JPH08259521A - 置換安息香酸クロリド誘導体およびその製造法 - Google Patents

置換安息香酸クロリド誘導体およびその製造法

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JPH08259521A
JPH08259521A JP6790195A JP6790195A JPH08259521A JP H08259521 A JPH08259521 A JP H08259521A JP 6790195 A JP6790195 A JP 6790195A JP 6790195 A JP6790195 A JP 6790195A JP H08259521 A JPH08259521 A JP H08259521A
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JP
Japan
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chloro
chloride
acid
bromo
general formula
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Application number
JP6790195A
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English (en)
Inventor
Koji Kume
孝司 久米
Takeo Komata
武夫 古俣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式[I] 【化1】 で示される新規な置換安息香酸クロリド誘導体、およ
び、一般式[II] 【化2】 で示される置換安息香酸誘導体を塩素化することによる
一般式[I]で示される新規な置換安息香酸クロリド誘
導体の製造法。 【効果】 一般式[I]で示される置換安息香酸クロリ
ド誘導体は、農薬、医薬など、例えば、除草剤として有
用な化合物であるN−アシル−N−フェニルテトラヒド
ロフタラミン酸誘導体などの製造中間体として有用な化
合物であり、また、本発明の製造法により、その一般式
[I]で示される置換安息香酸クロリド誘導体を容易に
製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式[I]
【0002】
【化4】
【0003】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される新規な置換安息香
酸クロリド誘導体およびその製造法に関するものであ
る。
【0004】本発明の一般式[I]で示される新規な置
換安息香酸クロリド誘導体は、医薬、農薬などの製造中
間体、例えば、優れた除草活性を有する一般式[XII
I]
【0005】
【化5】
【0006】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表し、R3は低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ
基、低級アルコキシアルコキシ基または低級アルコキシ
カルボニルアルコキシ基を表す。]で示されるN−アシ
ル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体など
の製造中間体として有用な化合物である。
【0007】
【従来技術】従来より、置換安息香酸クロリド誘導体
は、数多く知られている。しかしながら、一般式[I]
で示される置換安息香酸クロリド誘導体は、これまでに
知られておらず、新規な化合物である。
【0008】
【発明の開示】本発明者らは、鋭意、研究を重ねた結
果、一般式[I]で示される置換安息香酸クロリド誘導
体が優れた除草活性を有する一般式[XIII]で示さ
れるN−アシル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン
酸誘導体の製造中間体として有用な化合物であることを
見出し、さらには、本発明者らは、工業的にも有意性の
ある一般式[I]で示される置換安息香酸クロリド誘導
体の新規な製造法について、鋭意、研究を重ねた結果、
一般式[II]で示される置換安息香酸誘導体を塩素化
することにより、容易に一般式[I]で示される置換安
息香酸クロリド誘導体を製造することができることを見
出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、一般式[I]
【0010】
【化6】
【0011】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される新規な置換安息香
酸クロリド誘導体、および、一般式[II]
【0012】
【化7】
【0013】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される置換安息香酸誘導
体を塩素化することを特徴とする一般式[I]
【0014】
【化8】
【0015】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される新規な置換安息香
酸クロリド誘導体の製造法である。本発明の化合物であ
る一般式[I]で示される新規な置換安息香酸クロリド
誘導体としては、例えば、5−アセチルチオ−2,4−
ジフルオロベンゾイルクロリド、5−アセチルチオ−4
−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−アセ
チルチオ−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリ
ド、5−プロピオニルチオ−2,4−ジフルオロベンゾ
イルクロリド、5−プロピオニルチオ−4−クロロ−2
−フルオロベンゾイルクロリド、5−プロピオニルチオ
−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−
ブチリルチオ−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリ
ド、5−ブチリルチオ−4−クロロ−2−フルオロベン
ゾイルクロリド、5−ブチリルチオ−4−ブロモ−2−
フルオロベンゾイルクロリド、5−イソブチリルチオ−
2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−イソブチ
リルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリ
ド、5−イソブチリルチオ−4−ブロモ−2−フルオロ
ベンゾイルクロリド、5−バレリルチオ−2,4−ジフ
ルオロベンゾイルクロリド、5−バレリルチオ−4−ク
ロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−バレリル
チオ−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、
5−イソバレリルチオ−2,4−ジフルオロベンゾイル
クロリド、5−イソバレリルチオ−4−クロロ−2−フ
ルオロベンゾイルクロリド、5−イソバレリルチオ−4
−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−ピバ
ロイルチオ−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、
5−ピバロイルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾ
イルクロリド、5−ピバロイルチオ−4−ブロモ−2−
フルオロベンゾイルクロリド、5−(2−メチルブタノ
イルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、
5−(2−メチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−
フルオロベンゾイルクロリド、5−(2−メチルブタノ
イルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロ
リド、5−ヘキサノイルチオ−2,4−ジフルオロベン
ゾイルクロリド、5−ヘキサノイルチオ−4−クロロ−
2−フルオロベンゾイルクロリド、5−ヘキサノイルチ
オ−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5
−(2−メチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオ
ロベンゾイルクロリド、5−(2−メチルペンタノイル
チオ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリ
ド、5−(2−メチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ
−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(3−メチル
ペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルク
ロリド、5−(3−メチルペンタノイルチオ)−4−ク
ロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(3−メ
チルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベ
ンゾイルクロリド、5−(4−メチルペンタノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−
(4−メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フ
ルオロベンゾイルクロリド、5−(4−メチルペンタノ
イルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロ
リド、5−(2,2−ジメチルブタノイルチオ)−2,
4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(2,2−ジ
メチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベ
ンゾイルクロリド、5−(2,2−ジメチルブタノイル
チオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリ
ド、5−(2,3−ジメチルブタノイルチオ)−2,4
−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(2,3−ジメ
チルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベン
ゾイルクロリド、5−(2,3−ジメチルブタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、
5−(3,3−ジメチルブタノイルチオ)−2,4−ジ
フルオロベンゾイルクロリド、5−(3,3−ジメチル
ブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルクロリド、5−(3,3−ジメチルブタノイルチオ)
−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−
(2−エチルブタノイルチオ)−2,4−ジフルオロベ
ンゾイルクロリド、5−(2−エチルブタノイルチオ)
−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−
(2−エチルブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フル
オロベンゾイルクロリド、5−ヘプタノイルチオ−2,
4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−ヘプタノイル
チオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、
5−ヘプタノイルチオ−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルクロリド、5−(2−メチルヘキサノイルチオ)
−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(2−
メチルヘキサノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
ベンゾイルクロリド、5−(2−メチルヘキサノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、
5−(3−メチルヘキサノイルチオ)−2,4−ジフル
オロベンゾイルクロリド、5−(3−メチルヘキサノイ
ルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリ
ド、5−(3−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ
−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(4−メチル
ヘキサノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルク
ロリド、5−(4−メチルヘキサノイルチオ)−4−ク
ロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(4−メ
チルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベ
ンゾイルクロリド、5−(5−メチルヘキサノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−
(5−メチルヘキサノイルチオ)−4−クロロ−2−フ
ルオロベンゾイルクロリド、5−(5−メチルヘキサノ
イルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロ
リド、5−(2,2−ジメチルペンタノイルチオ)−
2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(2,2
−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フル
オロベンゾイルクロリド、5−(2,2−ジメチルペン
タノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイル
クロリド、5−(2,3−ジメチルペンタノイルチオ)
−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(2,
3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フ
ルオロベンゾイルクロリド、5−(2,3−ジメチルペ
ンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイ
ルクロリド、5−(2,4−ジメチルペンタノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−
(2,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(2,4−ジメ
チルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベ
ンゾイルクロリド、5−(3,3−ジメチルペンタノイ
ルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5
−(3,3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ
−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(3,3−ジ
メチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ
ベンゾイルクロリド、5−(3,4−ジメチルペンタノ
イルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、
5−(3,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロ
ロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(3,4−
ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオ
ロベンゾイルクロリド、5−(4,4−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリ
ド、5−(4,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−
クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−(4,
4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フ
ルオロベンゾイルクロリド、5−(2−エチルペンタノ
イルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、
5−(2−エチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2
−フルオロベンゾイルクロリド、5−(2−エチルペン
タノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベンゾイル
クロリド、5−(3−エチルペンタノイルチオ)−2,
4−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(3−エチル
ペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロベンゾ
イルクロリド、5−(3−エチルペンタノイルチオ)−
4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−
(2,2,3−トリメチルペンタノイルチオ)−2,4
−ジフルオロベンゾイルクロリド、5−(2,2,3−
トリメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フル
オロベンゾイルクロリド、5−(2,2,3−トリメチ
ルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロベン
ゾイルクロリド、5−(2,3,3−トリメチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロベンゾイルクロリ
ド、5−(2,3,3−トリメチルペンタノイルチオ)
−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド、5−
(2,3,3−トリメチルペンタノイルチオ)−4−ブ
ロモ−2−フルオロベンゾイルクロリドなどを挙げるこ
とができる。
【0016】次に、本発明における一般式[I]で示さ
れる置換安息香酸クロリド誘導体の製造法を詳細に説明
する。
【0017】
【化9】
【0018】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。] 本発明の製造法においては、一般式[II]で示される
置換安息香酸誘導体と塩素化剤とを、無溶媒または適当
な溶媒中、10分間〜24時間、好ましくは30分間〜
8時間反応させることにより、容易に本発明の化合物で
ある一般式[I]で示される置換安息香酸クロリド誘導
体を製造することができる。
【0019】一般式[II]で示される置換安息香酸誘
導体としては、例えば、5−アセチルチオ−2,4−ジ
フルオロ安息香酸、5−アセチルチオ−4−クロロ−2
−フルオロ安息香酸、5−アセチルチオ−4−ブロモ−
2−フルオロ安息香酸、5−プロピオニルチオ−2,4
−ジフルオロ安息香酸、5−プロピオニルチオ−4−ク
ロロ−2−フルオロ安息香酸、5−プロピオニルチオ−
4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−ブチリルチオ
−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−ブチリルチオ−4
−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−ブチリルチオ−
4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−イソブチリル
チオ−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−イソブチリル
チオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−イソブ
チリルチオ−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−
バレリルチオ−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−バレ
リルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−バ
レリルチオ−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−
イソバレリルチオ−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−
イソバレリルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香
酸、5−イソバレリルチオ−4−ブロモ−2−フルオロ
安息香酸、5−ピバロイルチオ−2,4−ジフルオロ安
息香酸、5−ピバロイルチオ−4−クロロ−2−フルオ
ロ安息香酸、5−ピバロイルチオ−4−ブロモ−2−フ
ルオロ安息香酸、5−(2−メチルブタノイルチオ)−
2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(2−メチルブタノ
イルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−
(2−メチルブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フル
オロ安息香酸、5−ヘキサノイルチオ−2,4−ジフル
オロ安息香酸、5−ヘキサノイルチオ−4−クロロ−2
−フルオロ安息香酸、5−ヘキサノイルチオ−4−ブロ
モ−2−フルオロ安息香酸、5−(2−メチルペンタノ
イルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(2−
メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
安息香酸、5−(2−メチルペンタノイルチオ)−4−
ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−(3−メチルペン
タノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−
(3−メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フ
ルオロ安息香酸、5−(3−メチルペンタノイルチオ)
−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−(4−メチ
ルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、
5−(4−メチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2
−フルオロ安息香酸、5−(4−メチルペンタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−(2,
2−ジメチルブタノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安
息香酸、5−(2,2−ジメチルブタノイルチオ)−4
−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−(2,2−ジメ
チルブタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息
香酸、5−(2,3−ジメチルブタノイルチオ)−2,
4−ジフルオロ安息香酸、5−(2,3−ジメチルブタ
ノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5
−(2,3−ジメチルブタノイルチオ)−4−ブロモ−
2−フルオロ安息香酸、5−(3,3−ジメチルブタノ
イルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(3,
3−ジメチルブタノイルチオ)−4−クロロ−2−フル
オロ安息香酸、5−(3,3−ジメチルブタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−(2−
エチルブタノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香
酸、5−(2−エチルブタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロ安息香酸、5−(2−エチルブタノイルチ
オ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−ヘプタ
ノイルチオ−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−ヘプタ
ノイルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−
ヘプタノイルチオ−4−ブロモ−2−フルオロ安息香
酸、5−(2−メチルヘキサノイルチオ)−2,4−ジ
フルオロ安息香酸、5−(2−メチルヘキサノイルチ
オ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−(2−
メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ
安息香酸、5−(3−メチルヘキサノイルチオ)−2,
4−ジフルオロ安息香酸、5−(3−メチルヘキサノイ
ルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−
(3−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2−フ
ルオロ安息香酸、5−(4−メチルヘキサノイルチオ)
−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(4−メチルヘキ
サノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、
5−(4−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ−2
−フルオロ安息香酸、5−(5−メチルヘキサノイルチ
オ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(5−メチル
ヘキサノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香
酸、5−(5−メチルヘキサノイルチオ)−4−ブロモ
−2−フルオロ安息香酸、5−(2,2−ジメチルペン
タノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−
(2,2−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロ安息香酸、5−(2,2−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5
−(2,3−ジメチルペンタノイルチオ)−2,4−ジ
フルオロ安息香酸、5−(2,3−ジメチルペンタノイ
ルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−
(2,3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−
2−フルオロ安息香酸、5−(2,4−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−
(2,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロ安息香酸、5−(2,4−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5
−(3,3−ジメチルペンタノイルチオ)−2,4−ジ
フルオロ安息香酸、5−(3,3−ジメチルペンタノイ
ルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−
(3,3−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−
2−フルオロ安息香酸、5−(3,4−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−
(3,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−
2−フルオロ安息香酸、5−(3,4−ジメチルペンタ
ノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5
−(4,4−ジメチルペンタノイルチオ)−2,4−ジ
フルオロ安息香酸、5−(4,4−ジメチルペンタノイ
ルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−
(4,4−ジメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−
2−フルオロ安息香酸、5−(2−エチルペンタノイル
チオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(2−エチ
ルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ安息
香酸、5−(2−エチルペンタノイルチオ)−4−ブロ
モ−2−フルオロ安息香酸、5−(3−エチルペンタノ
イルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5−(3−
エチルペンタノイルチオ)−4−クロロ−2−フルオロ
安息香酸、5−(3−エチルペンタノイルチオ)−4−
ブロモ−2−フルオロ安息香酸、5−(2,2,3−ト
リメチルペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息
香酸、5−(2,2,3−トリメチルペンタノイルチ
オ)−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−(2,
2,3−トリメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−
2−フルオロ安息香酸、5−(2,3,3−トリメチル
ペンタノイルチオ)−2,4−ジフルオロ安息香酸、5
−(2,3,3−トリメチルペンタノイルチオ)−4−
クロロ−2−フルオロ安息香酸、5−(2,3,3−ト
リメチルペンタノイルチオ)−4−ブロモ−2−フルオ
ロ安息香酸などを挙げることができる。
【0020】また、塩素化剤としては、例えば、塩化チ
オニル、五塩化リン、三塩化リン、オキシ塩化リン、ホ
スゲン、ホスゲン誘導体、トリフェニルホスフィン−四
塩化炭素などを挙げることができる。
【0021】塩素化剤は、通常、一般式[II]で示さ
れる置換安息香酸誘導体1当量に対して、1当量以上、
好ましくは1当量〜30当量、さらに好ましくは1当量
〜10当量使用するのがよい。この範囲より少ない場合
には、未反応の一般式[II]で示される置換安息香酸
誘導体が多量に残るため、収率低下の原因となり、経済
的に不利となり、また、未反応の一般式[II]で示さ
れる置換安息香酸誘導体の除去あるいは回収のために後
処理工程に負荷がかかるため、好ましくない。また、こ
の範囲より多く使用しても、目的とする一般式[I]で
示される置換安息香酸クロリド誘導体の収量に変化はほ
とんどなく、過剰に添加した塩素化剤が未反応のまま多
量に残るだけであり、経済的に不利となり、また、未反
応の塩素化剤の除去のために後処理工程に負荷がかかる
ため、好ましくない。
【0022】反応は、無溶媒で行ってもよいし、また、
溶媒を使用して行ってもよい。溶媒を使用する場合、溶
媒としては、例えば、ジクロロエタン(EDC)、四塩
化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン
などのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリル、N,
N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)などの極性溶媒などを挙げることが
できる。
【0023】また、反応温度は、通常、−20℃〜25
0℃、好ましくは0℃〜200℃、さらに好ましくは2
0℃〜150℃とするのがよい。この範囲より低い温度
の場合には、反応が充分に進行せず、収率低下の原因と
なり、経済的に不利となる、あるいは、反応速度が低下
して反応終了までに長時間を要するなどの問題を生ずる
場合があり、好ましくない。また、この範囲より高い温
度の場合には、反応中に分解などが起こる場合があり、
収率低下の原因となり、経済的に不利となり、また、分
解生成物などの除去のために後処理工程に負荷がかかる
ため、好ましくない。
【0024】本発明の製造法においては、反応終了後、
反応液を減圧下、濃縮するなどの通常の後処理を行うこ
とにより粗生成物を得ることができる。得られた粗生成
物は、必要に応じて再結晶、カラムクロマトグラフィー
などの精製操作を行い、目的の一般式[I]で示される
置換安息香酸クロリド誘導体を容易に得ることができ
る。
【0025】なお、上記反応の出発物質である一般式
[II]
【0026】
【化10】
【0027】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される置換安息香酸誘導
体は、例えば、下記のルートにより、製造することがで
きる。
【0028】すなわち、USP−3780027号に記
載の製造法にしたがい、一般式[III]
【0029】
【化11】
【0030】[式中、Yはハロゲン原子を表す。]で示
される2−フルオロ−4−ハロ安息香酸とクロロ硫酸と
を反応させることによって製造される一般式[IV]
【0031】
【化12】
【0032】[式中、Yはハロゲン原子を表す。]で示
される5−塩化スルホニル−2−フルオロ−4−ハロ安
息香酸を出発原料とし、これを本発明者らが既に提案し
た平成6年特許願第280938号に記載の方法にした
がい、一般式[V]
【0033】
【化13】
【0034】[式中、R4は低級アルキル基を表す。]
で示される低級アルキルカルボン酸、赤リンおよびヨウ
素系触媒の存在下、還元することにより、一般式[I
I]
【0035】
【化14】
【0036】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される置換安息香酸誘導
体を製造することができる。本発明の化合物である一般
式[I]
【0037】
【化15】
【0038】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される新規な置換安息香
酸クロリド誘導体は、例えば、下記のルートにより、優
れた除草活性を有するN−アシル−N−フェニルテトラ
ヒドロフタラミン酸誘導体へと誘導することができる。
【0039】すなわち、一般式[I]
【0040】
【化16】
【0041】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される置換安息香酸クロ
リド誘導体と無機アジ化物とを反応させることにより、
一般式[VI]
【0042】
【化17】
【0043】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R4
低級アルキル基を表す。]で示される酸アジド誘導体を
得、これと一般式[VII]
【0044】
【化18】
【0045】[式中、R2は低級アルキル基を表す。]
で示されるカルボン酸無水物誘導体とを、必要に応じて
酸の存在下、反応させることにより、一般式[VII
I]
【0046】
【化19】
【0047】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
低級アルキル基を表す。]で示されるイミド誘導体を
得、これと一般式[IX]
【0048】
【化20】
【0049】[式中、Hal−は塩素原子または臭素原
子を表し、R1は−CHR5CO26(ただし、R5は水
素原子または低級アルキル基を表し、R6は低級アルキ
ル基を表す。)を表す。]で示されるハロカルボン酸エ
ステル誘導体とを、塩基の存在下、反応させることによ
り、一般式[X]
【0050】
【化21】
【0051】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表す。]で示されるアニ
リド誘導体を得、これを本発明者らが既に提案した平成
6年特許願第4205号に記載の方法にしたがい、脱水
塩素化剤の存在下で反応させることにより、一般式[X
I]
【0052】
【化22】
【0053】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表す。]で示されるイミ
ドイルクロリド誘導体とし、これと一般式[XII]
【0054】
【化23】
【0055】[式中、R3は低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基、低級アル
コキシアルコキシ基または低級アルコキシカルボニルア
ルコキシ基を表す。]で示されるカルボン酸誘導体と
を、脱酸剤の存在下、反応させることにより、一般式
[XIII]
【0056】
【化24】
【0057】[式中、Yはハロゲン原子を表し、R1
−CHR5CO26(ただし、R5は水素原子または低級
アルキル基を表し、R6は低級アルキル基を表す。)を
表し、R2は低級アルキル基を表し、R3は低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ
基、低級アルコキシアルコキシ基または低級アルコキシ
カルボニルアルコキシ基を表す。]で示されるN−アシ
ル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体へと
誘導することができる。
【0058】上記の一般式[XIII]で示されるN−
アシル−N−フェニルテトラヒドロフタラミン酸誘導体
は、優れた除草活性を有し、畑地、水田、果樹、牧草
地、芝生地、森林あるいは非農耕地などに広く適用でき
るものであり、かつ、作物に対して高い安全性を示す化
合物である。したがって、本発明の一般式[I]で示さ
れる新規化合物である置換安息香酸クロリド誘導体は、
除草剤として有用な化合物である一般式[XIII]で
示されるN−アシル−N−フェニルテトラヒドロフタラ
ミン酸誘導体の製造中間体として有用な化合物であり、
また、本発明の製造法は、その一般式[I]で示される
置換安息香酸クロリド誘導体を容易に製造することがで
きる製造法として有用である。
【0059】
【実施例】以下、実施例および参考例により本発明を具
体的に説明する。参考例1 5−塩化スルホニル−4−クロロ−2−フルオロ安息香
酸の製造(一般式[IV]で示される化合物) 氷冷下、4−クロロ−2−フルオロ安息香酸7.2g
(41.4mmol)をクロロ硫酸25.0gに加え
た。室温まで昇温し、30分間反応させ、次いで120
℃まで昇温し、4時間反応させた。反応液を室温まで冷
却し、氷水に注ぎ込み、これを酢酸エチル100mlで
2回抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去し、粗
生成物を得た。
【0060】得られた粗生成物をn−ヘキサン/酢酸エ
チルより再結晶して、目的の5−塩化スルホニル−4−
クロロ−2−フルオロ安息香酸7.4gを得た。 融点=149.0℃〜150.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 7.54(d,J=9.7Hz,1H),8.85
(d,J=13.0Hz,1H),10.74(bs,
1H)参考例2 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸
の製造(一般式[II]で示される化合物) 5−塩化スルホニル−4−クロロ−2−フルオロ安息香
酸7.67g(28.1mmol)、赤リン2.20g
(70.2ミリグラム原子)およびヨウ素0.15g
(0.56mmol)を酢酸80ml中に混合し、10
0℃〜110℃で3時間反応させた。反応液を室温まで
冷却し、未反応の赤リンをろ別した後、ろ液を濃縮し、
残渣を氷水に注ぎ込み、これを酢酸エチル100mlで
2回抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去し、粗
生成物を得た。
【0061】得られた粗生成物をn−ヘキサン/酢酸エ
チルより再結晶して、目的の5−アセチルチオ−4−ク
ロロ−2−フルオロ安息香酸6.85gを得た。 融点=140.0℃〜141.5℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.50(s,3H),7.40(d,J=10.1H
z,1H),8.19(d,J=7.9Hz,1H),
11.29(bs,1H)実施例1 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルクロリドの製造(一般式[I]の化合物) 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロ安息香酸
6.63g(26.7mmol)を塩化チオニル15m
l中に混合し、加熱還流下、2時間反応させた。反応終
了後、室温まで冷却し、揮発成分を留去し、残渣をn−
ヘキサン/トルエンより再結晶して、目的の5−アセチ
ルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリド
6.55gを得た。
【0062】融点=66.0℃〜67.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.52(s,3H),7.43(d,J=10.1H
z,1H),8.27(d,J=7.5Hz,1H)参考例3 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルアジドの製造(一般式[VI]の化合物) 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルクロリド5.00g(18.0mmol)をアセトン
25mlに溶解し、−10℃に冷却した。この溶液に、
水3mlに溶解したアジ化ナトリウム1.35g(1
8.7mmol)を0℃で滴下し、滴下終了後、0℃〜
5℃で10分間反応させた。反応終了後、反応液に15
℃以下で水25mlを加え、生成した沈殿物をろ別し、
水洗した。得られた沈殿物を塩化メチレンに溶解し、
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去し、得られた粗生成物をn−ヘキサン
/酢酸エチルより再結晶して、目的の5−アセチルチオ
−4−クロロ−2−フルオロベンゾイルアジド2.63
gを無色針状結晶として得た。
【0063】融点=82.0℃〜83.5℃(deco
mp.)1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.48(s,3H),7.37(d,J=10.1H
z,1H),8.09(d,J=7.5Hz,1H)参考例4 N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−4−クロロ−
2−フルオロアニリンの製造(一般式[VIII]の化
合物) 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルアジド1.00gを無水酢酸3.0ml中に混合し、
室温下で濃硫酸1滴を滴下した後、80℃に加温し、撹
拌下、40分間反応させた。室温まで冷却し、過剰の無
水酢酸を減圧下、留去し、残渣を冷水中に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサン/酢
酸エチルの展開溶媒でシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ−により精製して、無色油状の目的のN,N−ジアセ
チル−5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロア
ニリン0.86gを得た。
【0064】1H−NMR(CDCl3,δppm) 2.35(s,6H),2.47(s,3H),7.3
7(d,J=7.9Hz,1H),7.42(d,J=
9.0Hz,1H)参考例5 N,N−ジプロピオニル−5−プロピオニルチオ−4−
クロロ−2−フルオロアニリンの製造(一般式[VII
I]の化合物) 5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フルオロベンゾイ
ルアジド1.00gを無水プロピオン酸3.5ml中に
混合し、室温下で濃硫酸2滴を滴下した後、90℃に加
温し、撹拌下、3時間反応させた。室温まで冷却し、過
剰の無水プロピオン酸を減圧下、留去し、残渣を冷水中
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn
−ヘキサン/酢酸エチルの展開溶媒でシリカゲルカラム
クロマトグラフィ−により精製して、無色油状の目的の
N,N−ジプロピオニル−5−プロピオニルチオ−4−
クロロ−2−フルオロアニリン0.95gを得た。
【0065】1H−NMR(CDCl3,δppm) 1.14(t,J=7.0Hz,6H),1.25
(t,J=7.3Hz,3H),2.68(q,J=
7.0Hz,4H)2.73(q,J=7.3Hz,2
H),7.35(d,J=7.9Hz,1H),7.4
0(d,J=9.0Hz,1H)参考例6 5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニ
ルチオ酢酸メチルの製造(一般式[X]の化合物) N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−4−クロロ−
2−フルオロアニリン0.81gおよびブロモ酢酸メチ
ル0.61gをメタノ−ル10ml中に混合し、水酸化
カリウム0.33gを水2mlに溶解した溶液を15℃
〜20℃で滴下した。滴下終了後、室温で10分間攪拌
した後、冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出
液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサン/酢
酸エチル混合溶媒より再結晶して、目的の5−アセチル
アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニルチオ酢酸メ
チル0.62gを得た。
【0066】融点=125.0℃〜126.5℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 2.10(s,3H),3.34(s,1H),3.6
5(s,3H),3.89(s,2H),7.56
(d,J=7.55Hz,1H),8.02(d,J=
8.1Hz,1H)参考例7 5−プロピオニルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフ
ェニルチオ酢酸メチルの製造(一般式[X]の化合物) N,N−ジプロピオニル−5−プロピオニルチオ−4−
クロロ−2−フルオロアニリン0.90gおよびブロモ
酢酸メチル0.61gをメタノ−ル10ml中に混合
し、水酸化カリウム0.33gを水2mlに溶解した溶
液を15℃〜20℃で滴下した。滴下終了後、室温で1
0分間攪拌した後、冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出
した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−ヘ
キサン/酢酸エチル混合溶媒より再結晶して、目的の5
−プロピオニルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフェ
ニルチオ酢酸メチル0.52gを得た。
【0067】融点=104.5℃〜105.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 1.24(t,J=7.4Hz,3H),2.44
(q,J=7.4Hz,2H),3.68(s,2
H),3.75(s,3H),7.16(d,J=1
0.3Hz,1H),7.32〜7.56(brs,1
H),8.53(d,J=8.1Hz,1H)参考例8 2−(5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロ
フェニルチオ)プロピオン酸メチルの製造(一般式
[X]の化合物) N,N−ジアセチル−5−アセチルチオ−4−クロロ−
2−フルオロアニリン0.81gおよび2−ブロモプロ
ピオン酸メチル0.66gをメタノ−ル10ml中に混
合し、水酸化カリウム0.33gを水2mlに溶解した
溶液を15℃〜20℃で滴下した。滴下終了後、室温で
20分間攪拌した後、冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽
出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をn−
ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒より再結晶して、目的の
2−(5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロ
フェニルチオ)プロピオン酸メチル0.64gを得た。
【0068】融点=80.5℃〜81.0℃1 H−NMR(CDCl3,δppm) 1.26(d,J=7.0Hz,3H),2.22
(s,3H),3.71(s,3H),3.85(q,
J=7.25Hz,1H),7.26(d,J=11.
55Hz,1H),7.20〜7.44(brs,1
H),8.57(d,J=8.0Hz,1H)参考例9 N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシカルボ
ニルメチルチオフェニル)−アセトイミドイルクロリド
の製造(一般式[XI]で示される化合物) 5−アセチルアミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニ
ルチオ酢酸メチル10g(34.3mmol)と五塩化
リン7.14g(34.3mmol)を250mlのベ
ンゼンに懸濁させ、60℃に加温し、1時間撹拌した。
反応後、反応液を減圧下、濃縮し、定量的に、油状物と
してN−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシカ
ルボニルメチルチオフェニル)−アセトイミドイルクロ
リドを得た。
【0069】参考例10 N−アセチル−N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−
メトキシカルボニルメチルチオフェニル)−3,4,
5,6−テトラヒドロフタラミン酸メチルエステルの製
造(一般式[XIII]で示される化合物) N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−メトキシカルボ
ニルメチルチオフェニル)−アセトイミドイルクロリド
10.6g(34.3mmol)と3,4,5,6−テ
トラヒドロフタラミン酸モノメチルエステル6.95g
(37.7mmol)をベンゼン50mlに溶解し、ベ
ンゼン10mlに溶解したトリエチルアミン4.16g
(41.2mmol)を10℃以下で滴下した。滴下
後、60℃で3時間、撹拌した。放冷後、水、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
濃縮し、結晶を得た。メタノールより再結晶を行い、
5.09gのN−アセチル−N−(4−クロロ−2−フ
ルオロ−5−メトキシカルボニルメチルチオフェニル)
−3,4,5,6−テトラヒドロフタラミン酸メチルエ
ステルを得た。
【0070】
【発明の効果】本発明の一般式[I]で示される置換安
息香酸クロリド誘導体は、農薬、医薬など、例えば、除
草剤として有用な化合物であるN−アシル−N−フェニ
ルテトラヒドロフタラミン酸誘導体などの製造中間体と
して有用な化合物であり、また、本発明の製造法によ
り、その一般式[I]で示される置換安息香酸クロリド
誘導体を容易に製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] 【化1】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R4は低級アルキル
    基を表す。]で示される新規な置換安息香酸クロリド誘
    導体。
  2. 【請求項2】一般式[I]で示される置換安息香酸クロ
    リド誘導体が5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フル
    オロベンゾイルクロリドである請求項1記載の新規な置
    換安息香酸クロリド誘導体。
  3. 【請求項3】一般式[II] 【化2】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R4は低級アルキル
    基を表す。]で示される置換安息香酸誘導体を塩素化す
    ることを特徴とする一般式[I] 【化3】 [式中、Yはハロゲン原子を表し、R4は低級アルキル
    基を表す。]で示される新規な置換安息香酸クロリド誘
    導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式[I]で示される置換安息香酸クロ
    リド誘導体が5−アセチルチオ−4−クロロ−2−フル
    オロベンゾイルクロリドである請求項3記載の新規な置
    換安息香酸クロリド誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】塩化チオニルで塩素化する請求項3または
    請求項4記載の新規な置換安息香酸クロリド誘導体の製
    造法。
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