JPH08170777A - 迅速継手におけるシール材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 迅速継手におけるシール材に関し、具体的に
は従来の迅速継手で必要としていた２個のシール材を単
一部材に２つの機能を備えたシール材で従来のシール材
に代替したものを提供する。 【構成】 プラグ２と接続部材７の対接部位に挿着し、
プラグ２に対してはシール材の底板６２を、接続部材７
に対してはシール材の外周縁部６１をそれぞれ当接させ
るようにした断面盆型のシール材６である。 【効果】 この機能を単一のシール材に付与したもので
継手の設計の自由度が増し、継手のコンパクト化が図か
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は迅速継手におけるシー
ル材に関し、具体的には迅速継手を形成する継手本体と
この本体の左右両開口部から挿着される２個の結合部材
間との間のシール材に係り、特に前記両結合部材間にお
けるシール材を単一部材として形成して、シール効果を
高めると共にこのシール材を用いることで、継手本体内
の流量を増大させるようにした迅速継手におけるシール
材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の迅速継手は図６に示すように、継
手１０’は継手本体１’，プラグ２’，接続部材３’と
で形成されており、プラグ２’はばね２２’によって一
方向に付勢されているスリーブ２１’と継手本体のニッ
プル１１’に挿着されているボール２３’とによって着
脱作用を行っていた。

【０００３】この形式の迅速継手の場はニップル１１’
にシール材（Ｏリング）５’がまた接続部材３’に対し
ては他のシール材（パッキン）４’が挿着されており、
このシール材によって前記各部材間のシール性が確保さ
れていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記した迅速継手にあ
っては、ニップルにシール材用凹溝条を形成するため、
ニップルの肉厚を比較的厚く設計しなければならないた
め結果的には流体の流路径を大きくできないものであっ
た。その上前記継手の場合にはシール材を２個必要とす
るものであった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、継手部材を
合成樹脂材で形成し、ニップルとプラグの接続に際して
はプラグに結合するくら型部材で行ない、しかも前記各
部材間のシール性確保に際しては、一個の単一シール材
で行うようにしたものである。

【０００６】

【作用】この発明は従来の迅速継手において、必要とし
ていた２個のシール部材を単一シール材で代替するもの
で継手構造をコンパクト化できるものである。

【０００７】

【実施例】この発明の実施例を図１により説明すれば次
のとおりである。同図における符号１０は継手を表わ
し、この継手１０は継手本体１，プラグ２および接続部
材７，くら型部材３およびスリーブ４とばね５およびシ
ール材６とで形成されている。

【０００８】なお前記した継手本体１とプラグ２および
接続部材３間のシール性は単一体のシール材６によって
確保されている。なお同図の下部に設けられているくら
型部材は説明の符号から取除かれている。

【０００９】前記した各部材の相関関係を説明すれば次
のとおりである。まず、継手本体１の構造を説明する
と；継手本体１は図２に示すように、継手部材のニップ
ル部１１にはくら型部材の嵌着穴１２が形成されてい
る。この嵌着穴１２は図３で示すくら型部材３の正面形
と同形に形成されており、くら型部材を担持するための
平坦面１３，１３が前記穴に連接している。

【００１０】くら型部材３は図３に示すようにくら型と
して形成されており、下部曲面３１はプラグ外周面とほ
ぼ同曲面として形成されており、左右平坦部３２，３２
は継手本体の嵌着穴１２の平坦面１３，１３に当接する
ものである。また胴部３３はプラグの凹溝条に嵌挿する
機能を付与されている。

【００１１】図２の側面図を示す図４にくら型部材３が
継手本体のニップル部１１に脱着した状態が示されてい
る。同図から明らかなように鎖線図で示すくら型部材３
は常態で図の右側の位置に示すように平坦部３２，３２
をニップル部の平坦面１３，１３に担持されており、曲
面３１は前記ニップル内面より同心円状に突出してい
る。また図の左側の位置に示すように、このくら型部材
３を図示しないプラグ外面によって容易に外方に転位で
きるものである。

【００１２】図５はシール材６を示したもので、シール
材６は断面盆型に形成されており、外周縁部６１は接続
部材に対するシール性を保持する機能を有し、また比較
的薄板で形成されている。底板６２はプラグに対するシ
ール性を保持する機能をそれぞれ付与されている。また
外周縁部には複数個の突片６４が形成されており、この
突片は挿着時に継手本体のねじと係合して挿着位置を固
定するものである。なお６３は流路である。

【００１３】上記した各部材で構成されていた迅速継手
が図２で示されており、この図を参照にしてこの発明に
係るシール材を説明すれば次のとおりである。継手本体
１とプラグ２とは継手本体のニップル部１１に形成した
嵌着穴１２に遊嵌しているくら型部材３をプラグ２に形
成した凹溝条２１に挿着することで一体化されている。
なお、くら型部材３はばね５によって進退出をつかさど
られているスリーブ４によって半径方向への転位を規制
されており、くら型部材とスリーブは従来のボール方式
のスリーブ機能を有している。

【００１４】この発明に係るシール材６はプラグ２と接
続部材７との対接部位にシール材の突片６４を継手本体
１のねじ１４間に係合させるようにして設けられてお
り、しかも同図示のようにプラグ２の先端縁２２でシー
ル材の底板６２を内側に押込むようにセットされてお
り、プラグ先端全体を包み込むように形成されている。
なお、プラグの先端縁はスムーズ周面として形成されて
おり、作用流体圧によって底板にフィットするようにさ
れている。継手本体１と接続部材７とのシール性はこの
発明に係るシール材６の外周縁部６１に前記接続部材の
先端縁７１を当接させることで確保されている。

【００１５】

【発明の効果】この発明はシール材をプラグと接続部材
の対接部位に設け、プラグに対しては流体圧に適応でき
る程度の底板を当接させ接続部材に対しては、この部材
へのねじ締結力の大きさに適応できる程度の厚さに形成
したので両部材間のシール性を完全に確保することがで
きる。

【００１６】またこの発明はシール材を単一部材として
形成してプラグと接続部材間とを同時にシールするの
で、従来必要としていたプラグと継手本体間のシール性
を必要としないので迅速継手の設計の自由度が増すので
流路径の大きな迅速継手を得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る迅速継手の要部断面図である。

【図２】継手本体の断面図である。

【図３】くら型部材の説明図である。

【図４】図２の側面図である。

【図５】シール材の説明図である。

【図６】従来例を示す要部断面図である。

【符号の説明】

１ 継手本体 ２ プラグ ３ くら型部材 ４ スリーブ ５ ばね ６ シール材 １０ 継手 １１ ニップル部 ６１ 断面盆型のシール材の外周縁部 ６２ 断面盆型のシール材の底板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 継手本体に迅速着脱機構を介して挿着さ
   れるプラグとこのプラグ先端縁に先端縁を対向させて締
   結される接続具との間に単一のシール材を設けて、前記
   両部材間のシール性を確保するようにしたことを特徴と
   する迅速継手におけるシール材。