JPH08216806A - 車輛用バンパー - Google Patents

車輛用バンパー

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JPH08216806A
JPH08216806A JP7330582A JP33058295A JPH08216806A JP H08216806 A JPH08216806 A JP H08216806A JP 7330582 A JP7330582 A JP 7330582A JP 33058295 A JP33058295 A JP 33058295A JP H08216806 A JPH08216806 A JP H08216806A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量であるという周知の利点を有すると共
に、激しい衝突による変形時の形状保持力の高い、車輛
用バンパー、特に乗用車用バンパーの提供。 【解決手段】 本発明のバンパーは、車輛に取り付ける
ことができる軽金属合金製押出形材からなり、この形材
は、距離（ｌ）だけ間隔を隔てられた圧縮壁（１２）及
び張力壁（１４）からなる形材壁（１２、１４）及びこ
れらの形材壁に連結されて中空形材を形成する一対の横
壁（１６、１８）を有し、これらの横壁（１６、１８）
間に設けられた少なくとも一つの横支柱（２０、２２、
２４）がこれらの壁（１２、１４）を互いに連結し、中
空形材をチャンバに分割する。形材壁（１２、１４）間
には、両横壁（１６、１８）を互いに結合する垂直支柱
（２６）が設けられており、この垂直支柱は、中空形材
を、圧縮壁（１２）を境界とするチャンバ（３０）を持
つ主変形部分（Ａ）及び張力壁（１４）を境界とするチ
ャンバ（３２）を持つ副変形部分（Ｂ）に分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輛、特に乗用車
用のバンパーに関し、このバンパーは、車輛に取り付け
ることができる軽金属合金製押出形材からなり、この形
材は、所定距離だけ間隔を隔てられた圧縮壁及び張力壁
からなる形材壁及びこれらの形材壁に連結されて中空形
材を形成する一対の横壁を有し、これらの横壁間に設け
られた少なくとも一つの横支柱がこれらの壁を互いに連
結し、中空形材をチャンバに分割する。
【０００２】
【従来の技術】冒頭に述べたの種類のバンパー形材には
軽量であるという周知の利点を有する反面で、激しい衝
突による変形時の形状保持力が低いという欠点を有す
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】これに鑑み、本発明の
目的は、軽量であり且つ形状保持力が高い、衝撃による
変形エネルギを受け入れるのに適した、冒頭に述べたの
種類のバンパー形材を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この目的は、両横壁を互
いに結合する垂直支柱が形材壁間に設けられ、この垂直
支柱が、中空形材を、圧縮壁を境界とするチャンバを持
つ主変形部分及び張力壁を境界とするチャンバを持つ副
変形部分に分割する、本発明によって達成される。
【０００５】本発明の別の特徴は、従属項に記載してあ
る。
【０００６】本発明による断面形状により、当該技術分
野で一般的なバンパーの場合よりも良好に衝撃エネルギ
を吸収することができる。圧縮壁と張力壁との間の垂直
支柱が中空形材を二つの変形ゾーンに分割する。一方の
変形部分（主変形部分又は副変形部分）は、バンパーが
当たったときの衝撃エネルギを吸収し、他方の変形部分
（副変形部分又は主変形部分）は、所定時間に亘って残
留復元力を提供し、かくして、形状の保持に寄与する。
【０００７】上述の効果は、以下の手段によって強化す
ることができる、即ち、 −主変形部分での横壁及び／又は横支柱の厚さが副変形
部分の対応する厚さよりも大きいか又は小さい、 −横壁及び／又は横支柱が、主変形部分で又は副変形部
分で、所定距離だけ外方に曲がっている、 −追加のチャンバを副変形部分のチャンバ上に設け、圧
縮壁の幅を拡げる。この追加のチャンバは、バンパー形
材の一体の部品として押出すことができる。変形例で
は、横壁に設けられたフランジが形成する溝と係合する
突起を持つ側壁によって、追加のチャンバをバンパー形
材に取り外し自在に取り付けることができる。追加のチ
ャンバは、好ましくは、張力壁から、張力壁から最も大
きく離間された圧縮壁の領域までの垂直方向投影線の交
差点の領域で、張力壁上に配置されている。即ち、追加
のチャンバは、衝撃によって最初に変形する領域の延長
部に配置されている。
【０００８】本発明によるバンパーの別の例示の実施例
では、横支柱は、垂直支柱に沿って互いに関して所定距
離ずれた副支柱に分割されている。この実施例では、横
支柱が一方の形材壁から他方の形材壁まで連続的に延び
ているのでないということだけが重要である。従って、
主変形部分での副支柱の数は、副変形部分での副支柱の
数よりも多いか或いは少ない。
【０００９】副支柱が互いに関してずれているため、衝
突時には、先ず最初に、ずれている領域で回転が起こ
り、これによって、曲げによる変形が更に大きくなる。
このようにして、衝撃による変形エネルギを、曲げによ
って、実際には変形プロセスの終了まで吸収できる。
【００１０】本発明の別の利点、特徴、及び詳細は、好
ましい例示の実施例についての以下の説明を添付図面を
参照して読むことにより明らかになる。
【００１１】
【発明の実施の形態】図１には、乗用車のバンパー１０
が示してあり、明瞭化を図る目的で乗用車自体はこの図
には示してない。バンパー１０は、車輛の長手方向フレ
ーム部材５２にブラケット５０で取り付けられている。
バンパー１０は、乗用車の仮想フロントラインの中央で
距離ｔだけ外方に湾曲した、アルミニウム製の押出形材
である。
【００１２】バンパー１０は、図１乃至図４に示すよう
に、距離ｌだけ離間された形材壁１２、１４を有し、こ
れらの壁は、横壁１６、１８によって補足されてボック
ス状中空形材を形成する。設置された状態では、車輛か
ら遠方の形材壁１２が、衝撃を吸収する外壁即ち圧縮壁
を構成し、車輛に面した形材壁１４が内壁即ち張力壁を
構成する。
【００１３】図１乃至図４には、形材壁１２、１４を連
結する横支柱２０が両横壁１６、１８の中間に示してあ
り、この横支柱２０は、横壁１６、１８を連結する垂直
方向支柱２６と交差し、節線２８を形成する。バンパー
１０のボックス状形材は、中央支柱２０及び垂直支柱２
６によってチャンバ３０、３２に分割されている。これ
によって、圧縮壁１２と垂直支柱２６との間のチャンバ
３０が主変形部分Ａを形成し、垂直支柱２６と張力壁１
４との間のチャンバ３２が副変形部分Ｂを形成する。
【００１４】図３に示すバンパーの例示の実施例では、
副変形部分Ｂが追加のチャンバ３４によって補足されて
いる。追加のチャンバ３４は、張力壁１４から、張力壁
１４から最も大きく離間された圧縮壁１２の領域までの
垂直方向投影線ｐの交差点の領域で、張力壁領域ｚの上
にある。この態様では、圧縮壁１２と張力壁１４との間
には、中央横支柱が一つ設けられているのでなく、横壁
１６、１８から等距離のところに二つの横支柱２２、２
４が設けられている。主変形部分Ａでは、横壁１６、１
８と横支柱２２、２４とは、横支柱の仮想平面Ｅに関し
て所定距離ａだけ外方に膨らんでいる。この膨らみに加
え、或いはこの膨らみの代わりに、主変形部分Ａでの横
壁１６、１８又は横支柱２２、２４の厚さｄＡを副変形
部分Ｂでの横壁又は横支柱の厚さｄＢよりも小さくして
もよい。
【００１５】別の態様では、横壁１６、１８及び横支柱
２２、２４を副変形部分Ｂで外方に膨らませることによ
って及び／又は副変形部分Ｂでの横壁１６、１８、又は
横支柱２２、２４の厚さｄＢを主変形部分Ａでの横壁及
び横支柱の厚さｄＡよりも小さくすることによって、副
変形部分Ｂを主変形部分Ａと比べて弱める。
【００１６】図４に示すバンパーの例示の実施例では、
副変形部分Ｂの追加のチャンバ３４が押出バンパー形材
に取り外し自在に取り付けられている。この目的のた
め、対面する溝４０、４２を備えたフランジ３６、３８
が横壁１６に設けられている。追加のチャンバ３４の側
壁ストリップ４４に設けられたフランジ４６がこれらの
溝４２と係合する。
【００１７】図５及び図６に示す態様では、連続した横
支柱を持つ上掲の実施例とは異なり、中央横支柱２０が
垂直支柱２６のところで所定距離ｕだけずれており、二
つの副支柱２０ａ、２０ｂを形成する。衝突時には、先
ず最初に、垂直支柱２６の副支柱２０ａと２０ｂとの間
の領域Ｓで回転が起こるということが図７からわかる。
これによって、曲げによる変形が更に大きくなり、その
ため、吸収できる変形エネルギが、連続した横支柱２
０、２２、又は２４の場合よりも全体として更に大きく
なる。バンパーは、必ずしも湾曲していなくてもよいと
いうことに言及しなければならない。同様に、圧縮壁１
２の形状及び張力壁１４に関する角度を、設計者の外観
上の必要性を保ちながら変化させることができる。バン
パーの仕上げ工程では、バンパーは、プラスチック層に
よって部分的に又は完全に覆われる。
【図面の簡単な説明】
【図１】車両用バンパーの平面図である。
【図２】図１の車両用バンパーのＩ−Ｉ線に沿った断面
図である。
【図３】車両用バンパーの第２実施例の断面図である。
【図４】車両用バンパーの第３実施例の断面図である。
【図５】車両用バンパーの第４実施例の断面図である。
【図６】車両用バンパーの第５実施例の断面図である。
【図７】図６に示す車両用バンパーの変形後の断面図で
ある。
【符号の説明】
１２ 圧縮壁 １４ 張力壁 １６、１８ 横壁 ２０、２２、２４ 横支柱 ２６ 垂直支柱 ２８ 節線 ３０、３２ チャンバ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 車輛に取り付けることができる軽金属合
    金製押出形材を有し、前記軽金属合金製押出形材は、距
    離（ｌ）だけ間隔を隔てられた圧縮壁（１２）及び張力
    壁（１４）からなる形材壁（１２、１４）と、これらの
    形材壁に連結されて中空形材を形成する一対の横壁（１
    ６、１８）とを有し、これらの横壁（１６、１８）間に
    設けられた少なくとも一つの横支柱（２０、２２、２
    ４）が、これらの壁（１２、１４）を互いに連結すると
    共に、前記中空形材を複数のチャンバに分割する、乗用
    車用等の車輛用バンパーにおいて、 形材壁（１２、１４）間に、両横壁（１６、１８）を互
    いに結合する垂直支柱（２６）を設け、この垂直支柱
    は、前記中空形材を、圧縮壁（１２）を境界とするチャ
    ンバ（３０）を持つ主変形部分（Ａ）と、張力壁（１
    ４）を境界とするチャンバ（３２）を持つ副変形部分
    （Ｂ）とに分割し、前記主変形部分（Ａ）を形成する前
    記中空形材の部分と、前記副変形部分（Ｂ）を形成する
    前記中空形材の部分とは、二次成形適性が異なることを
    特徴とする、車両用バンパー。
  2. 【請求項２】 前記主変形部分（Ａ）における横壁（１
    ６、１８）及び／又は横支柱（２０、２２、２４）の厚
    さ（ｄA ）は、前記副変形部分（Ｂ）における対応する
    厚さ（ｄB ）よりも大きいか、又は、前記厚さ（ｄB ）
    よりも小さいことを特徴とする請求項１に記載の車両用
    バンパー。
  3. 【請求項３】 前記横壁（１６、１８）及び／又は横支
    柱（２０、２２、２４）は、前記主変形部分（Ａ）にお
    いて、又は、前記副変形部分（Ｂ）において、所定距離
    （ａ）だけ外方に湾曲していることを特徴とする、請求
    項１又は２に記載の車両用バンパー。
  4. 【請求項４】 前記圧縮壁（１４）の幅（ｂD）を拡大
    する追加のチャンバ（３４）は、前記副変形部分（Ｂ）
    のチャンバ（３２）に連結されていることを特徴とす
    る、請求項１又は２又は３に記載の車両用バンパー。
  5. 【請求項５】 前記追加のチャンバ（３４）は前記バン
    パー形材に一体の部分として押出されることを特徴とす
    る、請求項４に記載の車両用バンパー。
  6. 【請求項６】 前記追加のチャンバ（３４）は、突起
    （４６）を持つ側壁ストリップ（４４）を介して、前記
    バンパー形材に取り外し自在に連結され、前記突起（４
    ６）は、横壁（１６）に設けられたフランジ（３６、３
    ８）が形成する溝（４０、４２）に係合することを特徴
    とする、請求項４に記載の車両用バンパー。
  7. 【請求項７】 前記追加のチャンバは、張力壁（１４）
    から、張力壁（１４）から最も大きく離間された圧縮壁
    １２の領域までの、垂直方向投影線（ｐ）の交差点の領
    域（ｃ）において、張力壁（１４）上に配置されている
    ことを特徴とする、請求項５又は６に記載の車両用バン
    パー。
  8. 【請求項８】 単一の又は複数の前記横支柱（２０、２
    ２、２４）は、垂直支柱（２６）上で所定距離（ｕ）だ
    けずれた位置の副支柱（２０ａ、２０ｂ）に分割されて
    いることを特徴とする、請求項１ないし７のうちのいず
    れか一項に記載の車両用バンパー。
  9. 【請求項９】 前記主変形部分（Ａ）における副支柱
    （２０ａ）の数は、前記副変形部分（Ｂ）における副支
    柱（２０ｂ）の数よりも多いか、又は、副支柱（２０
    ｂ）の数よりも少ないことを特徴とする、請求項８に記
    載の車両用バンパー。
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