JPH08286132A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH08286132A
JPH08286132A JP8955395A JP8955395A JPH08286132A JP H08286132 A JPH08286132 A JP H08286132A JP 8955395 A JP8955395 A JP 8955395A JP 8955395 A JP8955395 A JP 8955395A JP H08286132 A JPH08286132 A JP H08286132A
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JP8955395A
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Nozomi Inoue
望 井上
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査線速度が一定でない光走査装置におい
て、一定の基準クロックを用いて、かつ一定の画素間隔
で走査することのできる簡素で廉価な構成を得る。 【構成】 偏向器3で走査された光ビームは、線速が変
化しながら被走査面5上を走査する。予め画素補正デー
タメモリ130に設定された分周比を画素毎に分周器1
31に画素ごとにセットする。セットされた分周比で分
周された基準クロックを画素クロックとし、この画素ク
ロックに同期して画素データをラインバッファ111か
らレーザー駆動回路101に与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザービームプリンタ
ーなどに用いられる光走査装置に関するもので、特に画
素クロックの発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザービームプリンターなど画像記録
装置や、各種画像読込み、測定装置に用いられる光走査
装置においては、光を偏向走査する偏向器として回転多
面鏡が多く用いられてきた。
【0003】図7は回転多面鏡を用いた光走査装置の代
表的な構造を示している。図7において、光源1より射
出された光ビームはコリメータレンズ2で平行光線に整
形され、回転多面鏡3で偏向される。偏向された光ビー
ムは走査レンズ4によって被走査面5に所定のスポット
として結像される。
【0004】回転多面鏡3は回転軸に平行な平面の鏡面
を周辺に配した正多角柱をなし、一定の角速度で回転し
ている。従って、回転多面鏡3に入射した光ビームは等
角速度で偏向される。このように偏向された光ビームが
そのまま、被走査面5に到達すると、被走査面5上にお
いて回転多面鏡3への距離が近い中心部に比べて周辺部
においては、スポットの移動する速度が速くなってしま
う。
【0005】この問題を解決する第1の技術として、走
査レンズ4に負の歪曲収差を持たせて、スポットが被走
査面5の周辺において画像が縮む、すなわち偏向ビーム
が中心側に曲がるような特性を持たせる方法が多く用い
られてきた。すなわち、走査レンズの焦点距離をfと
し、光軸から偏向された光ビームのなす角をθとする
と、被走査面上での光軸からスポットまでの距離hはf
・θで表せる。このような特性を有する走査レンズは一
般に「fθレンズ」と呼ばれ、多くの構造、設計のもの
が提案されてきた。
【0006】一方、被走査面5上のスポットの線速を補
正する第2の技術として、線速はそのままとして、画素
に対応するパルスの時間間隔を周辺部に行くに従って小
さくする、すなわち画素のクロックの周波数を周辺に行
くに従って上げていくことで、等間隔の画素を得る方法
がある。
【0007】そのために可変周波数の発振器に走査周期
に応じて変調された信号を与えて所定のクロックを得る
方法がある。また、特開昭62−32769号公報に開
示されている技術では、高い周波数の原振を選択された
分周比Nで分周した信号と、画素クロックをやはりある
選択された分周比Mで分周した信号とを位相比較し画素
クロックを制御している。このNとMを走査中に順次切
り換えていくことで、被走査面での画素間隔をほぼ一定
にしている。すなわち、画素クロックの周波数は基準ク
ロックのN/M倍になる。
【0008】このような第1、第2の技術とも、画像記
録の場合には画素クロックが書込みクロックとなり、画
像読込みの場合にはサンプリングクロックになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の第1の
技術によれば走査レンズが像面湾曲(非点収差)特性と
fθ(歪曲収差)特性の2つの光学特性を同時に満足せ
ねばならぬため、レンズの構成枚数が増えて構造が複雑
になり、コストも増大する。また、これを避けるためレ
ンズの枚数を減らそうとすると面の形状が複雑になり、
精度を得るのが難しいという課題を有していた。
【0010】また、第2の技術によると、レンズの設
計、製作の制約は減少する。しかし、可変周波数の発振
器の発振精度は一般的な水晶発振器に比べて低く、走査
線毎の画素の横方向のずれ(ジッター)のため、記録さ
れる画像の品質が劣化する。また、特開昭62−327
69号公報に開示された技術では、回路構成が複雑で高
価なものとなる。
【0011】さらに第2の技術では、クロック周波数の
単調な変化を作り出すのは容易であるが、走査幅の中で
の細かな変化を作りだすことが困難であるという問題点
が存在する。
【0012】また、走査光学系の加工誤差や組立誤差で
生ずる比較的局所的な走査速度の変動は走査装置毎に異
なり、上記に述べた従来技術では完全な補正が困難であ
った。
【0013】そこで、本発明は上記に述べたような従来
技術の課題に鑑み、等角速度あるいは所定の角速度特性
をもって偏向される光ビームを被走査面上で画素が等間
隔となるようなクロック信号を簡素な回路構成で得るこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の光走査装置は、光ビームを射出する光源と、
前記光源から射出される光ビームを偏向する偏向器と、
前記光源からの光ビームを被走査面上にスポットとして
結像させる走査光学系を有し、前記被走査面上を前記ス
ポットが走査する線速が非等速であって、前記被走査面
上に置かれた画像を走査線上に配列された画素単位に一
定周波数の基準クロックに基づいて走査する光走査装置
において、前記画素と隣接する画素との時間間隔を前記
基準クロックのパルス間隔の整数倍である第1の時間間
隔と、前記第1の時間間隔とは異なり前記基準クロック
のパルス間隔の整数倍である第2の時間間隔とで構成す
ることを特徴とする。
【0015】また、本発明の光走査装置は、前記被走査
面に位置する前記画像を構成する複数の走査線の各々に
おいて、前記走査線上の走査方向において同一位置にあ
る隣接画素間隔が、前記走査線によらず同一であること
を特徴とする。
【0016】あるいは、本発明の光走査装置は、前記被
走査面に位置する前記画像を構成する複数の走査線の各
々において、前記走査線上の走査方向において同一位置
にある隣接画素間隔が、前記走査線毎に同一ではなく、
かつ周期性を有さないことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の光走査装置では、被走査面上を走査さ
れるスポットの走査速度の線速は一定ではなく、かつ単
一で一定周波数の基準クロック発振器からの基準クロッ
クを分周して画素クロックとして用いる。個々の隣接画
素では画素間の間隔の誤差が大きいが、各画素の間隔を
決める分周比を走査方向に適切に配置することで、数画
素あるいはそれ以上で画素の間隔を評価した場合に一定
の誤差以下となる。
【0018】さらに、この分周比の配置を走査線毎にラ
ンダムに異なるようにすることで、画素間隔の不同が周
期性を持つことを防止する。
【0019】
【実施例】図1に本発明による光走査装置の第1の実施
例のブロック図を示す。光源1は半導体レーザーであっ
て、レーザー駆動回路101によって所定の光量に制御
されている。光源1から射出された光ビームはコリメー
タレンズ2によってほぼ平行なビームに整形される。整
形された光ビームは回転多面鏡3によって偏向される。
偏向された光ビームは走査レンズ4で被走査面5に結像
される。このとき被走査面5の上を移動するスポットの
速度(走査速度)は等速度ではなく、図2に示されるよ
うに、中央部で423.33mm/sec、走査両端部
Aでは中央部に比べて1.10倍の465.66mm/
secになっている。走査範囲の手前で光ビームは水平
同期検出器6に入射して水平同期パルスを発生させる。
【0020】この光走査装置を例えば600dpi(1
インチ当たりの画素数、dot per inch)の
解像度を持つ記録装置に用いると1画素の間隔は42.
33μmであるので、1画素をスポットが通過する時間
は走査の中心部でちょうど100nsecとなる。記録
されるべき画像データは、画像データメモリ110に蓄
えられており、所定のタイミングで単一あるいは複数の
走査線のデータがラインバッファ111に転送される。
先程の水平同期パルスを起点として、基準クロック発振
器120で発生する基準クロックを書込み開始位置メモ
リ132に保持された所定の値だけカウント後、走査線
の最初の画素データがレーザー駆動回路101に転送さ
れ光源1が変調される。以後、走査線を構成する画素デ
ータが順次ラインバッファ111からレーザー駆動回路
101に転送される。
【0021】このときラインバッファ111からの画素
データの送り出しの時間間隔は、被走査面5上でのスポ
ットの移動速度が一定であれば、一定周波数の画素クロ
ックに同期して転送してゆけばよい。例えば、中央部で
の走査速度(423.33mm/sec)で一定である
と仮定すると、10MHzの画素クロックを用いればよ
い。実際には書出し位置の同期精度を高めるために、整
数倍の基準クロックを分周して使用している。例えば8
分周するのであれば基準クロックは80MHzとなる。
【0022】ここで本実施例でも一定の周波数の基準ク
ロックとして80MHzのものを用いる。両端部Aでは
走査速度は10%増加するので、これを補償するには画
素クロックも10%増加させて11MHzにすればよ
い。ところが、基準クロックの分周比を8から7に変え
ると画素クロックは11.43MHzとなって速くなり
すぎる。また、中間部Bでは走査速度は444.5mm
/secで中央部の5%増しになっており、画素クロッ
クで10.5MHzで書き込めば画素ピッチが適正な値
になるが、これは基準クロックの7分周よりは8分周に
近い値である。
【0023】さらに分周比を上げて16分周にすれば、
より正確に画素間隔を設定できることは自明であるが、
原振の周波数が160MHzとなってしまう。このため
分周回路に高速に動作する素子を用いなければならなく
なりコスト、発熱の面で好ましくない。また、このよう
な高い周波数の発振器自身も高価なものとなる。
【0024】先程の8分周の場合の分周数の1の違いは
画素の間隔で見ると5μm余りの長さとなり、1画素の
間隔として、あるいは1画素の大きさの差異としては人
間の目には認識できない。また、記録装置に電子写真プ
ロセスを用いる場合の現像剤の粒の1つの大きさと同じ
かやや小さい。
【0025】従って微視的に見れば7分周であれ8分周
であれ、記録される画像の実質的な違いはほとんどな
く、もう少し長い距離での(すなわちマクロ的な)画素
の位置誤差が問題となる。このような観点に立って本発
明では、基準クロックの発振周波数を一切変えることな
く、分周数の違う画素間隔を適切に分布させることでマ
クロ的な走査位置誤差をほとんどなくするものである。
【0026】例えば、図2のBの位置付近では平均的に
10.5MHzの画素クロックに相当する画素間隔が得
られればよい。このB位置付近では、上記の基準クロッ
クを7分周して画素クロックとした場合の画素間隔は3
8.89μmで、8分周した場合には44.45μmと
なる。まず、このB点付近10画素を着目すると、8分
周の画素間隔を6画素分、7分周の画素間隔を4画素分
分散させると、10画素での画素間隔は44.45×6
+38.89×4=422.26(μm)で、本来の1
0画素分の間隔423.33(μm)に対して、0.2
5%短くなるだけである。次にB点付近100画素で
は、8分周の画素間隔を62画素分、7分周の画素間隔
を38画素分分散させると、100画素での画素間隔は
44.45×62+38.89×38=4233.72
(μm)で、本来の100画素分の間隔4233.33
(μm)に対して、僅かに0.009%長いだけであ
る。これは、従来の技術の説明で述べたような通常のf
θレンズの走査速度の誤差(0.1〜2%)よりははる
かに小さい。このように画素間の距離が長くなるに従っ
て誤差が小さくなる。
【0027】図2のBの位置付近で、各画素を基準クロ
ックの7分周あるいは8分周で表される位置のどちらか
近い方に割り当てようとすると、その配列は例えば8、
7、8、7、8、8、7、8、8、7、8、7、8、
8、7、8・・・・という分布になる。さらに図のBよ
り走査端よりの走査速度が+6.67%の位置ではちょ
うど7分周と8分周が交互に現れることになる。
【0028】このような各画素間隔の基準クロックに対
する分周比の値は、画素補正データメモリ130に予め
書き込まれており、1画素転送される毎に分周器131
にロードされ、基準クロック発振器120で発生された
基準クロックを分周する度に、ラインバッファ111に
画素クロックが発生する。この画素クロックに同期して
画素データがレーザ駆動回路101に送られる。
【0029】このように本発明の第1の実施例によれ
ば、任意の隣接する画素の間隔は所定の解像度より定ま
る画素間隔に対して大きな誤差を持つが、複数の個数の
画素を隔てた画素で見れば間隔誤差は小さく、現実的に
は100画素も隔てた任意の画素では間隔の誤差は問題
とならない。
【0030】このように本発明の第1の実施例において
も、通常の画像記録装置などに用いる場合には十分な効
果を発揮するが、さらに微視的な画素間隔の誤差を緩和
する方法として、以下に本発明の第2の実施例を説明す
る。
【0031】図3は本発明の光走査装置の第2の実施例
のブロック図を示したもので、多くの部分が第1の実施
例と同一であるため、相違する部分を主に説明する。こ
の光走査装置においても、走査範囲における走査速度の
変化は第1の実施例と同じく図2に示されるものとす
る。
【0032】第1の実施例のおいては、各画素の間隔を
決める分周比の値は画素補正データメモリ130に蓄え
られており、走査線上のある画素を着目した場合、走査
線によらず画素の間隔は一定である。
【0033】例えば前に説明したように走査速度が中央
に対して+6.67%となる位置では分周比7と8が交
互に現れる形になる。当然この分周比の現れる比は走査
速度によって決まるが、走査速度が急峻に変化しない限
り、局部的に見れば分周比はこのように一定の規則性を
もって並ぶことになる。この規則性の生ずる周期と光走
査装置で記録または読取りを行なおうとする画像の規則
性の関係によってはいわゆるモアレ縞を生じ、非常に画
像が見苦しいものとなる場合が有り得る。
【0034】また、階調(中間調)を表現する画像記録
において画像濃度を複数の画素の集まりとして表現する
ディザ法や面積パターン法では、濃度を表現するマトリ
ックスの大きさと、分周比の規則性の周期との関係によ
って濃度ムラが生ずることもある。
【0035】これを避けるため、本発明の第2の実施例
では図3に示すように、画素位置補正テーブル133に
各画素間隔に対応した分周比の配置を複数を保持し、走
査を行う毎にこの内の1つを乱数を用いてランダムに選
び出し、画素補正データメモリ130にロードされる。
乱数は一様乱数で各配置データが使用される確率は均等
である。
【0036】画素位置補正テーブル133の内容につい
てさらに詳しく説明する。いまテーブルには10通りの
分周比のデータが保持されており、各々の隣接画素の間
隔は一定の分周比ではない。例えば、図2のBの位置で
はこれまで述べたように走査速度は中央部に比べて+5
%であるので、分周比が7(画素間隔38.89μm)
の場合が4/10で、分周比が8(画素間隔44.45
μm)の場合が6/10存在するようにデータを配列す
れば、この位置での画素間隔は40%の確率で38.8
9μmで残り60%の確率で44.45μmとなるの
で、平均では42.26μmとなり、正しい画素間隔4
2.33μmに対して僅かに0.3%だけ画素間隔が小
さくなる。
【0037】実際には画素間隔の平均値が上記のように
なることのみを条件に分周比の配分を決めると、累積の
画素位置に誤差を生ずる可能性があるので、画素の絶対
的な座標位置を基準に確率的に割り振る方がよい。図4
は本発明の第2の実施例による画素位置補正テーブルの
画素位置の配列の一部を示したもので、走査方向に画素
iから画素i+3までが並んでおり、縦方向にはNo.
0〜No.9の10組のデータが示されている。そし
て、今までの説明と同様に、図2のBの位置付近の走査
速度を前提とする。
【0038】画素iの位置がたまたま基準クロックを整
数比で分周した位置にほぼ一致するとすれば、次のi+
1番目の画素は、i番目の画素から数えて基準クロック
を7分周した位置と8分周した位置の中間にあり、7分
周した位置から3.44μm、8分周した位置から2.
12μmの位置になる。よって補正テーブルにある10
組のデータの内、4つを7分周位置、6つを8分周位置
にあるようにデータを決めればよい。
【0039】同様に、i+2番目の画素は、i番目の画
素から数えると15分周した位置と16分周した位置の
中間にあり、15分周した位置から1.33μm、16
分周した位置から2.23μmの位置になる。よって、
補正テーブルのデータの内、2つを16分周位置、8つ
を15分周位置にあるようにすればよい。
【0040】さらに同様に、i+3番目の画素は、9つ
は23分周位置、1つが22分周位置にあるようにすれ
ばよい。
【0041】このようにして10組のデータを作成した
ものが図4である。画素iと画素i+1の平均間隔は4
2.26μm、画素i+1と画素i+2の平均間隔も4
2.26μm、画素i+2と画素i+3の平均間隔は4
2.78μmとなり良好な画素間隔が得られる。
【0042】このようにして作成された10組のデータ
の内の1つが走査毎にランダムに選択され、各画素の分
周比が決められる。このテーブルを用いて実際の画像の
走査を行うと、副走査方向の(縦の)線が、基準クロッ
クの1パルス分だけギザギザとしたものとなる。しかし
既に述べたように、ギザギザの大きさは画素の大きさ、
あるいは線の幅に比べて十分小さいのでほとんど問題と
ならない。例えば図4においてi+1番目の画素のみを
用い画素の大きさを60μmの円形として、縦の線を描
いてみると図5のようなり、視覚的にはなんら問題のな
いことがわかる。
【0043】以上に述べた本発明の第2の実施例によれ
ば、第1の実施例に比べて、走査線上に並ぶ画素の間隔
を画像全体で平均化した値の誤差が非常に小さくでき
る。さらに基準クロックに対する分周比が結果として各
画素にランダムに分散され周期性を持たないので、周期
性を有する画像の走査に好適である。特に画素位置補正
テーブル133に含まれる補正データの数を10ではな
く、さらに増加させればより精密な補正が可能である。
【0044】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。第3の実施例における光走査装置においても、第2
の実施例と同じく、第1の実施例と構成要素の大半は同
一であり、重複する部分の説明は割愛する。
【0045】第3の実施例も第2の実施例と同様に、第
1の実施例に対して、画素間隔において基準クロックの
分周比が規則的に繰り返されるの防止し、規則性のある
画像を走査する場合の問題を回避するとともに、平均の
画素間隔を誤差なく一定に保つことを目的にしている。
【0046】図6は本発明の第3の実施例を示すブロッ
ク図である。ここで画素位置データメモリ150には走
査線上の各画素が、基準クロックを分周して作り得る位
置に対してどこにあるかを保持している。そして1画素
のデータをラインバッファ111から転送する度に、乱
数発生器140で乱数を発生させ、上記の各画素の画素
位置情報に基づいて分周比発生器150で分周比を演算
する。すなわち、上記の第2の実施例中では予め作成さ
れた画素位置補正テーブルを用いて決定していた各画素
毎の分周比をリアルタイムで発生させるものである。
【0047】例えば第2の実施例におけるi+1番目の
画素においては、i番目の画素から基準クロックを8分
周で画素クロックを発生させる確率が62%(実際には
2進の確率を与える数値)という値が画素位置データメ
モリ150に納められている。
【0048】この方法によれば、第2の実施例のような
テーブルは不要となり、画素位置情報を1組だけ画素位
置データメモリ150に持てばよく、メモリの量を節減
できる。
【0049】さらに、第3の実施例においては着目画素
の隣接画素がどの分周比の位置にあっても全く独立に、
ランダムに分周比を決めていた。それに対して、ある画
素で生じた距離の誤差を周囲の画素に分散して処理する
方法も考えられる。前記i+1番目の画素を8分周の位
置にした場合、誤差は−2.12μmとなる。この誤差
を周囲の画素、すなわちに同じ走査線上のi+2番目、
次の走査線上のi、i+1、i+2番目に分配し、それ
らの画素の分周比を決める時に、分配された誤差を考慮
して分周比を決める方法が考えられる。
【0050】この方法は、中間調画像を2値化処理する
際にしばしば用いられる「誤差拡散法」の濃度誤差の分
散の考え方を画素位置に応用したもので、平均的な画素
位置誤差を少なくすることができる。
【0051】但し、分配された誤差を保持するメモリが
必要であり、かつ誤差の分散アルゴリズムによっては画
素位置に周期性が現れてしまう可能性があるので、どの
ような装置に適用するかは注意が必要である。
【0052】本発明の光走査装置の走査速度特性は図2
のように走査中央部から端部に向かって単調に走査速度
が増加するようなものだけではなく、逆に減少するよう
なものや、複雑に走査速度が変動するようなものであっ
ても、それに適合した画素補正データあるいは補正テー
ブルを作成すれば簡単に補正が可能である。
【0053】上記の実施例では、いずれも基準クロック
の発振周波数を7分周あるいは8分周して画素クロック
としていたが、走査速度の変動幅や分周比の設定の都合
によっては例えば7分周、8分周、9分周のように3つ
の分周比を組み合わせる場合も有り得る。
【0054】基準クロックを分周する分周比は、必ずし
も上記のような7〜9に限らないが、3分周と4分周の
組み合わせでは、隣接画素間隔の誤差が大きくなりすぎ
て、用途が限定される恐れがある。おおむね6〜20ま
での分周比の中から組み合わせて設定すれば、あらゆる
用途に対応可能であり、本発明の効果が十分に発揮され
る。また、これ以上分周比を大きくすると、異なる値の
分周比を走査方向に配置しなくても、隣接画素だけ見て
も許容できる間隔精度になるので、本発明の必要はな
い。ただし、既に述べたようにいたずらに分周比を上げ
ることは、回路コストの上昇を招くので望ましくないこ
とは言うまでもない。
【0055】本発明の第1から第3の実施例に示したブ
ロック構成は、本発明を実現する一例を示したもので、
各構成要素が不可欠のものではない。さらに、各構成要
素は電気回路で実現してもよいし、ソフトウエアで実現
してもよい。
【0056】また、製造される各光走査装置の走査速度
を個別に精密に測定し、それに応じた分周値を画素補正
データメモリ130(あるいは画素位置補正テーブル1
33、または画素位置データメモリ150)に収納する
ことで、装置毎のレンズの製作誤差や組立誤差による画
素間隔の不同を精度よく補正することができる。
【0057】さらに本発明の光走査装置で用いる光偏向
器は、回転多面鏡のような偏向された光ビームの偏向角
速度が一定のものばかりではなく、ガルバノミラーのよ
うに角速度が正弦波状に変動する偏向器を用いても同様
な効果を発揮できることは明らかである。
【0058】あるいは、本発明の光走査装置において
は、上記実施例に示したように走査レンズの前側に偏向
器が位置する構成のみならず、走査光学系の後ろ側に偏
向器が位置する、いわゆるポストオブジェクティブ光学
系も容易に用いることが可能である。すなわち、本発明
の光走査装置には、あらゆる種類の偏向器あるいは走査
光学系を使用することができ、走査速度の等速性を無視
して、非常に高い結像性能や低いコストの光走査装置を
得ることができる。
【0059】上に述べた実施例は、本発明による光走査
装置を記録装置に応用した場合について説明したが、画
素クロックをサンプリングクロックに置き換え、画像デ
ータの流れを逆方向にすると、読み取り装置にも同様の
応用が可能である。
【0060】
【発明の効果】上記に述べたように本発明の光走査装置
においては、被走査面上のスポットの走査速度がどのよ
うな特性をもっていても、マクロ的には一定の画素間隔
を得る事ができる。特に、走査速度が一定となるような
光学系を用いる場合に比べて、走査光学系を構成するレ
ンズの面形状が単純になり、レンズ枚数も少なくなる。
【0061】その上、この画素間隔を得るための画素ク
ロックの発生回路は、一定周波数の発振器と単純な分周
回路のみで構成されるため、従来の回路構成に比べて極
めて簡素で高精度であると同時に、安定性、信頼性も大
きく向上する。
【0062】また、本発明の光走査装置によれば、走査
範囲の中の各位置において基準クロックの分周比の分布
を細かく設定することで、光学系の加工、組立の精度に
よる走査速度の局所的な不均一も十分に補正することも
できる。
【0063】さらに、本発明の第2、第3の実施例に示
すような光走査装置を用いれば、隣接する各画素の間隔
も実質的には等間隔にでき、高精度あるいは、階調表現
を必要とする応用に適する。
【0064】さらに、第3の実施例によれば、回路コス
ト上不利な補正テーブルを持つことなく、上記のように
隣接画素でも見かけ上等間隔とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光走査装置の構成
を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施例による光走査装置の走査
領域内の走査速度特性図。
【図3】本発明の第2の実施例による光走査装置の構成
を示すブロック図。
【図4】本発明の第2の実施例による光走査装置の画素
位置補正テーブルの画素位置の配列図。
【図5】図4に示す画素位置補正テーブルのi+1番目
の画素による線の様子を示す図。
【図6】本発明の第3の実施例による光走査装置の構成
を示すブロック図。
【図7】従来の光走査装置の概観図。
【符号の説明】
1 光源 3 回転多面鏡 4 走査レンズ 6 水平同期検出器 101 レーザー駆動回路 110 画像データメモリ 111 ラインバッファ 120 基準クロック発振器 130 画素補正データメモリ 131 分周器 133 画素位置補正テーブル 140 乱数発生器 150 画素位置データメモリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを射出する光源と、前記光源から
    射出される光ビームを偏向する偏向器と、前記光源から
    の光ビームを被走査面上にスポットとして結像させる走
    査光学系を有し、前記被走査面上を前記スポットが走査
    する線速が非等速であって、前記被走査面上に置かれた
    画像を走査線上に配列された画素単位に一定周波数の基
    準クロックに基づいて走査する光走査装置において、前
    記画素と隣接する画素との時間間隔を前記基準クロック
    のパルス間隔の整数倍である第1の時間間隔と、前記第
    1の時間間隔とは異なり前記基準クロックのパルス間隔
    の整数倍である第2の時間間隔とで構成することを特徴
    とする光走査装置。
  2. 【請求項2】前記被走査面に位置する前記画像を構成す
    る複数の走査線の各々において、前記走査線上の走査方
    向において同一位置にある隣接画素の時間間隔が、前記
    走査線によらず同一であることを特徴とする特許請求項
    1記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】前記被走査面に位置する前記画像を構成す
    る複数の走査線の各々において、前記走査線上の走査方
    向において同一位置にある隣接画素の時間間隔が、前記
    走査線毎に同一ではなく、かつ周期性を有さないことを
    特徴とする特許請求項1記載の光走査装置。
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