JPH08165311A - オレフィン重合用触媒担体の製法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒担体の製法

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JPH08165311A
JPH08165311A JP31104394A JP31104394A JPH08165311A JP H08165311 A JPH08165311 A JP H08165311A JP 31104394 A JP31104394 A JP 31104394A JP 31104394 A JP31104394 A JP 31104394A JP H08165311 A JPH08165311 A JP H08165311A
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dimethoxypropane
olefin polymerization
catalyst carrier
magnesium
isopropyl
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JP31104394A
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English (en)
Inventor
Hirotoshi Takahashi
広敏 高橋
Yasushi Kuroda
黒田  靖
Masaki Fushimi
正樹 伏見
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
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Showa Denko KK
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン重合用触媒の調製に使用した際、 (1)内部ドナーによる処理を必要としない (2)触媒調製時に多量のハロゲン化試薬を必要としな
い (3)触媒性能を著しく低下させる極性溶媒を含有しな
い 等の効果を示す触媒担体の製造方法を提供する。 【構成】 下記一般式(1)で表される電子供与性化合
物、金属マグネシウムおよびアルキルハライド化合物
を、金属マグネシウムを活性化して反応させる。 【化1】 (式中、R,R1 及びR2 は同一であるか、または異な
るものであって、直鎖状または分岐鎖状の1〜18個の
炭素原子を有するアルキル、環状脂肪酸、アリール基で
あり、R1 またはR2 は水素原子でもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのオレフィンの重合用触媒担体の製法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン重合用触媒の担体としては、
塩化マグネシウム化合物が従来より広く用いられてい
る。そして、この塩化マグネシウム化合物からなる触媒
担体を用いてオレフィン重合用触媒を調製する方法に
は、(1)無水塩化マグネシウムを出発原料として使用
する方法(特開平3−706号公報)、(2)塩化マグ
ネシウム/アルコール付加物を出発原料として使用する
方法(特開昭56−811号公報)、(3)アルコキシ
マグネシウム化合物を出発原料として用い、それをハロ
ゲン化する方法(特開昭59−12904号公報)、
【0003】(4)アルキルマグネシウム試薬を出発原
料として用い、それをハロゲン化する方法(特開昭63
−51406号公報)、(5)極性溶媒中、金属マグネ
シウムより調製したグリニャール試薬を出発原料として
用い、それをハロゲン化する方法(特開昭64−623
09号公報,特開平3−294302号公報)、(6)
水素化マグネシウムを出発原料として用い、それをハロ
ゲン化する方法等が知られている。
【0004】しかしながら、(1)の方法では、結晶状
の無水塩化マグネシウム担体に内部ドナーを処理するた
め、塩化マグネシウム担体上に内部ドナーを効率よく担
持することが困難である。(2)及び(3)の方法で
は、アルコキシマグネシウムを塩化マグネシウムに変換
するために多量のハロゲン化試薬(例えば、四塩化チタ
ン等)を必要とする。(4)の方法では、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、オルト蟻酸エチル等の極性
溶媒を使用する必要がある。これらの極性溶媒は触媒性
能を著しく低下させる等の問題を有している。(5)の
方法では、一度アルコールを用いてアルコキシマグネシ
ウムを調製し、その後、塩化マグネシウムに変換する必
要性があるため、操作が繁雑な上に上記(1)の場合と
同様な問題をも有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、触媒担体をオレフィン重合用触媒の調製に使
用する際、 (1)内部ドナーによる処理を必要としない (2)触媒調製時に多量のハロゲン化試薬を必要としな
い (3)触媒性能を著しく低下させる極性溶媒を含有しな
い 等の効果を示す触媒担体の製造方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
課題を解決すべくオレフィン重合用触媒担体の製造方法
について鋭意検討を行った結果、溶媒の不在下、金属マ
グネシウム、下記一般式(1)で表される電子供与性化
合物およびアルキルハライド化合物を、金属マグネシウ
ムを活性化して反応させることにより、前記のごとき課
題をことごとく解決したオレフィン重合用触媒担体を製
造できることを見いだし本発明に到達した。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R,R1 及びR2 は同一である
か、または異なるものであって、直鎖状または分岐鎖状
の1〜18個の炭素原子を有するアルキル、環状脂肪
酸、アリール基であり、R1 またはR2 は水素原子でも
よい。)
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
に用いられる金属マグネシウムは、通常の市販のものが
使用できる。また、パウダー状、リボン状、チップ状等
いずれの形状のマグネシウムも使用することができる。
【0010】また、本発明に用いられる電子供与性化合
物は、上記一般式(1)で表される化合物を用いること
ができる。上記一般式(1)において、Rは1〜6の炭
素原子を有するアルキル基であり、とりわけメチルであ
る。この場合、R1 がメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピルであるときには、R2 はエチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、
2−エチルヘキシル、シクロヘキシルメチル、フェニル
またはベンジルでよく、R1 が水素であるときには、R
2 がエチル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシルエチル、ジフ
ェニルメチルであることができ、更に、またR1 及びR
2 は同じでもよく、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチルイソブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、
イソペンチル、フェニル、ベンジル、シクロペンチルま
たはシクロヘキシルであることもできる。好ましくは、
Rがメチルであり、R1 及びR2 がそれぞれイソプロピ
ル、イソブチル、tert−ブチル、シクロヘキシル、
イソペンチル、シクロヘキシルエチルであるものであ
る。
【0011】この一般式(1)で表される電子供与性化
合物の好ましい化合物としては、2,2−ジイソブチル
−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2
−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イ
ソプロピル−3,7−ジメチルオクチル−1,3−ジメ
トキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジ
メトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロエキ
シルメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジ
イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソ
プロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプ
ロパン、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−1,
3−ジメトキシプロパン、2−ヘプチル−2−ペンチル
−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキ
シル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル
−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,
2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパンが挙げら
れ、これらの1種または2種以上を混合して使用するこ
とができる。本発明に用いられる電子供与性化合物の使
用量は、電子供与性化合物とマグネシウム原子とのモル
比で、0.001〜100の範囲であり、好ましくは、
0.01〜10の範囲である。
【0012】本発明に用いられるアルキルハライド化合
物としては、アルキルフルオライド化合物、アルキルク
ロライド化合物、アルキルブロマイド化合物、アルキル
アイオダイド化合物等が例示される。その中でもアルキ
ルクロライド化合物が好ましく、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、1,1−ジクロロエタン、1,1,1,−ト
リクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジ
クロロプロパン、1,3−ジクロロプロパン、アリルク
ロライド、tert−ブチルクロライド、1,1−ジメ
チル−1−クロロプロパン、1−メチル−1−クロロ−
1−エチルプロパン等が使用できる。とりわけ、1,2
−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、アリル
クロライド、tert−ブチルクロライドが好ましい。
本発明に用いられるアルキルハライド化合物は、一種類
であってもよく、複数の種類であってもよい。このアル
キルハライド化合物の使用量は、アルキルハライド化合
物に含有されるハロゲン原子とマグネシウム原子とのモ
ル比で、1〜1000の範囲であり、好ましくは1〜1
00、さらに好ましくは1〜10の範囲である。
【0013】本発明の製法において、金属マグネシウム
を活性化する具体的な方法としては、予め金属マグネシ
ウムを活性化しておいた活性化金属マグネシウムを用い
るもの、反応の初期に金属マグネシウムを活性化するも
の、反応中継続的にまた断続的に金属マグネシウムを活
性化するもの、あるいはこれらの方法を組み合わせたも
のが挙げられる。したがって、「金属マグネシウムを活
性化して反応させる」ことには、上述の具体的な実施態
様が含まれるものである。
【0014】本発明の製法において金属マグネシウムを
活性化し、活性化金属マグネシウムとするための活性化
方法としては、特に限定されることはなく、公知のすべ
ての技術を用いることができる。例えば、超音波を照射
する方法、活性化剤を添加する方法、金属マグネシウム
を機械的に破砕する方法、マグネシウム塩を還元して金
属マグネシウムを調製する方法を用いることができる。
その中でも超音波を照射する方法、活性化剤を添加する
方法が好ましい。これらの方法は単独で用いてもよく、
併用してもよい。
【0015】超音波の照射方法は、特に限定されるもの
ではなく、公知のすべての技術を用いることができる。
例えば、洗浄や乳化に使われる超音波洗浄バスや超音波
プローブ等市販の装置あるいは超音波発生装置を内蔵し
た反応容器を用いることが出来る。また、超音波の照射
周波数は、5kHz〜200kHzの周波数であり、通
常は20kHz〜100kHzの周波数であり、照射周
波数は単周波数でも2種以上の周波数を組み合わせて用
いてもよい。さらに、超音波の照射時間は、反応の開始
から終了まで連続的に照射しても、また非連続的に照射
してもよい。
【0016】また、活性化方法として活性化剤を添加す
るものでは、その活性化剤としては、ヨウ化メチル、臭
化エチル、1,2−ジブロモエタン等のアルキルハライ
ド化合物やヨウ素原子等の既知の活性化剤を用いること
ができる。この活性化剤の添加量は、金属マグネシウム
1モルに対して活性化剤10-4〜10-1モルの範囲であ
ることが好ましい。
【0017】また、本発明での金属マグネシウム、電子
供与性化合物およびアルキルハライド化合物を金属マグ
ネシウムを活性化して反応させる際の反応容器の周囲の
温度及び調製時の温度は特に限定されるものではない
が、−100℃〜300℃の範囲であり、好ましくは、
−100℃〜200℃の範囲である。
【0018】このような製法によって得られたオレフィ
ン重合用触媒担体を、不活性溶媒を用いて洗浄してもよ
く、また好ましくもある。具体的には、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン等の炭化水素あるい
はベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の
芳香族系炭化水素等を用いることができる。
【0019】本発明により得られるオレフィン重合用触
媒担体は、下記一般式(2)により表される。 MgX1 (2-n)2 (n)(E)(m) ……(2) ここでは、Eは電子供与性化合物を示す。電子供与性化
合物は、前記の一般式(1)で表される化合物であり、
特に好ましい化合物の例示についても前記に従う。X1
およびX2 はそれぞれ異なるハロゲン元素を示す。X1
およびX2 としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等
(ただしX1 とX2 は同一ではない)を例示することが
できる。好ましくはX1 は塩素であり、X2 は臭素もし
くはヨウ素である。これらのハロゲン元素は、アルキル
ハライド化合物または/および活性化剤として用いられ
る化合物から由来する。
【0020】また、nは0以上で2未満の値を、mは0
を越え1以下の値をとることができ、この範囲では得ら
れる触媒担体中のマグネシウム原子含量は7〜25%、
電子供与性化合物含量は70%以下となる。さらに、好
ましくは、nは0以上で0.5未満の値を、mは0.5
を越え1以下の値をとることが望ましく、この場合には
触媒担体中のマグネシウム原子含量は7〜12%、電子
供与性化合物含量は53〜70%の範囲となる。
【0021】以下、具体例を示して本発明を詳しく説明
するが、本発明は、これら実施例に限定されるものでは
ない。得られたオレフィン重合用触媒担体は次の方法に
より分析を行った。一定量のオレフィン重合用触媒担体
を希塩酸で分解した後、ヘキサンで抽出を行うことで水
相と有機相とに分離を行い、マグネシウム原子および電
子供与性化合物含量の分析に使用した。マグネシウム原
子は、上記方法により得られた水相を一定容積とした
後、ジャーレルアシュ社製高周波プラズマ発光分光分析
装置により定量分析を行った。電子供与性化合物は、上
記方法により得られた有機相を島津製GC−14Cガス
クログラフィー(OV−1,3mガラスカラム)により
定量分析を行った。また生成した一定量のオレフィン重
合用触媒担体を水で分解し水溶液とし、塩素原子含量の
分析に使用した。塩素原子は、上記方法により得られた
水溶液をイオン電極を用いて硝酸銀にて滴定することに
より定量分析を行った。
【0022】
【実施例1】 <塩化マグネシウム触媒担体の調製>窒素気流下、磁気
撹拌子及びジムロートを付した300ml三口フラスコ
にグリニャール調製用金属マグネシウム(アルドリッチ
社製)4.0g(0.17mol)、2−イソプロピル
−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン(特
開平2−256633号によって合成した)18.4g
(0.09mol)及び活性化剤として1,2−ジブロ
モエタン1mlを充填した。上記のフラスコを周波数が
40kHzの卓上超音波洗浄装置(水温50℃に設定)
に入れて超音波を照射しながら、1,2−ジクロロエタ
ン50.0g(0.34mol)を8時間かけて滴下し
た。滴下終了時には、金属マグネシウムはほとんどすべ
て反応していた。フラスコ内容物をヘキサン200ml
で5回洗浄した後、減圧下でドライアップを行うこと
で、白色の固体生成物を28g得た。固体生成物の元素
分析結果を以下に示した。 マグネシウム ;21.2% 電子供与性化合物; 8.9% 塩素 ;58.1%
【0023】<チーグラーナッタ触媒の調製>上記の方
法により得られた触媒担体20g、四塩化チタン3.0
ml及び粉砕助剤としてシリコンオイル(信越化学社製
TSS−451,20CS)3.0mlを乾燥窒素気流
下、振動ボールミル用の容器(ステンレス製の円筒型,
容積1リットル直径が10mmの磁性ボールを見かけ容
積で約50/50%充填)に入れた。これを振幅が6m
mの振動ボールミルに取り付け、15時間共粉砕を行う
ことによって共粉砕固形物が得られた。得られた共粉砕
物14gを1,2−ジクロロエタン150ml中に懸濁
させ、80℃で2時間撹拌した後、固体部を濾過によっ
て採取し、ヘキサンにて、洗浄中に遊離の1,2−ジク
ロロエタンが検出されなくなるまで充分洗浄した。これ
を30℃〜40℃にて減圧乾燥し、ヘキサンを除去後、
固体触媒成分を得た。得られた固体触媒成分を分析した
ところ、この固体触媒成分のチタン原子の含有量は2.
5(wt%)であった。
【0024】<ポリプロピレンの重合及び立体規則性の
測定>内容積3リットルのステンレス製オートクレーブ
に上記の方法で製造された固体触媒成分19mgとトリ
イソブチルアルミニウム158mg、プロピレン760
g及び水素0.1gを仕込んだ。オートクレーブを昇温
し、内温を70℃に1時間保ち、その後内容ガスを放出
して重合を終結させて得られたポリプロピレンの立体規
則性を沸騰ヘプタン抽出によって調べたところ、ポリマ
ーの沸騰ヘプタン不溶分は重量比で96.8(wt%)
であった。
【0025】
【比較例1】窒素気流下、磁気撹拌子及びジムロートを
付した300ml三口フラスコにグリニャール調製用金
属マグネシウム(アルドリッチ社製)4.0g(0.1
7mol)、2−イソプロピル−2−イソペンチル−
1,3−ジメトキシプロパン(特開平2−256633
号によって合成した)73.4g(0.34mol)を
充填した。1,2−ジクロロエタン50.0g(0.3
4mol)を8時間かけて滴下した。滴下終了時には、
金属マグネシウムは全く反応しなかった。
【0026】
【実施例2】窒素気流下、磁気撹拌子及びジムロートを
付した300ml三口フラスコにグリニャール調製用金
属マグネシウム(アルドリッチ社製)4.0g(0.1
7mol)、2−イソプロピル−2−イソペンチル−
1,3−ジメトキシプロパン(特開平2−256633
号によって合成した)73.4g(0.34mol)及
び活性化剤として1,2−ジブロモエタン1mlを充填
した。上記のフラスコを周波数が40kHzの卓上超音
波洗浄装置(水温50℃に設定)に入れて超音波を照射
しながら、アリルクロライド26.0g(0.34mo
l)を8時間かけて滴下した。滴下終了時には、金属マ
グネシウムはほとんどすべて反応していた。フラスコ内
容物をヘキサン200mlで5回洗浄した後、減圧下で
ドライアップを行うことで、白色の固体生成物を28g
得た。固体生成物の元素分析結果を以下に示した。 マグネシウム ; 8.9% 電子供与性化合物;65.0% 塩素 ;23.1%
【0027】
【実施例3】窒素気流下、磁気撹拌子及びジムロートを
付した300ml三口フラスコにグリニャール調製用金
属マグネシウム(アルドリッチ社製)4.0g(0.1
7mol)、1,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキ
シプロパン(特開平2−256633号によって合成し
た)73.4g(0.34mol)及び活性化剤として
1,2−ジブロモエタン1mlを充填した。上記のフラ
スコを周波数が40kHzの卓上超音波洗浄装置(水温
50℃に設定)に入れて超音波を照射しながら、1,2
−ジクロロエタン50.0g(0.34mol)を8時
間かけて滴下した。滴下終了時には、金属マグネシウム
はほとんどすべて反応していた。フラスコ内容物をヘキ
サン200mlで5回洗浄した後、減圧下でドライアッ
プを行うことで、白色の固体生成物を28g得た。固体
生成物の元素分析結果を以下に示した。 マグネシウム ;12.5% 電子供与性化合物;46.3% 塩素 ;33.5%
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のオレフィ
ン重合用触媒担体の製法によって得られる触媒担体は、
既に電子供与性化合物が金属マグネシウムと反応して含
まれているものとなる。このため、この触媒担体をオレ
フィン重合用触媒の調製に使用することにより、 (1)内部ドナーによる処理を必要としない (2)触媒調製時に多量のハロゲン化試薬を必要としな
い (3)触媒性能を著しく低下させる極性溶媒を含有しな
いなどの効果を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲沢 伸太郎 大分県大分市大字中の洲2番地 昭和電工 株式会社大分研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される電子供与性
    化合物、金属マグネシウムおよびアルキルハライド化合
    物を、金属マグネシウムを活性化して反応させることを
    特徴とするオレフィン重合用触媒担体の製法。 【化1】 (式中、R,R1 及びR2 は同一であるか、または異な
    るものであって、直鎖状または分岐鎖状の1〜18個の
    炭素原子を有するアルキル、環状脂肪族、アリール基で
    あり、R1 またはR2 は水素原子でもよい。)
  2. 【請求項2】 超音波を照射することで金属マグネシウ
    ムを活性化することを特徴とする請求項1記載のオレフ
    ィン重合用触媒担体の製法。
  3. 【請求項3】 電子供与性化合物が、2,2−ジイソブ
    チル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル
    −2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、
    2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパ
    ン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプ
    ロパン、2−イソプロピル−2−イソブチル−1,3−
    ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジ
    メトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキ
    シル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル
    −2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、
    2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパ
    ン、2−ヘプチル−2−シクロペンチル−1,3−ジメ
    トキシプロパンのいずれか1種以上であることを特徴と
    する請求項1記載のオレフィン重合用触媒担体の製法。
  4. 【請求項4】 アルキルハライド化合物が、1,2−ジ
    クロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、アリルクロ
    ライドあるいはtert−ブチルクロライドのいずれか
    1種以上であることを特徴とする請求項1記載のオレフ
    ィン重合用触媒担体の製法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の製
    法によって得られたオレフィン重合用触媒担体が、下記
    一般式(2)で表されることを特徴とするオレフィン重
    合用触媒担体。 MgX1 (2-n)2 (n)(E)(m) ……(2) (ここでEは上記一般式(1)で表される電子供与性化
    合物、X1 およびX2 はそれぞれ異なるハロゲン元素、
    nは0以上で2未満の値、mは0を越え1以下の値であ
    る。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002100904A1 (en) * 2001-06-13 2002-12-19 Basell Poliolefine Italia S.P.A Components and catalysts for the (co)polymerization of olefins

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