JPH08132531A - 真空積層プレス装置 - Google Patents

真空積層プレス装置

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JPH08132531A
JPH08132531A JP27778394A JP27778394A JPH08132531A JP H08132531 A JPH08132531 A JP H08132531A JP 27778394 A JP27778394 A JP 27778394A JP 27778394 A JP27778394 A JP 27778394A JP H08132531 A JPH08132531 A JP H08132531A
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JP
Japan
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processing chamber
sheet material
adhesive sheet
substrate
flexible film
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JP27778394A
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English (en)
Inventor
Akihiko Ogawa
昭彦 小川
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Meiki Seisakusho KK
Du Pont KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
Du Pont KK
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Publication date
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層体間における残留気泡の発生が防止され
る真空積層プレス装置を提供すること。 【構成】 カバーフィルム20の処理室40への送入口
16を、該処理室40に搬入配置された被着基材18の
表面よりも可撓性膜34側に位置せしめることにより、
それら被着基材18とカバーフィルム20の間に空間が
形成されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、積層プリント基板の製造等に用
いられる真空積層プレス装置に係り、特に被着基材の表
面に接着される接着シート材を連続的なシート状として
供給せしめて積層プレスを行うタイプの真空積層プレス
装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】回路配線が印刷された回路板の表面にはん
だマスク等のカバーフィルムを積層固着する場合などに
用いられるプレス装置の一種として、従来から、特公昭
55−13341号公報や特開昭63−295218号
公報,特開昭63−299895号公報等に開示されて
いるように、回路板等の被着基材が搬入される密閉され
た処理室にカバーフィルム等の接着シート材を連続的に
供給し、処理室を減圧した状態下で、被着基材に接着シ
ート材を重ね合わせて加熱加圧することにより、それら
被着基材と接着シート材を積層一体化せしめるようにし
た真空積層プレス装置が知られている。
【0003】そして、このような真空積層プレス装置で
は、一般に、ケースの内部に形成された密閉空間を可撓
性膜で仕切ることによって、該可撓性膜を挟んだ両側
に、圧力制御可能な作用室と減圧可能な処理室が画成さ
れており、処理室に被着基材と接着シート材をそれぞれ
収容位置せしめた状態下で、先ず、作用室および処理室
を何れも減圧した後、作用室を大気圧とすることによ
り、被着基材と接着シート材に対して、作用室と処理室
との圧力差に基づく加圧力を可撓性膜を介して及ぼし得
るようになっている。即ち、処理室を一度減圧すること
によって、被着基材と接着シート材との間を脱気して、
それらの接着面間への空気の封入を防止するようになっ
ているのである。
【0004】ところが、従来の真空積層プレス装置で
は、例えば、接着シート材の材質等により被着基材と接
着シート材とが当初から粘着性を示すような場合に、処
理室に被着基材と接着シート材を収容位置せしめた時点
で、処理室を減圧する前に、被着基材と接着シートが接
触することによって部分的に或いは全面に亘って仮接着
状態とされ、それらの接着面間に空気が入り込んで封止
されてしまうおそれがあり、このように接着面間に封止
された空気は、その後の減圧によっても容易には脱気さ
れ得ないために、製品において接着面間に気泡として残
留してしまい、不良品発生の原因となり易いという不具
合があったのである。なお、接着面間における残留気泡
は、その後のはんだ付け等に伴う高温化によって膨張し
て接着シート材を破損させる場合等があり、被着基材の
保護不良や絶縁不良等の原因となるおそれがある。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決しようと
する課題は、処理室を減圧する前の段階での被着基材と
接着シート材との接着を回避せしめて、積層プレス成形
品における残留気泡の発生を軽減乃至は防止することの
できる、改良された構造の真空積層プレス装置を提供す
ることにある。
【0006】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、ケースの内部に形成された
密閉空間を可撓性膜で仕切り、該可撓性膜を挟んだ両側
に、圧力制御可能な作用室と被着基材が搬入される減圧
可能な処理室とを画成すると共に、該処理室に接着シー
ト材を連続的に給排するための送入口および送出口を設
け、かかる処理室で前記被着基材を加熱すると共に、該
被着基材に前記接着シート材を重ね合わせて、それら被
着基材と接着シート材に対し、前記処理室と前記作用室
の圧力差に基づく加圧力を前記可撓性膜を介して及ぼす
ことにより、該被着基材と該接着シート材を積層一体化
せしめる真空積層プレス装置において、前記ケースにお
ける前記接着シート材の送入口を、前記処理室に搬入配
置された前記被着基材の表面よりも前記可撓性膜側に位
置せしめて、該処理室に搬入配置された該被着基材と該
処理室に供給された該接着シート材との間に空間が形成
されるようにしたことにある。
【0007】また、本発明の好ましい第一の態様におい
ては、前記接着シート材を前記処理室に供給するための
送入口部分にスペーサが配設されて、該スペーサの前記
可撓性膜側に、該接着シート材を前記処理室に供給する
ための送入口が形成されると共に、該スペーサの前記可
撓性膜とは反対側に、前記被着基材を支持する支持シー
ト材を前記処理室に供給するための送入口が設けられ
る。
【0008】或いはまた、本発明の好ましい第二の態様
においては、前記被着基材が連続的なシート状を有する
シート基材とされる一方、前記接着シート材を前記処理
室に供給するための送入口部分にスペーサが配設され
て、該スペーサの前記可撓性膜側に、前記接着シート材
を前記処理室に供給するための送入口が形成されると共
に、該スペーサの前記可撓性膜とは反対側に、かかるシ
ート基材を前記処理室に供給するための送入口が設けら
れる。
【0009】さらに、本発明の好ましい第三の態様にお
いては、前記スペーサが枠体形状とされて、前記処理室
の周壁部の全周に亘って配設せしめられると共に、前記
接着シート材の送入口に対向位置する該処理室の周壁部
分における該スペーサの前記可撓性膜とは反対側に、前
記接着シート材の送出口が設けられる。
【0010】また、本発明の好ましい第四の態様におい
ては、前記ケースが、前記接着シート材の送入口を含む
分割面で開閉可能とされる。
【0011】更にまた、本発明の好ましい第五の態様に
おいては、前記各送入口および送出口に対して、それぞ
れ、シール材が配設せしめられて、前記処理室の密閉性
を確保するように構成される。
【0012】また、本発明の好ましい第六の態様におい
ては、前記接着シート材の表面に非接着に重ね合わされ
て、該接着シート材と共に前記処理室に給排せしめられ
る離型フィルムが設けられる。
【0013】更にまた、本発明の好ましい第七の態様に
おいては、前記離型フィルムが、前記処理室の内部と外
部において循環させられて、該処理室に連続的に給排せ
しめられる。
【0014】さらに、本発明の好ましい第八の態様にお
いては、前記可撓性膜を挟んで、前記作用室が鉛直方向
下側に、前記処理室が鉛直方向上側に、それぞれ位置す
るように形成される。
【0015】
【作用・効果】このような本発明に従う構造とされた真
空積層プレス装置においては、処理室内で被着基材の表
面側に配された接着シート材が、その少なくとも送入口
側端部において、被着基材の表面(被着面)から上方に
離れた位置に支持されることから、処理室を減圧する前
の段階で、接着シート材が被着基材の表面に重ね合わさ
れることが防止され得る。
【0016】それ故、例えば、被着基材と接着シート材
とが常温下でも粘着性を示すような場合でも、処理室を
減圧する前に被着基材と接着シートが空気を封止した状
態で仮接着されるようなことがなく、減圧によって接着
面間を十分に脱気した後に、可撓性膜を介して及ぼされ
る加圧力に基づいて被着基材と接着シートを重ね合わせ
て接着することが出来るのであり、それによって、積層
プレス成形品における残留気泡の発生が防止され得るの
である。
【0017】なお、かかる真空積層プレス装置におい
て、接着シート材の送出口の高さは特に限定されるもの
でないが、好ましくは、接着シート材の送入口とは異な
る高さに位置せしめられ、それによって、被着基材と接
着シートを重ね合わせて接着する際、それら被着基材と
接着シートの接着面間における空気を順次押し出すよう
に、接着シート材が、送出口側および送入口側の何れか
一方の端部から他方の端部に向かって、漸次、被着基材
の表面に対して重ね合わされることとなり、それら被着
基材と接着シートの接着面間における気泡の残留が一層
効果的に防止され得る。
【0018】また、本発明の好ましい第一の態様におい
ては、被着基材を支持する支持シート材と接着シート材
が、何れも、処理室に対して連続的に供給され得ること
から、効率的な積層プレス加工が可能となると共に、接
着シート材の送入口が、支持シート材よりもスペーサの
厚さ分だけ可撓性膜側に位置せしめられることから、該
接着シート材が、支持シート上に載置される被着基材の
表面よりも可撓性膜側に有利に支持せしめられ得て、プ
レス加圧前における接着シート材の被着基材表面への接
触が有効に防止され得る。
【0019】更にまた、本発明の好ましい第二の態様に
おいては、被着基材そのものがシート状とされて処理室
に連続的に供給されることから、より一層効率的な積層
プレス加工が可能となると共に、接着シート材の送入口
が、該被着基材としてのシート基材の表面よりもスペー
サの厚さ分だけ可撓性膜側に位置せしめられることか
ら、接着シート材の送入口側において、シール基材の表
面とシート材との間に略一定の間隔が確保され得て、プ
レス加圧前における接着シート材の被着基材表面への接
触が有効に防止され得る。
【0020】さらに、本発明の好ましい第三の態様にお
いては、スペーサのケースに対する組み付けが容易とさ
れると共に、接着シート材の送入口が送出口よりも略ス
ペーサの厚さ分だけ可撓性膜側に偏位して位置せしめら
れることから、被着基材と接着シートを重ね合わせて接
着する際に、接着シート材が送出口側端部から送入口側
端部に向かって、漸次、被着基材の表面に対して重ね合
わされることとなり、それら被着基材と接着シート材の
接着面間からの脱気がスムーズに為され得る。
【0021】また、本発明の好ましい第四の態様におい
ては、処理室における接着シート材の下方へ、被着基材
を容易に搬入,配置せしめることが可能となる。
【0022】更にまた、本発明の好ましい第五の態様に
おいては、処理室の密閉性が簡単な構造をもって確保さ
れ得て、被着基材と接着シート材との接着面間からの脱
気や処理室と作用室との圧力差に基づく加圧等を、安定
して行うことが可能となる。
【0023】さらに、本発明の好ましい第六の態様にお
いては、予め孔空けされた接着シート材を使用する場合
にも、孔部から滲み出した樹脂等の可撓性膜への付着が
離型フィルムによって防止されることから、連続的なプ
レス加工を安定して行うことが出来る。
【0024】また、本発明の好ましい第七の態様におい
ては、接着シート材の孔部等から滲み出す樹脂等の可撓
性膜への付着を、実質的に短い離型フィルムによって連
続的に防止することが可能となる。なお、離型フィルム
を循環させる場合には、好ましくは、離型フィルムに付
着した樹脂等を除去するためのクリーニング機構が採用
され、それによって、離型フィルムの耐久性の向上が図
られ得ると共に、離型フィルムの接着シート材への接着
が防止されてより安定したプレス加工が実現され得る。
【0025】さらに、本発明の好ましい第八の態様にお
いては、可撓性膜の自重による垂れ下がりにより、接着
シート材が不用意に押圧されることが避けられることか
ら、プレス加圧前における接着シート材の被着基材表面
への接触が一層有効に防止される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
【0027】先ず、図1及び図2には、本発明の一実施
例としての真空積層プレス装置10が、示されている。
かかるプレス装置10は、全体として略中空の矩形ボッ
クス形状を有するケース12を備えており、該ケース1
2の長手方向一方の側端部に設けられた第一及び第二の
送入口14,16を通じて、被着基材としての回路基板
18と接着シート材としてのカバーフィルム20を、そ
れぞれ送り込み、ケース12内で積層プレス加工して一
体的に被着せしめた後、ケース12の長手方向他方の側
端部に設けられた送出口22を通じて、かかるプレス成
形品24を取り出すようになっている。
【0028】より詳細には、ケース12は、それぞれ略
厚肉の矩形板形状を有する上板26と底板28が、矩形
枠体形状を有するスペーサ30を挟んで、重ね合わされ
た構造とされており、上板26と底板28の間にスペー
サ30で囲まれた密閉空間32が画成されている。な
お、図面上に明示はされていないが、スペーサ30を挟
んで重ね合わされた上板26と下板28は、適当な固定
手段により、重ね合わせ方向に圧力が及ぼされた状態で
固定されるようになっていると共に、スペーサ30の上
下面で開閉可能とされている。更に、この密閉空間32
の内部には、シリコーンゴム等からなる可撓性膜34が
配設されており、該可撓性膜34の外周縁部が、上板2
6と該上板26にボルト固定された枠体状の押え枠金具
36との間で、全周に亘って挟持されることにより、密
閉空間32が、かかる可撓性膜32を挟んで、上板26
側の作用室38と、下板28側の処理室40とに、気密
に二分されている。
【0029】また、スペーサ30と上板26の間および
スペーサ30と下板28の間には、それぞれ、全周に亘
って連続して延びる環状のシール材42,44が配設さ
れており、上板26とスペーサ30,下板28の各重ね
合わせ面間が気密にシールされている。それによって、
ケース12の内部に形成された作用室38と処理室40
が、何れも、外部空間に対して密閉状態に維持され得る
ようになっている。なお、図中、46,48は、それぞ
れ、上板26および下板28の外周端面にボルト固定さ
れて、シール材42,44を位置決めする押え板であ
る。
【0030】さらに、上板26には、中央部分を内外に
貫通して延びる貫通孔50が設けられており、この貫通
孔50に対して、図示しない空気圧管路が接続されるこ
とにより、切換バルブ(図示せず)の操作に基づいて、
作用室38が、真空ポンプ等の負圧源と大気中およびエ
アポンプ等の加圧源に、択一的に接続されて、減圧状態
と大気圧状態および加圧状態に切り換えられるようにな
っている。
【0031】また一方、下板28には、処理室40に面
する部分の略全面に亘って広がる大きさで、該処理室4
0側に開口する矩形状の凹所52が、略一定の深さで形
成されており、この凹所52内に、断熱材層54を介し
て、ヒータ56が組み付けられた加熱板58が収容配置
されている。なお、加熱板58の表面は、下板28の表
面と略同一高さの平坦面とされている。また、下板28
の中央部分には、内外に貫通して延びる貫通孔60が設
けられており、該貫通孔60の内側開口部が、通気性の
断熱材層54と、加熱板58に穿孔された連通孔62を
通じて、処理室40に連通されている。そして、かかる
貫通孔60に対して、図示しない空気圧管路が接続され
ることにより、切換バルブ(図示せず)の操作に基づい
て、処理室40が真空ポンプ等の負圧源に接続されて減
圧状態とされ得るようになっている。
【0032】一方、上板26と下板28の間に介装され
たスペーサ30には、図3にも示されているように、一
方の短辺部64の下面側および上面側において、それぞ
れ短辺部64の略全面に亘って広がる下側凹部66およ
び上側凹部68が形成されていると共に、他方の短辺部
70の下面において、該短辺部70の略全面に亘って広
がる凹部72が形成されている。そして、短辺部64の
下側凹部66および上側凹部68により、スペーサ30
と下板28および上板26の重ね合わせ面間において、
それぞれ、ケース12における長手方向一方の側端面に
開口して処理室40にまで延びる第一の送入口14およ
び第二の送入口16が形成されていると共に、短辺部7
0の凹部72により、スペーサ30と下板28の重ね合
わせ面間において、ケース12における長手方向他方の
側端面に開口して処理室40にまで延びる送出口22が
形成されている。なお、これら第一及び第二の送入口1
4,16および送出口22は、少なくとも回路基板18
やカバーフィルム20,プレス成形品24が挿入された
状態下において、何れも、シール材42,44によっ
て、気密に封止され得るようになっている。
【0033】このような構造とされた真空積層プレス装
置10においては、第一の送入口14および第二の送入
口16を通じて、回路基板18およびカバーフィルム2
0を処理室40内に送り込み、該処理室40内で加熱,
加圧処理してプレス成形せしめた後に送出口22を通じ
てケース外に排出せしめることによって、回路基板18
の表面にカバーフィルム20が積層,一体化されたプレ
ス成形品24が連続的に得られることとなる。
【0034】より具体的には、先ず、図1に示されてい
るように、例えば合成樹脂材料等からなる可撓性の薄板
表面に回路配線を所定間隔で印刷することによって形成
された回路基板18を、回路基板ロール74から送り出
し、第一の送入口14を通じて処理室40の底面(加熱
板58の表面)76に沿って配設,位置せしめると共
に、例えば感光性樹脂等からなるカバーフィルム20
を、カバーフィルムロール78から送り出し、第二の送
入口16を通じて処理室40内において、上記回路基板
18の上方に配設,位置せしめる。また、これら回路基
板18とカバーフィルム20の送出側端部は、互いに重
ね合わせて送出口22内に位置せしめる。
【0035】なお、第一の送入口14および第二の送入
口16の各間隙寸法:δ1,δ2は、そこに挿入される
回路基板18およびカバーフィルム20の厚さ寸法より
僅かに大きく設定されていると共に、送出口22の間隙
寸法(図示せず)は、そこに挿入される回路基板18と
カバーフィルム20の積層体の厚さ寸法よりも僅かに大
きく設定されている。また、回路基板18およびカバー
フィルム20の幅寸法は、何れも、処理室40の幅方向
の内法寸法よりも小さくされており、回路基板18やカ
バーフィルム20の幅方向両側に連通間隙が形成される
ようになっている。
【0036】そして、かくの如く、回路基板18とカバ
ーフィルム20を処理室40内に配設せしめた後、ヒー
タ56に通電して加熱板58により回路基板18を加熱
せしめると共に、上板26側の貫通孔50と下板28側
の貫通孔60を、何れも、負圧源に接続することによ
り、作用室38および処理室40を、それぞれ減圧せし
める。なお、かかる減圧操作に際しては、作用室38を
減圧した後に、処理室40を減圧すると共に、作用室3
8の内圧を処理室40の内圧と同一か僅かに小さくする
ことにより、図1に仮想線で示されているように、可撓
性膜34が上板26側に吸着保持されるようにし、該可
撓性膜34がカバーフィルム20に接触しないようにす
ることが望ましい。
【0037】これにより、回路基板18が加熱されて回
路基板18とカバーフィルム20が接着可能とされると
共に、処理室40内が減圧されて、回路基板18とカバ
ーフィルム20との間に存在する空気が脱気される。
【0038】次いで、下板28側の貫通孔60を負圧源
に接続せしめたままの状態で、上板26側の貫通孔50
を大気に接続することにより、作用室38を大気圧と
し、更に必要に応じて、貫通孔50を加圧源に接続して
作用室38を加圧する。
【0039】これにより、図4に示されている如く、作
用室38と処理室40の内圧差に基づいて、可撓性膜3
4が処理室40側に変位せしめられ、加熱板58上に圧
接せしめられることとなり、この可撓性膜34によって
カバーフィルム20が押さえ付けられて加熱された回路
基板18の表面に密着させられると共に、可撓性膜34
と加熱板58の間で、これら回路基板18とカバーフィ
ルム20に対して、重ね合わせ方向にプレス力が及ぼさ
れる。そして、このプレス力によって、回路基板18の
表面にカバーフィルム20が被着,一体化されて、目的
とするプレス成形品とされるのである。なお、得られた
プレス成形品24は、例えば、作用室38および処理室
40を大気に連通させると共に、スペーサ30を挟んで
重ね合わされた上板26と下板28の重ね合わせ方向の
固定力を必要に応じて緩めた後、第一及び第二の挿入口
14,16を通じて回路基板18およびカバーフィルム
20を送入せしめつつ、送出口22を通じて処理室40
から送り出して成形品ロール80に巻き取ることによっ
て回収される。
【0040】ここにおいて、上述の如き構造とされた真
空積層プレス装置10においては、回路基板18および
カバーフィルム20を処理室40に位置せしめて、該処
理室40を減圧する工程においては、カバーフィルム2
0の送入口16側端部が、回路基板18の表面よりもス
ペーサ30の厚さ寸法分だけ上方(可撓性膜34側)に
保持されていることから、それら回路基板18とカバー
フィルム20の間に空間が形成されて、回路基板18の
表面へのカバーフィルム20の接触が防止され、処理室
40の減圧により、それら回路基板18とカバーフィル
ム20の間が有利に脱気され得るのである。
【0041】それ故、その後、作用室38を大気圧乃至
は加圧状態とし、可撓性膜34を介して回路基板18の
表面にカバーフィルム20を重ね合わせて加圧せしめる
工程で、それら回路基板18とカバーフィルム20の重
ね合わせ面間への空気の残留が効果的に防止され得て、
残留気泡のない良好なる品質のプレス成形品24を得る
ことができるのである。
【0042】しかも、本実施例の真空積層プレス装置1
0においては、プレス成形品24の送出口22が、カバ
ーフィルム20の送入口16よりも下方に位置せしめら
れていることにより、該カバーフィルム20が、処理室
40内において、送出口22側から送入口16側に向か
って斜め上方に傾斜して配設されるようになっているこ
とから、カバーフィルム20が可撓性膜34によって押
さえられて回路基板18の表面上に重ね合わされる際、
それら回路基板18とカバーフィルム20の間に残留す
る空気を押し出すようにして、送出口22側から送入口
16側に向かって次第に重ね合わされることから、残留
気泡の発生がより一層効果的に防止され得るのである。
【0043】次に、図5には、本発明の別の実施例とし
ての真空積層プレス装置82が示されている。なお、本
実施例中、前記第一実施例と同様な構造とされた部材お
よび部位については、それぞれ、図中に、前記第一実施
例と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説
明を省略する。
【0044】すなわち、本実施例の真空積層プレス装置
82においては、離型フィルムロール84から送り出さ
れたシート状の離型フィルム86が、第二の送入口16
から処理室40に送入され、処理室40を経て、送出口
22から外部に送出された後、フィルム巻取ロール88
によって巻き取られるようになっている。なお、この離
型フィルム86としては、加熱,プレス処理によっても
カバーフィルム20に対して接着されない材質で且つ十
分な耐久性を有するものが望ましく、一般に、カバーフ
ィルム20と略同一の幅を有するものが用いられる。こ
れにより、かかる離型フィルム86は、第二の送入口1
6においてカバーフィルム20の表面(回路基板18に
対する接着面とは反対側の面)に対して非接着に重ね合
わされて、該カバーフィルム20と共に処理室40に送
り込まれ、プレス加工が行われた後、送出口22におい
て、カバーフィルム20(プレス成形品24)から引き
離されて単独で回収されることとなる。
【0045】このような離型フィルム86を採用すれ
ば、カバーフィルム20の表面が離型フィルム86で覆
われて、カバーフィルム20の表面が直接にプレス加圧
時に可撓性膜34に接触したり、送出時に送出口22に
接触したりすることがないことから、例えば、回路基板
18に印刷された回路配線の端子を露出させてはんだ付
け等するための孔がカバーフィルム20に予め設けられ
ている場合でも、カバーフィルム20の回路基板18へ
の加圧接着時に、かかる孔部から滲み出した溶融樹脂等
が、可撓性膜34等に直接に接触することが防止され
得、それによって、溶融樹脂等の可撓性膜34への付着
に起因する可撓性膜34の耐久性の低下等が効果的に回
避され得るのである。
【0046】なお、離型フィルム86は、例えば、無限
環状と為し、処理室40の内外を繰り返して循環させる
ことも可能である。また、そのような場合には、処理室
40から送り出された離型フィルム86に付着した樹脂
等を、洗浄や拭き取り等によって取り除くクリーニング
機構が、必要に応じて設けられる。
【0047】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0048】例えば、前記実施例では、第一の送入口1
4から処理室40に送り込まれて送出口22から送り出
されるシート状の回路基板18によって被着基材が構成
されていたが、その他、所定大きさの板状の被着基材を
採用し、該被着基材を一つずつ処理室40に配設してプ
レス処理を施したり、或いは、前記実施例における回路
基板18を支持用ベルトコンベア(支持シート材)とし
て、該支持用ベルトコンベアによって、所定大きさの板
状の被着基材を一つずつ処理室40に搬入,排出せしめ
るようにすることも可能である。そして、シート状の回
路基板18や支持用ベルトコンベア等を採用しないよう
な場合には、第一の送入口14は設ける必要がない。
【0049】また、被着基材を支持,搬送する支持用ベ
ルトコンベアとして、処理室40の内法寸法よりも大き
な幅を有するものを採用し、該支持用ベルトコンベアに
よって処理室40が気密に仕切られるようにすることも
可能であり、そのような場合には、被着基材が収容配置
せしめられる処理室を負圧源に接続するための貫通孔6
0が、例えばケースの周壁部分に形成されることとな
る。
【0050】更にまた、送出口22の高さは特に限定さ
れるものでなく、被着基材の表面より上方に位置せしめ
ることも可能である。
【0051】また、前記実施例では、枠体状のスペーサ
30が用いられていたが、その他、送入口側や送出口側
だけに独立して配設される分割構造のスペーサを採用す
ることも可能である。尤も、そのような上下板26,2
8から独立形成されたスペーサは、必ずしも設ける必要
はなく、それぞれ一体構造とされた上板と下板の直接的
な突合せ面間に送入口や送出口を設けても良い。
【0052】さらに、回路基板18を加熱するための機
構は、実施例のものに限定されるものでは決してない。
【0053】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての真空積層プレス装置
を示す縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示された真空積層プレス装置を構成する
スペーサを示す斜視図である。
【図4】図1に示された真空積層プレス装置を用いたプ
レス操作の一工程を示す縦断面説明図である。
【図5】本発明の別の実施例としての真空積層プレス装
置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,82 真空積層プレス装置 12 ケース 14 第一の送入口 16 第二の送入口 18 回路基板 20 カバーフィルム 22 送出口 24 プレス成形品 30 スペーサ 34 可撓性膜 38 作用室 40 処理室 42,44 シール材 86 離型フィルム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースの内部に形成された密閉空間を可
    撓性膜で仕切り、該可撓性膜を挟んだ両側に、圧力制御
    可能な作用室と被着基材が搬入される減圧可能な処理室
    とを画成すると共に、該処理室に接着シート材を連続的
    に給排するための送入口および送出口を設け、かかる処
    理室で前記被着基材を加熱すると共に、該被着基材に前
    記接着シート材を重ね合わせて、それら被着基材と接着
    シート材に対し、前記処理室と前記作用室の圧力差に基
    づく加圧力を前記可撓性膜を介して及ぼすことにより、
    該被着基材と該接着シート材を積層一体化せしめる真空
    積層プレス装置において、 前記ケースにおける前記接着シート材の送入口を、前記
    処理室に搬入配置された前記被着基材の表面よりも前記
    可撓性膜側に位置せしめて、該処理室に搬入配置された
    該被着基材と該処理室に供給された該接着シート材との
    間に空間が形成されるようにしたことを特徴とする真空
    積層プレス装置。
  2. 【請求項2】 前記接着シート材を前記処理室に供給す
    るための送入口部分にスペーサを配設し、該スペーサの
    前記可撓性膜側に、該接着シート材を前記処理室に供給
    するための送入口を形成すると共に、該スペーサの前記
    可撓性膜とは反対側に、前記被着基材を支持する支持シ
    ート材を前記処理室に供給するための送入口を設けた請
    求項1に記載の真空積層プレス装置。
  3. 【請求項3】 前記被着基材を連続的なシート状を有す
    るシート基材とする一方、前記接着シート材を前記処理
    室に供給するための送入口部分にスペーサを配設し、該
    スペーサの前記可撓性膜側に、前記接着シート材を前記
    処理室に供給するための送入口を形成すると共に、該ス
    ペーサの前記可撓性膜とは反対側に、かかるシート基材
    を前記処理室に供給するための送入口を設けた請求項1
    に記載の真空積層プレス装置。
  4. 【請求項4】 前記スペーサを枠体形状とし、前記処理
    室の周壁部の全周に亘って配設せしめると共に、前記接
    着シート材の送入口に対向位置する該処理室の周壁部分
    における該スペーサの前記可撓性膜とは反対側に、前記
    接着シート材の送出口を設けた請求項2又は3に記載の
    真空積層プレス装置。
  5. 【請求項5】 前記ケースを、前記接着シート材の送入
    口を含む分割面で開閉可能とした請求項1乃至4の何れ
    かに記載の真空積層プレス装置。
  6. 【請求項6】 前記各送入口および送出口に対して、そ
    れぞれ、シール材を配設せしめて、前記処理室の密閉性
    を確保するようにした請求項1乃至5の何れかに記載の
    真空積層プレス装置。
  7. 【請求項7】 前記接着シート材の表面に非接着に重ね
    合わされて、該接着シート材と共に前記処理室に給排せ
    しめられる離型フィルムを設けた請求項1乃至6の何れ
    かに記載の真空積層プレス装置。
  8. 【請求項8】 前記離型フィルムを、前記処理室の内部
    と外部において循環させて、該処理室に連続的に給排せ
    しめるようにした請求項1乃至7の何れかに記載の真空
    積層プレス装置。
  9. 【請求項9】 前記可撓性膜を挟んで、前記作用室を鉛
    直方向下側に、前記処理室を鉛直方向上側に、それぞれ
    位置して形成せしめた請求項1乃至8の何れかに記載の
    真空積層プレス装置。
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