JPH0827067A - 2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造法 - Google Patents

2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造法

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JPH0827067A
JPH0827067A JP6165125A JP16512594A JPH0827067A JP H0827067 A JPH0827067 A JP H0827067A JP 6165125 A JP6165125 A JP 6165125A JP 16512594 A JP16512594 A JP 16512594A JP H0827067 A JPH0827067 A JP H0827067A
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JP
Japan
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pressure
solvent
dimethyl
catalyst
hydrogen
Prior art date
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Pending
Application number
JP6165125A
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English (en)
Inventor
Kozo Toida
幸三 樋田
Mitsuhito Aoyanagi
三仁 青柳
Kazuhiro Sato
和広 佐藤
Koji Sumitani
浩二 隅谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的穏和な水素化反応条件において、ナフタ
レンジカルボン酸ジメチルを水添する方法の開発。 【構成】2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルを、パラジウム及び/又はロジウム還元触媒とし、
低級脂肪酸エステル及び飽和炭化水素を溶媒とし、80
〜200℃の温度域で、常圧〜30Kg/cm2 Gの圧
力下において水素を作用させ、2,6−デカヒドロナフ
タレンジカルボン酸ジメチルエステルを得るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチルエステル(以後NDCEと略す
る)を水素化し、芳香環を完全に水素化した2,6−デ
カヒドロナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル(以
後DDCEと略す)を穏和な条件で収率良く合成する技
術に関する。
【0002】
【発明の背景】 NDCEを原料とするポリアルキルナ
フタレンジカルボキシレート、とりわけポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、ポリエチレ
ンテレフタレートと比べて耐熱性、機械的特性、ガスバ
リヤー性に優れており、繊維、フィルム、ボトル及び工
業用樹脂の高機能性材料として利用されている。
【0003】しかしながら、そのガラス転移点が高いた
めに例えばボトル等の成形加工条件の設定が難しい。ま
た、ボトル成形時における蛍光の発色も問題点となって
いる。その点を解決するために、DDCEがポリマー原
料又はポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レートの改質剤として注目されている。本発明はこのD
DCEを製造する方法に関するものである。
【0004】
【従来技術及び解決すべき課題】 このDDCEを製造
する方法としては、既に次の2手段が知られている。ま
ず、米国特許3534002号明細書に報告されている
方法は、シクロヘキサン溶媒中、0〜200℃(好まし
くは150℃)でNDCEを35〜700Kg/cm2
G(好ましくは80〜140Kg/cm2G)の水素と
反応させる。他の1つの報告も同じようにシクロヘキサ
ン溶媒中で150℃で約120Kg/cm2Gの水素を
用いる(英国特許1024481号明細書)。何れの方
法でもかなり高圧の水素を使用するだけでなく、用いる
ことのできる希釈剤が狭く限定されているため、高圧下
の水素の取扱いの危険性が無視できない。さらに、耐圧
反応容器並びに高圧用水素ブースターが必要になるなど
運転費用、設備費用が大きくなり効率的な方法とは言え
ない。
【0005】
【課題を解決するための手段】 一般的に水添反応では
アルコール溶媒を使用して、パラジウムや、ルテニウム
を触媒に用いると、ナフタレン環をテトラリン環に水素
化する反応に対しては比較的低い水素圧で充分反応する
が、さらに水素化させて目的のデカリンまで反応させよ
うとすると、触媒活性が低いために高温・高圧の条件で
も高収率でデカリンを得ることは艱難である。
【0006】本発明者は、これらの課題を解決するため
に鋭意検討した結果、溶媒として低級脂肪酸エステル及
び飽和炭化水素類を用いることにより、従来の触媒でも
比較的低圧条件下でDDCEを合成することが可能であ
ることを見いだし、本件発明に達し課題を解決するに至
った。
【0007】即ち、本発明はパラジウム及び、ロジウム
からなる群から選ばれる少なくとも1種の触媒の存在下
に、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
に対して、低級脂肪酸エステル及び飽和炭化水素を溶媒
に用いて、80〜200℃の温度範囲、常圧〜30Kg
/cm2Gの圧力下で水素を作用させることからなる
2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸ジメチルエ
ステルの製造法である。
【0008】本発明を以下に説明する。
【0009】本発明に用いる触媒パラジウム及び/又は
ロジウムを支持する担体は、一般的に用いられる活性
炭、ケイソウ土、アルミナ及びゼオライトなどであり、
担体としてはなんら限定されていないが、比較的表面積
の大きい活性炭が好ましいものである。
【0010】本発明に於いてNDCEを水素化させる際
の反応温度は、反応を完全に進行させるために高い方が
好ましいが、80〜200℃の範囲であれば十分であ
り、より好ましくは130〜170℃である。
【0011】本発明で用いる溶媒は、極性の低い飽和炭
化水素系の溶媒もしくは酢酸エチル等の低級脂肪酸エス
テル系であれば特に限定されない。メタノールや酢酸な
どのプロトン性の極性の高い溶媒を用いると反応は十分
には進行せず、ナフタレン環の1つの芳香環のみが水素
化された2,6−(テトラヒドロナフタレン)ジカルボ
ン酸ジメチルエステルで反応が停止してしまう傾向があ
る。
【0012】本発明に於いてNDCEを水素化させる際
の水素圧力は重要ではないが、常圧から30Kg/cm
2G(特に15〜20Kg/cm2G)で水素を作用させ
るのがよい。圧力は高いほど反応速度は上昇するが、あ
まり高すぎると急な発熱を伴い副反応や分解反応の原因
となり、逆に収率の低下を伴う。
【0013】本発明に於けるNDCEと溶媒の重量比は
NDCEが少なくとも部分的に可溶である状態が良い
が、特に大きな影響はなく、 原料合計量/溶媒合計量(重量比)=0.01〜1.0 の範囲で実施するとよい。
【0014】本発明でNDCEと触媒との重量比は特に
限定されないが、例えば活性炭に5重量%を含むロジウ
ムを用いる場合には、 担体を含めた触媒合計(ドライ)/原料合計重量比=
0.005〜0.1 の範囲で実施するのが好ましい。
【0015】本発明の水素化方法としては、水素化触媒
を溶液中に懸濁させて行う所謂懸濁床による方法、ある
いは水素化触媒を固定してこれに溶液を流す所謂固定床
による通常の方法が採用できる。さらに、例えば懸濁床
に於いては、耐圧容器に水素化触媒、原料及び溶媒を仕
込み、空間を水素で置換した後、所定の温度で、所定時
間撹拌する方法又は水素ガスを反応容器中に吹き込む方
法がある。また、例えば、固定床に於いては水素化触媒
を充填した層(例えば充填塔)に原料のNDCEを完全
に溶解した溶液と水素ガスとを並流で通じる方法等があ
り、本発明方法に於いてはこれらいずれの方法を用いて
もその結果に支障が生じることはない。
【0016】本発明方法で水素化して得られたDDCE
の組成物は触媒を濾過によって除去した後、蒸留を経て
触媒溶媒を完全に除去し、さらに減圧蒸留によって精製
できる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。尚、以下の実施例の転化率、選択率は下記の式
に基づいて算出したものである。
【0018】
【0019】[実施例1]30gの原料NDCEを内容
積500ccの撹拌機つきハステロイ製オートクレーブ
の中に、市販のロジウムを活性炭に担持せしめた触媒
(5%Rh−C)3gを150gのシクロヘキサンと共
に入れた。次にオートクレーブ内の空気を窒素と置換
し、さらに窒素を水素と置き換えた後に撹拌機を起動
し、回転速度を1000rpmに調節し約1時間かけて
150℃まで昇温した後、オートクレーブ内の圧力を1
5Kg/cm2Gにまで上げ、水素の吸収に伴い水素圧
を補充しながらこの温度圧力を2時間保った。水素吸収
の終了後、オートクレーブを冷却し、残存する水素を放
出した。オートクレーブから取出した生成物をNo.5
Cの濾紙を用いて濾過し、約30gのシクロヘキサンを
用いて濾紙上の触媒を洗浄した。この生成物の分離濾液
と、洗浄濾液を合わせた後、溶媒のシクロヘキサンをエ
バポレーターを用いて留去し、約32.3gの粗生成物
を得た。その組成を分析した結果、残存原料はなく、テ
トラリン環で反応が停止している中間体も存在しなかっ
た。目的のDDCEは約95%の収率で得られた。
【0020】[実施例2]反応溶媒が、酢酸エチルであ
ること以外は実施例1の方法を繰返した。その結果を表
1に記載した。
【0021】[実施例3]反応容器が3000mlのス
テンレス製オートクレーブであること、反応圧力が20
Kg/cm2Gであり、撹拌速度が700rpmである
こと以外は実施例1の方法を繰返した。その結果を表1
に記載した。
【0022】[実施例4]反応溶媒がヘキサンであるこ
と以外は実施例1の方法を繰返した。その結果を表1に
記載した。
【0023】[実施例5]触媒がパラジウムを活性炭に
担持せしめた触媒(5%Pd−C)であること以外は実
施例1の方法を繰返した。その結果を表1に記載した。
【0024】
【表1】
【0025】[比較例1]反応溶媒がメタノールである
こと以外は実施例1の方法を繰返した。その結果を表2
に記載した。
【0026】[比較例2]触媒がパラジウムを活性炭に
担持せしめた触媒(5%Pd−C)であること、反応溶
媒がメタノールであること以外は実施例1の方法を繰返
した。その結果を表2に記載した。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、従来の方法に対して、
溶媒を選択限定することにより水素化反応圧力を低下で
き、製造する際の効率、安全性が格段向上する。さら
に、NDCEの選択性も向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 隅谷 浩二 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム及びロジウムからなる群から
    選ばれる少なくとも1種の触媒の存在下に、2,6−ナ
    フタレンジカルボン酸ジメチルエステルに対して、低級
    脂肪酸エステル及び飽和炭化水素を溶媒に用いて、80
    〜200℃、常圧〜30Kg/cm2Gの圧力下で水素
    を作用させることによる2,6−デカヒドロナフタレン
    ジカルボン酸ジメチルエステルの製造法。
JP6165125A 1994-07-18 1994-07-18 2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造法 Pending JPH0827067A (ja)

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