JPH08311138A - 高分子固体電解質、その材料及び用途 - Google Patents

高分子固体電解質、その材料及び用途

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JPH08311138A
JPH08311138A JP7124047A JP12404795A JPH08311138A JP H08311138 A JPH08311138 A JP H08311138A JP 7124047 A JP7124047 A JP 7124047A JP 12404795 A JP12404795 A JP 12404795A JP H08311138 A JPH08311138 A JP H08311138A
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electrolyte
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正隆 武内
Isamu Taguchi
勇 田口
Koji Tokita
孝二 時田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜強度が良好で、イオン伝導度が高く加工性
に優れた高分子固体電解質及びこの電解質を用いて高容
量、高電流で作動でき、サイクル性の良い電池、分極性
が良く、高容量の電極、出力電圧が高く電流が大きい信
頼性に優れた電気二重層コンデンサの提供。 【構成】 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) で表されるユニットを有する化合物の少なくとも一種か
ら得られる重合体及び/または該化合物を共重合成分と
する共重合体及び少なくとも一種の電解質を含む複合体
からなる高分子固体電解質、前記重合体と電極活物質ま
たは分極材料とを用いた電極、前記高分子固体電解質を
用いた電池及び前記高分子固体電解質を用いた電気二重
層コンデンサ及びそれらの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、尿素結合を有するオキ
シアルキレン誘導体を含有するモノマー混合物を用いた
新規な重合体及び電解質からなる複合体を用いた高イオ
ン伝導性の高分子固体電解質、該高分子を用いた電極と
その製造方法、該高分子固体電解質または該電極を用い
た電池とその製造方法、該高分子固体電解質または該電
極を用いた電気二重層コンデンサとその製造方法、該高
分子、及び該高分子のモノマーに関する。
【0002】
【従来の技術】アイオニクス分野でのダウンサイジン
グ、全固体化という流れの中で、従来の電解質溶液にか
わる新しいイオン伝導体として、固体電解質を用いた全
固体一次電池や二次電池及び電気二重層コンデンサへの
応用が盛んに試みられている。現在の電解質溶液を用い
た電池では、部品外部への液漏れあるいは電極物質の溶
出などが発生しやすいために長期信頼性に問題がある。
それに対して、固体電解質を用いた製品はそのような問
題がなく、また薄型化することも容易である。さらに固
体電解質は耐熱性にも優れており、電池などの製品の作
製工程においても有利である。
【0003】特に高分子を主成分とした固体電解質を使
用したものは、無機物に比較して、電池の柔軟性が増
し、種々の形状に加工できるというメリットがある。し
かしながら、これまで検討されてきたものは、高分子固
体電解質のイオン伝導度が低いため、取り出し電流が小
さいという問題を残していた。
【0004】これら高分子電解質の例として、「ブリテ
ィッシュ・ポリマー・ジャーナル(Br. Polym. J. ),
第319巻、137頁、1975年」には、ポリエチレ
ンオキサイドと無機アルカリ金属塩との複合物がイオン
伝導性を示すことが記載されているが、その室温でのイ
オン伝導度は10-7S/cmと低い。
【0005】最近、オリゴオキシエチレンを側鎖に導入
した櫛型高分子が、イオン伝導性を担っているオキシエ
チレン鎖の熱運動性を高め、イオン伝導性が改良される
ことが多数報告されている。例えば、「ジャーナル・オ
ブ・フィジカル・ケミストリイ(J. Phys. Chem.)、第
89巻、987頁、1984年」には、ポリメタクリル
酸の側鎖にオリゴオキシエチレンを付加したものにアル
カリ金属塩を複合化した例が記載されている。さらに、
「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテ
ィ(J. Am. Chem. Soc. )、第106巻、6854頁、
1984年」には、オリゴオキシエチレン側鎖を有する
ポリホスファゼンにアルカリ金属塩を複合化した例が記
載されている。
【0006】最近、LiCoO2 、LiNiO2 、Li
MnO2 、MoS2 等の金属酸化物、金属硫化物を正極
に用いたリチウム二次電池が多く研究されている。例え
ば、「ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサイ
エティ (J. Electrochem. Soc.) 、第138巻(No.
3)、665頁、1991年」には、MnO2 あるいは
NiO2 を正極とする電池が報告されている。これら
は、重量当りもしくは体積当りの容量が高く、注目され
ている。
【0007】また、導電性高分子を電極活物質として用
いる電池についての報告も多く、例えば、ポリアニリン
類を正極に用いたリチウム二次電池は、例えば「第27
回電池討論会、3A05L及び3A06L、1986
年」で報告されているように、ブリヂストン社及びセイ
コー社により、バックアップ電源用途のコイン型電池と
して既に上市されている。またポリアニリンは、高容量
で柔軟性の優れた正極活物質として注目されている。
【0008】さらに、近年、メモリーバックアップ電源
用などに、活性炭、カーボンブラックなど比表面積の大
きい炭素材料を分極性電極として、その間にイオン伝導
性溶液を配置する電気二重層コンデンサが多用されてき
ている。例えば、「機能材料1989年2月号33頁」
には、炭素系分極性電極と有機電解液を用いたコンデン
サが、「第173回エレクトロケミカルソサエティ・ミ
ーティング・アトランタ・ジョージア,5月号,No.
18,1988年」には、硫酸水溶液を用いた電気二重
層コンデンサが記載されている。また、特開昭63−2
44570号公報では、高電気伝導性を有するRb2
33 Cl7 を無機系固体電解質として用いるコンデ
ンサが開示されている。
【0009】しかしながら、現在の電解質溶液を用いた
電気二重層コンデンサでは、長期間の使用や高電圧が印
加される場合などの異常時には、コンデンサの外部への
液漏れなどが発生し易いために長期使用や信頼性に問題
がある。一方、従来の無機系イオン伝導性物質を用いた
電気二重層コンデンサは、イオン伝導性物質の分解電圧
が低く、出力電圧が低いという問題があった。
【0010】特開平4−253771号では、ポリホス
ファゼン系高分子を電池や電気二重層コンデンサのイオ
ン伝導性物質として用いることを提示しており、このよ
うな高分子を主成分とした固体イオン伝導性物質を使用
したものは、無機系イオン伝導性物質に比較して出力電
圧が高く、種々の形状に加工でき、封止も簡単であると
いうメリットがある。
【0011】しかしながら、この場合では、高分子固体
電解質のイオン伝導度が10-4〜10-6S/cmと充分
ではなく、取り出し電流が小さいという欠点があった。
また高分子固体電解質に可塑剤を加えてイオン伝導度を
高くすることも可能であるが、流動性を付与することと
なるため、完全な固体としては取り扱えず、膜強度や成
膜性に劣り、電気二重層コンデンサや電池に応用すると
短絡が起こり易いうえ、液体系イオン伝導性物質同様に
封止上の問題が発生する。一方、固体電解質を分極性電
極とともにコンデンサに組み立てる場合には、固体同士
の混合であることから、比表面積の大きい炭素材料に均
一に複合するのが難しいという問題もあった。
【0012】一般的に検討されている高分子固体電解質
のイオン伝導度は、室温における値で10-4〜10-5
/cm位まで改善されたものの、液体系イオン伝導性物
質に比較するとなお二桁以上低いレベルである。また、
0℃以下の低温になると、一層極端にイオン伝導性が低
下する。更に、これらの固体電解質を電気二重層コンデ
ンサ等の素子に組み込む場合や、これらの固体電解質を
薄膜にして電池に組み込む場合、電極との複合化や接触
性確保等の加工技術が難しく製造法でも問題点があっ
た。
【0013】これらの問題を解決するために、本発明者
らはウレタン結合を有するオキシアルキレン基を含有す
る(メタ)アクリレートモノマー混合物を用いた重合体
及び電解質からなる複合体を用いたイオン伝導性の高分
子固体電解質(特開平6−187822)を提案した。
この高分子固体電解質のイオン伝導度は、可塑剤未添加
で10-4S/cm(室温)であり高いレベルであるが、
さらに可塑剤を添加すると、室温またはそれより低温で
あっても10ー3S/cm以上となり、また膜質も厚膜で
あれば自立膜として得られる程度に改善された。また、
このモノマーは重合性が良好で、電池や電気二重層コン
デンサに応用する場合、加工上のメリットもあった。し
かしながら、可塑剤添加系では数十μm程度の薄膜にす
ると、膜強度に劣り、電気二重層コンデンサや電池に応
用すると短絡が起こり易いという問題を有していた。
【0014】電池及びコンデンサにおける高分子固体電
解質層は、イオン移動だけを担っており、薄くすればす
るほど電池及びコンデンサ全体の体積を薄くでき、電
池、コンデンサのエネルギー密度を高くすることができ
る。また、高分子固体電解質層を薄くすれば、電池及び
コンデンサの電気抵抗を低下でき、取り出し電流、充電
電流を増加でき、電池のパワー密度を向上することがで
きる。また、イオン特にアルカリ金属イオンの腐食が起
こりにくく、サイクル寿命が改善される。従って、でき
るだけ膜強度が良好で、薄膜化できる高イオン伝導度の
高分子固体電解質が望まれていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、数十μm程
度の薄膜とした場合にも強度が良好で、室温、低温での
イオン伝導度が高く、加工性に優れた高分子固体電解質
を提供することを目的とする。また、本発明は、この高
分子固体電解質を使用することにより、薄膜化が容易で
あり、高容量、高電流で作動でき、信頼性に優れた一次
電池及び二次電池を開発することを目的とする。また、
本発明は、高い電気化学的活性と柔軟性を有する電極及
びそれを用いたサイクル性が良好な二次電池を提供する
ことを目的とする。
【0016】また、本発明は、電気二重層コンデンサに
おいて用いられる、分極性が良く、また、膜とした場合
にも強度が良好で、固体電解質との接触性のよい電極を
提供することを目的とする。また、更に、本発明は、室
温あるいはそれより低温であってもイオン伝導度が大き
く、膜強度、加工性に優れた高分子固体電解質を利用す
ることにより、出力電圧が高く、取り出し電流が大き
く、加工性、信頼性に優れた電気二重層コンデンサを提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、モノマー
としてウレタン結合よりさらに水素結合性の強固な尿素
結合を有するオキシアルキレン基を含む重合体及び電解
質からなる複合体が、膜強度が良好で、イオン伝導度が
高く、加工性に優れた高分子固体電解質となることを見
出した。尚、本明細書の記載において、『オキシアルキ
ル』という表現にはオキシアルキレン基を少なくとも1
個以上含むオリゴオキシアルキレン及びポリオキシアル
キレンも含まれる。さらに、この高分子固体電解質を電
池に用いることにより、前記イオン伝導度、膜強度、加
工性等の問題が改善されることを見出した。
【0018】さらに、本発明者らは、例えば、この高分
子固体電解質を用いて、薄型固体電池を作製する場合
に、電極の薄膜化が重要であるとの認識にたち検討を行
なったところ、電極活物質として優れている、導電性高
分子であるポリアニリン及びその誘導体、すなわちアニ
リン系重合体であって有機溶媒に可溶な重合体、もしく
はその他の導電性高分子、金属酸化物、金属硫化物また
は炭素材料、あるいはその他の電極活物質(正極活物質
または負極活物質)と、尿素結合を有するオキシアルキ
ル側鎖が導入された高分子を用いることにより、かかる
電極活物質の電気化学的活性度を損なうことなく、高い
電気化学的活性と柔軟性を有する電極とすることがで
き、さらに例えば、溶媒キャスト法あるいはその他の方
法により電極の薄膜成膜が可能であることを見出した。
【0019】さらに、本発明者らは、電気二重層コンデ
ンサの分極性電極として用いられる分極性材料である、
後述のような炭素材料と、尿素結合を有するオキシアル
キル側鎖が導入された高分子を用いることにより、かか
る分極性材料の分極特性を損なうことなく、該コンデン
サに適した分極性の電極とすることができ、さらに例え
ば、溶媒キャスト法あるいはその他の方法により電極の
薄膜成膜が可能であることを見出した。さらに、本発明
者らは、上記の高分子個体電解質を用いることによっ
て、出力電圧が高く、取り出し電流が大きく、加工性、
信頼性に優れた電気二重層コンデンサが得られること、
とりわけ、全固体型電気二重層コンデンサとすることが
できることを見出した。
【0020】即ち本発明は、以下のものを提供するもの
である。 1) 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中、R1 、R2 は水素またはアルキル基を表し、R
3 はオキシアルキレン基を含む2価の有機基を表す。該
有機基は直鎖状、分岐状、環状構造のいずれからなるも
のでもよく、炭素、水素及び酸素以外の元素が1個以上
含まれていてもよい。x及びyはそれぞれ0または1〜
5の整数を、zは0または1〜10の数値を示す。但し
x=0及びy=0のときはz=0である。また(CH
2 )と(CH(CH3 ))は不規則に配列してもよい。
但し、同一分子中の複数個の上記一般式(1)で表され
るユニット中のR1 、R2 、R3 及びx、y、zの値
は、それぞれ独立であり、同じである必要はない。]で
表されるユニットを有する化合物の少なくとも一種から
得られる重合体及び/または該化合物を共重合成分とす
る共重合体及び少なくとも一種の電解質を含む複合体か
らなる高分子固体電解質。
【0021】2) 一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中、R1 ,R2 は水素またはアルキル基を表し、R
4 はそれぞれに−(CH22 −または−CH(CH
3 )CH2 −を表し、nは1以上の整数を表す。x及び
yはそれぞれ0または1〜5の整数を、zは0または1
〜10の数値を示す。但しx=0及びy=0のときはz
=0である。また(CH2 )と(CH(CH3 ))は不
規則に配列してもよい。但し、同一分子中の複数個の上
記一般式(2)で表されるユニット中のR1 、R2 、R
4 及びx、y、zの値は、それぞれ独立であり、同じで
ある必要はない。]で表されるユニットを有する化合物
の少なくとも一種から得られた重合体及び/または該化
合物を共重合成分とした共重合体並びに少なくとも一種
の電解質を含む複合体からなることを特徴とする高分子
固体電解質。
【0022】3) 電解質が、アルカリ金属塩、4級ア
ンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、または遷移金属塩
から選ばれた少なくとも一種である前記1)または2)
記載の高分子固体電解質。 4) 電解質を含む高分子固体電解質に可塑剤が添加さ
れている前記1)〜3)記載の高分子固体電解質。
【0023】5) 前記1)〜4)記載の高分子固体電
解質を用いることを特徴とする電池。 6) 電池の負極がリチウム、リチウム合金またはリチ
ウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料を含む電極からな
る前記5)記載の電池。 7) 電池の正極が、有機溶媒可溶性のアニリン系重合
体もしくはその他の導電性高分子、金属酸化物、金属硫
化物または炭素材料を含む電極からなる前記5)または
6)記載の電池。
【0024】8) 高分子固体電解質として、一般式
(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は前記1)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
電解質を含有する重合性モノマー混合物、またはこれに
可塑剤が添加された重合性モノマー混合物を、電池構成
用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、かかる重
合性モノマー混合物を重合することを特徴とする電池の
製造方法。
【0025】9) 高分子固体電解質として、一般式
(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は前記2)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
電解質を含有する重合性モノマー混合物、またはこれに
可塑剤が添加された重合性モノマー混合物を、電池構成
用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、かかる重
合性モノマー混合物を重合することを特徴とする電池の
製造方法。
【0026】10) 電極構成用材料として、一般式
(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は前記1)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られた重合体及
び/または該化合物を共重合成分とした共重合体、並び
に電極活物質または分極性材料を含むことを特徴とする
電極。
【0027】11) 電極構成用材料として、一般式
(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は前記2)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られた重合体及
び/または該化合物を共重合成分とした共重合体、並び
に電極活物質または分極性材料を含むことを特徴とする
電極。
【0028】12) 電極活物質または分極性材料が、
有機溶媒可溶性のアニリン系重合体もしくはその他の導
電性高分子、金属酸化物、金属硫化物または炭素材料で
ある前記10)または11)記載の電極。 13) イオン伝導性物質を介して分極性電極を配置し
た電気二重層コンデンサにおいて、イオン伝導性物質
が、前記1)〜4)記載の高分子固体電解質であること
を特徴とする電気二重層コンデンサ。
【0029】14) イオン伝導性物質を介して分極性
電極を配置した電気二重層コンデンサにおいて、分極性
電極が、炭素材料と一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は前記1)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
び/または該化合物を共重合成分とした共重合体とを含
む複合物からなることを特徴とする電気二重層コンデン
サ。
【0030】15) イオン伝導性物質を介して分極性
電極を配置した電気二重層コンデンサにおいて、分極性
電極が炭素材料と一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は前記2)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
び/または該化合物を共重合成分とした共重合体とを含
む複合物からなることを特徴とする電気二重層コンデン
サ。
【0031】16) 複合物として一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は前記1)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
電解質を含有する重合性モノマー混合物またはこれに可
塑剤が添加された重合性モノマー混合物を電気二重層コ
ンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
し、かかる重合性モノマー混合物を重合することを特徴
とする電気二重層コンデンサの製造方法。
【0032】17) 複合物として一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は前記2)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
電解質を含有する重合性モノマー混合物またはこれに可
塑剤が添加された重合性モノマー混合物を電気二重層コ
ンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
し、かかる重合性モノマー混合物を重合することを特徴
とする電気二重層コンデンサの製造方法。
【0033】18) 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は前記1)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
び/または該化合物を共重合成分とする共重合体。
【0034】19) 一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は前記2)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られた重合体及
び/または該化合物を共重合成分とした共重合体。
【0035】20) 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は前記1)と同じ。]で表されるユニット
を有する化合物。
【0036】21) 一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は前記2)と同じ。]で表されるユニット
有する化合物。
【0037】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
高分子固体電解質用のモノマーである一般式(1)ある
いは(2)で表されるユニットを有する化合物は、分子
中に一つ以上のエチレン性不飽和基を有する。一般式
(1)あるいは(2)で表されるユニットを有する化合
物は、CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH
(CH3 ))yz NCOとオキシエチレン基を有する
一級もしくは二級アミンの反応により得ることができる
(ただし、式中R1 、x、y,zはそれぞれ一般式
(1)と同じ。)。
【0038】具体的方法として一つのエチレン性不飽和
基を有する化合物は、例えば、メタクリロイルイソシア
ナート系化合物(以下MI類と略記する。)あるいはア
クリロイルイソシアナート系化合物(以下AI類と略記
する。)とモノアミノモノアルコキシオリゴアルキレン
グリコールとを、1:1のモル比で反応させることによ
り、容易に得られる。
【0039】また二つのエチレン性不飽和基を有する化
合物は、例えば、MI類あるいはAI類とジアミノオリ
ゴアルキレングリコールとを、2:1のモル比で反応さ
せることにより、容易に得られる。また、三つのエチレ
ン性不飽和基を有する化合物は、例えばMI類及び/ま
たはAI類と、グリセリン等の3価アルコールにアルキ
レンオキサイドを付加重合させ、その末端をアミンに置
換したトリアミンとを、3:1のモル比で反応させるこ
とにより、容易に得られる。
【0040】また、四つのエチレン性不飽和基を有する
化合物は、例えばMI類及び/またはAI類と、ペンタ
エリスリトール等の4価アルコールにアルキレンオキサ
イドを付加重合させ、その末端をアミンに置換したテト
ラミンとを4:1のモル比で反応させることにより、容
易に得られる。また、五つのエチレン性不飽和基を有す
る化合物は、例えばMI類及び/またはAI類と、α−
D−グルコピラノースにアルキレンオキシドを付加重合
させ、その末端をアミンに置換したペンタミンとを、
5:1のモル比で反応させることにより、容易に得られ
る。また、六つのエチレン性不飽和基を有する化合物
は、例えばMI類及び/またはAI類と、マンニットに
アルキレンオキシドを付加重合させ、その末端をアミン
に置換したヘキサミンとを6:1のモル比で反応させる
ことにより、容易に得られる。
【0041】本発明の高分子固体電解質の重合体に用い
るモノマーは、前記一般式(1)あるいは(2)で表さ
れるユニットを有する化合物を使用することが必要であ
る。一般式(1)あるいは(2)で表されるユニットを
1つしか有さない化合物を重合してできる重合体を、電
解質と共に高分子固体電解質の重合体として用いた場合
には、電極との接着性や複合効率にはすぐれているが膜
強度不足のため、薄膜にすると短絡する恐れがある。こ
のように、できた固体電解質の薄膜強度を考慮すると、
1分子中に含まれる一般式(1)あるいは(2)で表さ
れるユニットの数は、2つ以上がより好ましい。
【0042】また前記一般式(1)で表されるユニット
を有する化合物の中で、一般式(2)で表されるユニッ
トを有する化合物が、薄膜にしたときの膜強度が大き
く、得られる重合体中にオキシアルキレン基をより多く
導入できるので、室温、低温でのイオン伝導度が高くな
ることから好ましい。
【0043】本発明の高分子固体電解質に含まれる重合
体は、一般式(1)及びまたは一般式(2)で表される
ユニットを有する化合物の少なくとも一種を重合し、あ
るいは該化合物を共重合成分として重合することにより
得られる。
【0044】前記一般式(1)及び/または一般式
(2)で表されるユニットを有する化合物と共重合可能
な他の重合性化合物としては、特に制限はない。例え
ば、N−メタクリロイルカルバミド酸ω−メチルオリゴ
オキシエチルエステル、メタクリロイルオキシエチルカ
ルバミド酸ω−メチルオリゴオキシエチルエステル等の
下記一般式(3)で表されるユニットを1分子中に少な
くとも1つ有する化合物(以下、この化合物をオキシア
ルキレン鎖を有するウレタン(メタ)アクリレートとい
う。) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCOOR 2 − (3) [式中、R1 は水素またはメチル基を表し、R2 はオキ
シアルキレン基を含む2価の有機基を表す。該有機基は
直鎖状、分岐状、環状構造のいずれからなるものでもよ
く、炭素、水素及び酸素以外の元素が1個以上含まれて
いてもよい。x及びyはそれぞれ0または1〜5の整数
を、zは0または1〜10の数値を示す。但しx=0及
びy=0のときはz=0である。また(CH2 )と(C
H(CH3))は不規則に配列してもよい。但し、同一
分子中の複数個の上記一般式(3)で表されるユニット
中のR1 、R2 及びx、y、zの値は、それぞれ独立で
あり、同じである必要はない。]、メタクリル酸ω−メ
チルオリゴオキシエチルエステル等のオキシアルキレン
鎖を有する(メタ)アクリルエステル、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸n−ブチル等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメ
タクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メタクリロ
イルモルホリン、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系化合
物、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系化合
物、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド
等のN−ビニルアミド系化合物、エチルビニルエーテル
等のアルキルビニルエーテルを挙げることができる。こ
れらの中で好ましいのは、オキシアルキレン鎖を有する
ウレタン(メタ)アクリレート、オキシアルキレン鎖を
有する(メタ)アクリルエステル、(メタ)アクリルア
ミド系化合物が用いられる。これらの中で、重合体中に
ウレタン基やオキシアルキレン基をより多く導入できる
ことを考慮すると、オキシアルキレン鎖を有するウレタ
ン(メタ)アクリレートが、特に好ましい。
【0045】重合は、モノマー化合物中のアクリロイル
基もしくはメタクリロイル基の重合性を利用した一般的
な方法を採用することができる。即ち、これらモノマー
単独、あるいはこれらモノマーと他の前記の共重合可能
な重合性化合物の混合物に、アゾビスイソブチロニトリ
ル、ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル重合触媒、
CF3 COOH等のプロトン酸、BF3 、AlCl3
のルイス酸等のカチオン重合触媒、あるいはブチルリチ
ウム、ナトリウムナフタレン、リチウムアルコキシド等
のアニオン重合触媒を用いて、ラジカル重合、カチオン
重合あるいはアニオン重合させることができる。さら
に、前記一般式(1)で表されるユニットを有する化合
物とオキシアルキレン鎖を有するウレタン(メタ)アク
リレートの合計の含有量が全モノマー重量に対して、2
0重量%を越えるような場合は、無酸素条件下で、温度
を70℃以上に昇温するだけで重合を行うことができ
る。
【0046】また、かかる重合性モノマー混合物を膜状
等の形に成形後重合させることも可能である。前記一般
式(1)で表されるユニットを有する化合物の少なくと
も一種から得られる重合体及び/または該化合物を共重
合成分とする共重合体を、本発明のような高分子固体電
解質の重合体に用いる場合には、特にこのように、重合
性モノマー混合物を成膜後に重合することが有利であ
る。
【0047】即ち、前記一般式(1)で表されるユニッ
トを有する化合物の少なくとも一種とアルカリ金属塩、
4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩または遷移金
属塩のごとき少なくとも一種の電解質とを混合し、場合
によっては、さらに他の重合性化合物及び/または可塑
剤及び/または溶媒を添加混合し、これら重合性モノマ
ー混合物を前記触媒の存在下あるいは非存在下に、場合
によっては加熱及び/または光等の電磁波を照射して重
合させる。特に、該重合性モノマー混合物を膜状等の形
状に成形後に、例えば加熱及び/または光等の電磁波を
照射して、重合させ、膜状重合物とすることにより、加
工面での自由度が広がり、応用上の大きなメリットとな
る。
【0048】溶媒を用いる場合には、モノマーの種類や
重合触媒の有無にもよるが、重合を阻害しない溶媒であ
ればいかなる溶媒でも良く、例えば、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、トルエン等を用いることができ
る。重合させる温度としては、前記一般式(1)で表さ
れるユニットを有する化合物の種類によるが、重合が起
こる温度であれば良く、通常は、0℃から200℃の範
囲で行えばよい。電磁波照射により重合させる場合に
は、前記一般式(1)で表されるユニットを有する化合
物の種類によるが、例えば、ベンジルメチルケタール、
ベンゾフェノン等の開始剤を使用して、数mW以上の紫
外光またはγ線等を照射して重合させることができる。
【0049】本発明の高分子固体電解質に用いる重合体
は、前記のように、前記一般式(1)で表されるユニッ
トを有する化合物の単独重合体であっても、該カテゴリ
ーに属する2種以上の共重合体であっても、あるいは該
化合物の少なくとも一種と他の重合性化合物との共重合
体であってもよい。また、本発明の高分子固体電解質に
用いる重合体は、前記一般式(1)で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
び/または該化合物を共重合成分とする共重合体と他の
重合体との混合物であってもよい。例えば、前記一般式
(1)で表されるユニットを有する化合物の少なくとも
一種から得られる重合体及び/または該化合物を共重合
成分とする共重合体と、ポリエチレンオキサイド、ポリ
アクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリメタクリル
(またはアクリル)酸エステル類、ポリスチレン、ポリ
ホスファゼン類、ポリシロキサンあるいはポリシラン等
のポリマーとの混合物を本発明の高分子固体電解質に用
いてもよい。
【0050】共重合体としたとき前記一般式(1)で表
されるユニットを有する化合物由来の構造単位の量は、
その他の共重合成分あるいは重合体混合物成分の種類に
よって異なるが、オキシアルキレン鎖を有するウレタン
(メタ)アクリレートを共重合成分として含まない場合
は、高分子固体電解質に用いたときのイオン伝導度およ
び膜強度を考慮すると、この共重合体全量に対し20重
量%以上含有することが好ましく、さらに好ましくは5
0重量%以上含有することである。
【0051】また、前記一般式(1)で表されるユニッ
トを有する化合物を共重合成分とする共重合体の量が、
高分子固体電解質に用いる重合体の総量に対して50重
量%以上になることが望ましい。前記一般式(1)で表
されるユニットを有する化合物由来の構造単位が、上記
指定量範囲である場合は、重合体の膜強度を十分に発現
でき、また、高分子固体電解質としたときのイオン伝導
度も大きい。
【0052】本発明の高分子固体電解質に用いる(共)
重合体を得るために用いられる一般式(1)あるいは一
般式(2)で表されるユニットを有する化合物で、エチ
レン性不飽和基を一つ有している化合物の重合により櫛
形高分子が、2つ以上有している化合物の重合により網
目状高分子が得られる。従って、一般式(1)あるいは
一般式(2)で表されるユニットを1分子中に1つ有す
る化合物と二つ以上有する化合物とを混合し、重合する
ことにより、熱運動性が大きく、膜強度が良好な重合体
を得ることも可能である。重合体の側鎖となるオキシア
ルキル基中のオキシアルキレン鎖数(すなわち前記一般
式(1)におけるR2 中に含まれるオキシアルキレン基
の数、あるいは例えば、前記一般式(2)におけるn)
は1〜1000の範囲が好ましく、5〜50の範囲が特
に好ましい。
【0053】尚、本発明の高分子固体電解質に用いる
(共)重合体中のモノマーは、モノマー中に存在する一
般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) で表されるユニットにおいて、(a)xが0〜2、yが
0または1、zが0または1(但しx=0、y=0のと
きはz=0)の場合は、原料となる対応イソシアネート
化合物 CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH
3 ))yz NCO の反応性が高く、種々のオキシアルキレン化合物との反
応により容易に製造できる。またこれらの対応イソシア
ネート化合物は液体で粘性が低く、溶媒系での反応が容
易という利点がある。
【0054】一方高分子固体電解質に用いる(共)重合
体中の必須成分である上記モノマーにおいて、 (b)x=3〜5、y=0、z=1〜10、 (c)x=1〜5、y=1〜5(ランダム配列)、z=
1〜10または(d)x=0、y=1〜5、z=1〜1
0の化合物は、重合性は低くなるため、保存安定性が良
好となり、重合性モノマーとしての取扱い性は良好であ
る。
【0055】特に(c)および(d)の場合において、
オキシプロピレン基を導入すると、オキシエチレン基を
有しているモノマーより誘電率は低下するが、分子量が
大きくなっても融点、粘性が高くならない特徴があり、
用途によっては極めて有利な重合性モノマーである。従
って、これら重合性モノマーの特性を利用し、適したこ
れら重合性モノマーを組合せることにより、あるいは他
の重合性モノマー及び/またはポリマーと組合わせるこ
とにより用途に適した高分子固体電解質とすることがで
きる。
【0056】また本発明の高分子固体電解質中に通常い
わゆる可塑剤として用いられている有機化合物(本発明
においては可塑剤と表現する)を添加すると固体電解質
のイオン伝導度がさらに向上するので好ましい。使用で
きる可塑剤としては、本発明の高分子固体電解質に用い
るモノマーとの相溶性が良好で、誘電率が大きく、沸点
が70℃以上であり、電気化学的安定範囲が広い化合物
が適している。そのような可塑剤としては、トリエチレ
ングリコールメチルエーテル、テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のオリゴエーテル類、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、炭酸ビニレン、(メ
タ)アクリロイルカーボネート等のカーボネート類、ベ
ンゾニトリル、トルニトリル等の芳香族ニトリル類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチ
ルピロリドン、N−ビニルピロリドン、スルホラン等の
硫黄化合物、リン酸エステル類等が挙げられる。この中
で、オリゴエーテル類及びカーボネート類が好ましく、
カーボネート類が特に好ましい。
【0057】可塑剤の添加量が多いほど高分子固体電解
質のイオン伝導度は高くなるが、多過ぎると高分子固体
電解質の機械的強度が低下する。好ましい添加量として
は、本発明の高分子固体電解質に用いるモノマー重量の
5倍量以下である。また、可塑剤として炭酸ビニレン、
(メタ)アクリロイルカーボネート、N−ビニルピロリ
ドンのような重合性の化合物を、適度に非重合性可塑剤
と併用して前記一般式(1)及び/または(2)で表さ
れるユニットを有する化合物と共重合することにより、
機械的強度を低下させずに、可塑剤の添加量を増加さ
せ、イオン伝導度を改善することもできるので好まし
い。
【0058】本発明の高分子固体電解質中の一般式
(1)で表されるユニットを有する化合物の少なくとも
一種から得られる重合体及び/または該化合物を共重合
成分とする共重合体と複合に用いる電解質の複合比は、
側鎖のエーテル酸素原子1個〜100個に対し、電解質
分子1個の割合が好ましい。複合に用いる電解質がエー
テル酸素原子の1以上の比率で存在すると、イオンの移
動が大きく阻害され、逆に1/100以下の比率では、
イオンの絶対量が不足となってイオン伝導度が小さくな
る。側鎖のエーテル酸素原子4個〜100個に対し、電
解質分子1個の割合がさらに好ましい。
【0059】複合に用いる電解質の種類は特に限定され
るものではなく、電荷でキャリアーとしたいイオンを含
んだ電解質を用いればよいが、高分子固体電解質中での
解離定数が大きいことが望ましく、アルカリ金属塩、
(CH34 NBF4 等の4級アンモニウム塩、(CH
34 PBF4 等の4級ホスホニウム塩、AgClO4
等の遷移金属塩あるいは塩酸、過塩素酸、ホウフッ化水
素酸等のプロトン酸が推奨される。
【0060】本発明の電池に用いる負極活物質として
は,後述のように、アルカリ金属、アルカリ金属合金、
炭素材料のようなアルカリ金属イオンをキャリアーとす
る低酸化還元電位のものを用いることにより、高電圧、
高容量の電池が得られるので好ましい。従って、かかる
負極を用い、アルカリ金属イオンをキャリアーとする電
池に用いる場合の高分子固体電解質中の電解質としては
アルカリ金属塩が必要となる。
【0061】このアルカリ金属塩の種類としては、例え
ば、LiCF3 SO3 、LiPF6、LiClO4 、L
iI、LiBF4 、LiSCN、LiAsF6 、NaC
3SO3 、NaPF6 、NaClO4 、NaI、Na
BF4 、NaAsF6 、KCF3 SO3 、KPF6 、K
I等を挙げることができる。この中で、アルカリ金属と
しては、リチウムまたはリチウム合金を用いた場合が、
高電圧、高容量であり、かつ薄膜化が可能である点から
最も好ましい。また、炭素材負極の場合には、アルカリ
金属イオンだけでなく、4級アンモニウム塩、4級ホス
ホニウム塩、遷移金属塩、各種プロトン酸が使用でき
る。
【0062】固体電気二重層コンデンサの場合に複合に
用いる電解質の種類は特に限定されるものではなく、電
荷キャリアーとしたいイオンを含んだ化合物を用いれば
よいが、高分子固体電解質中での解離定数が大きく、分
極性電極と電気二重層を形成しやすいイオンを含むこと
が望ましい。このような化合物としては、(CH34
NBF4 、(CH3 CH24 NClO4 等の4級アン
モニウム塩、AgClO4 等の遷移金属塩、(CH3
4 PBF4 等の4級ホスホニウム塩、LiCF3 SO
3 、LiPF6 、LiClO4 、LiI、LiBF4
LiSCN、LiAsF6 、NaCF3 SO3 、NaP
6 、NaClO4 、NaI、NaBF4、NaAsF6
、KCF3 SO3 、KPF6 、KI等のアルカリ金属
塩、パラトルエンスルホン酸等の有機酸及びその塩、塩
酸、硫酸等の無機酸等が挙げられる。この中で、出力電
圧が高く取れ、解離定数が大きいという点から、4級ア
ンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、アルカリ金属塩が
好ましい。4級アンモニウム塩の中では、(CH3 CH
2 )(CH3 CH2 CH2 CH23 NBF4 のよう
な、アンモニウムイオンの窒素上の置換基が異なってい
るものが、高分子固体電解質への溶解性あるいは解離定
数が大きいという点では好ましい。
【0063】本発明の電池の構成において、負極にアル
カリ金属、アルカリ金属合金、炭素材料、導電性高分子
のようなアルカリ金属イオンをキャリアーとする低酸化
還元電位の電極活物質(負極活物質)を用いることによ
り、高電圧、高容量の電池が得られるので好ましい。こ
のような電極活物質の中では、リチウム金属あるいはリ
チウム/アルミニウム合金、リチウム/鉛合金、リチウ
ム/アンチモン合金等のリチウム合金類が最も低酸化還
元電位であるため特に好ましい。また、炭素材料もLi
イオンを吸蔵した場合低酸化還元電位となり、しかも安
定、安全であるという点で特に好ましい。Liイオンを
吸蔵放出できる炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒
鉛、気相法で合成した熱分解カーボン及びその黒鉛化
物、石油コークス、石炭コークス、ピッチ系炭素、ポリ
アセン、C60、C70等のフラーレン類等が挙げられる。
【0064】本発明の電池の構成において、正極に金属
酸化物、金属硫化物、導電性高分子あるいは炭素材料の
ような高酸化還元電位の電極活物質(正極活物質)を用
いることにより、高電圧、高容量の電池が得られるので
好ましい。このような電極活物質の中では、充填密度が
高くなり、体積容量密度が高くなるという点では、酸化
コバルト、酸化マンガン、酸化バナジウム、酸化ニッケ
ル、酸化モリブデン等の金属酸化物、硫化モリブデン、
硫化チタン、硫化バナジウム等の金属硫化物が好まし
く、特に酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト等
が高容量、高電圧という点から好ましい。
【0065】この場合の金属酸化物や金属硫化物を製造
する方法は特に限定されず、例えば、「電気化学、第2
2巻、574頁、1954年」に記載されているよう
な、一般的な電解法や加熱法によって製造される。ま
た、これらを電極活物質としてリチウム電池に使用する
場合、電池の製造時に、例えば、Lix CoO2 やLi
xMnO2 等の形でLi元素を金属酸化物あるいは金属
硫化物に挿入(複合)した状態で用いるのが好ましい。
このようにLi元素を挿入する方法は特に限定されず、
例えば、電気化学的にLiイオンを挿入する方法や、米
国特許第4357215号に記載されているように、L
2 CO3 等の塩と金属酸化物を混合、加熱処理するこ
とによって実施できる。
【0066】また柔軟で、薄膜にし易いという点では、
導電性高分子が好ましい。導電性高分子の例としては、
ポリアニリン、ポリアセチレン及びその誘導体、ポリパ
ラフェニレン及びその誘導体、ポリピロリレン及びその
誘導体、ポリチエニレン及びその誘導体、ポリピリジン
ジイル及びその誘導体、ポリイソチアナフテニレン及び
その誘導体、ポリフリレン及びその誘導体、ポリセレノ
フェン及びその誘導体、ポリパラフェニレンビニレン、
ポリチエニレンビニレン、ポリフリレンビニレン、ポリ
ナフテニレンビニレン、ポリセレノフェンビニレン、ポ
リピリジンジイルビニレン等のポリアリーレンビニレン
及びそれらの誘導体等が挙げられる。中でも有機溶媒に
可溶性のアニリン誘導体の重合体が特に好ましい。これ
らの電池あるいは電極において電極活物質として用いら
れる導電性高分子は、後述のような化学的あるいは電気
化学的方法あるいはその他の公知の方法に従って製造さ
れる。
【0067】また、炭素材料としては、天然黒鉛、人造
黒鉛、気相法黒鉛、石油コークス、石炭コークス、フッ
化黒鉛、ピッチ系炭素、ポリアセン等が挙げられる。ま
た、本発明の電池あるいは電極において電極活物質とし
て用いられる炭素材料は、市販のものを用いることがで
き、あるいは公知の方法に従って製造される。
【0068】本発明の電極あるいは電池における正極活
物質として、特に有機溶媒可溶性のアニリン系重合体を
用いると、成形を溶液塗布で行なうことができるので有
利であり、薄膜電池を作製する場合に極めて有利であ
る。アニリン系重合体としては、ポリアニリン、ポリ−
o−トルイジン、ポリ−m−トルイジン、ポリ−o−ア
ニシジン、ポリ−m−アニシジン、ポリキシリジン類、
ポリ−2,5−ジメトキシアニリン、ポリ−2,6−ジ
メトキシアニリン、ポリ−2,5−ジエトキシアニリ
ン、ポリ−2,6−ジエトキシアニリン、ポリ−o−エ
トキシアニリン、ポリ−m−エトキシアニリン及びこれ
らの共重合体を挙げることができるが、特にこれらに限
定されるものではなく、アニリン誘導体から導かれる繰
返し単位を有する重合体であれば良い。また、有機溶媒
可溶性のアニリン系重合体中の側鎖の導入量は、多いほ
ど溶解性という点では都合が良いが、導入量が増加する
ほど、正極としての重量あたりの容量が低下するという
マイナス面が表れる。従って、好ましいアニリン系重合
体としては、例えば、ポリアニリン、ポリ−o−トルイ
ジン、ポリ−m−トルイジン、ポリ−o−アニシジン、
ポリ−m−アニシジン、ポリキシリジン類が挙げられ
る。
【0069】本発明において用いられるアニリン系重合
体の重合方法は特に限定されるものではないが、一般に
は、例えば、「ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエテ
ィー、ケミカル・コミュニケーション、1784頁(1
987)」等で報告されているように、アニリン、o−
アニシジン等のアニリン誘導体を電気化学的または化学
的に酸化重合する方法が挙げられる。
【0070】電気化学的酸化重合は、陽極酸化によって
行われ、電流密度約0.01〜50mA/cm2 、電解
電圧0.1〜30Vの範囲で、定電流法、定電圧法ある
いはそれ以外の如何なる方法をも用いることができる。
電解液のpHとしては特に制限はないが、好ましくはp
Hが3以下、特に好ましくは2以下である。pH調節に
用いる酸の具体例としては、HCl、HBF4 、CF3
COOH、H2 SO4、HNO3 、パラトルエンスルホ
ン酸等の強酸を挙げることができるが、特にこれらに限
定されるものではない。化学的酸化重合の場合には、例
えば、アニリン誘導体を酸性溶液中で過酸化物、過硫酸
塩のような酸化剤で酸化重合させることができる。この
場合に用いる酸としては、電気化学的酸化重合の場合に
用いるものと同様のものを用いることが出来るが、これ
らに限定されるものではない。
【0071】このような方法で得られる、本発明で用い
られるアニリン系重合体の分子量は特に限定されない
が、通常2000以上のものであれば好ましい。このよ
うな方法によって得られるアニリン系重合体は、一般的
に重合溶液中のアニオンをドーパントとして含んだ状態
で得られる場合が多く、溶解性や重量当りの容量の面で
不利となる。従って、例えば成膜成形法により、電極に
成形する前に、これらアニオンを脱ドープし、さらに、
還元型にすることが好ましい。脱ドープの方法としては
特に制限はないが、一般的にはアンモニア水、水酸化ナ
トリウム等の塩基で処理する方法がとられる。また、還
元方法についても特に制限はなく、一般的な化学的ある
いは電気化学的還元を行なえばよい。例えば、化学的還
元方法については、ヒドラジンやフェニルヒドラジン溶
液中に塩基で処理したアニリン系重合体を室温下浸漬も
しくは撹拌することで容易に還元できる。
【0072】このようにして得た脱ドープ型もしくは還
元型アニリン系重合体は、種々の有機溶媒に可溶であ
り、溶液状態で、前記一般式(1)及び/または(2)
で表されるユニットを有する化合物の少なくとも一種を
含有する重合性モノマー溶液と混合でき、そのように調
製した混合物を用いて、例えば塗布法等により、種々の
支持体、例えば、電極上へ薄膜形成したり、あるいはそ
の他の形状へ成形することにより、電極を製造すること
ができる。
【0073】アニリン系重合体が溶解する溶媒として
は、ベンゼン環上の置換基の種類によるので、特に限定
されないが、N−メチルピロリドンのようなピロリドン
類、ジメチルホルムアミドのようなアミド類、m−クレ
ゾール、ジメチルプロピレンウレア等の極性溶媒等が挙
げられる。
【0074】次に、本発明の電極及び電池の製造方法の
一例について詳しく説明する。本発明の電極は、例え
ば、一般式(1)及び/または(2)で表されるユニッ
トを有する化合物の少なくとも一種を、場合によって
は、更に他の重合性化合物及び/または可塑剤を添加し
て、前記の電極活物質(正極活物質または負極活物質)
と混合する。その場合、混合する各成分の比率は、目的
とする電池により適切なものとする。このようにして得
た重合性モノマー/電極活物質混合物を膜状等の形状に
成形後、重合を行うことにより電極を製造する。この方
法において、重合は前述の一般式(1)及び/または
(2)で表されるユニットを有する化合物(モノマー)
から重合体を得る場合と同様の重合方法によることがで
き、例えば、加熱及び/または電磁波照射により重合を
行なうことができる。電極活物質が、例えば有機溶媒可
溶性のアニリン系重合体の場合のように、流動性の高い
重合性モノマー/電極活物質混合物を与える場合には、
該混合物を集電体あるいはその他ガラス等の支持体上に
塗布して成膜する等の方法で成形後重合することにより
電極を製造する。
【0075】このようにして製造した、前記の電極活物
質を含む電極を少なくとも一方の電極とし、同様にして
製造した他の電極活物質を含む電極あるいはその他通常
用いられる電極をもう一方の電極とし、両極をお互いに
接触しないように電池構成用構造体内に入れ、または支
持体上に配置する。例えば、電極の端に適当な厚みのス
ペーサーを介して正極と負極をはり合せて、前記構造体
内に入れ、次に、正極と負極の間に、一般式(1)及び
/または(2)で表されるユニットを有する化合物の少
なくとも一種と、アルカリ金属塩のごとき前記の電解質
から選ばれる少なくとも一種の電解質を混合し、場合に
よっては、更に他の重合性化合物及び/または可塑剤を
添加混合して調製した重合性モノマー混合物を注入した
後、例えば、加熱及び/または電磁波照射により重合す
る等、前述の一般式(1)及び/または(2)で表され
るユニットを有する化合物の少なくとも一種から得られ
る重合体及び/または該化合物を共重合成分とする共重
合体を得る場合の重合方法と同様の方法で重合すること
により、あるいは、更に、重合後必要に応じてポリオレ
フィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止するこ
とにより、電極と電解質が良好に接触した電池が得られ
る。
【0076】尚、前記電池構成用構造体あるいは前記支
持体はSUS等の金属、ポリプロピレン、ポリイミド等
の樹脂、あるいは導電性あるいは絶縁性ガラス等のセラ
ミックス材料であればよいが、特にこれらの材料からな
るものに限定されるものではなく、また、その形状は、
筒状、箱状、シート状その他いかなる形状でもよい。
【0077】前述したように、前記一般式(1)及び/
または(2)で表されるユニットを有する化合物の少な
くとも一種を含むモノマー混合物と少なくとも一種の電
解質を混合して得られる混合液を重合することにより、
前記一般式(1)及び/または(2)で表されるユニッ
トを有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体
及び/または該化合物を共重合成分とする共重合体と少
なくとも一種の電解質を含む複合体からなる高分子固体
電解質を製造する方法が、薄膜電池を製造する場合に特
に有用である。
【0078】このようにして製造される本発明の電池の
一例として、薄膜固体二次電池の一例の概略断面図を図
1に示す。図中、1は正極、2は高分子固体電解質、3
は負極、4は集電体、5はスペーサーである絶縁性樹脂
フィルムであり、6は絶縁性樹脂封止剤である。
【0079】捲回型電池を製造する場合は、あらかじ
め、調製しておいた高分子固体電解質シートを介して、
上記正極及び負極をはりあわせ、捲回し、電池構成用構
造体内に挿入後に更に前記重合性モノマー混合物を注入
し、重合させるという方法も可能である。
【0080】次に本発明の固体電気二重層コンデンサに
ついて説明する。本発明の固体電気二重層コンデンサに
おいて、本発明の前記高分子固体電解質を用いることに
より、出力電圧が高く、取り出し電流が大きく、あるい
は加工性、信頼性に優れた全固体電気二重層コンデンサ
が提供される。本発明の固体電気二重層コンデンサの一
例の概略断面図を図2に示す。この例は、大きさ1cm
×1cm、厚み約0.5mmの薄型セルで、8は集電体
であり、集電体の内側には一対の分極性電極7が配置さ
れており、その間に高分子固体電解質膜9が配置されて
いる。10はスペーサーであり、この例では絶縁性フィ
ルムが用いられ、11は絶縁性樹脂封止剤、12はリー
ド線である。
【0081】集電体8は電子伝導性で電気化学的に耐食
性があり、できるだけ比表面積の大きい材料を用いるこ
とが好ましい。例えば、各種金属及びその燒結体、電子
伝導性高分子、カーボンシート等を挙げることができ
る。分極性電極7は、通常電気二重層コンデンサに用い
られる炭素材料等の分極性材料からなる電極であればよ
いが、かかる炭素材料に本発明の高分子固体電解質を複
合させたものが好ましい。分極性材料としての炭素材料
としては、比表面積が大きければ特に制限はないが、比
表面積の大きいほど電気二重層の容量が大きくなり好ま
しい。例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック
(アセチレンブラックを含む)、チャンネルブラック等
のカーボンブラック類や、椰子がら炭等の活性炭、天然
黒鉛、人造黒鉛、気相法で製造したいわゆる熱分解カー
ボン及びその黒鉛化物、ポリアセン及びC60、C70を挙
げることができる。
【0082】次に本発明の固体電気二重層コンデンサの
製造方法の一例について説明する。前述したように、前
記一般式(1)及び/または(2)で表されるユニット
を有する化合物の少なくとも一種と少なくとも一種の電
解質を混合して、場合によっては更に他の重合性化合物
及び/または可塑剤を添加混合して得られる重合性モノ
マー混合物を重合することにより、前記一般式(1)及
び/または(2)で表されるユニットを有する化合物の
少なくとも一種から得られる重合体及び/または該化合
物を共重合成分とする共重合体と少なくとも一種の電解
質を含む複合体が得られるが、この方法が本発明の固体
電気二重層コンデンサを製造する場合に特に有用であ
る。
【0083】本発明の固体電気二重層コンデンサにおい
て好ましく用いられる、炭素材料のごとき分極性材料と
前記一般式(1)及び/または(2)で表されるユニッ
トを有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体
及び/または該化合物を共重合成分とする共重合体を含
む分極性電極を製造する場合、まず、例えば、前記一般
式(1)及び/または(2)で表されるユニットを有す
る化合物の少なくとも一種を、場合によっては、更に他
の重合性化合物及び/または可塑剤を添加して、分極性
材料と混合する。その場合、混合する各成分の比率は、
目的とするコンデンサにより適切なものとする。このよ
うにして得た重合性モノマー/分極性材料混合物を、支
持体上、例えば集電体上に成膜した後、例えば、加熱及
び/または電磁波照射により重合を行なう等、前記一般
式(1)及び/または(2)で表されるユニットを有す
る化合物の少なくとも一種から得られる重合体及び/ま
たは該化合物を共重合成分とする共重合体を得る場合の
重合方法と同様の方法により重合することにより、分極
性電極を製造する。本法によれば、集電体に良好に接触
した複合薄膜電極を製造できる。
【0084】このようにして製造した分極性電極2枚を
お互いに接触しないようにコンデンサ構成用構造体内に
入れ、または支持体上に配置する。例えば、電極の端に
適当な厚みのスペーサーを介して両電極をはり合せて、
前記構造体内に入れ、次に、この2枚の分極性電極の間
に、モノマーと電解質を混合し、場合によってはさらに
他の重合性化合物及び/または可塑剤を添加混合して調
製した重合性モノマー混合物を注入した後、上記と同様
の方法により重合することにより、あるいは、さらに、
重合後必要に応じてポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂
等の絶縁性樹脂で封止することにより、電極と電解質が
良好に接触した電気二重層コンデンサが得られる。かか
るモノマー混合物を調製する場合、混合する各成分の比
率は、目的とするコンデンサにより適切なものとする。
本法により、特に薄型全固体電気二重層コンデンサを製
造することができる。尚、前記コンデンサ構成用構造体
あるいは前記支持体は、SUS等の金属、ポリプロピレ
ン、ポリイミド等の樹脂、あるいは導電性あるいは絶縁
性ガラス等のセラミックス材料であればよいが、特にこ
れらの材料からなるものに限定されるものではなく、ま
た、その形状は、筒状、箱状、シート状その他いかなる
形状でもよい。
【0085】電気二重層コンデンサの形状としては、図
2のようなシート型のほかに、コイン型、あるいは分極
性電極及び高分子固体電解質のシート状積層体を円筒状
に捲回し、円筒管状のコンデンサ構成用構造体に入れ、
封止して製造された円筒型等であっても良い。捲回型コ
ンデンサを製造する場合は、あらかじめ調製しておいた
高分子固体電解質シートを介して、上記分極性電極をは
りあわせ、捲回し、コンデンサ構成用構造体内に挿入後
に更に前記重合性モノマー混合物を注入し、重合させる
という方法も可能である。
【0086】
【作用】本発明の高分子固体電解質は、前述のとおり、
その原料である重合性モノマー混合物から容易に成膜、
複合できる尿素結合を有するオキシアルキル基を側鎖に
導入した櫛型高分子または網目状高分子からなる高イオ
ン伝導性の固体電解質であり、膜強度も良好であり、薄
膜加工性にも優れている。
【0087】本発明の電池は、イオン伝導性物質として
前記高分子固体電解質を用いることにより、薄膜化など
加工も容易であり、薄膜でも短絡の恐れがなく、取り出
し電流が大きく、信頼性の高い電池であり、特に全固体
型電池とすることができる。また、本発明の、負極がリ
チウムまたはリチウム合金またはリチウムイオンを吸蔵
放出できる炭素材料等の活物質を含む電極からなる電池
は、イオン伝導性物質として前記高分子固体電解質を用
いることにより、薄膜化など加工も容易であり、薄膜で
も短絡の恐れがなく、取り出し電流が大きく、信頼性の
高い電池であり、特に全固体型電池とすることができ
る。
【0088】また、本発明の正極が、前記一般式(1)
及び/または(2)で表されるユニットを有する化合物
の少なくとも一種から得られる重合体及び/または該化
合物を共重合成分とする共重合体と有機溶媒可溶性のア
ニリン系重合体もしくはその他の導電性高分子、金属酸
化物、金属硫化物または炭素材料等の活物質を含む電極
からなり、電解質として前記高分子固体電解質を用いる
ことを特徴とする電池は、薄膜化など加工も容易であ
り、薄膜でも短絡の恐れがなく、取り出し電流が大き
く、高容量で、信頼性の高い電池であり、特に全固体型
電池とすることができる。
【0089】さらにまた、本発明の前記一般式(1)及
び/または(2)で表されるユニットを有する化合物の
少なくとも一種から得られる重合体及び/または該化合
物を共重合成分とする共重合体と有機溶媒可溶性のアニ
リン系重合体もしくはその他の導電性高分子、金属酸化
物、金属硫化物または炭素材料等の電極活物質を含む電
極及び該電極の製造方法は、電極としての活性度に優れ
た該電極活物質の電気化学的活性度を損なうことなく、
必要に応じた柔軟性を有する電極を提供するものであ
り、例えば、薄膜状の電極を提供することができ、該電
極は種々の電池の電極として有用である。
【0090】また、本発明の電池の製造方法によれば、
種々の形状の電池を製造することができ、特に電池の薄
型化が容易であり、高容量、高電流で作動でき、あるい
はサイクル性が良好な信頼性に優れた電池を製造するこ
とができ、特に全固体型電池を製造することができる。
【0091】本発明の電気二重層コンデンサは、重合性
モノマー混合物から容易に成膜、複合できる尿素結合を
有するオキシアルキル基を側鎖に導入した櫛型高分子ま
たは網目状高分子となる重合性モノマー混合物に電解質
を溶解させたものを重合させて、高イオン伝導性で膜強
度の良好な高分子固体電解質としたものをイオン伝導性
物質として用いることによって製造される、薄膜でも短
絡がなく、出力電圧及び取り出し電流が大きく、信頼性
の高い電気二重層コンデンサであり、特に全固体型電気
二重層コンデンサとすることができる。
【0092】特に、本発明の電気二重層コンデンサ及び
その製造方法によれば、分極性電極とイオン伝導性物質
である高分子固体電解質との接触が良好になされてお
り、薄膜でも短絡がなく、出力電圧及び取り出し電流が
大きく、信頼性の高い電気二重層コンデンサが提供さ
れ、特に全固体型電気二重層コンデンサが提供される。
【0093】
【実施例】以下に本発明について代表的な例を示しさら
に具体的に説明する。なお、これらは説明のための単な
る例示であって、本発明はこれらに何等制限されるもの
ではない。
【0094】[実施例1]<モノマー1の合成> 文献(ジャーナル オーガニック ケミストリー、19
93年、58巻、26号、7524ページ)の方法に従
い、下式に示す反応でモノメチルオリゴエチレングリコ
ール(平均分子量550 アルドリッチ製)の末端水酸
基をアミン化した原料1を得た。
【化1】 1H-NMR2.8ppm付近に窒素/メチレン結合を、赤外吸収ス
ペクトル3300cm-1付近にNHの伸縮振動を確認した。また
水素、酸素、窒素の元素分析値は理論値と0.1%以内で合
っていた。GPCで測定した平均分子量は550 であっ
た。
【0095】次に下式に示す様な反応でモノマー1を合
成した。 CH3(OCH2CH2)mNH2 + CH2=C(CH3)COO(CH2)2NCO → 原料1 MOI CH2=C(CH3)COO(CH2)2NHCONH(CH2CH2O)mCH3 モノマー1 具体的には0.1mol(=15.5g)のメタクリロイルオキシエチ
ルイソシアナート(MOI)、0.1mol(=55g)の原料1を
窒素雰囲気中でよく精製した100ml のTHFに溶解した
後、0.66g のジブチルチンジラウレートを添加した。そ
の後、50℃で約3時間反応させることにより、無色の
粘稠液体として68g のモノマー1を得た。
【0096】1H-NMR、IR及び元素分析の結果から、MO
Iと原料1は1対1で反応し、さらに、MOIのイソシ
アナート基が消失し、尿素結合が生成していることがわ
かった。水素、酸素、窒素の元素分析値は理論値と0.1%
以内で合っていた。GPCで測定した平均分子量は700
であった。融点(DSCの吸熱ピーク)は約10℃であっ
た。1H-NMR:CH2=C-(5.6,6.1ppm),-NHCO-(5.4ppm),-CH20
-(3.6 〜3.7ppm),-CH2N-(3.5ppm),-OCH3(3.3ppm),=C-CH
3(1.9ppm)
【0097】[実施例2]<モノマー1系高分子固体電
解質の作製と評価> 2.09g のモノマー1を10ccのTHFに溶解し、0.14g の
LiCF3SO3を加えてよく混合した。次いで、THFを室
温、減圧下で除去し、モノマー1/LiCF3SO3混合物を粘
稠液体として得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガ
ラス板状に塗布後、100℃で1時間加熱したところ、
モノマー1重合体/LiCF3SO3複合体が約100μm の透
明な自立フィルムとして得られた。このフィルムの25
℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したと
ころ、4 ×10-5S/cmであった。
【0098】[実施例3]実施例2で用いたLiCF3SO3
代えて、NaCF3SO3を0.15g 用いた以外は実施例2と同様
にして、固体電解質を作製した。この固体電解質の25
℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したと
ころ、6 ×10-5S/cmであった。
【0099】[実施例4]実施例2で用いたLiCF3SO3
代えて、LiI を0.11g 用いた以外は実施例2と同様にし
て、固体電解質を作製した。この固体電解質の25℃で
のイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したとこ
ろ、1 ×10-4S/cmであった。
【0100】[実施例5]<モノマー2の合成> 下式に示す様な反応でモノマー2を合成した。 H2NCH2CH(CH3){OCH2CH(CH3)}n(OCH2CH2)m{OCH2CH(CH3)}kNH2 JEFFAMINE ED900 + 2CH2=C(CH3)COO(CH2)2NCO → MOI CH2=C(CH3)COO(CH2)2NHCONHCH2CH(CH3){OCH2CH(CH3)}n(OCH2CH2)m -{OCH2CH(CH3)}kNHCONH(CH2)2OCO(CH3)C=CH2 モノマー2 具体的にはメタクリロイルオキシエチルイソシアナート
(MOI)0.2mol(=31g)、JEFFAMIN ED90
0(アルドリッチ製、平均分子量900)0.1mol(=90g)
を窒素雰囲気中でよく精製した 200mlのTHFに溶解し
た後、0.66g のジブチルチンジラウレートを添加した。
その後、50℃で約3時間反応させることにより、無色
の粘稠液体としてモノマー2を115g得た。
【0101】1H-NMR、IR及び元素分析の結果から、MO
IとJEFFAMIN ED900は2 対1で反応し、
さらに、MOIのイソシアナート基が消失し、尿素結合
が生成していることがわかった。水素、酸素、窒素の元
素分析値は理論値と0.1%以内で合っていた。GPCで測
定した平均分子量は700 であった。融点らしきDSCの
吸熱ピークは-70 ℃以上では観察できなかった。1H-NM
R:CH2=C-(5.6,6.1ppm),-NHCO-(5.2〜5.5ppm),-CH20-(3.
5〜3.8ppm),-CH2N-(3.3〜3.5ppm),=C-CH3(2.0ppm),-C-C
H3(1.2ppm)
【0102】[実施例6]<モノマー1/モノマー2共
重合系高分子固体電解質の作製と評価> 2.10g のモノマー1と0.51g のモノマー2を20ccのTH
Fに溶解し、0.14g のLiCF3SO3を加えてよく混合した。
次いで、THFを室温、減圧下で除去し、モノマー1/
モノマー2/LiCF3SO3混合物を粘稠液体として得た。ア
ルゴン雰囲気下、この混合物をガラス板状に塗布後、1
00℃で1時間加熱したところ、モノマー1/モノマー
2共重合体/LiCF3SO3複合体が約50μm の透明な自立
フィルムとして得られた。このフィルムの25℃でのイ
オン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、2
×10-5S/cmであった。
【0103】[実施例7]<モノマー3/モノマー2共
重合系高分子固体電解質の作製と評価> まず、下式に示す反応でモノマー3を合成した。 CH3(OCH2CH2)mOH + CH2=C(CH3)COO(CH2)2NCO → MOI CH2=C(CH3)COO(CH2)2NHCOO(CH2CH2O)mCH3 モノマー3 具体的にはメタクリロイルオキシエチルイソシアナート
(MOI)0.1mol(=15.5g)、平均分子量550のモノメ
チルオリゴエチレングリコール0.1mol(=55g)を窒素雰囲
気中でよく精製した 100mlのTHFに溶解した後、0.66
g のジブチルチンジラウレートを添加した。その後、5
0℃で約3時間反応させることにより、無色の粘稠液体
としてモノマー3を得た。その1H-NMR、IR及び元素分析
の結果から、MOIとモノメチルオリゴエチレングリコ
ールは1対1で反応し、さらに、MOIのイソシアナー
ト基が消失し、ウレタン結合が生成していることがわか
った。
【0104】次に、2.10g のモノマー3と0.51g のモノ
マー2を20ccのTHFに溶解し、0.14g のLiCF3SO3を加
えてよく混合した。次いで、THFを室温、減圧下で除
去し、モノマー3/モノマー2/LiCF3SO3混合物を粘稠
液体として得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラ
ス板状に塗布後、100℃で1時間加熱したところ、モ
ノマー3/モノマー2共重合体/LiCF3SO3複合体が約2
00μm の透明な自立フィルムとして得られた。このフ
ィルムの25℃でのイオン伝導度をインピーダンス法に
て測定したところ、2 ×10-5S/cmであった。
【0105】[実施例8]<モノマー1/モノマー4共
重合系高分子固体電解質の作製と評価> まず、下式に示す反応でモノマー4を合成した。 H{OCH2C(CH3)}n(OCH2CH2)mOH + 2CH2=C(CH3)COO(CH2)2NCO → PH80 MOI CH2=C(CH3)COO(CH2)2NHCOO{CH2CH(CH3)O}n(CH2CH2O)mOCONH(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 モノマー4 具体的にはメタクリロイルオキシエチルイソシアナート
(MOI)0.2mol(=31g)、アデカカーポールPH80
(平均分子量800)0.1mol(=80g)を窒素雰囲気中でよ
く精製した 100mlのTHFに溶解した後、0.66g のジブ
チルチンジラウレートを添加した。その後、50℃で約
3時間反応させることにより、無色の粘稠液体としてモ
ノマー4を得た。その1H-NMR、IR及び元素分析の結果か
ら、MOIとPH80は2 対1で反応し、さらに、MO
Iのイソシアナート基が消失し、ウレタン結合が生成し
ていることがわかった。
【0106】次に2.10g のモノマー1と0.51g のモノマ
ー4を20ccのTHFに溶解し、0.14g のLiCF3SO3を加え
てよく混合した。次いで、THFを室温、減圧下で除去
し、モノマー1/モノマー4/LiCF3SO3混合物を粘稠液
体として得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラス
板状に塗布後、100℃で1時間加熱したところ、モノ
マー1/モノマー4共重合体/LiCF3SO3複合体が約10
0μm の透明な自立フィルムとして得られた。このフィ
ルムの25℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて
測定したところ、3 ×10-5S/cmであった。
【0107】[実施例9]<モノマー5の合成> まず、実施例1と同様の方法で、下式に示す反応でアデ
カカーポールGH−5(平均分子量5000、トリオール、
KOH価 34.0mg /g )の末端水酸基をアミン化したモ
ノマー5の原料2を合成した。
【化2】 1H-NMR2.8ppm付近に窒素/メチレン結合を、赤外吸収ス
ペクトル3300cm-1付近にNHの伸縮振動を確認した。また
水素、酸素、窒素の元素分析値は理論値と0.1%以内で合
っていた。GPCで測定した平均分子量は5000であっ
た。
【0108】次に下式に示す様な反応でモノマー5を合
成した。
【化3】 具体的にはメタクリロイルオキシエチルイソシアナート
(MOI)0.1mol(=15.5g)、0.033mol(=165g) の原料2
を窒素雰囲気中でよく精製した 300mlのTHFに溶解し
た後、0.66g のジブチルチンジラウレートを添加した。
その後、50℃で約3時間反応させることにより、無色
の粘稠液体としてモノマー5を175g得た。
【0109】1H-NMR、IR及び元素分析の結果から、MO
Iと原料2は3対1で反応し、さらに、MOIのイソシ
アナート基が消失し、尿素結合が生成していることがわ
かった。水素、酸素、窒素の元素分析値は理論値と0.1%
以内で合っていた。GPCで測定した平均分子量は6000
であった。融点らしきDSCの吸熱ピークは-70 ℃以上
では観察できなかった。1H-NMR:CH2=C-(5.6,6.1ppm),-N
HCO-(5.2〜5.6ppm),-CH20-(3.4〜3.8ppm),-CH2N-(3.3〜
3.6ppm),=C-CH3(1,9〜2.1ppm),-C-CH3(1.1〜1.2ppm)
【0110】[実施例10]<モノマー5系高分子固体
電解質の作製と評価>2.09g のモノマー5を10ccのTH
Fに溶解し、0.14g のLiCF3SO3を加えてよく混合した。
次いで、THFを室温、減圧下で除去し、モノマー5/
LiCF3SO3混合物を粘稠液体として得た。アルゴン雰囲気
下、この混合物をガラス板状に塗布後、100℃で1時
間加熱したところ、モノマー5重合体/LiCF3SO3複合体
が約50μm の透明な自立フィルムとして得られた。こ
のフィルムの25℃でのイオン伝導度をインピーダンス
法にて測定したところ、3 ×10-5S/cmであった。
【0111】[実施例11]実施例10で用いたLiCF3S
O3に代えて、LiBF4 を0.10g 用いた以外は実施例10と
同様にして、固体電解質を作製した。この固体電解質の
25℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定し
たところ、4 ×10-5S/cmであった。
【0112】[実施例12]実施例10で用いたLiCF3S
O3に代えて、LiPF6 を0.15g 用いた以外は実施例10と
同様にして、固体電解質を作製した。この固体電解質の
25℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定し
たところ、5 ×10-4S/cmであった。
【0113】[実施例13]<モノマー1/モノマー5
共重合系高分子固体電解質の作製と評価> 1.00g のモノマー1と1.61g のモノマー5を20ccのTH
Fに溶解し、0.10g のLiBF4 を加えてよく混合した。次
いで、THFを室温、減圧下で除去し、モノマー1/モ
ノマー5/LiBF4 混合物を粘稠液体として得た。アルゴ
ン雰囲気下、この混合物をガラス板状に塗布後、100
℃で1時間加熱したところ、モノマー1/モノマー5共
重合体/LiBF4 複合体が約100μm の透明な自立フィ
ルムとして得られた。このフィルムの25℃でのイオン
伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、5 ×10
-5S/cmであった。
【0114】[実施例14]<モノマー3/モノマー5
共重合系高分子固体電解質の作製と評価> 1.00g のモノマー3と1.61g のモノマー5を20ccのTH
Fに溶解し、0.10g のLiBF4 を加えてよく混合した。次
いで、THFを室温、減圧下で除去し、モノマー3/モ
ノマー5/LiBF4 混合物を粘稠液体として得た。アルゴ
ン雰囲気下、この混合物をガラス板状に塗布後、100
℃で1時間加熱したところ、モノマー3/モノマー5共
重合体/LiBF4 複合体が約100μm の透明な自立フィ
ルムとして得られた。このフィルムの25℃でのイオン
伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、5 ×10
-5S/cmであった。
【0115】[実施例15]1.00g のモノマー1、0.50
g のモノマー2、 1.30gのプロピレンカーボネート(P
C)、1.30g のエチレンカーボネート(EC)、及び0.
56g のLiBF4 をアルゴン雰囲気中でよく混合し、モノマ
ー1/モノマー2/PC/EC/LiBF4 混合物を粘稠液
体として得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラス
板状に塗布後、100℃で1時間加熱したところ、モノ
マー1+モノマー2共重合体/PC/EC/LiBF4 複合
体が約200μm の透明な自立フィルムとして得られ
た。このフィルムの25℃、−10℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、2 ×10-3S/c
m、6 ×10-4S/cmであった。
【0116】[実施例16]実施例15で用いたPC,
ECの代りに、テトラグライム(TG)を用いた以外
は、実施例15と全く同様の方法で、モノマー1+モノ
マー2共重合体/TG/LiBF4 複合体を約200μm の
透明な自立フィルムとして得た。このフィルムの25
℃,−10℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて
測定したところ、8 ×10-4,1 ×10-4S/cmであった。
【0117】[実施例17]0.50g のモノマー1、1.0g
のモノマー5、 1.30gのプロピレンカーボネート(P
C)、1.30g のエチレンカーボネート(EC)、及び0.
56g のLiBF4 をアルゴン雰囲気中でよく混合し、モノマ
ー1/モノマー5/PC/EC/LiBF4 混合物を粘稠液
体として得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラス
板状に塗布後、100℃で1時間加熱したところ、モノ
マー1+モノマー5共重合体/PC/EC/LiBF4 複合
体が約100μm の透明な自立フィルムとして得られ
た。このフィルムの25℃、−10℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、3 ×10-3S/c
m、7 ×10-4S/cmであった。
【0118】[実施例18]実施例17で用いたLiBF4
の代りに、LiPF6 を0.84g 用いた以外は、実施例17と
全く同様の方法で、モノマー1+モノマー5共重合体/
PC/EC/LiPF6複合体を約100μm の透明な自立
フィルムとして得た。このフィルムの25℃,−10℃
でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したとこ
ろ、3 ×10-3,1 ×10-3S/cmであった。
【0119】[実施例19]実施例17で用いたプロピ
レンカーボネートの代りに、ジエチルカーボネート(D
EC)を用いた以外は、実施例17と全く同様の方法
で、モノマー1+モノマー5共重合体/DEC/EC/
LiBF4 複合体を約100μm の透明な自立フィルムとし
て得た。このフィルムの25℃, −10℃でのイオン伝
導度をインピーダンス法にて測定したところ、1 ×1
0-3、2 ×10-4S/cmであった。
【0120】[実施例20]1.5gのモノマー5、 1.30g
のプロピレンカーボネート(PC)、1.30g のエチレン
カーボネート(EC)、及び0.84g のLiPF6 をアルゴン
雰囲気中でよく混合し、モノマー5/PC/EC/LiPF
6 混合物を粘稠液体として得た。アルゴン雰囲気下、こ
の混合物をガラス板状に塗布後、100℃で1時間加熱
したところ、モノマー5重合体/PC/EC/LiPF6
合体が約50μm の透明な自立フィルムとして得られ
た。このフィルムの25℃、−10℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、2.5 ×10-3S/
cm、8 ×10-4S/cmであった。
【0121】[実施例21]1.1gのモノマー1、0.2gの
N,N−ジメチルアクリルアミドを100cc のTHFに溶
解し、0.10g のLiBF4 を加えてよく混合した。次いで、
THFを室温減圧下で除去し、モノマー1/N,N−ジ
メチルアクリルアミド/LiBF4 混合物を粘稠液体として
得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラス板状に塗
布後、100℃で1時間加熱したところ、モノマー1+
N,N−ジメチルアクリルアミド共重合体/LiBF4 複合
体が約20μm の透明な自立フィルムとして得られた。
このフィルムの25℃でのイオン伝導度をインピーダン
ス法にて測定したところ、3 ×10-5S/cmであった。
【0122】[実施例22]1.1gのモノマー1、ポリエ
チレンオキサイドPEO−1(住友精化(株)製)0.2g
を100cc のTHFに溶解し、0.10g のLiBF4 を加えてよ
く混合した。次いで、THFを室温減圧下で除去し、モ
ノマー1/PEO−1/LiBF4 混合物を粘稠液体として
得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラス板状に塗
布後、100℃で1時間加熱したところ、モノマー1/
PEO−1/LiBF4 複合体が約20μm の透明な自立フ
ィルムとして得られた。このフィルムの25℃でのイオ
ン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、2 ×
10-5S/cmであった。
【0123】[実施例23]<酸化コバルト正極の製造
> 11g のLi2 CO3 と24g のCo34 を良く混合し、
酸素雰囲気下、800℃で24時間加熱後、粉砕するこ
とによりLiCoO2 粉末を得た。このLiCoO2
末と実施例18で調製した重合性モノマー溶液を、アル
ゴン雰囲気下、重量比7:3で混合し、ステンレス箔上
に1×1cm、約200μmの厚さに塗布した。さらに、
約100℃で1時間加熱重合することにより、酸化コバ
ルト/高分子固体電解質複合正極(65mg)を得た。
【0124】[実施例24]<高分子固体電解質二次電
池の製造> アルゴン雰囲気グローブボックス内で、厚さ75μm の
リチウム箔を1×1cmに切出し(5.3mg )、その端部約
1mm四方を5μm のポリイミドフィルムで、スペーサー
として被覆した。次に、実施例20で調製した重合性モ
ノマー溶液をリチウム箔上に塗布し、さらに実施例23
で製造した酸化コバルト正極を張り合わせ、100℃、
1時間加熱後、電池端部をエポキシ樹脂で封印し、リチ
ウム/酸化コバルト固体二次電池を得た。得られた電池
の断面図を図1に示す。この電池を、作動電圧2.0 〜4.
3V、電流0.1mA で充放電を繰返したところ、最大放電容
量は3.8mAhで、容量が50%に減少するまでのサイクル
寿命は255回であった。
【0125】[実施例25]<ポリアニリン正極の製造
> アニリン0.5M,HBF41.5M 水溶液を重合溶液として、
対極にグラファイトフォイルを用いて、1×1cmステン
レス箔上に、1mA の定電流法で約100μm の厚さに電
解酸化重合した。次いで、メタノールで洗浄後、80℃
で24時間真空乾燥した。次いでこの膜をアルゴン雰囲
気のグローブボックス内に移し、実施例18で調製した
重合性モノマー溶液をしみ込ませ、100℃、1時間で
重合することにより、ポリアニリン/高分子固体電解質
複合正極(45mg)を得た。
【0126】[実施例26]<高分子固体電解質二次電
池の製造> 酸化コバルト正極のかわりに実施例25で製造したポリ
アニリン正極を用いた以外は実施例24と同様にして、
リチウム/ポリアニリン固体二次電池を得た。この電池
を、作動電圧2.0 〜4.0V、電流0.1mA で充放電を繰返し
たところ、最大放電容量は0.8mAhで、容量が50%に減
少するまでのサイクル寿命は411回であった。
【0127】[実施例27]<気相法黒鉛負極の製造> 昭和電工製気相法黒鉛繊維(平均繊維径、0.3 μm 、平
均繊維長、2.0 μm 、2700℃熱処理品)10g と2.5M
ブチルリチウム含有ヘキサン溶液200mlを混合し、
室温で8時間攬拌した。次いでヘキサンで洗浄後乾燥し
て、リチウムイオンが予備挿入された黒鉛繊維を得た。
C/Li原子比を元素分析から求めたところ12/1で
あった。このようにして得たリチウム含有黒鉛繊維6gと
実施例18で調製した重合性モノマー混合物4gを、アル
ゴン雰囲気下で混合し、その一部をとってステンレス箔
上に1×1cm、約150μmの厚さに塗布した。さら
に、約100℃ で1時間加熱重合することにより、気
相法黒鉛/高分子固体電解質複合負極(21mg)を得た。
【0128】[実施例28]<高分子固体電解質二次電
池の製造> リチウム箔のかわりに実施例27で製造した気相法黒鉛
負極を用いた以外は実施例24と同様にして、気相法黒
鉛/酸化コバルト固体二次電池を得た。この電池を、作
動電圧1.5 〜4.3V、電流0.1mA で充放電を繰返したとこ
ろ、最大放電容量は3.5mAhで、容量が50%に減少する
までのサイクル寿命は201回であった。
【0129】[実施例29]<有機溶媒可溶性ポリアニ
リンの合成> 1Lの4つ口フラスコに、温度計、撹拌機、コンデンサ
−を取り付け、1規定のHCl水溶液を500ml加
え、窒素をバブルしながら20.3gのアニリンを溶解
した。次いで、撹拌下、窒素バブルしながら、11.5
gの過硫酸アンモニウムを固体のまま、約30分かけて
添加した。反応温度は約22℃に保った。添加後、さら
に22時間反応させた後ろ過し、ろ残を500mlの蒸
留水で洗浄した。次いで、この生成物をビーカーに移
し、500mlの5%アンモニア水で約1時間撹拌後、
ろ過、蒸留水洗浄、減圧乾燥することにより、脱ドープ
状態のポリアニリン粉末約16gを得た。
【0130】次に、300mlの3つ口フラスコにヒド
ラジン1水和物を150ml加え、撹拌しながら窒素気
流下で室温で上記脱ドープポリアニリン粉末を約1時間
かけて添加した。さらに窒素気流下、約10時間、室温
で撹拌後、窒素雰囲気中でろ過し、減圧乾燥した。さら
に窒素雰囲気下で精製THF、精製エーテルで洗浄、減
圧乾燥することにより、還元状態のポリアニリン粉末約
14gを得た。
【0131】この還元状態のポリアニリン粉末の元素分
析値は炭素、水素、窒素の総和が98%であり、炭素/
水素/窒素の元素比は6.00/4.95/1.01と
理論値とほぼ一致した。この粉末はアルゴン雰囲気下で
精製N−メチルピロリドン(NMP)に約5wt%の濃
度まで溶解した。この溶液のGPC測定から求めたポリ
アニリンの数平均分子量は、ポリスチレン換算で約20
000であった。
【0132】[実施例30]<ポリアニリン正極の製造
> アルゴン雰囲気のグローブボックス中で実施例18で製
造した重合性モノマー溶液を実施例29で調製した5w
t%ポリアニリン/NMP溶液に、ポリアニリンと重合
性モノマー溶液の重量比が1:1になるように混合し
た。この混合溶液を50μmのポリイミドフィルムを3
mmの幅で四方の端部に貼りつけた15×15mm、厚
さ100μmのステンレス箔上のポリイミドフィルムに
囲まれた部分に塗布した。次いで60℃、80℃、10
0℃で各々1時間づつ加熱することにより、乾燥、重合
を行なった。
【0133】[実施例31]<高分子固体電解質二次電
池の製造> アルゴン雰囲気グローブボックス内で、厚さ25μm の
リチウム箔を12×12mm(2.6mg )に切出し、その
端部約2mm四方を5μmのポリイミドフィルムで、ス
ペーサーとして被覆した。次に、実施例20で調製した
重合性モノマー溶液をリチウム箔上に塗布し、さらに実
施例29で製造したポリアニリン正極を張り合わせ、1
00℃、1時間加熱後、電池端部をエポキシ樹脂で封印
し、図1に示すようなリチウム/ポリアニリン固体二次
電池を得た。この電池を、作動電圧2〜4V、電流0.
1mAで充放電を繰返したところ、最大放電容量は1.
2mAhで、容量が50%に減少するまでのサイクル寿
命は253回であった。
【0134】[実施例32]<重合性モノマー溶液の調
製> 1.00g のモノマー1、0.50g のモノマー2、2.6gのプロ
ピレンカーボネート(PC)、及び1.10g のテトラエチ
ルアンモニウムパークロレート(TEAP)をアルゴン
雰囲気中でよく混合し、モノマー1/モノマー2/PC
/TEAP混合物を粘稠液体として得た。アルゴン雰囲
気下、この混合物をガラス板状に塗布後、100℃で1
時間加熱したところ、モノマー1+モノマー2共重合体
/PC/TEAP複合体が約200μm の透明な自立フ
ィルムとして得られた。このフィルムの25℃、−10
℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したと
ころ、2.5 ×10-3S/cm、8 ×10-4S/cmであった。
【0135】[実施例33]<重合性モノマー溶液の調
製> 1.50g のモノマー5、2.6gのプロピレンカーボネート
(PC)、及び1.10g のテトラエチルアンモニウムパー
クロレート(TEAP)をアルゴン雰囲気中でよく混合
し、モノマー5/PC/TEAP混合物を粘稠液体とし
て得た。アルゴン雰囲気下、この混合物をガラス板状に
塗布後、100℃で1時間加熱したところ、モノマー5
重合体/PC/TEAP複合体が約100μm の透明な
自立フィルムとして得られた。このフィルムの25℃、
−10℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定
したところ、3.0 ×10-3S/cm、8 ×10-4S/cmであった。
【0136】[実施例34]<活性炭電極の製造> 椰子がら活性炭と実施例32で調製した重合性モノマー
混合物を、アルゴン雰囲気下、重量比1:1で混合し、
ステンレス箔上に1cm×1cmの大きさで約150μ
mの厚さに塗布した。さらに、約100℃で1時間加熱
して重合させることにより、活性炭/高分子固体電解質
複合電極(13mg)を得た。
【0137】[実施例35]<固体電気二重層コンデン
サの製造> アルゴン雰囲気グローブボックス内で、実施例34で製
造した活性炭電極(13mg)1cm×1cmの端部約1m
m四方を厚さ5μmのポリイミドフィルムをスペーサー
として被覆した。次に、実施例33で調製した重合性モ
ノマー混合物を電極上に塗布し、さらにもう一枚の電極
をはり合わせ、100℃、1時間加熱後、コンデンサ端
部をエポキシ樹脂で封止し、図2に示すような固体電気
二重層コンデンサを製造した。このコンデンサを、作動
電圧0〜2.5V、電流0.1mAで充放電を行なった
ところ、最大容量は180mFであった。また、この条
件で充放電を50回繰り返してもほとんど容量に変化は
なかった。
【0138】[実施例36]<固体電気二重層コンデン
サの製造> 実施例15で製造した重合性モノマー混合物を用いた以
外は、実施例34と同様の方法で活性炭電極(13mg)を製
造した。この電極と実施例17で製造した重合性モノマ
ー溶液を用いた以外は実施例35と同様にして固体電気
二重層コンデンサを製造した。このコンデンサを、作動
電圧0〜2.0V、電流0.1mAで充放電を行なった
ところ、最大容量は150mFであった。また、この条
件で充放電を50回繰り返してもほとんど容量に変化は
なかった。
【0139】
【発明の効果】本発明の高分子固体電解質は、尿素結合
により結合したオキシアルキル基を側鎖に有する高分子
と少なくとも一種の電解質との複合体から構成されてお
り、膜強度が良好な薄膜として得られ易く、また、高イ
オン伝導性という特徴を有している。本発明の高分子固
体電解質を用いた電池及びコンデンサはイオン伝導性物
質が固体であるため液漏れの危険はなく長期間安定して
使用できるものであり、また、この固体電解質を用いる
ことにより薄型の電池やコンデンサを製造することがで
きる。
【0140】本発明の、尿素結合により結合したオキシ
アルキル基を側鎖に有する高分子及び有機溶媒可溶性の
ポリアニリン系重合体もしくはその他の導電性高分子、
金属酸化物、金属硫化物または炭素材料等の電極活物質
または分極性材料を含む電極及びその製造方法は、高い
電気化学的活性と柔軟性を有する電極を提供でき、特に
薄型電極を提供でき、種々の電池または電気二重層コン
デンサ等に用いられる電極及びその製造方法として有用
である。
【0141】また、本発明の電池は、全固体型としては
高容量、高電流で作動でき、あるいはサイクル性が良好
で、安全性、信頼性に優れた電池であり、ポータブル機
器用主電源、バックアップ電源をはじめとする電気製品
用電源、電気自動車用、ロードレベリング用大型電源と
して使用可能である。また、薄膜化が容易にできるの
で、身分証明書用カード等のペーパー電池としても使用
できる。
【0142】更に、本発明の電気二重層コンデンサは、
従来の全固体型コンデンサと比較しても、高電圧、高容
量、高電流で作動でき、あるいはサイクル性が良好で、
安全性、信頼性に優れた電気二重層コンデンサであり、
かかる特徴を有する全固体電気二重層コンデンサとする
ことができる。このためバックアップ電源だけでなく、
小型電池との併用で、各種電気製品用電源として使用可
能である。また、薄膜化等の加工性に優れており、従来
の固体型電気二重層コンデンサの用途以外の用途にも期
待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の一例として示す、薄型の固体電
池の実施例の概略断面図である。
【図2】本発明の固体電気二重層コンデンサの実施例の
概略断面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 高分子固体電解質 3 負極 4 集電体 5 スペーサー 6 絶縁性樹脂封止剤 7 分極性電極 8 集電体 9 高分子固体電解質膜 10 スペーサー 11 絶縁性樹脂封止剤 12 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/06 H01M 4/00 H01M 4/00 10/40 10/40 7922−5E H01G 4/06

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中、R1 、R2 は水素またはアルキル基を表し、R
    3 はオキシアルキレン基を含む2価の有機基を表す。該
    有機基は直鎖状、分岐状、環状構造のいずれからなるも
    のでもよく、炭素、水素及び酸素以外の元素が1個以上
    含まれていてもよい。x及びyはそれぞれ0または1〜
    5の整数を、zは0または1〜10の数値を示す。但し
    x=0及びy=0のときはz=0である。また(CH
    2 )と(CH(CH3 ))は不規則に配列してもよい。
    但し、同一分子中の複数個の上記一般式(1)で表され
    るユニット中のR1 、R2 、R3 及びx、y、zの値
    は、それぞれ独立であり、同じである必要はない。]で
    表されるユニットを有する化合物の少なくとも一種から
    得られる重合体及び/または該化合物を共重合成分とす
    る共重合体及び少なくとも一種の電解質を含む複合体か
    らなる高分子固体電解質。
  2. 【請求項2】 一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中、R1 ,R2 は水素またはアルキル基を表し、R
    4 はそれぞれに−(CH22 −または−CH(CH
    3 )CH2 −を表し、nは1以上の整数を表す。x及び
    yはそれぞれ0または1〜5の整数を、zは0または1
    〜10の数値を示す。但しx=0及びy=0のときはz
    =0である。また(CH2 )と(CH(CH3 ))は不
    規則に配列してもよい。但し、同一分子中の複数個の上
    記一般式(2)で表されるユニット中のR1 、R2 、R
    4 及びx、y、zの値は、それぞれ独立であり、同じで
    ある必要はない。]で表されるユニットを有する化合物
    の少なくとも一種から得られた重合体及び/または該化
    合物を共重合成分とした共重合体並びに少なくとも一種
    の電解質を含む複合体からなることを特徴とする高分子
    固体電解質。
  3. 【請求項3】 電解質が、アルカリ金属塩、4級アンモ
    ニウム塩、4級ホスホニウム塩、または遷移金属塩から
    選ばれた少なくとも一種である請求項1または2記載の
    高分子固体電解質。
  4. 【請求項4】 電解質を含む高分子固体電解質に可塑剤
    が添加されている請求項1〜3記載の高分子固体電解
    質。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の高分子固体電解質を
    用いることを特徴とする電池。
  6. 【請求項6】 電池の負極がリチウム、リチウム合金ま
    たはリチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料を含む電
    極からなる請求項5記載の電池。
  7. 【請求項7】 電池の正極が、有機溶媒可溶性のアニリ
    ン系重合体もしくはその他の導電性高分子、金属酸化
    物、金属硫化物または炭素材料を含む電極からなる請求
    項5または6記載の電池。
  8. 【請求項8】 高分子固体電解質として、一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は請求項1と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
    電解質を含有する重合性モノマー混合物、またはこれに
    可塑剤が添加された重合性モノマー混合物を、電池構成
    用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、かかる重
    合性モノマー混合物を重合することを特徴とする電池の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 高分子固体電解質として、一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は請求項2と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
    電解質を含有する重合性モノマー混合物、またはこれに
    可塑剤が添加された重合性モノマー混合物を、電池構成
    用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、かかる重
    合性モノマー混合物を重合することを特徴とする電池の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 電極構成用材料として、一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は請求項1と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種から得られた重合体及
    び/または該化合物を共重合成分とした共重合体、並び
    に電極活物質または分極性材料を含むことを特徴とする
    電極。
  11. 【請求項11】 電極構成用材料として、一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は請求項2と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種から得られた重合体及
    び/または該化合物を共重合成分とした共重合体、並び
    に電極活物質または分極性材料を含むことを特徴とする
    電極。
  12. 【請求項12】 電極活物質または分極性材料が、有機
    溶媒可溶性のアニリン系重合体もしくはその他の導電性
    高分子、金属酸化物、金属硫化物または炭素材料である
    請求項10または11記載の電極。
  13. 【請求項13】 イオン伝導性物質を介して分極性電極
    を配置した電気二重層コンデンサにおいて、イオン伝導
    性物質が、請求項1〜4記載の高分子固体電解質である
    ことを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  14. 【請求項14】 イオン伝導性物質を介して分極性電極
    を配置した電気二重層コンデンサにおいて、分極性電極
    が、炭素材料と一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は請求項1と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
    び/または該化合物を共重合成分とした共重合体とを含
    む複合物からなることを特徴とする電気二重層コンデン
    サ。
  15. 【請求項15】 イオン伝導性物質を介して分極性電極
    を配置した電気二重層コンデンサにおいて、分極性電極
    が炭素材料と一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は請求項2と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
    び/または該化合物を共重合成分とした共重合体とを含
    む複合物からなることを特徴とする電気二重層コンデン
    サ。
  16. 【請求項16】 複合物として一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は請求項1と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
    電解質を含有する重合性モノマー混合物またはこれに可
    塑剤が添加された重合性モノマー混合物を電気二重層コ
    ンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
    し、かかる重合性モノマー混合物を重合することを特徴
    とする電気二重層コンデンサの製造方法。
  17. 【請求項17】 複合物として一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は請求項2と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種及び少なくとも一種の
    電解質を含有する重合性モノマー混合物またはこれに可
    塑剤が添加された重合性モノマー混合物を電気二重層コ
    ンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
    し、かかる重合性モノマー混合物を重合することを特徴
    とする電気二重層コンデンサの製造方法。
  18. 【請求項18】 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は請求項1と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種から得られる重合体及
    び/または該化合物を共重合成分とする共重合体。
  19. 【請求項19】 一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は請求項2と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物の少なくとも一種から得られた重合体及
    び/または該化合物を共重合成分とした共重合体。
  20. 【請求項20】 一般式(1) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 −R3 − (1) [式中の記号は請求項1と同じ。]で表されるユニット
    を有する化合物。
  21. 【請求項21】 一般式(2) CH2=C(R1 )CO[O(CH2x (CH(CH3 ))yz NHCONR 2 (R4 O)n − (2) [式中の記号は請求項2と同じ。]で表されるユニット
    有する化合物。
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