JPH11320682A - 真空式ラミネータ装置及びその方法 - Google Patents

真空式ラミネータ装置及びその方法

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JPH11320682A
JPH11320682A JP10138225A JP13822598A JPH11320682A JP H11320682 A JPH11320682 A JP H11320682A JP 10138225 A JP10138225 A JP 10138225A JP 13822598 A JP13822598 A JP 13822598A JP H11320682 A JPH11320682 A JP H11320682A
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vacuum chamber
protective film
roll
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルムに塗布された接着面と基板との間に気
泡やシワが生じないようにした真空式ラミネート装置及
びそのための方法を提供すること。 【解決手段】相対向して接近離間するブロック体(2,3)
を有し、加熱手段及び真空加圧手段を備えた真空室4
と、この前段に隣接し、基材フィルム12と保護フィルム
11を各々掛け渡たす一対のガイドロール(5,6) と、上記
2つのフィルムと基板14を搬送するキャリアフィルム15
とを同時に送出する送出装置と、基材ロール7と保護フ
ィルムロール8の回転を送出装置を介して制御し、かつ
加熱手段及び真空加圧手段を制御するための制御装置と
を備え、基板14の先端付近に基材フィルムと保護フィル
ムの分離点を維持しつつ、この2つのフィルムを基板と
ともに前進させ、真空室内において基板14を覆った基材
フィルム12の内側から保護フィルム11を剥離して真空室
外に排出して、接着面が露出する基材フィルム12と基板
14を真空室内で加熱圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空雰囲気下におい
て、加熱及び加圧処理により基板上にフィルムを積層す
る真空式積層装置及びその方法に関し、特に、プリント
配線基板の表面上にフォトレジスト形成層を積層するた
めに、加熱・加圧して感光性樹脂の接着材が塗布された
フィルム基材を基板上に積層する真空式ラミネータ装置
及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2つのステージ材料を一体化
するために、これらのステージ材料をチャンバー内に収
納し、次いでこのチャンバーを真空源によって真空に
し、しかる後、上下位置に互いに対向するブレスプラテ
ンによって真空室内を加熱および加圧する真空プレス装
置がある。例えば、プリント配線基板を製造する場合に
おいて、基板上の電気回路をエッチング、メッキ、はん
だ等から保護するために、支持体フィルム及び感光層か
らなるフィルム状フォトレジスト形成層を基板表面に熱
圧着する工程がある。
【0003】このために使用するフィルムは、一面側に
フォトレジスト形成層の接着面が塗布された上層の基材
フィルムと、この接着面を覆うための下層の保護フィル
ムから構成されている。それゆえ、真空プレス装置を用
いて、基板上にフィルム状のフォトレジスト形成層を接
着するには、始めに、真空プレス装置に送られるフィル
ムから保護フィルムを分離して残った基材フィルム上に
フォトレジスト形成層を露出させ、その後、この上層の
フィルムを真空プレス装置内に供給している。こうし
て、このフォトレジスト形成層は、真空室内で加熱され
ることによって、粘着性を有し、回路基板上に加圧され
て積層される。
【0004】このような回路基板にフィルム状フォトレ
ジスト形成層が積層される表面には、回路ラインによる
凹凸があるため、特に、このフォトレジストによる感光
性樹脂層の厚さが回路ラインの厚さよりも薄い場合、回
路基板とフィルム状フォトレジスト形成層との間に気泡
等が残留するボイドが発生しやすくなる。この発生した
ボイドは、例えば、溶融ハンダ浴等、後工程における高
温処理時に膨張し、フィルム状フォトレジスト形成層を
破損させる場合等があり、回路構成の保護不良や絶縁不
良等の原因となるおそれがある。
【0005】それゆえ、各種フイルムを積層する場合、
基板とフィルムの間にボイドを発生させないように、真
空雰囲気下において、フィルムを基板上に載置して加熱
及び加圧によってラミネート(積層)することが重要で
ある。
【0006】しかし、従来の真空積層装置では、例え
ば、特公昭55−13341号公報に開示されているよ
うに、真空積層装置の外側に配置された供給ロールから
繰り出されるフィルム基材が、真空室内に搬送される前
にカバーシートを剥離してフォトレジスト形成層の表面
を外気に露出した状態で供給されている。また、特開昭
63−295218号公報、および特開昭63−299
895号公報等に開示された他の従来の真空積層装置に
おいても、同様に、フォトレジスト層に対応するステー
ジ材料が外部に露出しており、周囲の環境の影響下にあ
り、ほこり等が付着する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さらに、従来の装置で
は、真空引きする容積が大きく、また真空室内の密閉度
が低いため、減圧を十分に行うことができず、このた
め、真空室内において、基板とフィルムの接着面とが不
用意に部分的に接触し、両者間に気泡が混在したり、ま
たラミネート中においてシワの発生等が生じてしまうと
いう欠陥を完全に解消することができない。
【0008】このような事情に鑑みて、本発明は、ラミ
ネート作業時において、フィルムに塗布された接着面と
基板との積層状態を安定させ、両者間に気泡やシワが生
じないようにした真空式ラミネート装置及びそのための
方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材ロールから供給されるフィルムを基
板供給ライン上の基板の移動方向に合わせて搬送し、前
記フィルムから保護フィルムを分離して、接着面が露出
する基材フィルムと前記基板を真空室内で加熱圧着する
真空式ラミネータ装置であって、前記基板供給ラインの
途中に相対向して接近離間できるように配置され、かつ
前記ライン上に入口と出口を形成する一対のブロック体
を有し、さらに、室内を加熱するための加熱手段と、室
内を減圧しかつ前記基板とフィルムを挾持して押圧力を
与えるための真空加圧手段を備えた真空室と、この真空
室の前段で前記基板供給ラインに隣接して配置され、一
方は前記基材ロールからのフィルムが掛け渡され、他方
は、保護フィルムロールに巻き付けられる保護フィルム
を掛け渡たすための一対のフィルムガイドと、前記基材
フィルムを前進させるとともに、この前進動作に合わせ
て別のフィルム上に載置された基板を順次搬送する送出
装置と、前記基板の先端付近に前記基材フィルムと保護
フィルムの分離点を維持しつつ前記2つのフィルムを基
板とともに前進させ、真空室内において基板を覆った基
材フィルムの内側から保護フィルムを剥離して真空室外
に排出するために、前記基材ロールと保護フィルムロー
ルの回転を前記送出装置とともに制御し、かつ真空室の
前記加熱手段及び真空加圧手段を制御するための制御装
置とを備えていることを特徴としている。
【0010】また、本発明の真空積層方法では、前記真
空室の型開時に、前記フィルムと、このフイルムから分
離して保護ロールフィルムに巻き取られる保護フィルム
を一対のフィルムガイドに掛け渡し、前記基板を搬送す
る別のフィルムと前記基材フィルムを、真空室内に通過
させるとともに前記基板供給ラインの出口側に配置した
送出装置に連結する工程と、前記基板の真空室内への搬
送に合わせて、前記送出装置を介して基材ロールと保護
フィルムロールを共転し、前記基材フィルムと保護フィ
ルムの分離点を基板の先端付近に維持しつつ、これら2
つのフィルムを基板の移動方向に前進させる工程と、前
記基材フィルムの内側に保護フィルムが折り重なり、真
空室内の基板を前記基材フィルムと保護フィルムが覆っ
た状態から真空室の型閉を行う工程と、この型閉後、前
記真空室の吸引口から内部のエアを排出する工程と、こ
の真空引き工程中に、保護フィルムロールのみ逆転駆動
させて基材フィルムに覆われた基板上から保護フィルム
を真空室外に排出する工程と、前記真空室内の基板上に
前記基材フィルムの接着面を加熱圧着することを特徴と
している。
【0011】このような構成によって、本発明では、真
空室内において、基材フィルムと基板との間に保護フィ
ルムが折り重なり、さらに、型閉時には、基板の入口及
び出口側においてフィルムが密着状態に合わせられるこ
とから、保護フィルムが完全に基材フィルムと基板によ
って完全に覆われた形となる。
【0012】その結果、保護フィルムは、真空室内でか
つ基材フィルムと基板との間に挟まれた閉鎖空間内で剥
されて分離して、基板に接着する基材フィルムの接着面
が露出するため、外部の影響を受けることがなくなり、
保護フィルムが分離した基材フィルムは、真空室内で均
一な押圧力により、接着面が基板上に貼り付いてラミネ
ートされる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明に係る真空式ラミネータ
装置1を示し、相対向して離間接近する上下のブロック
体2,3により囲まれた真空室4が、基板供給ラインA
上に配置される。
【0014】真空室4に供給するためのフィルム10
は、フォトレジスト層の接着面が塗布された上層の基材
フィルム11と、このフォトレジスト層を保護するため
の下層の保護フィルム12からなっている。このフィル
ム10は、基材ロール5から繰り出されて真空室4の前
段に設けた一対のフィルムガイド6,7の一方のロール
6に掛け渡される。また、フィルムガイド6,7との間
の分離点Pで分離される保護フィルム12は、他方のフ
ィルムガイド7に掛け渡されて保護フィルムロール8に
巻き取られる。このフィルムガイドは、図1に示すよう
に、通常、隣接するローラで構成されるが、フィルムを
案内するものであればよいので、板状のものであっても
よい。
【0015】保護フィルム12が剥離したフィルムは、
接着材(フォトレジスト形成層)の付着した基材フィル
ム11となり、真空室内を通過し、基板供給ラインAに
沿って伸びて真空室4の出口から排出され、真空室4の
後方に配置された公知の送出手段(図示略)によって基
材フィルム11の先端部が把持されている。また、真空
室内に順次供給される基板14を搬送するためのキャリ
アフィルム15が、真空室内を通過しており、真空室4
の前方と後方に、それぞれ配置された、キャリアフィル
ム15の繰り出しロール16及び巻き取りロール17に
掛け渡されている。これらの各ロールは、1つまたは複
数の駆動手段(図示略)によっていずれかの回転方向に
駆動される。これら2つのロール及び駆動手段は、搬送
手段を構成する。また、この搬送手段と上記送出手段と
を1つの送出装置として構成することも可能であり、こ
れらの手段は、装置全体の作動を制御する制御装置(図
示略)に接続される。
【0016】図2において、真空室4の構成は、2つの
ブロック体2,3に分割されており、一方の上型ブロッ
ク体2は、上枠21の内部に、順次外側から、上定盤2
2、ヒータ23、2層の断熱材24,24が積層された
構成からなり、上枠21の中央部に吸引口25が開口し
ている。断熱材24は、上層及び下層の断熱材がそれぞ
れ縦方向または横方向に沿った複数の溝を有し、これら
の溝を重ねることによって互いに直交した格子状の溝2
6が形成される。また、断熱材24と上枠21の内面と
の間には隙間があり、エアの通路を形成する。さらにヒ
ータ23に設けた開口孔や断熱材24の格子溝26を介
して、真空室内部のエアが吸引口25を通って排気され
るようになっている。上定盤22は、ヒータ、断熱材等
の中間部材を介して上枠21に密着固定されている。
【0017】他方の下型ブロック体3は、移動可能な下
枠31内部に、順次外側から膜体32、多孔板33、下
定盤34、ヒータ35、断熱材36が積層された構成か
らなり、下枠31の中央部に吸引口37が開口してい
る。また、ヒータ35は、下定盤34、多孔板33、膜
体32へと熱を伝達する。通常ゴム製の膜体32は、吸
引口25,37の圧力差により生じた負圧によって、基
板14を下側から押圧するためのもので、この膜体32
の周縁部が、分割した下枠31の下板38とその上に固
定される枠体39との間に挾持されている。
【0018】ここで、膜体32は、少なくとも耐熱性と
弾性を有する、例えば、シリコンゴムで、ゴム硬度Hs
が40〜60のものが採用されている。しかし、膜体3
2は、可撓性及び伸縮性に富んだ性質を有するものであ
れば良いので、ゴム材料以外に、合成樹脂製の膜体も利
用できる。
【0019】2つのブロック体2,3は公知の昇降手段
(図示略)によって相対的に上下動が可能になってい
る。ブロック体は、例えば、下型ブロック体3を固定と
し、上型ブロック体2のみ上下に移動できるようにして
もよい。加熱手段としてのヒータ23,35は、それぞ
れ、上定盤22または下定盤34に熱を伝達し、断熱材
24,36によって、上枠21および下枠31への熱の
伝達を遮断する。また、吸引口25,37には、ホース
を介して図示しない真空ポンプ等の吸引・加圧手段に接
続されており、真空室の真空引きの際にエアが排出され
る。
【0020】このような構成により、上型ブロック体2
と下型ブロック体3は、昇降手段によって、両方または
いずれか一方が他方に対して接近離間して、室が開閉さ
れる真空室4を形成する。吸引口25,37は、ここで
は、中央部に各1つであるが、複数個を所定の位置に配
置することもできる。
【0021】上記したように、基板14の上に積層する
ためのフィルム10は、基材ロール5から供給され、一
対のカイドロール(フィルムガイド)6,7を介して分
離点Pにおいて、基材フィルム11と保護フィルム12
に分離され、ブロック体2,3の型閉によって、基材フ
ィルム11が上枠の上面により押え付けられて下降する
ので、保護フィルム12は、この分離点P付近で、真空
室4に入来する基板14の先端部に接近または密着でき
るようになっている。
【0022】そして、接着面を有する基材フィルム11
は、基板14を覆って真空室内を通過し、基板供給ライ
ンAに沿って伸びて真空室4の出口から、基板の搬送用
のキャリアフィルム15とともに送り出される。
【0023】基材フィルム11の送り出しは、図示しな
いチャック部を備えた送出手段によって行われる。入力
側の配置される基材ロール5及びキャリアフィルムロー
ル16には、それぞれ、ブレーキが設けられ、順次成形
される基板製品が送出手段または、出力側のキャリアフ
ィルム巻き取りロール17によって引っ張られた際に、
基材フィルム11とキャリアフィルム15の緊張力が保
たれる。基材フィルム11は、接着材が塗布された接着
面が基板上面に対向し、上定盤22から離れるとともに
基板14から浮いた状態に張設されている。
【0024】なお、本実施の形態では、フォトレジスト
形成層が、一方の基材フィルム面11a(図2参照)に
のみ塗布されているが、基板14の両面をラミネートす
る場合には、上側の基材フィルム11の他に、下側のキ
ャリアフィルム15にも保護フィルム付きのフォトレジ
スト形成層を塗布することができる。この場合、上型ブ
ロック体2の側に設けた一対のガイドロール6,7と同
様の別の一対のガイドロールが繰り出しロール16の代
わりに、下型ブロック体3の側に配置される。
【0025】次に、本発明の真空式ラミネータ装置1に
使用するフィルムについて説明する。フィルム10は、
2層のフィルム、即ち、基材フィルム11(PET)と
保護フィルム12(PET)の間に感光性樹脂を含む接
着材を挟んだ構成で、容易に保護フィルム12が剥離で
きるようになっている。基材フィルム11に塗布された
感光性樹脂のフォトレジスト形成層は、通常、UV照射
のパターン露光の後で、レジスト層の未露光部分または
露光部分を除去することによって、レジストパターンを
形成できる感光層を有するものであり、真空室4内で、
基板表面に対面し、ヒータ23,35による加熱手段
と、真空ポンプによる吸引手段によって、加熱及び加圧
されて基板上面に基材フィルム11が貼り付けられる。
【0026】フォトレジスト層は、通常、一方の面がポ
リエステル等の支持体フィルム、他方の面が、望ましく
は、PETフィルム等の保護フィルムにより覆われた積
層構造をなし、基板14への密着前に、保護フィルム1
2の方は剥離されて分離する。特に、この保護フィルム
にPETフィルムを用いる理由は、伸びが少なく、かつ
滑りが良いためであり、真空室の型閉時に、保護フィル
ム12を基板上に折り重なった状態から真空室の入口を
介して抜き出すのに最適である。また、フォトレジスト
層は、ネガフィルム的に作用する光硬化製物質、また
は、ポジフィルム的に作用する光可溶性または光減感性
物質からなり、これらのいずれかの感光性物質を採用す
ることができる。
【0027】なお、本発明は、フィルム状フォトレジス
ト形成層を基板14に積層することに制限されるもので
はなく、その他のフィルム状物、例えば、熱可塑性もし
くは熱硬化性の樹脂製フィルム同士、またはこれらフィ
ルムと基材、例えば、木材板、金属板、有機材料、無機
材料もしくは複合材料からなるシートと貼り合わせるた
めにも適用できる。また、上記したように、基板へのラ
ミネートは、片面または両面が可能である。
【0028】また、このようなフィルムが通過する真空
室4の入口41には、図3の(a) ,(b) に示すように、
上型ブロック体2に切り込み深さHの凹部43が設けら
れ、凹部の幅は、真空室の側部の寸法内で最大限の長さ
とし、切り込み深さHは、基材フィルム11と保護フィ
ルム12が真空室内に供給され、かつブロック体2,3
の型閉時に保護フィルムのみを取り出すことが容易とな
るようにその深さが決められる。そのため、この深さH
は、上枠21の底面から上定盤22の表面までの間隔S
に一致させるのが良く、その寸法は、約1mmで、フイ
ルム厚さ+0.5mm程度である。
【0029】また、下型ブロック体3の上面3a上の周
囲にOリング45がはめ込められており、真空室4の密
閉性を高めている。このリング材質は、保護フィルム1
2の抜き出し時の抵抗力を小さくするために、単泡スポ
ンジがよく、耐熱性を考慮する場合には、シリコン、フ
ッ素ゴムを使用する。表示用大型パネルや厚板等にラミ
ネートを施す場合には、下型ブロック体3の上面3a
は、下枠31内の膜体32の表面と同一レベルにするこ
とで、板のバタ付きを防止する。
【0030】次に、本発明の真空式ラミネータ装置を用
いて、基板表面にフィルムがラミネート(積層)される
手順を説明する。図4,図5では、基板供給ラインA上
に配置される真空室4を除いた各工程が示されている。
【0031】先ず、真空室4の開いた状態で、基材ロー
ル5からフォトレジスト形成層を含むフィルム10を繰
り出してガイドロール6に掛け渡され、隣接するガイド
ロール7との間の分離点Pにおいて、保護フィルム12
が剥離して分離され、基材フィルム11のみが真空室4
内を通って、出口側の図示しない送出手段に基材フィル
ム11の先端部が把持される。この基材フィルム11
は、一面側にフォトレジスト形成層(接着材)が塗布さ
れており、保護フィルム12を剥離すると、残った基材
フィルム11の下面にフォトレジスト層が露出する。剥
された保護フィルム12は、別のカイドロール7に掛け
渡されて保護フィルムロール8に巻き付けられる。
【0032】また、これとは別に基板14を搬送するキ
ャリアフィルム15が、真空室4の前方及び後方に配置
されたキャリアフィルム用のロール16,17間に掛け
渡たされて基板供給ライン上に沿って伸びている。この
キャリアフィルム15は、その上に被加工物としての基
板14を所定の間隔で載置して、順次、真空室内に搬送
できるように配設されている。この状態では、基材フィ
ルム11とキャリアフィルム15とは所定の間隔だけ離
れて平行に伸びており、基材フィルム11は、基板14
の上面から浮いている状態になっている。そして、この
型開き状態からブロック体2,3を接近させて一時的に
真空室4の型閉を行う。ここまでの過程が準備段階であ
る。
【0033】上記型閉の時、真空室4の入口41及び出
口42では、接着面が露出する上側の基材フィルム11
と下側のキャリアフィルム15とが合わせられることか
ら、基板上面から浮いていた基材フィルム11の接着面
がキャリアフィルム15の面上にほぼ接触状態または確
実に密着して貼り付く。このため、型閉時の入口側で
は、図1に示す、基材フィルム11とキャリアフィルム
15とが離れて平行した状態から、ガイドロール6,7
上のそれぞれのフィルム11,12が下側に引っ張ら
れ、そして、図4(a) に示すように、型が開いた後で
は、保護フィルム12が、丁度、その下に位置する基板
の先端に接近して基板上に載せられる形となる。
【0034】この型開き状態から、制御装置により送出
装置(搬送手段及び送出手段)を作動させ、基材フィル
ム11とキャリアフィルム15を同時に前進させる。そ
の結果、図4(b) の搬送状態に移行して、基板14がキ
ャリアフィルム15によって真空室内に搬送され、ま
た、基板の搬送と同期する形で基材ロール5と保護フィ
ルムロール8の共転によって、基材フィルム11と保護
フィルム12が前進する。この工程では、真空室内に入
る基板14とともに、保護フィルム12が基材フィルム
11に共連れする形でフィルムの前進方向に移動するの
で、フィルムの搬送中、基材フィルム11と保護フィル
ム12の分離点Pは、基板14の先端付近に維持された
状態で基板14とともに移動する。
【0035】本実施の形態では、送出装置として、真空
室の出口側後方に送出手段及び搬送手段を設けたが、こ
の送出装置は、これに限らず、2つのフィルム12,1
1及びキャリアフィルムを前進させる手段であればよ
く、これらのフィルムを繰り出すために各ロール自体を
回転させる駆動装置として構成することもできる。
【0036】そして、図5(a) に示すように、基板全体
が真空室内の所定位置に移行した段階で、制御装置によ
り送出装置の作動を停止させて搬送を完了する。この搬
送完了時には、基材フィルム11の内側に保護フィルム
12が折り重なる。この搬送完了の後で、真空室4の型
閉動作が開始され、図示しない真空ポンプを作動して真
空室の真空引きを行う。この真空工程では、予めヒータ
によって加熱された真空室内において、エアが2つのブ
ロック体の両方の吸引口25,37から排出される。そ
して、所定の真空度に減圧された圧力下において、制御
装置により、保護フィルムロール8のみを逆転させる。
【0037】これにより、保護フィルム12は、図5
(b) に示すように、基板14と基材フィルム11に囲ま
れた空間内で基板を覆った基材フィルム11の内側から
剥離しながら分離し、真空室4の入口側にたぐり寄せら
れ、保護フィルム12が真空室内から外部に排出されて
保護フィルムロール8に巻き取られる。さらに、保護フ
ィルム12が完全に外部に排出されると、保護フィルム
ロール8の回転を制御装置によって停止させる。
【0038】この保護フィルムの巻取り工程において、
基板14は、完全に上側の基材フィルム11および下側
のキャリアフィルム15によって覆われ、かつ真空室1
4の入口および出口の位置では、2つのフィルムが合わ
さっているので、粘着性の強いフィルムでもフィルムと
基板との間に気泡の巻込みを防止できる。また、基板と
基材フィルムは、所定の真空圧によって、真空室内で平
行度が保たれ、基材フィルムと基板との間に空間が維持
されるので、露出した接着面が部分的に基板に触れるこ
とがなく、加熱圧着時のシワの発生が防止できる。
【0039】次に、成形工程が開始され、吸引口25
は、吸引を継続し、一方、吸引口37は、大気あるいは
加圧空気を吸い込んで、膜体32を上方に膨らませ、基
板14を上定盤22側に均一な圧力で押し付けることに
よって、真空室内の基板上に基材フィルム11の接着面
が加熱圧着され、基材フィルム11が基板14に密着し
て貼り付いてラミネート加工が完了する。
【0040】このようにして、一連のステップ、即ち、
型開、搬送開始、搬送完了、型閉、真空引き、保護フィ
ルム巻取、成形の各工程を繰り返すことにより、連続し
て基板14をラミネート加工することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば、基材フィルムと保護フィルムが共に真
空室内に送られ、この真空室内で、接着面が基板に付着
しない所定の圧力下において、基板上を覆っている基材
フィルムの内側で保護フィルムを剥離して、これを真空
室の外部に排出できるので、フィルムと基板との間に気
泡を巻込むことがなく、かつシワの発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空式ラミネータ装置を示す概略
図である。
【図2】図1の装置の真空室の構造を拡大して示す拡大
断面図である。
【図3】本発明における真空室の入口の部分を示し、3
(a) は真空室での入口部分の切り込み深さを示す断面
図、3(b) は、その外形状を示す斜視図である。
【図4】本発明における真空積層方法を説明するための
各工程を示し、3(a) は型開時、3(b) は搬送時の各状
態を示す模式図である。
【図5】図4に続く工程を示し、4(a) は搬送完了、型
閉、真空時、4(b) は保護フィルムの巻き取り時、4
(c) は成形、型開時を示す模式図である。
【符号の説明】
1 真空式ラミネータ装置 2,3 ブロック体 4 真空室 5 基材ロール 6,7 ガイドロール(フィルムガイド) 8 保護フィルムロール 10 フィルム 11 基材フィルム 12 保護フィルム 14 基板 15 キャリアフィルム 17,18 ロール 23,35 ヒータ 25,37 吸引口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材ロールから供給されるフィルムを基板
    供給ライン上の基板の移動方向に合わせて搬送し、前記
    フィルムから保護フィルムを分離して、接着面が露出す
    る基材フィルムと前記基板を真空室内で加熱圧着する真
    空式ラミネータ装置であって、 前記基板供給ラインの途中に相対向して接近離間できる
    ように配置され、かつ前記ライン上に入口と出口を形成
    する一対のブロック体を有し、さらに、室内を加熱する
    ための加熱手段と、室内を減圧しかつ前記基板とフィル
    ムを挾持して押圧力を与えるための真空加圧手段を備え
    た真空室と、 この真空室の前段で前記基板供給ラインに隣接して配置
    され、一方は前記基材ロールからのフィルムが掛け渡さ
    れ、他方は、保護フィルムロールに巻き付けられる保護
    フィルムを掛け渡たすための一対のフィルムガイドと、 前記基材フィルムを前進させるとともに、この前進動作
    に合わせて別のフィルム上に載置された基板を順次搬送
    する送出装置と、 前記基板の先端付近に前記基材フィルムと保護フィルム
    の分離点を維持しつつ前記2つのフィルムを基板ととも
    に前進させ、真空室内において基板を覆った基材フィル
    ムの内側から保護フィルムを剥離して真空室外に排出す
    るために、前記基材ロールと保護フィルムロールの回転
    を前記送出装置とともに制御し、かつ真空室の前記加熱
    手段及び真空加圧手段を制御するための制御装置とを備
    えていることを特徴とする真空式ラミネータ装置。
  2. 【請求項2】送出装置は、基板を載せたフィルムを基板
    供給ラインに沿って搬送する搬送手段と、基材フィルム
    の一端部を把持し、前記基板の一部または全体を覆って
    前記基板供給ラインに沿って移動する送出手段とを含ん
    でいることを特徴とする請求項1記載の真空式ラミネー
    タ装置。
  3. 【請求項3】制御装置は、基板の搬送時には、前記送出
    装置を駆動して前記基材ロールと保護フィルムロールを
    共転させ、真空室の型閉時には、前記送出装置の駆動を
    停止して保護フィルムロールのみ逆転駆動することを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の真空式ラミネー
    タ装置。
  4. 【請求項4】基板を搬送する搬送手段のフィルムが、基
    板上面に供給されるフィルムと同様に、基材フィルムと
    保護フィルムの間に接着材を含み、前記基板の両面をラ
    ミネート加工できることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の真空式ラミネータ装置。
  5. 【請求項5】基材ロールから供給されるフィルムを基板
    供給ライン上の基板の移動方向に合わせて搬送し、前記
    フィルムから保護フィルムを分離して、接着面が露出す
    る基材フィルムと前記基板を真空室内で加熱圧着して真
    空積層する方法であって、 前記真空室の型開時に、前記フィルムと、このフイルム
    から分離して保護フィルムロールに巻き取られる保護フ
    ィルムを一対のフィルムガイドに掛け渡し、前記基板を
    搬送する別のフィルムと前記基材フィルムを、真空室内
    に通過させるとともに前記基板供給ラインの出口側に配
    置した送出装置に連結する工程と、 前記基板の真空室内への搬送に合わせて、前記送出装置
    を介して基材ロールと保護フィルムロールを共転し、前
    記基材フィルムと保護フィルムの分離点を基板の先端付
    近に維持しつつ、これら2つのフィルムを基板の移動方
    向に前進させる工程と、 前記基材フィルムの内側に保護フィルムが折り重なり、
    真空室内の基板を前記基材フィルムと保護フィルムが覆
    った状態から真空室の型閉を行う工程と、 この型閉後、前記真空室の吸引口から内部のエアを排出
    する工程と、 この真空引き工程中に、保護フィルムロールのみ逆転駆
    動させて基材フィルムに覆われた基板上から保護フィル
    ムを真空室外に排出する工程と、 前記真空室内の基板上に前記基材フィルムの接着面を加
    熱圧着することを特徴とする方法。
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