JPH0830204B2 - 金属微粉末の製造方法 - Google Patents

金属微粉末の製造方法

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JPH0830204B2
JPH0830204B2 JP61272597A JP27259786A JPH0830204B2 JP H0830204 B2 JPH0830204 B2 JP H0830204B2 JP 61272597 A JP61272597 A JP 61272597A JP 27259786 A JP27259786 A JP 27259786A JP H0830204 B2 JPH0830204 B2 JP H0830204B2
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一兵 中川
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Daido Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、導電性ペースト材料,電磁波シールド材
料等の電子材料その他として用いられる金属微粉末の製
造方法に関し、特に化学的還元法による金属微粉末の製
造方法に関する。
(従来技術及び発明が解決しようとする問題点) 近時、ニッケル,コバルト等の金属微粉末が導電性ペ
ースト材料等の電子材料として用いられるようになって
来ている。
金属微粉末の工業的製造方法としては機械的粉砕法,
プラズマ法等があるが、機械粉砕による場合には得られ
る金属微的微粉末の粒度が粗く、上述の電子材料として
は不向きである。一方、プラズマ法にて得られる金属微
粉末は粒度が細かく電子材料として好適であるが、コス
トが高い問題がある。
これに対して、ニッケルイオン或いはコバルトイオン
を水溶液中で水素化ホウ素ナトリウム及びヒドラジンに
て還元して、ニッケル或いはコバルトの金属微粉末を得
る方法が特開昭第59−162200号公報に開示されている。
この化学的還元法によっても粒度の細かい金属微粉末の
得られることが同公報に示されているが、しかしこの方
法は水溶液中で還元反応を起させるものであるために、
ニッケル或いはコバルトの酸化を抑えるべく水溶液のpH
を一定範囲に厳密にコントロールしなければならず、ま
た還元反応にて生成する金属微粉末が凝集体の形で得ら
れるため、これを分散剤を用いて別途分散させなければ
ならない不具合がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者はこのような問題点を解決すべく鋭意研究を
重ねた結果、金属塩を非水溶媒中で所定の処理手順にて
還元処理することにより、粒度の細かい金属微粉末を分
散体の形で得る本発明を完成した。その要旨は、メタノ
ール,エタノール等一価アルコール、エチレングリコー
ル,グリセリン等多価アルコール、アセトン等ケトン
類、ホルムアミド等アミド類及びジオキサン等エーテル
類より成る群から選ばれた水可溶性の非水溶媒中に溶解
させた金属塩と、同じく該非水溶媒中に溶解及び/又は
分散させた、ヒドラジン単独若しくは水素化ホウ素化合
物,ホルマリン,次亜リン酸ナトリウム,トリエタノー
ルアミンより成る群から選ばれた少なくとも一種とヒド
ラジンとを混合して成る還元剤とを混合して、該金属塩
と還元剤との反応に基づく金属化合物を中間体として一
旦生成させた後、該還元剤の還元作用にて該金属化合物
を分解させて単体の金属微粉末を得ることにある。
すなわち、本発明においては先ず金属塩、例えばCr,M
n,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ag,Au,Pd,Pt,Mo,W,Re,Ru,Os,Rh,Ir,C
d,In,Sn,As,Sb,Bi,Se及びTeより成る群の中の一種金属
を硝酸塩,硫酸塩若しくは塩化物等の単独塩の形で,或
いは複数種類の塩の形で、好ましくは硝酸塩単独の形
で、且つモル濃度0.1〜2M,好ましくは0.5〜1Mの濃度で
非水溶媒中に溶解する。非水溶媒としては、メタノー
ル,エタノール等一価アルコール、エチレングリコー
ル,グリセリン等多価アルコール、アセトン等ケトン
類、ホルムアミド等アミド類及びジオキサン等エーテル
類より成る群から選ばれた少なくとも一種溶媒が好まし
い。これらは水に可溶であり、後に金属微粉末を水で洗
浄する必要がある場合において、この水洗浄により金属
微粉末に付着している非水溶媒を容易に取り去ることが
できる。
一方これとは別に、還元剤を上掲の非水溶媒に溶解/
又は分散させる。還元剤としてはヒドラジン単独若しく
は水素化ホウ素化合物(例えば水素化ホウ素ナトリウ
ム,ジメチルアミンボラン等),ホルマリン,次亜リン
酸ナトリウム,トリエタノールアミンより成る群から選
ばれた少なくとも一種とヒドラジンとの混合系を用い
る。特にヒドラジンと水素化ホウ素ナトリウムとの組合
せが好ましい。この場合、水素化ホウ素ナトリウムの濃
度は、モル濃度で2.5×10-3〜5.3×10-2M,好ましくは2.
5×10-2〜5.3×10-2Mとする。水素化ホウ素ナトリウム
量がこれより多いと生成物中のB量が増すとともに、金
属ホウ化物が多くできてしまう。一方、ヒドラジンは0.
5M以上且つ金属塩1に対して1〜8の範囲内で加える。
ヒドラジンがこれより少ないと反応が進まず、逆にこの
範囲より多いと反応が激し過ぎ、同時にヒドラジンの浪
費が顕著となる。望ましい量は1.5〜6.0M,より望ましく
は2.5〜5.0Mである。尚水素化ホウ素ナトリウム/ヒド
ラジンの割合は6.2〜10-4〜1.1×10-1,好ましくは1.0
×10-2とする。
このようにして金属塩溶液及び還元剤溶液を調製した
ら、次にこれらの液を混合する。混合の手順は溶液調製
後直ちに且つゆっくりと金属塩溶液を還元剤溶液に添加
するのが望ましい。このようにして両液を混合すると、
金属塩と還元剤との反応に基づく沈澱が生成する。この
沈澱は金属塩と還元剤との反応に基づく金属化合物であ
ると考えられるものの、現時点ではその構造・組成等に
ついては明らかでない。ただこの沈澱の色は、最終的に
得られる金属単体微粉末の色とは明確に相違しているこ
とから、かかる単体金属とは別種のものであることは明
らかである。
さて、この混合液の反応を更に継続させると沈澱(金
属化合物)が液中の還元剤にて還元分解され、この金属
化合物とは異なった色の沈澱が生ずる。そこでこれを濾
過等にて分取し、乾燥すると、0.1〜10μmの範囲で粒
度の細かい且つ均一の球状粒子が得られる。
(発明の効果) 本発明によって得られる金属微粉末は粒径が0.1〜10
μmの範囲で得られ、細かく且つ粒度分布の幅も狭い良
好なものであり、前述の電子材料として好適に用いるこ
とができる。勿論本発明の金属微粉末は得られる金属微
粉末の種類に応じてこのような電子材料以外の他の材料
として用いることができる。
上述のように、本発明は非水溶媒中で還元反応を起さ
せて金属微粉末を得るものであり、このため溶液のpHを
厳密にコントロールする必要はない。このようなpHコン
トロールをしなくても金属の酸化反応が抑制され、収率
良く還元体としての金属単体微粉末が得られるからであ
る。また得られる金属微粉末は良好に分散した状態にあ
り、従ってこれを分散剤を用いて別途に分散させる必要
もない。
(実施例) 次に本発明の実施例を説明するが、本発明はかかる実
施例に限定されるものでないのはもとよりである。
先ず硝酸ニッケル(Ni(NO3)2・6H2O)145gを0.5lのエ
タノールに溶解して1Mのニッケルイオンを含むエタノー
ル溶液を調製した。ここで塩として硝酸塩を、また非水
溶媒としてエタノールを用いたのは、硝酸塩がエタノー
ルに溶け易いからである。塩として硫酸塩,塩化物も可
能であるが、この場合には塩素やイオウが生成物たる金
属微粉末中に入り込んでくる不具合がある。
一方、同様にエタノール0.3l中に1gの水素化ホウ素ナ
トリウム(NaBH4)を分散させ、次いで、ヒドラジンヒ
ドラート(N2H4・H2O)120mlを加えて還元剤の溶液を調
製した。尚この時、ヒドラジンヒドラートはエタノール
に溶解するが、水素化ホウ素ナトリウムはエタノールに
溶けずに分散し、エタノール液は粒子の細かい懸濁液と
なる。
このようにして両液を調製したところで直ちにニッケ
ル硝酸塩溶液を還元剤溶液中にゆっくりと添加した。こ
のとき、調製した還元剤溶液に対してニッケル硝酸塩溶
液を直ちに添加しないと、ヒドラジンヒドラートの結晶
水と水素化ホウ素ナトリウムとが反応して還元剤が分解
されていく恐れがあり、従って両液調製後は直ちにこれ
らを混合するのが良い。
さて、ニッケル硝酸塩溶液添加直後に、ニッケル硝酸
塩とヒドラジンとの反応による化合物と思われる赤紫色
の沈澱が生じ、そしてこの混合液を更に放置すると約15
分後に一部沸騰が始まった。沸騰が始まるのと同時にそ
の沸騰部分を中心にして黒色の沈澱が析出し始めた。す
なわち沸騰と同時に赤紫色沈澱の還元反応が急激に促進
され、黒色の沈澱となっていった。尚この時反応系から
アンモニア臭を伴う気泡が発生した。この間の反応は、
金属化合物に対して先ず水素化ホウ素ナトリウムが働
き、そしてこの時の反応が起爆剤となってヒドラジンに
よる還元分解反応が促進されたものと考えられる。但し
これはあくまで推測である。
反応が終了した所で(約30分後)この黒色沈澱を濾過
して分離し、次いでエタノールによる洗浄、水による洗
浄、再にエタノールによる洗浄を繰り返した。ここで水
による洗浄を行ったのは生成物中にNsBH4から来るNaイ
オンが入りこんでいるため、これを取り除くためである
(Naイオンはエタノールにてはなかなか取り除けな
い)。その際エタノールが水溶性であるところから、水
による洗浄にて生成物に付着しているエタノールは良好
に取り除かれる。
さてこのような処理にて得られた黒色微分末は良好に
分散した状態にあり、これをX線回析で分析したところ
ニッケル微粉末であることが確認され、ニッケル酸化物
は全く見られなかった。更にこの粉末を走査形電子顕微
鏡で観察したところ、平均粒径がほぼ0.1μmの球状粉
であることが確認された。またこの分末の比表面積は1
0.20m2/gであった(粉末収量22g,Ni換算で76%)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタノール,エタノール等一価アルコー
    ル、エチレングリコール,グリセリン等多価アルコー
    ル、アセトン等ケトン類、ホルムアミド等アミド類及び
    ジオキサン等エーテル類より成る群から選ばれた水可溶
    性の非水溶媒中に溶解させた金属塩と、同じく該非水溶
    媒中に溶解及び/又は分散させた、ヒドラジン単独若し
    くは水素化ホウ素化合物,ホルマリン,次亜リン酸ナト
    リウム,トリエタノールアミンより成る群から選ばれた
    少なくとも一種とヒドラジンとを混合して成る還元剤と
    を混合して、該金属塩と還元剤との反応に基づく金属化
    合物を中間体として一旦生成させた後、該還元剤の還元
    作用にて該金属化合物を分解させて単体の金属微粉末を
    得ることを特徴とする金属微粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】前記金属塩溶液と還元剤溶液との混合操作
    が、該金属塩溶液を該還元剤溶液に添加するものである
    特許請求の範囲第1項に記載の金属微粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】前記金属塩の金属が、Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
    Zn,Ag,Au,Pd,Pt,Mo,W,Re,Ru,Os,Rh,Ir,Cd,In,Sn,As,Sb,
    Bi,Se及びTeより成る群から選ばれたものである特許請
    求の範囲第1項若しくは第2項に記載の金属微粉末の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記金属塩の塩が、硝酸塩,硫酸塩及び塩
    化物より成る群から選ばれた少なくとも一種である特許
    請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の金属微粉
    末の製造方法。
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