JPH08225698A - 塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル樹脂組成物

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JPH08225698A
JPH08225698A JP3253095A JP3253095A JPH08225698A JP H08225698 A JPH08225698 A JP H08225698A JP 3253095 A JP3253095 A JP 3253095A JP 3253095 A JP3253095 A JP 3253095A JP H08225698 A JPH08225698 A JP H08225698A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
weight
polymerization
resin composition
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JP3253095A
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English (en)
Inventor
Tadashi Morimoto
正 守本
Nobuaki Maruoka
伸顕 丸岡
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲル化性及び機械的物性の優れた塩化ビニル
樹脂組成物の提供。 【構成】 平均重合度が900以上2,000未満の塩
化ビニル樹脂(A)、平均重合度が300以上500未
満の塩化ビニル樹脂(B)、錫系安定剤及び滑剤からな
り、塩化ビニル樹脂総重量((A)+(B))に対して
塩化ビニル樹脂(B)が1〜20重量%、錫系安定剤が
0.5〜10重量%及び滑剤が0.1〜10重量%配合
されてなる塩化ビニル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩化ビニル樹脂組成物に
関するものである。詳しくは、特に加工時のゲル化が速
く(以下、「ゲル化性に優れる」という)、かつ機械的
物性の優れた塩化ビニル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は優れた機械的物性、難
燃性、耐薬品性を有するため、軟質から硬質にわたる広
い分野で多く用いられている。塩化ビニル樹脂を、目的
とする製品に加工するためには、塩化ビニル樹脂に安定
剤、滑剤等の各種配合剤を混合し組成物として、押出機
や射出成形機等で加工することが必要である。ところ
が、平均重合度の低い塩化ビニル樹脂(この場合、平均
重合度が900未満のものをいう)を用いた組成物の場
合、加工して得られる製品の耐衝撃性、引張強さ等の機
械的物性は必ずしも十分でなく、改善が望まれていた。
【0003】従来より、塩化ビニル樹脂製品の機械的物
性を向上する手段として、 メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合
体等の耐衝撃性改良剤を添加する方法。 平均重合度の高い塩化ビニル樹脂を用いる方法。 等が知られている。しかし、については耐衝撃性は向
上するものの引張強さは低下するという問題が残ってお
り、については加工時のゲル化が遅くなり、加工が困
難となるなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記のよ
うな従来技術の問題を解決すべく鋭意検討したところ、
特定の平均重合度の塩化ビニル樹脂及び特定の安定剤を
組み合せて使用することにより、上記の問題が解決でき
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明の目的は、ゲル化性及び機械的物性の優れた
塩化ビニル樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
は、平均重合度が900以上2,000未満の塩化ビニ
ル樹脂(A)、平均重合度が300以上500未満の塩
化ビニル樹脂(B)、錫系安定剤及び滑剤からなり、塩
化ビニル樹脂総重量((A)+(B))に対して塩化ビ
ニル樹脂(B)が1〜20重量%、錫系安定剤が0.5
〜10重量%及び滑剤が0.1〜10重量%配合されて
なる塩化ビニル樹脂組成物、に存する。
【0006】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明において用いられる平均重合度が900以上
2,000未満の塩化ビニル樹脂(A)(以下、単に
「樹脂(A)」という)は、塩化ビニル単独またはそれ
と共重合可能な単量体との混合物を懸濁重合、乳化重合
又は塊状重合等の通常行われている重合方法によって重
合させて得られたものでよく、特に平均重合度が1,0
00以上1,400未満のものがゲル化性と機械的物性
とのバランスの点で好ましい。樹脂(A)の平均重合度
が900未満の場合には、樹脂(B)を併用しても、ゲ
ル化性及び機械的物性がともに優れる塩化ビニル樹脂組
成物は得られない。また、平均重合度が2,000以上
の場合には加工性に劣り実用的でない。
【0007】塩化ビニルと共重合可能な単量体として
は、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル、マレイン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸またはマレイン酸、アクリル酸もしくはメタク
リル酸のエステル類が挙げられる。平均重合度が300
以上500未満の塩化ビニル樹脂(B)(以下、単に
「樹脂(B)」という)は、樹脂(A)の場合と同様塩
化ビニル単独またはそれと共重合可能な単量体との混合
物を通常行われている重合方法によって重合させて得ら
れるものでよく、特に平均重合度が300〜480のも
のが好ましい。樹脂(B)の平均重合度が300未満の
場合には実用性が低く500以上の場合は樹脂(A)と
併用してもゲル化性及び機械的物性がともに優れる塩化
ビニル樹脂組成物は得られない。また、樹脂(B)の平
均粒子径が30〜150μm、好ましくは80〜150
μm、更に好ましくは80〜120μmのものが、特に
ゲル化性が良好となるので良い。
【0008】樹脂(B)の配合量は、塩化ビニル樹脂総
重量(以下、「(A)+(B)」という)に対し1〜2
0重量%、好ましくは2〜15%特に好ましくは5〜1
0重量%である。樹脂(B)の配合量が多い程、ゲル化
が速く加工が容易となるが、樹脂(B)の配合量が20
重量%を超えると機械的物性、とりわけ耐衝撃性が低下
する。また、樹脂(B)の配合量が1重量%未満の場合
は、ゲル化促進効果が不十分となる。
【0009】本発明においては錫系安定剤を用いるが、
その配合量は(A)+(B)に対し0.5〜10重量%
である。錫系安定剤としては、ジアルキル錫ジカルボキ
シレート、ジアルキル錫マレートエステル、ジアルキル
錫メルカプタイド等が挙げられる。滑剤としては、パラ
フィンワックス、ポリエチレンワックス等の塩化ビニル
系樹脂との相溶性に乏しいものから、脂肪族アルコール
または脂肪酸エステル系滑剤、酸アミド、脂肪酸アルカ
リ土類金属塩等の比較的相溶性の良好なものまで使用で
き、特に限定されない。滑剤の配合量は、(A)+
(B)に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.1
〜5重量%更に好ましくは0.1〜1重量%である。滑
剤の配合量が0.1重量%未満では滑剤の配合効果が充
分得られず成形加工しにくい。また、10重量%を超え
ると耐衝撃性、引張強度等の機械的物性が低下する。
【0010】更に本発明においては、本発明の目的を損
なわない範囲で、耐衝撃性改良剤、加工助剤及び可塑剤
等を配合することができる。耐衝撃性改良剤としては、
例えばアクリルゴム、ニトリルブタジエンゴム(NB
R)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共
重合体(MBS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、ABS樹脂及び塩素化ポリエチレン等が挙げら
れ、一般に塩化ビニル樹脂用耐衝撃性改良剤として使用
されているものであれば、いずれでも使用できる。耐衝
撃性改良剤の配合量は、(A)+(B)に対し通常5〜
30重量%である。
【0011】加工助剤としては例えば、メタクリル酸メ
チル樹脂等が挙げられる。加工助剤の配合量は、(A)
+(B)に対し通常0.5〜3重量%である。可塑剤と
しては、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバ
シン酸エステル、クエン酸エステル、トリメリット酸エ
ステル、マレイン酸エステルまたはポリエステル等の通
常塩化ビニル樹脂に使用される可塑剤が使用できる。可
塑剤の配合量は(A)+(B)に対し通常2〜100重
量%である。また、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、
特に硬質分野で好適に用いられるが、その場合の可塑剤
の配合量は2〜10重量%である。
【0012】なお、他の配合剤として、炭酸カルシウ
ム、クレイ、シリカ系微粉末、水酸化アルミニウム、タ
ルク等の充填剤や、酸化チタン、カーボンブラック等の
顔料もしくは着色料、非イオン界面活性剤等の帯電防止
剤、ベンゾフェノン系化合物もしくはベンゾトリアゾー
ル系化合物等の紫外線吸収剤及びアンチモン系化合物等
の難燃剤を適宜使用することもできる。これらの配合量
は(A)+(B)に対し各々通常0.1〜20重量%で
ある。
【0013】本発明の塩化ビニル樹脂組成物の各成分の
混合方法については、樹脂(A)と樹脂(B)とを予め
混合した後に錫系安定剤、滑剤及び他の配合剤を混合す
る方法や、樹脂(A)、樹脂(B)、錫系安定剤、滑剤
及び他の配合剤を同時に混合する方法や、樹脂(A)と
樹脂(B)との各々に錫系安定剤、滑剤及び他の配合剤
を混合した後にこれらを混合する方法等が挙げられ、そ
れらのどの方法を用いてもよく、特に限定されない。各
成分を混合する際には、塩化ビニル樹脂の加工に通常使
用されるブレンダー、スーパーミキサー、ミル及びバン
バリーミキサー等を用いればよい。本発明の塩化ビニル
樹脂組成物は、波板、雨どい、デッキ材及び窓わく等、
特に継手に好適に用いられる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例によって限定されるものではない。なお、以下の実
施例及び比較例における塩化ビニル樹脂及び塩化ビニル
樹脂組成物の物性評価は、下記の物性測定方法により行
った。
【0015】物性測定方法 平均重合度 JIS K6721に示される方法に準じて測定した。 平均粒子径 ロータップ式振動ふるい(JISふるい使用)により測
定した粒径分布より、メジアン径(50%重量径)を求
めて平均粒子径とした。 ゲル化時間 塩化ビニル樹脂及びその総重量に対しオクチル錫メルカ
プタイド2.0重量%(ただし、比較例7においては三
塩基性硫酸鉛1.5重量%、ステアリン酸鉛0.5重量
%)ステアリン酸カルシウム0.5重量%、エステル系
ワックス0.6重量%及びメタクリル酸メチル樹脂1.
0重量%を高速ミキサーで混合し、120℃に昇温した
後に60℃まで冷却して得た塩化ビニル樹脂組成物を、
ブラベンダー・プラストグラフ(Brabender社
製)により170℃で混練し、混練開始から最大トルク
に達するまでの時間をゲル化時間として測定した。 シャルピー衝撃値 ゲル化時間測定に用いたのと同様の塩化ビニル樹脂組成
物を180℃のロールで混練して得られた塩化ビニル樹
脂シートを、プレスにより3mm厚シートとし、このプ
レスシートから10mm×100mmの試験片を作成し
た。この試験片を用いてJIS K7111に示される
方法に準じてシャルピー衝撃値を測定した。 引張試験 シャルピー衝撃値測定の際作成したプレスシートから1
0mm×100mmの試験片を作成した。この試験片を
用いてJIS K7113に示される方法に準じて測定
した。
【0016】実施例1〜7及び比較例1〜7 表−1 〜3に示した平均重合度、平均粒子径及び混合割
合の塩化ビニル樹脂を使用して、ゲル化時間シャルピー
衝撃値の測定及び引張試験を行い結果を表−1〜3に示
した。
【0017】参考例1〜3 塩化ビニル樹脂及びその総重量に対し三塩基性硫酸鉛
3.0重量%、ステアリン酸鉛0.5重量%、ステアリ
ン酸カルシウム0.5重量%、エステル系ワックス1.
0重量%及びメタクリル酸メチル樹脂0.5重量%を高
速ミキサーで混合し、塩化ビニル樹脂組成物を得た。次
に、該塩化ビニル樹脂組成物を用いて実施例及び比較例
と同様にしてゲル化時間、シャルピー衝撃値の測定及び
引張試験を行い結果を表−3に示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、ゲル
化が速く加工性が良好であり、かつ耐衝撃性や引張強さ
等の機械的物性に優れたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均重合度が900以上2,000未満
    の塩化ビニル樹脂(A)、平均重合度が300以上50
    0未満の塩化ビニル樹脂(B)、錫系安定剤及び滑剤か
    らなり、塩化ビニル樹脂総重量((A)+(B))に対
    して塩化ビニル樹脂(B)が1〜20重量%、錫系安定
    剤が0.5〜10重量%及び滑剤が0.1〜10重量%
    配合されてなる塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル樹脂(B)の平均粒子径が3
    0〜150μmである請求項1に記載の塩化ビニル樹脂
    組成物。
JP3253095A 1995-02-21 1995-02-21 塩化ビニル樹脂組成物 Pending JPH08225698A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014080469A (ja) * 2012-10-15 2014-05-08 Taiyo Vinyl Corp 成形加工性に優れる塩化ビニル系重合体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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