JPH08111978A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH08111978A
JPH08111978A JP27178194A JP27178194A JPH08111978A JP H08111978 A JPH08111978 A JP H08111978A JP 27178194 A JP27178194 A JP 27178194A JP 27178194 A JP27178194 A JP 27178194A JP H08111978 A JPH08111978 A JP H08111978A
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JP
Japan
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circuit
power supply
switching
supply device
switching power
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JP27178194A
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば少なくとも力率改善対応と非対応の2
種類のタイプに分ける必要があるようなスイッチング電
源装置において、生産管理が容易でコスト的にも有利な
ものを得ることを目的とする。 【構成】 力率改善対応と非対応とでそれぞれ必要とさ
れる変更部品が実装された変更回路基板K1 、あるいは
2 を差換えて装着するだけで、力率改善対応と非対応
のスイッチング電源装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスイッチング電源装置に
関わり、例えば力率改善回路の装備の有無を選択して構
成するようなスイッチング電源装置に適用して好適なも
のとされる。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波の比較的大きい電流及び電
圧に耐えることができるスイッチング素子の開発によっ
て、商用電源を整流して所望の直流電圧を得る電源装置
としては、大部分がスイッチング方式の電源装置になっ
ている。スイッチング電源はスイッチング周波数を高く
することによりトランスその他のデバイスを小型にする
と共に、大電力のDC−DCコンバータとして各種の電
子機器の電源として使用される。
【0003】ところで、一般に商用電源を整流すると平
滑回路に流れる電流は歪み波形になるため、電源の利用
効率を示す力率が損なわれるという問題が生じる。ま
た、歪み電流波形となることによって発生する高調波を
抑圧するための対策が必要とされている。電源の力率を
改善するためには、例えばチョークインプット方式の整
流回路を使用すること知られており、この場合には最も
簡単な方法とされ、電磁ノイズの対策(EMI)の上で
も好ましい。また、スイッチング電源の断続電圧を利用
して、平滑コンデンサの平均的な充電電圧を低下し、整
流素子の導通角を広げて力率の改善を図るようにしたM
agnet−Switch方式(以下、MS方式とい
う)が考えられている。
【0004】そして、先に本出願人により、絶縁型のコ
ンバータトランス(以降、絶縁トランスという)の一次
側あるいは二次側からスイッチング出力に応じた電圧を
チョークコイルに励起するようにした磁気結合トランス
を設けて、これによりブリッジ整流回路の整流出力にス
イッチング周期の電圧を重畳することで力率改善を図る
ようにされたスイッチング電源回路が提案されており、
(特願平6−192737)。これによれば、通常のM
S方式により力率改善を図っているスイッチング電源回
路よりも整流平滑電圧Viの変動を容易に抑制すること
が可能となる。
【0005】図5は上記磁気結合トランスを備えて構成
されるスイッチング電源回路の一例を示す回路図であ
る。この図においてACは商用の交流電源を示し、この
交流電源ACに対して設けられるCMCはコモンモード
チョークコイルとされ、その前段の両極ライン間に挿入
されルCL はアクロスコンデンサを示している。また、
この交流電源ACに対しては、コモンモードチョークコ
イルCMCの後段に、フィルタチョークコイルLN 及び
フィルタコンデンサCN のインピーダンス素子より構成
されるLCローパスフィルタが設けられており、これは
スイッチング周波数の高周波ノイズがACラインに流入
するのを阻止するためのものとされる。D1 は4本のダ
イオードからなるブリッジ整流回路とされ、入力された
交流電源ACについて全波整流を行う。なお、破線で示
す2本の整流ダイオードについては、いわゆる高速リカ
バリ型(DFRとして示す)が用いられており、これは後
述するように全波整流出力ラインにスイッチング周期の
高周波電流が流れることから、これに対応して、ブリッ
ジ整流回路を形成するダイオードのうち、少なくともい
ずれか2本を高速リカバリ型とすることが必要とされる
ことによる。この全波整流出力は、突入電流制限抵抗R
i、後述する磁気結合トランスMCTを介して平滑コン
デンサCiに充電される。ここで、突入電流制限抵抗R
iは電源オン時のサージ電流を抑制して回路を保護する
ために挿入されているもので、交流電源ACのラインに
対して設けられても良い。
【0006】Q1 、Q2 はハーフブリッジ型のスイッチ
ング回路を形成するスイッチング素子で、これらスイッ
チング素子Q1 、Q2 は、平滑コンデンサCiの正極側
の接続点とアース間に対してそれぞれのコレクタ、エミ
ッタを介して接続される。また、抵抗R6 、R6 は起動
抵抗を、またスイッチング素子Q1 、Q2 の各ベース−
エミッタ間に挿入されるDD1、DD2はそれぞれダンパー
ダイオードを示す。また、抵抗R5 、R5 はそれぞれ、
スイッチング素子Q1 、Q2 のベース電流(ドライブ電
流)調整用抵抗を示している。そして、C5 、C5 は共
振用のコンデンサであり、次に説明するドライブトラン
スPRTの駆動巻線NB 、NB と共に、自励発振用の共
振回路を形成している。
【0007】PRTは、この場合スイッチング素子Q
1 、Q2 のスイッチング周波数を可変制御するドライブ
トランスを示し、この図の場合には駆動巻線NB 、NB
及び共振電流検出巻線ND が巻回され、更にこれらの各
巻線に対して制御巻線NC が直交する方向に巻回された
直交型の可飽和リアクトルとされている。このドライブ
トランスPRTのスイッチング素子Q1 側の駆動巻線N
B の一端はコンデンサC5 に、他端はスイッチング素子
1 のエミッタに接続される。また、スイッチング素子
2 側の駆動巻線NB の一端はアースに接地され、他端
はコンデンサC5 と接続されて、スイッチング素子Q1
の前記駆動巻線NB と逆の極性の電圧が出力されるよう
になされている。また、電流検出巻線ND はその一端が
磁気結合トランスMCTの一次巻線N3 と接続され、他
端は共振コンデンサC1 を介して絶縁トランスPITの
一次巻線N1 に対して接続される。
【0008】PITはスイッチング素子Q1 、Q2 のス
イッチング出力を二次側に伝送するための絶縁トランス
で、この絶縁トランスPITの一次巻線N1 の一端は共
振コンデンサC1 を介して電流検出巻線ND と直列に接
続され、他端はアースに対して接地されている。そし
て、これら共振コンデンサC1 及び一次巻線N1 を含む
絶縁トランスPITのインダクタンス成分により共振回
路を形成している。二次側では、一次巻線N1 に流れる
スイッチング出力により、二次巻線N2 に誘起される誘
起電圧が、ブリッジ整流回路D4 及び平滑コンデンサC
3 により直流電圧に変換されて出力電圧E0 として出力
される。制御回路1は、例えば二次側の直流電圧出力E
O と、基準電圧を比較してその誤差に応じた直流電流を
制御電流IC としてドライブトランスPRTの制御巻線
C に供給する。
【0009】この図において、MCTが磁気結合トラン
スとされる。この磁気結合トランスMCTは、通常のM
S方式においては平滑コンデンサCiへの充電ラインに
挿入されるチョークコイルに相当する巻線Ni(Liは
自己インダクタンスを示す)を、スイッチング電圧が伝
送される二次巻線としている。また、通常のMS方式で
は絶縁トランスPITの三次巻線に相当する巻線N3
(インダクタンスL3 )を一次巻線としており、フェラ
イトコアによって両巻線を例えば1:1の巻線比で密結
合したものである。ここでは、磁気結合トランスMCT
の一次巻線N3 は、その一端がスイッチング素子Q1
2 のエミッタ−コレクタの接続点と接続され、他端は
絶縁トランスPITの一次巻線N1 に対して、電流検出
巻線ND 、共振コンデンサC1 を介して直列接続されて
いる。
【0010】上記構成のスイッチング電源のスイッチン
グ動作としては、先ず商用交流電源が投入されると、例
えば起動抵抗R6 、R6 を介してスイッチング素子Q
1 、Q2 のベースにベース電流が供給されることになる
が、例えばスイッチング素子Q1 が先にオンとなったと
すれば、スイッチング素子Q2 はオフとなるように制御
される。そしてスイッチング素子Q1 の出力として、磁
気結合トランスMCTの二次巻線N3 →電流検出巻線N
D →コンデンサC1 →一次巻線N1 と共振電流が流れる
が、この共振電流が0となる近傍でスイッチング素子Q
2 がオン、スイッチング素子Q1 がオフとなるように制
御される。そして、スイッチング素子Q2を介して先と
は逆方向の共振電流が流れる。以降、スイッチング素子
1 、Q2が交互にオンとなる自励式のスイッチング動
作が開始される。このように、平滑コンデンサCi の端
子電圧を動作電源としてスイッチング素子Q1 、Q2
交互に開閉を繰り返すことによって、絶縁トランスの一
次側巻線N1 に共振電流波形に近いドライブ電流を供給
し、二次側の巻線N2 に交番出力を得る。
【0011】また、二次側の直流出力電圧(EO )が低
下した時は制御回路1によって制御巻線NC に流れる電
流が制御され、スイッチング周波数が低くなるよう(共
振周波数に近くなるように)にされて、一次巻線N1
流すドライブ電流が増加するように制御して定電圧化を
図っている。
【0012】そして、力率改善動作としては磁気結合ト
ランスMCTにより、絶縁トランスPITに流れる共振
電流に対応するスイッチング電圧を、磁気結合トランス
MCT一次巻線N3 により、その二次巻線Niの自己イ
ンダクタンスLiに励起するようにしている。したがっ
てブリッジ整流回路で整流された全波整流電圧は、自己
インダクタンスLiの巻線Niでスイッチング電圧が重
畳されて平滑用のコンデンサCiに充電されることにな
り、このスイッチング電圧の重畳分によって、平滑コン
デンサCiの端子電圧をスイッチング周期で引き下げる
ことになる。すると、ブリッジ整流回路の整流電圧レベ
ルよりコンデンサCiの端子電圧が低下している期間に
充電電流が流れるようになり、この期間がゼロボルト近
傍にまでおよぶように、上記磁気結合トランスMCTの
巻数あるいは巻線比等を設定することによって力率が1
に近い値を示すことになる。すなわち、平均的な交流入
力電流がAC電圧波形と同様になって力率改善が図られ
る。
【0013】そして、磁気結合トランスを用いた電源回
路では、軽負荷時に絶縁トランスPITのドライブ電流
が小さくなるから、このドライブ電流によって磁気結合
トランスMCTの二次側に誘起されるスイッチング信号
も小さいものになる。したがって、軽負荷時には充電電
流のレベルが小さくなり、重負荷時には充電電流が大き
くなるため、特に軽負荷時に平滑コンデンサCiの端子
電圧が異常に上昇する現象を解消し、通常のMS方式で
は困難だったレギュレーションの改善を行うことができ
る。このため、例えば交流入力電圧VAC±20%の変動
に対しても整流平滑電圧Viの変動は抑制されるので、
スイッチング素子Q1 、Q2 および平滑コンデンサCi
等の耐圧向上を図る必要はなくなる。
【0014】また、MS方式の力率改善手段を電流共振
形コンバータによるスイッチング電源回路に応用した発
明が、先に本出願人により提案されている(特願平6−
210740)。そして、図6の回路図にこの発明に基
づいて構成されるスイッチング電源回路の一例を示す。
【0015】この場合にはハーフブリッジによる自励式
の電流共振形コンバータとされていると共に、更に倍電
圧整流回路により交流入力電圧の二倍程度の整流平滑電
圧が得られるように構成されることで、例えば重負荷時
の使用にも対応可能とされている。なお、図5と同一部
分は同一符号を付して説明を省略することとする。
【0016】MS方式においては、絶縁トランスPRT
に設けられた三次巻線N3 と、この三次巻線N3 と直列
に接続されるチョークコイルCHとにより後述するよう
にして力率改善を行うが、この図の回路では、これらの
チョークコイルCH及び三次巻線N3 は交流ラインに設
けられている。この場合、突入電流制限抵抗Riも交流
ラインに挿入されている。
【0017】DA 及びDB は整流ダイオードであり、こ
こで両者は破線DFRとして示しているように共に高速リ
カバリ型を用いている。ダイオードDA のアノードとダ
イオードDB のカソードとの接続点はチョークコイルC
Hの一端に対して接続されており、ダイオードDA のカ
ソードは平滑コンデンサCi1 の正極と接続され、ダイ
オードDB のアノードはアースに接地される。また、図
のように平滑コンデンサはCi1 ,Ci2 が直列接続さ
れて、ダイオードDB を介するようにして交流ラインの
正極側に接続されている。また、平滑コンデンサCi
1 ,Ci2 の接続点に対して交流ラインの負極側に接続
されている。
【0018】また、この回路ではスイッチング素子Q
1 、Q2 はドライブトランスCDT(Converter Drive
Transformer )により駆動されて、スイッチング周波数
は固定とされる。そして、制御巻線NC を絶縁トランス
に対して他の巻線に直交するように設けることで、この
絶縁トランスがPRT(Power Regulation Transforme
r)とされる。したがって、この回路の定電圧制御とし
ては、制御回路2が直流出力電圧EO の変動に応じたレ
ベルの電流を制御巻線NC に流すことで、絶縁トランス
PRTの漏洩磁束をコントロールする、いわゆる直列共
振周波数制御方式とされる。
【0019】この回路における倍電圧動作としては、交
流電源ACが正の期間の充電経路は、AC→CMC(正
極側)→フィルタチョークコイルLN →突入電流制限抵
抗Ri→三次巻線N3 →チョークコイルCH→ダイオー
ドDA →平滑コンデンサCi1 →CMC(負極側)→A
Cとなり、平滑コンデンサCi1 に対して充電が行われ
る。また、交流電源ACが負の期間の充電経路は、AC
→CMC(負極側)→平滑コンデンサCi2 →ダイオー
ドDB →チョークコイルCH→三次巻線N3 →突入電流
制限抵抗Ri→フィルタチョークコイルLN →CMC
(正極側)→ACとなって、平滑コンデンサCi2 に充
電される。このような充電動作により、直列接続される
平滑コンデンサCi1 ,Ci2 の両端に交流入力電圧の
ほぼ2倍に相当する整流平滑電圧が得られることにな
る。
【0020】また、この回路では前述のように絶縁トラ
ンスPRTは三次巻線N3 が巻回されており、この三次
巻線N3 に誘起されるスイッチング電圧V3 がチョーク
コイルCH及び平滑コンデンサCi 間に供給される。す
なわち平滑コンデンサCi の充電路にスイッチング電圧
が供給されるように構成されている。したがって整流さ
れた全波整流電圧は、チョークコイルCHを通過した
後、スイッチング電圧が重畳され平滑用のコンデンサC
i に充電される。したがって、この場合にも平滑コンデ
ンサCiの端子電圧をスイッチング周期で引き下げる作
用が得られ、整流回路側から流出する電流の流通角が拡
大して、その平均値は正弦波に近い充電電流になってい
き、交流電流の高調波歪みが少なくなって力率が向上す
る。
【0021】図7は、図5の回路図と同様に、磁気結合
トランスを備えて力率改善を図ったスイッチング電源回
路例とされ、図5と同一部分は同一符号を付して説明を
省略する。この回路においては、絶縁トランスPITの
二次側にさらに二次巻線N2Aが設けられて、この二次巻
線N2Aの両端にそれぞれ設けられる整流ダイオードD
5 、D6 と平滑コンデンサC4 によって直流出力電圧E
1 を得るようにしている。そし、この場合、磁気結合ト
ランスMCTの一次側巻線N3 の両端が二次巻線N2A
両端に接続されて、二次巻線N2Aに励起されるスイッチ
ング電圧が磁気結合トランスMCTの一次側巻線N3
得られるようにしている。
【0022】さらに、この図に示す回路では、磁気結合
トランスMCTについて制御巻線NC が巻線Ni,N3
に対して直交するように設けられた可飽和リアクトルと
して構成している。この制御巻線NC は一方の端部がア
ースに接地され、他端は次に説明するトランジスタQ3
のコレクタと接続されている。Q3 は制御巻線NC に制
御電流IC を供給するためのトランジスタであり、エミ
ッタに接続されている抵抗R3 と共にA級増幅器を形成
している。ベースは、整流平滑電圧Viを抵抗R1 、R
2 により分圧した分圧点に対して接続されている。ま
た、エミッタは抵抗R3 を介して、整流ダイオードD7
と平滑コンデンサC2 の接続点に対して接続される。上
記整流ダイオードD7 と平滑コンデンサC2 からなる整
流平滑回路は、絶縁トランスPITの一次巻線N4 を巻
上げて形成されている巻線N4 に現れた交流電圧を直流
に変換して、抵抗R3 を介してトランジスタQ3 のエミ
ッタに供給する。
【0023】このような回路構成の場合には、抵抗R
1 、R2 により整流平滑電圧Viを検出して、整流平滑
電圧Viのレベルに応じたトランジスタQ3 のベース電
流を流すようにされる。例えば、整流平滑電圧Viが上
昇するとトランジスタQ3 のベース電流が増加してコレ
クタ電流、つまり制御電流IC は減少する。これによっ
て、磁気結合トランスMCTの巻線Ni,N3 の各イン
ダクタンスL3 ,Liは増加するが、これによって磁気
結合トランスMCTの一次巻線N3 から二次巻線Niへ
の伝送効率が上がる。例えば、磁気結合トランスMCT
を直交型の可飽和リアクトルとして構成しない場合に
は、負荷電力が一定であれば交流入力電圧の上昇に伴っ
て力率は低下していくような性質を有するが、この図の
回路の場合には交流入力電圧の変化に関わらず力率を一
定に保つことができる。従って、この図の回路構成は交
流入力電圧100V系〜200V系に対応する、いわゆ
るワイドレンジ対応のスイッチング電源装置として有効
なものとなる。このように、各種タイプのスイッチング
電源に力率改善手段を施してスイッチング電源装置を構
成することが行われている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ある一機種
に対してスイッチング電源装置を搭載する場合、例えば
コンバータ形式や定電圧制御方式、さらには整流方式な
どが同一タイプの電源回路であっても、スイッチング電
源装置に力率改善手段を施す必要がある場合と、特に力
率改善を必要としない場合とに別れるような場合があ
る。そして、力率改善が必要なければ、重量やコストの
観点から、例えば上記図5〜図7に示したような力率改
善のための回路部品は省略したほうが好ましい。
【0025】そこで、上記のような事情に対応する方策
として、例えば同じタイプで構成された電源回路につい
て、力率改善に対応して構成した回路部品が実装された
ものと、力率改善に対応しない回路構成が実装されたも
のとで、少なくとも2種類の異なる実装基板を用意し、
力率改善の必要の有無に応じてこれらの実装基板のいず
れかを選んで機器に搭載するようにして、余計なコスト
が掛からないようにしている、ところが、実際には同一
機種に対して異なる複数種の実装基板が存在するために
管理が複雑になってしまい、製品化までのプロセスにお
いて支障をきたすという問題があり、コスト的にも特に
有利とはいえない場合がある。
【0026】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た問題点を考慮して、例えば少なくとも力率改善対応と
非対応の2種類のタイプに分ける必要があるようなスイ
ッチング電源装置において、生産管理が容易でコスト的
にも有利なものを得ることを目的とする。
【0027】このため、交流入力電圧を整流回路及び平
滑回路により整流平滑化した整流平滑電圧を断続してコ
ンバータトランスの一次側に供給するスイッチング回路
部を備えたスイッチング電源装置において、電源回路
を、力率改善対応/非対応に関わらず固定可能な部品群
よりなる固定回路部と、力率改善対応の電源回路とする
ための構成部品の一部又は全ての部品群よりなる第1の
変更回路部と、力率改善非対応の電源回路とするための
部品群よりなる第2の変更回路部とに分割し、固定回路
部に対して第1の変更回路部と第2の変更回路部のみを
替えることにより力率改善対応と非対応の電源回路を形
成可能に構成することとした。
【0028】そして、固定回路部と第1及び第2の変更
回路部は、それぞれ別体の実装基板として構成し、これ
ら第1及び第2の変更回路部の実装基板は、それぞれ固
定回路部の基板に対して差し替え可能に構成することと
した。また、第1及び第2の変更回路部の実装基板は、
共通の基板部を用いることとした。
【0029】また、スイッチング回路部としては、自励
式あるいは他励式の電流共振形コンバータにより構成す
ることとした。
【0030】また、固定回路部に対して第2の変更回路
部を組み合わせて構成される力率改善回路は、平滑コン
デンサへの充電経路に設けられるチョークコイルが、ス
イッチング回路部のスイッチング動作に基づいて得られ
る交番電流が供給されるコイルと磁気結合されていると
共に、交流入力電圧ラインあるいは整流回路の出力側に
対してノーマルモードのローパスフィルタを設け、この
ローパスフィルタのフィルタチョークコイルとチョーク
コイルを直列に接続して構成することとした。
【0031】また、固定回路部に対して第2の変更回路
部を組み合わせて構成される力率改善回路は、交流入力
電圧ラインあるいは整流回路の出力側に対して設けられ
るノーマルモードのローパスフィルタとチョークコイ
ル、及びコンバータトランスに設けられた三次巻線を備
え、これらローパスフィルタのフィルタチョークコイ
ル、チョークコイル及び三次巻線を、平滑コンデンサに
対する充電経路に直列に接続して構成することとし、ま
た、フィルタチョークコイルと直列接続される高速リカ
バリ型のダイオードを設けることとした。さらに、ロー
パスフィルタのフィルタコンデンサは、フィルタチョー
クコイルの一端と平滑コンデンサの正極間に対して接続
することとした。
【0032】また、定電圧制御としては、自励式による
電流共振形とされる場合には、コンバータトランスの二
次側で得られる直流出力電圧に基づいて、スイッチング
回路部のスイッチング周波数を可変することにより行
う、あるいは絶縁トランスの二次側で得られる直流出力
電圧に基づいて、絶縁トランスの磁束を可変して行うよ
うに構成することとした。また、他励式の場合には、出
力電圧に対応して変化する駆動信号を発生する制御回路
により駆動することとした。上記構成のスイッチング電
源装置において、倍電圧整流回路を備えて構成すること
とした。
【0033】
【作用】上記構成によると、例えば同一な電源回路の基
板に対して、力率改善対応と非対応とでそれぞれ必要と
される変更部品を差し替えて実装するだけで、力率改善
対応と非対応のスイッチング電源装置を構成することが
できる。あるいは、固定回路部の部品が実装された基板
に対して、力率改善対応の変更部品が実装された変更回
路基板と、非対応の変更部品を実装した変更回路基板と
を用意し、これら変更基板を固定回路基板に対して差し
替えて取り付けるようにして、力率改善対応と非対応の
スイッチング電源装置を構成することができる。この
際、力率改善対応と非対応の変更回路の基板に共通のも
のを用いれば、複数種の変更回路に対してこれを実装す
る基板は1種類で済むことになる。
【0034】
【実施例】図1は本発明のスイッチング電源装置の一実
施例を示す回路図であり、ここでは力率改善に対応する
場合の回路構成が示されている。この実施例のスイッチ
ング電源回路は、自励式による電流共振形コンバータを
備えると共に、磁気結合トランスを備えて力率改善を図
る回路構成とされる。また、ドライブトランスが制御巻
線を有する直交型トランスPRTとされてスイッチング
周波数制御方式により定電圧制御がなされる。なお、図
5と同一とされる構成部分は同一符号を付して説明を省
略する。
【0035】この回路においては、先ずブリッジ整流回
路D1 を形成するダイオードはすべて低速リカバリ型を
用いている。このためブリッジ整流回路D1 としては1
パッケージの部品を用いて回路サイズの小型化及び低コ
スト化を図ることが可能である。また、フィルタチョー
クコイルLN 及びフィルタコンデンサCN からなるLC
ローパスフィルタ回路を、ブリッジ整流回路D1 の整流
出力側に設けるようにしている。つまり、ブリッジ整流
回路の整流出力端子と磁気結合トランスMCTの二次巻
線Niの間のラインに対してピン端子T1 を介して(な
お、ピン端子T1〜T4 については後述する)ダイオー
ドD2 と直列に接続されたフィルタチョークコイルLN
が挿入されると共に、フィルタコンデンサCN の一方の
端部はフィルタチョークコイルLN とダイオードD2
接続点に接続され、他端は(ピン端子T2 を介して)平
滑コンデンサCiの正極の間に挿入される。
【0036】ここで、破線で括って示すダイオードD2
は高速リカバリ型のダイオードとされ、スイッチング周
期の高周波がACライン側に流入するのを阻止するもの
であるが、ここでは高速リカバリ型のダイオード素子を
2つ並列接続して形成される、いわゆる高速リカバリ型
のツインダイオード(以下このタイプのダイオードを高
速ツインダイオードという)とされ、例えば1パッケー
ジの部品として構成されている。ここでダイオードD2
をツインタイプとするのは、後述する耐サージ電流特性
を向上させるためであり、例えばツインダイオードのう
ち1つのダイオード素子の耐サージ電流特性IFSM =6
0Aであるとすれば、高速ツインダイオードD2 は12
0Aの耐サージ電流特性を有することになる。
【0037】このような回路構成によれば、ブリッジ整
流ダイオードの正極側の出力端子と平滑コンデンサCi
間のラインに、フィルタチョークコイルLN 、高速ツイ
ンダイオードD2 、磁気結合トランスMCTの二次巻線
Niが直列に接続されて挿入されていることになるが、
これら素子の各抵抗成分を合成して得られる値を、電源
オン時の突入電流を所要のレベルにまで抑制することの
できるように設定して、これによって、電流経路のダイ
オード等の素子が壊れないように構成することで、この
図のように、突入電流制限抵抗Riを省略することが可
能となる。例えば前述のように高速ツインダイオードD
2 の耐サージ電流特性が120Aであれば、上記各素子
の合成抵抗によりサージ電流が120A以内に抑制され
るように、上記各素子を選定すればよい。また、電力消
費が上記各素子の抵抗成分により分散されるため、発熱
も抑えられることになる。
【0038】また、フィルタコンデンサCN の一端は直
接アースに接地せずに、図のように平滑コンデンサCi
の正極に接続しているが、これによりフィルタコンデン
サCN 両端にかかる電圧はACライン側に挿入されてい
る場合よりも非常に低いものとすることができるため、
例えば安全規格取得品を採用する必要がなくなり通常の
部品を採用すれば充分対応可能となりサイズ、コストの
点でも有利となる。
【0039】この回路構成では、図5により説明したと
同様の動作により力率改善が図られるが、例えば本実施
例では、力率改善に関わるとされる磁気結合トランスM
CT、LCローパスフィルタ(フィルタチョークコイル
N 及びフィルタコンデンサCN )、高速ツインダイオ
ードD2 を力率改善対応の変更回路部とし、残りの回路
部分を固定回路部とする。そして、この図において上記
変更回路部を一点鎖線で括ったK1 は、力率改善対応の
変更回路基板とされ、実際には、例えば図2(a)の斜
視図に示すように所定サイズのフェノールのプリント基
板S1 に対して、上記力率改善対応の変更回路部品を実
装して構成される。そして、プリント基板S1 の下側に
設けられるT1 〜T4 はそれぞれピン端子とされ、これ
らのピン端子T1 〜T4 が例えば固定回路基板側に設け
られたターミナル等に接続されて固定されることで、図
1に示すと等価の力率改善に対応するスイッチング電源
装置が構成されるものである。
【0040】そして、本実施例のスイッチング電源装置
を力率改善非対応とするには、上記変更回路基板K1
かわりに、図1の右上側に示す力率改善非対応の変更回
路基板K2 を固定回路側に対して装着すればよい。この
力率改善非対応の変更回路基板K2 は、図1(右上側)
及び図2(b)の斜視図に示すように、プリント基板S
2 に対してピン端子T1 、T2 間に突入電流制限抵抗R
i(セメント抵抗とされる)を接続すると共に、ピン端
子T3 、T4 をジャンパ線Jで短絡して構成される。な
お、図2(a)(b)のそれぞれに示したプリント基板
1 、S2 については、同一のものを用いてそのサイズ
や配線パターンなどを共通化すれば、変更回路部用のプ
リント基板は1種類で済むため、コストの削減が図れる
と共に生産管理も簡略にすることができる。
【0041】そして、上記力率改善非対応の変更回路基
板K2 を、図1の固定回路部に装着した場合には、ブリ
ッジ整流回路D1 の正極側の出力ラインが突入電流制限
抵抗Riを介して平滑コンデンサCiの正極と接続され
ると共に、絶縁トランスPITの一次側の直列共振回路
(絶縁トランスPITの一次巻線N1 及び共振コンデン
サC1 は、電流検出巻線ND のみを介してスイッチング
素子Q1 、Q2 のエミッタ−コレクタの接続点と接続さ
れることになり、力率改善が施されない自励式電流共振
形によるスイッチング電源装置が構成されることにな
る。
【0042】このように、本実施例では固定回路部が実
装された基板に対して、力率改善対応の変更回路基板K
1 あるいは、非対応の変更回路基板K2 を装着するだけ
で、力率改善対応又は非対応のスイッチング電源装置を
得ることができるため、生産管理も容易となる。また、
製品製造後もオプションとして変更回路基板を交換し
て、例えば、新たに力率改善対応としたりする作業が容
易に行える。なお、図2(a)(b)のそれぞれに示し
たプリント基板S1 、S2 については、同一のものを用
いてそのサイズや配線パターンなどを共通化すれば、変
更回路部用のプリント基板は1種類で済むため、コスト
の削減が図れると共に生産管理もさらに簡略にすること
ができる。
【0043】また、上記実施例では固定回路部の基板に
対し、この基板とは別体の変更回路基板を設けるように
しているが、例えば固定回路部と変更回路部を同一基板
上に形成して、この基板に対して力率改善対応の場合に
は磁気結合トランスMCT、LCローパスフィルタ、高
速ツインダイオードD2 を所要の位置に装填し、非対応
の場合には突入電流制限抵抗Ri、及びジャンパ線Jを
所要の位置に装填すると、力率改善対応/非対応の電源
回路基板が形成されるように構成してもよい。
【0044】図3は、本発明の他の実施例を示すスイッ
チング電源装置の回路図であり、自励式の電流共振形と
されると共に倍電圧整流平滑回路を備えている、また、
絶縁トランスに制御巻線NC を設けた直交型トランスP
RTとすることで、直列共振周波数制御による定電圧制
御方式を採っている。なお、この図において図1及び図
6に示した構成と同一部分は同一符号を付して説明を省
略する。
【0045】この回路図における力率改善対応の変更回
路基板K1 には、先ず5つのピン端子T1 〜T5 が設け
られる。そして、この変更回路基板K1 上においては、
端子T1 に対してフィルタチョークコイルLN が接続さ
れ、その他端には、図のように互いの順方向が逆となる
ようにして並列に設けられた2つの高速ツインダイオー
ドD2 、D2Aの一方の接続点が接続される。そして、高
速ツインダイオードD 2 、D2Aの他方の接続点はピン端
子T3 と接続される。また、チョークコイルCHはピン
端子T2 とピン端子T4 間に接続される。そして、ピン
端子T5 にはフィルタコンデンサCN の一端が接続さ
れ、フィルタコンデンサCN の他端はフィルタチョーク
コイルLN と高速ツインダイオードD2 、D2Aの接続点
に対して接続される。この高速ツインダイオードD2
2Aは、交流入力電流に重畳されるスイッチング周期の
電流に対応して設けるものであり、また、双方向に導通
可能なように互いに逆方向に設けているのは、倍電圧整
流のために形成される充電経路に対応するためである。
【0046】そして、変更回路基板K1 が固定回路部側
に対して装着されると、ピン端子T1 はコモンモードチ
ョークコイルCMCの正極側の端部と接続され、ピン端
子T2 は後述する整流ダイオードD3 の接続端子TB
びTD と接続される。ピン端子T3 、T4 は絶縁トラン
スPRTの三次巻線N3 の両端とそれぞれ接続される。
またピン端子T5 はコモンモードチョークコイルCMC
の負極側の端部と接続される。
【0047】またこの実施例では、整流回路D3 は低速
リカバリ型の4本のダイオード(DA1、DA2、DB1、D
B2)による1パッケージのブリッジ整流素子を流用して
おり、その接続端子TA はアースに接地され、接続端子
C は平滑コンデンサCi1の正極、つまり整流平滑ラ
インと接続され、接続端子TB 、TD はチョークコイル
CHの一端と接続されて交流電源が入力される。ここ
で、整流回路D3 をこのようなブリッジ整流素子とする
のは、例えば本実施例では高速ツインダイオードD2
2Aが交流ラインに設けられることから、特に、整流回
路D3 を高速リカバリ型で構成する必要がなくなり、1
つのブリッジ整流素子で構成したほうがコスト的に有利
になるためである。
【0048】そして、例えば本実施例の構成による電源
回路において、力率改善対応の変更回路基板K1 が装着
されて、図のような回路構成とされているときの倍電圧
整流動作としての充電経路においては、交流電源ACが
正の期間には、ブリッジ整流回路D3 において同時に2
本のダイオードDA1、DA2を充電電流が流れ、交流電源
ACが負の期間にはダイオードDB1、DB2に同時に充電
電流が流れるようにされる。
【0049】また、力率改善動作としてはフィルタチョ
ークコイルLN 及びフィルタコンデンサCN によるLC
ローパスフィルタと、チョークコイルCHと、三次巻線
3及び高速ツインダイオードD2 、D2Aが交流ライン
に設けられることで、図6により説明したと同様の作用
による力率改善動作となる。更に、この場合にはフィル
タチョークコイルLN 、チョークコイルCH、三次巻線
3 及び高速ツインダイオードD2 あるいはD2Aが有す
る抵抗成分の合成により、高速ツインダイオードD2
2Aが壊れない程度の所要のレベルにまで電源オン時の
突入電流を抑制するようにして、突入電流制限抵抗Ri
を省略した構成としている。
【0050】また、この図3の右上に示すK2 が本実施
例における力率改善非対応の変更回路基板とされる。力
率改善非対応の変更回路基板K2 は、例えば先の実施例
同様にそのプリント基板が力率改善対応の変更回路基板
1 と共通のものが用いられて、差換え可能に構成され
ているものとされる。あるいは、固定回路部と両変更回
路部は同一基板上とされて部品の差換えが行われるよう
に構成されていてもよい。
【0051】この実施例での力率改善非対応の変更回路
基板K2 においては、ピン端子T1とピン端子T2 の間
に、突入電流制限抵抗Riを挿入するように設けてい
る。そして、力率改善対応の変更回路基板K1 に替えて
力率改善非対応の変更回路基板K2 を固定回路部側の基
板に対して装着した場合には、ACラインにおいて、フ
ィルタチョークコイルLN 、チョークコイルCH、三次
巻線N3 が削除され、代わりに、正極側のコモンモード
チョークコイルCMCと整流回路D3 の入力端子(T
D 、TB )間に抵抗Riのみが挿入される。また、絶縁
トランスPRT三次巻線N3 の両端が開放されること
で、この三次巻線N3 も削除されたと同等となる。これ
により、力率改善のための回路が省略され力率改善非対
応の倍電圧整流タイプのスイッチング電源装置が構成さ
れることになる。
【0052】次に、図4は本発明の更に他の実施例を示
す回路図とされ、先の図7、図1、及び図3に示す回路
と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0053】この電源回路においては、2つのスイッチ
ング素子Q1 、Q2 にMOS−FETトランジスタによ
る他励式の電流共振形コンバータが用いられる。従っ
て、定電圧制御はフォトカプラ3を介して制御回路1に
得られた直流電圧EO のレベルに基づいて、例えばスイ
ッチング周波数を制御することにより行われる。また、
この場合、巻線N4 に励起された交流電圧をコンデンサ
2 、整流ダイオードD5 で直流変換して得られる電圧
は、後述するトランジスタQ3 のエミッタに供給する
他、制御回路1及び起動回路2への駆動電源としても供
給される。なお、スイッチング素子Q1 、Q2 にそれぞ
れ並列に設けられるDCL、DCLはスイッチオフ時の逆方
向電流を流すためのクランプダイオードとされる。
【0054】そして、本実施例の力率改善対応の変更回
路基板K1 にはLCローパスフィルタと、高速ツインダ
イオードD2 、また、制御巻線NC を備えて可飽和リア
クトルとして構成された磁気結合トランスMCT、ま
た、制御巻線NC に流す制御電流をコントロールするト
ランジスタQ3 及び抵抗R3 から成るA級増幅器、抵抗
1 、R2 が実装される。このような、変更回路基板K
1 に設けられたT1 〜T6 のピン端子を介して、固定回
路部側と変更回路基板K1 を接続した場合には、力率改
善のための回路部の構成が先に図7に示した構成と同様
となって力率改善対応のスイッチング電源装置が構成さ
れる。ただし、図1の実施例で説明したと同様に、高速
リカバリ型ダイオードD2 と共に、ブリッジ整流回路D
1 の正極出力ライン側にLCローパスフィルタを設ける
ことで、突入電流制限抵抗Riを省略し、フィルタコン
デンサCN に通常品を用いることができる。
【0055】そして、本実施例における力率改善非対応
の変更回路基板K2 においては、図4の右上に示すよう
に、ピン端子T1 とT2 の間に抵抗Riを挿入するよう
に実装すると共に、ピン端子T3 、T4 をジャンパ線J
で短絡して構成される。この力率改善非対応の変更回路
基板K2 を固定回路部側に差換えると、ブリッジ整流回
路D1 の正極の出力端子と平滑コンデンサCiの正極側
に抵抗Riのみが挿入されて接続され、絶縁トランスP
ITの一次巻線N1 が共振コンデンサC1 のみを介して
スイッチング素子Q1 、Q2 のソース−ドレインの接続
点に接続される。これによって、本実施例の電源回路は
力率改善非対応の他励式電流共振形コンバータを備えた
スイッチング電源装置として構成されることになる。
【0056】なお、上記各実施例においてこれまで説明
してきた本発明の力率改善方法は、スイッチング電源回
路としてのコンバータの形式、スイッチング周波数制御
方式(ドライブトランスを直交形のPRTとする)/直
列共振周波数制御方式(絶縁トランスを直交形のPRT
とする)、スイッチング素子のハーフブリッジ結合タイ
プ/フルブリッジ結合タイプ、倍電圧整流回路などの各
種組み合わせパターンにより構成される電源回路に対し
て適用が可能であって、上記各図に実施例として示した
組み合わせのパターンに限定されるものでないことはい
うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、力率改善
対応と非対応とでそれぞれ必要とされる変更部品が実装
された基板を差し替えて装着するだけで、力率改善対応
と非対応のスイッチング電源装置を構成することができ
るため、生産管理が容易となり、また、コストを低減す
ることも可能となる。また、力率改善対応と非対応の変
更回路基板に共通なものを用いるようにすれば、複数種
の変更回路に対してこれを実装する基板は1種類で済む
ため、更に生産管理面及びコスト的に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのスイッチング電源装
置の回路図である。
【図2】実施例における変更回路基板の構造を示す斜視
図である。
【図3】他の実施例としてのスイッチング電源装置を示
す回路図である。
【図4】更に他の実施例のスイッチング電源装置の動作
を示す波形図である。
【図5】従来例としてのスイッチング電源装置を示す回
路図である。
【図6】従来例としてのスイッチング電源装置を示す回
路図である。
【図7】従来例としてのスイッチング電源装置を示す回
路図である。
【符号の説明】
1 制御回路 2 起動回路 3 フォトカプラ LN フィルタチョークコイル CN フィルタコンデンサ D1 ブリッジ整流回路 D2 高速リカバリ型ツインダイオード D3 整流回路 CH チョークコイル PIT 絶縁トランス PRT 制御トランス CDT ドライブトランス MCT 磁気結合トランス Q1 ,Q2 スイッチング素子 Ci,Ci1 ,Ci2 平滑コンデンサ C1 共振コンデンサ N1 一次巻線

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流入力電圧を整流回路及び平滑回路に
    より整流平滑化した整流平滑電圧を断続してコンバータ
    トランスの一次側に供給するスイッチング手段を備えた
    スイッチング電源装置において、 電源回路を、力率改善対応/非対応に関わらず固定可能
    な部品群よりなる固定回路部と、力率改善対応の電源回
    路とするための構成部品の一部又は全ての部品群よりな
    る第1の変更回路部と、力率改善非対応の電源回路とす
    るための部品群よりなる第2の変更回路部とに分割し、 上記固定回路部に対して上記第1の変更回路部と上記第
    2の変更回路部のみを替えることにより力率改善対応と
    非対応の電源回路を形成可能にしたことを特徴とするス
    イッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 上記固定回路部と上記第1及び第2の変
    更回路部は、それぞれ別体の実装基板とされ、 上記第1及び第2の変更回路部の実装基板は、それぞれ
    上記固定回路部の実装基板に対して差し替え可能に構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ
    ング電源装置。
  3. 【請求項3】 上記第1及び第2の変更回路部の実装基
    板は、共通の基板部が用いられていることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 上記スイッチング手段は、自励式あるい
    は他励式の電流共振形コンバータとされていることを特
    徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のス
    イッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 上記固定回路部に対して上記第2の変更
    回路部を組み合わせて構成される上記力率改善回路は、 上記平滑コンデンサへの充電経路に設けられるチョーク
    コイルが、上記スイッチング手段のスイッチング動作に
    基づいて得られる交番電流が供給されるコイルと磁気結
    合されていると共に、交流入力電圧ラインあるいは上記
    整流回路の出力側に対してノーマルモードのローパスフ
    ィルタを設け、該ローパスフィルタのフィルタチョーク
    コイルと上記チョークコイルが直列に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のスイッチ
    ング電源装置。
  6. 【請求項6】 上記固定回路部に対して上記第2の変更
    回路部を組み合わせて構成される上記力率改善回路は、 交流入力電圧ラインあるいは上記整流回路の出力側に対
    して設けられるノーマルモードのローパスフィルタとチ
    ョークコイル、及び上記コンバータトランスに設けられ
    た三次巻線を備え、上記ローパスフィルタのフィルタチ
    ョークコイル、上記チョークコイル及び上記三次巻線
    が、上記平滑コンデンサに対する充電経路に直列に接続
    されて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4に記載のスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 上記フィルタチョークコイルと直列接続
    される高速リカバリ型のダイオードが設けられているこ
    とを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のスイッチ
    ング電源装置。
  8. 【請求項8】 上記ローパスフィルタのフィルタコンデ
    ンサは、上記フィルタチョークコイルの一端と上記平滑
    コンデンサの正極間に対して接続されていることを特徴
    とする請求項5又は請求項6又は請求項7に記載のスイ
    ッチング電源装置。
  9. 【請求項9】 上記コンバータトランスの二次側で得ら
    れる直流出力電圧に基づいて、上記スイッチング手段の
    スイッチング周波数を可変することにより定電圧制御を
    行うように構成されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項8に記載のスイッチング電源装置。
  10. 【請求項10】 上記絶縁トランスの二次側で得られる
    直流出力電圧に基づいて、上記絶縁トランスの磁束を可
    変して定電圧制御を行うように構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項8に記載のスイッチング電
    源装置。
  11. 【請求項11】 上記スイッチング手段は他励式として
    構成され、出力電圧に対応して変化する駆動信号を発生
    する制御回路により駆動されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項8に記載のスイッチング電源装置。
  12. 【請求項12】 倍電圧整流回路を備えて構成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項11に記載のス
    イッチング電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003299360A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Origin Electric Co Ltd 電源回路
WO2015125333A1 (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 株式会社村田製作所 充電電流制御回路、および充電電流制御装置
JP2016127214A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 株式会社リコー 光源駆動装置、光源装置、距離測定装置、移動体装置、レーザ加工機及び光源駆動方法

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