JPH08310931A - グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤および口腔清浄化剤 - Google Patents
グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤および口腔清浄化剤Info
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- JPH08310931A JPH08310931A JP7144148A JP14414895A JPH08310931A JP H08310931 A JPH08310931 A JP H08310931A JP 7144148 A JP7144148 A JP 7144148A JP 14414895 A JP14414895 A JP 14414895A JP H08310931 A JPH08310931 A JP H08310931A
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- Japan
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- inhibitor
- glucosyltransferase
- essential oil
- parts
- oral cavity
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- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 新規なグルコシルトランスフェラーゼ阻害
剤、およびそれを添加してう蝕予防作用を付与した口腔
清浄化剤と飲食物を提供する。 【構成】 オレンジの果皮、ユーカリの葉、ヨモギの
葉、ラベンダーの花、ローズの花等から水蒸気蒸留によ
り得られた精油を有効成分として含有するグルコシルト
ランスフェラーゼ阻害剤、ならびに該グルコシルトラン
スフェラーゼ阻害剤を添加した口腔清浄化剤およびう蝕
予防性飲食物。
剤、およびそれを添加してう蝕予防作用を付与した口腔
清浄化剤と飲食物を提供する。 【構成】 オレンジの果皮、ユーカリの葉、ヨモギの
葉、ラベンダーの花、ローズの花等から水蒸気蒸留によ
り得られた精油を有効成分として含有するグルコシルト
ランスフェラーゼ阻害剤、ならびに該グルコシルトラン
スフェラーゼ阻害剤を添加した口腔清浄化剤およびう蝕
予防性飲食物。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、う蝕の原因となるグル
カンを合成する酵素・グルコシルトランスフェラーゼの
活性を阻害してムシ歯の発生を防ぐ作用があるグルコシ
ルトランスフェラーゼ阻害剤、および該グルコシルトラ
ンスフェラーゼ阻害剤を添加することによりう蝕予防作
用を付与した口腔清浄化剤および飲食物に関するもので
ある。
カンを合成する酵素・グルコシルトランスフェラーゼの
活性を阻害してムシ歯の発生を防ぐ作用があるグルコシ
ルトランスフェラーゼ阻害剤、および該グルコシルトラ
ンスフェラーゼ阻害剤を添加することによりう蝕予防作
用を付与した口腔清浄化剤および飲食物に関するもので
ある。
【０００２】なお、この明細書では、人が飲食する物だ
けでなく、う蝕を起こすことがある家畜や愛玩動物の飼
料または餌も包含する意味で、飲食物という。
けでなく、う蝕を起こすことがある家畜や愛玩動物の飼
料または餌も包含する意味で、飲食物という。
【０００３】
【従来の技術】歯のう蝕の発生には口腔内の微生物、特
にストレプトコッカス・ミュータンス（Streptococcus
mutans）が産生する酵素・グルコシルトランスフェラー
ゼが関与する。すなわち、飲食物中のショ糖のうち口腔
内に残ったものがグルコシルトランスフェラーゼの作用
によって水不溶性かつ付着性の強いグルカンに変化し、
それが口腔内微生物と共に歯の表面に付着して歯垢を形
成する。そして、歯垢内の微生物が食物中の糖を代謝し
て酸を作り、この酸が歯のエナメル質を脱灰し侵食する
のがう蝕である。
にストレプトコッカス・ミュータンス（Streptococcus
mutans）が産生する酵素・グルコシルトランスフェラー
ゼが関与する。すなわち、飲食物中のショ糖のうち口腔
内に残ったものがグルコシルトランスフェラーゼの作用
によって水不溶性かつ付着性の強いグルカンに変化し、
それが口腔内微生物と共に歯の表面に付着して歯垢を形
成する。そして、歯垢内の微生物が食物中の糖を代謝し
て酸を作り、この酸が歯のエナメル質を脱灰し侵食する
のがう蝕である。
【０００４】したがって、う蝕を防ぐには、歯の表面に
付着した歯垢を歯磨き等を用いて除くだけでなく、口腔
におけるグルコシルトランスフェラーゼの作用を阻害す
ることによってグルカンの生成を抑制し、歯垢が生じな
いようにするのが最も有効である。
付着した歯垢を歯磨き等を用いて除くだけでなく、口腔
におけるグルコシルトランスフェラーゼの作用を阻害す
ることによってグルカンの生成を抑制し、歯垢が生じな
いようにするのが最も有効である。
【０００５】このような観点から、近年、グルコシルト
ランスフェラーゼ阻害作用を有する物質を含有させるこ
とによりう蝕予防作用を付与した歯磨き等の口腔清浄化
剤や飲食物が提供されるようになった。このような用途
に適したものとして従来知られているグルコシルトラン
スフェラーゼ阻害物質は、ムタステイン、生薬タンニン
類、エラグ酸、緑茶ポリフェノール、ウーロン茶抽出物
等である。
ランスフェラーゼ阻害作用を有する物質を含有させるこ
とによりう蝕予防作用を付与した歯磨き等の口腔清浄化
剤や飲食物が提供されるようになった。このような用途
に適したものとして従来知られているグルコシルトラン
スフェラーゼ阻害物質は、ムタステイン、生薬タンニン
類、エラグ酸、緑茶ポリフェノール、ウーロン茶抽出物
等である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
性が高い天然物を原料とする新規なグルコシルトランス
フェラーゼ阻害剤、およびそれを添加してう蝕予防作用
を付与した口腔清浄化剤と飲食物を提供することにあ
る。
性が高い天然物を原料とする新規なグルコシルトランス
フェラーゼ阻害剤、およびそれを添加してう蝕予防作用
を付与した口腔清浄化剤と飲食物を提供することにあ
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明が提供することに
成功した新規グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤は、
オレンジ（Ｃitrus aurantium L.)の果皮、ユーカリ(Ｅ
ucalyptus globulus L.）の葉、ヨモギ（Ａrtemisia pr
inceps P．およびＡrtemisia mongolia F.）の葉、ラベ
ンダー（Ｌavandula vera D.C.）の花、及びローズ（Ｒ
osa centifoliaL.）の花よりなる群から選ばれた植物体
より水蒸気蒸留により得られた精油を有効成分とする。
成功した新規グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤は、
オレンジ（Ｃitrus aurantium L.)の果皮、ユーカリ(Ｅ
ucalyptus globulus L.）の葉、ヨモギ（Ａrtemisia pr
inceps P．およびＡrtemisia mongolia F.）の葉、ラベ
ンダー（Ｌavandula vera D.C.）の花、及びローズ（Ｒ
osa centifoliaL.）の花よりなる群から選ばれた植物体
より水蒸気蒸留により得られた精油を有効成分とする。
【０００８】本発明はまた、上記本発明によるグルコシ
ルトランスフェラーゼ阻害剤を含有することを特徴とす
る口腔清浄化剤およびう蝕予防性飲食物を提供するもの
である。
ルトランスフェラーゼ阻害剤を含有することを特徴とす
る口腔清浄化剤およびう蝕予防性飲食物を提供するもの
である。
【０００９】本発明は、上記特定の植物体より水蒸気蒸
留により得られる精油が優れたグルコシルトランスフェ
ラーゼ阻害作用を示すという、本発明者らによる新規な
知見に基づき完成された。
留により得られる精油が優れたグルコシルトランスフェ
ラーゼ阻害作用を示すという、本発明者らによる新規な
知見に基づき完成された。
【００１０】上述の精油はいずれも市販されており、本
発明にはそれをそのまま使用することができるが、原料
植物体から水蒸気蒸留の常法により製造することもでき
る。すなわち、原料植物体を水蒸気蒸留装置に仕込み、
その堆積層に水蒸気を連続的に供給してその植物体を加
熱状態にし、加熱された植物体堆積層通過後の蒸気を冷
却器で冷却して凝縮液を採取し、それを静置すると分離
する油層を採取する。精油の一部は水層にも分散もしく
は溶解しているので、有機溶剤抽出により回収して利用
してもよい。得られる精油は強いグルコシルトランスフ
ェラーゼ活性阻害作用を示すので、そのまま本発明のグ
ルコシルトランスフェラーゼ阻害剤として使用すること
ができる。
発明にはそれをそのまま使用することができるが、原料
植物体から水蒸気蒸留の常法により製造することもでき
る。すなわち、原料植物体を水蒸気蒸留装置に仕込み、
その堆積層に水蒸気を連続的に供給してその植物体を加
熱状態にし、加熱された植物体堆積層通過後の蒸気を冷
却器で冷却して凝縮液を採取し、それを静置すると分離
する油層を採取する。精油の一部は水層にも分散もしく
は溶解しているので、有機溶剤抽出により回収して利用
してもよい。得られる精油は強いグルコシルトランスフ
ェラーゼ活性阻害作用を示すので、そのまま本発明のグ
ルコシルトランスフェラーゼ阻害剤として使用すること
ができる。
【００１１】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤には、植物精油のほかに任意の助剤、賦形剤、溶液
として利用に供するための水または有機溶剤等を、適宜
含有させることができる。
害剤には、植物精油のほかに任意の助剤、賦形剤、溶液
として利用に供するための水または有機溶剤等を、適宜
含有させることができる。
【００１２】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤は、口腔清浄化剤に添加してそのグルコシルトラン
スフェラーゼ阻害作用を口腔におけるグルカン生成を防
止するために利用することができる。添加対象として適
当な口腔清浄化剤の例としては、各種歯磨き類、マウス
ウォッシュ、トローチ、チューインガム、口腔用パス
タ、歯肉マッサージクリーム、うがい剤、口中清涼剤等
がある。
害剤は、口腔清浄化剤に添加してそのグルコシルトラン
スフェラーゼ阻害作用を口腔におけるグルカン生成を防
止するために利用することができる。添加対象として適
当な口腔清浄化剤の例としては、各種歯磨き類、マウス
ウォッシュ、トローチ、チューインガム、口腔用パス
タ、歯肉マッサージクリーム、うがい剤、口中清涼剤等
がある。
【００１３】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤の添加により他の口腔清浄化剤構成成分や口腔清浄
化剤製造法が制限されることはなく、たとえばリン酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナト
リウム、アルミノシリケート、無水ケイ酸、レジン等の
研磨剤；長鎖アルキル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ
酢酸ナトリウム、ラウリルジエタノールアマイド、ショ
糖脂肪酸エステル等の界面活性剤；ＣＭＣ、ヒドロキシ
エチルセルロース、アルギン酸塩、カラゲナン、アラビ
アガム、ポリビニルアルコール等の粘結剤；ポリエチレ
ングリコール、ソルビトール、グリセリン、プロピレン
グリコール等の粘稠剤；サッカリン、ステビオサイド
類、グリチルリチン酸、ソーマチン等の甘味剤；デヒド
ロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム等の防腐剤；メントー
ル、カルボン、オイゲノール、アネトール、ハッカ油、
スペアミント油、ペパーミント油、ユーカリ油、ジンジ
ャー油、アニス油等の香料；各種色素等、口腔清浄化剤
製造に通常使用される原料を製品の種類や用途に応じて
任意に選択し、常法により製造することができる。
害剤の添加により他の口腔清浄化剤構成成分や口腔清浄
化剤製造法が制限されることはなく、たとえばリン酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナト
リウム、アルミノシリケート、無水ケイ酸、レジン等の
研磨剤；長鎖アルキル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ
酢酸ナトリウム、ラウリルジエタノールアマイド、ショ
糖脂肪酸エステル等の界面活性剤；ＣＭＣ、ヒドロキシ
エチルセルロース、アルギン酸塩、カラゲナン、アラビ
アガム、ポリビニルアルコール等の粘結剤；ポリエチレ
ングリコール、ソルビトール、グリセリン、プロピレン
グリコール等の粘稠剤；サッカリン、ステビオサイド
類、グリチルリチン酸、ソーマチン等の甘味剤；デヒド
ロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム等の防腐剤；メントー
ル、カルボン、オイゲノール、アネトール、ハッカ油、
スペアミント油、ペパーミント油、ユーカリ油、ジンジ
ャー油、アニス油等の香料；各種色素等、口腔清浄化剤
製造に通常使用される原料を製品の種類や用途に応じて
任意に選択し、常法により製造することができる。
【００１４】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤を添加して口腔清浄化剤を製造する場合、他のグル
コシルトランスフェラーゼ阻害剤を併用してもよく、ま
た、ストレプトコッカス・ミュータンスに対して有効な
抗菌剤を併用してもよい。さらに、任意の抗炎症剤、抗
菌剤、消臭剤等を添加することにより、口腔清浄化剤と
して一層優れたものを提供することもできる。添加可能
な抗炎症剤の例としては、アセンヤク、カンゾウ、ウワ
ウルシ、オウゴン、コウキ、サイコ、サンザシ、シソ、
シャクヤク、ソウハクヒ、キョウニン、タイソウ、チョ
ウジ、トウニン、ニクズク、ボタンピ等の抽出物；アズ
レン、アラントイン、ウルソール酸、オレアノール酸、
グリチルリチン酸、グリチルレチン酸またはその誘導
体；トコフェロール、トラネキサム酸等を挙げることが
でき、また、添加可能な抗菌剤の例としては、ゴバイ
シ、サイシン、サンショ、ショウキョウ、ディル、タイ
ム、ローズマリー、油溶性甘草エキス等の抽出物；アス
コルビン酸、ムタスティン、フミン酸、リノール酸、リ
ノレン酸等を挙げることができる。さらに、併用可能な
消臭剤の例としては、アマチャ、ウイキョウ、ウラジロ
ガシ、ケイヒ、コショウ、メース、セージ、シソ、イチ
ョウ、カキ葉、緑茶、ウーロン茶、トウガラシ、タマリ
ンドハスク等の抽出物；ロジン、カキ渋、アクチゾル、
クロロフィリン誘導体、エラグ酸、クロルヘキシジン、
メイラード反応物等を挙げることができる。
害剤を添加して口腔清浄化剤を製造する場合、他のグル
コシルトランスフェラーゼ阻害剤を併用してもよく、ま
た、ストレプトコッカス・ミュータンスに対して有効な
抗菌剤を併用してもよい。さらに、任意の抗炎症剤、抗
菌剤、消臭剤等を添加することにより、口腔清浄化剤と
して一層優れたものを提供することもできる。添加可能
な抗炎症剤の例としては、アセンヤク、カンゾウ、ウワ
ウルシ、オウゴン、コウキ、サイコ、サンザシ、シソ、
シャクヤク、ソウハクヒ、キョウニン、タイソウ、チョ
ウジ、トウニン、ニクズク、ボタンピ等の抽出物；アズ
レン、アラントイン、ウルソール酸、オレアノール酸、
グリチルリチン酸、グリチルレチン酸またはその誘導
体；トコフェロール、トラネキサム酸等を挙げることが
でき、また、添加可能な抗菌剤の例としては、ゴバイ
シ、サイシン、サンショ、ショウキョウ、ディル、タイ
ム、ローズマリー、油溶性甘草エキス等の抽出物；アス
コルビン酸、ムタスティン、フミン酸、リノール酸、リ
ノレン酸等を挙げることができる。さらに、併用可能な
消臭剤の例としては、アマチャ、ウイキョウ、ウラジロ
ガシ、ケイヒ、コショウ、メース、セージ、シソ、イチ
ョウ、カキ葉、緑茶、ウーロン茶、トウガラシ、タマリ
ンドハスク等の抽出物；ロジン、カキ渋、アクチゾル、
クロロフィリン誘導体、エラグ酸、クロルヘキシジン、
メイラード反応物等を挙げることができる。
【００１５】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤の有効性は原料植物体の種類、産地、採取時期等に
より若干異なる。したがって、口腔清浄化剤に対する本
発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤の好適添加
量を一律に示すことは困難であるが、標準的なユーカリ
精油をそのまま歯磨き等に配合する例について述べる
と、約０.００１〜５.０重量％が適量であり、特に好ま
しい配合率は約０.００５〜１.０重量％である。
害剤の有効性は原料植物体の種類、産地、採取時期等に
より若干異なる。したがって、口腔清浄化剤に対する本
発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤の好適添加
量を一律に示すことは困難であるが、標準的なユーカリ
精油をそのまま歯磨き等に配合する例について述べる
と、約０.００１〜５.０重量％が適量であり、特に好ま
しい配合率は約０.００５〜１.０重量％である。
【００１６】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤はまた、ショ糖を含有する飲食物に添加して、口腔
におけるグルカンの生成防止ひいてはう蝕の予防に利用
することができる。添加対象として適当なものの例に
は、清涼飲料、菓子、パン、キャンディー、チューイン
ガム、グミ、ゼリー、チョコレート、ペットフード等が
ある。
害剤はまた、ショ糖を含有する飲食物に添加して、口腔
におけるグルカンの生成防止ひいてはう蝕の予防に利用
することができる。添加対象として適当なものの例に
は、清涼飲料、菓子、パン、キャンディー、チューイン
ガム、グミ、ゼリー、チョコレート、ペットフード等が
ある。
【００１７】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を説明する。な
お、実施例２〜７の各例において「部」とあるのは重量
部を意味する。
お、実施例２〜７の各例において「部」とあるのは重量
部を意味する。
【００１８】実施例１ バラの生花１００kgを水蒸気蒸留装置に入れて水蒸気を
通し、通過水蒸気を冷却器で冷却して得られた留出物を
５℃で静置し、分離した油層を採取して精油３００ｇを
得た。
通し、通過水蒸気を冷却器で冷却して得られた留出物を
５℃で静置し、分離した油層を採取して精油３００ｇを
得た。
【００１９】同様の操作により、オレンジ果皮、ユーカ
リ葉、ヨモギ葉およびラベンダー花からも精油を得た
（収量はそれぞれ１.８kg、１kg、２００ｇ、８００
ｇ）。
リ葉、ヨモギ葉およびラベンダー花からも精油を得た
（収量はそれぞれ１.８kg、１kg、２００ｇ、８００
ｇ）。
【００２０】得られた各精油について、下記の方法でグ
ルコシルトランスフェラーゼの活性阻害率を調べた。
ルコシルトランスフェラーゼの活性阻害率を調べた。
【００２１】 グルコシルトランスフェラーゼ活性阻害率測定法： ２％ショ糖溶液（pＨ6.5の50mMリン酸カリウム緩衝液使用）１.０ml １％アジ化ナトリウム ０.１ml 粗グルコシルトランスフェラーゼ液 ５０μl 精油溶液（濃度１０mg/ml ＤＭＳＯ） ５０μl ５０mMリン酸カリウム緩衝液（pＨ６.５） ０.１ml
【００２２】上記各溶液を混合して得られた酵素反応液
（精油濃度は４００μg/mlになる）を試験管に入れ、試
験管を３０度に傾けて、３７℃で２０時間静置する。そ
の後、試験管をゆっくり傾けて反応上清を除き、酵素反
応により生成して試験管に付着したグルカンを水で３回
洗浄する。その後水２mlを加え、超音波処理により上記
グルカンを水中に分散させる。グルカン分散液および調
製直後の上記酵素反応液について、波長５５０nmの吸光
度を測定する。また、コントロールとして、精油水溶液
の代わりに水を加えた場合について同様の操作を行う。
測定結果から、下記の計算式によりグルコシルトランス
フェラーゼ活性の阻害率を算出する。
（精油濃度は４００μg/mlになる）を試験管に入れ、試
験管を３０度に傾けて、３７℃で２０時間静置する。そ
の後、試験管をゆっくり傾けて反応上清を除き、酵素反
応により生成して試験管に付着したグルカンを水で３回
洗浄する。その後水２mlを加え、超音波処理により上記
グルカンを水中に分散させる。グルカン分散液および調
製直後の上記酵素反応液について、波長５５０nmの吸光
度を測定する。また、コントロールとして、精油水溶液
の代わりに水を加えた場合について同様の操作を行う。
測定結果から、下記の計算式によりグルコシルトランス
フェラーゼ活性の阻害率を算出する。
【００２３】 阻害率（％）＝〔１−（Ａ1−Ａ0）／（Ａ3−Ａ2）〕×１００ 但し、Ａ0：精油を添加した場合の吸光度；酵素反応開
始前 Ａ1：精油を添加した場合の吸光度；グルカン分散液 Ａ2：コントロール（酵素反応開始前） Ａ3：コントロール（グルカン分散液） その結果を表１に示す。
始前 Ａ1：精油を添加した場合の吸光度；グルカン分散液 Ａ2：コントロール（酵素反応開始前） Ａ3：コントロール（グルカン分散液） その結果を表１に示す。
【００２４】
【表１】
【００２５】以下、これらの精油をグルコシルトランス
フェラーゼ阻害剤として配合した飲食物および口腔清浄
化剤の例を示す。
フェラーゼ阻害剤として配合した飲食物および口腔清浄
化剤の例を示す。
【００２６】実施例２ 下記の原料を飴製造の常法により混合し、さらに煮詰め
て成形し、う蝕予防性の飴を製造した。 ショ糖 ７０部 水飴 ３０部 クエン酸 １部 香料 ０.１部 オレンジ精油 ０.０１部 水 ２０部
て成形し、う蝕予防性の飴を製造した。 ショ糖 ７０部 水飴 ３０部 クエン酸 １部 香料 ０.１部 オレンジ精油 ０.０１部 水 ２０部
【００２７】実施例３ 下記の原料をチューインガム製造の常法により処理し
て、う蝕予防性チューインガムを製造した。 チューインガムベース ２０部 ショ糖 ５５部 水飴 ２０部 軟化剤 ４部 香料（ハッカ油） ０.８部 ローズ精油 ０.０５部
て、う蝕予防性チューインガムを製造した。 チューインガムベース ２０部 ショ糖 ５５部 水飴 ２０部 軟化剤 ４部 香料（ハッカ油） ０.８部 ローズ精油 ０.０５部
【００２８】実施例４ 下記の原料をチョコレート製造の常法により処理して、
う蝕予防性チョコレートを製造した。 チョコレート ４５部 ショ糖 １５部 カカオバター ２０部 全脂粉乳 ２５部 ラベンダー精油 ０.１部
う蝕予防性チョコレートを製造した。 チョコレート ４５部 ショ糖 １５部 カカオバター ２０部 全脂粉乳 ２５部 ラベンダー精油 ０.１部
【００２９】実施例５ 第二リン酸カルシウム ４５部 ＣＭＣ・ナトリウム塩 １部 グリセリン ２０部 ラウリル硫酸ナトリウム ２部 l-メントール １部 グリチルリチン ０.１部 ユーカリ精油 ０.１部 水 ３０部 上記原料を混合して、う蝕予防性練り歯磨きを製造し
た。
た。
【００３０】実施例６ エタノール ２０部 グリチルリチン ０.２部 グリセリン ５部 クロルヘキシジン ０.００５部 l-カルボン １部 ヨモギ精油 ０.５部 水 ７０部 上記原料を混合して、う蝕予防性マウスウォッシュを製
造した。
造した。
【００３１】実施例７ 小麦粉 ３０部 コーンフラワー １５部 大豆粉 １５部 ミートミール ２０部 ショ糖 ５部 牛脂 ５部 食塩 １部 リン酸カルシウム ２部 ソルビン酸カリウム ０.５部 香料 ０.５部 プロピレングリコール ７部 ラベンダー精油 ０.１部 上記原料を混合し、得られた混合物１００部に対して水
４０部を加え、エクストルーダーで加熱しながらペレッ
ト状に成形して、ドッグフードを製造した。
４０部を加え、エクストルーダーで加熱しながらペレッ
ト状に成形して、ドッグフードを製造した。
【００３２】
【発明の効果】本発明によれば、古くから生薬等に利用
されてきた植物体精油を有効成分とする、安全性が高く
使用しやすい新規なグルコシルトランスフェラーゼ阻害
剤が提供される。この阻害剤は体内に摂取されても心配
がないので、これを配合してう蝕予防作用を付与した口
腔清浄化剤やう蝕予防性飲食物を提供することも可能に
なる。
されてきた植物体精油を有効成分とする、安全性が高く
使用しやすい新規なグルコシルトランスフェラーゼ阻害
剤が提供される。この阻害剤は体内に摂取されても心配
がないので、これを配合してう蝕予防作用を付与した口
腔清浄化剤やう蝕予防性飲食物を提供することも可能に
なる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｋ 35/78 ＡＣＫ Ａ６１Ｋ 35/78 ＡＣＫＷ Ｃ１２Ｎ 9/99 Ｃ１２Ｎ 9/99
Claims (3)
- 【請求項１】 オレンジ（Ｃitrus aurantium L.）の果
皮、ユーカリ（Ｅuca-lyptus globulus L.）の葉、ヨモ
ギ（Ａrtemisia princeps P．及びＡrtemisiamongolia
F.）の葉、ラベンダー（Ｌavandula vera D.C．）の
花、およびローズ（Ｒosa centifolia L.）の花よりな
る群から選ばれた植物体より水蒸気蒸留により得られた
精油を有効成分として含有することを特徴とするグルコ
シルトランスフェラーゼ阻害剤。 - 【請求項２】 請求項１記載のグルコシルトランスフェ
ラーゼ阻害剤を含有することを特徴とする口腔清浄化
剤。 - 【請求項３】 請求項１記載のグルコシルトランスフェ
ラーゼ阻害剤を含有することを特徴とするう蝕予防性飲
食物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7144148A JPH08310931A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤および口腔清浄化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7144148A JPH08310931A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤および口腔清浄化剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08310931A true JPH08310931A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=15355340
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7144148A Pending JPH08310931A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤および口腔清浄化剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08310931A (ja) |
Cited By (13)
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