JPH083047B2 - 天然青色系色素組成物及びそれを用いた着色剤 - Google Patents
天然青色系色素組成物及びそれを用いた着色剤Info
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- JPH083047B2 JPH083047B2 JP61145651A JP14565186A JPH083047B2 JP H083047 B2 JPH083047 B2 JP H083047B2 JP 61145651 A JP61145651 A JP 61145651A JP 14565186 A JP14565186 A JP 14565186A JP H083047 B2 JPH083047 B2 JP H083047B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は天然青色系色素組成物およびそれを用いた着
色剤に関する。
色剤に関する。
合成色素の安全性が問われるようになり、食用色素と
しての天然色素の重要性はますます高まっている。しか
しながら、青色系天然色素として現在実用に供されてい
るのは、くちなし果実由来の色素と藍藻スピルリナ由来
の色素だけである。しかるに、このくちなし及びスピル
リナ由来の色素は共にその安定性に問題が残されてお
り、安定性の良い天然青色系色素の開発が望まれてい
る。
しての天然色素の重要性はますます高まっている。しか
しながら、青色系天然色素として現在実用に供されてい
るのは、くちなし果実由来の色素と藍藻スピルリナ由来
の色素だけである。しかるに、このくちなし及びスピル
リナ由来の色素は共にその安定性に問題が残されてお
り、安定性の良い天然青色系色素の開発が望まれてい
る。
本発明は安定性に優れ、食品や医薬品等広い分野の着
色剤として使用に供することのできる天然青色系色素組
成物を提供するものである。
色剤として使用に供することのできる天然青色系色素組
成物を提供するものである。
[従来技術] 特開昭54-13451号公報および特開昭56-92792号公報
は、青色系天然色素として、くちなしの実に含まれるイ
リドイド配糖体ゲニポジドをβ−グルコシダーゼの作用
により加水分解し、生成したゲニピンをアミン、アミノ
酸等の第一級アミノ基含有化合物と反応させて得られ
る、くちなし由来の青色系色素を開示している。
は、青色系天然色素として、くちなしの実に含まれるイ
リドイド配糖体ゲニポジドをβ−グルコシダーゼの作用
により加水分解し、生成したゲニピンをアミン、アミノ
酸等の第一級アミノ基含有化合物と反応させて得られ
る、くちなし由来の青色系色素を開示している。
しかしながら、上記の色素は溶液中での安定性、特
に、pH変化に対する安定性が悪いため、しばしば酸性で
ある食品については使用に限界があった。
に、pH変化に対する安定性が悪いため、しばしば酸性で
ある食品については使用に限界があった。
また、藍藻スピルリナ由来の色素フィコシアニン(ph
ycocyanin)は、蛋白色素であるため、エタノールを含
む水溶液中での安定性が極めて悪く、アルコール飲料用
着色剤として使用することは出来ないという問題があっ
た。
ycocyanin)は、蛋白色素であるため、エタノールを含
む水溶液中での安定性が極めて悪く、アルコール飲料用
着色剤として使用することは出来ないという問題があっ
た。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上記くちなしの果実由来ゲニピンから、広
いpH範囲およびエタノールを含む水溶液中で安定であ
り、しかも可視吸収スペクトルにおける半値巾の狭い鮮
やかな色調を持つ青色系色素組成物を製造することを目
的とする。
いpH範囲およびエタノールを含む水溶液中で安定であ
り、しかも可視吸収スペクトルにおける半値巾の狭い鮮
やかな色調を持つ青色系色素組成物を製造することを目
的とする。
[問題を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、驚くべきことに、くちなし果実などから得ら
れるゲニピンを第一級アミノ基含有化合物と反応せしめ
るに際し、アミノ基含有化合物としてアミノスルホン酸
の一種であるタウリンを使用し、これをゲニピンと反応
させて得られる青色系色素組成物は、従来知られている
くちなし由来の青色系色素に比べて、その安定性が極め
て良いものであることを見出した。
ねた結果、驚くべきことに、くちなし果実などから得ら
れるゲニピンを第一級アミノ基含有化合物と反応せしめ
るに際し、アミノ基含有化合物としてアミノスルホン酸
の一種であるタウリンを使用し、これをゲニピンと反応
させて得られる青色系色素組成物は、従来知られている
くちなし由来の青色系色素に比べて、その安定性が極め
て良いものであることを見出した。
本発明の安定性の良い青色系色素組成物は、高圧クロ
マトグラフィー(カラム:山村化学研究所製 YMC ODS
A-312,径0.6cm、長さ15cm、溶媒:60%メタノール;1ml/
分、検出:吸光光度計、615nm)にて分析した結果、典
型的には第1図に示すようなクロマトグラムを与え、主
成分としてAないしFの六成分の混合物であることが判
明した。各成分AないしFのリテンション・タイムは、
それぞれ約1.6分、約2.3分、約2.7分、約2.9分、約3.6
分、約4.4分である。また同条件で高圧液体クロマトグ
ラフィーを行い、主成分AないしFを分取してそれぞれ
の可視吸収スペクトルを測定すると、成分A,BおよびC
は極大吸収(λmax)約592nmの鮮明な青紫色で、成分E
およびFは、λmax約614nmおよび約627nmの鮮やかな青
色であった。成分Dのλmaxは約602nmであった。
マトグラフィー(カラム:山村化学研究所製 YMC ODS
A-312,径0.6cm、長さ15cm、溶媒:60%メタノール;1ml/
分、検出:吸光光度計、615nm)にて分析した結果、典
型的には第1図に示すようなクロマトグラムを与え、主
成分としてAないしFの六成分の混合物であることが判
明した。各成分AないしFのリテンション・タイムは、
それぞれ約1.6分、約2.3分、約2.7分、約2.9分、約3.6
分、約4.4分である。また同条件で高圧液体クロマトグ
ラフィーを行い、主成分AないしFを分取してそれぞれ
の可視吸収スペクトルを測定すると、成分A,BおよびC
は極大吸収(λmax)約592nmの鮮明な青紫色で、成分E
およびFは、λmax約614nmおよび約627nmの鮮やかな青
色であった。成分Dのλmaxは約602nmであった。
本発明の青色系色素組成物を製造するには、反応に関
与しない緩衝液中に、ゲニピンとゲニピンにたいして0.
5〜2.0当量のタウリンを加え、2ないし20時間加熱す
る。この反応において用いるゲニピンの濃度は、5〜30
ミリモル/lである。緩衝液は反応に関与しないものであ
れば、特に限定されない。加熱温度は、40〜100℃、最
も好ましくは約80℃で、反応方式は、振とう、攪はん、
通気等を用いることが出来る。
与しない緩衝液中に、ゲニピンとゲニピンにたいして0.
5〜2.0当量のタウリンを加え、2ないし20時間加熱す
る。この反応において用いるゲニピンの濃度は、5〜30
ミリモル/lである。緩衝液は反応に関与しないものであ
れば、特に限定されない。加熱温度は、40〜100℃、最
も好ましくは約80℃で、反応方式は、振とう、攪はん、
通気等を用いることが出来る。
本発明の青色系色素組成物中の成分AないしFの割合
は、反応を実施するpHにより変化させることが可能であ
る。即ち、反応を7〜9、最も好ましくは約8のpHで行
うと、成分Aを主成分とし、全体として青紫色である色
素組成物が得られる。この場合の反応時間は2〜20時
間、好ましくは8〜10時間であり、反応温度等の条件は
前記のとおりである。このようにして得られる青紫色色
素組成物は40%エタノール水溶液中で典型的にはλmax
約592nm、半値巾80nmの可視吸収スペクトルを示し、前
記条件で高圧クロマトグラフィー(以下HPLCと略す)を
測定すると、リテンション・タイム(以下、RTと略す)
約1.6分を示すA成分が主成分として全成分の80%以上
を占めているものである。この成分はその構造が未確定
であるが、耐熱性、pH耐性、耐アルコール性などの安定
性に優れた鮮やかな青紫色を示す。
は、反応を実施するpHにより変化させることが可能であ
る。即ち、反応を7〜9、最も好ましくは約8のpHで行
うと、成分Aを主成分とし、全体として青紫色である色
素組成物が得られる。この場合の反応時間は2〜20時
間、好ましくは8〜10時間であり、反応温度等の条件は
前記のとおりである。このようにして得られる青紫色色
素組成物は40%エタノール水溶液中で典型的にはλmax
約592nm、半値巾80nmの可視吸収スペクトルを示し、前
記条件で高圧クロマトグラフィー(以下HPLCと略す)を
測定すると、リテンション・タイム(以下、RTと略す)
約1.6分を示すA成分が主成分として全成分の80%以上
を占めているものである。この成分はその構造が未確定
であるが、耐熱性、pH耐性、耐アルコール性などの安定
性に優れた鮮やかな青紫色を示す。
これに対して、ゲニピンとタウリンの反応をpH4〜
7、好ましくは約6で行うと、成分AないしFのすべて
をより均等に含み、やや暗い色調を示す青色色素組成物
が得られる。この場合の反応は、2〜10時間、好ましく
は3〜5時間、前記の条件で行う。このようにして得ら
れた青色色素組成物は耐熱性、pH耐性、耐アルコール性
に優れ、用途により、そのまま使用できるが、さらにつ
ぎの方法で分画すると、明色な青色色素組成物を製造す
ることが出来る。
7、好ましくは約6で行うと、成分AないしFのすべて
をより均等に含み、やや暗い色調を示す青色色素組成物
が得られる。この場合の反応は、2〜10時間、好ましく
は3〜5時間、前記の条件で行う。このようにして得ら
れた青色色素組成物は耐熱性、pH耐性、耐アルコール性
に優れ、用途により、そのまま使用できるが、さらにつ
ぎの方法で分画すると、明色な青色色素組成物を製造す
ることが出来る。
上記青色色素組成物を、適当な溶媒に溶解し、ハイポ
ーラス樹脂を充填したカラムに通し、該カラムを水洗し
たのち、10〜30%のエタノール、好ましくは約16%のエ
タノールで不要成分を溶出し、続いて80〜100%エタノ
ール、好ましくは95%エタノールで所望の青色色素を溶
出する。ここで用いられるハイポーラス樹脂にとくに限
定はないが、HP-20樹脂(三菱化成社製)が最も好まし
く、アンバーライト XAD-2樹脂(オルガノ社製)も好
ましい。樹脂の使用量は、反応に使用したゲニピン1gに
対して、0.1〜5l、好ましくは0.5〜1である。洗浄水
および溶出液の量は、用いる樹脂量、溶出液の組成、溶
出速度等により、適宜変えることが出来る。
ーラス樹脂を充填したカラムに通し、該カラムを水洗し
たのち、10〜30%のエタノール、好ましくは約16%のエ
タノールで不要成分を溶出し、続いて80〜100%エタノ
ール、好ましくは95%エタノールで所望の青色色素を溶
出する。ここで用いられるハイポーラス樹脂にとくに限
定はないが、HP-20樹脂(三菱化成社製)が最も好まし
く、アンバーライト XAD-2樹脂(オルガノ社製)も好
ましい。樹脂の使用量は、反応に使用したゲニピン1gに
対して、0.1〜5l、好ましくは0.5〜1である。洗浄水
および溶出液の量は、用いる樹脂量、溶出液の組成、溶
出速度等により、適宜変えることが出来る。
このようにして、分画した95%エタノール溶出画分を
減圧下に濃縮すると、明色な青色色素組成物含有溶液を
得ることが出来る。この青色色素組成物は、耐熱性、pH
耐性、耐アルコール性などの安定性に優れ、前記条件で
HPLCを測定すると、RT約3.6分のE成分を主成分とし、
鮮やかな青色を呈する。
減圧下に濃縮すると、明色な青色色素組成物含有溶液を
得ることが出来る。この青色色素組成物は、耐熱性、pH
耐性、耐アルコール性などの安定性に優れ、前記条件で
HPLCを測定すると、RT約3.6分のE成分を主成分とし、
鮮やかな青色を呈する。
本発明の青色系色素組成物を製造するにあたり、出発
物質のゲニピンは、くちなし果実より得られるイリドイ
ド配糖体混合物をβ−グルコシダーゼにより加水分解し
て得られる粗ゲニピンを用いても差し支えない。
物質のゲニピンは、くちなし果実より得られるイリドイ
ド配糖体混合物をβ−グルコシダーゼにより加水分解し
て得られる粗ゲニピンを用いても差し支えない。
以上の方法により製造された本発明の青色系色素組成
物は、実施例2に示すとおり、前記従来技術の青色天然
色素に比べて、著しく安定性が良く、そのため食品、医
薬品等の着色剤として特に適する。使用にあたっては、
上記の方法で得られた溶液のまま適当に濃縮または希釈
して使用しても良くあるいは所望により乾燥して粉末状
態で使用しても良い。さらに、使用目的に応じてそのま
ま又は他の色素との混合により、食品、医薬など広い分
野の着色剤として使用することが出来る。
物は、実施例2に示すとおり、前記従来技術の青色天然
色素に比べて、著しく安定性が良く、そのため食品、医
薬品等の着色剤として特に適する。使用にあたっては、
上記の方法で得られた溶液のまま適当に濃縮または希釈
して使用しても良くあるいは所望により乾燥して粉末状
態で使用しても良い。さらに、使用目的に応じてそのま
ま又は他の色素との混合により、食品、医薬など広い分
野の着色剤として使用することが出来る。
以下実施例に従って本発明を更に詳しく説明するが、
本発明は実施例に限定されるものではない。
本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1 ゲニピン2.25gとタウリン1.88gを弱アルカリ性(pH8.
0)のマッキルベインの緩衝液(McIlvaine's buffer so
lution)400mlに溶解し、80℃で9時間振とうした。こ
こに得られた色素液(400ml)は、可視吸収スペクトル
に於いて最大吸光波長(λmax)592nm(40%エタノール
中)、吸光度144、半値巾80nmを持つ青紫色色素組成物
含有溶液であった。この青紫色色素は成分Aを全体の80
%以上含むものであった。
0)のマッキルベインの緩衝液(McIlvaine's buffer so
lution)400mlに溶解し、80℃で9時間振とうした。こ
こに得られた色素液(400ml)は、可視吸収スペクトル
に於いて最大吸光波長(λmax)592nm(40%エタノール
中)、吸光度144、半値巾80nmを持つ青紫色色素組成物
含有溶液であった。この青紫色色素は成分Aを全体の80
%以上含むものであった。
実施例2 ゲニピン2.25gとタウリン1.25gを弱酸性(pH6.0)の
マッキルベインの緩衝液(McIlvaine's buffer solutio
n)500ml中に溶解し、80℃で4時間振とうした。こゝに
得られた色素溶液は、40%エタノール中での可視吸収ス
ペクトルがλmax595nm、吸光度113、半値巾100nmを持つ
青色色素組成物含有溶液であった。得られた色素溶液を
前記の条件でHPLC分析したところ、第1図に示すとお
り、それぞれ前記のリテンション・タイムを有するA〜
Fの六成分よりなるものであった。
マッキルベインの緩衝液(McIlvaine's buffer solutio
n)500ml中に溶解し、80℃で4時間振とうした。こゝに
得られた色素溶液は、40%エタノール中での可視吸収ス
ペクトルがλmax595nm、吸光度113、半値巾100nmを持つ
青色色素組成物含有溶液であった。得られた色素溶液を
前記の条件でHPLC分析したところ、第1図に示すとお
り、それぞれ前記のリテンション・タイムを有するA〜
Fの六成分よりなるものであった。
比較のため、特開昭54-13451号公報に記載の方法で、
ゲニピンとグリシンを反応させて青色系色素組成物を製
造し、本実施例の色素組成物との安定性を比較した。即
ち、両者の色素組成物を、ほぼ同濃度で各種pHの水溶液
とし、40℃で2週間室内に放置したのち、色素の残存率
を分光光度計により可視部極大吸収波長での吸光度で測
定した。その結果を第2図に示す。本発明の組成物は、
pH6では殆んど色素濃度の低下は認められず、pH3でも色
素の残存率が、比較例の組成物に比べて大きかった。
ゲニピンとグリシンを反応させて青色系色素組成物を製
造し、本実施例の色素組成物との安定性を比較した。即
ち、両者の色素組成物を、ほぼ同濃度で各種pHの水溶液
とし、40℃で2週間室内に放置したのち、色素の残存率
を分光光度計により可視部極大吸収波長での吸光度で測
定した。その結果を第2図に示す。本発明の組成物は、
pH6では殆んど色素濃度の低下は認められず、pH3でも色
素の残存率が、比較例の組成物に比べて大きかった。
実施例3 ゲニピン27.12gを500mlの水に溶解し、タウリン11.3g
を加えて溶解したのち徐々に1N−水酸化ナトリウムを加
えてpH5.5に調整した。この溶液を80℃で4時間振とう
して青色色素組成物含有溶液を得た。この溶液の40%エ
タノール中での可視吸収スペクトルはλmax593nm、吸光
度1400、半値巾96nmであった。この組成物もHPLC分析
で、成分A〜Fを実施例2の組成物とほぼ同様の割合で
含んでいた。
を加えて溶解したのち徐々に1N−水酸化ナトリウムを加
えてpH5.5に調整した。この溶液を80℃で4時間振とう
して青色色素組成物含有溶液を得た。この溶液の40%エ
タノール中での可視吸収スペクトルはλmax593nm、吸光
度1400、半値巾96nmであった。この組成物もHPLC分析
で、成分A〜Fを実施例2の組成物とほぼ同様の割合で
含んでいた。
実施例4 実施例3で得た青色色素組成物含有溶液50mlをハイポ
ーラス樹脂HP-20(三菱化成社製)1.6lを充填したカラ
ム(10cm径、20cm長)に付し、3.2lの水、続いて16%エ
タノール3.2lを流して溶出した後95%エタノール2.4lを
流して溶出した。95%エタノール溶出液を集めて減圧下
に濃縮して明色な青色色素組成物含有溶液400mlを得
た。この溶液の40%エタノール中での可視吸収スペクト
ルはλmax606nm、吸光度290、半値巾が70nmであった。
本実施例の組成物は、HPLC分析により、成分Eを主成分
としていた。
ーラス樹脂HP-20(三菱化成社製)1.6lを充填したカラ
ム(10cm径、20cm長)に付し、3.2lの水、続いて16%エ
タノール3.2lを流して溶出した後95%エタノール2.4lを
流して溶出した。95%エタノール溶出液を集めて減圧下
に濃縮して明色な青色色素組成物含有溶液400mlを得
た。この溶液の40%エタノール中での可視吸収スペクト
ルはλmax606nm、吸光度290、半値巾が70nmであった。
本実施例の組成物は、HPLC分析により、成分Eを主成分
としていた。
実施例5 乾燥したくちなしの実1kgを粉砕し、水10lで浸出し、
得られた黄色色素溶液200mlと実施例4で得た明色な青
色色素組成物を含有する溶液100mlを混合して、緑色色
素着色剤溶液を得た。
得られた黄色色素溶液200mlと実施例4で得た明色な青
色色素組成物を含有する溶液100mlを混合して、緑色色
素着色剤溶液を得た。
本溶液6mlを100mlの40%エタノールに加えて明るい緑
色を呈する溶液を得ることができた。
色を呈する溶液を得ることができた。
実施例6 乾燥したオレンジの果皮2kgを水で戻し、原料用アル
コール10lに浸漬、蒸溜した。蒸溜液(アルコール濃度9
5%v/v)420mlにグラニュー糖300g、汲水100ml及び実施
例4の明色な青色色素組成物を含有する溶液15mlを加え
て、鮮やかな青色を呈するブルーキュラソーを得た。こ
のブルーキュラソーの青色は、非常に安定であった。
コール10lに浸漬、蒸溜した。蒸溜液(アルコール濃度9
5%v/v)420mlにグラニュー糖300g、汲水100ml及び実施
例4の明色な青色色素組成物を含有する溶液15mlを加え
て、鮮やかな青色を呈するブルーキュラソーを得た。こ
のブルーキュラソーの青色は、非常に安定であった。
第1図は、本発明の青色系色素組成物の典型的組成を示
す高圧液体クロマトグラム図であり、 第2図は、水溶液中での本発明の青色系色素組成物の安
定性を示すグラフである。
す高圧液体クロマトグラム図であり、 第2図は、水溶液中での本発明の青色系色素組成物の安
定性を示すグラフである。
Claims (11)
- 【請求項1】ゲニピンをタウリンと反応させて得られる
青色系色素組成物。 - 【請求項2】高圧クロマトグラフィー(カラム:山村化
学研究所製 YMC ODS A-312、径0.6cm、長さ15cm、溶
媒:60%メタノール;1ml/分、検出:吸光光度計、615n
m)で分析したとき、以下のリテンション・タイム: 成分A リテンション・タイム=約1.6分 成分B リテンション・タイム=約2.3分 成分C リテンション・タイム=約2.7分 成分D リテンション・タイム=約2.9分 成分E リテンション・タイム=約3.6分 成分F リテンション・タイム=約4.4分 を有する六成分を主成分とし、40%エタノール溶液中
で、成分A、BおよびCの極大吸収(λmax)=約592n
m、成分Dのλmax=約602nm、成分Eのλmax=約614n
m、成分Fのλmax=約627nmである特許請求の範囲第1
項記載の青色系色素組成物。 - 【請求項3】成分Aが全体の80%以上含まれ、全体とし
て青紫色である特許請求の範囲第2項記載の組成物。 - 【請求項4】成分Aの量が全体の50%以下であり、全体
として青色である特許請求の範囲第2項記載の組成物。 - 【請求項5】成分Eを主成分とし、明色な青色である特
許請求の範囲第2項記載の組成物。 - 【請求項6】ゲニピンを弱アルカリ性条件でタウリンと
反応させて得られる特許請求の範囲第3項記載の組成
物。 - 【請求項7】ゲニピンを中性ないし弱酸性条件でタウリ
ンと反応させて得られる特許請求の範囲第4項記載の組
成物。 - 【請求項8】ゲニピンを中性ないし弱酸性条件でタウリ
ンと反応させて得られる生成物をさらに分画することに
より得られる特許請求の範囲第5項記載の組成物。 - 【請求項9】分画をハイポーラスポリマー樹脂HP-20又
はアンバーライトXADを用いて行うことにより得られる
特許請求の範囲第8項記載の組成物。 - 【請求項10】ゲニピンをタウリンと反応させて得られ
る青色系色素組成物または該組成物と他の色素との混合
物よりなる着色剤。 - 【請求項11】ゲニピンをタウリンと反応させて得られ
る青色系色素組成物であって、高圧クロマトグラフィー
(カラム:山村化学研究所製 YMC ODS A-312、径0.6c
m、長さ15cm、溶媒:60%メタノール;1ml/分、検出:吸
光光度計、615nm)で分析したとき、以下のリテンショ
ン・タイム: 成分A リテンション・タイム=約1.6分 成分B リテンション・タイム=約2.3分 成分C リテンション・タイム=約2.7分 成分D リテンション・タイム=約2.9分 成分E リテンション・タイム=約3.6分 成分F リテンション・タイム=約4.4分 を有する六成分を主成分とし、40%エタノール溶液中
で、成分A、BおよびCの極大吸収(λmax)=約592n
m、成分Dのλmax=約602nm、成分Eのλmax=約614n
m、成分Fのλmax=約627nmである青色系色素組成物ま
たは該組成物と他の色素との混合物よりなる特許請求の
範囲第10項記載の着色剤。
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