JPH08110643A - フォトレジストの現像方法 - Google Patents

フォトレジストの現像方法

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JPH08110643A
JPH08110643A JP27027694A JP27027694A JPH08110643A JP H08110643 A JPH08110643 A JP H08110643A JP 27027694 A JP27027694 A JP 27027694A JP 27027694 A JP27027694 A JP 27027694A JP H08110643 A JPH08110643 A JP H08110643A
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JP
Japan
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solution
cover coat
photosensitive layer
developing
substrate
Prior art date
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Application number
JP27027694A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunari Kobayashi
光成 小林
Yutaka Yoshikawa
吉川  裕
Genji Imai
玄児 今井
Naozumi Iwazawa
直純 岩沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カバーコート層を有する感光層を効率的に現
像でき、かつスルーホール基板においても信頼性の高い
レジストパターンを得る。 【構成】 基板、該基板上に形成された感光層および該
感光層上に形成されたカバーコート層からなるフォトレ
ジスト膜積層基板に、画像状に露光、現像を行いレジス
トパターンを得る方法であって、露光後、カバーコート
層を容易に溶解するが感光層を実質的に溶解しない洗浄
剤にてカバーコート層を除去した後に、感光層の露光部
と非露光部とを差別的に溶解する現像液にて現像を行う
ことを特徴とするフォトレジスト膜の現像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトレジスト膜の現
像方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその解決すべき課題】従来、プリン
ト回路基板などを製造する際のリソグラフィ用レジスト
やソルダーレジスト等のメッキレジストの用途にはフォ
トレジストが広く使用されている。これらのフォトレジ
ストとしては、厚さ25〜75μm 程度の支持フィルム
の上に感光層を設け、必要に応じて支持フィルムと反対
の側に保護フィルムを積層したドライフィルムレジスト
が広く使用されてきた。
【0003】ドライフィルムレジストは、基板上に感光
層を圧着した後、支持フィルムを介して感光層をフォト
マスクなどを使用して必要なパターンが得られるように
差別的に露光した後、支持フィルムを剥離し、次いで現
像を行うことにより所望のレジストパターンが基板上に
形成される。
【0004】ドライフィルムレジストは、支持フィルム
を介して露光が行われるためにフォトマスク表面から感
光層に至る光路長が長くなり、高密度な回路パターンを
形成するためには解像力が不足する場合がある。この欠
点を解決するために、液状のフォトレジストを印刷、ロ
ールコータ、カーテンフローコータ、スプレー、電着塗
装などの方法により塗布して感光層を基板上に形成し、
感光層表面に所望のパターンが得られるように、支持フ
ィルムを介さずに感光層に差別的な露光を行い解像力を
向上させることが行われている。
【0005】液状のフォトレジストにおいては、感光性
を高めるために、未露光のフォトレジスト膜(感光層)
のガラス転移温度はなるべく低いことが望ましいが、ガ
ラス転移温度を低くするとレジスト膜表面が粘着性とな
り、このためフォトマスクの位置合せが困難となる、フ
ォトマスクを汚染する、レジスト膜表面に、ごみ、埃な
どが付着しやすい、また形成されるレジストパターンに
欠陥が生じやすくなる、エッチングにより得られるパタ
ーンにショートや断線などが生じやすくなるなどの問題
点がある。
【0006】また、ネガ型フォトレジストのようにラジ
カル反応を利用する場合には大気中の酸素による反応阻
害を生じ感光性が低下する。特にフォトマスクを介さ
ず、直接、レジスト膜にレーザ光などによって露光を行
う直接描画法の場合に影響が大きい。
【0007】この様な問題を解決するために、膜厚0.
5〜5μm 程度の、常温で粘着性のないカバーコートを
感光層上に塗布する方法、支持フィルム上にカバーコー
ト層を形成し、さらにその上に感光層を形成し、感光層
を基板上に圧着した後、支持フィルムを剥離し、カバー
コート付感光層を基板上に形成する方法が提案されてい
る。特に露光により生じる反応がラジカル反応のように
大気中の酸素により阻害を受けやすい場合には酸素透過
性の極めて低いポリビニルアルコールを主体としたカバ
ーコートが用いられる。
【0008】しかしながら、カバーコートは一般にガラ
ス転移温度の高い樹脂を主体とする組成物であるため、
現像液に対する溶解速度は通常、感光層の現像により除
去されるべき部分よりかなり遅く、現像時間が長くなる
という問題がある。
【0009】また、スルーホール基板の場合には、スル
ーホールのコーナー部は感光層、カバーコート層とも薄
くなりがちであるが、現像に際しては基板の平坦部にお
ける感光層の現像によって除去されるべき部分及びカバ
ーコート層の両者が除去されるまで現像液と接触させる
必要がある。この場合、スルーホールのコーナー部など
のカバーコート層の薄い部分では現像により除去されて
はならない感光層部分が現像液と過剰に接触するため
に、その部分のレジスト膜が損傷を受けやすく、得られ
るレジストパターンに断線を生じたり、エッチング時に
パターンに欠損を生じたりして形成されるパターンの信
頼性が低下するという問題がある。
【0010】また、カバーコートとしてポリビニルアル
コールのような非イオン性の水溶性樹脂を主体としたも
のを使用した場合、これらの樹脂はアルカリ性や酸性な
どのイオンを含む現像液中では塩析を生じやすく、現像
液中で析出する傾向があり、この析出物がレジスト膜表
面に付着してレジストパターンやエッチングパターンの
不良を引き起こすことがあり、形成されるパターンの信
頼性が低下するという問題がある。
【0011】そこで本発明者らは、これらの問題点を解
決するために鋭意検討を行った結果、露光された感光層
を現像液に接触させて現像を行う前に、予め感光層を実
質的に溶解しないがカバーコートを溶解することが可能
な洗浄液と接触させてカバーコートを除去する方法を用
いることによって解決できることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、基
板、該基板上に形成された感光層および該感光層上に形
成されたカバーコート層からなるフォトレジスト膜積層
基板に、画像状に露光、現像を行いレジストパターンを
得る方法であって、露光後、カバーコート層を容易に溶
解するが感光層を実質的に溶解しない洗浄剤にてカバー
コート層を除去した後に、感光層の露光部と非露光部と
を差別的に溶解する現像液にて現像を行うことを特徴と
するフォトレジスト膜の現像方法に関する。
【0013】
【作用】本発明において、フォトレジスト膜を構成する
感光層としては、露光によりアルカリ性又は酸性の現像
液或は有機溶剤に対する溶解性が、未露光部に対して大
きく変化する感光性組成物であれば特に制限されるもの
ではなく、例えば代表例として下記のものを使用するこ
とができる。 1.光重合性官能基と、塩基又は酸と反応しイオンを形
成して水溶化可能となるイオン形成基又はオニウム塩の
ようにそれ自身にイオン対を有する基とを有する被膜形
成成分、及び光重合体開始剤成分を必須成分として含有
するネガ型感光性組成物。この組成物において、光重合
性官能基及びイオン形成基は同一の被膜形成成分分子中
に含まれていてもよく、またそれぞれ別の分子中に含ま
れていてもよい。さらに光重合体開始剤成分は、被膜形
成成分分子に結合されていてもよく、独立していてもよ
い。これらのネガ型感光性組成物は水系の現像液によっ
て現像可能である。 2.上記ネガ型感光性組成物において、イオン形成基を
含有しない以外は、同様の感光性組成物。これらの感光
性組成物は、有機溶剤系の現像液によって現像可能であ
る。 3.未露光状態ではアルカリ水溶液に対して難溶性であ
るが、露光によりアルカリ水溶液に対して易溶性に変化
するナフトキノンジアジドのような感光性基を必須成分
とし、必要に応じて塩基と反応してイオンを形成するイ
オン形成基を含有するポジ型感光性組成物。これらの組
成物において、イオン形成基を含有する場合には、感光
性基とイオン形成基とは同一の被膜形成成分分子中に含
まれていてもよく、またそれぞれ別の分子中に含まれて
いてもよい。イオン形成基を有する場合には水系の現像
液によって、またオニウム塩のようにそれ自身にイオン
対を有する場合には水を現像液として現像可能であり、
イオン形成基を有さない場合には有機溶剤系の現像液に
よって現像可能である。
【0014】これらの感光性組成物は、有機溶剤溶液と
して用いても又はイオン形成基の一部もしくは全部を中
和して水溶液ないしは水分散液として用いてもよい。こ
れらの感光性組成物の塗布方法としては、ロールコー
タ、スプレー、カーテンフローコータ、ナイフコータ、
ディッピング塗装法、印刷法、電着塗装法など公知の塗
布方法を挙げることができる。感光性組成物を中和して
水溶液ないしは水分散液として用いて導電性を有する基
板上に塗布する場合には、特に電着塗装法が適してい
る。また、これらの感光性組成物をプラスチックフィル
ムなどの支持フィルム上に塗布して予め感光層を形成し
ておき、必要なときに、基板上に感光層表面が接触する
ように圧着し、ついで支持フィルムを剥離することによ
って基板上に感光層を形成することができる。本発明に
おいて感光層の厚さは、通常1〜30μm である。
【0015】本発明において用いられるカバーコート層
としては、塩基又は酸の水溶液で容易に溶解可能なイオ
ン形成基を有する樹脂を主体とするもの、非イオン性の
水溶性樹脂、オニウム塩の基を含有する水溶性樹脂を主
体とするものなどを挙げることができる。カバーコート
層は感光層の種類に応じて、適宜選択される。例えば、
感光層がアルカリ性の現像液で現像される場合には、カ
バーコートとしては非イオン性の水溶性樹脂、酸水溶液
溶解性樹脂、又はオニウム塩の基を含有する水溶性樹脂
を主体とするものが好ましく、洗浄剤としては酸水溶液
又は水が用いられる。また感光層が酸性の現像液で現像
される場合には、カバーコートとしては非イオン性の水
溶性樹脂、塩基水溶液溶解性樹脂、又はオニウム塩の基
を含有する水溶性樹脂を主体とするものが好ましく、洗
浄剤としては塩基水溶液又は水が用いられる。感光層の
被膜形成成分がオニウム塩のようなカチオン性のイオン
形成基を有しており、感光層が水で現像される場合に
は、カバーコートとしては塩基水溶液溶解性樹脂を主体
とするものが好ましく、洗浄剤としては塩基水溶液が用
いられる。
【0016】カバーコート層は、常温で粘着性がないこ
とが必要であり、カバーコート層を形成する樹脂のガラ
ス転移温度は20℃以上であることが好ましい。カバー
コート層を形成する樹脂の代表例としては、ガラス転移
温度が20℃以上のカルボキシル基又はアミノ基を樹脂
1,000g中に0.5モル以上含むアクリル樹脂、エ
チレン−アクリル共重合体、ポリブタジエンなどのポリ
ジエン樹脂、エポキシ樹脂のアミン付加体、ポリエステ
ル樹脂など;第4級アンモニウム塩、第4級ホスフォニ
ウム塩又は第3級スルフォニウム塩の基を樹脂1,00
0g中に0.3モル以上含む樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニルの部分けん化、ポリビニルアルコー
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニルの部分けん化
物−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、プル
ラン等の水溶性多糖質ポリマーなどの水溶性樹脂などを
挙げることができる。これらの樹脂は、単独で、又は塩
基水溶液溶解性樹脂同士、酸水溶液溶解性樹脂同士、も
しくは非イオン性の水溶性樹脂同士を2種以上混合して
使用することができる。
【0017】感光層が露光によってフリーラジカルが関
与する反応が起こる場合には、カバーコート層はポリビ
ニルアルコールやポリ酢酸ビニルの部分けん化物などの
酸素透過性の極めて低い樹脂を主成分とすることが好ま
しい。
【0018】カバーコート層の厚さは、通常0.5〜5
μm であり、表面粘着性の防止、酸素透過阻止などのカ
バーコート層本来の目的を果たせる範囲で薄い方が解像
性、露光後に行うカバーコートの除去時間の短縮などの
点で好ましい。
【0019】カバーコート層は感光層上に形成される
が、その塗装方法は特に限定されるものではなく、ロー
ルコータ、スプレー、カーテンフローコータ、ナイフコ
ータ、ディッピング塗装法、印刷法など公知の塗装方法
を挙げることができる。またカバーコートをプラスチッ
クフィルムなどの支持フィルム上に予め形成しておき、
必要なときに、基板上の感光性組成物層表面とカバーコ
ートとが接触するように圧着し、ついで支持フィルムを
剥離して基板上の感光性組成物層の上にカバーコート層
を形成することができる。
【0020】本発明において、基板上に、感光層及びカ
バーコート層を形成する方法としては、上記方法以外に
下記方法を挙げることができる。カバーコート層をプラ
スチックフィルムなどの支持フィルム上に形成し、つい
で該カバーコート層上に感光層を形成し、さらに必要に
応じて該感光層上に保護フィルムを積層したフィルム型
レジストを予め作成しておき、必要なときに、フィルム
型レジストから必要に応じて保護フィルムを剥離し、基
板上に感光性組成物層表面が接触するように圧着し、つ
いで支持フィルムを剥離して基板上に感光層とカバーコ
ート層との複層であるフォトレジスト膜を形成すること
ができる。
【0021】基板としては、例えば、ガラス繊維強化エ
ポキシ樹脂板、ポリイミドフィルム、セラミック板など
の絶縁性基板;これらの絶縁性基板上に銅などの導電性
金属被膜や酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモンな
どの導電性酸化物被膜を鍍金法、ラミネート法、気相
法、ゾルゲル法又はそれらを組み合わせた方法により形
成したもの;これらの導電性基体に孔を穿ちメッキなど
の方法により孔内を導電性処理した基体(スルーホール
基板);銅、鉄、アルミニウム、ニッケルなどの金属又
はこれらの金属の2種以上の合金などの導電性金属板又
は箔などが挙げられる。
【0022】本発明においては、上記基板上に感光層及
びカバーコート層が形成されてなるフォトレジスト膜積
層基板に、露光、現像が行われる。
【0023】露光は、活性光線を所望の画像を有するネ
ガ型又はポジ型のフォトマスクを介して、又は直接描画
法によって所望の画像状に照射するなどの公知の方法に
よって露光することができる。活性光線としては、特に
限定されるものではなく、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、
キセノンランプ、メタルハライドランプなどによって発
生される活性光線、アルゴンイオンレーザ光線、太陽光
などを挙げることができる。
【0024】本発明においては、露光後、現像液による
現像の前に、洗浄剤によるカバーコート層の除去が行わ
れる。この洗浄剤は、カバーコート層を容易に溶解する
が感光層を実質的に溶解しないものであり、カバーコー
ト層の種類によって適宜選択すればよい。カバーコート
が非イオン性の水溶性樹脂又はオニウム塩の基を含有す
る水溶性樹脂を主体とする場合には洗浄剤としては水が
好ましい。カバーコートが酸水溶液溶解性樹脂を主体と
する場合には洗浄剤としては酸水溶液が好ましく、それ
らの樹脂の中和物を主体とする場合には水又は酸水溶液
が好ましい。カバーコートが塩基水溶液溶解性樹脂を主
体とする場合には洗浄剤としては塩基水溶液が好まし
く、それらの樹脂の中和物を主体とする場合には水又は
塩基水溶液が好ましい。
【0025】上記洗浄剤として用いられる酸水溶液とし
ては、塩酸、硫酸等の無機酸の0.1〜5%水溶液、蟻
酸、酢酸、乳酸、ヒドロキシ酢酸等の有機酸の0.1〜
10%水溶液などを挙げることができる。上記洗浄剤と
して用いられる塩基水溶液としては、炭酸ソーダ、珪酸
ソーダ、メタ珪酸ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ等の無
機塩基の0.1〜10%水溶液、0.1〜10%アンモ
ニア水溶液、ジメチルアミノエタノール、ジエタノール
アミン、N−メチルエタノールアミン等の有機塩基の
0.1〜10%水溶液等を挙げることができる。
【0026】本発明においては、上記洗浄剤によってカ
バーコート層を除去した後、現像液による現像が行われ
る。現像は、感光層に炭酸ソーダ、メタ珪酸ソーダなど
のアルカリ水溶液又は塩酸や硫酸などの酸水溶液を吹き
付ける方法、アルカリ水溶液又は酸水溶液に侵漬する方
法などの公知の現像方法によって現像を行うことができ
る。現像処理によって画像状のレジストパターンが形成
される。
【0027】上記のようにして得られた画像状のレジス
トパターンが、回路など形成用の導電性基体上に形成さ
れている場合には、塩化第二銅系、塩化第一鉄系などの
酸性エッチング液、又はアンモニア/塩化アンモニウム
系などのアルカリ性エッチング液などの公知のエッチン
グ液を用いて、スプレー法、侵漬法などによって接触さ
せて、導電性基体上のレジストによって被覆されていな
い、すなわち露出した導電性被膜を除去し、必要に応じ
て、水洗、水切り乾燥させることによってエッチングパ
ターンを形成することができる。
【0028】上記のようにして得られたエッチングパタ
ーンを有する導電性基体は、必要に応じて、苛性ソー
ダ、苛性カリなどのアルカリ水溶液又は無機もしくは有
機の酸水溶液と接触させることによってパターン上に残
存するレジスト被膜を除去し、必要に応じて、水洗、水
切り乾燥させることによって導電パターンを形成するこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】本発明方法において使用されるフォトレ
ジスト膜積層基板は、感光層上にカバーコート層が形成
されており、カバーコート層の厚さを薄くできるため、
露出時におけるカバーコート層表面から感光層表面まで
の光路長を短くできるため高密度化に対応して解像力を
向上させることができる。カバーコート層は常温で非粘
着性であるのでフォトレジスト膜には、ごみ、埃などが
付着しにくく、またフォトマスクの位置合わせが容易で
あり、フォトマスクを汚染することもない。また当該カ
バーコート層を設けることによって表面を非粘着性にで
きるため感光層のガラス転移温度を低下させることがで
きネガ型感光層の場合に感光性向上の面から有利であ
る。
【0030】さらにレジスト膜感光層の露出部がラジカ
ル反応によって非露光部と差別化される場合、特に直接
描画法によって露出する場合にも、大気中の酸素による
反応阻害を起こすことがなく良好な感光性を得ることが
できる。
【0031】本発明方法においては、現像液による現像
の前に洗浄液によるカバーコート層の除去が行われるの
で、スルーホール基板のスルーホールコーナー部など
の、他の部分に比べてフォトレジスト膜の薄い箇所にお
いても現像液と過剰に長時間接触することがないため信
頼性のあるパターンが形成される。また本発明方法にお
いては、現像液による現像の前に洗浄液によるカバーコ
ート層の除去が行われるので現像液中にカバーコート層
の溶解物が混入することがないので、この溶解物がレジ
スト膜表面に付着してレジストパターンの不良を引き起
こすこともない。
【0032】
【実施例】実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。以下、「部」および「%」は特に断りのない限り、
それぞれ重量基準によるものとする。
【0033】不飽和基含有樹脂溶液の合成 合成例1 メチルメタクリレート40部、ブチルアクリレート40
部、アクリル酸20部及びアゾビスイソブチロニトリル
2部からなる混合液を窒素ガス雰囲気下において、11
0℃に保持したプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル90部中に3時間を要して滴下した。滴下後、1時間
熟成させ、アゾビスジメチルバレロニトリル1部とプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル10部とからなる
混合液を1時間要して滴下し、さらに5時間熟成させて
高酸価アクリル樹脂(酸価155)溶液を得た。次にこ
の溶液にグリシジルメタクリレート24部、ハイドロキ
ノン0.12部及びテトラエチルアンモニウムブロマイ
ド0.6部を加えて空気を吹き込みながら110℃で5
時間反応させて不飽和基含有樹脂(酸価約50、不飽和
度1.35モル/kg 、Tg点20℃、数平均分子量約2
0,000)溶液を得た。
【0034】合成例2 スチレン60部、メチルアクリレート10部、アクリル
酸30部及びアゾビスイソブチロニトリル3部からなる
混合液を窒素ガス雰囲気下において、120℃に保持し
たエチレングリコールモノエチルエーテル90部中に3
時間を要して滴下した。滴下後、1時間熟成させ、アゾ
ビスジメチルバレロニトリル1部とエチレングリコール
モノエチルエーテル10部とからなる混合液を1時間要
して滴下し、さらに5時間熟成させて高酸価アクリル樹
脂(酸価233)溶液を得た。次にこの溶液にグリシジ
ルメタクリレート35部、ハイドロキノン0.13部及
びテトラエチルアンモニウムブロマイド0.6部を加え
て空気を吹き込みながら110℃で5時間反応させて不
飽和基含有樹脂(酸価約70、不飽和度1.83モル/k
g 、Tg点45℃、数平均分子量約15,000)溶液
を得た。
【0035】合成例3 メチルメタクリレート20部、アクリル酸60部、メタ
クリル酸20部及びt−ブチルパーオキシオクトエート
6部からなる混合液を窒素ガス雰囲気下において、11
0℃に保持したn−ブチルアルコール90部中に3時間
を要して滴下した。滴下後、1時間熟成させ、アゾビス
ジメチルバレロニトリル1部とプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル10部とからなる混合液を1時間要し
て滴下し、さらに5時間熟成させて高酸価アクリル樹脂
溶液を得た。次にこの溶液にグリシジルメタクリレート
114部、ハイドロキノン0.24部及びテトラエチル
アンモニウムブロマイド1.0部を加えて空気を吹き込
みながら110℃で5時間反応させて不飽和基含有樹脂
(酸価約70、不飽和度3.75モル/kg 、Tg点8
℃、数平均分子量約18,000)溶液を得た。
【0036】合成例4 メチルメタクリレート30部、ブチルアクリレート35
部、グリシジルメタクリレート35部及びアゾビスイソ
ブチロニトリル2部からなる混合液を窒素ガス雰囲気下
において、110℃に保持したプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル90部中に3時間を要して滴下した。
滴下後、1時間熟成させ、アゾビスジメチルバレロニト
リル1部とプロピレングリコールモノメチルエーテル1
0部とからなる混合液を1時間要して滴下し、さらに5
時間熟成させてグリシジル基含有アクリル樹脂溶液を得
た。次にこの溶液にアクリル酸10部、ハイドロキノン
0.12部及びテトラエチルアンモニウムブロマイド
0.6部を加えて空気を吹き込みながら110℃で5時
間反応させ、ついで50℃まで冷却しメチルアミノエタ
ノール8.0部を加え70℃で2時間反応させ、3級ア
ミノ基含有不飽和樹脂(アミノ基濃度約0.91モル/k
g 、不飽和度1.18モル/kg 、Tg点約6℃、数平均
分子量約20,000)溶液を得た。
【0037】感光性樹脂溶液の製造 製造例1 合成例1で得た不飽和基含有樹脂溶液100部に光重合
開始剤α−ヒドロキシイソブチルフェノン3部をプロピ
レングリコールモノメチルエーテル477部に溶解した
溶液を添加し、さらに固形分含有率が10%となるよう
にイソプロパノールを加えて感光性樹脂溶液を得た。
【0038】製造例2 合成例2で得た不飽和基含有樹脂溶液100部にイソブ
チルアルコール478部及び光重合開始剤ベンゾインエ
チルエーテル2部を添加し、さらに固形分含有率が10
%となるようにイソプロパノールを加えて感光性樹脂溶
液を得た。
【0039】製造例3 合成例3で得た不飽和樹脂溶液180.6部(固形分量
で100部)にトリエチルアミン6部を加えて中和した
後、ベンジルアルコール5部に増感剤(注1)1部を溶
解させた溶液を加えて混合し、さらにジエチレングリコ
ールジメチルエーテル5部に重合開始剤(注2)1部を
溶解させた溶液を加えて混合し、ついでエチレングリコ
ールモノブチルエーテル20部を混合し、さらに脱イオ
ン水を加えて固形分濃度が15%となるように調整し、
感光性樹脂溶液である電着塗装浴を得た。
【0040】(注1)増感剤:下記化学式で表される化
合物。
【0041】
【化1】
【0042】(注2)重合開始剤:下記化学式で表され
る化合物。
【0043】
【化2】
【0044】製造例4 合成例4で得た3級アミノ基含有不飽和樹脂溶液218
部(固形分量で118部)に光重合開始剤α−ヒドロキ
シイソブチルフェノン6部を添加し、さらに固形分含有
率が10%となるようにイソプロパノールを加えて感光
性樹脂溶液を得た。
【0045】カバーコート溶液の製造 製造例5 ケン化度80%のポリビニルアセテートを70℃に加熱
した水に徐々に加えて溶解し、固形分12%のカバーコ
ート溶液(1)を得た。
【0046】製造例6 フラスコ中に1,000部のイソプロピルアルコールを
仕込み、100℃に保持し、この中に、N,N−ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート118部、イソプロピル
メタクリレート784部及びメチルアクリレート98部
からなるモノマー混合液1,000部にアゾビスイソブ
チロニトリル50部を加えた溶液1,050部を2時間
を要して徐々に滴下した後、更に100℃に5時間保持
した。室温まで冷却した後、イソプロピルアルコール
8,000部を加え、固形分約10%のカバーコート溶
液(2)を得た。
【0047】製造例7 フラスコ中に1,000部のイソプロピルアルコールを
仕込み、100℃に保持し、この中に、アクリル酸12
3部、メチルメタクリレート175部及びメチルアクリ
レート702部からなるモノマー混合液1,000部に
アゾビスイソブチロニトリル50部を加えた溶液1,0
50部を2時間を要して徐々に滴下した後、更に100
℃に5時間保持した。室温まで冷却した後、トリエチル
アミン101部、脱イオン水7,899部を加え、固形
分約10%のカバーコート溶液(3)を得た。
【0048】製造例8(カバーコートフィルムの製造) 離型処理を施した厚さ75μm のポリエチレンテレフタ
レートフィルムに製造例5で得たカバーコート溶液
(1)をワイヤバーにて乾燥膜厚が2.5μm となるよ
うに塗布した後、80℃で5分間乾燥してカバーコート
フィルムを得た。
【0049】製造例9(フィルム型レジストの製造) 製造例8で得たカバーコートフィルム上に、製造例1で
得た感光性樹脂溶液を乾燥膜厚が12μm となるように
ワイヤバー塗装機にて塗装し、80℃で10分間乾燥し
てフィルム型レジストを得た。
【0050】フォトレジスト膜積層基板の作成 作成例1 製造例1で得た感光性樹脂溶液を、内壁を銅メッキした
0.35〜0.8mmφのスルーホール(全数500穴)
を有し、表面に厚さ45μm の銅層を有する、厚さ1.
6mmのガラス強化エポキシ板のスルーホール部を穴埋め
インク(ソマール社製、TH−700)で穴埋めした基
板に乾燥膜厚12μm となるようにワイヤバー塗装機で
塗布し、80℃で30分間乾燥した後、製造例5で得た
カバーコート溶液をディッピング塗装により乾燥膜厚
2.5μm となるように塗布した後、80℃で5分間乾
燥して積層基板1を得た。
【0051】作成例2 製造例2で得た感光性樹脂溶液を、表面に厚さ35μm
の銅箔をラミネートした厚さ1.6mmのガラス繊維強化
エポキシ板に乾燥膜厚15μm となるようにロールコー
タ塗装機で塗布し、80℃で30分間乾燥した後、製造
例6のカバーコート溶液をスプレー塗装により乾燥膜厚
3.5μm となるように塗布し、ついで80℃で5分間
乾燥して積層基板2を得た。
【0052】作成例3 表面に厚さ35μm の銅箔をラミネートした厚さ1.6
mmのガラス繊維強化エポキシ板を、製造例3で得た感光
性樹脂溶液中に浸漬し、該ガラス繊維強化エポキシ板を
陽極とし、対極との間に電流密度60mA/cm2の直流を1
20秒間通電した後、水洗し80℃で10分間乾燥し
て、乾燥膜厚7μm の感光層を形成した後、製造例5で
得たカバーコート溶液をスプレー塗装により乾燥膜厚
1.0μm となるように塗布した後、60℃で5分間乾
燥して積層基板3を得た。
【0053】作成例4 製造例4で得た感光性樹脂溶液を、表面に厚さ35μm
の銅箔をラミネートした厚さ1.6mmのガラス繊維強化
エポキシ板に乾燥膜厚15μm となるようにロールコー
タ塗装機で塗布し、80℃で20分間乾燥した後、製造
例7のカバーコート溶液をスプレー塗装により乾燥膜厚
2.5μm となるように塗布した後、80℃で5分間乾
燥して積層基板4を得た。
【0054】作成例5 製造例1で得た感光性樹脂溶液を、表面に厚さ35μm
の銅箔をラミネートした厚さ1.6mmのガラス繊維強化
エポキシ板に乾燥膜厚20μm となるようにスクリーン
印刷機で塗布し、80℃で10分間乾燥して感光層を形
成した後、製造例8で得たカバーコートフィルムを該感
光層上にカバーコート層が面するように圧着した後、支
持フィルムを剥離して厚さ2.5μm のカバーコート層
を形成して積層基板5を得た。
【0055】作成例6 表面に厚さ35μm の銅箔をラミネートした厚さ1.6
mmのガラス繊維強化エポキシ板に、製造例9で得たフィ
ルム型レジストを感光性樹脂層面が銅箔表面に面するよ
うに圧着した後、支持フィルムを剥離して積層基板6を
得た。
【0056】実施例1 作成例1で得た積層基板1のフォトレジスト膜表面に、
ネガフィルムを通して高圧水銀灯にて露光量が100mJ
/cm2となるように露光した後、水をカバーコート洗浄液
として液温30℃、スプレー圧1.2kg/cm2、洗浄時間
5秒間の条件でカバーコート層の洗浄を行い、ついで濃
度0.75%の炭酸ソーダ水溶液を現像液として液温3
0℃、スプレー圧1.2kg/cm2、洗浄時間20秒間の条
件で現像を行いレジストパターンを得た。
【0057】実施例2及び4〜6並びに比較例1、2及
び4〜6 実施例1において、積層基板の種類、カバーコート洗浄
液の種類及び洗浄時間、並びに現像液の種類及び現像時
間を後記表1に示すとおりとする以外は実施例1と同様
に行いレジストパターンを得た。
【0058】実施例3及び比較例3 作成例3で得た積層基板3のフォトレジスト膜表面に、
アルゴンイオンレーザーの波長488nmの光を露光量1
mJ/cm2の条件で露光した後、この露光板にカバーコート
層の洗浄及び現像を行いレジストパターンを得た。カバ
ーコート層の洗浄及び現像は、カバーコート洗浄液の種
類及び洗浄時間、並びに現像液の種類及び現像時間を後
記表1に示すとおりとする以外は実施例1と同様に行っ
た。
【0059】表1中における(註)はそれぞ下記の意味
を有する。 (*1)A:0.5%蟻酸水溶液 (*2)B:0.2%炭酸ソーダ水溶液 (*3)a:0.75%炭酸ソーダ水溶液 (*4)b:0.3%乳酸水溶液
【0060】実施例1〜6及び比較例1〜6で得られ
た、現像後におけるスルーホール周辺のレジスト被膜の
状態を観察した。その結果を表1に示す。評価は下記基
準による。 ○:全く異常が認められず完全にレジスト被膜でカバー
されている。 △:基板中の全スルーホール中で完全にレジスト被膜で
カバーされていないものが1〜10個ある。 ×:基板中の全スルーホール中で完全にレジスト被膜で
カバーされていないものが11個以上ある。
【0061】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩沢 直純 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、該基板上に形成された感光層およ
    び該感光層上に形成されたカバーコート層からなるフォ
    トレジスト膜積層基板に、画像状に露光、現像を行いレ
    ジストパターンを得る方法であって、露光後、カバーコ
    ート層を容易に溶解するが感光層を実質的に溶解しない
    洗浄剤にてカバーコート層を除去した後に、感光層の露
    光部と非露光部とを差別的に溶解する現像液にて現像を
    行うことを特徴とするフォトレジスト膜の現像方法。
  2. 【請求項2】 洗浄剤が水又は酸の水溶液であり、現像
    液がアルカリ性現像液である請求項1記載の現像方法。
  3. 【請求項3】 洗浄剤が水又はアルカリ性水溶液であ
    り、現像液が酸性現像液である請求項1記載の現像方
    法。
  4. 【請求項4】 感光層の露光部が現像液に不溶性である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の現
    像方法。
  5. 【請求項5】 感光層の露光部が現像液に可溶性である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の現
    像方法。
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