JPH08100061A - ブロックコポリマ、その製造法、液晶配向材料、液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子 - Google Patents

ブロックコポリマ、その製造法、液晶配向材料、液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子

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JPH08100061A
JPH08100061A JP23356394A JP23356394A JPH08100061A JP H08100061 A JPH08100061 A JP H08100061A JP 23356394 A JP23356394 A JP 23356394A JP 23356394 A JP23356394 A JP 23356394A JP H08100061 A JPH08100061 A JP H08100061A
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JP
Japan
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general formula
block copolymer
liquid crystal
long
methylene group
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JP23356394A
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English (en)
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Mitsuo Katayose
光雄 片寄
Minoru Ishihara
稔 石原
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温で硬化しても十分なプレチルト角を示
し、しかも配向膜材料ロット毎のプレチルト角、残留D
C電圧及び電圧保持率にばらつきがなく、高温での信頼
性に優れ、プレチルト角制御可能な配向膜を与える長鎖
メチレン基含有アミド酸のブロックコポリマ、その製造
法、液晶配向材料、液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶
表示素子を提供する。 【構成】 例えば、一般式(1) 【化1】 (式中、X1及びX2はそれぞれ独立に−O−CO−、−
CO−O−、O又はSを示し、A1及びA2はそれぞれ独
立に2価の有機基を示し、D1は芳香環、脂肪族基又は
脂環族基を含む4価の有機基を示し、nは6〜20の整
数であり、k及びlはそれぞれ独立に1以上の整数であ
る)で表されるブロックコポリマ等のミクロ相分離構造
を有する膜を形成するブロックコポリマ、その製造法、
液晶配向材料、液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示
素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子の液晶配
向膜形成に有用なブロックコポリマ、その製造法、液晶
配向材料、液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子は軽量化及び薄膜化
が可能で、しかも消費電力が小さく、カラー化が容易で
あること等の利点から、パーソナルコンピュータ、ワー
ドプロセッサなどのディスプレイとして用いられてい
る。液晶表示素子には、ツイストネマチック(TN)タ
イプ、スーパーツイストネマチック(STN)タイプ、
薄膜トランジスタ(TFT)やメタルインシュレータメ
タル(MIM)を用いたアクティブマトリックスタイプ
などが知られているが、最近は、カラー化が容易で且つ
良好な視覚特性が得られるSTN方式及び高精細で表示
応答速度が速いアクティブマトリックスタイプが注目を
集めている。画素の高密度化、表示の高品位化に伴いリ
バースチルトの発生など液晶が示す異常な挙動が問題と
なってきており電圧印加時に液晶分子の長軸と配向膜表
面が成す角度、つまりプレチルト角を高くする必要が発
生している。配向膜としてポリイミドを用いたパネルで
は、一般にプレチルト角が小さく、リバースチルトの発
生などによる表示むらが起こり易い。さらに、最近では
カラーフィルタの耐熱性の関係から、150〜180℃
という低温の硬化温度で十分なプレチルト角を発生させ
ることが可能な液晶配向膜が要求されるようになってき
た。そのため、特開昭64−24226号公報、特開昭
64−79725号公報、特開昭64−79726号公
報、特開昭64−79727号公報、特開昭64−84
221号公報、特開平5−265007号公報、特開平
6−43465号公報、特開平5−43687号公報等
には、プレチルト角を大きくするための配向膜(配向
層)を形成する方法が提案されている。
【0003】特開平5−43687号公報にはジアミン
側鎖にアルキル基を導入してプレチルト角を大きくする
方法が提案されているが、プレチルト発現因子であるア
ルキル基が側鎖として導入されているため、液晶表示素
子の高温での信頼性が低下するという問題がある。一
方、特開平5−45658号公報にはジアミン主鎖にア
ルキル基を導入してプレチルト角を大きくする方法が提
案されているが、アクティブマトリックスタイプに要求
される良好な電圧保持率及び残留DC電圧等の特性有し
ながら任意の所望のプレチルト角を与える配向膜を得る
ためには、アルキル基を有するジアミン成分の含量を変
える必要があるが、この場合、ジアミン成分のポリマ中
での分散具合即ちポリマシークエンスにより、同一組成
の配向膜であるにもかかわらず配向膜材料の合成ロット
が異なると異なるプレチルト、電圧保持率及び残留DC
電圧を示し、表示素子品質にばらつきが生じるという問
題があった。また、特開平5−265007号公報、特
開平6−43465号公報には酸二無水物主鎖にアルキ
ル基を導入して大きなプレチルト角を得る方法並びに低
温で硬化しても十分なプレチルト角を得る方法が提案さ
れているが、この場合も特開平5−45658号公報と
同様の理由で表示素子品質にばらつきが生じるという問
題があることに加え、低温硬化時のプレチルト角が十分
な値を示さないという問題があった。したがって、上述
の各種問題点が改善された液晶配向膜材料が望まれてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、低温で硬化しても十分なプレチル
ト角を示し、しかも配向膜材料ロット毎のプレチルト
角、残留DC電圧及び電圧保持率にばらつきがなく、高
温での信頼性に優れ、プレチルト角制御可能な配向膜を
与えるブロックコポリマ、その製造法、液晶配向膜材
料、液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
従来の技術の問題に鑑み、長鎖メチレン基を有するポリ
マについて、ポリマシークエンスとプレチルト角の関係
を詳細に検討した結果、ポリマ中における長鎖メチレン
基の配列すなわちポリマーシークエンスが液晶配向膜が
示す諸特性と密接な関係があり、長鎖メチレン基が複数
隣接して形成されるブロックを多量に含むポリマ、即ち
長鎖メチレン基含有アミド酸のブロックコポリマを必須
成分として含む液晶配向膜材料が優れた諸特性を示す液
晶配向膜を与え、しかもブロックセグメントの長さを調
節することによって同一組成でありながらプレチルト角
を高低自由自在に制御できることを見い出し本発明に至
ったものである。優れた諸特性とは、低温で硬化しても
十分なプレチルト角を示し、しかも配向膜材料毎のプレ
チルト角、残留DC電圧、電圧保持率等にばらつきがな
く、高温での信頼性に優れるということである。
【0006】本発明は、ミクロ相分離構造を有する膜を
形成するブロックコポリマに関する。また、本発明は、
一般式(2)
【化12】 (式中、X1、X2及びnは一般式(1)におけると同意
義である)で表される長鎖メチレン基含有酸二無水物と
一般式(3)
【化13】 (式中、A1は一般式(1)におけると同意義である)
で表されるジアミンを反応させることによって得られる
長鎖メチレン基含有アミド酸ブロックと長鎖メチレン基
を含有しない一般式(4)
【化14】 (式中、D1は一般式(1)におけると同意義である)
で表されるテトラカルボン酸二無水物と一般式(5)
【化15】 (式中、A2は一般式(1)におけると同意義である)
で表されるジアミンを反応させることを特徴とする一般
式(1)
【化16】 (式中、X1及びX2はそれぞれ独立に−O−CO−、−
CO−O−、O又はSを示し、A1及びA2はそれぞれ独
立に2価の有機基を示し、D1は芳香環、脂肪族基又は
脂環族基を含む4価の有機基を示し、nは6〜20の整
数であり、k及びlはそれぞれ独立に1以上の整数であ
る)で表されるブロックコポリマの製造法に関する。ま
た、本発明は、前記ブロックコポリマを含む液晶配向膜
材料に関する。また、本発明は、前記液晶配向膜材料を
用いて形成された液晶配向膜に関する。また、本発明
は、前記液晶配向膜を有する液晶挾持基板に関する。ま
た、本発明は、対向する前記液晶挾持基板の液晶配向膜
に液晶を挾持した液晶表示素子に関する。
【0007】本発明において、ミクロ相分離構造とは、
ミクロドメイン構造と同義であり、ミクロドメインが観
測される構造である。本発明においては、ミクロドメイ
ンの形状に特に制限はなく、例えば、球、円柱、ラメラ
構造等が挙げられる。液晶配向挾持の点から、形状は球
であることが好ましく、球の場合、その直径は10μm
未満であることが好ましく、1μm未満であることがよ
り好ましく、0.1μm未満であることが特に好まし
い。ミクロドメインは、例えば、透過型電子顕微鏡、原
子力間顕微鏡等で観察することによって確認することが
できる。上記のブロックコポリマは、ブロックコポリマ
が互いに組成が異なる5種類以下のブロックセグメント
で構成されるものであること、ブロックコポリマを構成
するブロックセグメントの少なくとも一組のブロックセ
グメント間の凝集エネルギー密度差(以下CED値と略
す)差が10MJ/m3以上500MJ/m3未満であること、少
なくとも一つのブロックセグメントがポリイミドブロッ
クセグメント又はポリアミド酸ブロックセグメントであ
ることがプレチルト角、残留DC電圧、電圧保持率等の
点から好ましい。ここでブロックセグメントのCED値
は、文献Polym.Eng.Sci.,14,147(1974)に記載されるR.
F.Fedorsの方法により算出することができる。ブロック
ポリマを構成するブロックセグメントの中にCED値差
が10MJ/m3以上500MJ/m3未満である少なくとも一組
のブロックセグメントが存在しない場合には、微細なミ
クロ相分離構造が形成されず充分なプレチルト角が発現
しない傾向が大きい。
【0008】ブロックポリマを構成するブロックセグメ
ントの種類としては、公知の重合体、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイ
ミド、ポリアミド酸、ポリカーボネート、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、アセ
チルセルロース、ポリアミノ酸エステル、芳香族ポリア
ミド等の耐熱樹脂、ポリスチレン、ポリアクリル酸エス
テル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリルアミ
ド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のビニル系ポリ
マ、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂などに由来
するブロックセグメントが挙げられるが、優れた配向性
を付与するため、あるいは高温でのプレチルト角や配向
性の安定性を付与するためにはポリアミド酸ブロックセ
グメント又はポリイミドブロックセグメントをブロック
セグメントとして含むことが好ましい。したがって、液
晶配向膜として要求される特性を満足するために、ポリ
アミド酸ブロックセグメント又はポリイミドブロックセ
グメントを一つのブロックセグメントとし、さらに、必
要に応じてプレチルト角、低温硬化時のプレチルト角発
現性、電圧保持率、残留DC電圧などに適した上記公知
の重合体由来のブロックセグメントを他のブロックセグ
メントとして共重合させることが好ましい。
【0009】上記ポリイミドブロックセグメント又はポ
リアミド酸ブロックセグメントの構成単位に使用される
テトラカルボン酸二無水物としては、シクロペンタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シ
クロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ
フラン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、
ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル
−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水
物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢
酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリ
ル)−3−メチル−シクロヘキセンジカルボン酸二無水
物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,5,
3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二無水物、4,4′−オキ
シジフタル酸無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸
無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸
二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボ
ン酸二無水物、フラン−2,3,4,5−テトラカルボ
ン酸二無水物、4,4′−メチレンジフタル酸無水物、
4,4′−チオジフタル酸無水物、1,4−ビス(2,
3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,
3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン
二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)ジフェニル二無水物、4,4′−ビス(2,3
−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水
物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルエーテル二無水物、4,4′−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフ
ィド二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4′
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルホン二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、1,1
−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水
物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
タン二無水物、1,2−ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,3,4,5−ピロリジン−テトラカルボン酸二無水
物、2,3,5,6−ピラジン−テトラカルボン酸二無
水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン二無水物、パラ−ターフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、メタ−ターフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、一般式(2)
【化17】 (式中、X1及びX2は各々独立に−O−CO−、−CO
−O−、O又はSを示し、nは6〜20の整数である)
で表される酸二無水物、一般式(7)
【化18】 (式中、X1及びX2は各々独立に−O−CO−、−CO
−O−、O又はSを示し、p及びqは1〜5の整数であ
り、rは1〜20の整数である)で表される酸二無水物
などを例示することができる。上記芳香族、脂肪族又は
脂環族酸二無水物は、使用目的に応じて単独で又は2種
以上を組み合わせて使用される。
【0010】ポリイミドブロックセグメント又はポリア
ミド酸ブロックセグメントの構成単位に使用されるジア
ミン化合物としては、1,2−フェニレンジアミン、3
−メチル−1,2−フェニレンジアミン、4−メチル−
1,2−フェニレンジアミン、4,5−ジメチル−1,
2−フェニレンジアミン、3−エチル−1,2−フェニ
レンジアミン、4−エチル−1,2−フェニレンジアミ
ン、4,5−ジエチル−1,2−フェニレンジアミン、
3−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン、4−メト
キシ−1,2−フェニレンジアミン、4,5−ジメトキ
シ−1,2−フェニレンジアミン、3−エトキシ−1,
2−フェニレンジアミン、4−エトキシ−1,2−フェ
ニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、2−メ
チル−1,3−フェニレンジアミン、4−メチル−1,
3−フェニレンジアミン、5−メチル−1,3−フェニ
レンジアミン、2ーエチル−1,3−フェニレンジアミ
ン、2ーエチル−1,3−フェニレンジアミン、4−エ
チル−1,3−フェニレンジアミン、5−エチル−1,
3−フェニレンジアミン、2ーメトキシ−1,3−フェ
ニレンジアミン、4ーメトキシ−1,3−フェニレンジ
アミン、5−メトキシ−1,3−フェニレンジアミン、
4−エトキシ−1,3−フェニレンジアミン、5−エト
キシ−1,2−フェニレンジアミン、1,4−フェニレ
ンジアミン、2−メチル−1,4−フェニレンジアミ
ン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、
2,6−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2−
エチル−1,4−フェニレンジアミン、2,3−ジエチ
ル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジエチル−
1,4−フェニレンジアミン、2,6−ジエチル−1,
4−フェニレンジアミン、2−メトキシ−1,4−フェ
ニレンジアミン、2−エトキシ−1,4−フェニレンジ
アミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルプロパン、4,4′−メチレンジアニリン、
ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、1,2−ビス(3−ア
ミノプロポキシ)エタン、ビス(4−アミノシクロヘキ
シル)メタン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、
4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,2−ジ
メチルプロピレンジアミン、2,11−ドデカジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチ
レンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミ
ン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メ
チルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレン
ジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4′
−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシル、
1,12−オクタデカンジアミン、ビス(3−アミノプ
ロピル)スルフィド、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、ノナメチレンジ
アミン、デカメチレンジアミン、2,2−ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3
−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−
ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン、ビス(4−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン、ヘキサンジアミン、ヘプタンジアミン、オクタン
ジアミン、ノナンジアミン、デカンジアミン、ドデカン
ジアミン、テトラデカンジアミン、ヘキサデカンジアミ
ン等を挙げることができ、これらは使用目的に応じて単
独で又は2種以上を組み合わせて使用される。これらの
ジアミンのうち芳香族系ジアミンが耐熱性の点で好まし
く、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、1,4−フ
ェニレンジアミンが特に好ましい。
【0011】また、ジアミンの一部にシリコンジアミン
を使用してもよい。シリコンジアミンとしては、例え
ば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1
−テトラフェニルジシロキサン、1、3−ビス(3−ア
ミノプロピル)−1,1,1−テトラメチルジシロキサ
ン、1,3−ビス(4−アミノブチル)−1,1,1−
テトラメチルジシロキサン等がある。シリコンジアミン
を使用するときは、ジアミンの総量に対して、0.1〜
10モル%使用することが好ましい。シリコンジアミン
の使用により、得られるブロックコポリマの基板に対す
る密着性が向上する。
【0012】凝集エネルギー密度を考慮して、これらの
酸二無水物及びジアミンを適宜組み合わせることにより
凝集エネルギー密度が小さいブロックセグメント及び凝
集エネルギー密度が大きいブロックセグメントを選択し
て、ブロックコポリマを構成するブロックセグメントの
中の少なくとも一組のブロックセグメント間の凝集エネ
ルギー密度が10MJ/m3以上500MJ/m3未満となるブロ
ックコポリマとすることができ、プレチルト角発現のた
めに好ましい。
【0013】凝集エネルギー密度が小さいブロックセグ
メントとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブタジエン等のオレフィン系重合体、ポリスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、ポリ−t−ブチルスチレン等
のスチレン系重合体、ポリメタクリル酸−2−エチルヘ
キシル、ポリメタクリル酸オクチル、ポリメタクリル酸
ノニル、ポリメタクリル酸デシル、ポリメタクリル酸ド
デシル、ポリメタクリル酸ヘキサデシル等長鎖アルキル
基を有するメタクリルエステルポリマ、ポリアクリル酸
−2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸オクチル、ポリ
アクリル酸ノニル、ポリアクリル酸デシル、ポリアクリ
ル酸ドデシル、ポリアクリル酸ヘキサデシル等長鎖アル
キル基を有するアクリルエステルポリマ、長鎖アルキル
基を主鎖又は側鎖に含むポリイミド、ポリアミド酸、ポ
リエステル、ポリエーテル、ポリアミドなどに由来する
ブロックセグメントが挙げられる。
【0014】上記長鎖アルキル基を主鎖又は側鎖に含む
ポリイミドブロックセグメント、ポリアミド酸ブロック
セグメントの好ましい例としては、一般式(8)
【化19】 (式中、Xは−O−CO−、−CO−O−、O又はSを
示し、nは6〜20の整数であり、kは1以上の整数で
ある)で表される長鎖メチレン基含有ポリアミド酸に由
来するブロックセグメント、このポリアミド酸をイミド
閉環して得られるポリイミドに由来するブロックセグメ
ントが挙げられる。
【0015】一方、凝集エネルギー密度が大きいブロッ
クセグメントとしては、炭素数が少ない脂肪族又は脂環
族酸二無水物で構成されるポリアミド酸由来のブロック
セグメント等が挙げられるが、その好ましい例として
は、一般式(9)
【化20】 (A2は2価の有機基を示し、D1は4価の芳香族、脂肪
族、脂環族有機基を示し、lは1以上の整数である)で
表されるポリアミド酸に由来するブロックセグメント、
このポリアミド酸をイミド閉環して得られるポリイミド
に由来するブロックセグメントが挙げられる。
【0016】本発明のブロックコポリマとしては、少な
くとも一つのブロックセグメントがポリイミドブロック
セグメント又はポリアミド酸ブロックセグメントである
ブロックコポリマが好ましいことは上述したが、そのよ
うなブロックコポリマは、ブロックセグメントのすべて
がポリアミド酸ブロックセグメント又はポリイミドブロ
ックセグメントで構成されているポリマ、無水マレイン
酸とラジカル重合可能なモノマとの共重合ポリマと別途
合成されたアミン末端のポリイミド又はポリアミド酸と
の共重合物、アミノスチレン等のアミノ基を有するモノ
マとラジカル重合可能なモノマの共重合ポリマと別途合
成された酸無水物末端のポリイミド又はポリアミド酸と
の共重合物、N−フェニルマレイミド等のN−置換マレ
イミドとラジカル重合可能なモノマとのブロック共重合
物、無水マレイン酸とラジカル重合可能モノマとのブロ
ック共重合ポリマの酸無水物残基にアミンを反応させた
共重合物等のブロックセグメントの一つがポリイミド又
はポリアミド酸で構成されるポリマなどが挙げられる。
ブロックセグメントすべてがポリアミド酸ブロックセグ
メント又はポリイミドブロックセグメントであるポリマ
がより好ましく、上記一般式(8)で表されるCED値
が小さいポリアミド酸ブロックセグメント又はこれを閉
環して得られるポリイミドブロックセグメントと上記一
般式(9)で表されるCED値が大きいポリアミドブロ
ックセグメント又はこれを閉環して得られるポリイミド
ブロックセグメントから構成されるポリマである。
【0017】プレチルト角の発現はブロックコポリマの
ミクロ相分離に深く関与するので、プレチルト角の大き
さはブロックコポリマを用いて形成された配向膜表面の
相分離状態(ラメラ構造、海島構造、海島構造の微細
度、島部分の比率など)に依存する。即ち、島部分を構
成するブロックセグメントの重量分率が大きく微細な島
部分が形成される相分離状態では、高いプレチルト角が
発現する。微細な島部分を形成させるためには、ブロッ
クセグメントを形成するモノマの極性、柔軟性などの分
子構造を考慮して合成条件を適当に設定することによ
り、ブロックセグメント長を最適化することが好まし
い。
【0018】本願の最も好ましいブロックコポリマの一
つは、一般式(1)
【化21】 (式中、Xは−O−CO−、−CO−O−、O又はSを
示し、A1及びA2は各々独立に2価の有機基を示し、D
1は4価の芳香族、脂肪族又は脂環族有機基を示し、n
は6〜20の整数であり、k及びlは各々独立に1以上
の整数である)で表されるブロックコポリマである。な
お、膜強度の点から、一般式(1)中のk及びlは、k
+l>10となるように選ばれることが好ましい。
【0019】本発明の液晶配向膜材料は、例えば、あら
かじめITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極のつい
たガラスあるいはプラスチックフィルム等の透明基板上
に塗布され、加熱硬化処理をして一部あるいはすべてが
ポリイミド化された樹脂膜とされ、次いでラビング処理
を施すことによって液晶配向膜として使用するものであ
る。本発明の液晶配向膜材料は、ランダムコポリマでは
なくブロックコポリマを含む。本発明のブロックコポリ
マは、例えば、下記の製造法によって製造され、再現性
良く所定のシークエンスを有するポリマが得られるの
で、プレチルト角のロット変動がほとんど無く、しかも
何らポリマ組成を変えることなくブロックセグメント長
を調節することで所望のプレチルト角を示す配向膜を得
ることが可能である。ブロックコポリマの合成に使用さ
れるモノマの種類によっては、ランダムコポリマではま
ったくプレチルト角が発現しないのに対して、同組成の
ブロックコポリマでは高いプレチルト角が発現する。つ
まり、本発明によれば、これまで通常プレチルト角が発
現しないとされている組成においてでもプレチルト角を
発現させることが可能である。また、同じ組成を有する
ブロックコポリマとランダムコポリマを比較した場合、
電圧保持率、残留DC電圧等の液晶配向膜特性はブロッ
クコポリマが良好な値を示すことも明らかとなった。
【0020】一般式(1)で表されるブロックコポリマ
は、一般式(2)
【化22】 (式中、X1、X2及びnは一般式(1)におけると同意
義である)で表される長鎖メチレン基含有酸二無水物と
一般式(3)
【化23】 (式中、A1は一般式(1)におけると同意義である)
で表されるジアミンと一般式(4)
【化24】 (式中、D1は一般式(1)におけると同意義である)
で表される長鎖メチレン基を含有しない酸二無水物と一
般式(5)
【化25】 (式中、A2は一般式(1)におけると同意義である)
で表されるジアミンを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0021】以下に、より詳しく3種類の製造法(調製
法)について説明する。第一の調製法においては、ま
ず、一般式(2)で表される長鎖メチレン基含有酸二無
水物(以下DA1と略す)を一般式(3)で表されるジ
アミン(以下AA1と略す)と反応させて長鎖メチレン
基含有アミド酸のプレポリマを調製し、次いで追加の一
般式(4)で表される長鎖メチレン基を含有しない酸二
無水物(以下DA2と略す)と追加の一般式(5)で表
されるジアミン(以下AA2と略す)を前記プレポリマ
と反応させることにより一般式(1)で表されるブロッ
クポリマを合成できる。ここで長鎖メチレン基含有アミ
ド酸プレポリマはDA1とAA1のモル比により末端基
が異なり、DA1>AA1である場合は一般式(10)
【化26】 (式中、X1、X2、A1、n及びkは一般式(1)にお
けると同意義である)で表されるように酸無水物が末端
基となり、DA1<AA1である場合は一般式(11)
【化27】 (式中、X1、X2、A1、n及びkは一般式(1)にお
けると同意義である)で表されるようにアミンが末端基
となる。
【0022】第二の調製法においては、まず、一般式
(4)で表される長鎖メチレン基を含有しない酸二無水
物(DA2)を一般式(5)で表されるジアミン(AA
2)と反応させて一般式(11)で表される長鎖メチレ
ン基を含有しないアミド酸プレポリマを調製し、次いで
追加の一般式(2)で表される長鎖メチレン基含有酸二
無水物(DA1)と追加の一般式(3)で表されるジア
ミン(AA1)を前記プレポリマと反応させることによ
り一般式(1)で表されるブロックポリマを合成でき
る。ここで長鎖メチレン基を含有しないアミド酸プレポ
リマはDA2とAA2のモル比により末端基が異なり、
DA2>AA2である場合は一般式(12)
【化28】 (式中、D1、A2及びlは一般式(1)におけると同意
義である)で表される酸無水物末端となり、DA2<A
A2である場合は一般式(13)
【化29】 (式中、D1、A2及びlは一般式(1)におけると同意
義である)で表されるジアミン末端となる。
【0023】第三の調製法においては、まず、一般式
(2)で表される長鎖メチレン基含有酸二無水物(DA
1)を一般式(3)で表されるジアミン(AA1)と反
応させて調製した一般式(10)又は(13)で表され
る長鎖メチレン基含有アミド酸プレポリマと、一般式
(3)で表される長鎖メチレン基を含有しない酸二無水
物(DA2)と一般式(4)で表されるジアミン(AA
2)を反応させて調製した一般式(12)又は(13)
で表される長鎖メチレン基を含有しないアミド酸プレポ
リマを、アミン末端プレポリマに対しては酸無水物末端
プレポリマを、酸無水物末端プレポリマに対してはアミ
ン末端プレポリマを反応させることにより一般式(1)
で表されるブロックコポリマを合成できる。
【0024】上記三種類の合成法において、AA1/D
A1=1及びAA2/DA2=1の場合には長鎖メチレ
ン基含有アミド酸プレポリマと長鎖メチレン基を含有し
ないアミド酸プレポリマの単なるブレンドポリマとなっ
てしまい本願の目的とするブロックコポリマとは異な
り、本願の効果は得られない。本願のブロックコポリマ
は0<AA1/DA1<1(AA1<DA1のとき)又
は0<DA1/AA1<1(DA1<AA1のとき)の
場合に合成可能である。モル比AA1/DA1を変える
ことで任意のブロック度合を有する長鎖メチレン基含有
アミド酸ブロックポリマを合成することが可能である。
しかしながら、AA1/DA1又はDA1/AA1が0
に近い値をとるときはランダムコポリマに、一方AA1
/DA1又はDA1/AA1が1に近い値をとるときは
ブレンドポリマにそれぞれ近いポリマ構造を形成するた
め、本願の効果が低下する傾向がみられる。
【0025】AA1/DA1<0.5又はAA1/DA
1>2の場合、理論的にはプレポリマは形成されずDA
1−AA1−DA1又はAA1−DA1−AA1なるオ
リゴマが形成されることが予想される。しかしながら、
実際には酸二無水物やジアミンの形状、反応温度、反応
濃度、撹拌効率及び合成溶媒等により局所的にモル比の
不均衡が生ずるために、ある程度の分子量を有するプレ
ポリマと少量の残存モノマの混合物が形成されるので、
次述する本願の実施例に示されるように、AA1/DA
1<0.5又はAA1/DA1>2の場合でも本願の目
的とするポリマが形成される。本願のブロックコポリマ
手法を用いれば、何らポリマ組成を変えることなく、適
当なAA1/DA1比を選択してコポリマのブロックセ
グメント長を調節することで所望のプレチルト角を示す
液晶配向膜を得ることができる。
【0026】一般式(1)で表されるブロックコポリマ
としては、電圧保持率の観点から、一般式(1)におい
てX1が−CO−O−であり、X2が−O−CO−である
ことが好ましく、またプレチルト角の観点から、一般式
(1)においてnは8〜14であることが好ましく、8
〜10であることがより好ましい。
【0027】一般式(4)で表されるテトラカルボン酸
二無水物としては、D1が4価の芳香族基である具体的
化合物として、ピロメリット酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
4,5,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、4,4′
−オキシジフタル酸無水物、4,4′−スルホニルジフ
タル酸無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカル
ボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラ
カルボン酸二無水物、フラン−2,3,4,5−テトラ
カルボン酸二無水物、4,4′−メチレンジフタル酸無
水物、4,4′−チオジフタル酸無水物、1,4−ビス
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)
ベンゼン二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニル二無水物、4,4′−ビス
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテ
ル二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物、4,4′−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスル
フィド二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,
4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルスルホン二無水物、4,4′−ビス(2,3−ジカ
ルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、1,2−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,3,4,5−ピロリジン−テトラカルボン酸二
無水物、2,3,5,6−ピラジン−テトラカルボン酸
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシロキサン二無水物、パラ−ターフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、メタ−ターフェニルテト
ラカルボン酸二無水物等を例示することができる。
【0028】また、D1が4価の脂肪族基又は脂環族基
である具体的化合物として、シクロペンタンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロフラン−
1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ
[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−
テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,
4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、2,3,
5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,
5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水
物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3
−メチル−シクロヘキセンジカルボン酸二無水物等を例
示することができる。
【0029】これらのテトラカルボン酸二無水物中で、
一般式(4)で表されるテトラカルボン酸二無水物とし
ては、液晶配向膜が示す電圧保持率、残留DC電圧特性
等の点から脂肪族又は脂環族酸二無水物が好ましく、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸が特に好まし
い。上記脂肪族及び芳香族酸二無水物は、単独で又は2
種以上を組み合わせて使用される。
【0030】一般式(3)又は一般式(5)で表される
ジアミン化合物としては、例えば、1,2−フェニレン
ジアミン、3−メチル−1,2−フェニレンジアミン、
4−メチル−1,2−フェニレンジアミン、4,5−ジ
メチル−1,2−フェニレンジアミン、3−エチル−
1,2−フェニレンジアミン、4−エチル−1,2−フ
ェニレンジアミン、4,5−ジエチル−1,2−フェニ
レンジアミン、3−メトキシ−1,2−フェニレンジア
ミン、4−メトキシ−1,2−フェニレンジアミン、
4,5−ジメトキシ−1,2−フェニレンジアミン、3
−エトキシ−1,2−フェニレンジアミン、4−エトキ
シ−1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニレン
ジアミン、2−メチル−1,3−フェニレンジアミン、
4−メチル−1,3−フェニレンジアミン、5−メチル
−1,3−フェニレンジアミン、2ーエチル−1,3−
フェニレンジアミン、2ーエチル−1,3−フェニレン
ジアミン、4−エチル−1,3−フェニレンジアミン、
5−エチル−1,3−フェニレンジアミン、2ーメトキ
シ−1,3−フェニレンジアミン、4ーメトキシ−1,
3−フェニレンジアミン、5−メトキシ−1,3−フェ
ニレンジアミン、4ーエトキシ−1,3−フェニレンジ
アミン、5ーエトキシ−1,2−フェニレンジアミン、
1,4−フェニレンジアミン、2−メチル−1,4−フ
ェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニ
レンジアミン、2,6−ジメチル−1,4−フェニレン
ジアミン、2ーエチル−1,4−フェニレンジアミン、
2,3−ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,
5−ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,6−
ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2ーメトキシ
−1,4−フェニレンジアミン、2ーエトキシ−1,4
−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノジフェニルエタン、4,
4′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−メチレ
ンジアニリン、ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,2−
ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、ビス(4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、3−メチルヘプタメチレン
ジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、
2,2−ジメチルプロピレンジアミン、2,11−ドデ
カジアミン、オクタメチレンジアミン、3−メトキシヘ
キサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレ
ンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミ
ン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノ
ナメチレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロ
ヘキシル、1,12−オクタデカンジアミン、ビス(3
−アミノプロピル)スルフィド、エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,2−ビ
ス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−
ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサン、ビス(4−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサン等を挙げることができ、これらは使用目的に
応じて単独又は2種以上の組み合わせで使用することが
好ましい。これらのジアミンのうち芳香族系ジアミンが
耐熱性の点で好ましく、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、1,4−フェニレンジアミンが特に好ましい。
【0031】プレチルト角は一般式(2)で表される酸
二無水物からなるプレポリマの含量に依存する傾向にあ
り、(一般式(2)で表される酸二無水物の質量と一般
式(3)で表されるジアミンの質量との和)/(一般式
(4)で表される酸二無水物の質量と一般式(5)で表
されるジアミンの質量との和)で表される重量比が、
0.2〜5.0であることが好ましく、0.4〜3.0
であることがより好ましい。
【0032】本発明の一般式(1)で表されるポリアミ
ド酸ブロックコポリマは、前述した一般式(2)と一般
式(3)と一般式(4)と一般式(5)で表される化合
物を有機溶媒の存在下で反応させることによって製造で
きる。有機溶媒としては、反応を阻害しない限り任意の
有機溶媒を使用することができるが、N−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、γ−ブチルラクトン等が好まし
い。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使
用される。
【0033】反応は、ジアミンを有機溶媒に溶解させ、
これに所定量のテトラカルボン酸二無水物を徐々に加え
ることによって行われ、反応温度は100℃以下、特に
50℃以下とすることが望ましい。反応温度が高すぎる
と一部にポリイミド結合を生じゲル化という不都合が発
生する場合がある。したがって反応中は、外部冷却によ
り反応系の温度制御を行うことが望ましい。反応終了
後、ポリアミド酸共重合体を含有するワニスの粘度を調
整するために、反応に用いた溶媒の他に、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テルなどのセロソルブ系溶媒を加えることができる。
【0034】またポリイミドは上記ポリアミド酸を脱水
閉環して得られ、ポリイミドが溶媒に溶解する場合に
は、ポリアミド酸溶液中でイミド化し、ポリイミド溶液
とすることができる。溶液中でポリアミド酸をポリイミ
ドに転化させる場合には、加熱により脱水閉環する方法
と公知の脱水閉環触媒を使用して化学的に閉環するする
方法がある。加熱により脱水閉環する場合には、100
〜350℃の閉環温度で10分〜5時間、好ましくは、
120〜250℃の閉環温度で熱処理される。化学的に
脱水閉環させる場合には、脱水剤として無水酢酸、リン
酸等を使用し適宜触媒としてトリエチルアミン等のアミ
ン系触媒やジブチルスズジラウリレート等の有機金系触
媒が使用できる。このようにして得られたポリイミド溶
液はそのまま使用するこもでき、また、水、メタノー
ル、エタノール等の貧溶媒に沈殿させて単離した後、適
当な溶媒に再溶解させて使用することもできる。再溶解
させる溶媒は得られたポリイミドを溶解させるものであ
れば特に限定されないが、その例としてはN−メチル−
2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−ビニルピロリドン、γ−ブチルラクトン等が挙
げられる。
【0035】一般式(1)で表される長鎖メチレン基含
有アミド酸プロックコポリマを例にとり示した以上の方
法によって、ポリイミドブロックセグメント又はポリア
ミド酸ブロックセグメントのみからなるブロックポリマ
を合成することが可能であるが、全部ではなく一部のセ
グメントにポリイミドブロックセグメント又はポリアミ
ド酸ブロックセグメントを有するブロックポリマの合成
に使用されるポリイミドブロックセグメント又はポリア
ミド酸ブロックセグメントもこのようにして合成され
る。このようにして合成されたセグメントは、例えば、
無水マレイン酸とラジカル重合可能なモノマとの共重合
によって合成される酸無水物残基を有する重合体1、ア
ミノスチレンのようにアミノ基を有するモノマとラジカ
ル重合可能なモノマの共重合によって合成されるアミノ
残基を有する重合体2等と反応させることによって、ブ
ロックセグメントの一部がポリイミドブロックセグメン
ト又はポリアミド酸ブロックセグメントで構成されるポ
リマ等を合成することが可能である。
【0036】本発明において、ポリイミドブロックセグ
メント又はポリアミド酸ブロックセグメントとの反応に
よって本願のブロックポリマを形成する酸無水物残基を
有する重合体1の合成に使用される不飽和酸無水物とし
ては、無水マレイン酸、メチルマレイン酸無水物、ジメ
チルマレイン酸無水物、エチルマレイン酸無水物、ジエ
チルマレイン酸無水物、クロロマレイン酸無水物、ジク
ロロマレイン酸無水物、ブロモマレイン酸無水物、ジブ
ロモマレイン酸無水物、無水イタコン酸、1−メチル無
水イタコン酸、1,2−ジメチル無水イタコン酸、1−
フェニル無水マレイン酸、1−クロル無水マレイン酸、
無水シトラコン酸、シクロペンテンジカルボン酸無水
物、クロロシクロペンテンジカルボン酸無水物、ニトロ
シクロペンテンジカルボン酸無水物、メチルシクロペン
テンジカルボン酸無水物、エチルシクロペンテンジカル
ボン酸無水物、ジメチルシクロペンテンジカルボン酸無
水物、ジエチルシクロペンテンジカルボン酸無水物、シ
クロヘキセンジカルボン酸無水物、クロロシクロヘキセ
ンジカルボン酸無水物、ニトロシクロヘキセンジカルボ
ン酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水
物、エチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、ジメチ
ルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、ジエチルシクロ
ヘキセンジカルボン酸無水物、シクロヘプテンジカルボ
ン酸無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプテンジカルボ
ン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクテンジカルボ
ン酸無水物、ヘキサクロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プテンジカルボン酸無水物、7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプテンジカルボン酸無水物などが挙げられ
る。これらの中で、好ましくは、無水マレイン酸、メチ
ルマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、エチ
ルマレイン酸無水物、ジエチルマレイン酸無水物、クロ
ロマレイン酸無水物、ジクロロマレイン酸無水物、ブロ
モマレイン酸無水物、ジブロモマレイン酸無水物、無水
イタコン酸、1−メチル無水イタコン酸、1,2−ジメ
チル無水イタコン酸、1−フェニル無水マレイン酸、1
−クロル無水マレイン酸、無水シトラコン酸が挙げられ
これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用され
る。
【0037】さらに、本発明において使用される不飽和
酸無水物以外の不飽和単量体としては、例えば、アクリ
ル酸又はメタクリル酸のメチルエステル、エチルエステ
ル、n−プロピルエステル、iso−プロピルエステル、
n−ブチルエステル、iso−ブチルエステル、sec−ブチ
ルエステル、tert−ブチルエステル、2−エチルヘキシ
ルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デシ
ルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、
トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ペンタデ
シルエステル、ヘキサデシルエステル、ヘプタデシルエ
ステル、オクタデシルエステル、ノナデシルエステル、
エイコシルエステル、ヘンエイコシルエステル、ドコシ
ルエステル、シクロヘキシルエステル、ベンジルエステ
ル、フェニルエステル、ジメチルアミノエチルエステ
ル、ジメチルアミノプロピルエステル、2−クロロエチ
ルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエステル、
2−フルオロエチルエステル、2,2,2−トリフルオ
ロエチルエステル、2−シアノエチルエステル、トリメ
チルシリルエステル、トリエチルシリルエステル、トリ
プロピルシリルエステル、トリブチルシリルエステル、
トリヘキシルシリルエステル、トリメトキシシリルエス
テル、トリエトキシシリルエステル、トリプロポキシシ
リルエステル、トリブトキシシリルエステル、トリヘキ
シロキシシリルエステル、トリフェニルシリルエステ
ル、トリフェノキシシリルエステル等の(メタ)アクリ
ル酸エステル系モノマ、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−t−ブチルスチレン等のスチレン系モノマ、ブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン等のポリオレフィ
ン系モノマ、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系モノ
マ、その他アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル系モノマなどが挙げられる。
【0038】上記不飽和酸無水物以外の不飽和単量体に
対する不飽和酸無水物の比は、どの程度の量のポリイミ
ドブロックセグメント又はポリアミド酸ブロックセグメ
ントと反応させるかによって適宜選択されるが、ポリイ
ミドブロックセグメント又はポリアミド酸ブロックセグ
メントとの反応後において酸無水物基が残存すること
は、液晶配向膜としての電圧保持率あるいは残留DC電
圧特性の低下につながるので好ましくない。したがっ
て、反応させるポリイミドブロックセグメント又はポリ
アミド酸ブロックセグメントの末端アミノ基と当量以下
にするか、もしくは残存した酸無水物基をアミノ基を有
する化合物と反応させてアミド酸とすることが好まし
い。また、不飽和酸無水物以外の不飽和単量体に対する
不飽和酸無水物の比が大きいポリマに対して、ポリイミ
ドブロックセグメント又はポリアミド酸ブロックセグメ
ントを多量に反応させると、生成するポリマの架橋密度
が大きくなるために、合成中のゲル化や保存安定性の低
下のみならず、良好なミクロ相分離構造を有する膜が形
成されないため好ましくない。
【0039】重合体1の調製は、上記不飽和酸無水物の
溶媒溶液中に、その他のモノマ及びラジカル重合触媒を
含む溶液を滴下しながら重合させるなどの方法によって
行うことができる。反応温度としては約0〜180℃、
好ましくは約40〜170℃である。滴下時間は1〜1
0時間、好ましくは2〜6時間である。使用される有機
溶媒としては、不飽和酸無水物との反応性がなく、親水
性の低い溶媒が好ましい。
【0040】ラジカル重合触媒としては、アゾ系化合
物、パーオキシド系化合物等の通常のラジカル重合に使
用できる開始剤が使用できる。具体的には、2,2′−
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2′−アゾビス(シクロプロピルプロピオ
ニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビス(イソブチロニト
リル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カル
ボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキシ
ド、ジ−tert−ブチルパーオキシベンゾエート等が例示
される。ラジカル重合触媒の量は特に制限はないが、好
ましくは全モノマー量に対して0.1〜5重量%、さら
に好ましくは0.2〜4重量%である。得られる重合体
の数平均分子量は特に制限されるものではないが、可能
な限りミクロな相分離構造を形成する必要から、好まし
くは3,000〜100,000、より好ましくは5,
000〜50,000である。なお、本発明における数
平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換
算した値である。
【0041】また、分子量を調節する目的で重合時に適
当な連鎖移動剤を配合してもよい。具体的には、メタン
チオール、エタンチオール、n−プロパンチオール、is
o−プロパンチオール、n−ブタンチオール、2−メチ
ルプロパンチオール、3−メチルプロパンチオール、
1,1−ジメチルエタンチオール、1−ヘキサンチオー
ル、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、ベン
ゼンチオール、2−メチルベンゼンチオール、3−メチ
ルベンゼンチオール、4−メチルベンゼンチオール、2
−エチルベンゼンチオール、3−エチルベンゼンチオー
ル、4−エチルベンゼンチオール、ビス(4−ヒドロキ
シジメチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2−クロロ
メチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2−ブロモメチ
ルフェニル)ジスルフィド、ジナフチルジスルフィド、
ジ−2−ベンゾチアジスルフィド、α−メチルスチレン
ダイマー等が例示される。連鎖移動剤の配合量は、目的
とする重合体の分子量により適宜選択できる。
【0042】本発明のポリイミドセグメントを含有する
ブロックポリマが溶媒に溶解しない場合には、テトラカ
ルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られたポリ
アミド酸セグメントを含有するブロックポリマ溶液を、
そのまま基板表面に塗布し基板上で加熱イミド化してポ
リイミドセグメントを有するブロックポリマの膜を形成
することができる。ブロックポリマの有機溶媒溶液の基
板表面への塗布は、スピナー、スクリーン印刷等を用い
て行うことができる。また加熱処理は、一般に70〜3
00℃、好ましくは100〜250℃における加熱乾燥
を1分〜6時間好ましくは3分〜3時間行うことによっ
て行われる。ポリアミド酸ブロックセグメントを有する
ブロックポリマの有機溶媒溶液を用いる場合は加熱によ
り部分的又は完全にポリイミドに化学変化させる必要が
あるので、加熱乾燥温度は150℃以上、好ましくは1
80℃以上である。前記ポリイミドブロックセグメント
を有するブロックポリマの有機溶媒溶液を用いる場合に
は、使用される溶媒が蒸発する温度であれば特に問題は
ない。
【0043】本発明の液晶配向膜材料は、例えば、あら
かじめITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極のつい
たガラスあるいはプラスチックフィルム等の透明基板上
に塗布され、必要に応じて加熱硬化処理をして一部又は
全部をポリイミド化して、樹脂膜とし、次いで必要に応
じてラビング処理を施すことによって液晶配向膜として
使用するものである。基板表面への塗布は、スピナー、
スクリーン印刷等を用いて行うことができる。また加熱
処理は、一般に100〜300℃、好ましくは150〜
250℃、部分的又は完全にポリイミドに化学変化させ
る必要があるのでさらに好ましくは180から230℃
における加熱乾燥を3分〜2時間好ましくは3分〜1時
間行うことによって行われる。これらの加熱乾燥時間
は、処理温度が同一であっても使用される機器により異
なり、熱風乾燥機では処理時間が長く、ホットプレート
では処理時間が短くなる。
【0044】基板との密着性を良くするために、シラン
カップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリン
グ剤を用いてもよい。液晶配向膜が形成される液晶表示
素子用基板としては、例えば、平滑性の良好なフロリネ
ートガラスなどのガラスの他、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルイミド、アセチルセルロース、ポリアミノ酸エ
ステル、芳香族ポリアミド等の耐熱樹脂、ポリスチレ
ン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のビニル系ポリマ、ポリフッ化ビニリデン等の含フ
ッ素樹脂及びそれらの変成体等から形成されたプラスチ
ックフイルム等を挙げることができる。
【0045】形成されたポリイミド層は、必要に応じて
表面をラビングすることによって液晶配向膜として用い
ることができる。また、この液晶配向膜を有する液晶挾
持基板を用いて公知の方法により液晶表示素子を得るこ
とができる。この液晶表示素子には、特に、両配向膜間
の間隙を確保するためにスペーサが使用されることが好
ましい。スペーサとしては、ガラスファイバガラスビー
ズ、プラスチックビーズ、アルミナやシリカなどの金属
酸化物粒子が用いられる。スペーサの粒径は、用いられ
る液晶、配向膜材料、セルギャップの設定、スペーサと
して用いる粒子などによって異なるが1.2〜6μmが
一般的である。本発明の液晶配向剤を用いて形成される
液晶配向膜はSTN方式又はアクティブ型ツイステッド
ネマチック液晶表示素子に適しているが、配向膜成分と
して脂肪族酸二無水物が含まれるものが電圧保持率や残
留DC電圧等の特性上、特にアクティブ型ツイステッド
ネマチック液晶表示素子に適している。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1〜17及び比較例1〜2 実施例1〜17で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、所定量のp−フェニ
レンジアミン(PPDと略す)をN−メチル−2−ピロ
リドン(NMPと略す)50gに溶解させた後、下記構
造の長鎖メチレン酸二無水物(DBTAと略す)4.8
5gを加え25℃で1時間反応させプレポリマを調製し
た。このプレポリマに1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸(BTCDAと略す)4.3gを加え30分撹
拌後、残りのPPDを加えて室温で24時間反応させP
PD/BTCDA/DBTA=100/70/30(組
成比)(この組成比はモル比であり、以下も同じ)のア
ミド酸ブロックコポリマを合成した。
【化30】
【0047】プレポリマの分子量の測定 上記で得られたプレポリマをテトラヒドロフラン(TH
F)に希釈して排除限界分子量50,000を有するG
PCカラムGL−A140−S(日立化成工業(株)製品
名)2本(溶出溶媒:THF、流速:1.0ml/min、検
出器:RI)を用いて、先ずオリゴマの溶出時間からP
PD/DBTAプレポリマの検量線を求め、次にプレポ
リマの溶出曲線と検量線からプレポリマの重量平均分子
量(Mw)を求めた。PPD/DBTAプレポリマの検
量線及びプレポリマの微分分子量分布曲線を図1及び2
に示す。
【0048】比較例1のポリマ合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、PPD5.3gをN
MP60gに溶解しBTCDA9.7gを室温で加えて
24時間撹拌することによって合成したPPD/BTC
DA=1/1(組成比)のポリマと、PPD2.6gを
NMP60gに溶解しDBTA12.4gを室温で加え
て24時間撹拌することによって合成したPPD/DB
TA=1/1(組成比)のポリマを、PPD/BTCD
A/DBTA=100/70/30(組成比)となるよ
うに混合しアミド酸ブレンドポリマを調製した。
【0049】比較例2のポリマ合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、PPD2.0gをN
MP30gに溶解しDBTA2.9g及びBTCDA
2.6gを順次添加し室温で24時間反応させてPPD
/BTCDA/DBTA=100/70/30(組成
比)のアミド酸ランダムコポリマを合成した。
【0050】プレチルト角の測定 上記のようにしてそれぞれのポリマを3ロット合成し、
樹脂固形分が約5重量%になるようにNMPで希釈し
て、液晶配向膜材料を調製した。この液晶配向膜材料を
2枚のITO透明電極付きガラス基板上にスピナー塗布
した。熱風乾燥器を用いてこの基板を200℃で30分
乾燥硬化して膜厚700Åのポリイミド膜を形成した。
次に、このポリイミ膜の表面をラビング処理して液晶挟
持基板を得、この2枚をラビング方向がアンチパラレル
になるようにポリイミド膜を対向させて組み合わせた
後、周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化
成(株)商品名)で封止し、120℃で2時間加熱硬化を
行って試験用液晶表示セルを組み立てた。この際、両基
板間のギャップを一定に保持するため直径25μmのテ
フロンスペーサを介在させた。これらの試験用液晶表示
セルに室温で液晶ZLI−4792(メルク社製商品
名)を封入後、120℃で1時間エージング処理を施し
た。セルのプレチルト角をレーザ光を用いて測定した結
果を表1及び表2に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】これらの結果から実施例1〜17のポリア
ミド酸ブロックコポリマを用いればプレチルト角を測定
誤差範囲内で精密に制御可能であること、及び配向膜組
成を変えずに使用される液晶に応じて所望のプレチルト
角を選択的に得ることができることが分かった。一方、
比較例1のブレンドポリマでは一定のプレチルト角を与
えるが目的とする大きなプレチルト角が得られないこと
が、また比較例2では製造ロット毎にプレチルト角が変
化して、まったくプレチルト角を制御できないことが分
かった。透過型電子顕微鏡(日立製、H−9000NA
R)観察及び原子力間顕微鏡(セイコー電子製、SPI
ー3700)観察によって実施例6〜13の配向膜には
サブミクロンオーダーの相分離状態が確認された。一方
低いプレチルト角を示した比較例の1の配向膜には数十
ミクロンオーダーの大きな相分離構造が確認された。比
較例2の配向膜では合成ロットによってサブミクロンか
らミクロンオーダーの異なる相分離状態が確認された。
【0054】実施例18〜22 実施例18〜22で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、PPD3.26gを
所定量のNMP(プレポリマ合成時のNMP)に溶解さ
せた後、DBTA20.97gを加え室温で1時間反応
後、さらに所定量のNMP(1時間反応後の添加NM
P)を添加してPPD/DBTAモル比0.75のプレ
ポリマを調製した。これらのワニスにBTCDA18.
56gを加え10分撹拌後、残りのPPD11.22g
を加えて室温で24時間反応させPPD/BTCDA/
DBTA=100/70/30(組成比)のアミド酸ブ
ロックコポリマを合成した。 プレポリマ分子量の測定及びプレチルトの測定 実施例1〜17と同様にして行い、測定結果を表3に示
した。
【0055】
【表3】
【0056】この結果からプレポリマの組成が同一であ
ってもプレポリマ合成時の樹脂固形分濃度を変えること
によってさらに大きなプレチルト角を再現性良く得るこ
とができることが分かった。
【0057】実施例23〜27及び比較例3 実施例23〜26で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、所定量のPPDをN
MP50gに溶解させた後、DBTA4.85gを加え
25℃で1時間反応させプレポリマを調製した。これら
のワニスにBTCDA4.3gを加え10分撹拌後、残
りのPPDを加えて室温で24時間反応させPPD/B
TCDA/DBTA=100/70/30(組成比)の
アミド酸ブロックコポリマを合成した。
【0058】実施例27で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、PPD1.5gをN
MP60gに溶解させた後、DBTA9.7gを加え2
5℃で1時間反応させPPD/DBTAプレポリマ7
1.2g(末端基は酸無水物)を調製した。次に、PP
D6.24gをNMP48gに溶解させた後BTCDA
8.3gを加え25℃で1時間反応させて調製したPP
D/BTCDAプレポリマ(末端基はアミン)58.1
gを、予め調製したPPD/DBTAに加えて室温で2
4時間反応させPPD/BTCDA/DBTA=100
/70/30(組成比)のアミド酸ブロックコポリマを
合成した。
【0059】プレチルトの測定 硬化温度を180℃、200℃、230℃及び250℃
で行った以外は実施例1〜17と同様にして行った。測
定結果を表4に示す。
【0060】電圧保持率の測定 このポリアミド酸の希釈溶液を2枚のITO透明電極付
きガラス基板上にスピナー塗布した。この基板を200
℃で30分乾燥硬化して膜厚700Åのポリイミド膜を
形成した。次に、このポリイミ膜の表面をラビング処理
して液晶挾持基板を得、この2枚をラビング方向が90
°ツイストになるようにポリイミド膜を対向させて組み
合わせた後、周りをエポキシ系シール剤EN−1000
(日立化成(株)商品名)で封止し、120℃で2時間加
熱硬化を行って試験用液晶表示セルを組み立てた。この
際、両基板間のギャップを一定に保持するため直径5μ
mのテフロンスペーサを介在させた。これらの試験用液
晶表示セルに室温で液晶ZLI−4792(メルク社製
商品名)を封入後、120℃で1時間エージング処理を
施した。TFT素子のドレインと液晶表示セルの一方の
基板上のITO電極を電気的に連結し、液晶表示セルの
他方の基板上のITO電極を接地し、TFT素子のゲー
トとソースの間に、パルス幅100μsのゲート信号と
周波数30Hz電圧4.5Vのソース信号とを入力し、
ドレイン電圧の変化を測定した。デジタルメモリスコー
プによりモニタして測定し、下記の式で電圧保持率を求
めた。
【数1】
【0061】残留DC電圧の測定 電圧保持率の測定に用いた液晶表示セルに、30Hz、6
Vppの交流矩形波に1Vの直流オフセット電圧を加えた
電圧を30分間印加する。その後、オフセット成分を0
にし対称な交流矩形波としたときのレーザの透過光強度
の時間変化をフォトダイオードを介してオシロスコープ
でモニタし、フリッカを消去するために印加したオフセ
ット電圧を残留DC電圧として測定した。これらの測定
結果を表4に示した。
【0062】
【表4】
【0063】この結果からプレポリマのPPD/DBT
A(組成比)が0.75のブロックポリマを用いた配向
膜は180℃においても大きなプレチルト角を示すこと
が分かった。また、予め別々に調製しておいた末端基が
酸無水物及び末端基がアミンのプレポリマを反応させる
方法によって合成したブロックポリマを用いた配向膜
は、実施例1〜17記載の方法によって合成したブロッ
クポリマを用いた配向膜に比較して低温においても大き
なプレチルト角を示すことが分かった。一方、比較例2
で合成したポリマを用いた配向膜は各硬化温度でのプレ
チルトばらつきが大きく、また180℃において大きな
プレチルト角を示さないことが分かった。また、実施例
23〜27のポリマを用いた配向膜では電圧保持率及び
残留DC電圧のロット間のばらつきが認められなかった
が、比較例2で合成したポリマを用いた配向膜ではプレ
チルト角と同様に電圧保持率及び残留DC電圧において
も合成ロット間でばらつきが認められた。
【0064】実施例28〜35及び比較例4〜9 実施例28〜35で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、所定量のPPDを所
定量のNMP(プレポリマ合成時のNMP、表5及び表
6中では初期NMPと記した)に溶解させた後、所定量
のDBTAを加え室温で1時間反応後さらに所定量のN
MP(1時間反応後の添加NMP、表5及び表6中では
添加NMPと記した)を添加してPPD/DBTA(組
成比)が0.75〜0.85のプレポリマを調製した。
これらのワニスに所定量の酸二無水物(DA2)を加え
10分撹拌後、所定量のジアミン(AA2)を加えて室
温で24時間反応させアミド酸ブロックコポリマ(最終
樹脂固形分濃度15重量%)を合成した。
【0065】比較例4〜9で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、所定量のPPD及び
所定量のジアミン(AA2)を所定量のNMPに溶解さ
せた後、所定量の酸二無水物(DA2)及び所定量のD
BTAを同時に加え室温で24時間反応させアミド酸ラ
ンダムポリマ(最終樹脂固形分濃度15重量%)を合成
した。
【0066】プレチルトの測定 実施例1〜17と同様にして行い、測定結果を表5及び
表6に示した。
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】ランダム共重合ポリマではほとんどプレチ
ルト角が発現しないのに対してブロックポリマは高いプ
レチルト角を発現させることが分かった。
【0070】実施例36〜41及び比較例10〜21 実施例36〜41で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、所定量のPPDを所
定量のNMPに溶解させた後、所定量のDBTAを加え
室温で1時間反応後さらに所定量のNMPを添加してP
PD/DBTA(組成比)が0.75のプレポリマを調
製した。これらのワニスに所定量の酸二無水物(DA
2)を加え10分撹拌後、所定量のジアミン(AA2)
を加えて室温で24時間反応させ酸無水物二成分及びジ
アミン三成分からなるアミド酸ブロックコポリマ(最終
樹脂固形分濃度15重量%)を合成した。
【0071】比較例10〜15で使用したポリマの合成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、所定量のPPD及び
所定量のジアミン(AA2)を所定量のNMPに溶解さ
せた後、所定量の酸二無水物(DA2)及び所定量のD
BTAを同時に加え室温で24時間反応させ酸無水物二
成分及びジアミン三成分からなるアミド酸ランダムポリ
マ(最終樹脂固形分濃度15重量%)を合成した。
【0072】比較例16〜21で使用したポリマのの合
成 温度計、撹拌装置、窒素導入管、乾燥管及び窒素導入管
を備えた四つ口フラスコを用いて、DBTA/PPD
(ポリスチレン換算Mw:88,000)、DBTA/
DAM(ポリスチレン換算Mw:128,000)、D
BTA/DA1EG(ポリスチレン換算Mw:107,
000)、BTCDA/PPD(ポリスチレン換算M
w:28,000)、H−BPDA/DAM(ポリスチ
レン換算Mw:54,000)、BTCDA/DA1E
G(ポリスチレン換算Mw:38,000)、BTCD
A/DAM(ポリスチレン換算Mw:39,000)、
H−BPDA/BAPP(ポリスチレン換算Mw:7
4,000)、BTCDA/BAPP(ポリスチレン換
算Mw:63,000)の各ホモポリマを合成し、これ
らを混合して組成比が実施例36〜41及び比較例10
〜16と同一のブレンドポリマを調製した。
【0073】プレチルトの測定 実施例1〜17と同様にして行い、測定結果を表7、表
8及び表9に示した。
【0074】
【表7】
【0075】
【表8】
【0076】
【表9】
【0077】ブロックポリマでは高いプレチルト角が発
現するが、ランダムポリマではほとんどプレチルト角が
発現せず、ブレンドポリマでは全くプレチルト角が発現
しないことが分かった。また、ブレンドポリマのワニス
では長時間放置するとホモポリマの成分が分離して液晶
配向材料としての保存安定性が低いことが分かった。
【0078】実施例42〜47 実施例42〜47で使用したポリマの合成 撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備えた4つ口フ
ラスコを用いて、PPD5.4gをNMP141gに溶
解させた後、nが異なる所定量の下記酸無水物を加え室
温で1時間反応後さらにNMP234gを添加してPP
D/DBTAモル比0.5のプレポリマを調製した。こ
れらのワニスにBTCDA19.8gを加え10分撹拌
後,残りのPPD16.2gを加えて室温で24時間反
応させさらに所定量(n=10では156g)のNMP
を添加してPPD/BTCDA/下記酸無水物=100
/50/50(組成比)のアミド酸ブロックコポリマ
(最終樹脂固形分濃度15重量%)を合成した。
【化31】
【0079】ポリマ分子量の測定及びプレチルトの測定 実施例1〜17と同様にして行った。測定結果を表10
に示す。
【0080】
【表10】
【0081】実施例48〜53 実施例48〜53で使用したポリマの合成 撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備えた4つ口フ
ラスコを用いて、PPD5.4gをNMP141gに溶
解させた後、nが異なる所定量の下記酸無水物を加え室
温で1時間反応後さらにNMP234gを添加してPP
D/DBTAモル比0.5のプレポリマを調製した。こ
れらのワニスにBTCDA19.8gを加え10分撹拌
後、残りのPPD16.2gを加えて室温で24時間反
応させさらに所定量(n=10では124g)のNMP
を添加してPPD/BTCDA/下記酸無水物=100
/50/50(組成比)のアミド酸ブロックコポリマ
(最終樹脂固形分濃度15重量%)を合成した。
【化32】
【0082】ポリマ分子量の測定及びプレチルトの測定 実施例1〜17と同様にして行い、測定結果を表11に
示した。
【0083】
【表11】
【0084】次に実施例42〜53で得られたポリアミ
ド酸ブロックポリマの液晶配向膜材料用いて、前記と同
様の方法で640×200ドットになるようにITO透
明電極が形成された基板上にポリイミド層を形成し、こ
の層の表面をラビング処理し、上記と同様にして240
°ツイストになるようにセルを組み立てて室温で上記液
晶にカイラル剤S−811(メルク社製)を添加して調
製した液晶を封入し、120℃で1時間加熱して液晶表
示素子を形成した。得られた液晶表示素子はいずれも、
640×200ドットで駆動でき、ドメイン等の配向不
良が発生せず高表示品質であった。
【0085】実施例54 撹拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロート
及び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したγ−
ブチルラクトン62.5g、無水マレイン酸0.98
g、を投入し撹拌しながら95℃に保持した。次に、メ
タクリル酸−2−エチルヘキシル59.6g、2,2’
−アゾビス(イソブチルニトリル)1.05g、α−メ
チルスチレンダイマー1.0gの混合物を、窒素ガス気
流下撹拌しながら4時間かけて滴下し、滴下終了後、さ
らに撹拌しながら95℃で1時間保温してポリスチレン
換算重量平均分子量5,200の無水コハク酸残基を有
する重合体を調製した。一方、撹拌装置、窒素ガス導入
管、温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したNM
P85g、PPD5.95gを投入して撹拌した。PP
Dが完全に溶解後、10℃に冷却してBTCDA9.9
1gを加え、さらに10℃で8時間撹拌してポリスチレ
ン換算重量分子量3200の末端にアミノ基を有するポ
リアミド酸を調製した。この溶液に、上記無水コハク酸
残基を有する重合体溶液60gを加え、室温で16時間
反応させ、ポリスチレン換算重量平均分子量92,00
0のポリメタクリル酸エステルとポリアミド酸の共重合
ポリマを得た。このポリマを実施例1〜17と同様にし
てプレチルト角を評価した。200℃硬化の条件で作製
した表示セルは24°のプレチルト角を示し、また15
0℃の硬化条件で作製した表示セルも18°という高プ
レチルト角を示すことが分かった。
【0086】実施例55 撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備えた4つ口フ
ラスコに減圧蒸留したNMP85g、ジアミノジフェニ
ルメタン10.79gを投入して撹拌した。ジアミノジ
フェニルメタンが完全に溶解後、10℃に冷却してBT
CDA9.91gを加え、さらに10℃で8時間撹拌し
てポリスチレン換算重量分子量4,700の末端にアミ
ノ基を有するポリアミド酸を調製した。この溶液に、実
施例1で合成した無水コハク酸残基を有する重合体溶液
60gを加え、室温で16時間反応させ、ポリスチレン
換算重量平均分子量74,000のポリメタクリル酸エ
ステルとポリアミド酸の共重合ポリマを得た。このポリ
マを実施例1〜17と同様にしてプレチルト角を評価し
た。200℃硬化の条件で作製した表示セルは17°の
プレチルト角を示し、また150℃の硬化条件で作製し
た表示セルも14°という高プレチルト角を示すことが
分かった。
【0087】実施例56 撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備えた4つ口フ
ラスコに減圧蒸留したNMP85g、ジアミノジフェニ
ルメタン10.79gを投入して撹拌した。ジアミノジ
フェニルメタンが完全に溶解後、10℃に冷却して1,
2,3,4ーシクロブタンテトラカルボン酸二無水物
9.81gを加え、さらに10℃で8時間撹拌してポリ
スチレン換算重量平均分子量5,100の末端にアミノ
基を有するポリアミド酸を調製した。この溶液に、実施
例1で合成した無水コハク酸残基を有する重合体溶液6
0gを加え、室温で16時間反応させ、ポリスチレン換
算分子量71,000のポリメタクリル酸エステルとポ
リアミド酸の共重合ポリマを得た。このポリマを実施例
1〜17と同様にしてプレチルト角を評価した。200
℃硬化の条件で作製した表示セルは22°のプレチルト
角を示し、また150℃の硬化条件で作製した表示セル
も10°という高プレチルト角を示すことが分かった。
【0088】実施例57 撹拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロート
及び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したγ−
ブチルラクトン62.5g、無水マレイン酸4.9g、
を投入し撹拌しながら95℃に保持した。次に、メタク
リル酸−2−エチルヘキシル59.6g、2,2′−ア
ゾビス(イソブチルニトリル)1.05g、α−メチル
スチレンダイマー1.0gの混合物を、窒素ガス気流下
撹拌しながら4時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに
撹拌しながら95℃で1時間保温してポリスチレン換算
重量平均分子量4,900の無水コハク酸残基を有する
重合体を調製した。一方、撹拌装置、窒素ガス導入管及
び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したNMP
85g、PPD5.95gを投入して撹拌した。PPD
が完全に溶解後、10℃に冷却してBTCDA9.91
gを加え、さらに10℃で8時間撹拌してポリスチレン
換算重量平均分子量3200の末端にアミノ基を有する
ポリアミド酸を調製した。この溶液に、上記無水コハク
酸残基を有する重合体溶液60g、アニリン1.96g
を加え、室温で16時間反応させ、ポリスチレン換算重
量平均分子量68,000のポリメタクリル酸エステル
とポリアミド酸の共重合ポリマを得た。このポリマを実
施例1〜17と同様にしてプレチルト角を評価した。2
00℃硬化の条件で作製した表示セルは22°のプレチ
ルト角を示し、また150℃の硬化条件で作製した表示
セルも9°という高プレチルト角を示すことが分かっ
た。
【0089】実施例58 撹拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロート
及び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したγ−
ブチルラクトン62.5g、無水イタコン酸1.12
g、を投入し撹拌しながら95℃に保持した。次に、メ
タクリル酸−2−エチルヘキシル59.6g、2,2′
−アゾビス(イソブチルニトリル)1.05g、α−メ
チルスチレンダイマー1.0gの混合物を、窒素ガス気
流下撹拌しながら4時間かけて滴下し、滴下終了後、さ
らに撹拌しながら95℃で1時間保温してポリスチレン
換算重量平均分子量8,000の無水コハク酸残基を有
する重合体を調製した。一方、撹拌装置、窒素ガス導入
管及び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したN
MP85g、PPD5.95gを投入して撹拌した。P
PDが完全に溶解後、10℃に冷却してBTCDA9.
91gを加え、さらに10℃で8時間撹拌してポリスチ
レン換算重量分子量3,200の末端にアミノ基を有す
るポリアミド酸を調製した。この溶液に、上記無水コハ
ク酸残基を有する重合体溶液60gを加え、室温で16
時間反応させ、ポリスチレン換算重量平均分子量99,
000のポリメタクリル酸エステルとポリアミド酸の共
重合ポリマを得た。このポリマを実施例1〜17と同様
にしてプレチルト角を評価した。200℃硬化の条件で
作製した表示セルは24°のプレチルト角を示し、また
150℃の硬化条件で作製した表示セルも18°という
高プレチルト角を示すことが分かった。
【0090】実施例59 撹拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロート
及び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したγ−
ブチルラクトン62.5g、p−アミノスチレン0.9
8g、を投入し撹拌しながら95℃に保持した。次に、
スチレン59.6g、2,2′−アゾビス(イソブチル
ニトリル)1.05g、α−メチルスチレンダイマー
1.0gの混合物を、窒素ガス気流下撹拌しながら4時
間かけて滴下し、滴下終了後、さらに撹拌しながら95
℃で1時間保温してポリスチレン換算重量平均分子量
6,100のアミノ基を有するポリスチレンを調製し
た。一方、撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備え
た4つ口フラスコに減圧蒸留したNMP85g、PPD
5.41gを投入して撹拌した。PPDが完全に溶解
後、10℃に冷却してBTCDA10.9gを加え、さ
らに10℃で8時間撹拌してポリスチレン換算重量平均
分子量3,200の末端にコハク酸無水物基を有するポ
リアミド酸を調製した。この溶液に、上記アミノ基を有
するポリスチレンの溶液60gを加え、室温で16時間
反応させ、ポリスチレン換算分子量102,000のポ
リスチレンとポリアミド酸の共重合ポリマを得た。この
ポリマを実施例1〜17と同様にしてプレチルト角を評
価したところ、200℃硬化の条件で作製した配向膜は
18°の高いプレチルト角を示した。また150℃の硬
化条件で作製した配向膜も14°という高プレチルト角
を示し、低い硬化温度で作製した配向膜も高いプレチル
ト角を示すことが分かった。
【0091】比較例10 撹拌装置、コンデンサー、窒素ガス導入管、滴下ロート
及び温度計を備えた4つ口フラスコに減圧蒸留したγ−
ブチルラクトン62.5gを投入し撹拌しながら95℃
に保持した。次に、メタクリル酸−2−エチルヘキシル
59.6g、2,2′−アゾビス(イソブチルニトリ
ル)0.85g、α−メチルスチレンダイマー0.75
gの混合物を、窒素ガス気流下撹拌しながら4時間かけ
て滴下し、滴下終了後、さらに撹拌しながら95℃で1
時間保温してポリスチレン換算重量平均分子量27,9
00のメタクリル酸エステル重合体を調製した。一方、
撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備えた4つ口フ
ラスコに減圧蒸留したNMP85g、PPD5.95g
を投入して撹拌した。PPDが完全に溶解後、10℃に
冷却してBTCDA10.9gを加え、さらに10℃で
8時間撹拌してポリスチレン換算重量平均分子量23,
200のポリアミド酸を調製した。この溶液に上記メタ
クリル酸エステル重合体60gを加え1時間撹拌してブ
レンドポリマを調製した。このブレンドポリマを実施例
1〜17と同様にしてプレチルト角を評価しようと試み
たが、測定ポイントによって1から6°の異なるプレチ
ルト角が観測され、大きなドメインを有する配向膜が形
成されていることが分かった。
【0092】実施例60〜63 実施例60〜63で使用したポリマの合成 撹拌装置、窒素ガス導入管及び温度計を備えた4つ口フ
ラスコを用いて、PPD5.4gをNMP141gに溶
解させた後、lが異なる所定量の下記酸無水物(m=n
=1)を加え室温で1時間反応後さらにNMP234g
を添加してPPD/DBTAモル比0.5のプレポリマ
を調製した。これらのワニスにBTCDA19.8gを
加え10分撹拌後、残りのPPD16.2gを加えて室
温で24時間反応させさらに所定量(n=10では12
4g)のNMPを添加して、PPD/BTCDA/下記
酸無水物=100/50/50(組成比)のアミド酸ブ
ロックコポリマ(最終樹脂固形分濃度15重量%)を合
成した。
【化33】 ポリマ分子量の測定及びプレチルトの測定 実施例1〜17と同様にして行い、測定結果を表12に
示した。
【0093】
【表12】
【0094】次に実施例54〜63で得られたポリアミ
ド酸ブロックポリマの液晶配向膜材料用いて、前記と同
様の方法で640×200ドットになるようにITO透
明電極が形成された基板上にポリイミド層を形成し、こ
の層の表面をラビング処理し、上記と同様にして240
°ツイストになるようにセルを組み立てて室温で上記液
晶にカイラル剤S−811(メルク社製)を添加して調
製した液晶を封入し、120℃で1時間加熱して液晶表
示素子を形成した。得られた液晶表示素子はいずれも、
640×200ドットで駆動でき、ドメイン等の配向不
良が発生せず高表示品質であった。
【0095】
【発明の効果】本発明の長鎖メチレン基含有アミド酸ブ
ロックコポリマ化は、材料組成が有する液晶配向膜とし
ての可能性を最大限に発揮させ、通常では発現しないプ
レチルト角、低温の硬化条件でも高いプレチルト角を発
生させることが可能である。また、ブロックセグメント
の大きさを調整することによりプレチルト角、残留DC
電圧及び電圧保持率を制御することが可能である。本発
明の長鎖メチレン基含有アミド酸ブロックコポリマの製
造法によれば、同様なシークエンスを有するブロックポ
リマを再現性良く合成できるため、合成ロット毎の表示
特性のばらつきを抑制することが可能である。また、本
発明の液晶配向材料は、表示セル作成時に行われる各種
熱処理行程に対して優れた安定性を示す液晶配向膜、液
晶挾持基板及び高温での信頼性に優れた表示素子を提供
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で求めたPPD/DBTAプレポリマの
検量線
【図2】実施例で求めたPPD/DBTAプレポリマの
微分分子量曲線

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロ相分離構造を有する膜を形成する
    ブロックコポリマ。
  2. 【請求項2】 互いに組成が異なる5種類以下のブロッ
    クセグメントで構成される請求項1記載のブロックコポ
    リマ。
  3. 【請求項3】 ブロックコポリマを構成するブロックセ
    グメントの少なくとも一組のブロックセグメント間の凝
    集エネルギー密度差が10MJ/m3以上500MJ/m3未満で
    ある請求項1又は2記載のブロックコポリマ。
  4. 【請求項4】 少なくとも一つのブロックセグメントが
    ポリイミドブロックセグメント又はポリアミド酸ブロッ
    クセグメントである請求項1、2又は3記載のブロック
    コポリマ。
  5. 【請求項5】 その構造が一般式(1) 【化1】 (式中、X1及びX2はそれぞれ独立に−O−CO−、−
    CO−O−、O又はSを示し、A1及びA2はそれぞれ独
    立に2価の有機基を示し、D1は4価の芳香環、脂肪族
    又は脂環族有機基を示し、nは6〜20の整数であり、
    k及びlはそれぞれ独立に1以上の整数である)で表さ
    れる請求項1、2、3又は4記載のブロックコポリマ。
  6. 【請求項6】 一般式(1)において、X1が−CO−
    O−であり、X2が−O−CO−である請求項5記載の
    ブロックコポリマ。
  7. 【請求項7】 一般式(1)において、nが8〜14で
    ある請求項5又は6記載のブロックコポリマ。
  8. 【請求項8】 一般式(1)において、A1が 【化2】 である請求項5、6又は7記載のブロックコポリマ。
  9. 【請求項9】 一般式(1)において、D1が4価の脂
    肪族又は脂環族有機基である請求項5、6、7又は8記
    載のブロックコポリマ。
  10. 【請求項10】 一般式(1)において、D1が 【化3】 である請求項9記載のブロックコポリマ。
  11. 【請求項11】 一般式(1)において、k/lが5/
    95〜50/50である請求項5、6、7、8、9又は
    10記載のブロックコポリマ。
  12. 【請求項12】 一般式(1)において、k/lが10
    /90〜40/60である請求項11記載のブロックコ
    ポリマ。
  13. 【請求項13】 一般式(2) 【化4】 (式中、X1、X2及びnは一般式(1)におけると同意
    義である)で表される長鎖メチレン基含有酸二無水物と
    一般式(3) 【化5】 (式中、A1は一般式(1)におけると同意義である)
    で表されるジアミンを反応させることによって得られる
    長鎖メチレン基含有アミド酸ブロックと長鎖メチレン基
    を含有しない一般式(4) 【化6】 (式中、D1は一般式(1)におけると同意義である)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物と一般式(5) 【化7】 (式中、A2は一般式(1)におけると同意義である)
    で表されるジアミンを反応させることを特徴とする一般
    式(1) 【化8】 (式中、X1及びX2はそれぞれ独立に−O−CO−、−
    CO−O−、O又はSを示し、A1及びA2はそれぞれ独
    立に2価の有機基を示し、D1は芳香環、脂肪族基又は
    脂環族基を含む4価の有機基を示し、nは6〜20の整
    数であり、k及びlはそれぞれ独立に1以上の整数であ
    る)で表されるブロックコポリマの製造法。
  14. 【請求項14】 一般式(2)において、X1が−CO
    −O−であり、X2が−O−CO−である請求項13記
    載のブロックコポリマの製造法。
  15. 【請求項15】 一般式(2)において、nが8〜14
    である請求項13又は14記載の長鎖メチレン基含有ア
    ミド酸ブロックコポリマの製造法。
  16. 【請求項16】 一般式(3)において、A1が 【化9】 である請求項13、14又は15記載のブロックコポリ
    マの製造法。
  17. 【請求項17】 一般式(4)において、D1が脂肪族
    基又は脂環族基である請求項13、14、15又は16
    記載のブロックコポリマの製造法。
  18. 【請求項18】 一般式(4)において、D1が 【化10】 である請求項17記載のブロックコポリマの製造法。
  19. 【請求項19】 一般式(2)で表される長鎖メチレン
    基含有酸二無水物を一般式(3)で表されるジアミンと
    反応させて長鎖メチレン基含有アミド酸のプレポリマを
    調製し、次いで一般式(4)で表される長鎖メチレン基
    を含有しない酸二無水物と一般式(5)で表されるジア
    ミンを反応させる請求項13、14、15、16、17
    又は18記載のブロックコポリマの製造法。
  20. 【請求項20】 一般式(4)で表される長鎖メチレン
    基を含有しない酸二無水物を一般式(5)で表されるジ
    アミンと反応させて長鎖メチレン基を含有しないアミド
    酸のプレポリマを調製し、次いで一般式(2)で表され
    る長鎖メチレン基含有酸二無水物と一般式(3)で表さ
    れるジアミンを反応させる請求項13、14、15、1
    6、17又は18記載のブロックコポリマの製造法。
  21. 【請求項21】 一般式(2)で表される長鎖メチレン
    基含有酸二無水物を一般式(3)で表されるジアミンと
    反応させて前記長鎖メチレン基含有アミド酸のプレポリ
    マを調製し、一方、別途一般式(4)で表される長鎖メ
    チレン基を含有しない酸二無水物を一般式(5)で表さ
    れるジアミンを反応させて長鎖メチレン基を含有しない
    アミド酸プレポリマを調製し、前記長鎖メチレン基含有
    アミド酸プレポリマと前記長鎖メチレン基を含有しない
    アミド酸プレポリマとを反応させる請求項13、14、
    15、16、17及び18記載のブロックコポリマの製
    造法。
  22. 【請求項22】 一般式(2)で表される長鎖メチレン
    基含有酸二無水物1モル当り0.4〜2モルの一般式
    (3)で表されるジアミンを用いて長鎖メチレン基含有
    アミド酸のプレポリマを調製することを特徴とする請求
    項19、20又は21記載のブロックコポリマの製造
    法。
  23. 【請求項23】 一般式(6) 【化11】 (式中、nは6〜11の整数である)で表される長鎖メ
    チレン基含有酸二無水物を全酸二無水物中10〜50モ
    ル%として反応させる請求項13、14、15、16、
    17、18、19、20又は21記載のブロックコポリ
    マの製造法。
  24. 【請求項24】 一般式(6)で表される長鎖メチレン
    基含有酸二無水物を全酸二無水物中20〜40モル%と
    して反応させる請求項23記載のブロックコポリマの製
    造法。
  25. 【請求項25】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12記載のブロックコポリマを
    含む液晶配向膜材料。
  26. 【請求項26】 請求項25記載の液晶配向膜材料を用
    いた液晶配向膜。
  27. 【請求項27】 液晶表示素子用基板上に請求項26記
    載の液晶配向膜を有する液晶挾持基板。
  28. 【請求項28】 対向する請求項27記載の液晶挾持基
    板の液晶配向膜間に液晶を挾持した液晶表示素子。
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