JPH0814680B2 - フィルム容器の位置規制部材を有する装置 - Google Patents

フィルム容器の位置規制部材を有する装置

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JPH0814680B2
JPH0814680B2 JP61045089A JP4508986A JPH0814680B2 JP H0814680 B2 JPH0814680 B2 JP H0814680B2 JP 61045089 A JP61045089 A JP 61045089A JP 4508986 A JP4508986 A JP 4508986A JP H0814680 B2 JPH0814680 B2 JP H0814680B2
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隆信 太巻
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カメラに関する。さらに詳しくは、フィル
ムパトローネあるいはフィルムカートリッジとも呼ばれ
るフィルム容器をカメラなどの装置に装填する技術の改
良に関する。
〔従来の技術〕
従来のカメラにおいては、パトローネ室は単にフィル
ムパトローネを収納する機能のみを有するものであっ
た。つまり、フィルムを装填するに際しては、例えば、
先ず裏蓋を開放してフィルムパトローネをパトローネ室
に収納する。そして、フィルムパトローネから出ている
フィルムを使用者が手で持って、パトローネ室のフィル
ム送出口からフィルム露光部に至る径路に位置させる。
その後、巻上げレバーを手動操作することで、或いは、
裏蓋の閉成等により自動フィルム巻上装置を作動させる
ことでフィルムの装填が行われるものである。
このようなカメラでは、フィルムの装填時に、使用者
がフィルムを所定の位置にセットしたりフィルム送出口
に差し込んだりしなければならず、フィルムの扱いが煩
わしく手間の掛かるものであった。これは、手動でフィ
ルムを巻き上げるカメラにおいても自動フィルム巻き上
げ装置を備えたカメラにおいても同様に存在するもので
あった。
上記のような点を踏まえ、パトローネに収納されたフ
ィルムのカメラへの装填を簡単にするために、パトロー
ネ室にパトローネを装填すれば、パトローネと係合する
駆動軸の回転によりフィルムの先端がパトローネ室外に
送り出され、フィルム巻き上げ機構へ向かうように構成
したカメラが提案されている。このカメラでは、撮影者
はパトローネをパトローネ室に装填するだけでよく、極
めて簡単にフィルムの装填が行えるのである。
〔発明が解決しようとする問題〕
しかし、前記のようなフィルム巻き上げ機構へのフィ
ルムの装填を自動的に行うカメラにおいては、パトロー
ネの軸に係合する駆動部材の回転によりフィルムをパト
ローネ室外に送り出すため、パトローネ室内におけるパ
トローネの位置、特に、パトローネ軸の径方向に関する
位置を正確に決める必要がある。
すなわち、パトローネ軸とカメラ側の駆動軸とが軸心
のずれた状態で係合が行われた場合には、駆動力の伝達
が正しく均一に行われず、回転ムラが発生してフィルム
の送り出しが行われない可能性もあるのである。
本発明の目的は、フィルムパトローネをパトローネ室
に装填したときに、フィルムのパトローネ室外への送り
出し時に必要である、パトローネ室内におけるパトロー
ネの位置決めを容易かつ確実に行えるような装置を得る
ことである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明の特徴構成は、フィルムが巻回された巻取軸
と、前記巻取軸を収容する収容部とを有するフィルム容
器を使用し、前記フィルム容器を収容するためのフィル
ム容器収納室と、前記フィルム容器収納室内において前
記フィルム容器の前記巻取軸に係合する駆動軸と、前記
駆動軸をフィルム巻取方向に回転駆動することによって
フィルムを前記フィルム容器内に巻取り、フィルムを巻
き緩ませる方向に回転駆動することによってフィルム先
端を前記フィルム容器収納室外へ送出する制御手段と、
を有する装置において、前記フィルム容器の前記フィル
ム容器収納室への装填時に前記フィルム容器収納室にお
いて前記駆動軸が設けられた壁部に対向する面に設けら
れ、前記巻取軸の中心を駆動軸と略同軸となるように該
巻取軸を直接位置決め係合する凸部とを設けたことにあ
る。
〔作用〕
本発明の構成によれば、パトローネを装填した状態に
おいては、パトローネの位置、特に、パトローネ軸の径
方向に関する位置は規制部材により決められ、駆動軸と
パトローネ軸は軸心が一致した状態で係合する。
〔実施例〕
以下に、図面に基づいて、本発明の実施例を説明す
る。
第2図は本発明によるカメラ(CA)の下方からの傾斜
図である。
このカメラ(CA)は、カメラボディ(1)前面のほぼ
中央に設けられた撮影レンズ(2)の上方(第2図では
下方)に、フラッシュ発光窓(3)、ファインダ窓
(4)、及び、被写体輝度検出用受光窓と兼用される被
写体距離測定用窓(5)を備えている。
カメラボディ(1)下面の端部には、パトローネ室
(6)に対するほぼ円形の開口(7)が形成されてい
る。パトローネ室(6)は、フィルムパトローネ(JIS
に規定される135型フィルムパトローネ)(P)を、パ
トローネ軸(Px)が突出する側を上方(第2図では下
方)にして収納するようになっている。そして、パトロ
ーネ室(6)の開口(7)を開閉する蓋(8)が、軸芯
(x1)周りでの回動自在にカメラボディ(1)に取り付
けられ、この蓋(8)を閉鎖位置においてロックするロ
ックレバー(9)が、開口(7)に隣接して設けられて
いる。
この、ロックレバー(9)は、蓋(8)を閉鎖位置に
ロックするロック位置と、ロック解除位置との間で回動
するように支持されている。そして、第3図に示すロッ
ク位置においては、その作用部(9a)により、カメラ
(CA)の内部に設けられた常開のロックスイッチ(S3)
を閉成するようになっている。また、ロックレバー
(9)の軸(9b)には、カメラボディ(1)との間に介
装されてカメラ(CA)内部を水密構造にするOリング
(10)が嵌められている。なお、ロックレバー(9)を
ロック位置に係止する係止部材を別途設けても良い。
蓋(8)の内壁には、環状のOリング(11)が保持さ
れていて、蓋(8)が閉鎖位置にあるときには、このO
リング(11)が蓋(8)とカメラボディ(1)との間に
位置することで、カメラ(CA)内部が水密状態に保たれ
るようになっている。
パトローネ室(6)は、第1図(イ)ないし(ハ)に
示すように、ほぼ円筒形状に形成されており、その内径
は、フィルムパトローネ(P)におけるフィルム引出部
(Pa)の最外縁からパトローネ軸(Px)の中心を経て対
向するフィルムパトローネ(P)の周壁までの距離より
も、僅かに大きく形成してある。即ち、パトローネ室
(6)の内径を[D1]、フィルムパトローネ(P)の中
心からフィルム引出部(Pa)の最外縁までの距離を
[d1]、フィルムパトローネ(P)の筒状部の半径を
[d2]とすれば、 2・d1>D1>d1+d2 となるようにしてある。
従って、パトローネ室(6)内において、フィルムパ
トローネ(P)は、パトローネ室(6)に対して偏心す
る。
また、第3図に示すように、蓋(8)の内壁には、軸
(8a)が立設されており、この軸(8a)には、回転阻止
板(13)が回転自在に設けられている。そして、この回
転阻止板(13)に、図中上面に輪状の弾性摩擦部材(14
a)を有する支持板14)が、スプリング(13c)を介して
連結されている。弾性摩擦部材(14a)は蓋(8)が閉
鎖位置にある状態で、パトローネ室(6)に収納された
フィルムパトローネ(P)の下側端面(Pb)に当接して
いる。
さらに、支持板(14)には、円錐形の案内部材(12)
の回転軸(12a)が回動可能に支持されている。この案
内部材(12)は、フィルムパトローネ(P)がパトロー
ネ室(6)に収納された状態で、突出していない側の筒
状のパトローネ軸(Pxb)(以下、下部パトローネ軸と
称する)に係合して、フィルムパトローネ(P)の径方
向の位置を規制する。また、この案内部材(12)と支持
板(14)とは、スプリング(13c)の弾性変形によりパ
トローネ室(6)内で偏心し、フィルムパトローネ
(P)のパトローネ室(6)に対する偏心を許容するよ
うに構成されている。
また、回転阻止板(13)の図中下面には、第4図に示
すように、鋸歯状の突起(13a)が形成されている。一
方、蓋(8)の内壁には、一対の板バネ(15)が取り付
けられており、この一対の板バネ(15)の遊端側が、夫
々回転阻止板(13)の突起(13a)に弾性的に当接して
いる。そして、回転阻止板(13)は、この板バネ(15)
の弾性により図中上方へ付勢されるとともに、この板バ
ネ(15)の先端が突起(13a)の直立面に当接すること
で、第4図における反時計方向への回転を阻止されるよ
うになっている。
つまり、フィルムパトローネ(P)は、パトローネ室
(6)に収納された状態で、弾性摩擦部材(14)とフィ
ルムパトローネ(P)の下側端面(Pb)との間の摩擦力
を越える力が加えられない限り、フィルムの巻戻し方向
には回転しないようになっている。
また、パトローネ室(6)の頂部には、第3図及び第
5図に示すように、パトローネ検知ピン(17)、及び、
フィルムパトローネ(P)の突出する側の筒状のパトロ
ーネ軸(以下、上部パトローネ軸と称する)(Pxt)内
に係入してパトローネ軸(Px)に回転駆動を伝える駆動
板(18)が設けられている。
パトローネ検知ピン(17)は、パトローネ室(6)の
天井面(6a)から、パトローネ室(6)に突出する突出
位置と、パトローネ室(6)から退避する退避位置とに
亘って、出退自在に取り付けられており、スプリング
(19)により突出位置側に付勢されている。このパトロ
ーネ検知ピン(17)は、パトローネ室(6)に挿入され
るフィルムパトローネ(P)の上側端面(Pt)に押され
て退避位置に移動し、常開の装填スイッチ(S2)を閉成
するようになっている。
駆動板(18)は、突起部(18a)、及び、上部パトロ
ーネ軸(Pxt)内に係入可能な幅の板部(18b)等からな
っている。そして、この駆動板(18)を、伝動スプリン
グ(16)を介して、後述するギヤ(G26)に結合された
伝動軸(20)に連動連結してある。
この伝動スプリング(16)は、自由状態においては直
立して駆動板(18)を指示する。また、パトローネ室
(6)へのフィルムパトローネ(P)の装填に伴って、
駆動板(18)は上部パトローネ軸(Pxt)内の溝に係合
し、伝動スプリング(16)は図示のように弾性変形し
て、駆動板(18)がパトローネ室(6)に対して偏心し
ながら、パトローネ軸(Px)に駆動力を伝達するのを許
容するのである。この構成と、先に述べた蓋(8)とフ
ィルムパトローネ(P)との接合構造とにより、フィル
ムパトローネ(P)は、パトローネ室(6)に対して偏
心しながら駆動回転されることとなる。
このように構成することによって、フィルムパトロー
ネ(P)をパトローネ室(6)に対して偏心しない状態
で回転させる構成に比して、パトローネ室(6)を、内
径の小さなコンパクトなものにできる。また、このパト
ローネ室(6)の内径を適当な寸法に設定することによ
り、挿入されたフィルムパトローネ(P)のパトローネ
軸(Px)が、パトローネ室(6)の中心(C)を平面視
にいて常に包含するようにしてある。
一方、駆動板(18)の突起部(18a)及び案内部材(1
2)は、夫々、パトローネ室(6)のほぼ中心に配置さ
れている。従って、フィルム引出部(Pa)がパトローネ
軸(Px)周りの何れの位置にある状態でフィルムパトロ
ーネ(P)が挿入された場合でも、駆動板(18)の突起
部(18a)が自と上部パトローネ軸(Pxt)内に導かれる
とともに、案内部材(12)の尖端が自と下部パトローネ
軸(Pxb)内に導かれるので、駆動板(18)の板部(18
b)は上部パトローネ軸(Pxt)内の溝に、また、案内部
材(12)は下部パトローネ軸(Pxb)に、夫々スムース
に係合するのである。
第1図(イ)ないし(ハ)に示すように、このカメラ
(CA)の内部には、パトローネ室(6)の他、フィルム
搬送機構(FT)を構成するフィルム搬送用ローラ(22)
と圧接ローラ(23)、撮影レンズ(2)、シャッタ(2
4)、フィルム露光部(25)、フィルム圧着板(26)、
フィルム計測用スプロケット(27)、スプール室(2
8)、モータ(M)を内蔵するスプール(29)、フィル
ム案内レバー(30)、及び電池(E)を収納する電池室
(31)が設けられている。
パトローネ室(6)の側壁には、フィルムパトローネ
(P)の軸方向に沿って、スリット形のフィルム送出口
(6c)が形成されている。フィルム搬送用ローラ(22)
と圧接ローラ(23)とは、何れもその周壁が弾性ゴム材
料からなり、フィルム送出口(6c)の近傍に配設されて
いる。フィルム搬送用ローラ(22)はモータ(M)によ
り駆動される軸(22a)に固定されている。また、圧接
ローラ(23)は、回転自在に支持されてフィルム搬送用
ローラ(22)に圧接されている。そして、フィルム搬送
用ローラ(22)が回転することにより、両ローラ(2
2),(23)に挟まれたフィルム(F)が、回転方向に
従って、図中左右方向に搬送されるようになっている。
フィルム計測用スプロケット(27)は、フィルム
(F)が搬送される際に、フィルム(F)のパーフォレ
ーションに係合して回転し、後述するように、フィルム
カウンタ(39)を駆動するとともに、一駒分のフィルム
(F)の搬送が終了した時に閉成される一駒スイッチ
(S5)の作動を行う。案内レバー(30)は、先端に回転
自在に設けられたローラ(30a)を有し、取付軸(30b)
周りに回動自在に取り付けられるとともに、スプリング
(図示せず)により、ローラ(30a)がスプール(29)
の周壁に弾性的に圧接するように付勢されている。そし
て、この案内レバー(30)は、スプール室(28)に達し
たフィルム(F)の先端がスプール(29)の周囲を図中
反時計方向に進むように案内するとともに、スプール
(29)に巻き付いたフィルム(F)を抑えて、巻付きを
確実にするようになっている。
撮影レンズ(2)は、測距装置(図示せず)で検出さ
れた被写体までの距離情報に基づいて、レンズ駆動装置
(図示せず)により被写体に対して自動的に焦点調節が
行われるように構成されている。また、シャッタ(24)
は、経時的に開口を変化させるいわゆるプログラムレン
ズシャッタで、測光装置(図示せず)で検出された被写
体の輝度情報に基づいて、露出制御装置(図示せず)に
より自動的に露出が制御されるように構成されている。
そして、フィルム搬送用ローラ(22)及び圧接ローラ
(23)の側方には、一対の遮光部材(32),(33)が設
けられている。この一対の遮光部材(32),(33)は、
何れも遮光性を有する、ゴム等の弾性部材からなり、先
端部分が互いに弾性的に当接する姿勢で取り付けられて
いる。この一対の遮光部材(32),(33)は、蓋(8)
が開かれている状態でパトローネ室(6)のフィルム送
出口(6c)から洩れる光が、フィルム露光部(25)、及
び、スプール室(28)に入射するのを阻止するようにな
っている。従って、何駒か撮影した後、未だ巻き戻して
いない時に不用意に蓋(8)を開けてしまった場合で
も、撮影済のフィルムが露光されることを防止できるの
である。
なお、遮光部材(32),(33)の互いに当接する面
に、テレンプ等の遮光布を貼着することで、遮光がより
一層確実に行われるようにしても良い。
次に、フィルムパトローネ(P)に対する駆動軸(1
8)、フィルム搬送用ローラ(22)、及び、スプール(2
9)に、モータ(M)からの駆動力を伝える駆動伝達機
構を説明する。
第6図に示すように、モータ(M)の回転軸(Ma)に
固定されたギヤ(G1)が、減速ギヤ列を構成するギヤ
(G2),(G3),(G4),(G5),(G6),(G7)を介
してギヤ(G8)に連動連結されている。ギヤ(G8)に
は、図中上下一対のギヤ(G9),(G10)が、このギヤ
(G8)と一体回転するように固定されている。図中下方
のギヤ(G10)は、スプール(29)と一体回転するギヤ
(G11)に結合している。
つまり、モータ(M)の回転に伴うギヤ(G1)の回転
によって、モータ(M)の回転方向とは逆の方向にスプ
ール(29)が回転駆動されるようになっている。
一方、ギヤ(G8)と一体回転する図中上方のギヤ(G
9)は、ギヤ(G12),(G13),(G14),(G15),(G
16)を介して太陽ギヤ(G17)に連結されている。太陽
ギヤ(G17)に噛み合う遊星ギヤ(G18)は、太陽ギヤ
(G17)の回転軸(34)に回動自在に支持されたレバー
(35)に回転自在に取り付けられている。この遊星ギヤ
(G18)は、太陽ギヤ(G17)が図中A方向に回動する
と、ギヤ(G19)に噛合する位置に移動し、太陽ギヤ(G
17)が図中B方向に回動すると、ギヤ(G20)に噛合す
る位置に移動するようになっている。
ギヤ(G19)は、フィルム搬送用ローラ(22)の駆動
軸(22a)に固定されており、また、ギヤ(G21)及び
(G22)を介してギヤ(G23)に連結されている。そし
て、このギヤ(G23)は、一方向クラッチ(36)を介し
てフィルムパトローネ(P)に対する駆動板(18)と一
体回転する駆動軸(20)に連結されている。一方向クラ
ッチ(36)は、ギヤ(G23)が図中反時計方向に回転す
るときのみ、その回転力を駆動軸(20)に伝えるように
なっている。一方、ギヤ(G20)は、ギヤ(G24),(G2
5)を介して駆動軸(20)に固定されたギヤ(G26)に連
結されている。
以上のように構成された駆動伝達機構の動作を説明す
る。
モータ(M)の回転軸(Ma)が図中B方向に回転する
と、スプール(29)は図中A方向に、即ち、フィルム
(F)を巻き取る方向に回転する。また、太陽ギヤ(G1
7)が図中A方向に回転して遊星ギヤ(G18)がギヤ(G1
9)に噛合うことで、フィルム搬送用ローラ(22)は図
中A方向に、即ち、圧接ローラ(23)と共働してフィル
ムをスプール室(28)側へ搬送する方向に回転する。さ
らに、フィルムパトローネ(P)に対する駆動板(18)
は図中A方向に回転し、パトローネ軸(Px)を、フィル
ム(F)が巻き緩む方向に駆動する。
これにより、フィルムパトローネ(P)内のフィルム
(F)は、フィルム搬送機構(FT)によって図中左方に
搬送され、フィルム露光部(25)を通ってスプール室
(28)に至り、スプール(29)の外周に巻き取られるの
である。また、この時、フィルム搬送機構(FT)による
フィルム(F)の搬送速度は、スプール(29)によるフ
ィルム(F)の巻取速度、及び、パトローネ軸(Px)の
巻き緩み速度より速くなるよう構成されている。
一方、モータ(M)の回転軸(Ma)が図中A方向に回
転すると、スプール(29)は図中B方向に回転する。ま
た、太陽ギヤ(G17)が図中B方向に回転して遊星ギヤ
(G18)がギヤ(G20)に噛合うことで、フィルムパトロ
ーネ(P)に対する駆動板(18)は図中B方向に回転
し、パトローネ軸(Px)を、フィルム(F)が巻き込ま
れる方向に駆動する。そして、この駆動板(18)の図中
B方向への回転は、駆動軸(20)から一方向クラッチ
(36)を介してギヤ(G23)に伝えられ、さらに、ギヤ
(G22),(G21)を介してギヤ(G19)に伝えられ、フ
ィルム搬送用ローラ(22)の駆動軸(22a)を図中B方
向に駆動回転させる。
これにより、スプール(29)に巻き付いたフィルム
(F)は、フィルム搬送機構(FT)によって図中右方に
搬送され、フィルムパトローネ(P)内に巻き戻される
のである。
一方、フィルム計測用スプロケット(27)は、既に述
べたように、搬送されるフィルム(F)のパーフォレー
ションに係合して駆動されるよう構成されている。この
フィルム計測用スプロケット(27)は、スプロット作動
機構(37)を介して、一駒スイッチ作動機構(38)とフ
ィルムカウンタ(39)とに連係している。
一駒スイッチ作動機構(38)は、シャッタ(24)に連
係していて、フィルム(F)に対する一駒分の露光が終
了したときに一駒スイッチ(S5)を閉成し、フィルム計
測用スプロケット(27)が駆動されてスプロケット作動
機構(37)により一駒分のフィルム(F)の巻上完了が
検知されたときに、一駒スイッチ(S5)を開放するよう
に構成されている。
また、フィルムカウンタ(39)は、スプロケット作動
機構(37)の作動に応じて、表示装置(40)の表示を変
更するとともに、初期巻上スイッチ作動機構(41)を介
して、初期巻上スイッチ(S4)を開閉する。この初期巻
上スイッチ作動機構(41)は、フィルムカウンタ(39)
がフィルム(F)の第一駒を検知するまで、初期巻上ス
イッチ(S4)を閉成し、フィルムカウンタ(39)がフィ
ルム(F)の第一駒を検知したときに初期巻上スイッチ
(S4)を開放するように構成されている。
次に、フィルム(F)の搬送に係るモータ(M)を駆
動する、第7図に示すモータ駆動回路を説明する。
この回路において、(S1)はメインスイッチ、(S2)
はフィルムパトローネ(P)がパトローネ室(6)へ収
納されたときに閉成される第3図に示す装填スイッチ、
(S3)はロックレバー(9)がロック位置にあるときに
閉成される第3図に示すロックスイッチ、(S4)はフィ
ルムカウンタ(39)が初期状態から第一駒をカウントす
る迄閉成される第6図に示す初期巻上スイッチ、(S5)
は一駒分のフィルム(F)の巻上げが完了したとき開放
され露出が終了したとき閉成される第6図に示す一駒ス
イッチ、(S6)は巻戻レバー(図示せず)が巻戻位置に
あるときに閉成される巻戻スイッチ、そして、(S7)は
フィルム(F)の巻戻完了時に閉成される巻戻完了スイ
ッチ(S7)である。
モータ(M)は、メインスイッチ(S1)と一対のリレ
ースイッチ(RL1),(RL2)を介して、電源としての電
池(E)に接続されている。両リレースイッチ(RL
1),(RL2)は、夫々、各別のトランジスタ(T1),
(T2)の導通によって作動状態になり、モータ(M)と
電源電池(E)とを接続する。また、両リレースイッチ
(RL1),(RL2)が何れも作動状態でないときには、モ
ータ(M)の両電極端子は短絡されてモータ(M)は停
止するようになっている。そして、一対のトランジスタ
(T1),(T2)のベースにはトランジスタ(T3),(T
4)のコレクタが各別に接続されており、それら、トラ
ンジスタ(T3),(T4)が“ON"状態になることでトラ
ンジスタ(T1),(T2)は“OFF"状態になり、対応する
リレースイッチ(RL1),(RL2)は非作動状態になる。
アンド回路(AN1)の一方の入力端子は、装填スイッ
チ(S2)及びロックスイッチ(S3)とプルダウン抵抗
(R1)との接続点に接続され、他方の入力端子は初期巻
上スイッチ(S4)とプルダウン抵抗(R2)との接続点に
接続されている。即ち、アンド回路(AN1)は、3つの
スイッチ(S3),(S4),(S5)が共に閉成されたとき
に“H"レベルの信号を出力する。
オア回路(OR1)の一方の入力端子はアンド回路(AN
1)の出力端子に接続され、他方の入力端子は一駒スイ
ッチ(S5)とプルダウン抵抗(R3)との接続点に接続さ
れている。そして、オア回路(OR1)の出力端子は、2
つのトランジスタ(T1),(T4)のベースに接続されて
いる。即ち、オア回路(OR1)は、アンド回路(AN1)か
らの“H"レベルの信号を受けて、又は、一駒スイッチ
(S5)が閉成されたときに、“H"レベルの信号を出力す
る。これにより、2つのトランジスタ(T1),(T4)が
“ON"状態になり、リレースイッチ(RL1)が作動してモ
ータ(M)は正転する。
また、オア回路(OR1)の出力端子は、インバータ(I
N3)を介してトランジスタ(T5)のベースに接続されて
いる。このトランジスタ(T5)は、定電流回路(CC)、
コンデンサ(C1)、定電圧回路(CE)、及び、コンパレ
ータ(CP1)とともに、タイマー回路を構成している。
コンパレータ(CP1)は、“ON"状態でコンデンサ(C1)
を短絡するトランジスタ(T5)が、所定時間“OFF"状態
を継続することでコンデンサ(C1)の充電電圧が定電圧
回路(CE)の電圧より高くなったとき、“H"レベルの信
号を出力する。このコンパレータ(CP1)の出力端子
は、オア回路(OR2)の一方の入力端子に接続されてい
る。このオア回路(OR2)の他方の入力端子は、インバ
ータ(IN2)を介して、一駒スイッチ(S5)とプルダウ
ン抵抗(R3)との接続点に接続されている。即ち、オア
回路(OR2)は、コンパレータ(CP1)が“H"レベルの信
号を出力したとき、或いは、一駒スイッチ(S5)が開放
されたとき、“H"レベルの信号を出力する。
アンド回路(AN2)の一方の入力端子はオア回路(OR
2)の出力端子に接続され、他方の入力端子は、インバ
ータ(IN1)を介してアンド回路(AN1)の出力端子に接
続されている。そして、アンド回路(AN2)の出力端子
は、トランジスタ(T3)のベースに接続されている。即
ち、アンド回路(AN2)は、アンド回路(AN1)が“L"レ
ベルの信号を出力するとともに、オア回路(OR2)が
“H"レベルの信号を出力したときに、“H"レベルの信号
を出力する。これにより、トランジスタ(T3)が“ON"
状態になり、モータ(M)は停止する。
一方、2つのトランジスタ(T2),(T3)のベース
は、巻戻スイッチ(S6)とプルダウン抵抗(R4)との接
続点に接続されている。即ち、巻戻スイッチ(S6)が閉
成されていると、2つのトランジスタ(T2),(T3)が
共に“ON"状態になり、リレースイッチ(RL2)が作動し
てモータ(M)は逆転する。また、トランジスタ(T4)
のベースは、巻戻完了スイッチ(S7)とプルダウン抵抗
(R5)との接続点に接続されている。即ち、巻戻完了ス
イッチ(S7)が閉成されると、トランジスタ(T4)が
“ON"状態になり、逆転中のモータ(M)は停止する。
この巻戻完了スイッチ(S7)は、フィルム(F)の搬
送路中のフィルム搬送用ローラ(22)と圧接ローラ(2
3)との近傍に設けられている。そして、その位置にフ
ィルム(F)が存在してフィルム(F)に当接すること
で開放され、フィルム(F)が存在しないときには閉成
されるように構成されている。巻戻完了スイッチ(S7)
は、この構成に替えて、例えば、フィルム搬送用ローラ
(22)と圧接ローラ(23)とをともに導電性材料から形
成し、フィルム(F)が存在しないときにそれらが互い
に接触することで閉成され、フィルム(F)がそれらの
間に存在することで開放されるように構成しても良い。
次に、以上のように構成されたカメラの各動作を説明
する。
<1>フィルム装填動作 第2図に示すように、パトローネ室(6)の蓋(8)
を開いた状態で、フィルムパトローネ(P)を、上部パ
トローネ軸(Pxt)側が先にパトローネ室(6)に入る
ように、装填する。このとき、パトローネ(P)のフィ
ルム取出口(Pa)は、パトローネ軸(Px)の周りのどの
位置にあっても良い。
また、このカメラ(CA)においては、上述の方法とは
別の方法で、フィルムパトローネ(P)に触れることな
くフィルム装填を行うことができる。次に、それを説明
する。
第8図(イ)に示すように、フィルムパトローネ
(P)は、一般に、上部パトローネ軸(Pxt)が蓋(42
a)側に位置する姿勢で、パトローネケース(42)に収
納されている。フィルム装填に際しては、先ず、第8図
(イ)に示すように、カメラ(CA)を倒立させてそのパ
トローネ室(6)の蓋(8)を開放し、パトローネケー
ス(42)の蓋(42a)を外す。次に、第8図(ロ)に示
すように、パトローネケース(42)を倒立させてパトロ
ーネ室(6)の開口(7)に位置させる。これにより、
フィルムパトローネ(P)は、第8図(ハ)に示すよう
に、パトローネ室(6)内に落ち込む。
何れの方法であっても、蓋(8)を閉じると、フィル
ムパトローネ(P)は、第1図(イ)及び第3図に示す
ように、パトローネ室(6)内に収納される。このと
き、フィルム引出部(Pa)がパトローネ軸(Px)周りの
何れの位置にある状態でフィルムパトローネ(P)が挿
入された場合でも、パトローネ室(6)の天井面(6a)
のほぼ中央に位置する駆動板(18)の突起部(18a)が
自と上部パトローネ軸(Pxt)内に導かれるので、駆動
板(18)の板部(18b)が上部パトローネ軸(Pxt)内の
溝にスムースに係合するのである。
フィルムパトローネ(P)の挿入時に駆動板(18)の
板部(18b)が上部パトローネ軸(Pxt)内の溝に係合し
ない場合には、駆動板(18)は、伝動スプリング(16)
の弾性により、一旦、パトローネ室(6)の天井面(6
a)内に押し込まれ、その後、駆動板(18)が回転を開
始したときに上部パトローネ軸(Pxt)内の溝に係合す
るように構成されている。
そして、第3図に示すように、蓋(8)が閉じられて
ロックされた状態で、回転阻止板(13)に固着された弾
性摩擦部材(14)が、板バネ(15)の付勢力によりフィ
ルムパトローネ(P)の下側端面(Pb)に弾性的に圧接
し、両部材(P),(14)どうしの摩擦力の範囲で、回
転阻止板(13)とフィルムパトローネ(P)とが、パト
ローネ軸(Px)周りに一体的に結合される。これによ
り、フィルムパトローネ(P)は、鋸歯状の突起(13
a)と板バネ(15)との係合により、第1図(イ)ない
し(ハ)において、図中A方向への回動のみが許される
ようになる。
この状態で、フィルム(F)の先端は、それ自体の弾
性で、パトローネ室(6)の内壁に弾性的に摺接してい
る。
また、第3図において、フィルムパトローネ(P)が
挿入されると、パトローネ検知ピン(17)がスプリング
(19)の付勢力に抗して図中上方に移動し、装填スイッ
チ(S2)が閉成される。また、ロックレバー(9)がロ
ック位置まで回動されることでロックスイッチ(S3)が
閉成される。このとき、メインスイッチ(S1)は閉成さ
れているものとする。また、初期巻上スイッチ(S4)
は、フィルムカウンタ(39)が初期状態にあるため、閉
成されている。
従って、第7図において、アンド回路(AN1)及びオ
ア回路(OR1)は“H"レベルの信号を出力し、トランジ
スタ(T1)が“ON"状態になってモータ(M)が正転を
開始する。この正転は、フィルムカウンタ(39)がフィ
ルム(F)の第一駒を検知して、初期巻上スイッチ(S
4)が開放され、かつ、一駒スイッチ(S5)が開放され
るまで断続される。
第1図(イ)ないし(ハ)及び第6図において、モー
タ(M)が正転することにより、即ち、回転軸(Ma)が
図中B方向に回転することにより、スプール(29)が図
中A方向に回転する。また、遊星ギヤ(G18)はギヤ(G
19)に噛み合い、フィルム搬送用ローラ(22)と駆動板
(18)とは、図中A方向に回転する。
この駆動板(18)の図中A方向への回転により、パト
ローネ軸(Px)はフィルム(F)が巻き緩む方向に回転
される。フィルム(F)は、フィルムパトローネ(P)
のフィルム引出部(Pa)においてテレンプとの間に摩擦
抵抗があるので、このパトローネ軸(Px)の回転によっ
てフィルム(F)がフィルムパトローネ(P)内で軸径
方向に拡がり、フィルムパトローネ(P)の内壁に圧接
するようになる。この状態で、パトローネ軸(Px)、フ
ィルム(F)、及び、フィルムパトローネ(P)は、一
体的に回転するようになる。
フィルムパトローネ(P)の下側端面(Pb)には、第
3図に示すように、板バネ(15)により付勢された弾性
摩擦部材(14)が当接しているが、弾性摩擦部材(14)
に連設された回転阻止板(13)と板バネ(15)とは、フ
ィルム(F)の送り出し方向への回転を許容するように
なっており、フィルムパトローネ(P)はフィルム
(F)とともに、第1図(イ)におけるA方向に回転を
開始する。この回転に伴って、フィルム(F)の先端
は、パトローネ室(6)の内壁のほぼ全周に亘って形成
されたガイド面(6A)に摺接して案内されながら図中A
方向に移動し、パトローネ室(6)に形成されたフィル
ム送出口(6c)に至る。
そして、第1図(ロ)に示すように、フィルム(F)
の先端は、フィルム送出口(6c)を通過し、フィルム搬
送用ローラ(22)と圧接ローラ(23)との間に挿し込ま
れる。フィルム搬送用ローラ(22)は図中A方向に駆動
回転されており、フィルム(F)は図中左方に搬送され
る。そして、フィルム(F)は、フィルム露光部(25)
とフィルム圧着板(26)の間を通過した後にスプール室
(28)に至り、第1図(ハ)に示すように、案内レバー
(30)に沿って図中A方向にスプール(29)に巻き取ら
れる。
上述のように、モータ(M)が正転してフィルム
(F)の巻上げ動作が行われるとき、既に述べたよう
に、駆動板(18)の回転によってパトローネ軸(Px)か
らフィルム(F)が巻き緩む速度は、フィルム搬送用ロ
ーラ(22),(23)によるフィルム(F)の搬送速度よ
りも遅くなるように設定されている。従って、フィルム
(F)の巻上げ動作が進むにつれて、当初のフィルム
(F)の巻緩みは徐々に減少してやがて無くなる。
その後は、フィルム搬送用ローラ(22)の回転によっ
て、パトローネ軸(Px)に巻き付いているフィルム
(F)が強制的に解かれることとなるので、駆動板(1
8)はギヤ(G23)の回転速度よりも速く回転される。し
かし、第6図に示すように、この駆動板(18)に連結さ
れた駆動軸(20)とギヤ(G23)との間には、ギヤ(G2
3)の図中A方向への回転、即ち、駆動板(18)の図中
B方向への回転のみを伝達する一方向クラッチ(30)が
介装されているから、不都合は生じない。
そして、フィルム計測用スプロケット(27)は、搬送
されるフィルム(F)の先端のパーフォレーションに係
合したときから、回転を開始し、既に述べたように、フ
ィルムカウンタ(39)と一駒スイッチ作動機構(38)と
を作動させる。フィルムカウンタ(39)が、パーフォレ
ーションの計数に基づいてフィルム(F)の第一駒の先
端を検出すると、初期巻上スイッチ(S4)は開放され、
続いて、フィルム(F)の第一駒がフィルム露光部(2
5)に位置したことを検出すると、一駒スイッチ(S5)
が開放される。これにより、第7図において、アンド回
路(AN1)及びオア回路(OR1)は、共に“L"レベルの信
号を出力し、トランジスタ(T3)が“ON"状態になって
モータ(M)は停止する。
<2>撮影動作と巻上げ動作 前述した<1>のフィルム装填動作におけるフィルム
(F)の初期巻上が完了した後は、初期巻上スイッチ
(S4)は開放されたままになり、アンド回路(AN1)か
らの出力信号は“L"レベルを維持する。
この状態で、レリーズボタン(図示せず)により、シ
ャッタレリーズ操作が行われると、シャッタ(24)によ
るフィルム(F)の露光が行われた後、一駒スイッチ
(S5)が閉成される。従って、第7図において、オア回
路(OR1)から“H"レベルの信号が出力され、トランジ
スタ(T1)が“ON"状態になってモータ(M)が正転す
る。
これにより、第6図において、駆動板(18)、フィル
ム搬送用ローラ(22)、及び、スプール(29)は、何れ
も図中A方向に回転し、フィルム(F)は図中左方に搬
送される。このとき、レリーズされたシャッタ(24)は
シャッタチャージ機構(図示せず)により再びチャージ
されるようになっている。
一方、フィルム計測用スプロケット(27)は、搬送さ
れるフィルム(F)に駆動されて図中A方向に回転し、
スプロケット作動機構(37)を介して、フィルムカウン
タ(39)を作動させる。フィルム(F)の一駒分の搬送
が完了すると、一駒スイッチ作動機構(38)を介して一
駒スイッチ(S5)が開放され、先程の<1>のフィルム
装填動作と同様の動作でモータ(M)が停止する。
<3>フィルム突張り検出動作 上述した<2>のフィルム巻上げ動作中、オア回路
(OR1)から“H"レベルの信号が出力されている間、イ
ンバータ(IN3)からの出力信号は“L"レベルであるか
ら、トランジスタ(T5)は“OFF"状態になっている。従
って、定電流回路(CC)からの電流によって、コンデン
サ(C1)への充電が行われる。
そして、フィルム(F)の巻上げ動作が所定時間(即
ち、通常、フィルム(F)を一駒分巻き上げるに要する
時間よりも若干長い時間)続いても一駒スイッチ(S5)
が開放されない場合には、コンデンサ(C1)の充電電圧
が上がり、定電圧回路(CE)の電圧よりも高くなってコ
ンパレータ(CP1)の出力信号が“H"レベルに反転す
る。このとき、アンド回路(AN1)からの出力信号は
“L"レベルであるので、アンド回路(AN2)のゲートは
開かれており、コンパレータ(CP1)からの“H"レベル
の信号は、オア回路(OR2)を通り、アンド回路(AN2)
から出力される。従って、トランジスタ(T3)が“ON"
状態になり、モータ(M)は停止する。
この状態は、通常はフィルム(F)の全駒の撮影が終
了したとき、その他、トラブルが発生したとき、フィル
ム(F)が給送されなくなることで生じる。即ち、フィ
ルム計測用スプロケット(27)が駆動されず、一駒スイ
ッチ(S5)は所定時間以上経過しても開放されないから
である。
一方、正常なフィルム搬送が行われているときには、
所定時間内に一駒スイッチ(S5)が開放されることでオ
ア回路(OR1)からの出力信号が“L"レベルになる。そ
して、インバータ(IN3)を介してトランジスタ(T5)
が“ON"状態になるから、コンデンサ(C1)に充電され
た電荷は放電され、これにより、コンデンサ(C1)は初
期状態に復帰する。
<4>フィルム巻戻し動作 巻戻レバー(図示せず)の操作でフィルム巻戻し動作
が設定され、第7図において、巻戻スイッチ(S6)が閉
成されると、トランジスタ(T2)が“ON"状態になり、
リレースイッチ(RL2)が作動してモータ(M)が逆転
する。これにより、第6図において、駆動板(18)、フ
ィルム搬送用ローラ(22)、及び、スプール(29)は、
何れも図中B方向に回転し、スプール(29)に巻かれた
フィルム(F)は図中右方に搬送される。
巻戻し動作中、駆動板(18)が回転することにより、
パトローネ軸(Px)に係止されたフィルム(F)と、フ
ィルム引出部(Pa)のテレンプとの間の摩擦により、フ
ィルムパトローネ(P)自体が回転力を受ける。しか
し、フィルムパトローネ(P)の下側端面(Pb)には、
弾性摩擦部材(14)が当接しており、その摩擦力はフィ
ルム(F)とテレンプとの間の摩擦力よりも大きい。そ
して、この弾性摩擦部材(14)が取り付けられた回転阻
止板(13)は、その突起(13a)と板バネ(15)との係
合によって、フィルム(F)の巻戻し方向への回転を阻
止されているから、フィルムパトローネ(P)は回転し
ない。
つまり、弾性摩擦部材(14)、回転阻止板(13)、及
び、板バネ(15)によって、フィルム巻戻し動作時のフ
ィルムパトローネ(P)の回転を阻止する、パトローネ
逆転防止機構(RI)を構成してある。
従って、第6図中の右方に搬送されるフィルムは、駆
動板(18)によって駆動回転されるパトローネ軸(Px)
に巻き戻される。フィルム(F)が全てフィルムパトロ
ーネ(P)内に巻き戻されると、巻戻完了スイッチ(S
7)が閉成される。これにより、第7図において、トラ
ンジスタ(T4)が“ON"状態になり、トランジスタ(T
2)が“OFF"状態になってモータ(M)は停止する。
先の実施例では、パトローネ回転駆動機構(PM)とし
て上部パトローネ軸(Pxt)内の溝に係合する駆動軸(1
8)を設けたものを説明した。パトローネ回転駆動機構
(PM)の具体的構成は適宜変更が可能であり、次にその
一例を説明する。
第9図(イ)ないし(ハ)に示すように、パトローネ
室(6)の天井面(6a)には、3本の支持レバー(5
1),(52),(53)が各別の取付軸(51a),(52
a),(53a)に回動自在に支持されている。各支持レバ
ー(51),(52),(53)の先端には、夫々、パトロー
ネ支持ローラ(54),(55),(56)が回動自在に支持
されている。
それら支持レバー(51),(52),(53)は、連動機
構(図示せず)を介してパトローネ室(6)の蓋(8)
の動作に連係しており、蓋(8)が開放位置にあるとき
には第9図(イ)に示す退避位置にあり、蓋(8)が閉
じられたときに第9図(ロ),(ハ)に示す作用位置に
移動するように構成されている。各支持レバー(51),
(52),(53)は、夫々、各別のスプリング(図示せ
ず)により作用位置側に付勢されており、それら支持レ
バー(51),(52),(53)が作用位置にあるとき、各
パトローネ支持ローラ(54),(55),(56)は、夫
々、上部パトローネ軸(Pxt)を、側方から弾性的に支
持するように構成されている。
図中(57)は太陽ローラで、取付軸(57a)に支持さ
れるとともに、駆動機構(図示せず)に連動連結されて
いて双方向に回転駆動されるようになっている。なお、
この駆動機構は、第6図に示す先の実施例における駆動
機構とほぼ同一であり、この実施例は第6図における駆
動板(18)と伝動スプリング(16)との組合せに替えて
太陽ローラ(57)を設けたものと考えてよい。
この太陽ローラ(57)の取付軸(57a)には、レバー
(58)が回動自在に支持されている。このレバー(58)
の両遊端部には、一対の遊星ローラ(59),(60)が回
動自在に支持されている。そして、両遊星ローラ(5
9),(60)は、ともに太陽ローラに摩擦結合してい
る。
太陽ローラ(55)が図中A方向に回動すると、第9図
(ロ)に示すように、レバー(58)が回動して遊星ロー
ラ(60)が上部パトローネ軸(Pxt)の外周に弾性的に
当接し、太陽ローラ(57)の回転が遊星ローラ(60)を
介して伝達され、パトローネ軸(Px)を図中A方向に回
転させる。一方、太陽ローラ(57)が図中B方向に回動
すると、第9図(ハ)に示すように、レバー(58)が回
動して遊星ローラ(59)が上部パトローネ軸(Pxt)の
外周に当接し、太陽ローラ(57)の回転が遊星ローラ
(59)を介して伝達され、パトローネ軸(Px)を図中B
方向に回転させる。
そして、パトローネ軸(Px)の回転に伴い、フィルム
パトローネ(P)はパトローネ室(6)に対して偏心し
ながら回動することとなるが、3本の支持レバー(5
1),(52),(53)が上部パトローネ軸(Pxt)に弾性
的に当接しているので、上部パトローネ軸(Pxt)はそ
れら支持レバー(51),(52),(53)に案内されて、
常に何れかの遊星ローラ(59又は60)との連動状態を維
持することとなる。
なお、レバー(58)は、太陽ローラ(57)が回転駆動
されていないときに第9図(イ)に示す位置に停止する
ように弱い力で付勢されている。
第10図は、フィルム巻戻し動作時に、パトローネ
(P)が回転するのを阻止するパトローネ逆転防止機構
(RI)の別の実施例を示している。
この実施例では、パトローネ室(6)の寸法及び形状
は、先の実施例と同じである。そして、パトローネ室
(6)の内壁の一部にスリット凹部(6d)を形成し、こ
のスリット凹部(6d)内に、係止レバー(61)を設けて
ある。
この係止レバー(61)は、図中実線で示すパトローネ
室(6)内に突出する作用位置と、図中二点鎖線で示す
パトローネ室(6)外に退避する退避位置とに亘って、
回動自在に取り付けられている。そして、巻戻スイッチ
(S6)に連係する巻戻レバー(図示せず)の操作に連動
して、フィルム巻戻し動作が設定されたときに、作用位
置に移動するように構成されている。
フィルム巻戻し動作時には、パトローネ軸(Px)が図
中B方向に駆動されることにより、フィルムパトローネ
(P)自体にも図中B方向に回動しようとする力が作用
する。しかし、作用位置にある係止レバー(61)がフィ
ルム引出部(Pa)に当接するから、フィルムパトローネ
(P)の図中B方向への回転は阻止され、フィルム
(F)は、フィルムパトローネ(P)内に円滑に巻き戻
されるのである。
一方、この係止レバー(61)は、フィルム(F)の装
填時や、フィルム(F)の巻上げ時にはパトローネ室
(6)外の退避位置にある。また、この係止レバー(6
1)の厚さは[1.0mm]程度であればよく、その出退のた
めに必要なスリット凹部(6d)の幅も[1.0mm]程度で
よいから、既に述べたフィルム装填動作やフィルム巻上
げ動作において、フィルム(F)を移送する妨げになる
ことはない。
上述した各実施例においては、パトローネ室(6)内
でフィルムパトローネ(P)を回転させるために、フィ
ルムパトローネ(P)の上部パトローネ軸(Pxt)を、
フィルム(F)が巻き緩む方向に回転駆動する構成を示
したが、反対側の下部パトローネ軸(Pxb)をフィルム
(F)が巻き緩む方向に駆動するように構成しても良
い。
さらに、パトローネ軸(Px)の回転でフィルム(F)
を巻き緩ませ、そのフィルム(F)とフィルムパトロー
ネ(P)の内壁との当接でフィルムパトローネ(P)を
回転させる構成に替えて、フィルムパトローネ(P)自
体を直接回転駆動する構成としてもよい。その一例とし
ては、図示はしないが、第3図に示す実施例において、
フィルムパトローネ(P)の下側端面(Pb)に弾性摩擦
部材(14)が当接していることを利用し、回転阻止板
(13)に替えて円板を設け、この円板をワイヤ等を介し
てモータ(M)に連動連結するものが考えられる。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明による装置では、パト
ローネを装填した状態においては、パトローネの位置、
特に、パトローネ軸の径方向に関する位置は規制部材に
より決められ、駆動軸とパトローネ軸は軸心が一致した
状態で係合する。よって、回転ムラが発生することもな
く、駆動力の伝達は均一に行われるので、フィルムのパ
トローネ室外への送り出しは正しく行われる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るカメラの実施例を示し、第1図
(イ)ないし(ハ)はカメラの内部構造を示す底面図、
第2図はカメラの下方からの全体斜視図、第3図はパト
ローネ室の縦断面図、第4図は回転阻止板の斜視図、第
5図はパトローネ室の頂部の斜視図、第6図は駆動伝達
機構の斜視図、第7図はモータ駆動回路の回路図、第8
図(イ)ないし(ハ)はフィルムの装填動作を示す概略
図、第9図(イ)ないし(ハ)はパトローネ回転駆動機
構の別の実施例を示す底面図、第10図はパトローネ逆転
防止機構の別の実施例を示す底面図である。 (6)……フィルム容器収納室、(18)……駆動軸、
(FI)……制御手段、(P)……フィルム容器、(F)
……フィルム、(12)……規制部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 町田 光信 (56)参考文献 特開 昭60−46534(JP,A) 特開 昭58−136022(JP,A) 実開 昭57−25328(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルムが巻回された巻取軸と、前記巻取
    軸を収容する収容部とを有するフィルム容器を使用し、 前記フィルム容器を収容するためのフィルム容器収納室
    と、 前記フィルム容器収納室内において前記フィルム容器の
    前記巻取軸に係合する駆動軸と、 前記駆動軸をフィルム巻取方向に回転駆動することによ
    ってフィルムを前記フィルム容器内に巻取り、フィルム
    を巻き緩ませる方向に回転駆動することによってフィル
    ム先端を前記フィルム容器収納室外へ送出する制御手段
    と、 を有する装置において、 前記フィルム容器の前記フィルム容器収納室への装填時
    に前記フィルム容器収納室において前記駆動軸が設けら
    れた壁部に対向する面に設けられ、 前記巻取軸の中心を駆動軸と略同軸となるように該巻取
    軸を直接位置決め係合する凸部と、 を有することを特徴とする装置。
JP61045089A 1985-12-27 1986-02-28 フィルム容器の位置規制部材を有する装置 Expired - Fee Related JPH0814680B2 (ja)

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