JPH08311793A - 表面処理紙の生産方法、および抄紙機の乾部 - Google Patents

表面処理紙の生産方法、および抄紙機の乾部

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JPH08311793A
JPH08311793A JP8034233A JP3423396A JPH08311793A JP H08311793 A JPH08311793 A JP H08311793A JP 8034233 A JP8034233 A JP 8034233A JP 3423396 A JP3423396 A JP 3423396A JP H08311793 A JPH08311793 A JP H08311793A
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    • D21H23/00Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper
    • D21H23/02Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper characterised by the manner in which substances are added
    • D21H23/22Addition to the formed paper
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 シングルワイヤドローを有する普通のグルー
プを用い、かつカールする傾向が減少している表面処理
紙の生産方法および抄紙機の乾部の提供。 【解決手段】 プレスにより脱水された紙ウエブは、前
部乾燥機部において乾燥される。この前部乾燥部におい
て、前部乾燥部の全範囲長にわたって、z方向に非対称
にウエブの底面の側から乾燥用エネルギーが紙ウエブに
加えられる。下向きに開口しているシングルワイヤドロ
ーを有する多数の連続しているグループによって、この
ステップは行なわれる。このようにして、縦方向と、横
方向の両方についてウエブの収縮が減少或は一部防止さ
れる。カールする傾向の紙ウエブは仕上部へ送られ、こ
こで紙ウエブは仕上をされる。すなわち、紙ウエブは加
湿され、および/または塑性加工されて、前段における
乾燥段階で発生した、カールする傾向が実質的に減少す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理紙、特に
上質紙の生産方法に関するものである。
【0002】更に、本発明は、表面処理紙の生産を目的
とした抄紙機の乾部に関する。この乾部は、前段に前部
乾燥部を有する。この前部(forward) 乾燥部は、また、
「前(pre) 乾燥部」または「主乾燥部」と呼ばれる。乾
部は、更に前部乾燥部に後続して配置されたオンライ
ン、またはオフライン仕上部を有する。
【0003】
【従来の技術】従来技術において、抄紙機の多シリンダ
乾燥機においてはツインワイヤドローおよび/またはシ
ングルワイヤドローが用いられている。ツインワイヤド
ローを用いている乾燥グループは2つのワイヤを含む。
このワイヤの一方が上から、他方が下から、乾燥シリン
ダの加熱されているシリンダ面にウエブを押し付けてい
る。乾燥シリンダは、通常、水平に複数の列を成して配
列しているが、乾燥シリンダの列と列の間においては、
ウエブは、拘束も支持もされずに引っ張られている。特
に、ウエブは未だ比較的湿っており、そのため比較的、
強度が低いため、拘束されずに引っ張られると、ウエブ
の破損を生じる可能性のあるフラッタを起こし易い。
【0004】このため、近年においては、シングルワイ
ヤドローを用いることが多くなっている。シングルワイ
ヤドローにおいては、乾燥シリンダのグループの各々
は、乾燥(している)ワイヤを1つのみ有する。ウエブ
は、そのグループの全範囲において、一重である乾燥ワ
イヤに支持されて走行する。この乾燥ワイヤは、乾燥シ
リンダの加熱されたシリンダ面にウエブを押し付けてい
る。一方、乾燥シリンダの間に配置されている逆転シリ
ンダまたは逆転ロール上においては、ウエブは、外側に
湾曲している面にある。したがって、シングルワイヤド
ローにおいては、乾燥シリンダは、乾燥ワイヤのループ
の外側に位置しており、逆転シリンダ、または逆転ロー
ルは乾燥ワイヤのループの内側に位置している。
【0005】シングルワイヤドローを有する、従来技術
に係る普通のグループにおいては、加熱(された)乾燥
シリンダは典型的には、上側の列に配置されている。逆
転シリンダは、下側の列に、すなわち上側の列の下に配
置されている。上側の列と、下側の列とは、一般に、水
平であり、かつ互いに平行である。本出願人のフィンラ
ンド特許第54,627号(本出願人の米国特許第 4,202,113
号と同じであり、その詳細は、以下に参考として述べら
れている。)には、シングルワイヤドローを有する普通
のグループと、シングルワイヤドローを有するいわゆる
インバート(逆アーチ)グループとが交互に配置されて
いる装置が説明されている。典型的なインバートグルー
プ、例えば米国特許第4,202,113 号に、その全体が示さ
れているタイプのものにおいては、加熱乾燥シリンダが
下側の列に位置しており、逆転サクションシリンダ、ま
たは逆転サクションロールが上側の列に位置している。
普通のグループと、インバートグループとを用いたこの
装置は、重要な目的が達成できる。すなわちウエブの両
面から対称にウエブを乾燥することを可能にしている。
【0006】他の従来技術に関しては、国際出願の国際
公開公報第WO 88/06204 号と、第WO88/06205 号(ベロ
イト コーポレーションに譲渡されている)とが乾燥部
について説明している。
【0007】これらに合わせて、以下の説明において
は、当業者に受け入れられている専門用語として、「普
通の(乾燥)グループ」という用語と、「インバート
(乾燥)グループ」という用語とを、上述のシングルワ
イヤドローを有するシリンダグループを示すために用い
る。「シングルワイヤドロー」という表現は、従来技術
において、交換可能なものとして使われてきた用語「シ
ングルフェルティング(single felting)」、および
「シングルティアー(single tier)」と同じである。同
様に、「ツインワイヤドロー」という表現は、従来技術
において用いられている「ダブルフェルティング」とい
う表現と同意語である。更に、以下の説明においては、
乾燥部または仕上部におけるワイヤを示すために用いる
ときの「ワイヤ」という用語は、織物のような、他の種
類の乾燥部用クロージングを含む。この織物は今日で
は、ワイヤやフェルトよりも知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】インバート乾燥グルー
プと普通の乾燥グループとを有する乾燥部において、様
々な問題が発生している。本発明はこれらの問題の解決
を目指している。例えば、乾燥部において走行するとき
と、ウエブを機械に通すときに、問題は起こっている。
この問題は、異なるワイヤ間において、速度が異なるこ
とから生じている。インバートグループにおいて、破紙
を除去するときにも問題がある。さらに、ウエブの貫通
方向の収縮を制御することに関する問題もある。これら
の問題は、抄紙機の走行速度が早くなるに従って悪化す
る傾向にある。ウエブの貫通方向の収縮を制御する問題
に関しては、シングルティアー乾燥部を用いると、概し
てダブルフェルティングを用いた乾燥部よりも、良好に
制御できる。
【0009】本発明に含まれる従来技術や、本発明に関
係のある従来技術は、以下の特許公報と、雑誌に発表さ
れている論文に記載されている。
【0010】− W. Haessner, "Trocknungstechnik un
de deren Entwicklung"; Das Papier 44, 10A, 1990; - "The Valmet Sym-Run Concept", Paper Asia, May/
Jun 1992; - J. Yli-Kauppila, "Dryer Section for High Speed
Paper Machines", Proceedings of the Helsinki Sympo
sium of Alternate Methods of Pulp and Paper Dryin
g, Helsinki June 4-7, 1991; - Sam Palazzolo, "No-draw drying", Tappi Journal,
September 1990; - W. Leitenberger, "Die Contirun-Trockenpartie fu
r schnellen, sicheren Bahnlauf", Das Papier, Heft
6, 1992; - 米国特許第 3,753,298号, 第 3,868,780号, 第 4,6
02,439号, 第 4,972,608号, 第 4,982,513号, 第 5,02
2,163号, 第 5,065,529号, 第 5,146,696号, および第
5,177,880号; - V. Korhonen and A. Kuhasalo, "Ropeless tail thr
eading from press toreel", World Pulp & Paper Tech
nology 1993; - H. Lepisto und P. Eskelinen, "Verbesserung der
Lauffahighkeit schneller Papiermaschinen mit Hilfe
neuer Ventilationseinrichtungen", Das Papier 198
5, Heft 10A; - Lindberg, Juppi, Eskelinen, "High Speed Dryer S
ection Developmentsfor Sheet Stability", 78th Annu
al Meeting, Technical Section CPPA, 1992. 本発明に密接に関連している従来技術として、さらにフ
ィンランド特許第91,900号(米国特許出願第07/808,161
号に同じであり、その詳細は、以下に参考として述べら
れている。)がある。これには、抄紙機の乾燥部におけ
るウエブの乾燥方法が記載されており、特に、紙ウエブ
がカールする傾向を減少させる方法が説明されている。
フィンランド特許第91,990号に説明されている方法にお
いては、紙ウエブは乾燥シリンダ上で乾燥される。この
乾燥シリンダの加熱されている面にウエブが、乾燥ワイ
ヤによって押し付けられる。乾燥部において、乾燥シリ
ンダからなる複数のグループが用いられており、グルー
プ内においては、ツインワイヤドローおよび/またはシ
ングルワイヤドローが用いられている。この方法におい
て、とりわけ特許性があると考えられるのは、乾燥部に
おいて熱水蒸気が実質的に紙ウエブの全幅にわたって供
給されることである。この蒸気を用いることによって、
紙ウエブ内の繊維網に形成されている張力、または形成
される傾向にある張力が、張力が形成される区域内、ま
たは実質的にその区域の直後において、熱と湿気によっ
て緩和される。
【0011】従来技術において、シングルワイヤドロー
を有する上述の乾燥グループのみから構成された乾燥部
が知られている。このグループにおいては、グループの
上側の列に配置されている接触乾燥シリンダの間に、内
側(内部)サクションボックスを有する、普通の小径サ
クションロールが用いられている。特に興味を引く1つ
の従来技術に係る乾燥部は、例えば J. M. Voith GmbH
によって用いられ, PM1, Stora Feldmuehle, Reisholz,
Duesseldorf, Germany に設置されている乾燥部であ
る。これは最初は前乾燥部にシングルティアーグループ
だけしか有していなかったが、後に修正して、前乾燥部
の最後のグループとして2重フェルトグループを設け
た。
【0012】これらの小径サクションロールの欠点は、
高い負圧と大きいサクションエネルギーとを必要とする
ことである。なぜならば、これらのロールが小径のた
め、大きな遠心力がロール上に発生し、この遠心力が乾
燥ワイヤからウエブを引き離す傾向があるからである。
小半径の湾曲部によってサクションロールはまた、乾燥
ワイヤとウエブとの間に、かなり大きな、速度の相対的
な差を生み、それが多くの点で不利になる。更なる欠点
は、サクションロールの内部にあるサクションボックス
のシールの摩耗と、これらのシールを、繰り返し保守点
検する必要があることと、高い騒音である。この従来技
術に係る抄紙機には、本発明の全ての概念が用いられて
いるわけではなく、本発明の概念には、表面サイジング
と、塗被および/またはカレンダ加工などの紙の仕上段
階も含まれている。
【0013】本発明に関連する他の従来技術は、本出願
人のフィンランド特許第83,441号と、フィンランド特許
第91,899号(本出願人の米国特許出願第08/230,059号と
同じであり、その詳細は、以下に参考として述べられて
いる。)と、フィンランド特許出願第934367号と第9353
40号(これらは、それぞれ、本出願人の米国特許出願第
08/213,148号および第08/229,471号と同じであり、その
詳細は、以下に参考として述べられている。)と、欧州
特許第 0 427 887号と、ベロイト コーポレーションに
譲渡された米国特許第 5,269,074号とに記載されてい
る。米国特許第 5,269,074号において、乾燥部が記載さ
れているが、この乾燥部の最初の部分は、シングルワイ
ヤドローを有する多数の連続する普通のグループから成
り、乾燥部の終端部分にはツインワイヤドローを有する
グループが1つある。このグループにおいて、一方のシ
リンダの列が他方のシリンダの列の上に配置されている
シリンダの列と列との間において、むき出しの状態でウ
エブは引っ張られている。
【0014】次に、従来技術に係る乾燥部について知ら
れている問題と、更に開発が必要な事項とを要約して検
討する。それらは例えば上述の特許と、雑誌の論文によ
って公知になった。背景として、確認しておかなければ
ならないことは、抄紙機のウエブの最高速度は、現在で
はすでに毎秒約25メートル程度となっているが、間もな
く25-40 m/s の速度範囲さえも利用されるであろうとい
うことである。したがって、乾燥部が、ますます、抄紙
機の走行性の障害となり、そのため、更に早いウエブ走
行速度で走行できる乾燥部の開発のために大変な努力を
注ぐことになるであろう。
【0015】上述のインバート乾燥グループに特有な1
つの問題は、ウエブが破損した場合の破紙の除去であ
る。なぜならばインバートグループは、重力効果によっ
て自己浄化することはないからである。したがって、本
発明は、インバートグループをまったく必要としないに
もかかわらず、他の課せられた必要条件を満たす抄紙
機、特に、上質紙を製造するための抄紙機を提供するこ
とを目的とする。
【0016】シングルワイヤグループにおいて、内部サ
クションボックスを有する、従来技術に係る小径のサク
ションロールを用いている場合、上述の問題や、その他
の問題は更に大きくなる。この問題を解消するために、
機械によっては、グループ間にギャップを開けること
や、サクションロール内の真空度を低下させることさえ
も必要であった。
【0017】運転上の経験から、紙が片側だけ乾燥され
た場合、その結果として、望ましい特性ではない、シー
トがカールする傾向が生じることが知られている。
【0018】シングルワイヤドローを有する普通のグル
ープを用いて、紙の底面側から紙を乾燥する時に、この
ような非対称な乾燥を、前部乾燥部の全範囲にわたって
行なった場合、最初に紙ウエブの底面側が乾燥する。そ
して、乾燥が進むと、乾燥作用が紙ウエブの上面の側に
も広がる。こうして、乾燥された紙は、普通カールし
て、上から見ると凹状になる。
【0019】従来から知られているように、ウエブを形
成するときにすでに、紙はカールする傾向を帯び始め
る。特にノズルを用いることと、ワイヤの速度差を選択
することと、その他の走行パラメータを用いることとに
より、シートを形成する段階(例えば、本出願人のSym-
Former(商標)の概念を参照のこと。)において帯び始
める。従来技術から知られるように、例えばコピー用紙
の場合、仕上乾燥部における乾燥を両面間で不均等に行
なうことによって、シートに対して適切に初期カールが
行なわれる。これにより、片面コピー後と両面コピー後
の紙のカールを最適化できる。コピー用紙の場合、カー
ルの反応度、すなわち含水量が単位変化量だけ変化した
時のカールの発生量は、z方向の構造、すなわち紙の厚
さの方向の構造によってかなり大きく影響される。この
z方向の構造は、湿部におけるウエブの形成時に形成さ
れる。
【0020】高速抄紙機、特に上質紙抄紙機における、
本発明に関連する最も最近の従来技術は、乾燥部に関す
るものである。この乾燥部においては、乾燥部の大部分
にわたってシングルワイヤドローがあり、紙がカールす
る傾向を制御する観点から、実際には、インバートグル
ープも常に用いて、z方向について充分に対称に乾燥が
できるようにしている。上述のように、インバートグル
ープは、機械全体の効率ばかりでなく、機械の走行性の
点でも、更に抄紙機に対する投資の利益性の点でも、明
らかに欠点を生じている。したがって、インバートグル
ープやツインワイヤドローを有するグループを用いない
で、シングルワイヤドローを有する普通のグループを基
本とした、抄紙機の効率の最適化の観点から充分に立証
されている乾燥部が、特に、正当かつ有利なものであろ
う。しかし、本分野の専門家は、このようなものを開発
して導入する勇気がなかった。なぜならば、紙がカール
する傾向から判断して、このような装置は、制御不能で
あり、かつ不利であろうと考えられていたからである。
【0021】更に、フィンランド特許出願第940749号、
これは米国特許出願第08/389,952号と同じであるが、そ
の詳細を、以下に参考として述べる。この特許出願はイ
ンバート乾燥グループを1つも有していない乾燥部につ
いて述べている。
【0022】本発明の目的は、上記のように新しい観点
から検討した問題を取り上げ、この問題に対する従来の
考え方とは反対の新しいものを提案することである。
【0023】本発明の他の目的は、抄紙機の乾部に組み
込まれた装置に部分的には起因して紙の品質が良好であ
る、すなわちウエブのカールが少ないにもかかわらず効
率が良い仕上用機器を有する、抄紙機の乾部を提供する
ことである。
【0024】更に、いわゆるロープを使用しない、テー
ルの糸通しを、乾燥部の全範囲に渡って紙の縦方向に、
便利に行なうことができ、それによって、構造が単純に
なり、かつ機械の停止時間が短縮する仕上用機器を有す
る、抄紙機の乾部を提供することを本発明は目的とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述の目的や他の目的を
達成するために、表面処理紙、特に上質紙の生産のため
の本発明による方法は、望ましくは以下に記載された順
に実行される、以下のステップを有する。
【0026】a1) プレスにより脱水されて、約35%か
ら約60%の範囲の第1の乾燥量k1を有する紙ウエブを、
前部乾燥部において、実質的に90%から99%の間にある
第2の乾燥量K2にまで乾燥する。
【0027】a2) ステップa1) の、前段としての乾燥
は、前部乾燥部の全範囲において、z方向に、かつウエ
ブの底面の側から、すなわち非対称に、乾燥用エネルギ
ーを、乾燥すべきウエブに加える。
【0028】a3) 下に向かって、すなわち乾燥ワイヤ
の支持部に向かって開口しているシングルワイヤドロー
を有する連続した多数の乾燥グループを用いてステップ
a1)は実行される。これによって、紙の縦方向とこれに
直角な横方向との両方向におけるウエブの収縮を減少さ
せ、または少なくとも部分的に防止する。この収縮は、
乾燥量が大きくなると発生する傾向がある。
【0029】b1) ステップa1) 〜a3) において、非対
称に、前段としての乾燥が行なわれるため、紙ウエブは
カールする傾向がある。この紙ウエブは仕上部へ送られ
る。
【0030】b2) 仕上部において表面処理および/ま
たはカレンダ加工によって紙ウエブを仕上げる。表面処
理としては、ウエブを加湿するのに効果的な表面塗被/
サイジングが含まれる。カレンダ加工としては、スーパ
ーカレンダ加工と、ソフトカレンダ加工とが含まれる。
これらのカレンダ加工のいずれも、ウエブを塑性変形さ
せ、または塑性加工する。こうして、前部乾燥部におい
てウエブに発生したカールする傾向が実質的に減少す
る。加湿工程と、塑性変形工程の両方を用いる場合は、
これらの工程は、典型的にはウエブの走行方向に交互に
実行される。
【0031】1つの具体例においては、ステップa3) で
生じるウエブの破損については、破紙が、下向きに開口
している乾燥グループの下から、実質的に重力によって
除去され、下に置かれている破紙用コンベアへ置かれ
る。
【0032】ステップa1) に説明した、前部乾燥部はま
た、一般的には“前乾燥部”、または“主乾燥部”と呼
ばれる。更に、仕上部がソフトカレンダである場合は、
追加の乾燥部は不要である。
【0033】本発明に係る、仕上用装置を備えた抄紙機
の乾部は、前段である前部乾燥部を有する。この前部乾
燥部は、シングルワイヤドローを有するグループを含ん
でいる。このシングルワイヤドローは多シリンダ乾燥機
からなる。多シリンダ乾燥機は、抄紙機のプレス部と第
1の仕上装置との間の全範囲にわたって配置されてい
る。このグループは下向きに開口しており、スチーム加
熱乾燥シリンダを有する。乾燥すべきウエブは、乾燥ワ
イヤのループによって、このスチーム加熱乾燥シリンダ
に押しつけられて、これに直接に接触している。乾燥ワ
イヤは、シングルワイヤドローを有するグループのそれ
ぞれの上を走行する。シングルワイヤドローを有するグ
ループは、多数の逆転サクションシリンダ、または逆転
サクションロールを有しており、これらのシリンダやロ
ールは、乾燥ワイヤループの内側に配置されている。紙
ウエブが外側の湾曲部の側にある時は、これらの逆転サ
クションシリンダまたは逆転サクションロールによる圧
力差の効果で、および/またはウエブの締めつけ圧力に
より、紙ウエブは、乾燥シリンダとの接触が維持されて
いる。シングルワイヤドローを有するグループ間のグル
ープギャップは閉じられているか、あるいはグループギ
ャップには小さな、むき出しの引っ張り部分しかない。
前部乾燥部の後ろに、もしくはオフライン装置として、
仕上部が、乾燥ウエブを表面処理するために配置されて
いる。紙ウエブは塑性加工され、および/または加湿さ
れて、前部乾燥部において紙ウエブに発生した、カール
する傾向が実質的に解消される。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面に図示された本
発明のいくつかの実施例を参照して本発明を詳細に説明
する。なお、本発明は、これらの実施例に完全に限定さ
れるものではない。また、添付図は、本発明の実施例を
説明するためのものであり、特許請求の範囲に包含され
る本発明の範囲を限定するものではない。
【0035】添付図面を参照すると、図1、図2、図1
1、図14に示す実施例によれば、紙ウエブWin はプレス
部(図示しない)から、前段である前部乾燥部D1へ送ら
れてくる。プレス部においてウエブは、プレスにより約
35%から約60%の間の乾燥量k1にまで脱水されてから、
シングルワイヤドローを有する第1の乾燥機グループR1
の乾燥ワイヤ15の上に乗る。サクションボックス13の負
圧の効果によって、ウエブは最初、プレス部に後続する
ワイヤ15に付着する(図2)。前部乾燥部は、シングル
ワイヤドローを備えた8つのグループ R1,〜,R8 を有
し、ウエブWは、隣接する乾燥機グループ同士の間にあ
るグループギャップにおいては、むき出しではない状態
で引っ張られている。なお、添付図面において、同じ参
照符号は、同じ要素または対応する要素を示している。
【0036】図1と図11とに示す、前部乾燥部には、普
通のグループ R1,〜,RN があるが、Nは4から11であ
り、望ましくはNは6から9である。この乾燥部は本発
明の全体としての概念に含まれる。全てのシングルワイ
ヤグループ R1,〜,RN はいわゆる普通のグループであ
り、この普通のグループにおいては、スチーム加熱され
ていて、平滑に仕上げられた面を有する乾燥シリンダ10
が、上部に、かつ水平に一列に配置されており、逆転サ
クションシリンダ11が、乾燥シリンダ10からなる上側の
列の下側に、かつ水平に一列に配置されている。
【0037】各々の普通のグループ R1,〜,RN は、ガイ
ドロール18によって案内される独立した乾燥ワイヤ15を
有している。各々の乾燥ワイヤ15は、乾燥すべきウエブ
Wを、乾燥機グループ内の乾燥シリンダ10の平滑加熱面
に押し付ける。逆転シリンダ11上においては、ウエブW
は、ワイヤ15の外側の面上であって、かつ外側に湾曲し
た側に相変わらずある。逆転シリンダ11上において、ウ
エブWは、遠心力の作用に逆らって、ワイヤ15に確実に
支持されている。これは、逆転シリンダ11の溝付き面12
内にある負圧の効果、または類似のサクションロールの
多孔マント内にある負圧の効果による。これによってウ
エブWの貫通方向の収縮も相殺される。用いられている
逆転サクションシリンダ11は、特に「VAC-ROLL」の商標
のもとに本出願人によって市販されているサクションシ
リンダが好ましい。このシリンダは内側に(内部に)サ
クションボックスを有していない。このシリンダの構造
の詳細に関しては、本出願人のフィンランド特許第83,6
80号(本出願人の米国特許第 5,022,163号および第 5,1
72,491号と同じであり、その詳細は、参考として以下に
述べられる)に記載されている。
【0038】本発明の好ましい実施例においては、前部
乾燥部において、少なくとも乾燥シリンダ10から逆転シ
リンダ11への走行路上にブローサクションボックス17を
設けることによって、乾燥シリンダ10と逆転シリンダ11
との間の直線走行路上において、ウエブWと乾燥ワイヤ
15との間の支持のための接触は、また適切に保たれる
(図2と図14)。ワイヤ15とシリンダ11の各マントとの
間にあるくさび形をした密閉しているニップ空間におい
て、ワイヤ15についてくる空気によって引き起こされ
る、圧力の形成をブローサクションボックス17は妨げ
る。また、ここにおいてシリンダ10の表面についてくる
空気によって引き起こされる、圧力の形成をブローサク
ションボックス17は妨げる。ブローサクションボックス
17は、従来技術においてはブローボックスを示すと考え
られている。ブローボックスにおいては、送風によって
負圧が生じる。ボックス17は負圧の供給源とはつながっ
ていない。これらのブローサクションボックス17は、
「UNO RUN BLOW BOX」の商標のもとに本出願人によって
市販されているが、その構造の詳細に関しては、本出願
人のフィンランド特許第59,637号と、第65,460号と、第
80,491号と(本出願人の米国特許第 4,441,263号と、第
4,516,330号と、第 4,905,380号と同じであり、その詳
細は参考として以下に示されている)に記載されてい
る。「UNO RUN BLOW BOX」(商標)が導入された後に、ブ
ローボックスの他の例が導入されたが、この他の例に関
しては米国特許第 4,502,231号(ジェイ.エム. ボイ
ス ゲーエムベーハーに譲渡された)に記載されてい
る。このブローボックスをブローボックス17として用い
ることは、また、本発明の全体としての概念に含まれて
いる。
【0039】図2と図14とに示すように、前部乾燥部D1
におけるシングルワイヤドローを有するグループ R1,
〜,RN において、逆転シリンダ11同士の間のギャップに
ブローボックス16を用いてもよい。ただし、このような
ブローボックス16がすべてのギャップに設けられるわけ
ではない。ボックス16によって、中間空間(逆転シリン
ダ間のギャップ)が空調されて、ウエブからの水の蒸発
が促進される。乾燥シリンダ10の面は適切なドクタ14に
よって清潔に保たれる。
【0040】本発明に用いられている前部乾燥部D1にお
ける更なる利点は、シングルワイヤドローを有し、かつ
乾燥部の全長にわたっているグループ R1,〜,RN におい
ては、重力によって損紙を除去することができるという
ことである。このことは以下の事実に起因する。すなわ
ち、シングルワイヤドローを有するグループ R1,〜,RN
は底部に向けて開口しているため、破紙となった紙ウエ
ブWSを、特別な設備を用いずに、抄紙機の基底部の空間
に配置されている破紙用コンベアー(図示しない)の上
へ除去して、そしてコンベヤに乗せて更に、1台以上の
パルパーへ搬送することができる。
【0041】8つの普通のグループ R1,〜,RN が用いら
れている(N = 8) 時は、図1において、前部乾燥部D1
の、紙の縦方向かつ水平方向の全長Lは、約80 mであ
る。普通のグループ R1,〜,RN の各々に用いられている
乾燥シリンダ10の数N1は、3から8、望ましくは4から
7の範囲である。
【0042】ウエブの貫通方向の収縮を減少させる点に
関して、特に重要なことは、前部乾燥部D1において、ウ
エブWが乾燥ワイヤ15と、常に確実に接触していること
である。この保持作用は、逆転シリンダ11上において
は、逆転シリンダ11の外面上の溝付きマント12またはそ
れと同等のものに存在する負圧よって生じる。また、シ
リンダ10と逆転シリンダ11との間において直線的に引っ
張られているときは、この保持作用は、ブローサクショ
ンボックス17による圧力によって生じ、更に部分的に
は、紙の縦方向のウエブWの張力Tによって生じる。こ
の張力が、ウエブWとワイヤ15との間に接触圧Pk=T/R(R
= シリンダ11の半径)を発生させる。
【0043】上述のように、前部乾燥部D1で用いられる
逆転シリンダ11は、望ましくは本出願人のVAC(商標)ロ
ールである。このロールの内部では、望ましくは約 1kP
a から約 3kPa までの真空度が用いられる。この圧力の
作用は、逆転シリンダ11内の貫通孔を通って溝付きマン
ト12の中へ広がる。このようにして、Uno-Run Blow Box
es(商標)17と組み合わされて、逆転シリンダ11と乾燥
ワイヤとの間のウエッジ状のニップ空間、すなわち密閉
ニップを効率的に真空にすることができる。更に、ウエ
ブWは外側に置かれているが、ウエブWを乾燥ワイヤか
ら離そうとする正圧をこれらのウエッジ空間に発生させ
ることはできない。前部乾燥部D1内の逆転シリンダ11
が、内部サクションボックスを有するサクションロール
である場合、そのサクション区域は、望ましくは乾燥ワ
イヤ15とウエブとが旋回している領域よりも広い領域に
まで拡張すべきであり、この結果、上述の目的のために
サクション効果と自由な空気流とをウエッジ空間にまで
広げることができる。
【0044】本発明に用いられる前部乾燥部D1が、シン
グルワイヤドローを有するグループR1,〜,RN のみを含
む場合、その乾燥部は底部へ向かって開口している。こ
のことが、実質的に以下のような利点になる。すなわ
ち、ウエブが破損した場合に、底部に向かって開口して
いる乾燥グループ R1,〜,RN の下から、主に重力によっ
て、真下に置かれている破紙用コンベアへ破紙WSを除去
することができる。図1には、破紙用コンベアのコンベ
アベルト19と、その駆動ロール19a,19b とが示されてい
る。破紙用コンベアのベルト19に乗って、破紙WSは、破
紙用コンベアの一方の端部に配置されているパルパー19
c へ送られる。
【0045】上述の前部乾燥部D1に加えて、本発明に係
る全体的な組合せや、本発明の方法を用いた抄紙機の乾
部には、前部乾燥部D1に後続する仕上装置または仕上部
D2が含まれる。この仕上装置は巻取装置50、例えばポ−
プ型の巻取装置を有する。オンラインで巻取装置50によ
って作られつつあるリールは符号MRo により示し、完成
しているリールは符号MRにより示す。
【0046】図1、図14、図15、図16に示すように、約
96%から約 99%の乾燥量に乾燥されている紙ウエブWk
は、前部乾燥部D1の次に、紙ガイドロール25をわたり、
更に計測ビーム26を横断して送られ、仕上部 D2 の一部
を成している塗被装置20へ送られる。この計測ビーム26
は、紙の特性量の分布を計測し、かつガイドロール25の
間に配置されている。塗工装置20は、例えば名称Sym-Si
zer(商標)のもとに本出願人によって市販されている塗
工装置である。この塗工装置20は、2つの対向するアプ
リケータロール21、22 を有している。このアプリケータ
ロール21、22 の両方に関連してサイズ供給装置23、24 が
ある。そして、ロール21とロール22との間に形成された
塗被用ニップNSにおいて、紙ウエブWkは、両面から塗被
され、これは、仕上部D2で行なわれる仕上工程の一部を
構成している。水を含んだ塗被剤のおかげで、ウエブWk
は塗被ニップにおいて両面から加湿される。前部乾燥部
において、その底面Waの側から非対称に乾燥され、かつ
カールする傾向を有しているウエブは、次に、主とし
て、ウエブの内部の歪みが緩和された状態に、または少
なくともこの歪みが減少した状態にまで処理される。
【0047】図14に示すように、加湿され、かつ両面を
塗被されたウエブWpは仕上部20へ送られる。図1、図15
に示すように、仕上部の「後置乾燥機」または「仕上乾
燥装置」は、2つのワイヤグループR21 とR22 とを有す
る。これらのうちの第1のグループR21 は、シングルワ
イヤドローを有するグループであり、グループR22 はツ
インワイヤドローを有するグループである。塗工装置20
の後ろにおける、最初の下部シリンダ30' は乾燥シリン
ダである。この乾燥シリンダの表面は被覆されており、
ウエブWpがその表面へ付着することを防止している。こ
の被覆は、例えば本出願人の「Release Mate」(商標)コ
ーティング(図15)を用いて行なわれる。グループR22
の上側の列には、スチーム加熱乾燥シリンダ30があり、
下側の列には逆転サクションシリンダ31、例えば本出願
人のVAC ロールがある。この逆転サクションシリンダ
は、内部から真空にする必要がある溝付き面32を有す
る。
【0048】グループR21 の乾燥ワイヤ35は、むき出し
で引っ張ることはしないで、ウエブWpを次のツインワイ
ヤグループR22 へ運ぶ。塗工装置20で加湿されたウエブ
は、ツインワイヤグループR22 のおかげで、カールする
傾向を持たずに、両面から対称に乾燥される。
【0049】図15に更に示すように、ツインワイヤドロ
ーを有するグループR22 はスチーム加熱乾燥シリンダ30
A、30B を含み、それらの間でウエブは拘束されずに引っ
張られている(W0)。このグループR22 は、上部ワイヤ35
A を有しており、上部ワイヤ35A はガイドロール38によ
って案内される。上部ワイヤ35A は、さらに、上部シリ
ンダ30A 同士の間のギャップに配置されているガイドロ
ール39によって案内される。同様に、グループR22 は、
下部ワイヤ35B を有しており、下部ワイヤ35Bは、ガイ
ドロール38によって案内される。下部ワイヤ35B は、さ
らに、下部シリンダ30B の間のギャップに配置されてい
るガイドロール39によって案内される。
【0050】また、図15の実施例に示すように、ワイヤ
ガイドロール39の付近であって、かつウエブWおよび乾
燥ワイヤ35A、35B の入り口側に、送風ボックス37が用い
られている。乾燥シリンダ30A と乾燥シリンダ30B との
間のギャップに配置されているこれらの送風ボックス37
からは、適切な方向と噴出速度とを有する制御された噴
射空気を、それらの近くに配置されている乾燥ワイヤ35
A、35B の走行路の近辺であって、かつガイドロール39に
拘束されていない領域の近辺に当てる。この噴射空気に
よって、乾燥ワイヤ35A、35B とウエブとの間の、支持す
るための接触が促進される。さらに、自由ドローW0にお
いて致命的である圧力差の発生や、ウエブのフラッタ
が、この噴射空気によって減殺される。これらの送風
は、乾燥ワイヤ35A、35B を通しても行なうことができ、
これによって、乾燥シリンダ30A、30Bの間に形成されて
いるポケット空間Pの換気を促進することができる。
【0051】図15に示すように、ツインワイヤグループ
R22 において、商標「TWIN-RUN」 のもとに本出願人によ
って市販されているドロー装置を用いることもできる。
このドロー装置においては、完全に自由ドローである場
合と比較して、ウエブWの自由ドローW0が短くなるよう
に、乾燥ワイヤ35A、35B が、1つの乾燥シリンダ30A、30
B から次の乾燥シリンダへウェブに伴って動くように、
ガイドロール39は配置されている。「TWIN-RUN」(商標)
の考え方と送風ボックス37の更に詳しい内容に関して
は、本出願人のフィンランド特許第80,103号(ドイツ特
許第 3,818,600号と同じである。)に記載されている。
【0052】本発明において用いることができる調整用
パラメータであって、かつ、そのパラメータによって、
ウエブWの両面を対称的に乾燥させるように制御できる
調整パラメータは、図15に示すグループR22 の乾燥ワイ
ヤ35A、35B の張力TA、TB である。本発明の好ましい実施
例においては、TAとTBは約 1.5kN/mから約 8kN/mの範囲
で、望ましくは約 2kN/mから約 5kN/mの範囲で選択され
る。この場合に、乾燥ワイヤ15の張力調整装置も用いる
ことができるが、これは、普通のグループ R1,〜,RN
おいても同じである。本出願人のフィンランド特許第8
3,441号に説明する原理に従って、乾燥の進みに合わせ
て、ワイヤ15の張力Tnを絶えず増加させてもよい。
【0053】更に、ウエブWの乾燥の対称性と本発明の
目的の点から必要である場合は、1つ若しくは複数のツ
インワイヤグループR22 における下側ワイヤ35B の張力
TBと上側ワイヤ35A の張力TAとを、互いに異なるように
選択することができる。下側シリンダ30B のワイヤ35B
の張力TBが上側ワイヤ35A の張力TAよりも強い実施例は
特に好ましい。これにより、1つのツインワイヤグルー
プR22 において、ウエブWの上側Wyを相対的にかなり乾
燥することになり、乾燥の対称性が良くなる。また、ツ
インワイヤグループR22 において、下側シリンダ30B と
は異なるスチーム圧力とシリンダ−表面温度とを上側シ
リンダ30A において用いることによって乾燥の対称性を
改善できる。下側シリンダ30B においては、上側シリン
ダ30A よりも高いスチーム温度とシリンダ面温度を用い
ることが望ましい。それによって、ワイヤ35A とワイヤ
35B との間の張力差(TB>TA) と相まって、1つのツイン
ワイヤグループR22 において、ウエブWの上面Wyが下面
Waよりも相対的にかなり乾燥するため、ウエブWの乾燥
の対称性が更に改善される。この下面Waの乾燥度は、前
部乾燥部D1内の普通のグループ R1,〜,RN においては、
シリンダ10のため上面Wyの乾燥度よりも高くなってい
た。更に、上側ワイヤ35A と下側ワイヤ35B の浸透性が
異なるように選択することによって、上述の乾燥の対称
性を制御することができる。
【0054】表面サイズ処理および/または塗被され
た、さらに必要ならばカレンダ加工されたウエブの両面
Wa、Wy の乾燥の対称性を調整するために、そして必要な
らば、本発明の目的の観点から制御された乾燥の非対称
性を調整するために、ツインワイヤグループR22 に関し
て上述した様々な手段を、ツインワイヤグループR61(図
6)、R91およびR92(図8)、R101(図9)に用いることができ
る。ツインワイヤグループR61、R91、R92、R101については
後述する。
【0055】仕上部D2において、非対称に、ある程度ま
で乾燥されたウエブWpk は、となりの仕上装置へ送られ
る。この仕上装置はカレンダ40である。カレンダ40内の
カレンダニップNCは、フレーム43上に支持されているカ
レンダロール41とカレンダロール42との間に作られてい
る。下側ロール42は、カレンダニップNCのニップ圧の調
整の観点から、可調整クラウンロールである。塗被さ
れ、かつカレンダ加工されたウエブWpkcは紙ガイドロー
ル38c を通りすぎ、さらに計測ビーム45を横断して、巻
取装置50、例えばポープ型巻取装置へ送られる。機械巻
取装置を用いて、リールMR0 が、図16に示すようにウェ
ブWpkcから作られる。完成したリールは符号MRで示され
る。上述のように、仕上装置D2 において、ウエブはそ
の両面Wa、Wy から乾燥される。その結果、乾燥がz方向
について充分に対称となり、前部乾燥部D1において発生
した、どのようなカールも補正するとともに、新たにカ
ールが発生することも防ぐようにしている。
【0056】上述の仕上部において、ウエブWの両面
Wa、Wy 間の加湿の比、および/またはウエブWの両面
Wa、Wy 間の乾燥の比、および/またはこれらの要因の相
対的順序を調整することにより、製造される紙の品質と
紙の使用目的の観点から必要とされる程度にまで、前部
乾燥部D1において発生したカールする傾向を減少でき
る。ウエブWの両面Wa、Wy の加湿と、塗被と、および/
または仕上乾燥との間における仕上の比率を調整するた
めに、上述の仕上部D2と、以下で説明するものとは、多
くの異なる、かつ選択しうる可能性を提供する。生産さ
れる紙の品質と、機械の様々な走行パラメータとに応じ
て、仕上部D2の種類が選択される。ウエブの塗被につい
ては、塗被剤は、カールする傾向に関して不活性の材料
であることを述べておく必要がある。その結果、塗被材
自体が既に、カールする傾向を制御して減少できること
に役立っている。非対称にウエブを塗被することも利用
できる。
【0057】上述の幾つかの例においては、抄紙機のフ
レーム構造100 もまた図示されている。図1に示すよう
に、仕上部D2の下には破紙用コンベア19、19a、19bがあ
り、これらの破紙用コンベアは、同じように破紙をパル
パー19c へ運ぶ。仕上部D2には、ツインワイヤドローを
有する1つのグループR22 も示されている。グループR
22 は下部ワイヤ35B を有する。この結果、このグルー
プは、底部に向かって開口していない。グループR22
区域においては、シングルワイヤドローを有するグルー
プR21 のおかげでウエブは既に乾燥している。従って、
このグループR22 の区域においては、抄紙機の全体の効
率を低下させる破損が起こる危険は、実質的にはない。
【0058】図3は、2段階塗被/サイジング装置の実
施例を示す。この装置には本出願人のSym-Sizer(商標)
装置が設けられている。紙ウエブWoutは前部乾燥部D1か
ら運ばれてくる。前部乾燥部D1において、ウエブは非対
称に乾燥され、そのためカールする傾向がある。この紙
ウエブWoutは、ニップNCを有するカレンダ40A を通り抜
ける。ニップNCにおいて紙ウエブは処理されて、カール
する傾向は減少する。この後、紙ウエブWkは第1の塗被
ステーション60A へ送り込まれる。この第1の塗被ステ
ーションは、コータロール21、22 からなる塗工装置20A
を有している。下部ロール21については、塗被剤アプリ
ケータ装置23が設けられ、ウエブWkの上面Wy(塗工装置
20A 内においては下方を向いている)を塗被剤で塗被す
る。これと同時に、かなりの程度まで加湿してもよい。
この塗被ステーション60A は赤外線乾燥機61a、61b を有
しており、この赤外乾燥機によって、加湿されたウエブ
面Wyを主として無接触で乾燥する。装置60A 内の、この
後ろには空気入射乾燥機62がある。空気入射乾燥機62に
おいては、更に無接触で、主に加湿面Wyの側からウエブ
Wkを乾燥する。その後、ウエブWkはシリンダ63を通り過
ぎて、仕上乾燥シリンダからなる第1のグループR31
送られる。シリンダ63の面は、ウエブの付着を防止する
塗被剤、例えば本出願人の「Release Mate」(商標)コー
ティングで塗被される。グループR31 は、それ自体は公
知であるシングルワイヤドローを有するグループであ
る。このグループにはスチーム加熱乾燥シリンダ10a が
上側の列に、Vac サクションシリンダ11a が下側の列に
あり、更に上部乾燥ワイヤ15a がある。シリンダ10a 上
で、ウエブWkの下面Waの側から、すなわち装置60A で乾
燥され、かつ以前に塗被されている面とは反対の側から
ウエブWkは乾燥される。このようにして、対称的な乾燥
が確保される。
【0059】仕上装置D2は第2の塗被ステーション20B
を含み、第2の塗被ステーションはシングルワイヤドロ
ーを有するグループR31 の後ろに配置されている。第2
の塗被ステーションは1対のコータロール21、22 を有し
ている。これらのロールのうち、下部ロール22について
塗被剤アプリケータ装置24がある。この結果、上面が塗
被されているウエブWp1 がその下面Waから塗被される。
これによってウエブは同時に再度、加湿される。この後
ろには、第2の乾燥装置60B が続く。第2の乾燥装置
は、赤外線装置61a、61b と、空気入射装置62とを有して
いる。この赤外線装置61a、61b は、ウエブをその下面Wa
の側から乾燥する。装置60B の次にはシングルワイヤド
ローを有する第2の短いグループR32 が置かれている。
このグループにおいては、乾燥シリンダ10b が上側の列
に、逆転サクションシリンダ11b が下側の列にあり、更
にこのグループには上部乾燥ワイヤ15b がある。ウエブ
がカールする傾向を補正する観点から、故意に両面から
塗被が行なわれるとともに乾燥が行なわれたウエブWp2
を、このグループR32 から受け取る。故意にこのように
した理由は、塗被工程によるウエブの加湿がウエブの内
部のストレスを減少させ、これによって、またカールす
る傾向も減少させるからである。その後にウエブWp2
機械巻取装置50(図1)へ送られる。
【0060】前部乾燥部におけるシングルワイヤドロー
を有する最後のグループRNの後にある最初の仕上装置と
してのゲートロール表面サイジング装置120 を図4は示
す。ウエブWkは、紙ガイドロール25、25aを通過し、計測
ビーム26を横断して装置120へ送られる。図4におい
て、注意すべきことは、前出の図や以下の図とは異な
り、ウエブが右から到着することである。ゲートロール
表面サイジング装置120 においては、1対のロール121、
122 により、ウエブWkは表面サイジングされ、それによ
って両側から著しく加湿される。こうして、前部乾燥部
D1における非対称な乾燥から生じた、カールする傾向が
防止される。両側から塗被されている紙ウエブWpは、紙
ガイドロール25b を通過して、仕上乾燥部D2内のシング
ルワイヤグループR41 に送り込まれる。そのグループに
おいては第1の乾燥シリンダ10CRT は、例えばクロムテ
フロンで塗被されており、加湿ウエブWpの付着を防止す
る。シングルワイヤグループR41 の後ろにある、仕上乾
燥機とその他の仕上装置は、前出の図、または以下の図
において説明されているものと同じである。これらの仕
上装置は、仕上乾燥部D2において、ウエブがその両面
Wa、Wy の側から乾燥されるように配置されている。そし
て、乾燥がz方向について充分に対称的に行なわれて、
紙に既に発生している、いかなるカールも補正し、か
つ、そのようなカールが更に形成されことを防止するよ
うにしている。
【0061】図5は、図3に示す2段階式塗被/表面サ
イジング装置の他の実施例を示す。装置60A と装置60B
との間に配置されている、シングルワイヤドローを有す
るグループR51 が、このグループに相当する図3のグル
ープR31 よりもかなり短いことを除く他の点では、図5
に示す仕上部D2は、上述のものと類似している。このグ
ループR51 は、上部シリンダとして2つのスチーム加熱
シリンダ10a を有する。更にこのグループは、最初の下
部シリンダとしての「Release Mate」(商標)シリンダ63
と、2つの逆転シリンダ11c を有している。上述のよう
に、グループR51 には、2つのうちの一方の塗被ステー
ション20B と、これの乾燥装置60B とが続いている。次
に、シングルワイヤドローを有する第2のグループR52
が続く。この第2のグループR52 は、シングルワイヤド
ローを有するグループR51 と同じであり、上部乾燥ワイ
ヤ15d と、上部乾燥シリンダ10d と、下部逆転シリンダ
11d とを有している。
【0062】図5に示す実施例、および既に説明した他
の実施例において、紙テール切断装置27が示されてい
る。この紙テール切断装置によって紙テールは、ウエブ
Wの一方の端部から切断されて、それ自体では公知であ
る方法によって、最終的に全幅のウエブにまで広げられ
る。
【0063】本発明においては、シングルワイヤドロー
を有するグループR1,...,RN を含む前部乾燥部D1と、適
切に配置された仕上部D2とにより、ロープを用いないテ
ール掛けを用いることができる点で有利である。
【0064】図6は、仕上部D2を示す。この仕上部は両
面サイジング装置20を含む。この装置20は、図14に関し
て既述したものに類似している。この装置20において、
ウエブWkは両面から塗被および加湿される。その結果、
仕上乾燥機へ進むウエブWpは両面から加湿され、ウエブ
がカールする傾向を生じさせる歪みが実質的に緩和され
る。図6においては1つの仕上乾燥機グループR61 しか
なく、このグループR61 の最初の部分においては、上部
ワイヤ35A と、乾燥シリンダ30AY、30BY とを用いてシン
グルワイヤドローを実現している点で、図6に示す仕上
乾燥機は、図14に示す仕上乾燥機とは異なる。このグル
ープR16 の最終端部において、ワイヤ35A、35B とを用い
て、既述の方法によってツインワイヤドローが実施され
ている。このツインワイヤドローに関しては、装置の配
置と乾燥機の性能とは、図15のグループR22 に関して既
述したものと類似している。図6に示すグループR61
始めには、先ず下部乾燥シリンダ30Y があり、下部乾燥
シリンダ30Y は既述の方法で被覆されている。下部乾燥
シリンダ30Y の後ろには、同じものである上部乾燥シリ
ンダ30AYがある。上部乾燥シリンダ30AYの後ろでは、上
部ワイヤ35A による引っ張りがシリンダ30BYの下に向か
って始まる。このあとには既述のものと同じツインワイ
ヤドローが続き、このツインワイヤドローは、上部ワイ
ヤ35A と下部ワイヤ35B とによって作られている。従っ
て、対称的に乾燥していて、かつ、カールする傾向のな
いウエブWpk が、塗被の後に得られる。
【0065】図7は、図3に示す仕上部D2を変形したも
のを示す。この変形例は、塗工装置20A、20B の後に置か
れている乾燥装置60A、60B が異なるやり方で構成されて
いるという点を除いて、他の点では図3に示すものと同
じである。図7に示すように、ウエブWoutは、本発明に
よる前部乾燥部D1から運ばれて来て、カレンダ40A へ入
り、カレンダニップNCを通過してから塗工装置20A へ送
られる。塗工装置20Aにおいてウエブの上面Wyが塗被さ
れ、それによって、ウエブの上面Wyは、かなりの程度ま
で加湿される。その後、ウエブはコンビネーション乾燥
機へ送られる。コンビネーション乾燥機は初めに赤外線
装置61A を有し、そのすぐ後に、浮遊装置62A を有して
いる。コンビネーション乾燥機においては、乾燥作用
は、ウエブの加湿されている上側Wyに集中している。そ
の後ろには、シングルワイヤドローを有するグループR
81 が配置されているが、このグループR81 は、図3に
示すものと類似している。グループR81 において、ウエ
ブは乾燥シリンダ10a 上で主にその下面Waの側から乾燥
される。グループR81 の後ろには、第2の塗工装置20B
が配置されている。第2の塗工装置20B においては、ウ
エブは、その下面Waの側から塗被され、かつ加湿され
る。その後ろに、第2のコンビネーション乾燥機60B が
配置されている。第2のコンビネーション乾燥機60B に
は先ず赤外線装置61B があり、その次に浮遊装置62B が
ある。第2のコンビネーション乾燥機60B では、ウエブ
への乾燥作用はウエブの上面Wyに集中している。この後
ろにはシングルワイヤドローを有する別のグループR82
が続く。このグループR82 は、図3に示すものと類似し
ている。このグループR82 において、乾燥作用はウエブ
の下面Waに集中している。こうして、両側から塗被さ
れ、かつ対称的に乾燥されたウエブWp2 が生産される。
従って、そのカールする傾向が減少し、または少なくと
も部分的に、この傾向が回避される。
【0066】赤外線乾燥装置(複数)61A、61B 内におい
て行なわれる乾燥と、空気入射乾燥機、または浮遊装置
(1以上)62A、62B 内において行なわれる乾燥と、それ
らに関連したシリンダ部R81、R82 内とにおいて行なわれ
る乾燥との相対的割合は、最適な条件を与えるという要
求または希望に応じて変えることができる。
【0067】図8は、図7と同様に仕上装置D2内の両面
塗被を示す。図8の仕上乾燥グループR91、R92 が、図7
に示す対応するグループR81、R82 とは異なっている点を
除いて、他の点では、この仕上乾燥部D2は、図7に示す
ものと同じである。図8に示す第1のグループR91 は、
第1のコンビネーション乾燥機60A の後に配置されてい
る。第1のグループR91 は、図6に示すグループR61
同じであり、その最初の端部には2つの塗被乾燥シリン
ダ30Y、30YYとがある。乾燥シリンダ30Y、30YYの後ろに
は、下部逆転シリンダ30BYが配置されている。下部逆転
シリンダ30BYの後ろからツインワイヤドローが始まる。
ツインワイヤドローは、上部ワイヤ35A および下部ワイ
ヤとによって達成されている。ツインワイヤドローにお
いて、ウエブは、その両方の面Wy、Wa から乾燥される。
グループR91 の後ろには第2の塗工装置20B が配置され
ている。第2の塗工装置20B は、図7において説明した
ものと同じである。第2の塗工装置20B においては、ウ
エブは、その下面Waから塗被および加湿が行なわれる。
その後には既述のものと同じコンビネーション乾燥機60
B が配置されている。下部シリンダ30Y が無いことと、
グループR92 が1対という少数の加熱乾燥シリンダ30A
を有していることだけが異なり、他の点では、最後のグ
ループR92 は、上述のグループR91 と同じである。図8
に示す仕上部D2からは、両面が塗被され、かつ乾燥され
て、その結果、カールする傾向が無くなっているウエブ
Wp2 が得られる。
【0068】図9は、仕上部D2の変形例を示す。この変
形例は、図6に示すものと基本的には類似している。塗
工装置20で両面塗被されたウエブWpは、塗被ニップNSの
後ろにおいて、斜め下向きに走行して、逆転浮遊装置、
または旋回浮遊装置70へ送られる点を除いて、他の点で
は、この変形例は図6と同じである。逆転浮遊装置70に
よる無接触案内によって、ウエブの走行路は斜め下向き
から、約50O を越えて約70O まで旋回して、斜め上向き
になる。装置70は、無接触で、加湿ウエブを旋回させ、
また、ある程度まで、ウエブの上面に乾燥作用を及ぼ
す。
【0069】装置70の後ろにおいて、ウエブWは、斜め
上向きに直線走行してコンビネーション乾燥機60を通過
する。コンビネーション乾燥機60には、先ず赤外線装置
61があり、その後ろに無接触浮遊装置62がある。コンビ
ネーション乾燥機60の後ろにおいて、ウエブWpはツイン
ワイヤ装置R101へ送られる。ツインワイヤ装置R101の開
始端にはシングルワイヤドローの短い部分がある。この
部分は、被覆された上部シリンダ30AYと、被覆されてい
ない逆転シリンダ30BYとを有している。この開始端の後
ろには、ツインワイヤドローを有するグループR101の本
体が配置されている。このグループR101は既述のものと
同じであり、かつそれは上部ワイヤ35Aおよび下部ワイ
ヤ35B と、乾燥シリンダ30A、30B とによって構成されて
いる。前部乾燥部D1においてて行なわれた非対称な乾燥
にもかかわらず、好ましくないカールする傾向を有せ
ず、かつ、両面塗被されているウエブWp2 がグループR
101から得られる。
【0070】図10は、図4に示す仕上部D2の変形例を示
す。この変形例においてはウエブWoutは紙ガイドロール
25を通り過ぎて、計測ビーム26を通過し、図4に示すも
のと類似しているゲートロール塗工装置120 へ送られ
る。ゲートロール塗工装置120の塗被ニップNSにおいて
ウエブWkは加湿され、かつ両側から塗被される。このゲ
ートロール装置120 の後ろにおける塗被ウエブWpの移動
は、図10に示すように、以下の点で図4と異なる。すな
わち、ウエブWpは、逆転浮遊装置70(旋回浮遊装置とも
言う)を通過するが、逆転浮遊装置70は、ウエブを無接
触で旋回させて運搬し、逆転浮遊装置70において、ウエ
ブの斜め下向き走行路は、約600 過ぎまで旋回されて斜
め上向き走行路になる。ウエブの斜め上向き走行路上に
は赤外線乾燥装置60C が配置されていて作動している。
赤外線乾燥装置60C においては下部装置61C がウエブを
ウエブの下面Waの側から乾燥し、上部装置61D がウエブ
をウエブの上面Wyの側から乾燥する。この後、ウエブ
は、シングルワイヤドローを有するグループR102へ送ら
れる。グループR102は既述のものと同じである。
【0071】図11と図17は、本発明による前部乾燥部D1
と仕上部D2とからなる図1と類似の実施例であるが、こ
の実施例においては、仕上部はソフトカレンダ40S だけ
を有する。必要な場合、カレンダとして2つまたはそれ
以上のソフトカレンダ装置を交互に配置して用いること
もできる。図17に示すように、ソフトカレンダ40S は、
交互に配置された2つのソフトカレンダ装置41S、42S を
有する。ソフトカレンダ40S 内のカレンダニップNC1、NC
2 において、ウエブは、熱と圧縮圧と、必要な場合には
摩擦の作用によって加工される。この結果、前部乾燥部
D1にてウエブの非対称な乾燥よって発生した乾燥ひずみ
と、乾燥歪みの結果生じたカールする傾向とが、カレン
ダ処理はされたが塗被はされていない紙の使用目的の点
からは充分な程度にまで、上記加工中に緩和される。
【0072】更に、図11と図17に示すように、最後のワ
イヤグループR8の逆転シリンダ11の下にはスチームボッ
クス45S が配置されている。このスチームボックス45S
の処理用ギャップにおいて、外側湾曲部の側にあるウエ
ブをスチーム処理することができ、これにより、カール
を発生させるひずみを緩和することができる。また、ス
チームボックス43S が第1のカレンダニップNC1 の手前
に配置されている。このスチームボックス43S によって
ウエブの上面をスチーム処理することができる。同様
に、下部スチームボックス44S が第2のカレンダニップ
NC2 の手前に配置されている。この下部スチームボック
ス44S によってウエブの下面をスチーム処理することが
できる。スチーム処理によって、カールする傾向を減少
させることができる。
【0073】カレンダ40S、またはそれと同等のカレンダ
の次に、ウエブは機械巻取装置50へ送られる。巻取装置
内で作られつつあるリールは符号MR0 で示し、完成した
リールは符号MRで示す。
【0074】図3から図11、および図14から図17におい
て、多数の異なる変形例を説明したが、これらの変形例
を用いることによって、塗被されるおよび/またはカレ
ンダ加工されるウエブWの両面の加湿および/または塑
性加工の相対的割合を設定して制御することができる。
前部乾燥部D1にて発生した、ウエブWがカールする傾向
を除去および/または補正するように、この設定および
制御が行なわれる。カールする傾向を考慮して、一般的
に塗被剤は、それ自体不活性の材料である。この結果、
塗被材は、それ自体で、塗被の対象である紙に残留して
いるカールする傾向を減少させる。
【0075】前部乾燥部D1に接続して用いることができ
る、仕上部D20 としてのオフライン塗工装置を図12は示
す。この前部乾燥部D1においては、本発明に従って、ウ
エブが、その下面Waの側からのみ非対称に、シングルワ
イヤドローを有するグループR1,...,RN において乾燥さ
れる。このような前部乾燥部D1から来るウエブを、カレ
ンダ40を通して、またはカレンダ加工さえもしないで機
械巻取装置50へ送ることができる。巻取装置により得ら
れたリールMRは、後続するオフライン処理段階である、
図12に示す仕上部D20 へ送られる。このリールMRの紙は
上述の非対称な乾燥のため、カールする傾向を持ってい
る。
【0076】図12に示す実施例に関して、注意すべきこ
とは、この工程が矢印Aの方向に右から左へ進むことで
ある。巻戻しスタンド80a の次に、紙ウエブは塗工装置
81aへ送られる。塗工装置81a の次には、赤外線乾燥機8
4a が続く。更に赤外線乾燥機84a の後には、3つの連
続した浮遊乾燥装置85a が続く。その後、ウエブはシリ
ンダ乾燥装置82a を通って、次の塗工装置81b へ送られ
る。そこではウエブの反対側が塗被される。これの後に
は赤外線乾燥装置84b が続き、更にその後には3つの連
続する浮遊乾燥装置85b が続いている。浮遊乾燥装置85
b の後、ウエブが第2のシリンダ乾燥装置82b へ送られ
る。この工程が進むと、第3の塗工装置81c が、更にそ
の後には赤外線乾燥装置84c が続き、その後には3つの
連続する浮遊乾燥装置85c と、第3の乾燥シリンダ装置
82c とが置かれている。最後に記述した装置の後には、
この工程においては第4の塗工装置81d があり、その後
には赤外線装置84d と、3つの連続する浮遊乾燥装置85
d が続いている。浮遊乾燥機85d の後には赤外線装置84
d と、第4の乾燥シリンダ装置82d とが配置されてい
る。その後にウエブは巻取装置90へ送られる。巻取装置
90から、塗被リールMRp がスーパーカレンダ80の巻戻し
スタンドへ移される。リールMRp はスーパーカレンダ80
内でカレンダ加工され、スーパーカレンダ80の出口側か
らはスーパーカレンダ加工されたリールMRc が得られ
る。
【0077】図13は、仕上部D21 の他の実施例を示す。
この実施例はオフライン塗工装置と、その乾燥部を含
む。既述の前部乾燥部D1によって乾燥され、かつ巻取り
されている紙リールMRであって、その紙リールMRの紙
が、カールする傾向を持っている紙リールMRは、巻戻し
スタンド90A によって巻戻される。この紙は、その後、
塗工装置91a へ送られる。この塗工装置91a において、
ウエブの一方の側が塗被され、それによって同時に、ウ
エブの一方の側が加湿される。
【0078】塗工装置91a の後には、第1の赤外線乾燥
装置92a が配置されており、第1の赤外線乾燥装置92a
の後、ウエブは3つの連続する浮遊乾燥装置93a を通っ
て第1のシリンダ乾燥機94a へ送られる。第1のシリン
ダ乾燥機94a は、シングルワイヤドローを有するインバ
ートシリンダグループである。シングルワイヤドローを
有するインバートシリンダグループの後には、ウエブの
反対側のための塗工装置91b が続く。塗工装置91b にお
いてはウエブの反対側が加湿される。この後、加湿され
ており、かつ両側から塗被されているウエブが第2の赤
外線乾燥装置92b へ送られる。第2の赤外線乾燥装置92
b の次には、3つの連続する浮遊乾燥装置93b と、第3
の赤外線乾燥装置92C がある。第3の赤外線乾燥装置92
C の次に、ウエブは第2のシリンダ乾燥装置94b へ送ら
れる。この第2のシリンダ乾燥装置94b は、シングルワ
イヤドローを有する乾燥シリンダのグループであり、第
2のシリンダ乾燥装置94b においては、接触式乾燥シリ
ンダが上側の列に配置されており、逆転サクションシリ
ンダが下側の列に配置されている。この後、両側から塗
被され、かつ乾燥されたウエブは巻取装置96へ送られ、
巻取装置96から機械リールMRp が得られる。機械リール
MRp の紙は両側から乾燥され、かつ塗被されており、カ
ールする傾向は有しない。このようにして作られた機械
リールMRp は、図12に示すものと同じスーパーカレンダ
80へ送られる。従って、前部乾燥部D1において行なわれ
た非対称な乾燥にもかかわらず、有害な、カールする傾
向を持たない紙を生産することができる。
【0079】以上の実施例は、これらのみに限られるも
のではない。本発明の多くの他の変形は、当業者には明
らかであり、特許請求の範囲内にあると考えられる。
【0080】
【発明の効果】本発明の概念においては、インバートグ
ループを用いずに、シングルワイヤドローを有するグル
ープから成る前部乾燥部によって、前段としての乾燥が
おこなわれ、前段としての乾燥の後に、紙がカールする
傾向が明白になる。しかし、本発明においては、表面サ
イジング装置が用いられるか、もしくは紙が塗被される
ので、紙の表面は加湿され、それによって紙シートが膨
張すると同時に紙シートの緊張がゆるむ。仕上乾燥機
が、通常のツインワイヤドローを有する乾燥機であり、
このツインワイヤドローにおいては、上部シリンダおよ
び下部シリンダの温度を互いに独立して調整できる場
合、カールを、この乾燥によって調整することができ
る。更に、サイズプレスの運転を調整することによっ
て、カールに影響を与えることができる。そこで、実際
には、例えば対称のサイズ量とすることに関してはあき
らめる。なぜならば、本発明の目的を達成するために、
非対称に制御して、その表面を加湿するからである。
【0081】本発明による概念の全体には含まれている
仕上段階において、ウエブが表面サイズ処理される場
合、紙ウエブの両方の表面から、その紙ウエブは、必要
ならば非対称に制御されて加湿される。この結果、カー
ルする傾向を生じさせている引っ張りを緩和する。この
段階の後、仕上乾燥によってそのカールを最少レベルに
まで調整できる。従って、本発明においては、ウエブが
カールする傾向を制御するための効率的なパラメータと
して、紙ウエブを非対称に加湿することを用いることが
できる。
【0082】本発明によれば、改良された走行性を有す
る抄紙機の乾部であって、かつ仕上装置を備えた抄紙機
の乾部を達成できる。特に上質紙の製造において、これ
を達成したので、上質紙がカールする傾向を制御するこ
とができないことに関する問題を実質的に解消すること
もできる。
【0083】本発明の基本的概念によれば、抄紙機のプ
レス部の後に配置されている乾燥部は実質的にその全長
にわたって、多数のいわゆるシングルワイヤドローを有
する普通のグループ(例えば、SYM-RUN(商標)によるも
の)を有しており、このグループにおいては、乾燥グル
ープの下側の列に配置されている逆転サクションシリン
ダ上においても、乾燥ワイヤによって紙ウエブは常に支
持されている。その結果、紙ウエブの貫通方向の収縮が
減少され、また少なくとも部分的には紙ウエブの貫通方
向の収縮が防止されている。機械の走行性の観点から、
完全に支持されたシングルワイヤドローを達成するよう
に、シングルワイヤドローを有するグループ間における
グループギャップは完全になくすことが望ましい。
【0084】本発明による高速上質紙抄紙機において
は、前部乾燥部は、典型的にはシングルワイヤドローを
有する約6個から9個の普通のグループから成り、この
グループには合計約30個から40個のスチーム加熱接触式
乾燥シリンダと、これに対応した数の逆転サクションシ
リンダまたは逆転サクションロール、望ましくは本出願
人のVAC(商標)ロールがある。上述の種類のシングルワ
イヤドローを有する完全に支持された、前部乾燥部に加
えて、本発明による概念全体の中には、上質紙用抄紙機
に適した紙仕上装置も含まれている。この紙仕上装置で
は、表面サイジングと塗被という形で紙は仕上を受け、
および/またはカレンダ処理という形で紙は追加加工を
受ける。このようにしてシングルワイヤドローを有す
る、完全に支持された乾燥部において行なわれる、z方
向に非対称である乾燥によってカールが生じるという欠
点を解消することができる。その結果、高い品質要求に
も適合した紙製品、特に坪量が約60から約 150g/m2の範
囲内にある上質紙を、改善された効率で生産できる。従
って、最終製品の品質の観点から見て、前部乾燥部にお
けるウエブの、両側からの乾燥は、この両側からの乾燥
は従来技術においては不可欠であると考えられていたも
のであるが、不必要であることが本発明によってわかっ
た。更に、抄紙機の走行性の観点と、抄紙機の全体の効
率の観点からも、この両側からの乾燥は、最も有利なも
のではなくなったことが本発明によってわかった。
【0085】本発明の全体的な概念の下に、紙の塗被を
行なえば、表面サイジングを行なう場合のように、例え
加湿が完全には均等でなくても、両面の再加湿も生じ
る。紙の表面はカールの観点から最も重要であるが、紙
の表面は湿気を帯び、再乾燥によってカールを制御する
ことができる。塗被自体が、カールする傾向を減少させ
る。なぜならば、紙の表面が不活性材料を多量に受ける
からであり、不活性材料の水分による膨張は、繊維の水
分による膨張よりも実質的に小さいからである。従っ
て、塗被の結果、紙の両面は、水分による膨張に関して
は変化が少なくなるが、他方両面の、水分による膨張は
実質的に等しくなり、その結果カールする傾向が減少す
る。紙の仕上中はスーパーカレンダ加工、またはソフト
カレンダ加工によって紙に塑性変化が生じる。シートの
塑性変形がカレンダ加工中に発生すると、カールする傾
向は影響を受けるので、非対称にカレンダ加工すること
によって、カールする傾向を制御できる。カレンダ加工
に関して、カールする傾向に影響を与える他の処理段階
は、スチームによって行なわれる紙のプレ加湿である。
この加湿は本発明においては、両面に対して不均等に行
なわれる。スチームによる両面への加湿の不均等さを調
整することによって、カールする傾向を調整することが
できる。
【0086】必要ならば、本発明において用いられる乾
燥部に、本出願人のフィンランド特許第91,900号に記載
されている水蒸気処理を用いることができる。この処理
は、カールする傾向を減少させることを目的としてい
る。この処理においては、紙ウエブの繊維網に発生し
た、または発生しがちな応力または歪みが、乾燥により
誘発される内部応力または歪みが形成される区域内また
はその区域の実質的に直後において、熱と水分によって
緩和される。更に、この水蒸気処理によって紙ウエブの
貫通方向の水分分布を制御できる。
【0087】本発明によれば、シングルワイヤドローを
有し、かつ完全に支持された、抄紙機の乾燥部におい
て、必要ならば、それ自体公知である様々な装置、例え
ば、本出願人の「Uno Run Blow Boxes」(商標)を用いる
ことができる。この装置によって、乾燥ワイヤと紙との
間の支持接触が、少なくとも最も重要ないくつかの場所
において強化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による抄紙機の乾部の、前部乾燥部の初
まりから機械巻取装置までにわたる側面図である。
【図2】図1に示す抄紙機の乾部の前部乾燥部を示す図
である。
【図3】仕上乾燥機の後に配置されている2段階式塗被
/表面サイジング装置を示す図である。
【図4】仕上装置であるゲートロール表面サイジング装
置を示す図であり、この装置においては、既に説明され
た実施例や以下に説明する実施例とは異なり、ウエブが
右から左へ進む。
【図5】2段階式塗被/表面サイジング装置と、その仕
上乾燥機の第2の実施例を示す図である。
【図6】両側表面サイジング装置と、その仕上乾燥機を
含む仕上装置を示す図である。
【図7】2段階式塗被/表面サイジング装置の第3の実
施例を示す図であり、それらの装置の間および後ろに、
シングルワイヤドローを有するグループがあり、このシ
ングルワイヤドローは仕上乾燥機を構成している。
【図8】図7に示すような2段階式塗被/表面サイジン
グ装置の他の実施例を示す図でであり、それらの装置の
間および後ろに、シングルワイヤドローを有するグルー
プがあり、このシングルワイヤドローは仕上乾燥機を構
成する。このグループは、ツインワイヤ区間を有する2
つのグループである。
【図9】両側表面サイジング装置と、それに続く旋回空
気入射装置と、仕上乾燥機とからなる第3の実施例を示
す図である。
【図10】仕上装置として図4と同じゲートロール表面
サイジング装置を示す図であるが、この実施例では、ゲ
ートロールの後に赤外線乾燥機があり、図4には図示さ
れていない、仕上乾燥機内のシリンダグループへ移送さ
れる。
【図11】本発明による抄紙機の乾部を示す図であり、
この乾部においては、前部乾燥部に続いてソフトカレン
ダがあり、その後ろに巻取装置がある。
【図12】オフライン塗工装置の実施例を示す図であ
り、この装置は、前部乾燥部の後に用いられるが、この
乾燥部には、インバートグループは無い。このようにし
て、本発明の方法を利用した、組合せの全体が得られ
る。本図において工程の順序は右から左である。
【図13】本発明の方法に用いられるオフライン塗工装
置と、その仕上乾燥機の第2の実施例を示す図である。
【図14】表面処理装置と、仕上乾燥機の前端部と、図
1および図2に示す、前段にある乾燥機の最終部とを示
す図である。
【図15】図1と、図2と、図14とに示す抄紙機の仕
上乾燥機を示す図である。
【図16】図1と、図2と、図14と、図15とに示す
乾燥部におけるカレンダと、機械巻取装置とを示す図で
ある。
【図17】図11の後部端部を拡大して示した図である。
【符号の説明】
10 乾燥シリンダ 11 サクションシリンダ 12 溝付き面 13 サクションボックス 15 乾燥ワイヤ 16,17 ブローサクションボックス 18,25 ガイドロール 20 塗工装置 21,22 アプリケータロール 23,24 塗被剤アプリケータ装置 26 計測ビーム D1 前部乾燥部 D2 仕上装置 k1 乾燥量 L 全水平長 T 張力 W ウエブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F26B 13/30 F26B 13/30 (72)発明者 アンッティ クハサロ フィンランド共和国 40530 イバスキラ、 バリティエ 1 エーエス 10 (72)発明者 レイマ ケルッツラ フィンランド共和国 40950 ムウラメ、 リンネティエ 2

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレスにより脱水されて、実質的に約35
    %から約60%の範囲の第1の乾燥量を有する紙ウエブか
    ら表面処理紙を生産する表面処理紙の生産方法におい
    て、該方法は、 前段である前部乾燥部において、実質的に90%から99%
    の間にある第2の乾燥量にまで前記ウエブを乾燥する第
    1のステップを有し、 該ウエブを乾燥する第1のステップは、前記前部乾燥部
    の実質的に全範囲において、z方向にかつ前記ウエブの
    一方の側から、すなわち非対称に、乾燥用エネルギーを
    前記ウエブに加える第2のステップを有し、 該第2のステップにおいては、下に向かって開口してい
    るシングルワイヤドローを有する連続した複数の乾燥グ
    ループに前記ウエブを通過させることによって、乾燥用
    エネルギーを前記ウエブに非対称に加える第3のステッ
    プがあり、 前記前部乾燥部において、非対称に乾燥が行なわれる結
    果として、前記ウエブはカールする傾向があるため、該
    方法は、前記前部乾燥部から仕上部へ前記ウエブを送る
    第4のステップと、 該仕上部において、前記ウエブを加湿し、および/また
    は該ウエブを塑性加工して、前記前部乾燥部で生じた、
    ウエブがカールする傾向を実質的に減らす第5のステッ
    プとを有することを特徴とする表面処理紙の生産方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、該方法は、前記下に向かって開口している乾
    燥グループの下から、実質的に重力によって破紙を除去
    して、前記乾燥グループの下に配置されている破紙用コ
    ンベアの上へ乗せるステップを有することを特徴とする
    表面処理紙の生産方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、オンラインで、ウエブを連続走行させて、前
    記第1のステップから第5のステップを行なうことを特
    徴とする表面処理紙の生産方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、前記前部乾燥部に後続する巻取装置へ前記ウ
    エブを送って該ウエブを巻き取り、次に巻き戻しを行な
    い、その後に、オフマシンによって、前記第4のステッ
    プと第5のステップとを行なうことを特徴とする表面処
    理紙の生産方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、前記ウエブを仕上げるステップにおいては、
    前記ウエブの両面を加湿し、次に該加湿されたウエブの
    両面を乾燥して、前記前部乾燥部において前記ウエブに
    生じたカールする傾向を実質的に減少させることを特徴
    とする表面処理紙の生産方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、 前記仕上部において前記ウエブを両面塗工装置に通し、 該塗工装置において前記ウエブの両面を塗被し、かつ加
    湿し、 前記塗工装置から少なくとも1つの塗被乾燥装置へ前記
    ウェブを送って、該塗被乾燥装置に前記ウエブを通し、 該少なくとも1つの塗被乾燥装置からマシンカレンダへ
    前記ウエブを送って、前記マシンカレンダに前記ウェブ
    を通し、更に該ウエブを前記マシンカレンダから巻取装
    置へ送り、または、 該少なくとも1つの塗被乾燥装置から巻取装置へ前記ウ
    エブを直接送ることを特徴とする表面処理紙の生産方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、前記ウエブを仕上げるステップにおいては、 前記ウエブの一方の面だけの加湿と塗被とを行ない、か
    つ少なくとも1つの後続する乾燥装置に前記ウエブを通
    し、 その後に、前記一方の面の反対側にある、前記ウエブの
    他方の面の加湿と塗被とを行ない、かつ少なくとも1つ
    の後部乾燥装置に前記ウエブを通すことを特徴とする表
    面処理紙の生産方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、前記ウエブを仕上げるステップにおいては、 前記ウエブを該仕上部において加湿し、 該仕上部に置かれている、ツインワイヤドローを有する
    少なくとも1つのグループに、前記加湿されたウエブを
    通し、 該ツインワイヤドローグループにおいて、前記加湿され
    たウエブの両面に乾燥作用を加え、 該ツインワイヤドローグループ内の乾燥シリンダの表面
    温度の比を調整することによって、および/または該ツ
    インワイヤドローグループ内の乾燥用ワイヤ対の張力の
    比を調整することによって、前記ウエブの両面に加えら
    れる乾燥作用の比を制御することを特徴とする表面処理
    紙の生産方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方法
    において、少なくとも1つのスチームボックスから熱水
    蒸気を前記ウエブに当てることによって、該ウエブがカ
    ールする傾向を制御することを特徴とする表面処理紙の
    生産方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の表面処理紙の生産方
    法において、該方法は、少なくとも1つの赤外線乾燥機
    と、少なくとも1つの浮遊ウエブ無接触乾燥機、および
    /または、これらを組み合わせた乾燥機とを前記仕上部
    に配置して前記ウエブを乾燥することを特徴とする表面
    処理紙の生産方法。
  11. 【請求項11】 表面処理紙を生産する抄紙機の乾部に
    おいて、該乾部は、 前段である前部乾燥部と、該前部乾燥部からウエブを受
    け取るように配置されている仕上部とを有し、 前記前部乾燥部は、該前部乾燥部の実質的に全範囲にわ
    たって配置されているシングルワイヤドローを有する複
    数の乾燥機グループを含み、 該グループの各々は下向きに開口しており、該グループ
    の各々は、スチーム加熱された乾燥シリンダと、前記ウ
    エブを運ぶとともに該ウェブを押し付けて前記乾燥シリ
    ンダに直接接触させる乾燥ワイヤと、該乾燥ワイヤが形
    成するループ内に配置されている逆転サクションシリン
    ダとを有し、 前記仕上部は、前記ウエブを表面処理する手段と、前記
    ウエブを塑性加工する手段と、前記ウエブを加湿する手
    段とのうち少なくとも1つを有し、 前記ウエブを表面処理する手段と、前記ウエブを塑性加
    工する手段と、前記ウエブを加湿する手段とは前記ウエ
    ブに作用して、前記前部乾燥部において生じる前記ウエ
    ブのカールする傾向を実質的に減少させることを特徴と
    する抄紙機の乾部。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記仕上部はオンライン処理工程であり、前記前部
    乾燥部に連結しており、更に前記処理工程の最終段階に
    おいて巻取装置を有することを特徴とする抄紙機の乾
    部。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記仕上部はオフライン装置であり、前記前部乾燥
    部から独立しており、更に少なくとも1つの塗工装置
    と、少なくとも1つの塗被乾燥装置および/またはスー
    パーカレンダーとを有することを特徴とする抄紙機の乾
    部。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記仕上部は少なくとも1つの表面サイジング/塗
    工装置と、少なくとも1つの乾燥装置とを有することを
    特徴とする抄紙機の乾部。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記少なくとも1つの乾燥装置は、ツインワイヤド
    ローを有する少なくとも1つのグループを含み、該グル
    ープは制御手段と接続されていて、該制御手段は、前記
    ウエブの両面に加えられる乾燥作用間の相対的な比を制
    御することを特徴とする抄紙機の乾部。
  16. 【請求項16】 請求項11に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記仕上部は、少なくとも1つの後部乾燥装置と、
    少なくとも1つの赤外線乾燥装置と、少なくとも1つの
    浮遊ウエブ乾燥装置と、および/または少なくとも1つ
    の赤外線浮遊装置とを有することを特徴とする抄紙機の
    乾部。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記仕上部は、巻取装置と、少なくとも1つのマシ
    ンカレンダとを有し、前記ウエブは前記マシンカレンダ
    を通ってから、前記巻取装置へ送られることを特徴とす
    る抄紙機の乾部。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記少なくとも1つのマシンカレンダはソフトカレ
    ンダであることを特徴とする抄紙機の乾部。
  19. 【請求項19】 請求項11に記載の抄紙機の乾部におい
    て、該乾部は、 前記前部乾燥部の真下に、かつ該前部乾燥部の全範囲に
    わたって少なくとも配置されていて、前記シングルワイ
    ヤドローを有する乾燥機グループにおいて生じる破紙を
    受け取る破紙用コンベアと、 該破紙用コンベアによって破紙が送り込まれるパルパー
    とを有することを特徴とする抄紙機の乾部。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の抄紙機の乾部におい
    て、前記破紙用コンベアは、前記仕上部の少なくとも一
    部にまで伸びていることを特徴とする抄紙機の乾部。
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