JPH08206807A - 遠心鋳造用金型 - Google Patents
遠心鋳造用金型Info
- Publication number
- JPH08206807A JPH08206807A JP4126695A JP4126695A JPH08206807A JP H08206807 A JPH08206807 A JP H08206807A JP 4126695 A JP4126695 A JP 4126695A JP 4126695 A JP4126695 A JP 4126695A JP H08206807 A JPH08206807 A JP H08206807A
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- JP
- Japan
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- gate
- centrifugal casting
- cavity
- mold
- ring
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面に湯じわなどの表面欠陥が発生すること
のない遠心鋳造用金型を提供する。 【構成】 中央湯口２とゲート３とキャビティ４を有
し、ゲート３およびキャビティ４は中央湯口２に対して
半径方向に設けられている遠心鋳造用金型１において、
中央湯口２とゲート３の間にリング状空洞からなるリン
グ状ゲート７を中央湯口２に対して同心円状に設けてな
る。
のない遠心鋳造用金型を提供する。 【構成】 中央湯口２とゲート３とキャビティ４を有
し、ゲート３およびキャビティ４は中央湯口２に対して
半径方向に設けられている遠心鋳造用金型１において、
中央湯口２とゲート３の間にリング状空洞からなるリン
グ状ゲート７を中央湯口２に対して同心円状に設けてな
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、遠心鋳造して得られ
た鋳物の片面に小孔または湯じわなどの表面欠陥が発生
することのない遠心鋳造用金型に関するものであり、特
にＴｉまたはＴｉ合金などの高融点金属を鋳造するため
の遠心鋳造用金型に関するものである。
た鋳物の片面に小孔または湯じわなどの表面欠陥が発生
することのない遠心鋳造用金型に関するものであり、特
にＴｉまたはＴｉ合金などの高融点金属を鋳造するため
の遠心鋳造用金型に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、ＴｉまたはＴｉ合金を遠心鋳造す
るための遠心鋳造用金型は、図３の平面図または図４の
断面図に示されるように、上下左右にそれぞれ二分割可
能な円盤状金型が用いられることは知られている。図３
および図４において、１は円盤状金型、２は中央湯口、
３はゲート、４はキャビティである。ＴｉまたはＴｉ合
金を遠心鋳造するには、まず中央湯口２、ゲート３およ
びキャビティ４を有する円盤状金型１を図４に示される
ように積重ねて固定し回転させ、この回転している円盤
状金型１の中央湯口２にＴｉまたはＴｉ合金溶湯を注入
すると、注入された溶湯はゲート３を通ってキャビティ
４に鋳込まれ、鋳物５が作られる。
るための遠心鋳造用金型は、図３の平面図または図４の
断面図に示されるように、上下左右にそれぞれ二分割可
能な円盤状金型が用いられることは知られている。図３
および図４において、１は円盤状金型、２は中央湯口、
３はゲート、４はキャビティである。ＴｉまたはＴｉ合
金を遠心鋳造するには、まず中央湯口２、ゲート３およ
びキャビティ４を有する円盤状金型１を図４に示される
ように積重ねて固定し回転させ、この回転している円盤
状金型１の中央湯口２にＴｉまたはＴｉ合金溶湯を注入
すると、注入された溶湯はゲート３を通ってキャビティ
４に鋳込まれ、鋳物５が作られる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ＴｉまたはＴ
ｉ合金のような高融点金属を従来の円盤状金型を用いて
遠心鋳造すると、図３に示されるように、円盤状金型１
の回転方向と反対方向の鋳物５の側面に、湯じわ、細孔
等の表面欠陥６が発生し、この表面欠陥６はショットブ
ラスト等で除去しなければならず、余分な作業を必要と
していた。
ｉ合金のような高融点金属を従来の円盤状金型を用いて
遠心鋳造すると、図３に示されるように、円盤状金型１
の回転方向と反対方向の鋳物５の側面に、湯じわ、細孔
等の表面欠陥６が発生し、この表面欠陥６はショットブ
ラスト等で除去しなければならず、余分な作業を必要と
していた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
かかる表面欠陥のない遠心鋳造鋳物を得るべく研究を行
った結果、（ａ） 中央湯口、ゲートおよびキャビティ
を有する円盤状遠心鋳造用金型の中央湯口とゲートの境
界にリング状空洞からなるリング状ゲートを中央湯口と
同心円状に設けた円盤状金型を用いて遠心鋳造すると、
得られた鋳物の片側に従来のような表面欠陥が発生しな
い、（ｂ） 上記リング状ゲートの外径は、中央湯口の
直径の２〜４倍であることが好ましく、２．５〜３．５
倍であることが一層好ましい、（ｃ） 上記リング状ゲ
ートの厚さはゲートの太さよりも大きいことが好まし
い、などの知見を得たのである。
かかる表面欠陥のない遠心鋳造鋳物を得るべく研究を行
った結果、（ａ） 中央湯口、ゲートおよびキャビティ
を有する円盤状遠心鋳造用金型の中央湯口とゲートの境
界にリング状空洞からなるリング状ゲートを中央湯口と
同心円状に設けた円盤状金型を用いて遠心鋳造すると、
得られた鋳物の片側に従来のような表面欠陥が発生しな
い、（ｂ） 上記リング状ゲートの外径は、中央湯口の
直径の２〜４倍であることが好ましく、２．５〜３．５
倍であることが一層好ましい、（ｃ） 上記リング状ゲ
ートの厚さはゲートの太さよりも大きいことが好まし
い、などの知見を得たのである。
【０００５】この発明はかかる知見に基づいてなされた
ものであって、中央湯口とゲートとキャビティを有し、
ゲートおよびキャビティは中央湯口に対して半径方向に
設けられている遠心鋳造用金型において、上記中央湯口
とゲートの間にリング状空洞からなるリング状ゲートを
中央湯口に対して同心円状に設けてなる遠心鋳造用金型
に特徴を有するものである。
ものであって、中央湯口とゲートとキャビティを有し、
ゲートおよびキャビティは中央湯口に対して半径方向に
設けられている遠心鋳造用金型において、上記中央湯口
とゲートの間にリング状空洞からなるリング状ゲートを
中央湯口に対して同心円状に設けてなる遠心鋳造用金型
に特徴を有するものである。
【０００６】上記リング状ゲートの外径は、中央湯口の
直径の２〜４倍であることが好ましく、リング状ゲート
の外径が中央湯口の直径の２倍未満では鋳物の側面に湯
じわ等の表面欠陥が表われるのを防止することができ
ず、一方リング状ゲートの外径を大きく取りすぎると、
それだけ押湯の量も大きくしなければならないので鋳物
のコストが上昇する。このような観点からリング状ゲー
トの外径を中央湯口の４倍以上にすることは好ましくな
い。リング状ゲートの外径は、中央湯口の直径の２．５
〜３．５倍であることが一層好ましい。
直径の２〜４倍であることが好ましく、リング状ゲート
の外径が中央湯口の直径の２倍未満では鋳物の側面に湯
じわ等の表面欠陥が表われるのを防止することができ
ず、一方リング状ゲートの外径を大きく取りすぎると、
それだけ押湯の量も大きくしなければならないので鋳物
のコストが上昇する。このような観点からリング状ゲー
トの外径を中央湯口の４倍以上にすることは好ましくな
い。リング状ゲートの外径は、中央湯口の直径の２．５
〜３．５倍であることが一層好ましい。
【０００７】この発明の遠心鋳造用金型を製造するには
純銅、Ｂｅ−Ｃｕ系銅合金（Ｂｅ：２．５〜７．５wt
％，Ｃｏ：０．６〜０．９５wt％，Ｃｕ：残部）、Ｃｒ
−Ｚｒ−Ｃｕ系銅合金（Ｃｒ：０．２〜０．８wt％，Ｚ
ｒ：０．０５〜０．２wt％，Ｃｕ：残部）などの銅また
は銅合金を使用することが好ましい。
純銅、Ｂｅ−Ｃｕ系銅合金（Ｂｅ：２．５〜７．５wt
％，Ｃｏ：０．６〜０．９５wt％，Ｃｕ：残部）、Ｃｒ
−Ｚｒ−Ｃｕ系銅合金（Ｃｒ：０．２〜０．８wt％，Ｚ
ｒ：０．０５〜０．２wt％，Ｃｕ：残部）などの銅また
は銅合金を使用することが好ましい。
【０００８】この発明の遠心鋳造用金型は図１の平面図
および図２の断面図に示された形状構造を有しており、
図１および図２において７はリング状ゲートである。そ
の他の符号は図３および図４と同じであるので符号の説
明は省略する。この発明の遠心鋳造用金型の構成を図１
および図２の符号を付して示すと、本願発明は、中央湯
口２とゲート３とキャビティ４を有し、ゲート３および
キャビティ４は中央湯口２に対して半径方向に設けられ
ている遠心鋳造用金型１において、中央湯口２とゲート
３の間にリング状空洞からなるリング状ゲート７を中央
湯口２に対して同心円状に設けてなる遠心鋳造用金型に
特徴を有するものである。
および図２の断面図に示された形状構造を有しており、
図１および図２において７はリング状ゲートである。そ
の他の符号は図３および図４と同じであるので符号の説
明は省略する。この発明の遠心鋳造用金型の構成を図１
および図２の符号を付して示すと、本願発明は、中央湯
口２とゲート３とキャビティ４を有し、ゲート３および
キャビティ４は中央湯口２に対して半径方向に設けられ
ている遠心鋳造用金型１において、中央湯口２とゲート
３の間にリング状空洞からなるリング状ゲート７を中央
湯口２に対して同心円状に設けてなる遠心鋳造用金型に
特徴を有するものである。
【０００９】
【実施例】図１および図２に示される形状構造を有し、 中央湯口２の直径：１００mm、 キャビティ４の直径：６０mm、長さ：５０mm、 ゲート３の直径：２０mm、長さ：３０mm、 の寸法を有し、リング状ゲート７の外径は表１に示され
るように異なった寸法を有するＢｅ−Ｃｕ系銅合金（組
成：Ｂｅ：２．６５wt％，Ｃｏ：０．７７wt％，Ｃｕ：
残部）製の本発明遠心鋳造用金型（以下、本発明金型と
いう）１〜８、比較遠心鋳造用金型（以下、比較金型と
いう）１および従来遠心鋳造用金型（以下、従来金型と
いう）１を用意した。
るように異なった寸法を有するＢｅ−Ｃｕ系銅合金（組
成：Ｂｅ：２．６５wt％，Ｃｏ：０．７７wt％，Ｃｕ：
残部）製の本発明遠心鋳造用金型（以下、本発明金型と
いう）１〜８、比較遠心鋳造用金型（以下、比較金型と
いう）１および従来遠心鋳造用金型（以下、従来金型と
いう）１を用意した。
【００１０】一方、ＩＳＭ炉によりＴｉ−６％Ａｌ−４
％Ｖ系チタン合金を１０-4Torrの真空雰囲気中で溶解
し、チタン合金溶湯を作製した。
％Ｖ系チタン合金を１０-4Torrの真空雰囲気中で溶解
し、チタン合金溶湯を作製した。
【００１１】上記本発明金型１〜８、比較金型１および
従来金型１をそれぞれ回転速度：５００r.p.m で回転さ
せながら、上記チタン合金溶湯を中央湯口から注入し、
それぞれ３６個の鋳物を作製し、表面に湯じわの見られ
る鋳物の数を測定し、その結果を表１に示した。
従来金型１をそれぞれ回転速度：５００r.p.m で回転さ
せながら、上記チタン合金溶湯を中央湯口から注入し、
それぞれ３６個の鋳物を作製し、表面に湯じわの見られ
る鋳物の数を測定し、その結果を表１に示した。
【００１２】
【表１】
【００１３】表１に示される結果から、グリーン状ゲー
トを有する本発明金型１〜８を用いて鋳造した鋳物の表
面には湯じわがほとんど見られなくなることがわかる。
しかし、比較金型１に見られるようにＡ／Ｒが２未満と
なってリング状ゲートの外径が小さくなると急に湯じわ
の発生する鋳物が多くなり、リング状ゲートのない従来
金型１では３６個の鋳物のうちのいずれの鋳物の表面に
も湯じわが発生することがわかる。
トを有する本発明金型１〜８を用いて鋳造した鋳物の表
面には湯じわがほとんど見られなくなることがわかる。
しかし、比較金型１に見られるようにＡ／Ｒが２未満と
なってリング状ゲートの外径が小さくなると急に湯じわ
の発生する鋳物が多くなり、リング状ゲートのない従来
金型１では３６個の鋳物のうちのいずれの鋳物の表面に
も湯じわが発生することがわかる。
【００１４】
【発明の効果】上述のように、この発明の遠心鋳造用金
型を用いると、鋳物表面に発生する湯じわをほとんど無
くすることができ、サンドブラスト等の後処理が簡単と
なって産業上すぐれた効果を奏するものである。
型を用いると、鋳物表面に発生する湯じわをほとんど無
くすることができ、サンドブラスト等の後処理が簡単と
なって産業上すぐれた効果を奏するものである。
【図１】この発明の遠心鋳造用金型の平面図である。
【図２】この発明の遠心鋳造用金型の断面図である。
【図３】従来の遠心鋳造用金型の平面図である。
【図４】従来の遠心鋳造用金型の断面図である。
１ 円盤状金型 ２ 中央湯口 ３ ゲート ４ キャビティ ５ 鋳物 ６ 表面欠陥 ７ リング状ゲート
Claims (2)
- 【請求項１】 中央湯口とゲートとキャビティを有し、
ゲートおよびキャビティは中央湯口に対して半径方向に
設けられている遠心鋳造用金型において、 中央湯口とゲートの間にリング状空洞からなるリング状
ゲートを中央湯口に対して同心円状に設けてなることを
特徴とする遠心鋳造用金型。 - 【請求項２】 上記リング状ゲートの外径は、中央湯口
の直径の２〜４倍であることを特徴とする請求項１記載
の遠心鋳造用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4126695A JPH08206807A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 遠心鋳造用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4126695A JPH08206807A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 遠心鋳造用金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08206807A true JPH08206807A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12603652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4126695A Withdrawn JPH08206807A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 遠心鋳造用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08206807A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101242413B1 (ko) * | 2011-06-23 | 2013-03-12 | 한국기계연구원 | 티타늄소재의 부품을 제조하기 위한 원심주조주형 |
| WO2014164041A3 (en) * | 2013-03-11 | 2015-03-19 | Ati Properties, Inc. | Enhanced techniques for centrifugal casting of molten materials |
| CN105081230A (zh) * | 2015-09-02 | 2015-11-25 | 太仓市顺昌锻造有限公司 | 一种环铸模具 |
| US9221096B2 (en) | 2013-03-11 | 2015-12-29 | Ati Properties, Inc. | Centrifugal casting apparatus and method |
| CN109676108A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-04-26 | 安徽信息工程学院 | 一种离心铸造非回转体装置及其铸造方法 |
| KR102096758B1 (ko) * | 2019-05-18 | 2020-04-02 | 이인자 | 원심주조 금형 조립체 |
-
1995
- 1995-02-06 JP JP4126695A patent/JPH08206807A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101242413B1 (ko) * | 2011-06-23 | 2013-03-12 | 한국기계연구원 | 티타늄소재의 부품을 제조하기 위한 원심주조주형 |
| US9545663B2 (en) | 2013-03-11 | 2017-01-17 | Ati Properties Llc | Centrifugal casting method |
| CN104755193A (zh) * | 2013-03-11 | 2015-07-01 | Ati资产公司 | 熔融材料的离心铸造的增强技术 |
| US9221096B2 (en) | 2013-03-11 | 2015-12-29 | Ati Properties, Inc. | Centrifugal casting apparatus and method |
| JP2016514056A (ja) * | 2013-03-11 | 2016-05-19 | エイティーアイ・プロパティーズ・インコーポレーテッド | 溶融材料の遠心鋳造のための技術の改良 |
| AU2014249737B2 (en) * | 2013-03-11 | 2016-06-09 | Ati Properties, Inc. | Enhanced techniques for centrifugal casting of molten materials |
| US9364890B2 (en) | 2013-03-11 | 2016-06-14 | Ati Properties, Inc. | Enhanced techniques for centrifugal casting of molten materials |
| US9475115B2 (en) | 2013-03-11 | 2016-10-25 | Ati Properties Llc | Centrifugal casting method |
| WO2014164041A3 (en) * | 2013-03-11 | 2015-03-19 | Ati Properties, Inc. | Enhanced techniques for centrifugal casting of molten materials |
| RU2660437C2 (ru) * | 2013-03-11 | 2018-07-06 | ЭйТиАй ПРОПЕРТИЗ ЭлЭлСи | Усовершенствованный способ центробежного литья расплавленных материалов |
| US10252327B2 (en) | 2013-03-11 | 2019-04-09 | Ati Properties Llc | Enhanced techniques for centrifugal casting of molten materials |
| CN105081230A (zh) * | 2015-09-02 | 2015-11-25 | 太仓市顺昌锻造有限公司 | 一种环铸模具 |
| CN109676108A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-04-26 | 安徽信息工程学院 | 一种离心铸造非回转体装置及其铸造方法 |
| KR102096758B1 (ko) * | 2019-05-18 | 2020-04-02 | 이인자 | 원심주조 금형 조립체 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |