JPH08108073A - クロム系フッ素化触媒、その製法及びフッ素化方法 - Google Patents
クロム系フッ素化触媒、その製法及びフッ素化方法Info
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- JPH08108073A JPH08108073A JP6247918A JP24791894A JPH08108073A JP H08108073 A JPH08108073 A JP H08108073A JP 6247918 A JP6247918 A JP 6247918A JP 24791894 A JP24791894 A JP 24791894A JP H08108073 A JPH08108073 A JP H08108073A
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Abstract
すること、そのための触媒とその製法を提供すること。 【構成】 Cr,Ga,O,Fを必須元素としてGa/
Cr原子比=0.001〜0.15であるクロム系フッ
素化触媒。特に酸化物又は水酸化物の前駆体をフッ素化
して調製する。この触媒の存在下、気相でHFとハロゲ
ン化炭化水素を接触させる。
Description
ことからオゾン層を破壊する恐れのないハイドロフルオ
ロカーボン(以下、HFCと略す)、なかでもジフルオ
ロメタン(以下、HFC−32と略す)、1,1,1,
2−テトラフルオロエタン(以下、HFC−134aと
略す)、ペンタフルオロエタン(以下、HFC−125
と略す)の製造に際し、生産性よくHFCを生産するた
めに改善したフッ素化触媒、該触媒の製法および、該触
媒を用いて気相でフッ化水素とハロゲン化炭化水素を接
触させることにより効率よくHFCを製造する方法に関
する。
製造方法として、含水素ハロゲン化炭化水素をHFと接
触させることによりF以外のハロゲンをFに交換する方
法(不飽和ハロゲン化炭化水素を原料としてHFの付加
とF以外のハロゲンをFに交換する反応を同時に実施す
るケースも多い)があるが、反応が進みにくい場合が多
く、HFCの生産量は用いる触媒に大きく依存する。
ロ、2,2,2−トリフルオロエタン(以下、HCFC
−133aと略す)のフッ素化によるHFC−134a
の合成反応であり、本反応は明らかに熱力学的に不利な
吸熱反応である。したがって、一般にはHCFC−13
3aに対し化学量論以上のHFを共存させて、比較的高
温で反応を行う。例えば、特開昭55−27138号公
報では、CrF3 ・3H 2 Oを空気で処理した化合物を
触媒として反応温度400℃でHFC−134aを収率
32%で得ている。このように高温での反応は触媒のコ
ーキングを促進し、触媒寿命を短くする。コーキングを
防止するために反応ガス中に酸素を同伴する試みもある
(特開昭55−27139号公報)が、塩素化された副
生物が増加し好ましくない。特公平5−88690号公
報では塩素化された副生物の生成を抑制するために、非
Cr系のCoCl2 /Al2 O3 をフッ素化処理して得
られる触媒を用いて酸素存在下で反応する方法が開示さ
れているが、この触媒は活性が低く生産性が悪い。この
ような理由により、触媒の長寿命化を目指した検討がこ
れまでにもなされてきた。すなわち、特開平2−172
933号公報では、Al,Mg,Ca,Ba,Sr,F
e,Ni,CoおよびMnからなる群から選ばれる少な
くとも一種の元素およびCrを含むハロゲン化物または
酸化物からなる触媒が耐久性(寿命)に優れることを開
示している。また、EP502605では、Znを担持
したCr系触媒を開示している。さらに、特開平4−3
4694号公報では、RuやPtを担持した部分的にフ
ッ化されたCr2 O3 からなる触媒を、また、特開平5
−269382号公報では酸化クロム及び酸化ニッケル
を主成分とする触媒を寿命の長い触媒として開示してい
る。
方法である含水素ハロゲン化炭化水素のHFによるフッ
素化反応においては、触媒へのコーキングが激しく、上
記のような触媒でも寿命は十分とは言えない。従って、
従来はコーキングし難い反応条件を選ぶ必要があった。
すなわち、有機物供給量に対するHF供給量の比(以
下、モル比と略す)が小さいほどコーキングの進行が速
いことから、従来のフッ素化触媒を使用する際にはモル
比を大きくしてコーキングの進行を遅くしていた。しか
し、モル比を大きくするということは、(SVを一定に
した場合には)有機物の供給量を減らすということであ
り、STY(空時収率)の低下を意味する。つまり従来
は、触媒寿命を延長するためにある程度、STYを犠牲
にしていると言うことができる。
し難く、寿命の長い触媒が得られれば、単に触媒寿命が
長くなるばかりでなく、低モル比での反応が可能になる
ため生産性の向上も期待することができる。以上のこと
から本発明の目的は、HFCの製造において寿命が長い
フッ素化触媒、および該触媒を用いて炭素数1〜4のハ
ロゲン化炭化水素を気相でHFと接触させてHFCを効
率よく製造する方法を提供することである。
を解決すべく鋭意検討した結果、Ga,Cr,O,Fを
必須の構成元素として含み、Crに対するGaの原子比
が0.0001〜0.15、好ましくは0.001〜
0.1、特に好ましくは0.003〜0.05である触
媒が従来のCr系フッ素化触媒に較べて著しく長い寿命
を有することを見い出し、本発明を成すに到った。
r,O,Fを必須の構成元素として含み、Crに対する
Gaの原子比が0.0001〜0.15、好ましくは
0.001〜0.1、特に好ましくは0.003〜0.
05である触媒 (2)Cr元素及びGa元素を含む触媒前駆体をフッ素
フッ化水素又は含フッ化炭化水素と接触させてフッ素化
処理することによる、上記(1)の触媒の製造方法、お
よび(3)上記(1)の触媒の存在下、ハロゲン化炭化
水素とHFとの接触により、ハロゲン化炭化水素をフッ
素化する方法が、提供される。
r,O,F以外の構成元素としてはアルカリ金属が大量
に(重量で%オーダー)含まれることはあまり好ましく
ないが、その他の元素は%オーダー以上含んでもよい。
特に、助触媒として活性促進効果が期待できる8,9,
10,11,12属(新IUPAC命名法)の元素から
なる群から選ばれる少なくとも1種の元素、なかでも、
Co,Ni,Cu,Zn,CdなどはCrに対する原子
比で0.001〜0.5、好ましくは0.003〜0.
2の範囲で含まれていてもよい。
る化合物(例えば酸化物や水酸化物)を触媒前駆体とし
て、これをHFやF2 、分子中にフッ素を有するハロゲ
ン化炭化水素等によってフッ素化し、OやOHを部分的
にフッ素に置き換えることによって調製することができ
る。GaおよびCrを含有する化合物は担体に担持する
ことも可能であり、適当な担体としては活性炭、アルミ
ナ、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム、フッ化マ
グネシウムなどが挙げられる。
ている混練法、含浸法、共沈法等のいかなる方法も用い
ることができ、また、触媒前駆体を調製するための原料
としては工業規模で入手可能ならば、いかなる原料を用
いてもよい。上記の方法のうち、含浸法や共沈法がGa
をCr中に高分散させることができるため好ましい。な
かでも、共沈法はGaの分散状態をより、任意にコント
ロールし得るためさらに好ましい。従って、好ましい触
媒前駆体の調製方法の例としては、GaおよびCrの塩
が溶解した液を沈澱剤と反応させて沈澱をつくり、濾
別、洗浄、乾燥、焼成する方法(共沈法の例)、酸化ク
ロムや水酸化クロムにGa化合物の溶液を含浸し、乾
燥、焼成する方法(含浸法の例)等があげられる。担体
を用いる場合には例えばGaおよびCrの化合物が溶解
した液を担体に含浸し、乾燥、焼成することにより調製
することができる。
としては、水酸化クロム(特に3価)のスラリー中に少
なくとも後に添加するGaとCrの塩を中和するに足る
量の沈澱剤(アルカリ)をあらかじめ添加した後、Ga
とCrの塩の混合溶液をゆっくり添加して調製したスラ
リーを分別、洗浄、乾燥し、焼成する方法やGaおよび
Crの塩が溶解した液と沈澱剤とを反応液のpHが6〜1
2、特に好ましくは6.5〜10の範囲内に在るように
コントロールしながら、双方同時に、あるいは交互に滴
下調製したスラリーを濾別、洗浄、乾燥し、焼成する方
法があげられる。
rの化合物としては硝酸塩、塩化物、硫酸塩が好適に用
いられる。なかでも共沈法においては硝酸塩が、含浸法
においては塩化物が好ましい。沈澱剤の種類としてはア
ンモニア、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水
素カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム
などが好ましく、なかでもアンモニアが特に好ましい。
上記焼成前、または焼成後に打錠成型を行ったり、乾燥
前に押し出し成型を実施することにより成型物とするこ
とができる。乾燥方法としては80〜130℃、特には
90〜120℃の温度範囲で、空気あるいはN2 などの
不活性ガス雰囲気中で30分以上行うことが好ましい
が、減圧乾燥などの他の乾燥方法で行うことも可能であ
る。
50℃〜500℃の温度範囲で行うことが適当である
が、調製方法によって焼成の雰囲気を選ぶ必要がある。
すなわち、水酸化クロム、酸化クロムなどのクロム化合
物は約350℃以上の高温でO 2 に触れると比表面積の
大幅な低下を引き起こし、また、活性炭は焼成して消失
する。このため、担体を使用せずにクロム化合物を触媒
前駆体の主成分とする場合や、活性炭を担体として用い
る場合には350℃以上の温度でO2 を1000Pa(絶
対圧力)以上含む雰囲気に曝してはならず、N2 ,Ar
などの不活性ガスもしくは還元性ガス雰囲気で焼成する
ことが望ましい。ここで言う還元性ガス雰囲気とは
H2 ,CO,NOなどの還元力を有するガスを含有する
雰囲気のことであり、その他に不活性ガスや水分も含有
することができる。O2 などの酸化性ガスについても安
全上問題とならない濃度であれば含まれていてもよい
が、含まれていない方が望ましい。
用いる場合にはO2 雰囲気下でも担体が比表面積の低下
を防止する効果をもつため、O2 を含む雰囲気、代表的
には空気中で焼成することも可能である。しかし、特開
平5−92141号公報に記載されているように、焼成
後に行う前駆体のフッ素化時に、Crが飛散するという
問題が生じる。従って、上記担体を用いる場合にも不活
性ガスもしくは還元性ガス雰囲気で焼成する、もしく
は、O2 を含む雰囲気で一旦焼成を行った後にさらに、
還元性ガス雰囲気で焼成することが望ましい。
程の中に還元性ガス雰囲気で熱処理する工程を設ける方
法があげられる。すなわち、クロム化合物を触媒前駆体
の主成分とする場合や、活性炭を担体として用いる場合
には、乾燥工程後に直接、還元性ガス雰囲気で焼成す
る、もしくは、一旦、不活性ガス中で焼成を行った後に
さらに還元性ガス雰囲気で焼成することが好ましい。担
体としてアルミナや各種金属フッ化物を用いる場合に
は、乾燥工程後に直接、還元性ガス雰囲気で焼成する、
もしくは、一旦、不活性ガス中やO2 を含む雰囲気で焼
成を行った後にさらに還元性ガス雰囲気で焼成すること
が好ましい。
により、反応前に行う触媒前駆体のフッ素化の際に、飛
散するCrの量を減少させる、触媒の活性を向上させる
等の効果が期待できる。この熱処理の温度としては35
0〜500℃が適当であり、好ましくは370〜460
℃、特に370〜450℃がよい。用いる還元性ガスの
種類としてはH2 ,CO,NO等があげられるが、取扱
いの簡便さからH2 を用いるのが適当である。還元性ガ
スの濃度は0.1〜100 vol%とすることができる。
必要に応じてガス中に20 vol%以下の水や99.9 v
ol%以下の不活性ガスを同伴することも可能であるが、
O2 濃度は安全上の問題から0.1 vol%以下に抑える
べきである。ガス流量はGHSV(標準状態換算)で1
0〜1000Oh-1が適当であり、圧力は大気圧〜10
kg/cm2Gが操作上簡便である。処理時間としては少なく
とも30分間、好ましくは1〜10時間熱処理する。
はO2 を絶対圧力で1000Pa以上含む雰囲気に高温で
曝すことは好ましくない。従って、還元性ガス雰囲気で
焼成した後に、さらに空気中などのO2 を含有する雰囲
気で焼成を行うことは避けるべきである。また、還元性
ガス雰囲気での焼成が終了して前駆体を取り出す際に大
気解放する場合にも、200℃以上の温度でO2 が系内
に導入されるような操作は避けねばならず、好ましくは
150℃、さらに好ましくは120℃以下の温度で空気
を系内に少しづつ導入し、徐々に系内のO2 濃度を上げ
た後に大気解放すべきである。
る方法で触媒前駆体の調製を行ってもよいが、Crに対
するGaの原子比(以下、Ga/Cr比と略)は0.0
001〜0.15、好ましくは0.001〜0.1、特
に好ましくは0.003〜0.05という範囲にしなけ
ればならない。上記の範囲よりGa/Cr比が小さい
と、コーキングを防止する効果が現れず、また、Ga/
Cr比が大き過ぎても反応速度が低下するため好ましく
ない。Ga/Cr比の調整は、混練法ならば混合する粉
の割合、含浸法や共沈法ならばGaおよび/またはCr
化合物の溶液濃度や溶液組成をコントロールすることに
より容易に達成される。
必須の構成元素とする。O,Fの含量はGa/Cr比や
触媒前駆体の調製方法によって適切な範囲が変化する
が、何れの成分も触媒の全重量に対して0.3重量%以
上は必要である。好ましいOの含量の範囲は1〜25重
量%である。好ましいFの含有量は15〜45重量%で
ある。触媒中にOとFを含有させるには、上記のように
GaおよびCrを含有する化合物をHFやF2 、分子中
にFを有するハロゲン化炭化水素等のガスによってフッ
素化することで達成できる。なかでもHFを用いるフッ
素化がコスト上優れている。
ては300〜500℃、特には300〜450℃が好ま
しい。HFなどのフッ素化剤の濃度としては0.1〜1
00vol%で行い得るが、発熱による温度上昇(以下、
ΔTと略)が最大でも50℃以下になるように、必要に
応じてN2 などの不活性ガスでフッ素化剤を希釈して用
いることが望ましい。ガス流量はGHSVで10〜10
000h-1が適当であり、圧力は大気圧〜20kg/cm2G
で行うことができる。
をあげると、大気圧下300〜400℃で、HF濃度5
〜30 vol%になるようにHFとN2 を供給しフッ素化
を開始する。ホットスポットが前駆体充填層を通過した
後、発熱に注意しながらHF濃度を90 vol%以上に、
圧力を2〜10kg/cm2Gになるまで上げていき、最終条
件で少なくとも発熱がなくなるまで処理を継続する。
化はインコネル、ハステロイ製のものであれば同一の反
応器で行うことも可能であり、操作上簡便である。以上
のようにして製造できる本発明のGa,Cr,O,Fを
必須の構成元素として含むフッ素化触媒はハロゲン化炭
化水素をHFによりフッ素化する際に適用できるが、含
水素ハロゲン化炭化水素のフッ素化反応には特に効果的
である。つまり、オキシフッ化クロムのような従来のフ
ッ素化触媒よりコーキングが進行し難く、より長い触媒
寿命が達成できる。
は主には炭素数1から4の分子中にHを含むハロゲン化
炭化水素のことであり、一例をあげるとCHCl3 ,C
H2Cl2 ,CH2 FCl,CH3 Cl,C2 HC
l3 ,C2 H2 Cl2 ,C2 H3Cl,C2 HCl5 ,
C2 HFCl4 ,C2 HF2 Cl3 ,C2 HF3 C
l2 ,C2 HF4 Cl,C2 H2 Cl4 ,C2 H2 FC
l3 ,C2 H2 F2 Cl2 ,C 2 H2 F3 Cl,C2 H
3 Cl3 ,C2 H3 FCl2 ,C2 H3 F2 Cl,C2
H4 Cl2 ,C2 H4 FCl,C2 H5 Cl,C3 H2
F4 Cl2 ,C3 HF4Cl3 などがある。さらに、上
記の炭化水素中のClの全部もしくは一部をBrやIに
置換した化合物であってもよい。なかでも、最近オゾン
層を破壊する恐れのないHFCとして注目されているC
H2 F2 (HFC−32)やCH2 FCF 3 (HFC−
134a),CF3 CHF2 (HFC−125)を製造
する際の合成ルートとして考えられるCH2 Cl2 ,C
H2 FCl(HCFC−31),CHCl=CCl
2 (トリクロロエチレン),CF3 CH2 Cl(HCF
C−133a),CCl2 =CCl2 (パークロロエチ
レン),CF3 CHCl2 (HCFC−123),CF
3 CHFCl(HCFC−124)のフッ素化反応にお
いて有効であり、HCFC−133aのフッ素化による
HFC−134aの製造には特に効果的である。
の反応方法をとり得るが、固定床が一般的である。反応
条件は反応によって適切な条件が変化するが、一般的に
は、ハロゲン化炭化水素に対するHFのモル比が0.5
〜20、温度が200〜40℃、圧力が大気圧〜20kg
/cm2G、SVが50〜100000h-1である。本発明
のフッ素化触媒はコーキングが進行し難いため、従来の
フッ素化触媒を使用する場合よりハロゲン化炭化水素に
対するHFのモル比を低くすることが可能であることか
ら、触媒の寿命が長くなるだけでなく、高いSTYを得
ることができ生産性も向上する。
を具体的に説明するが、かかる説明によって本発明が限
定されないことは勿論である。尚、説明中Ga/Cr比
は化学分析から求めた触媒に含まれる各元素の原子比を
表し、反応例中のモル比とはハロゲン化炭化水素に対す
るHFのモル比を表す。SVは標準状態に換算した値で
あり、圧力はゲージ圧である。
O3 )3 ・nH2 O(Ga含量18.9重量%)0.9
2gとCr(NO3 )3 ・9H2 O10gを溶解してG
aとCrを含んだ水溶液を得た。次に、Cr(NO3 )
3 水溶液とNH3水を攪拌しながら混合して調製した水
酸化クロムのスラリーにさらにNH3 水を加えてpHを9
に調節したスラリー(スラリー中のCr含量は1.4重
量%)840gに上記のGaとCrを含んだ水溶液を約
20分かけて滴下してGaとCrを含有する水酸化物の
スラリーを調製した。得られたスラリーを濾別し、純水
でよく洗浄した後、110℃で12時間乾燥した。得ら
れた固体を粉砕し、黒鉛と混合して、打錠成型機でペレ
ット化した。
00℃で4時間焼成し触媒前駆体とした。この前駆体を
インコネル製反応管に充填し、大気圧においてN2 希釈
した20 vol%のHF気流下350℃で、続いてN2 の
供給を断ち100 vol%のHF気流下で、さらに100
%のHF気流下で昇圧して5kg/cm2Gでフッ素化処理を
行った。処理後のペレットの組成を以下に示す。
9.1 F:19.5 分析結果から、Ga/Cr比は0.01であった。
とNH3 水を攪拌しながら混合して調製した水酸化クロ
ムのスラリーを濾別し、純水でよく洗浄した後、110
℃で12時間乾燥した。得られた固体を粉砕したもの5
0gを攪拌しつつ、GaCl3 水溶液(純水25gにG
aCl3 0.43gを溶解したもの)をゆっくり滴下
した。湿潤した粉体を再度110℃で12時間乾燥した
後、黒鉛と混合して、打錠成型機でペレット化した。以
下の操作は調製例1に従って、フッ素化処理を行った。
処理後のペレットの組成を以下に示す。
8.0 F:21.0 分析結果から、Ga/Cr比は0.005であった。
リーに滴下する水溶液にGa(NO3 )3 ・nH2 Oを
加えないこと以外は調製例1に従って、Gaを含まない
触媒前駆体を調製し、調製例1と同じ条件でフッ素化処
理を行った。処理後のペレットの組成を以下に示す。
リーに滴下する水溶液にGa(NO3 )3 ・nH2 Oを
18.4g加えること以外は調製例1に従って、Ga添
加量の多い触媒前駆体を調製し、調製例1と同じ条件で
フッ素化処理を行った。処理後のペレットの組成を以下
に示す。
6.7 F:21.4 分析結果から、Ga/Cr比は0.2であった。
ットをN2 気流中400℃で焼成する以外は調製例1と
同様にして触媒を調製した。分析結果から求めたGa/
Cr比は0.01であった。
2 O75gとGa(NO3 )3 ・nH2 O0.69gを
純水200mlに溶かした溶液と28重量%のアンモニア
水50mlとを純水100mlを入れた11の容器の中にか
くはんしながら、反応溶液のpHが7.5〜8.5の範囲
内になるように2種の水溶液の流量をコントロールして
約20分かけて滴下した。得られたスラリーを濾別し、
純水でよく洗浄した後、110℃で12時間乾燥した。
以降の操作は調製例1に従って、触媒を調製した。分析
結果から求めたGa/Cr比は0.01であった。
10g、GaCl3 0.58gを純水78gに溶解し、
活性アルミナ100gを浸漬して触媒液を全量吸収させ
た。これを120℃で12時間乾燥した後、ガラス性焼
成管に充填してまず、空気気流下350℃で3時間、続
いて、H2 気流下400℃で4時間焼成した。この前駆
体をインコネル製反応管に充填し、大気圧においてN2
希釈した20 vol%のHF気流下350℃で、続いてN
2 の供給を断ち100 vol%のHF気流下で、さらに1
00%のHF気流下で昇圧して3kg/cm2Gでフッ素化処
理を行った。
08であった。
含んだ水溶液にZn(NO3 )2 ・6H2 O 2.97
gを追加してGaとCrとZnを含んだ水溶液を用いる
以外は調製例1に従って触媒を調製した。分析結果から
求めたGa/Cr比は0.01、Zn/Cr比は0.0
4であった。
を粉砕、分級し、0.71mm以上1mm以下の顆粒2.5
mlをインコネル製反応管に充填し、以下の活性評価条件
でHCFC−133aのフッ素化反応を行い、HFC−
134a収率を測定した。その後、反応条件を以下の劣
化し易い条件(以下、加速劣化条件と略す)に変更し、
15時間放置したが、HFC−134a収率は約11%
と一定であった。その後、再度反応条件を先の活性評価
条件に戻して、活性の低下度合いを計測した。表1に加
速劣化前後のHFC−134a収率と前後の収率比を示
す。
3aモル比:8、SV:1500h-1 加速劣化条件 温度:360℃、圧力:大気圧、HF/HCFC−13
3aモル比:1、SV:2000h-1
を使用する以外は反応例1に従って加速劣化による活性
の低下度合いを計測した。結果を表1に示す。
した触媒を使用する以外は反応例1に従って加速劣化に
よる活性の低下度合いを計測した。結果を表1に示す。
した触媒を使用する以外は反応例1に従って加速劣化に
よる活性の低下度合いを計測した。結果を表1に示す。
劣化前後の収率の比を表す。
化し易い反応条件に触媒を曝してもコーキングし難いた
め活性低下の度合いが小さいことがわかる。また、比較
反応例2からGaの添加量が多すぎると触媒の活性が低
下して好ましくないことがわかる。
た触媒を使用する以外は反応例1に従って加速劣化によ
る活性の低下度合いを計測した。加速劣化前後のHFC
−134a収率比を表2に示す。
劣化前後の収率の比を表す。
を反応例1にならって、以下の条件でHCFC−123
のフッ素化反応を行い、活性の低下度合いを計測した。 活性評価条件 温度:320℃、圧力:大気圧、HF/HCFC−13
3aモル比:4、SV:1000h-1 加速劣化条件 温度:370℃、圧力:大気圧、HF/HCFC−13
3aモル比:1、SV:1000h-1 加速劣化前後のHFC−125の収率比は0.48であ
った。
素化触媒は寿命が長いため、生産性よくハイドロフルオ
ロカーボンを製造することができる。
Claims (13)
- 【請求項1】 クロム、ガリウム、酸素及びフッ素を必
須の構成元素として含み、クロムに対するガリウムの原
子比が0.001〜0.15の範囲内であることを特徴
とするクロム系フッ素化触媒。 - 【請求項2】 クロムに対するガリウムの原子比が0.
003〜0.05の範囲内である請求項1記載のクロム
系フッ素化触媒。 - 【請求項3】 コバルト、ニッケル、亜鉛、カドミウム
から選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有する請
求項1又は2記載のクロム系フッ素化触媒。 - 【請求項4】 クロム元素およびガリウム元素を含有す
る触媒前駆体をフッ素ガス、フッ化水素もしくは含フッ
素ハロゲン化炭化水素と接触させてフッ素化処理するこ
とにより得られることを特徴とする請求項1から3のい
ずれかに記載のクロム系フッ素化触媒の製法。 - 【請求項5】 触媒前駆体が酸化物もしくは水酸化物で
あることを特徴とする請求項4記載の製法。 - 【請求項6】 触媒前駆体を共沈法により調製すること
を特徴とする請求項5記載の製法。 - 【請求項7】 触媒前駆体を含浸法により調製すること
を特徴とする請求項5記載の製法。 - 【請求項8】 還元性ガスを含む雰囲気中で、350〜
500℃で熱処理した触媒前駆体を用いることを特徴と
する請求項4から7のいずれかに記載の製法。 - 【請求項9】 該還元性ガスが水素であることを特徴と
する請求項8記載の製法。 - 【請求項10】 請求項1から3記載のいずれかに記載
のクロム系フッ素化触媒の存在下、気相でフッ化水素と
ハロゲン化炭化水素とを接触させることを特徴とするハ
ロゲン化炭化水素のフッ素化方法。 - 【請求項11】 該ハロゲン化炭化水素が含水素ハロゲ
ン化炭化水素であることを特徴とする請求項10記載の
フッ素化方法。 - 【請求項12】 該含水素ハロゲン化炭化水素がジクロ
ロメタン、クロロフルオロメタン、1−クロロ−2,
2,2−クリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−2,
2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−1,2,
2,2−テトラフルオロエタンからなる群から選ばれる
ことを特徴とする請求項11記載のフッ素化方法。 - 【請求項13】 該含水素ハロゲン化炭化水素が1−ク
ロロ−2,2,2−トリフルオロエタンであることを特
徴とする請求項12記載のフッ素化方法。
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