JPH0825376A - 発泡成形用の成形型 - Google Patents

発泡成形用の成形型

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JPH0825376A
JPH0825376A JP6165148A JP16514894A JPH0825376A JP H0825376 A JPH0825376 A JP H0825376A JP 6165148 A JP6165148 A JP 6165148A JP 16514894 A JP16514894 A JP 16514894A JP H0825376 A JPH0825376 A JP H0825376A
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JP
Japan
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molding die
pressing plate
cavity
trim
wall surface
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JP6165148A
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English (en)
Inventor
Yoshimi Enoki
芳美 榎
Shigeki Wagata
茂樹 我田
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Delta Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Delta Kogyo Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一体発泡成形製品のトリムに皺や位置ずれが
起こらないようにする。 【構成】 発泡性合成樹脂からなるパッド材と、このパ
ッド材を被覆するトリムH2とを発泡原料の発泡処理に
よって一体に結合させてヘッドレストHを製造する発泡
成形用の成形型1であって、上記成形型1のキャビティ
4の内壁面は、複数に分割されかつそれぞれが成形品の
形状に沿うように形状設定され、かつ、コイルバネ61
によって支持された押え板5によって形成され、発泡圧
により上記付勢手段の付勢力に抗して後退するように構
成されている。付勢手段は、キャビティ4の内壁面と押
え板5の背面との間に介在されたコイルバネ61によっ
て形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡性合成樹脂の原料
をキャビティに充填し、発泡させることによって所定形
状の発泡製品を製造する発泡成形用の成形型に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ウレタンホーム、エチレンフォームある
いはプロピレンフォーム等からなる発泡製品は、自動車
用のシートのクッション材やヘッドレスト等クッション
性や衝撃吸収性が要求される用途に多用されている。
【0003】このような発泡製品は、所定の発泡剤が添
加された発泡性合成樹脂の原料が、上型と下型とからな
る成形型のキャビティに装填され、加熱等による所定の
発泡処理が施されて製造される。このような発泡成形法
の中に一体発泡成形法がある。この一体発泡成形法は、
キャビティ内に発泡製品に付属する各種物品を予め充填
しておき、その後発泡原料を充填して発泡処理を施すも
のである。こうすることによって各種の付属品が当初か
ら合体された一体発泡成形品が得られるため、後で付属
品を装着する後処理が省略され製造工程の簡素化上都合
がよい。
【0004】一体発泡成形品の代表例として自動車用の
シート、ヘッドレスト等を挙げることができる。これら
は、発泡品の外周が表皮であるトリムで被覆されてい
る。成形処理に際して予めキャビティの内部に製品の外
形を有するトリムが装填され、このトリムの中に発泡原
料が充填され、その後所定の発泡処理が施される。従っ
て、発泡製品をキャビティから取り出したときには、す
でにその外周面にはトリムが一体に発泡性合成樹脂に結
合された状態になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような一体発泡成形法においては、成形型のキャビテ
ィの立体形状は発泡製品の外形に一致したものに形状設
定され、発泡製品を覆うトリムはキャビティの立体形状
に合致するように調製されるが、通常トリムは合成樹脂
製のシートからなる各種平面形状の裁断品が立体形状に
縫製されて形成されているため、キャビティの立体形状
に完全に合致されるのは困難である。
【0006】従って、トリムが大き過ぎる場合には、ト
リムはキャビティ内に装着された状態で、キャビティの
内壁面との当接部分に皺が発生したり、適正位置からず
れたりする。このような皺や位置ずれの修正は、本来的
にトリムがキャビティにマッチしていないのであるから
実質的に不可能であり、その結果、従来の一体発泡成形
においては、得られた発泡製品の外周面には凹凸が形成
されたり、外形が異常になったりすることが多いという
問題点を有していた。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、一体発泡成形製品のトリム
に皺や位置ずれを発生させることがない発泡成形用の成
形型を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
発泡成形用の成形型は、発泡性合成樹脂からなるパッド
材と、このパッド材を被覆するトリムとを発泡原料の発
泡処理によって一体に結合させて一体発泡成形品を製造
する発泡成形用の成形型において、上記成形型のキャビ
ティの内壁面は、複数に分割されかつそれぞれが成形品
の形状に沿うように形状設定され、かつ、付勢手段によ
って支持された押え板によって形成され、発泡圧により
上記付勢手段の付勢力に抗して後退するように構成され
ていることを特徴とするものである。
【0009】本発明の請求項2記載の発泡成形用の成形
型は、請求項1記載の発泡成形用の成形型において、上
記付勢手段は、成形型の内壁面と上記押え板の背面との
間に介在された弾性部材によって形成されていることを
特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項3記載の発泡成形用の成形
型は、請求項1記載の発泡成形用の成形型において、上
記付勢手段は、成形型の内壁面と押え板の背面との間に
介在されたコイルバネによって形成されていることを特
徴とするものである。
【0011】本発明の請求項4記載の発泡成形用の成形
型は、請求項3記載の発泡成形用の成形型において、上
記コイルバネは、押え板の背面に固定され、かつ、成形
型に貫設された支持孔に摺動可能に挿通されている支持
軸に、押え板を押圧するように嵌め込まれていることを
特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記請求項1記載の発泡成形用の成形型によれ
ば、成形型のキャビティの内壁面は、複数に分割されか
つそれぞれが成形品の形状に沿うように形状設定され、
かつ、付勢手段によって支持された押え板によって形成
され、発泡圧により上記付勢手段の付勢力に抗して後退
するようになっているため、キャビティ内に充填された
発泡原料の発泡時に生じる発泡圧によって複数に分割さ
れた押え板はトリムを介して押圧され、この押圧力によ
って付勢手段の付勢力に抗して後退する。そして、押え
板が後退した分キャビティの内容積が大きくなり、トリ
ムの大きさに合致するようになる。このようにトリムが
発泡圧による押え板の後退で緊張状態になるため、成形
製品が得られた状態でトリムに皺や位置ずれが生じな
い。
【0013】上記請求項2記載の発泡成形用の成形型に
よれば、付勢手段は、成形型の内壁面と上記押え板の背
面との間に介在された弾性部材によって形成されている
ため、押え板が押圧されるとこの押圧力に応じて弾性部
材が圧縮され、その分押え板が後退する。
【0014】上記請求項3記載の発泡成形用の成形型に
よれば、付勢手段は、成形型の内壁面と押え板の背面と
の間に介在されたコイルバネによって形成されているた
め、押え板が押圧されるとこの押圧力に応じてコイルバ
ネが圧縮され、その分押え板が後退する。
【0015】上記請求項4記載の発泡成形用の成形型に
よれば、コイルバネは、押え板の背面に固定され、か
つ、成形型に貫設された支持孔に摺動可能に挿通されて
いる支持軸に、押え板を押圧するように嵌め込まれてい
るため、コイルバネは安定した状態で押え板と成形型と
の間に介在される。
【0016】
【実施例】図1は、本発明に係る発泡成形用の成形型の
一例を示す一部切欠き斜視図である。また、図2は、図
1のA−A線断面図であり、発泡処理が施される前の状
態を示しており、図3は、キャビティ内で発泡処理が施
された状態を示している。また、図4は、図1のB−B
線断面図である。本実施例においては、成形型として自
動車用のシートのシートバックに装着されるヘッドレス
ト用のものが採用されている。図1に示すように、発泡
成形用の成形型1は、ヘッドレストHの立体形状に沿う
キャビティ4が凹設された下型2と、この下型2の上部
開口を閉止する上型3とから基本構成されている。
【0017】上記下型2と上型3とはそれらの一側部に
設けられた蝶番11を介して結合されており、上型3を
蝶番11の水平軸12回りに回動させることによって下
型2のキャビティ4に対して開閉可能になっている。
【0018】上記上型3の一側部には発泡性合成樹脂の
原料をキャビティ4内に装入するための原料装入孔31
が設けられており、蓋体32によって閉止可能になって
いる。この蓋体32は、上記蝶番11の水平軸12に取
り付けられ、蓋体32を水平軸12回りに回動させるこ
とによっ原料装入孔31に対する開閉操作が行われるよ
うになっている。
【0019】上記下型2の上縁部の適所には、外方に向
かって突設された締結ボルト21が設けられているとと
もに、上記上型3には締結ボルト21に対応した挿通孔
33(図4)が穿設されている。そして上型3で下型2
を閉止した状態で挿通孔33に締結ボルト21が嵌入さ
れるようになっている。そして、挿通孔33に締結ボル
ト21が嵌入された状態で、締結ボルト21にナット2
1aを螺着し締結することによって上型3によるキャビ
ティ4の閉止状態が確実になる。
【0020】また、上型3の適所には、ヘッドレストH
の内部に埋設されるフレームH0(図3、図4)に固定
されたロッドH1を挿通する挿通孔35が穿設されてお
り、上記ロッドH1が外部に突出するように上記挿通孔
35に挿通され、さらに、ヘッドレストHのトリムH2
が下型2のキャビティ4内に装着された状態でキャビテ
ィ4の上部開口が上型3によって閉止され、挿通孔33
から外部に突出した締結ボルト21にナット21aが螺
着されて締結され、この状態で原料装入孔31から発泡
性合成樹脂の原料がキャビティ4に装着されたトリムH
2内に供給されるようになっている。
【0021】そして、トリムH2内に原料が供給された
後、原料装入孔31が蓋体32によって閉止され、この
状態で加熱等による発泡性合成樹脂の発泡処理が施さ
れ、その結果上記原料が発泡しながら膨張する。そし
て、上記膨張圧によってトリムH2はキャビティ4の内
壁面に向かう方向に押圧され、かつ、上記発泡性合成樹
脂の発泡によってヘッドレストHのパッド材が形成さ
れ、フレームH0がパッド材の中に埋設された状態の、
フレームH0とロッドH1とトリムH2とが一体になっ
たキャビティ形状のヘッドレストHが成形される。
【0022】そして、本発明においては、下型2の内壁
面2aに沿うように複数の押え板5が配設され、これら
の押え板5の内壁面5aによって囲繞された空間にヘッ
ドレストHの外観形状を呈したキャビティ4が形成され
ている。本実施例においては、下型2の四側部の内壁面
2aに各面当り1枚の押え板5が設けられているが、本
発明は、各面当り1枚の押え板5が設けられることに限
定されるものではなく、ヘッドレストH等の立体形状に
合わせて適宜の枚数が付設されるようにすればよい。
【0023】そして、下型2の内壁面2aの適所には、
所定個数のバネ装着孔22が穿設されているとともに、
このバネ装着孔22の底部にはバネ装着孔22の内径よ
りも小径の貫通孔22aが穿設され、これらバネ装着孔
22および貫通孔22aによって下型2内と外部とは連
通状態になっている。本実施例においては、下型2の四
側部の内壁面2aに各面当り四つのバネ装着孔22が設
けられている。
【0024】このようなバネ装着孔22にコイルバネ6
1が挿入された状態で支持ロッド(支持軸)6が貫通孔
22aおよびコイルバネ61に挿通され、その先端部が
押え板5の背面部に固定されている。そして支持ロッド
6が押え板5に固定された状態で、コイルバネ61の存
在によって押え板5の背面部と下型2の内壁面2aとの
間には所定のクリアランスDが形成されるようになって
いる。上記バネ装着孔22と貫通孔22aとによって本
発明の支持孔が形成されている。
【0025】また、支持ロッド6の下型2から外部に突
出した端部にはストッパ62が設けられ、図2に示すよ
うに、コイルバネ61の付勢力によって支持ロッド6が
下型2の内部へ没入してしまうのを阻止している。本実
施例においては、押え板5の1枚当り4本の支持ロッド
6で押え板5を支持するようになっているが、本発明は
1枚の押え板5が4本の支持ロッド6で支持されること
に限定されるものではなく、押え板5の形状や大きさに
応じて適宜の本数を用いるようにすればよい。
【0026】上記コイルバネ61の付勢力は、キャビテ
ィ4内で発泡性合成樹脂が発泡することによって得られ
る発泡圧よりも弱く設定されている。従って、キャビテ
ィ4内でトリムH2に装填された発泡性合成樹脂が発泡
したときには、トリムH2が最大容量になるまで押え板
5は後退することになる。
【0027】図2〜図4に示す例では、支持ロッド6の
先端部と押え板5の背面部とは、双方が金属製の場合は
溶接によって直接結合されており、双方が合成樹脂製で
ある場合は接着または溶着によって直接結合されている
が、一方が金属製で他方が合成樹脂製の場合は、溶接や
接着等によっては両者を結合させることが困難であるた
め、そのようなときは図5に示すような結合方法が採用
される。
【0028】すなわち、図5は、押え板5と支持ロッド
6との結合状態の他の例を示す拡大断面図である。この
図に示すように、支持ロッド6の下型2内に没入された
先端部には球体部63が設けられている。また、支持ロ
ッド6の下型2から外部に突出した部分には雄ネジが螺
設され、この雄ネジがストッパ62に螺設された雌ネジ
に螺合されて支持ロッド6とストッパ62とが結合され
ている。
【0029】一方、押え板5の背面部(下型2の内壁面
2aに対向した面)には、上記球体部63を保持する装
着凹部52を備えた二分割可能なホルダー51が取り付
けられている。このホルダー51には、二分割される境
界部分に装着凹部52に連通する支持ロッド6の外径よ
りも大径の装着孔53が設けられている。この装着孔5
3に支持ロッド6を挿通させ、球体部63を装着凹部5
2内に装着した状態でホルダー51が押え板5の背面部
に固定され、支持ロッド6が装着凹部52取り付けられ
ている。上記ホルダー51と押え板5とは、両者が金属
製の場合は溶接により結合され、両者が合成樹脂製の場
合は接着または溶着によって結合されている。
【0030】このように、支持ロッド6の先端に球体部
63を形成させ、この球体部63をホルダー51の装着
凹部52内に装着することによって、押え板5と支持ロ
ッド6の材質が異なる場合にも確実に押え板5と支持ロ
ッド6とを結合することが可能であるとともに、装着凹
部52内で球体部63が転動することによって押え板5
が許容範囲で位置を変えることが可能になる。
【0031】図6は、他の例の支持ロッドの構成を示す
断面図である。この例の支持ロッド60は、先の例の支
持ロッド6よりも長く寸法設定され、下型2から外部に
突出する先端部に雄ネジ601が螺設されている。そし
て、この雄ネジ601に蝶ナット602が螺着されてお
り、この蝶ナット602を締弛することによって支持ロ
ッド6の下型2内の突出量が調節可能になっている。
【0032】従って、上記蝶ナット602を締弛するこ
とによって、押え板5の突出量を調節し、キャビティ4
の形状を異なった品番のヘッドレストHの形状に合致さ
せるようにすることができる。その他の構成は先の例の
支持ロッド6と全く同じである。
【0033】本発明の発泡成形用の成形型1は以上のよ
うに構成されているので、一体発泡成形を行うに際して
は、まず、上型3を開放し、下型2の押え板5で囲繞さ
れたキャビティ4内にトリムH2を装着する。この状態
では、図2に示すように、押え板5はコイルバネ61の
付勢力によって下型2の内部に押し出されているため、
キャビティ4は、トリムH2の立体形状よりも小容量に
なっており、その分萎んだ状態になっている。
【0034】その後フレームH0をトリムH2内に装着
し、上型3の挿通孔35からロッドH1を外部に突出さ
せた状態で上型3を閉止し、締結ボルト21へのナット
21aの螺着によって上型3を下型2に固定するととも
に、フレームH0が落下しないようにロッドH1を所定
の治具で上型3に固定する。
【0035】そして、上型3の蓋体32を開けて原料装
入孔31を開放し、上部のトリムH2の隙間から発泡性
合成樹脂の原料をトリムH2内に装入し、蓋体32を閉
止後所定の発泡処理を施せば、上記原料が発泡して体積
が増大するとともに、この体積増加によるいわゆる発泡
圧によって押え板5は押圧されるため、押え板5はコイ
ルバネ61の付勢力に抗して下型2の内壁面2aの方向
に移動し、その結果、図3に示すように、キャビティ4
は拡容してトリムH2は緊張状態になり、トリムH2に
皺が生じない状態でヘッドレストHの発泡成形処理が完
了する。
【0036】本発明は、以上詳述したように、発泡性合
成樹脂の発泡圧によって後退する押え板5によって成形
型のキャビティ4が形成されているため、トリムH2の
立体形状の大きさにバラツキが存在する場合であって
も、上記キャビティ4の内容積を予めバラツキの範囲を
超える程度に小さくしておくことにより、発泡圧による
押え板5の後退でトリムH2は常に緊張し、その結果ト
リムH2の大きさのバラツキが吸収され、常に皺のない
ヘッドレストHを製造することが可能になる。
【0037】以上の実施例においては、付勢手段として
コイルバネ61が用いられているが、本発明は、付勢手
段にコイルバネ61が適用されることに限定されるもの
ではなく、押え板5と下型2の内壁面2aとの間にゴム
等の柔軟性を有する材料で形成された風船を介在させ、
この風船に送り込む圧縮空気の量を調節することによっ
て押え板5を進退させるようにしてもよい。こうするこ
とによって、圧縮空気の弁の開閉操作によってキャビテ
ィ4の容量を変更することが可能になり好都合である。
【0038】また、下型2の内壁面2aそのものを柔軟
性を有する合成樹脂で形成するとともに、この内壁面の
裏側に複数に分割された空気室を設け、これらの空気室
に圧縮空気を導入して内壁面2aの突出量を調節するよ
うにし、この突出量の調節によってキャビティ4の形状
を変更させるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発泡成形用の成
形型によれば、成形型の内壁面は、複数に分割されかつ
それぞれが成形品の形状に沿うように形状設定され、か
つ、付勢手段によって支持された押え板によって形成さ
れ、発泡圧により上記付勢手段の付勢力に抗して後退す
るようになっているため、キャビティ内に充填された発
泡原料の発泡時に生じる発泡圧によって複数に分割され
た押え板はトリムを介して押圧され、この押圧力によっ
て付勢手段の付勢力に抗して後退する。そして、押え板
が後退した分キャビティの内容積が大きくなり、トリム
の大きさに合致するようになる。このようにトリムが発
泡圧による押え板の後退で緊張状態になるため、成形製
品が得られた状態でトリムに皺や位置ずれが生じること
はなく、不良品の発生を有効に抑止することが可能にな
る。
【0040】このように、キャビティの内壁面の後退メ
カニズムを、押え板とこれを押し出す付勢手段によって
構成することにより、上記メカニズムを備えた成形型を
簡単な構造にすることができ、成形型を安価に製造する
上で好都合である。
【0041】本発明の請求項2記載の発泡成形用の成形
型によれば、付勢手段は、成形型の内壁面と上記押え板
の背面との間に介在された弾性部材によって形成されて
いるため、ゴム、スポンジ、板バネ、コイルバネ、さら
には内部に流体の封入された風船状のもの等から適宜の
ものを選択し、これを押え部材と成形型の壁面との間に
介在させることによって容易に押え板を付勢する構造が
得られ好都合である。
【0042】本発明の請求項3記載の発泡成形用の成形
型によれば、付勢手段は、成形型の内壁面と押え板の背
面との間に介在されたコイルバネによって形成されてい
るため、このコイルバネを押え部材と成形型の壁面との
間に介在させることによって容易に押え板を付勢する構
造が得られ好都合である。
【0043】本発明の請求項4記載の発泡成形用の成形
型によれば、コイルバネは、押え板の背面に固定され、
かつ、成形型に貫設された支持孔に摺動可能に挿通され
ている支持軸に、押え板を押圧するように嵌め込まれて
いるため、コイルバネは安定した状態で押え板と成形型
との間に介在され、確実に押え板を付勢する上で有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発泡成形用の成形型の一例を示す
一部切欠き斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図であり、キャビティ内で
発泡処理が施される前の状態を示している。
【図3】図1のA−A線断面図であり、キャビティ内で
発泡処理が施された状態を示している。
【図4】図1のB−B線断面図であり、キャビティ内で
発泡処理が施された状態を示している。
【図5】押え板と支持ロッドとの結合状態の他の例を示
す部分拡大断面図である。
【図6】押え板と支持ロッドとの結合状態のさらに他の
例を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 成形型 5 押え板 11 蝶番 5a 内壁面 12 水平軸 51 ホルダー 2 下型 52 装着凹部 2a 内壁面 53 装着孔 21 締結ボルト 6,60 支持ロッド 21a ナット 61 コイルバネ 22 バネ装着孔 62 ストッパ 22a 貫通孔 63 球体部 3 上型 601 雄ネジ 31 原料装入孔 602 蝶ナット 32 蓋体 H ヘッドレスト 33 挿通孔 H0 フレーム 35 挿通孔 H1 ロッド 4 キャビティ H2 トリム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 33/50 8823−4F B29K 105:04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡性合成樹脂からなるパッド材と、こ
    のパッド材を被覆するトリムとを発泡原料の発泡処理に
    よって一体に結合させて一体発泡成形品を製造する発泡
    成形用の成形型において、上記成形型のキャビティの内
    壁面は、複数に分割されかつそれぞれが成形品の形状に
    沿うように形状設定され、かつ、付勢手段によって支持
    された押え板によって形成され、発泡圧により上記付勢
    手段の付勢力に抗して後退するように構成されているこ
    とを特徴とする発泡成形用の成形型。
  2. 【請求項2】 上記付勢手段は、成形型の内壁面と上記
    押え板の背面との間に介在された弾性部材によって形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の発泡成形用
    の成形型。
  3. 【請求項3】 上記付勢手段は、成形型の内壁面と押え
    板の背面との間に介在されたコイルバネによって形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の発泡成形用の
    成形型。
  4. 【請求項4】 上記コイルバネは、押え板の背面に固定
    され、かつ、成形型に貫設された支持孔に摺動可能に挿
    通されている支持軸に、押え板を押圧するように嵌め込
    まれていることを特徴とする請求項3記載の発泡成形用
    の成形型。
JP6165148A 1994-07-18 1994-07-18 発泡成形用の成形型 Pending JPH0825376A (ja)

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JP (1) JPH0825376A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001322134A (ja) * 2000-05-15 2001-11-20 Bridgestone Corp 断熱材入り樹脂製品の製造方法
JP2011025554A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Tigers Polymer Corp 射出成形方法

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