JPH08244019A - セラミックグリーンシートの積層方法 - Google Patents

セラミックグリーンシートの積層方法

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JPH08244019A
JPH08244019A JP8180495A JP8180495A JPH08244019A JP H08244019 A JPH08244019 A JP H08244019A JP 8180495 A JP8180495 A JP 8180495A JP 8180495 A JP8180495 A JP 8180495A JP H08244019 A JPH08244019 A JP H08244019A
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JP
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ceramic green
carrier film
green sheet
drum
outer peripheral
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JP8180495A
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Tetsuya Urano
哲也 浦野
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28BSHAPING CLAY OR OTHER CERAMIC COMPOSITIONS; SHAPING SLAG; SHAPING MIXTURES CONTAINING CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
    • B28B17/00Details of, or accessories for, apparatus for shaping the material; Auxiliary measures taken in connection with such shaping

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックグリーンシート14を積層しなが
ら、その都度そのキャリアフィルム13を剥離するに当
り、積層体全体の印刷パターンの歪が起こりにくくす
る。 【構成】 セラミックグリーンシート14を積層しなが
ら、ドラム2の外周面を負圧として、そこにセラミック
グリーンシート14上のキャリアフィルム13の端縁部
を吸着し、その後ドラム2をキャリアフィルム13の他
方の端縁部に向かって移動させると共に、回転させるな
がら、キャリアフィルム13を剥離する。この場合に、
ドラム2を交互に反対方向に移動し、回転させながらキ
ャリアフィルム13を剥離する。これにより、セラミッ
クグリーンシート14の歪を交互に相殺し、積層体全体
の印刷パターンの歪をキャンセルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層チップコンデンサ
ーや積層チップインダクター等の積層電子部品を製造す
るためのセラミックグリーンシートであって、キャリア
フィルムに保持された状態のものを積層し、その都度キ
ャリアフィルムを剥離しながら、複数枚のセラミックグ
リーンシートを積層する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層電子部品の最も代表的な例である積
層セラミックコンデンサは、内部電極を有する誘電体セ
ラミック層が多数積み重ねられ、内部電極が積層体の端
面に交互に引き出されている。そして、これらの内部電
極が引き出された積層体の端面に外部電極が形成されて
いる。
【0003】このような積層セラミックコンデンサの従
来の製造方法は、誘電体セラミック粉末を有機バインダ
ーに分散させたセラミックスラリーをシート状に成形し
てグリーンシートを作り、スクリーン印刷法等により、
このグリーンシートの上に導電ペーストで内部電極パタ
ーンを印刷する。そして、この内部電極パターンが印刷
されたグリーンシートを所定の順序で積層し、さらにそ
の両側に内部電極パターンが印刷されてないグリーンシ
ートを複数枚積み重ねる。こうして得られた積層体を内
部電極が端面に露出するようにしてチップ状に切断し、
これを焼成する。これにより、焼結された積層体が得ら
れる。そして、この焼結された積層体の内部電極が露出
した端面に導電ペーストを塗布し、これを焼き付けて外
部電極を形成することにより、積層チップコンデンサが
完成する。
【0004】多くの回路部品が小型化される中で、この
ような積層セラミックコンデンサについても、小型化、
大容量化が要求されている。このような背景の中で、厚
さ10μm以下の極めて薄いグリーンシートを積層して
積層セラミックコンデンサを製造することが行なわれる
ようになった。このようなコンデンサを歩留り良く製造
するためには、前記のような極めて薄いグリーンシート
に精度良く印刷し、これを積層する技術が必要である。
この場合、セラミックグリーンシートが極端に薄いの
で、それを搬送し、印刷し、積層する際に、同グリーン
シートが伸びたり歪んだりしないよう、その取扱いに慎
重を要する。
【0005】セラミックグリーンシートは、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム等のキャリアフィルム上にセ
ラミックスラリーを一定の膜厚に塗布し、乾燥して形成
される。従来、薄いセラミックグリーンシートについて
は、前記のようにしてキャリアフィルム上に形成した
後、それを同キャリアフィルムごと所定の大きさに打ち
抜き、内部電極パターンの印刷を印刷し、さらにこれを
順次積層しながら、キャリアフィルムを剥離していく方
法が採用されている。
【0006】この方法において、セラミックグリーンシ
ートからキャリアフィルムを剥離する場合は、キャリア
フィルムの表面の縁に近い部分に吸盤を吸着し、この吸
盤によりキャリアフィルムの端をセラミックグリーンシ
ートから剥し、続いて他方の端に向かってキャリアフィ
ルムの全体をセラミックグリーンシートから剥していく
という方法が一般にとられていた。
【0007】ところが、このようなキャリアフィルムの
剥離手段の場合、キャリアフィルムと共に上側のセラミ
ックグリーンシートが下側のセラミックグリーンシート
から剥がれて浮き上がりやすい。このため、折角仮圧着
したセラミックグリーンシートの間に空気が入ってしま
ったり、積層したセラミックグリーンシートがずれてし
まうという問題があった。
【0008】そこで、特開平6−255880号公報に
示されたように、円周面の一部に平坦な吸着面を有する
ドラムを使用し、キャリアフィルム付セラミックグリー
ンシートを積層台の上に順次積み重ねながら、その都度
キャリアフィルムを剥離し、セラミックグリーンシート
を積層する方法が提案されている。この方法では、前記
のドラムの吸着面を負圧として、そこにセラミックグリ
ーンシート上のキャリアフィルムの端縁部を吸着し、そ
の後ドラムをキャリアフィルムの他方の端縁部に向かっ
て移動させると共に、回転さてキャリアフィルムを剥離
する。
【発明が解決しようとしている課題】
【0009】しかし、前記のようなドラムを使用したキ
ャリアフィルムの剥離方法では、キャリアフィルムをセ
ラミックグリーンシートから剥離するときにセラミック
グリーンシートに与えられるストレスにより、その歪が
一方に偏ってしまい、セラミックグリーンシートの積層
体全体の印刷パターンが変形してしまうという課題があ
った。そこで、本発明は、前記の課題に鑑み、キャリア
フィルム付セラミックグリーンシートを積層しながら、
その都度キャリアフィルムを剥離する方法において、積
層体全体の印刷パターンの歪が起こりにくいセラミック
グリーンシートの積層方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記の目的
を達成するため、セラミックグリーンシート14を積層
しながら、そのセラミックグリーンシート14からその
都度キャリアフィルム13を剥離していく場合に、ドラ
ム2を交互に反対方向に移動し、回転させながらキャリ
アフィルム13を剥離するようにした。これにより、セ
ラミックグリーンシート14の歪を交互に相殺し、積層
体全体の印刷パターンの歪をキャンセルできるようにし
たものである。
【0011】すなわち、本発明によるセラミックグリー
ンシートの積層方法は、キャリアフィルム13を上側に
して積層台6上にキャリアフィルム付セラミックグリー
ンシート11を載せた後、上側のキャリアフィルム13
をセラミックグリーンシート14から剥離し、次にこの
セラミックグリーンシート14の上に同様にしてキャリ
アフィルム付セラミックグリーンシート11を載せた
後、同様にしてそのキャリアフィルム13を剥離し、以
下これを適当な回数繰り返して、積層台6上にセラミッ
クグリーンシート11を積層する。この場合に、円筒面
状の外周面が負圧とされるドラム2を用いる。まず、こ
のドラム2の外周面を負圧として、そこにセラミックグ
リーンシート14上のキャリアフィルム13の端縁部を
吸着し、その後ドラム2をキャリアフィルム13の他方
の端縁部に向かって移動させると共に、回転させるなが
ら、キャリアフィルム13を剥離する。以下、その上の
キャリアフィルム付セラミックグリーンシート11につ
いて、ドラム2の移動方向を交互に変えながらキャリア
フィルム13を順次剥離していく。
【0012】ここで、前記ドラム2の回転による外周面
の周速と、同ドラム2のセラミックグリーンシート14
の表面に沿う移動速度とを互いに等しくする。前記ドラ
ム2の外周面は、全面が円筒面状となっているもので
も、また、その外周面の一部縦方向に平坦面3を有し、
この平坦面3にキャリアフィルム13の端縁部を吸着す
るものであってもよい。これらのドラム2の外周面は、
その全面が負圧とされるものであってもよいが、特に後
者のドラム2の場合は、その平坦面3のみが負圧とされ
る。
【0013】
【作用】前記本発明によるセラミックグリーンシートの
キャリアフィルム剥離方法では、ドラム2の外周面を負
圧として、そこにセラミックグリーンシート14上のキ
ャリアフィルム13を吸着するため、キャリアフィルム
13を、その広い範囲で確実に吸着することができる。
そして、ドラム2をキャリアフィルム13の他方の端縁
部に向かって移動させると共に、回転させることによ
り、セラミックグリーンシート14をドラム2の周面で
上から押えた状態で、前記外周面に吸着したキャリアフ
ィルム13を、その一方の端縁部から他方の端縁部へ向
けてセラミックグリーンシート14から剥すことができ
る。これにより、セラミックグリーンシート14の層間
剥がれを防止しながら、キャリアフィルム13のみを確
実に剥すことができる。
【0014】さらに、前記ドラム2を交互に反対側に移
動させながら、上下のセラミックグリーンシート14に
ついて、そのキャリアフィルム13を交互に反対方向か
ら剥離するため、セラミックグリーンシート14の歪が
交互に逆方向となり、上下のセラミックグリーンシート
14の歪が互いに相殺される。このため、積層体全体と
ては、歪がキャンセルされ、印刷パターンのずれが起ら
ない。さらに、前記ドラム2の回転による外周面の周速
と、同ドラム2のセラミックグリーンシート14の表面
に沿う移動速度とを互いに等しくすることにより、キャ
リアフィルム13を巻き込んだドラム2は、セラミック
グリーンシート14の表面を転がりながら移動すること
になり、セラミックグリーンシート14に平面方向の歪
を与えない。
【0015】なお、ドラム2の外周面の全面が円筒面状
となっている場合は、キャリアフィルム13を介してセ
ラミックグリーンシート14に局部的な圧力がかかりに
くく、セラミックグリーンシート14の厚み方向の変形
も防げる。さらに、このドラム2の外周面の全面が負圧
とされる場合は、ドラム2の外周面に当たるキャリアフ
ィルム13を、その広い範囲で吸着し、保持することが
できるので、キャリアフィルム13をセラミックグリー
ンシート14から確実に剥すことができる。
【0016】他方、ドラム2の外周面の一部縦方向に平
坦面3を有し、この平坦面3のみを負圧として、そこに
キャリアフィルム13の端縁部を吸着する場合は、キャ
リアフィルム13の端縁部のみを吸着するので、ドラム
2を移動させながら回転させると、キャリアフィルム1
3の他の部分はドラム2の外周面に巻き込まれるだけと
なる。このため、セラミックグリーンシート14からキ
ャリアフィルム13を剥離した後、ドラム2からキャリ
アフィルム13をスムーズに離すことができる。
【0017】
【実施例】次に、図面を参照しながら、本発明の実施例
について具体的且つ詳細に説明する。図1〜図4に示す
ように、セラミックグリーンシート14を積層する積層
台6が設けられ、この積層台6は、その内部を真空状態
とすることにより、その上面を負圧とすることができ
る。また、積層台6の内部を大気圧またはそれより高い
気圧とすることにより、前記上面の負圧を解除しまたは
正圧とすることができるようになっている。この積層台
6の上にガイドレール4が架設され、このガイドレール
4に沿って移動自在にスライダー1が取り付けられてい
る。このスライダー1は、図3に示すリニア駆動モータ
ー9により、ガイドレール4に沿って走行される。
【0018】スライダー1にエアシリンダーからなる上
下動機構7が取り付けられ、この上下動機構7を介して
スライダー1からベアリング8が吊り下げられている。
このベアリング8には、ドラム2が回転自在に軸支さ
れ、このドラム2は、モーター10により回転される。
このドラム2を回転させるモーター10とスライダー1
を移動させる前記リニア駆動モーター9とは、ドラム2
の周速とスライダー1の速度とが互いに等しくなるよう
相互に制御される。
【0019】ドラム2の外周面は、全体が通気性を有す
る円筒面であり、図示しない真空配管路を介してドラム
2内部を真空状態とすることにより、ドラム2の外周面
が負圧とすることができる。また、ドラム2の内部を大
気圧またはそれより高い気圧とすることにより、負圧を
解除し、または正圧とすることができるようになってい
る。これにより、ドラム2の外周面にキャリアフィルム
付セラミックグリーンシート11のキャリアフィルム1
3を吸着し、或はその吸着を解除することができる。な
お、図示の実施例では、ドラム2の片側だけがベアリン
グ8により軸支されているが、ガイドレール4を平行に
2本架設して、ドラム2をその両端側から軸支すること
ももちろん可能である。
【0020】次ぎに、この装置を用いた本発明によるセ
ラミックグリーンシート14の積層方法について説明す
る。例えば、積層セラミックコンデンサを製造するた
め、セラミックグリーンシート14の積層体を作る場
合、まず誘電体セラミック粉末を有機バインダーに分散
させたセラミックスラリーを、ドクターブレード法等の
既知の塗工法により、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等からなる長尺なキャリアフィルム13上に均一な
厚みで薄く塗布し、キャリアフィルム付セラミックグリ
ーンシート11を作る。図4(a)は、このキャリアフ
ィルム付セラミックグリーンシート11を示している。
【0021】次に、このキャリアフィルム付セラミック
グリーンシート14を所定の矩形状に打ち抜く。このと
き同時に、四角に位置決孔15を穿孔する。図4(b)
は、同図(a)で示すような長尺なキャリアフィルム付
セラミックグリーンシート11から矩形状に打ち抜いた
キャリアフィルム付セラミックグリーンシート11を示
す。次に、こうして打ち抜いたキャリアフィルム付セラ
ミックグリーンシート11のセラミックグリーンシート
14の表面に、スクリーン印刷法等により、導電ペース
トで内部電極パターン16を印刷する。次に、この内部
電極パターン16が印刷されたキャリアフィルム付セラ
ミックグリーンシート11を、セラミックグリーンシー
ト14側を下にして図3に示すような積層台6の上に載
せる。このとき、前記位置決孔15を基準として搭載位
置の位置決めをする。
【0022】次に、この積層台6上において、キャリア
フィルム付セラミックグリーンシート11からキャリア
フィルム13が剥離される。図1は、最も上のセラミッ
クグリーンシート14からそのキャリアフィルム13を
剥離する状態を示しており、図2は、さらに図1におい
て最も上のセラミックグリーンシート14の上に重ねら
れたセラミックグリーンシート14からキャリアフィル
ム13を剥離する状態を示している。
【0023】まず、図1(a)に示すように、ドラム2
の外周面の最も低い部分がキャリアフィルム13の端縁
部の真上に位置するようにスライダー1が移動し、上下
動機構7によりドラム2が下降される。これにより、ド
ラム2の外周面がキャリアフィルム13の端縁部に当た
る。ここで、ドラム2の外周面が負圧とされ、キャリア
フィルム13の端縁部が同外周面に吸着される。続い
て、ドラム2が矢印で示す方向に回転すると共に、スラ
イダー1が矢印で示す方向にドラム2の外周面の周速と
同じ速度で移動する。これにより、図1(b)で示され
たように、ドラム2はキャリアフィルム13上を転がり
ながら回転し、キャリアフィルム13を巻き込んだドラ
ム2の周面がセラミックグリーンシートを擦らない。そ
して、ドラム2は、その外周面が常にキャリアフィルム
13の表面に上から接触した状態で回転しながら矢印方
向に移動する。このため、積層されたセラミックグリー
ンシート14が浮き上がらないように上から押えなが
ら、平坦な吸着面3に吸着したキャリアフィルム13を
一方の端縁部から他方の端縁部に向かってセラミックグ
リーンシート14から剥していく。
【0024】セラミックグリーンシート14からキャリ
アフィルム13が完全に剥された後、ドラム2の吸着面
3の負圧が解除され、剥したキャリアフィルム13がド
ラム2から離れ、廃棄される。次に、キャリアフィルム
13が剥離されたセラミックグリーンシート14の上
に、別のキャリアフィルム付セラミックグリーンシート
11が載せられる。このキャリアフィルム付セラミック
グリーンシート11は、セラミックグリーンシート14
側を下にして載せられ、これによりセラミックグリーン
シート14同士が重ね合わせられる。
【0025】その後、図2(a)に示すように、ドラム
2の外周面の最も低い部分がキャリアフィルム13の前
記とは反対側の端縁部の真上に位置するようにスライダ
ー1が移動し、上下動機構7によりドラム2が下降され
る。これにより、ドラム2の外周面がキャリアフィルム
13の端縁部に当たる。ここで、ドラム2の外周面が負
圧とされ、キャリアフィルム13の端縁部が同外周面に
吸着される。
【0026】続いて、ドラム2が矢印で示す方向、すな
わち前回とは逆方向に回転すると共に、スライダー1が
矢印で示す方向、すなわち前回とは逆方向にドラム2の
周速と同じ速度で移動する。これにより、図2(b)で
示されたように、ドラム2は、その外周面が常にキャリ
アフィルム13の表面に上から接触した状態で回転しな
がら矢印方向に移動する。このため、前回と同様に、キ
ャリアフィルム13のみを一方の端縁部から他方の端縁
部に向かってセラミックグリーンシート14から剥して
いく。その剥離していく方向は、前回とは逆である。
【0027】こうしてキャリアフィルム13を剥した
後、ドラム2の吸着面3の負圧が解除され、剥したキャ
リアフィルム13がドラム2から離れ、廃棄される。以
下、これを繰り返すことにより、セラミックグリーンシ
ート14が積層される。図4(d)は、こうして得られ
たセラミックグリーンシート14の積層体17を示す。
なお、前述の実施例では、積層セラミックコンデンサー
の積層体を得るための積層体を作る工程を中心に述べた
が、多層印刷配線基板や積層セラミックインダクター等
を得るための積層体を作る工程について前記の工程をそ
のまま実施することができるのはもちろんである。
【0028】次に、図7と図8の実施例について説明す
ると、この実施例では、ドラム2として、その外周面の
一部縦方向に平坦となった平坦面3を有するものを使用
している。また、このドラム2は、その全外周面が負圧
とされるのではなく、前記平坦面3のみが負圧とされ
る。この実施例では、図7(a)に示すように、前記平
坦面3を積層体6上のキャリアフィルム14の端縁部に
当て、この状態で同平坦面3を負圧として、そこにキャ
リアフィルム13の端縁部を吸引保持する。その後上下
動機構7によりドラム2を僅かに上昇させ、続いて、矢
印で示すように、ドラム2を図7において右方向に移動
させながら、矢印で示す方向に回転させる。これによっ
て、図7(b)で示すように、キャリアフィルム13が
ドラム2の外周面に巻き込まれながら、セラミックグリ
ーンシート14から剥離されていく。
【0029】さらに、その上に載せられた次のキャリア
フィルム付セラミックグリーンシート11については、
図7と反対方向にドラム2を移動させながらキャリアフ
ィルム13をセラミックグリーンシート14から剥離し
ていくのは、前述の実施例と全く同様である。次に、具
体的数値等をあげながら、本発明の具体例とその比較例
について説明する。
【0030】(実施例)誘電体セラミック粉末を、同粉
末に対して9重量%のポリビニルブチラールに分散した
セラミックスラリーを用い、これをポリエチレンテレフ
タレートからなるキャリアフィルム上に塗布し、厚さ5
0μmのセラミックグリーンシート14を有するキャリ
アフィルム付セラミックグリーンシート11を得た。こ
のキャリアフィルム付セラミックグリーンシート11を
縦105mm、横80mmの矩形に打ち抜いた。
【0031】次に、打ち抜いたキャリアフィルム付セラ
ミックグリーンシート11のセラミックグリーンシート
14の表面に、図5に示すようなパターンでPdペース
トを印刷し、乾燥した。この乾燥した状態において、キ
ャリアフィルム上の印刷済みセラミックグリーンシート
14の厚さは、50μmであった。セラミックグリーン
シート14側を下にして、このキャリアフィルム付セラ
ミックグリーンシート11を加湿した積層台6の上に載
せ、吸着、保持した。その後、キャリアフィルム13の
上からセラミックグリーンシート14を200Kg/c
2 の圧力で加圧した後、前述の図1に示す方法でキャ
リアフィルム13を剥離した。
【0032】その後、セラミックグリーンシート14側
を下にして、別のキャリアフィルム付セラミックグリー
ンシート11を前記セラミックグリーンシート13の上
に載せた後、キャリアフィルム13の上からセラミック
グリーンシート14を200Kg/cm2 の圧力で加圧
した後、前述の図2に示す方法、すなわち前回とは逆方
向にドラム2を移動させながらキャリアフィルム13を
剥離した。以下、これを5回繰り返し、セラミックグリ
ーンシート14を10枚積層し、図6に示すような積層
体を得た。
【0033】この積層体17を、図5において各々a〜
eのように、内部電極パターン16の配列に沿って切断
した。図6に示すように、切断面に露出した電極パター
ン16を両側の2組に分け、その外側の距離L1、L2
各々前記a〜eの切断面ごと測定した。この結果を、表
1に、またその平均と偏差を表2に示す。なお、距離L
1、L2の設計値は、何れも40.10mmである。
【0034】(比較例)前記実施例において、ドラム2
の移動方向を図1に示す方向のみに限定し、キャリアフ
ィルム付セラミックグリーンシート11からのキャリア
フィルム13の剥離を行った以外は、前記実施例と同様
にしてセラミックグリーンシートの積層体17を得た。
そして、前記実施例と同様にして、積層体17を切断
し、切断面における内部電極パターンの前記距離L1
2を各々前記a〜eの切断面ごと測定した。この結果
を、表1に、またその平均と偏差を表2に示す。表1及
び表2から明かな通り、前記実施例では、比較例に比べ
て距離L1、L2の設計値との差が何れも小さく、また切
断位置ごとのばらつきも小さいことが分かる。すなわ
ち、積層体全体のセラミックグリーンシートの変形が小
さいことを示している。
【0035】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 距離L1(mm) 距離L2(mm) 切断位置 a b c d e a b c d e ─────────────────────────────────── 実施例 40.13 40.16 40.09 40.09 40.11 40.12 40.08 40.16 40.15 40.10 比較例 40.13 40.12 40.19 40.15 40.10 40.28 40.26 40.29 40.21 40.33 ───────────────────────────────────
【0036】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 切断位置a〜eの距離L1、L2の平均(mm) 偏差 ──────────────────────────── 実施例 40.10 0.028 比較例 40.33 0.077 ────────────────────────────
【0037】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、キ
ャリアフィルム付セラミックグリーンシート11を積層
台6上に積層しながらキャリアフィルム13を剥離して
いくに当り、剥離時のセラミックグリーンシート13の
変形が小さく、従って内部電極パターン16のずれの小
さな積層体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるセラミックグリーンシー
トの積層方法のキャリアフィルムの剥離工程を示す側面
図である。
【図2】同実施例によるセラミックグリーンシートの積
層方法の別のキャリアフィルムの剥離工程を示す側面図
である。
【図3】同実施例によるセラミックグリーンシートの積
層方法に使用する装置を示す斜視図である。
【図4】同実施例によるセラミックグリーンシートの積
層方法の各工程ごとのワークの状態を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の具体的実施例におけるセラミックグリ
ーンシートの内部電極パターンを示す平面図である。
【図6】同具体的実施例により得られた積層体を示す側
面図である。
【図7】本発明の他の実施例によるセラミックグリーン
シートの積層方法のキャリアフィルムの剥離工程を示す
側面図である。
【図8】同実施例によるセラミックグリーンシートの積
層方法に使用する装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 スライダー 2 ドラム 3 ドラムの吸着面 4 ガイドレール 7 上下動機構 8 ベアリング 9 リニア駆動モーター 10 ドラム回転用のモーター 11 キャリアフィルム付セラミックグリーンシート 13 キャリアフィルム 14 セラミックグリーンシート 16 内部電極パターン 17 積層体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアフィルム(13)を上側にして
    積層台(6)上にキャリアフィルム付セラミックグリー
    ンシート(11)を載せた後、上側のキャリアフィルム
    (13)をセラミックグリーンシート(14)から剥離
    し、次にこのセラミックグリーンシート(14)の上に
    同様にしてキャリアフィルム付セラミックグリーンシー
    ト(11)を載せた後、同様にしてそのキャリアフィル
    ム(13)を剥離し、以下これを適当な回数繰り返し
    て、積層台(6)上にセラミックグリーンシート(1
    1)を積層する方法において、円筒面状の外周面が負圧
    とされるドラム(2)を用い、このドラム(2)の外周
    面を負圧として、そこにセラミックグリーンシート(1
    4)上のキャリアフィルム(13)の端縁部を吸着し、
    その後ドラム(2)をキャリアフィルム(13)の他方
    の端縁部に向かって移動させると共に、回転させるなが
    ら、キャリアフィルム(13)を剥離することを、ドラ
    ム(2)の移動方向を交互に変えながら順次行うことを
    特徴とするセラミックグリーンシートの積層方法。
  2. 【請求項2】 前記ドラム(2)の外周面は、全面が円
    筒面状となっていることを特徴とする請求項1に記載の
    セラミックグリーンシートの積層方法。
  3. 【請求項3】 前記ドラム(2)の外周面の一部縦方向
    に平坦面(3)を有し、この平坦面(3)にキャリアフ
    ィルム(13)の端縁部を吸着することを特徴とする請
    求項1に記載のセラミックグリーンシートの積層方法。
  4. 【請求項4】 前記ドラム(2)の外周面の全面が負圧
    とされることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    のセラミックグリーンシートの積層方法。
  5. 【請求項5】 前記ドラム(2)の平坦面(3)のみが
    負圧とされることを特徴とする請求項3に記載のセラミ
    ックグリーンシートの積層方法。
  6. 【請求項6】 前記ドラム(2)の回転による外周面の
    周速と、同ドラム(2)のセラミックグリーンシート
    (14)の表面に沿う移動速度とを互いに等しくするこ
    とを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のセラミッ
    クグリーンシートの積層方法。
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