JPH0819927A - 真空吸着装置とその製造方法 - Google Patents
真空吸着装置とその製造方法Info
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- JPH0819927A JPH0819927A JP15244794A JP15244794A JPH0819927A JP H0819927 A JPH0819927 A JP H0819927A JP 15244794 A JP15244794 A JP 15244794A JP 15244794 A JP15244794 A JP 15244794A JP H0819927 A JPH0819927 A JP H0819927A
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Abstract
持部とを備えた真空吸着装置の吸着板全体を同一組成の
セラミックスにより形成し、吸着部をなす多孔質部と、
該多孔質部を囲繞する支持部をなす緻密質部とを一体的
に形成する。また、その製造方法は同一組成のセラミッ
ク粉末に対し、焼成時に燃えてなくなる焼失材を添加混
合し、各セラミック原料を型内の所定位置にそれぞれ充
填したあと成形し、しかるのちセラミック粉末を焼結さ
せる温度にて焼成する。 【効果】多孔質部からなる吸着部と緻密質部からなる支
持部を備えた真空吸着装置の吸着板において、全体的に
どの部分をとっても同程度の硬度を備え、且つ機械的強
度、耐薬品性、及び耐熱性に優れたものとするととも
に、上記吸着板を効率的に製造できる。
Description
部と緻密質部からなる支持部とを備える吸着板を具備し
た真空吸着装置とその製造方法に関するものである。
吸着部材が多孔質体からなるポーラスタイプのものと、
吸着部材に多数のピン孔を穿設した多ピンタイプのもの
があるが、被加工物を載置面の全面で均一に吸着固定で
きるポーラスタイプの吸着板を具備した真空吸着装置が
好適に使用されている。
4(a),(b)に示すように、中央に吸着部材11と
して円板状の多孔質セラミック材を備え、その周囲に支
持部材12としてリング状の緻密質セラミック材をガラ
ス13で接合したものがあった。そして、吸着部材11
をなす多孔質セラミック材の気孔を吸引孔とし、真空ポ
ンプ(不図示)により吸引することで被加工物14を載
置面10a上に吸着固定するようになっていた。このと
き載置面10aは、凹凸面であると被加工物14との間
に隙間が生じ吸着力が低下することから、平滑平坦な面
に仕上げられていた。
ク材としては、セラミック主原料に所定の焼結助剤とバ
インダーとをぞれぞれ添加して混練乾燥したのち顆粒を
製作し、この顆粒を金型中に充填して各々所定の形状に
成形し、支持部材12をなす緻密質セラミック材は通常
の焼成温度で、吸着部材11をなす多孔質セラミック材
は通常の焼成温度より少し低い温度で焼成されたもので
あった。
な真空吸着装置の吸着板10は、吸着部材11と支持部
材12をガラス接合するためにガラス13の融点近傍ま
で加熱するために、軟化したガラス13の一部が吸着部
材11を構成する多孔質セラミック材の気孔中に流入し
て接合部全面にガラス13を介在させることができず、
十分な接合強度を得ることができなかった。その為、こ
のような吸着板10を真空吸着装置に装着して使用する
と、吸引力に耐えきれず吸着部材11が支持部材12か
ら脱落する恐れがあった。
ク材は通常の焼成温度より低い温度で焼成されたもので
あるためにセラミック粒子同士が完全に焼結されておら
ず、支持部材12をなす緻密質セラミック材に比べ硬度
が低かった。その為、載置面10a全体に切削加工を施
すと、支持面12aに比べ吸着面11aが多く削られて
しまい、載置面10a全体を平滑平坦な面とすることが
難しかった。
ある場合、載置面10aをクリーンな状態に保たなけれ
ばならないことから頻繁に洗浄が繰り返えされるのであ
るが、上記多孔質セラミック材はセラミック粒子同士が
完全に焼結したものでないことから耐薬品性が低く、強
酸や強アルカリの洗浄液によってセラミック粒子同士を
結合させるガラス成分などが浸食を受け、数回の洗浄に
より表面のセラミック粒子が脱落して載置面10aが凹
凸面となり、その度に切削加工を施さなければならない
といった不都合があった。しかも、支持部材12をなす
緻密質セラミック材と吸着部材11をなす多孔質セラミ
ック材もガラス13で接合されているために、洗浄の繰
り返しにより接合強度が低下し、使用中に吸着部材11
が支持部材12から脱落する恐れもあった。さらに、洗
浄以外でもSiウエハのエッチング又はラッピング処理
工程においても強アルカリの液が使用されるため、上述
のような課題があった。
合、多孔質セラミック材と緻密質セラミック材とをそれ
ぞれ別々に製作したあとに、各セラミック材同士をガラ
ス13で接合しなければならず製造効率が悪かった。
題に鑑み、多孔質部からなる吸着部と緻密質部からなる
支持部とを備える真空吸着装置の吸着板全体を、同一組
成のセラミックスにより形成し、吸着部をなす多孔質部
と、該多孔質部を囲繞する支持部をなす緻密質部とを一
体構造としたものであり、さらに、吸着部をなす多孔質
部の気孔率を5.0〜35%で、且つ平均気孔径を15
〜45μmの範囲で設けたものである。また、本発明
は、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素のうち
一種からなる主原料に対し、所望の焼結助剤とバインダ
ーとをそれぞれ添加したセラミック原料と、さらに、焼
成時に燃えてなくなる焼失材を添加したセラミック原料
とを、金型中の所定位置にそれぞれ充填して圧縮成形
し、しかるのち1100〜2000℃の焼成温度にて焼
成することにより、支持部をなす多孔質部を一体的に形
成した真空吸着装置の吸着板を製造したものである。
ミックスにより一体的に形成してあるため、吸着部をな
す多孔質部と支持部をなす緻密質部との境界には接合部
が存在せず、また、多孔質部は完全に焼結されたセラミ
ックスからなる。その為、吸着板のどの部分をとっても
同程度の硬度を有するとともに、機械的強度、耐薬品性
及び耐熱性に優れている。
望の焼結助剤とバインダーとをそれぞれ添加したセラミ
ック原料と、さらに、焼成時に燃えてなくなる焼失材を
添加したセラミック原料とを、金型中の所定位置にそれ
ぞれ充填して成形し、しかるのち主原料を完全に焼結さ
せる温度で焼成して吸着板を形成するというように、一
度の成形及び焼成工程を経るだけで、吸着部をなす多孔
質部と支持部をなす緻密質部とを一体的に形成した吸着
板を効率的に製造することができる。しかも、吸着板の
多孔質部を形成するために、主原料に焼失材を適宜調整
して添加してあることから、主原料を完全に焼結させる
温度で焼成することができる。その為、セラミック粒子
同士が完全に焼結した多孔質部とすることができるとと
もに、吸引面から吸着面にかけて連通する貫通気孔を備
えている。
装置の概略を示す斜視図であり、図1(b)は(a)に
示す吸着板1のX−X線断面図である。
係る真空吸着装置は、中央に多孔質セラミックス4から
なる吸着部2と、該吸着部2の周囲に緻密質セラミック
ス5からなる支持部3とを備える円板状の吸着板1を具
備してなり、上記吸着板1の載置面1a上に被加工物1
4を載置して他方の吸引面2bより吸引管15を介して
真空ポンプ(不図示)により吸引することで、被加工物
14を載置面1a上に吸着固定するようになっている。
なお、吸着板1の載置面10aは、凹凸面であると被加
工物14との間に隙間を生じ吸着力が低下することか
ら、平滑平坦な面に仕上げてある。
ラミックスにより構成してあり、吸着部2をなす多孔質
部4と、該多孔質部4を囲繞する支持部3をなす緻密質
部5とは一体的に形成してある。即ち、図1(b)に示
すように、吸着部2をなす多孔質部4及び支持部3をな
す緻密質部5は互いが完全に焼結した同一組成のセラミ
ックスからなるため、多孔質部4は、緻密質部5と同程
度の硬度を有するとともに、耐薬品性及び耐熱性に優れ
ている。さらに、多孔質部4と緻密質部5との境界には
接合部が存在しない一体構造となっているため、緻密質
部3を構成するセラミック粒子同士の結合力と同程度の
力で緻密質部3のセラミック粒子と多孔質部2のセラミ
ック粒子とが焼結しており機械的強度にも優れている。
加工を施せば、多孔質部2及び緻密質部3とも同じ量だ
け切削することができることから、載置面1aを容易に
平滑平坦な面とすることができる。しかも、耐薬品性及
び耐熱性にも優れることから、吸着板1を強酸や強アル
カリの洗浄液に浸したとしてもセラミック粒子の脱落
や、吸着板1の破損を生じることがなく、また、高温下
で使用したとしても図4(a),(b)に示す従来の吸
着板10のように大きな強度劣化を生じ吸着部材11が
支持部材12から脱落するといったことがない。
均一に吸着固定するためには、吸着部2をなす多孔質部
4には、適度な大きさの径を有する気孔が吸着面2aか
ら吸引面2bにかけて連通する貫通気孔2cを備えてい
なければならないことから、吸着部2をなす多孔質部4
の気孔率を5.0〜35%で、且つ平均気孔径を15〜
45μmの範囲に設けてある。
であると、内部に殆ど気孔が存在しておらず、吸着面2
aから吸引面2bにかけて連通する貫通気孔2cが少な
いため十分な吸着力が得られないからである。ただし、
多孔質部4の気孔率が35%より大きくなると、機械的
強度並びに硬度が大幅に低下するとともに、製造が困難
となる。また、多孔質部4の平均気孔径が15μm未満
であると、気孔の径が小さすぎるために十分な吸引力を
得ることができず、載置面1a上に被加工物14を吸着
固定することができず、逆に、多孔質部4の平均気孔径
を45μmより大きくすることは製造が困難となるから
である。
きるセラミックスとしては、アルミナセラミックス、ジ
ルコニアセラミックスなどの酸化物系セラミックスや、
炭化珪素質セラミックスや窒化珪素質セラミックスなど
の非酸化物系セラミックスなどさまざまなものを使用す
ることができ、これらは使用目的および使用条件などに
応じて適宜設定すればよい。
の製造方法を説明する。
定の焼結助剤あるいは安定化剤とバインダーをそれぞれ
添加したセラミック原料を用意する。例えば、Al2 O
3 に対しては焼結助剤としてMgO、CaO、SiO2
のうち少なくとも一種を添加し、ZrO2 に対しては安
定化剤としてMgO、CaO、Y2 O3 、CeO2 等の
うち少なくとも一種を、SiCに対してはC、B、B4
C、Al2 O3 、Y2O3 等のうち少なくとも一種を、
Si3 N4 に対しては周期律表2a、3a族元素の酸化物や
窒化物のうち少なくとも一種をそれぞれ焼結助剤として
添加する。また、高純度の吸着板1を製造する時には、
高純度のセラミック粉末を準備すれば良い。
け、一方のセラミック原料に3〜20重量%の範囲で焼
失材を添加混合する。ここで、焼失材とは焼成時に燃え
てなくなる材質のことであり、例えば、粉末ポリエチレ
ン、酢酸ビニール、セルロース、ポリプロピレン、ポリ
ビニルアルコール、アクリル樹脂などの樹脂剤、あるい
は炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどを好適に用い
ることができる。
形機の金型20中に、ステンレス、プラスチック、樹脂
などからなる薄肉円筒状の仕切り板21を載置し、この
仕切り板21により仕切られた円筒の内側22に焼失材
を含むセラミック原料Aを、円筒の外側23に焼失材を
含まないセラミック原料Bをそれぞれ充填したあと、上
記仕切り板21を取り除いて上下のパンチ24,25に
より圧縮成形することで、中央が焼失材を含んだセラミ
ック原料Aからなり、焼失材を含まないセラミック原料
Bが上記セラミック原料Aを囲繞した円板状の成形体を
得る。
んだセラミック原料Aと焼失材を含まないセラミック原
料Bとを区隔する仕切り板21は、抜き取りの時、各々
のセラミック原料A,Bに充填密度のバラツキを生じな
いようにするため、できるだけ薄肉のものを使用するこ
とが重要で、少なくとも肉厚hが10mm以下、好まし
くは1mm以下の仕切り板21を使用すれば、充填密度
のバラツキを生じることなく成形することができる。ま
た、一軸方向加圧成形機以外に、硬質ゴムからなる型の
中に仕切り板21を配置して焼失材を含んだセラミック
原料Aと焼失材を含まないセラミック原料Bとをそれぞ
れ所定位置に充填したあと、均一に静水圧をかけて成形
するCIP(冷間静水圧プレス)やHIP(熱間静水圧
プレス)により成形することもできる。
l2 O3 に対しては1600〜1750℃の焼成温度
で、主原料がZrO2 に対しては1400〜1700℃
の焼成温度で、主原料がSiCに対しては、1700〜
1900℃の焼成温度で、Si3 N4 に対しては180
0〜2000℃の焼成温度というように、各セラミック
粉末を完全に焼結させる温度にて焼成すれば、セラミッ
ク原料A中の焼失材が燃えてなくなり、その跡が気孔と
なって残るため、図1に示すような中央が多孔質部4か
らなり、緻密質部5が上記多孔質部4を囲繞するととも
に、多孔質部2と緻密質部3とが一体構造をなし完全に
焼結されている真空吸着装置の吸着板1を得ることがで
きる。
孔質部2からなり、その周囲を環状の緻密質部3が囲繞
した吸着板1についてのみ示したが、その他の実施例と
して、例えば、図3(a)に示すような緻密質部5から
なる円板状支持体3’の中央に2つの直方体をした吸着
部2をなす多孔質部4を並設した吸着板1を形成するこ
とができ、この場合、金型20の中央に2つの角筒体を
した仕切り板21を並設して載置し、各々の仕切り板2
1の内側にセラミック原料Aを、その外側にセラミック
原料Bを充填して仕切り板21を取り除いたあと、成形
及び焼成すれば良い。また、図3(b)に示すような支
持部3,3''をなす緻密質部5,5''と吸着部2,2''
をなす多孔質部4,4''が同心円状に交互に設けられた
吸着板1も形成することができ、この場合、金型20中
に直径の異なる3つの円筒状をした仕切り板21を同心
円状に載置し、中央からセラミック原料A、セラミック
原料B、セラミック原料A、セラミック原料Bという順
序で充填して各仕切り板21を取り除き、成形・焼成す
れば良い。特に図3(b)に示す吸着板1は、一つの吸
着板1で大きさの異なる被加工物を吸着固定することが
でき、吸着板1として最適である。
及び平均気孔径は、焼失材の粒子径や添加量を適宜調整
することにより、所望の大きさに調整することができ、
異なる気孔率及び平均気孔径を有する多孔質部4を持っ
た吸着板1を形成することもできる。
成工程を経ることにより、多孔質部2と緻密質部3とを
一体的に形成した吸着板1を効率的に製造することがで
き、従来のように各セラミック材を別々に製作したあと
ガラス接合する必要がない。しかも、この方法によれ
ば、多孔質部2及び緻密質部3ともに完全に焼結した吸
着板1とすることができるため、図4(a),(b)に
示す従来の吸着板10と比べ機械的強度並びに硬度が高
く、且つ耐薬品性、耐熱性に優れた吸着板1とすること
ができる。
の吸着板の具体的実施例を示す。
径0.1〜1.0μm程度のアルミナ粒子を用い、この
アルミナ粉末に焼結助剤としてMgO、SiO2 、Ca
Oとバインダーとをそれぞれ所定量添加して2種類のセ
ラミック原料を用意するとともに、そのうちの一方に焼
失材として直径90μmの球状をした粉末ポリエチレン
を7重量%添加混合した。次に、肉厚1mm程度のステ
ンレスにより形成した薄肉円筒状の仕切り板を金型中に
配置し、仕切り板の内側に焼失材を混合したセラミック
原料を、仕切り板の外側には焼失材を混合していないセ
ラミック原料をそれぞれ充填したあと、仕切り板を取り
除き1ton/cm2 の成形圧で圧縮形成した。次に、
得られた成形体を焼成温度1700℃程度で焼成するこ
とにより、中央の多孔質部と、該多孔質部を囲繞する緻
密質部からなるアルミナセラミック製の吸着板を得た。
なお、この吸着板の特性はアルミナ純度が93%で、吸
着部をなす多孔質部の気孔率が10.6%、ロックウエ
ル硬度(HR15Y)が97.9kg/cm2 であり、吸着
面から吸引面にかけて連通する貫通気孔を備えていた。
ぞれ変えて、上記アルミナセラミック製の吸着板を形成
したときの成形性および吸着板としての使用可能性につ
いて実験を行った。
い、まず、焼失材として直径90μmの球状をした粉末
ポリエチレンを0〜30重量%の範囲でそれぞれ添加し
て成形体を形成した時の成形性を確認し、次に、成形体
を焼成して得た吸着板の載置面上に被加工物として8イ
ンチのSiウエハを載置し、真空ポンプにより吸引して
吸着固定できるか否かの使用可能性について確認した。
1は、焼失材の添加量が0重量%であるために内部に殆
ど気孔が存在せず、また、吸着面から吸引面にかけて連
通する貫通気孔を備えていなかった。その為、8インチ
のSiウエハを載置面上に吸着固定することができなか
った。
1重量%添加してあるため、吸着面から吸引面にかけて
連通する貫通気孔を備えていたものの、吸着部の平均気
孔径が小さすぎるため、充分な吸引力を得ることができ
ず、8インチのSiウエハを載置面上に吸着固定するこ
とができなかった。
の添加量が30重量%と多すぎるために、成形工程にお
いて焼失材の弾性回復が大きすぎ、成形体にラミネーシ
ョンを生じ、吸着板を製造することができなかった。
o.3〜8は、焼失材を3〜20重量%の範囲で添加し
てあるため、吸着部の気孔率が5.0〜35%で、且つ
平均気孔径が15〜45μmの範囲にあり、吸着面から
吸引面まで連通する貫通気孔を備えていた。その為、充
分な吸引力が得られ、8インチのSiウエハを載置面上
に強固に吸着固定することができた。
には、焼失材の添加量は3〜20重量%の範囲で添加す
れば良いことが判る。
ク製の吸着板についてのみ示したが、他にジルコニアセ
ラミックスや窒化珪素質セラミックス、あるいは炭化珪
素質セラミックスにより形成した吸着板であっても、焼
失材を3〜20重量%の範囲で添加すれば、吸着部をな
す多孔質部の気孔率が5.0〜35%で、且つ平均気孔
径が15〜45μmの範囲あり、且つ吸引面から吸着面
にかけて連通する貫通気孔を備えた吸着板を形成するこ
とができ、Siウエハなどの被加工物を載置面上に強固
に吸着固定することができた。
備える吸着板は、吸着部をなす多孔質部と支持部をなす
緻密質部とが共に同一組成のセラミックスにより一体的
に形成してあることから、多孔質部は緻密質部と同程度
の硬度を有するとともに、機械的強度、耐薬品性、及び
耐熱性に優れている。その為、載置面を容易に平滑平坦
な面とすることができるため、被加工物を強固に吸着固
定することができるととに、吸引力により支持部から吸
着部が脱落することがない。また、洗浄を繰り返したと
してもセラミック粒子の脱落がなく、高温下での使用に
おいても大幅な強度劣化を生じることがないため、長期
間にわたり使用することができる。
孔質部を構成するために、セラミック原料中に焼成時に
燃えてなくなる焼失材を添加して成形し、しかるのちセ
ラミック粉末を完全に焼結させる温度で焼成して製造し
たことにより、従来のように各セラミック材を別々に制
作し、その後ガラス接合するというような面倒な作業を
することなく、一度の成形・焼成工程を経るだけで、多
孔質部と緻密質部とを一体的に形成した吸着板を効率良
く製造することができる。しかも、この方法により製造
すれば多孔質部も完全に焼結したセラミックスとするこ
とができる。
吸着装置を用いれば、長期間にわたり被加工物を吸着板
の載置面上に強固に固定することができる。
す斜視図であり、(b)は(a)に示す吸着板のXーX
線断面図である。
程を示す斜視図である。
着装置に備える吸着板の他の実施例を示す斜視図であ
る。
図であり、(b)は(a)に示す吸着板のYーY線断面
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】多孔質部からなる吸着部と緻密質部からな
る支持部とを備える吸着板を具備した真空吸着装置であ
って、該吸着板を構成する多孔質部と、該多孔質部を囲
繞する緻密質部とを共に同一組成のセラミックスにより
一体的に形成してなる真空吸着装置。 - 【請求項2】上記吸着部をなす多孔質部の気孔率が5.
0〜35%で、且つ平均気孔径が15〜45μmの範囲
ある請求項1に記載の真空吸着装置。 - 【請求項3】アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪
素のうち一種からなる主原料に対し、所望の焼結助剤と
バインダーを添加したセラミック原料と、さらに、焼成
時に燃えてなくなる焼失材を添加したセラミック原料と
を型内の所定位置にそれぞれ充填して圧縮成形し、しか
るのち1100〜2000℃の温度範囲にて焼成するこ
とにより、吸着部をなす多孔質部と、支持部をなす多孔
質部を一体的に形成した吸着板を製作する工程からなる
真空吸着装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15244794A JP3663215B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 真空吸着装置とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP15244794A JP3663215B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 真空吸着装置とその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0819927A true JPH0819927A (ja) | 1996-01-23 |
JP3663215B2 JP3663215B2 (ja) | 2005-06-22 |
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ID=15540730
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JP15244794A Expired - Fee Related JP3663215B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 真空吸着装置とその製造方法 |
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