感度が低下し、60μmを超える場合には、支
持体の厚さ制限の関係で剛直度が低下し、プリンターの
搬送ガイドにおける折れ曲がりが発生し易い。
【0036】本発明において、多孔体フィルムは、プリ
ンターでの印画の際のブリスターの発生を抑えるため
に、原紙、塗工紙又はポリオレフィン樹脂被覆紙の表面
と強固に貼着されていることが必要である。原紙、塗工
紙又はポリオレフィン樹脂被覆紙と多孔体フィルムの貼
着方法としては、酢酸ビニル系、ポリウレタン系、アク
リル系樹脂等の有機溶剤溶液を接着剤として用いるドラ
イラミネート法、澱粉、ポリビニルアルコール、カゼイ
ン等の水溶液や酢酸ビニル系、ポリウレタン系、アクリ
ル系樹脂等のエマルジョンを接着剤として用いるウェッ
トラミネート法、ワックス系樹脂を溶融させて接着剤と
して用いるホットメルトラミネート法、Tダイから押し
出される溶融ポリオレフィン系樹脂を接着剤として用い
るポリラミネート法等を用いて貼着することが出来る。
【0037】特に、本発明の感熱転写用受像シートは、
原紙と多孔体フィルムをポリラミネート法により貼着す
ることで、ポリオレフィン樹脂被覆層が接着層を兼ねる
といった形態にすることも出来る。
【0038】ここで、ドライラミネート法及びウェット
ラミネート法を用いた場合の接着剤の乾燥塗布量として
は0.5g/m2以上が好ましい。接着剤の乾燥塗布量が
0.5g/m2未満であると、接着強度が不十分でブリスタ
ーの原因になる。又、ホットメルトラミネート法及びポ
リラミネート法を用いた場合の接着剤の塗布量としては
1〜30g/m2程度が好ましい。接着剤の塗布量が1g/m2
未満であると、接着強度が不十分でブリスターの原因に
なり、又、30g/m2を超えると剛直度が大きくなり過
ぎ、感熱転写用受像シートのカール特性が悪化する。
【0039】本発明における支持体の厚さは、特に制限
はないが、通常50〜300μ程度である。基材の厚さ
が50μm未満の場合には、感熱転写用受像シートの剛
直度が低下し、プリンターの搬送ガイドにおける折れ曲
がりが発生し易く、300μmを超える場合には、剛直
度が高くなり過ぎ、プリンターの搬送ロールにおける食
い込み不良が発生し易い。
【0040】本発明における、帯電防止層は、通常、感
熱転写用受像シートが使用される、例えば、オフィス、
店舗、工場等で実測されるような15〜30℃、30〜
90%RHの雰囲気下で、感熱転写用受像シート両面の
表面固有抵抗を、1×1012Ω・cm以下、より好まし
くは1×1010Ω・cm以下にすることが好ましい。
【0041】このような導電剤としては、特に制限はな
く、高級アルコール硫酸エステル塩類、脂肪族アルコー
ルリン酸エステル塩類、脂肪族アミドスルホン酸塩類等
のアニオン系導電剤、脂肪族アミン塩類、4級アンモニ
ウム塩類、ピリジン誘導体類等のカチオン系導電剤、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチ
レンエルキルフェノール類、ポリオキシエチレンアルキ
ルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオ
キシエチレンソルビダンアルキルエステル類等の非イオ
ン系導電剤、アルキルベタイン類、アルキルイミダゾリ
ン類、アルキルアラニン類等の両性系導電剤、ポリビニ
ルベンジル型カチオン、ポリアクリル酸型カチオン等の
導電性樹脂等の各種導電剤を単独、又は、2種類以上を
併用して用いることができる。
【0042】本発明における、帯電防止層には、必要に
応じて、ポリウレタン、アクリル、スチレン、アクリル
−スチレン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−ポリ
ビニルアルコール共重合体等のバインダーポリマーと混
合したり、筆記性や耐ブロッキング性の付与を目的とし
て、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、カオリン、クレー、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白
色顔料、有機顔料やスチレン、スチレン−アクリル、メ
ラミン、ポリジメチルシロキサン等のポリマービーズを
添加することができる。
【0043】本発明における、帯電防止層は、導電剤を
主成分とする帯電防止層を、有機溶剤、或いは水に溶
解、又は、乳化分散し、エアーナイフ方式、グラビア方
式、ワイヤーバー方式、ロッド方式、リバースロール方
式、エクストルージョンダイ方式、ブレード方式、スラ
イドホッパー方式等の塗布方法で設けることにより達成
できるが、特に、感熱転写用受像シートを重ねた場合
に、感熱転写用受像シートの受像層側とは反対面の帯電
防止層は、ブリードアウトした導電剤が受像層表面を汚
染しないよう、ポリビニルベンジル型カチオン、ポリア
クリル酸型カチオン等の高分子型導電剤を用いることが
好ましい。
【0044】本発明における、帯電防止層の塗布量は、
0.2〜30g/m2が好ましい。帯電防止層の塗布量が
0.2g/m2未満では良好な導電性を得ることが困難で、
又、30g/m2を超えると多孔体フィルムの多孔体構造の
利点である断熱性を有効に生かし得ず、感度が低下して
しまう。
【0045】本発明における、帯電防止層を、多好体フ
ィルム上又はポリオレフィン樹脂被覆層上等に設ける場
合には、帯電防止層と多孔体フィルム又はポリオレフィ
ン樹脂被覆層等の接着性を向上させるために、多孔体フ
ィルム又はポリオレフィン樹脂被覆層の表面をコロナ放
電処理、プラズマ処理、火炎処理等により改質すること
もできる。
【0046】(2)バリヤー層 本発明における、バリヤー層は、メタクリロイル基、エ
ポキシ基及びアクリロイル基等の放射線により架橋反応
を起こす反応基を含有した組成物から形成されるが、特
に、放射線照射による反応性が高いアクリロイル基を含
む放射線硬化性樹脂からなる組成物が好ましい。ここ
で、バリヤー層を、少なくとも1種以上のアクリロイル
当量150〜280の放射線硬化性樹脂を10〜50重
量%の範囲で含み、且つ平均アクリロイル当量が100
〜190の放射線硬化性樹脂組成物で形成することによ
り、バリヤー層下に設けた帯電防止層中の導電剤が受像
層中へブリードアウトすることを防止でき、又、受像層
中の染料が、バリヤー層を通過し、帯電防止層中に拡散
浸透することを防止できる。ここで、該放射線硬化性樹
脂組成物の平均アクリロイル当量が100未満である
か、或いはアクリロイル当量が150以上280以下の
放射線硬化性樹脂の含有量が10重量%に満たない場合
は、帯電防止層の吸脱湿に時間がかかるようになるた
め、例えば、感熱転写用受像シートの含水量が減少した
印画直後の導電性が改良されにくくなる。又、該放射線
硬化性樹脂組成物の平均アクリロイル当量が190を超
えるか、或いはアクリロイル当量が150以上280以
下の放射線硬化性樹脂の含有量が50重量%を超える場
合には、硬化性が低下して帯電防止層中の導電剤が受像
層中へブリードアウトしたり、又、受像層中の染料がバ
リヤー層中に拡散浸透するようになる。
【0047】本発明のバリヤー層の塗布量としては0.
1〜25g/m2が好ましい。バリヤー層の塗布量が0.1
g/m2未満では、本来平滑度の低い多孔体フィルム上に塗
布した場合、ピンホールの無い均一な被膜を形成するこ
とが困難で、ピンホールが存在した場合には、帯電防止
層中の導電剤が受像層中へブリードアウトしたり、受像
層中の染料がバリヤー層中に拡散浸透するようになる。
又、バリヤー層の塗布量が25g/m2を超えるようになる
と帯電防止層の導電性を阻害するため好ましくないばか
りか、多孔体フィルムの利点である断熱性を有効に生か
し得ず、感度が低下してしまう。
【0048】本発明における、放射線硬化性樹脂組成物
とは、少なくとも2種類以上の放射線硬化性樹脂を混合
してなるものであり、又、平均アクリロイル当量とは、
各放射線硬化性樹脂のアクリロイル当量の算術平均値で
ある。
【0049】以下、上記の事項に該当する代表的な放射
線硬化性樹脂を例示するが、もちろん本発明がこれに限
定されるものではない。尚、( )内はアクリロイル当
量を示す。
【0050】a)アロニックスM−101(236)、
アロニックスM−120(272)、アロニックスM−
132(262)、アロニックスM−150(11
1)、アロニックスM−152(248)、アロニック
スM−154(230)、アロニックスM−210(2
56)、アロニックスM−205(267)、アロニッ
クスM−215(185)、アロニックスM−220
(141)、アロニックスM−233(255)、アロ
ニックスM−305(99)、アロニックスM−309
(99)、アロニックスM−310(157)、アロニ
ックスM−315(141)、アロニックスM−320
(215)、アロニックスM−325(179)、アロ
ニックスM−400(96)、アロニックスM−610
0(225)、アロニックスM−6250(225)、
アロニックスM−6300(239)、アロニックスM
−6500(223)、アロニックスM−7100(1
88)、アロニックスM−8030(119)、アロニ
ックスM−8060(136)及びアロニックスM−8
100(155)以上、東亜合成化学工業(株)製アロ
ニックスシリーズ、
【0051】b)カヤラッドTC−100S(27
0)、カヤラッドR−564(249)、カヤラッドH
DDA(113)、カヤラッドNPGDA(106)、
カヤラッドTPGDA(150)、カヤラッドMAND
A(156)、カヤラッドHX−220(270)、カ
ヤラッドR−551(256)、カヤラッドR−712
(242)、カヤラッドR−604(163)、カヤラ
ッドR−684(152)、カヤラッドGPO−303
(232)、カヤラッドTMPTA(148)、カヤラ
ッドTHE−330(214)、カヤラッドTPA−3
20(206)及びカヤラッドTPA−330(23
5)以上、日本化薬(株)製カヤラッドシリーズ、
【0052】c)NKエステルAPG−10G(19
2)、NKエステルAMP−20G(236)、NKエ
ステルA−SA(216)、NKエステルLA(24
0)、NKエステルA−HD(113)、NKエステル
A−NPG(106)、NKエステルAPG−200
(150)、NKエステルAPG−400(268)、
NKエステルA−BPE−4(256)、NKエステル
TMPT(113)、NKエステルA−TMPT(9
9)、NKエステルA−TMMT(88)以上、新中村
化学(株)製NKエステルシリーズ
【0053】又、本発明の感熱転写用受像シートの帯電
防止性をさらに向上させる目的から、バリヤー層を形成
するアクリロイル当量150〜280の放射線硬化性樹
脂中の少なくとも1種を、分子中に水酸基、カルボキシ
ル基等の親水性基を含有していたり、エチレンオキサイ
ド変性されているような、親水性の放射線硬化性樹脂と
することが好ましい。
【0054】以下、上記の事項に該当する代表的な放射
線硬化性樹脂を例示するが、もちろん本発明がこれに限
定されるものではない。尚、( )内はアクリロイル当
量を示す。
【0056】a)アロニックスM−240(142)、
アロニックスM−245(261)、アロニックスM−
5300(277)、アロニックスM5400(26
4)、アロニックスM5500(216)、アロニック
スM−5700(222)以上東亜合成(株)製アロニ
ックスシリーズ
【0057】b)カヤラッドR−128H(222)、
カヤラッドPEG400DA(261)、カヤラッドR
−167(187)、カヤラッドPET30(99)以
上日本化薬(株)製カヤラッドシリーズ
【0058】c)NKエステルA−200(154)、
NKエステルA−400(254)、NKエステル70
2A(222)、NKエステルA−SA(216)、N
KエステルAMP−20G(236)、NKエステルA
−TMM−3(99)、NKエステルA−TMM−3L
(206)以上新中村化学工業(株)製NKエステルシ
リーズ
【0059】本発明における、バリヤー層中には、感熱
転写用受像シートの白色度を向上させる目的から、必要
により硫酸バリウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸カ
ルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、燐酸
チタン、サチンホワイト、タルク、クレー等の白色顔料
や着色顔料、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、
フタロシアニンブルー等のブルー顔料や染料等を添加す
ることができる。さらに、本発明の効果を阻害しない範
囲で、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定化
剤、ラジカル重合開始剤、界面活性剤、滑剤等の各種添
加剤を添加することもできる。ここで、バリヤー層中に
添加する蛍光増白剤としては、特に制限はないが、耐放
射線性、耐候性等に優れるチオフェン骨格を含有する蛍
光増白剤が特に好ましい。
【0060】本発明における、放射線硬化性樹脂組成物
を硬化させる電離放射線としては、一般には紫外線、α
線、β線、γ線、X線及び電子線等が挙げられるが、α
線、β線、γ線又はX線は人体への危険性の問題が付随
するため、取扱いが容易で工業的にもその利用が普及し
ている紫外線や電子線が有効である。
【0061】本発明において、電子線を使用する場合、
照射電子線量は0.1〜10Mrad程度の範囲が好ま
しい。ここで、0.1Mrad未満では十分な照射効果
が得られないため硬化が不十分であり、10Mradを
超えると、支持体を劣化させるために好ましくない。電
子線の照射方式としては、スキャニング方式、カーテン
ビーム方式等を用いることができ、電子線の加速電圧
は、100〜300KV程度が好ましい。
【0062】又、本発明において紫外線を使用する場合
には、放射線硬化性樹脂組成物中に増感剤を配合する必
要があるが、その具体例としては、例えば、ジ又はトリ
クロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、ベン
ゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、
ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケター
ル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサ
ントン類、アゾ化合物等があり、放射線硬化性樹脂の重
合反応タイプ、安定性、及び放射線照射装置との適合性
等の観点から選ばれる。増感剤の使用量は、放射線硬化
性樹脂に対して、通常1〜5重量%程度である。又、増
感剤にはハイドロキノンのような貯蔵安定剤が併用され
る場合もある。光源としては、例えば、低圧水銀灯、中
圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ及びタングステ
ンランプ等が使用される。
【0063】本発明における、バリヤー層を塗布する方
法としては、例えば、ブレード方式、エアードクター方
式、スクイズ方式、エアーナイフ方式、リバースロール
方式、グラビアロール及びトランスファーロール方式、
バー方式及びカーテン方式等の方法が用いられる。又、
より高平滑な面を得る目的から、例えば、特開平4−1
13891号公報等に記されているような高平滑な金属
ロール又はプラスチックフィルム面をバリヤー層に転写
させる方法を採用することもできる。すなわち、多孔体
フィルムと鏡面金属ロール又は高平滑なプラスチックフ
ィルムの間に放射線硬化性樹脂組成物よりなるバリヤー
層を塗布し、放射線を照射して硬化させた後、金属ロー
ル又はプラスチックフィルムを剥離して高平滑なバリヤ
ー層を得る方法である。
【0064】(5)受像層 本発明における、受像層の主成分となる染料染着性樹脂
は、染料との相互作用が強く、染料が安定して樹脂中へ
拡散しうるものであれば、いずれも好適に使用でき、例
えば、特開昭57−169370号公報、同57−20
750号公報及び同60−25793号公報等に示され
ているようなポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、
スチレンアクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂、尿素樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル樹
脂等が使用可能である。又、これらの樹脂の構成単位の
内の1種以上を主成分とする、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体等の共重合体
も使用可能である。さらに、これらの樹脂は単独で又は
2種以上混合して使用することができる。これらの樹脂
は、水又は有機溶剤に溶解して支持体上に塗布するか、
エマルジョンとして塗布することができる。
【0065】本発明において、受像層中には、転写シー
トとのブロッキングを防止するために離型剤を添加する
ことができる。このような離型剤としては、高級脂肪酸
又はそのエステル、アミド又はその金属塩、セラックワ
ックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ポリエ
チレンワックス等のワックス類、テフロンパウダー、フ
ッ素系又は燐酸エステル系の界面活性剤、シリコーンオ
イル、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコー
ン、アルキッド変性シリコーン及びポリエステル変性シ
リコーン等の変性シリコーンオイル等が使用可能であ
る。又、シリコーン化合物として、反応硬化型、電離放
射線硬化型及び触媒硬化型等のシリコーン化合物も必要
により用いることができる。
【0066】本発明における受像層の塗布量は、乾燥塗
布量で0.5〜30g/m2が好ましい。受像層の塗布量が
0.5g/m2未満では、感度が低下するため良好な転写画
像が得られず、又、30g/m2を超えると、帯電防止層の
導電性を阻害するようになるため好ましくない。受像層
の塗布方法としては、エアーナイフ方式、グラビア方
式、ワイヤーバー方式、ロッド方式、リバースロール方
式、エクストルージョンダイ方式、ブレード方式、スラ
イドホッパー方式等の一般的な塗布方式が用いられる。
【0067】本発明において、バリヤー層と受像層の接
着性を向上させるために、バリヤー層の表面をコロナ放
電処理、プラズマ処理、火炎処理等により改質すること
も可能である。
【0068】
【作用】本発明によれば、支持体の表面に、放射線硬化
性樹脂組成物からなるバリヤー層、熱転写媒体からの染
料を受容する受像層を積層した感熱転写用受像シートに
おいて、原紙、塗工紙又はポリオレフィン樹脂被覆紙の
両面に多孔体フィルムを貼着し、該多孔体フィルム上に
帯電防止層を設けた支持体、或いはポリオレフィン樹脂
被覆紙の片面に多孔体フィルムを貼着し、該多孔体フィ
ルム側と多孔体フィルム非貼着側の上に帯電防止層を設
けた支持体で、該支持体における一方の多孔体フィルム
貼着側の帯電防止層上に、特定のアクリロイル当量を有
する放射線硬化性樹脂を特定量含有し、且つ特定の平均
アクリロイル当量を有する放射線硬化性樹脂組成物から
なるバリヤー層、受像層を積層したものであるため、帯
電防止層中の導電剤が受像層中へブリードアウトした
り、受像層中の染料が帯電防止層中へ拡散浸透すること
がないため、感度、耐画像滲み性及びカール特性が良好
で、且つ帯電防止性に優れた感熱転写用受像シートを得
ることができる。
【0069】
【実施例】次に、本発明を実施例によって、さらに詳細
に説明するが、本発明の内容はこれらに限定されるもの
ではない。又、実施例及び比較例に於いて示す「部」及
び「%」は、いずれも重量部及び重量%を示す。尚、評
価用のインクドナーシートは、以下のようにして作製し
た。
【0070】[転写シート]膜厚5μmの耐熱処理を施
した2軸延伸ポリエステルフィルム上に、下記配合の耐
熱滑性層塗液を、ワイヤーバーで、乾燥塗布量が0.5
g/m2となるよう塗布乾燥し、140W/cm2の高圧水銀灯
で紫外線照射を行い硬化した。 (耐熱滑性層塗液配合) TMPTA(第一工業製薬) 10部リホ゜キシ SP1509(昭和高分子) 20部トレフィル E500(東レ・タ゛ウコーニンク゛シリコーン) 9部 KF-393(信越シリコーン) 0.3部コロネート L(日本ホ゜リウレタン) 0.3部 Darocur1173(メルク) 0.4部 酢酸エチル 40部イソフ゜ロヒ゜ルアルコール 20部
【0071】さらに、耐熱滑性層と反対側の面に下記配
合の色材層塗液をボールミルで2日間粉砕後、ワイヤー
バーで、乾燥塗布量が1.5g/m2となるよう塗布乾燥
し、転写シートを作製した。 (色材層塗液配合)カヤセットフ゛ルー 906(日本化薬) 10部エチルセルロース 10部サイロイト゛ 244(富士テ゛ヒ゛ソン) 10部イソフ゜ロヒ゜ルアルコール 30部
【0072】(評価方法)以下に挙げた実施例及び比較
例の各感熱転写用受像シートは、次の方法で評価した。 (1)表面固有抵抗 20℃、50%RHの雰囲気下に24時間放置した各感
熱転写用受像シート両面の表面固有抵抗を横河ヒューレ
ート・パッカード製ハイレジスタンスメーターで測定し
た。
【0073】(2)感度 各感熱転写用受像シートの受像層と転写シートの色材層
を対向して重ね合わせ、三菱電機製昇華型熱転写プリン
ターS3600−30でシアンステップウエッジチャー
トを印画した後、最高感度部分の転写濃度をマクベス反
射濃度計で計測した。
【0074】(3)耐画像滲み性 各感熱転写用受像シートの受像層と転写シートの色材層
を対向して重ね合わせ、三菱電機製昇華型熱転写プリン
ターS3600−30を用いて印画した後、感熱転写用
受像シートを20℃一定として、30%RH、50%R
H、90%RHと湿度変化させた雰囲気下に3ヶ月間放
置した後のドットの滲みを観察して下記の基準で評価し
た。 5:ルーペで感熱転写用受像シートの印画部分を観察し
ても滲みが判らない。 4:ルーペで感熱転写用受像シートの印画部分を観察す
るとやや滲んでいるのが判る。 3:ルーペで感熱転写用受像シートの印画部分を観察す
ると滲んでいるのが判る。 2:肉眼で感熱転写用受像シートの印画部分がやや滲ん
でいるのが判る。 1:肉眼で感熱転写用受像シートの印画部分が滲んでい
るのが判る。
【0075】(4)画像の白抜け 20℃、30%RHの雰囲気下で、各感熱転写用受像シ
ートの受像層と転写シートの色材層を対向して重ね合わ
せ、三菱電機製昇華型熱転写プリンターS3600−3
0を用いて印画した画像の白抜けの程度を観察して下記
の基準で評価した。 ◎:白抜けが全く見られず良好である。 ○:微細な白抜けが1〜2カ所見られた。 △:微細な白抜けが数多く見られ、品質を損ねる。 ×:大きな白抜けが数多く、品質を著しく損ねる。
【0076】(5)カール特性 20℃一定として、30%RH、50%RH、90%R
Hと湿度変化させた雰囲気下に24時間放置した後、感
熱転写用受像シート(A4版)各10枚を受像層面を上
にして平面卓上に置いた場合に、感熱転写用受像シート
の四隅の卓上からの距離を測定し、平均値を求めた。
又、20℃、50%RH雰囲気下で、画像を印画した直
後のカール特性についても同様に測定し、下記の基準で
評価した。 ◎:0.5cm以下 ○:0.6〜0.9cm △:1.0〜1.5cm ×:1.5cm以上
【0077】(6)プリンター内搬送性 20℃一定として、30%RH、50%RH、90%R
Hと湿度変化させた雰囲気下で、感熱転写用受像シート
各50枚を昇華型熱転写プリンターS3600−30で
印画した場合に、ジャミング又は折れ曲がりを生じた枚
数を計測し、下記の基準で評価した。 ◎:0枚 ○:1〜2枚 △:3〜5枚 ×:6枚以上
【0078】実施例1〜8 漂白広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)50重量%
と漂白針葉樹サルファイトパルプ(NBSP)30重量
%及び広葉樹クラフトパルプ(LBKP)20重量%か
らなる原紙(坪量120g/m2)にスーパーカレンダー処
理を施した後、両面にコロナ放電処理を行い、表面に密
度が0.92g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂からなる
ポリオレフィン樹脂被覆層、裏面に密度が0.96g/c
m3の高密度ポリエチレン樹脂40重量部と密度が0.9
26g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂60重量部からな
るポリオレフィン樹脂被覆層を、両面共に24g/m2とな
るように溶融押出法で塗設しポリオレフィン樹脂被覆紙
を作製した。
【0079】ポリオレフィン樹脂被覆紙の両面にコロナ
放電処理を行い、表側には、多孔体構造を有する2軸延
伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡製、トヨパールS
L、非多孔性ポリプロピレンフィルムの密度に対して密
度比66%、厚さ30μm)を下記配合の接着剤塗液を
乾燥塗布量が2g/m2となるように塗布して貼着した。裏
側のポリオレフィン樹脂被覆層上には、下記配合の帯電
防止層塗液Aを乾燥塗布量が3g/m2となるように塗布し
た。 (接着剤塗液配合)タケラック A-606(武田薬品製、ホ゜リウレタンホ゜リオール) 90部タケネート A-12(武田薬品製、ホ゜リイソシアネート) 10部 酢酸エチル 90部 (帯電防止層塗液配合A) PVA117(クラレ製ホ゜リヒ゛ニルアルコール) 50部ク゛リオキサ゛ール 5部サフトマー STH165(三菱油化製アクリル系導電剤) 45部 水 300部
【0080】次に、多孔体フィルム上に、下記配合の帯
電防止層を乾燥塗布量が3g/m2となるように塗布、乾燥
後、表1に示した放射線硬化性樹脂組成物を乾燥塗布量
が3g/m2となるように塗布し、加速電圧150KV、照
射線量4Mradの条件で電子線を照射してバリヤー層
を硬化した。 (帯電防止層塗液配合)アテ゛カコール CC9(旭電化工業製、導電剤) 65部ラミック F2205MC(武田薬品工業製、チタン含有ホ゜リウレタンホ゜リオール) 30部ラミック Bハート゛ナー(武田薬品工業製、イソシアネート) 5部トルエン 400部
【0081】さらに、バリヤー層上に、下記の受像層塗
液を乾燥塗布量が4.0g/m2となるように、塗布、乾燥
後、30℃、50%RHの雰囲気下で3日間エージング
処理を行い、実施例1〜8の各感熱転写用受像シートを
得た。 (受像層塗液配合)ハ゛イロン 200(東洋紡製、ホ゜リエステル樹脂) 55部ハ゛イロン 290(東洋紡製、ホ゜リエステル樹脂) 30部 MIBK-ST(日産化学製、コロイタ゛ルシリカ) 13.5部 SF8417(東レタ゛ウ・コーニンク゛シリコーン製、アミノ変性シリコーンオイル) 1部 SF8411(東レタ゛ウ・コーニンク゛シリコーン製、エホ゜キシ変性シリコーンオイル) 0.5部トルエン 150部メチルエチルケトン 150部
【0082】実施例9 表1中のバリヤー層を形成する放射線硬化性樹脂1を、
NKエステルA−400(エチレンオキサイド変性、付
加モル数4、アクリロイル当量254、新中村化学工業
(株)製)とした以外は、実施例2と同様にして、実施
例9の感熱転写用受像シートを作製した。
【0083】実施例10 表1中のバリヤー層を形成する放射線硬化性樹脂1を、
アロニックスM−5400(片末端カルボキシル基変
性、アクリロイル当量264、東亜合成(株)製)とし
た以外は、実施例2と同様にして、実施例10の感熱転
写用受像シートを作製した。
【0084】比較例1〜9 放射線硬化性樹脂組成物を表1の通りとした以外は実施
例1と同様にして、比較例1〜9の感熱転写用受像シー
トを作製した。
【0085】
【表1】
【0086】実施例1〜10及び比較例1〜9の評価結
果をまとめて表2及び3に示した。
【0087】
【表2】
【0088】
【表3】
【0089】(評価)実施例1〜10の本発明による感
熱転写用受像シートでは、感度及び耐画像滲み性を低下
させることなく、画像の白抜けやカール特性を改良する
ことができた。特に実施例9及び10では、バリヤー層
中に親水性の放射線硬化性樹脂が含有されているため、
画像の白抜けやカール特性が発生せず、印画直後のカー
ル特性も良好なものであった。しかしながら、比較例1
の感熱転写用受像シートでは、150以上280以下の
アクリロイル当量を有する放射線硬化性樹脂の含有量が
少な過ぎたため、低湿でのカール特性及び印画直後のカ
ール特性が劣った。比較例2、3の感熱転写用受像シー
トでは、150以上280以下のアクリロイル当量を有
する放射線硬化性樹脂の含有量が多過ぎたため、耐画像
滲み性及び高湿でのカール特性が劣った。比較例4の感
熱転写用受像シートでは、放射線硬化性樹脂組成物の平
均アクリロイル当量が100未満であることから低湿で
のカール特性及び印画直後のカール特性が劣った。比較
例5の感熱転写用受像シートでは、放射線硬化性樹脂組
成物の平均アクリロイル当量が190を超えていたた
め、耐画像滲み性及び高湿でのカール特性が低下した。
比較例6、7の感熱転写用受像シートでは、150以上
190以下のアクリロイル当量を有する放射線硬化性樹
脂を含有していなかったため、低湿でのカール特性が劣
った。比較例8、9の感熱転写用受像シートでは、アク
リロイル当量が280を超える放射線硬化性樹脂を含有
していたため、耐画像滲み性及び高湿でのカール特性が
低下した。
【0090】実施例11 漂白広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)50重量%
と漂白針葉樹サルファイトパルプ(NBSP)30重量
%及び広葉樹クラフトパルプ(LBKP)20重量%か
らなる原紙(坪量80g/m2)にスーパーカレンダー処理
を施した後、両面に、多孔体構造を有する2軸延伸ポリ
プロピレンフィルム(東洋紡製、トヨパールSL、非多
孔性ポリプロピレンフィルムの密度に対して密度比66
%、厚さ30μm)を下記配合の接着剤塗液を乾燥塗布
量が2g/m2となるように塗布して貼着した。 (接着剤塗液配合)タケラック A-606(武田薬品製、ホ゜リウレタンホ゜リオール) 90部タケネート A-12(武田薬品製、ホ゜リイソシアネート) 10部 酢酸エチル 90部
【0091】次いで、裏側の多孔体フィルム上に下記配
合の帯電防止層塗液Aを、又、表側の多孔体フィルム上
に下記配合の帯電防止層塗液Bを、各々乾燥塗布量が3
g/m2となるように塗布して、支持体を作製した。 (帯電防止層塗液配合A) PVA117(クラレ製ホ゜リヒ゛ニルアルコール) 50部ク゛リオキサ゛ール 5部サフトマー STH165(三菱油化製アクリル系導電剤) 45部 水 300部 (帯電防止層塗液配合B)アテ゛カコール CC9(旭電化工業製、導電剤) 65部ラミック F2205MC(武田薬品工業製、チタン含有ホ゜リウレタンホ゜リオール) 30部ラミック Bハート゛ナー(武田薬品工業製、イソシアネート) 5部トルエン 400部
【0092】さらに、表側の帯電防止層上に、実施例9
と同様のバリヤー層及び受像層を設けて実施例11の感
熱転写用受像シートを得た。
【0093】実施例12 実施例11の原紙を、パールコート(坪量90g/m2、三
菱製紙製塗工紙)とした以外は、実施例11と同様にし
て、実施例12の感熱転写用受像シートを得た。
【0094】実施例13 パールコート(坪量80g/m2、三菱製紙製塗工紙)の両
面にコロナ放電処理を行い、密度0.92g/cm3の低密
度ポリエチレン樹脂からなるポリオレフィン樹脂被覆層
を、両面共に12g/m2となるように溶融押出法で塗設し
て作製したポリオレフィン樹脂被覆紙とした以外は、実
施例11と同様にして、実施例13の感熱転写用受像シ
ートを得た。
【0095】比較例10 ポリオレフィン樹脂被覆紙を、パールカラー(坪量13
0g/m2、三菱製紙製上質紙)とした以外は、実施例9と
同様にして、比較例10の感熱転写用受像シートを得
た。
【0096】比較例11 ポリオレフィン樹脂被覆紙を、パールコート(坪量12
0g/m2、三菱製紙製塗工紙)とした以外は、実施例9と
同様にして、比較例11の感熱転写用受像シートを得
た。
【0097】比較例12 ポリオレフィン樹脂被覆紙を、ダイヤホイルW900
(厚み100μm、ダイヤホイル製ポリエチレンテレフ
タレートフィルム)とした以外は、実施例9と同様にし
て、比較例12の感熱転写用受像シートを得た。
【0098】比較例13 原紙を、ダイヤホイルW900(厚み80μm、ダイヤ
ホイル製ポリエチレンテレフタレートフィルム)とした
以外は、実施例11と同様にして、比較例13の感熱転
写用受像シートを得た。
【0099】比較例14 漂白広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)50重量%
と漂白針葉樹サルファイトパルプ(NBSP)30重量
%及び広葉樹クラフトパルプ(LBKP)20重量%か
らなる原紙(坪量160g/m2)にスーパーカレンダー処
理を施した後、両面にコロナ放電処理を行い、密度0.
92g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂からなるポリオレ
フィン樹脂被覆層を、両面共に24g/m2となるように溶
融押出法で塗設して作製したポリオレフィン樹脂被覆紙
の両面に帯電防止層を設けたものを支持体とした以外
は、実施例9と同様にして、比較例14の感熱転写用受
像シートを得た。
【0100】比較例15 ポリオレフィン樹脂被覆紙の裏面に多孔体フィルムを貼
着した以外は、実施例9と同様にして、比較例15の感
熱転写用受像シートを得た。
【0101】比較例16 裏面のポリオレフィン樹脂被覆層上に帯電防止層を設け
なかった以外は、実施例9と同様にして、比較例16の
感熱転写用受像シートを得た。
【0102】比較例17 多孔体フィルムとバリヤー層の間に帯電防止層を設けな
かった以外は、実施例9と同様にして、比較例17の感
熱転写用受像シートを作製した。
【0103】比較例18 裏面のポリオレフィン樹脂被覆層上の帯電防止層及び多
孔体フィルムとバリヤー層の間の帯電防止層を共に設け
なかった以外は、実施例9と同様にして、比較例18の
感熱転写用受像シートを作製した。
【0104】比較例19 多孔体フィルム上の帯電防止層と受像層の間にバリヤー
層を設けなかった以外は、実施例9と同様にして、比較
例19の感熱転写用受像シートを作製した。
【0105】比較例20 裏面のポリオレフィン樹脂被覆層上の帯電防止層及び多
孔体フィルム上の帯電防止層を共に設けず、さらに、下
記の受像層塗液に変更した以外は、実施例9と同様にし
て、比較例20の感熱転写用受像シートを作製した。 (受像層塗液配合)ハ゛イロン 200(東洋紡製、ホ゜リエステル樹脂) 51部ハ゛イロン 290(東洋紡製、ホ゜リエステル樹脂) 30部アテ゛カコール CC9(旭電化工業製、導電剤) 4部 MIBK-ST(日産化学製、コロイタ゛ルシリカ) 13.5部 SF8417(東レタ゛ウ・コーニンク゛シリコーン製、アミノ変性シリコーンオイル) 1部 SF8411(東レタ゛ウ・コーニンク゛シリコーン製、エホ゜キシ変性シリコーンオイル) 0.5部トルエン 150部メチルエチルケトン 150部
【0106】比較例21 裏面のポリオレフィン樹脂被覆層上の帯電防止層及び多
孔体フィルム上の帯電防止層を共に設けず、さらに、下
記の受像層及びオーバー層塗液を、乾燥塗布量が各々
4.0g/m2、1.0g/m2となるように順次塗布した以外
は、実施例9と同様にして、比較例21の感熱転写用受
像シートを作製した。 (受像層塗液配合)ハ゛イロン 200(東洋紡製、ホ゜リエステル樹脂) 56.5部ハ゛イロン 290(東洋紡製、ホ゜リエステル樹脂) 30部 MIBK-ST(日産化学製、コロイタ゛ルシリカ) 13.5部トルエン 150部メチルエチルケトン 150部 (オーバー層塗液配合)アテ゛カコール CC9(旭電化工業製、導電剤) 4.5部 SF8417(東レタ゛ウ・コーニンク゛シリコーン製、アミノ変性シリコーンオイル) 1部 SF8411(東レタ゛ウ・コーニンク゛シリコーン製、エホ゜キシ変性シリコーンオイル) 0.5部トルエン 52部リク゛ロイン 92部
【0107】実施例11〜13及び比較例10〜21の
評価結果をまとめて表4及び5に示した。
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
【0110】(評価)実施例11〜13の本発明による
感熱転写用受像シートでは、原紙(上質紙)、塗工紙及
びポリオレフィン樹脂被覆紙を用いて、両面に多孔体フ
ィルムが貼着されているため、カール特性が良好で、画
像の白抜けがなく、且つ感度及び耐画像滲み性が良好で
あった。しかしながら、比較例11の感熱転写用受像シ
ートでは、塗工紙の片面に多孔体フィルム及びバリヤー
層を設けた形態であるため、プラスカールを抑制するこ
とができず、プリンター内搬送性に劣った。比較例12
及び13の感熱転写用受像シートでは、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用いていることから、多孔体フ
ィルムの貼着が片面であっても、両面であっても、シー
ト全体の剛直度が高すぎるため、プリンター内搬送性が
著しく悪かった。比較例14の感熱転写用受像シートで
は、多孔体フィルムを使用していないため、感度が著し
く低下し、転写画像の白抜けが激しかった。又、比較例
15の感熱転写用受像シートでは、多孔体フィルムを、
受像層を設けた面とは裏面に貼着しているため、感度が
低下し、さらにポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙の不均
一な地合による転写画像の濃度ムラが発生した。比較例
16の感熱転写用受像シートでは、受像層と反対の面に
帯電防止処理を施していないため、ポリオレフィン樹脂
被覆層上に塵が吸着して画像の白抜けが発生し、カール
特性も悪かった。比較例17の感熱転写用受像シートで
は、多孔体フィルムとバリヤー層の間に帯電防止層を設
けていなかったため、受像層上に塵が吸着して画像の白
抜けが発生し、カール特性も悪かった。比較例18の感
熱転写用受像シートでは、全く帯電防止処理を施してい
ないため、画像の白抜けが著しく、プリンターの給紙時
に重走給紙が起こった。比較例19の感熱転写用受像シ
ートでは、バリヤー層を設けていなかったため、耐画像
滲み性が著しく劣った。比較例20、21の感熱転写用
受像シートでは、帯電防止剤を受像層中に添加するか、
或いは受像層上にオーバー層として設けたため、画像滲
みが著しく、カール特性も悪かった。
【0111】
【発明の効果】本発明の感熱転写用受像シートは、基紙
に対して、多孔体フィルム、帯電防止層、放射線硬化性
樹脂組成物からなるバリヤー層、熱転写媒体からの染料
を受容する受像層を積層した種々の構成からなるもので
あり、感度、耐画像滲み性及びカール特性が良好で、且
つ帯電防止性に優れた感熱転写用受像シートを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱転写用受像シートの一例を示す断
面図である。
【図2】本発明の感熱転写用受像シートの一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 基紙 2 ポリオレフィン樹脂被覆紙 3 多孔体フィルム 4 帯電防止層 5 バリヤー層 6 受像層 7 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 砂田 和彦 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号三菱 製紙株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、放射線硬化性樹脂組成物か
    らなるバリヤー層、熱転写媒体からの熱移行性染料を受
    容する受像層を積層した感熱転写用受像シートにおい
    て、原紙、塗工紙又はポリオレフィン樹脂被覆紙の両面
    に多孔体フィルムを貼着し、該多孔体フィルム上に帯電
    防止層を設けた支持体、或いはポリオレフィン樹脂被覆
    紙の片面に多孔体フィルムを貼着し、該多孔体フィルム
    側と多孔体フィルム非貼着側の上に帯電防止層を設けた
    支持体で、該支持体における一方の多孔体フィルム貼着
    側の帯電防止層上に、少なくとも1種以上のアクリロイ
    ル当量150〜280の放射線硬化性樹脂を10〜50
    重量%含有し、且つ平均アクリロイル当量が100〜1
    90の放射線硬化性樹脂組成物からなるバリヤー層、さ
    らに受像層を積層してなることを特徴とする感熱転写用
    受像シート。
  2. 【請求項2】 前記のアクリロイル当量150〜280
    の放射線硬化性樹脂中の少なくとも1種が、親水性の放
    射線硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の
    感熱転写用受像シート。
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